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12月27日-1月20日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2012年 1月22日(日)21時05分18秒
編集済
  24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/上 若年性認知症の夫を抱え転々と /栃木
毎日新聞 12月27日(火)

 ◇前例なく「施設難民」に 事業者、今の介護報酬では限界
 うちでは預かれません--。
 この言葉、何度目だろう。小山市で、65歳未満で発症する若年性認知症の安藤慶介さん(60)=仮名=を支える妻耀子さん(56)=同=に、デイサービス(通所介護施設)職員の言葉が冷たく刺さった。「『死んじゃえば?』って言われてるみたい」。涙がぼろぼろこぼれた。
 思えば、3年ほど前から兆候があった。長年勤めた会社を突然、退職。再就職先も8カ月で辞めた。定時に目的なく同じ店に行く。大声で通行人を威嚇する。何か、違う。
 今年3月、「前頭側頭型認知症」と診断された。
 待っていたのは嵐のような介護の日々。しかも、働いて家計を支えなければならない。食事や入浴をさせてくれるデイサービスの門をたたいた。だが、1日体験した施設に断られ、送り帰された。市内の施設に片っ端から電話をかけた。ある施設は「1日に9回も勝手に施設外へ出た。面倒を見きれない」。また別の施設では「若年性認知症の患者は前例がない」。
 ようやく受け入れ可能な2施設に巡り合えたが、いずれも「週3日が限界」で、2施設を使い分けている。
 しかし、その一つでは、10人ほどの認知症のお年寄りに対し若く経験の浅い職員が4人前後。他にも3人ほど徘徊(はいかい)症状のある利用者が頻繁に外へ行こうとする。疲弊しきった職員が立ったまま昼食を取っていた。
 ある職員は「限界を超えている。症状が進めばお断りする可能性も……」と申し訳なさそうだ。それでも耀子さんにとっては“最後のとりで”となっている。
 デイサービス事業も行う施設の元施設長で「認知症の人と家族の会」栃木県支部の金沢林子会長(66)は「若年性認知症の患者は体力があって職員の負担が重い。マンツーマン介護が理想だが、現状の介護報酬では事業者もそんな配置はできない」と指摘する。その結果、制度上はサービスが利用できるはずの患者が「施設難民」となってはじき出され、施設を転々としている。
 若年性認知症の支援体制については県も昨年、施設に実態調査を実施。困っていることを問う質問に「適した入所・通所施設がない」との回答が約13%(複数回答)を占めた。
 今回の介護保険制度見直し議論の中でも、こうした重度の要介護者に対応しうるサービス整備や介護職員の処遇改善、質の向上などは重点項目として挙げられていた。しかし、現状のサービスのままでも、高齢者の介護保険料負担は2025年には倍以上になると試算されており、サービスを向上すればすぐに負担増につながる。「介護保険制度を持続可能で安定的なものに」との課題が優先され、制度を大きく変える改正は行われず、問題は先送りにされた。
 続いて行われる、3年に1度の来年度の介護報酬改定でも、1・2%増の見通し。しかも、介護職員の賃金に上積みされる交付金廃止の代替措置で、実質的には事業者の余裕をもたらすものではない。安藤さん夫妻は、来年も生きる場所を求めてさまよい続けることになりそうだ。
 来春から実施される新しい介護保険制度。在宅療養生活を地域で支えることが基本理念で、24時間対応訪問サービスも目玉の一つ。だが、認知症をとりまく現場の過酷さは、新制度でもまだ緩和されそうにない。高齢化により患者は増える一方で、現場からは「こんな社会で24時間たたかえますか?」という悲痛な声が漏れる。(この連載は泉谷由梨子が担当します)


不正請求ほう助でケアマネ事業所取り消し-熊本、系列2事業所も
医療介護CBニュース 12月27日(火)15時44分配信

 系列事業所による介護報酬の不正請求をほう助していたとして、熊本県はこのほど、「有限会社ライトケア・コーポレーション」(天草市)が運営する居宅介護支援事業所「ライトケア」(同)の指定を介護保険法に基づいて取り消した。
 また、介護報酬を不正に請求していたとして、同社が運営する訪問介護「ヘルパーステーションライトケア」(同)と、通所介護「デイサービスセンターアコウの樹」(同)の両事業所の指定も併せて取り消した。
 県によると、居宅介護支援事業所のライトケアは、系列の訪問介護と通所介護の両事業所の利用者に対して、実際は提供されないサービスを組み込んだ虚偽の計画などを作成。両事業所が偽りの実績を報告して介護報酬を不正請求することをほう助していた。こうした不正は2008年2月から10年1月までの2年間続けられていたという。
 県がこれまでに確認した不正請求額は300万円超。今後は、保険者の3市町が金額を確定させた上で返還を求める。


24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/中 成年後見、活用できず 医療、介護サービス拒む母 /栃木
毎日新聞 12月28日(水)11時23分配信

 ◇行政や司法の介入も必要
 「このまま指をくわえ、財産を失う母を見ていていいものか」。日光市の千葉裕次郎さん(67)=仮名=が介護するのは認知症の母美智さん(90)=同。夫を早く亡くし、長年神奈川県で一人暮らしをしていたが、必要ないトイレのリフォームで300万円をだまし取られるなど、10年ほど前から判断能力にムラが出てきたため、故郷に呼び寄せた。
 日光に来てからも、「隣の人にのぞかれている」など妄想症状で2度引っ越し。同じ頃、裕次郎さんや孫が「物を盗んだ」と頻繁に訴えるようになった。「息子は泥棒だ」と自室に南京錠を三つ付け、次第に没交渉に。週に1度は通信販売で食材を大量に買い、食べずに庭に埋めた。明らかに認知症の症状が出ているのだが「私は病気じゃない」。病院は断固拒む。風邪をひいた機会に診てもらった、かかりつけ医には「認知症だろう」と言われたが、脳画像などを利用した専門の精神科医の確定診断は受けないままだ。
 今年1月にも、3度目の引っ越しを敢行。事前に家と土地も購入していたことがわかった。財産がどれだけあるか不明で、借金を負ったかもしれない。家をのぞくと、部屋の中は足の踏み場もないほど散らかっていた。
 たまりかねた裕次郎さんは、母親の財産管理や介護サービスの契約が代行できる成年後見人になろうと考え、司法書士や介護職員らに相談した。しかし、財産のすべてが任される制度のため、悪用も後を絶たたない。最高裁の調査では昨年度10カ月間で、後見人による着服は計182件、18億3000万円。実の息子といえども、選任は厳格だ。
 後見人の選任申し立てには、本人の判断能力低下を医師の診断などで証明する必要がある。家庭裁判所が選任した医師の病状鑑定も必要になる可能性が高い。いずれの相談窓口でも「医療拒否なら申し立ては難しいだろう」と説明された。
 「このまま自由に暮らすのもいいのか」と裕次郎さんにはあきらめの気持ちもあるが、今も通販の品物が大量に家に届くのをみると「身を粉にし働いてきた財産をみすみす失うのはかわいそう」とも思う。
 成年後見制度は活用が進まず、その推進は、改正介護保険制度の中でも、ボランティアで生活を支える「市民後見人の育成」がうたわれる。しかし、美智さんのように医療や介護サービスを拒みつながっていない患者は問題が表面化しにくく、対応する議論は進んでいないのが現状だ。
 成年後見制度の利用者の支援を行っている司法書士の社団法人「成年後見センター・リーガルサポート」によると、同様の事例は少なくない。同センターの矢頭範之専務理事は「自己決定の尊重と権利侵害防止のどちらをとるかは難しい。しかし、自己決定に必要な判断能力も衰退し生命・身体・財産保護が必要なセルフネグレクト(自己放任)状態ならば虐待防止法などにきちんと位置づけ、行政や司法介入ができる制度にすべきだ」と話している。

 ■ことば
 ◇成年後見制度
 判断する能力が衰えた高齢者や障害者の財産を守るため、介護保険制度と同時に00年に始まった。申し立てに基づき家庭裁判所が選任した後見人が、本人の財産管理や介護サービスの契約などを担う。本人の判断能力に応じて3段階の権限が後見人に与えられる。


運営基準違反、不正請求で指定取り消しへ-徳島のケアマネ事業所
医療介護CBニュース 12月28日(水)13時0分配信

 利用者に対するアセスメントやモニタリングを適切に実施せず、介護報酬を不正に請求していたなどとして、徳島県はこのほど、「清華有限会社」(徳島市)が運営する居宅介護支援事業所「高杉居宅介護支援センター事業所」(同)について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは来年1月20日付。
 県によると、同事業所は、ケアプラン作成時に利用者の課題を分析するアセスメントや、利用者宅を訪問するモニタリングを適切に行わないなど、運営基準に違反していた。また、運営基準違反による減算を行わず満額を請求するなど、報酬の不正請求も見られた。このほか、県の監査によって指摘された項目を改善していなかったにもかかわらず、改善したと偽って報告していた。
 県は不正請求の金額を公表していない。今後は、保険者の6市町が金額を確定させた上で返還を求めるという。
■介護支援専門員2人の登録を削除
 また県は、同事業所での不正を受け、勤務する介護支援専門員2人の登録を取り消すことも発表した。取り消しは来年1月20日付。


渡邉美樹・ワタミ会長が語る「老人ホームを食事で選ぶ理由」
NEWS ポストセブン 12月28日(水)16時6分配信

 最近は食事がおいしかったり、温泉がついていたり、娯楽も充実した老人ホームが全国に多数存在する。おいしい食事を心掛けるのは居酒屋チェーン・ワタミが運営する老人ホームだ。ワタミ会長の渡邉美樹氏が食にこだわる理由を解説する。
 美味しい食事がなぜ老人ホームで必要なのか。その理由のひとつは健康のためです。たとえば、ご高齢者様でも食べやすいミキサー食は、常食をミキサーに入れてどろどろの状態で出しますが、ワタミの介護では素材ごとにミキサーをかけてから味を調え、見た目を常食に近い状態にしたソフト食で提供しています。
 ある時、ミキサー食が食べられずに身体を弱くした方が入居されました。はじめは体調が悪くて食べられないと思っていたのですが、ワタミのソフト食を食べられて、徐々に元気になられた。やっぱり、しっかり食べるには、美味しい食事を出さねばならないんです。
 もうひとつの理由は、美味しい食事はご入居者様にとっての楽しみだということです。料理にはたくさんの楽しみがあります。待つ楽しみ、見る楽しみ、食べる楽しみ、食の思い出の楽しみ……。
 ワタミの介護では1か月分のメニュー一覧表を貼り出します。いつ何が食べられる、ということを楽しみにしてもらうためです。たとえば秋が近づくと、何月何日、近くの漁港で朝一番に上がった生のサンマを入荷しますと予告する。または、松茸が入るから、こんな調理をしますと。ご入居者はそれにワクワクして、心待ちに過ごすことができる。それが日々の生活を豊かにしてくれるのです。


法人後見賠償責任保険制度を1月から開始…損保ジャパンなど
レスポンス 12月28日(水)8時0分配信

 全国権利擁護支援ネットワーク、損害保険ジャパン、ぜんち共済は、NPO法人などが成年後見業務で損害賠償責任を負った場合の損害を補償する「法人後見賠償責任保険制度」を1月1日から開始する。
 成年後見制度に基づいてNPO法人が後見業務を行う際に、被後見人などから預かった財物を破損したり、過失により被後見人の財産に被害を与えたことで賠償責任が生じた場合に保険金を支払う仕組み。
 全国権利擁護支援ネットワークが保険契約者、同ネットワークの会員法人が補償対象者となり、損保ジャパンが保険を引き受け、ぜんち共済が代理店業務を行う。成年後見の新たな担い手として期待されるNPO法人などの賠償資力を高めることで同制度の普及を支援するのが狙いとしている。


24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/下 家族の会で、つらさ共有 行き詰まり「独りで悩まないで」 /栃木
毎日新聞 2011年12月29日(木)12時50分配信

 ◇資金面に限界、公的援助訴え
 何やってんのよ--。一昨年の夏、宇都宮市の篠田美紀さん(57)=仮名=は、若年性認知症の夫修一さん(60)=同=の大きな背中に飛びかかり、ゲンコツで何度も殴りつけた。休日なのに仕事に行くと言って聞かない。むなしさと悲しさがこみ上げ、同居する両親に引きはがされるまで、何度も拳を振り下ろした。
 修一さんが、外で立ち小便すること、寝間着で風呂に入ること。とても受け入れられない。「あんなに元気だったのに、なんで」。棒でたたいたことや、血を流すまで顔をつねりあげたことも。あざだらけの体を施設に指摘されても、たたいては後悔する繰り返しをやめられなかった。
 今は落ち着き、手をあげる回数も減った。デイサービス(通所介護事業)から帰った修一さんを「おかえり」と笑顔で迎えられる。すると、修一さんもおだやかな表情で、1人でできなくなっていた食事などの動作がまたできるようになった。
 転機の一つは、約1年半前から「認知症の人と家族の会」栃木県支部が月に1度開く「つどい」の参加。初めて訪れた日は、泣きながら何時間も話し続けた。参加者は皆経験者。「痛みも分かれば、つらさも分かる。同じ思いを共有できる」と美紀さん。以来毎月通い続けている。
 「つどい」には20人ほどが参加し、胸の内をさらけ出す。介護に行き詰まり、うつ状態の人、自殺を考えた人らも、次々に門をたたく。その大黒柱が、会長の金沢林子さん(66)。自身も義母らの認知症介護で孤立感を深めた経験から、前身となった組織を92年につくった。「独りで悩まないで。皆で助け合いましょう」。必ず呼びかける。しかし、金沢さん自身も、会の活動の後ろ盾のなさに限界を感じている。
 例えば、資金面から事務所が持てないこと。現在は週3度の電話相談とつどいを宇都宮市の県施設「とちぎ健康の森」の会議室を無償で借り行っている。しかし、施設の管理者は、今後は使用料を徴収する意向。電話相談は県の委託事業だが、事業収入は相談員の交通費ですべて消える。他の収入はほぼ会費のみで、使用料支払いは無理そうだ。新しい場所を探さなければならなくなった。
 00年に始まった介護保険制度の目的は「介護の社会化」だった。しかし、いまだにほとんどが家族の役割であることは変わっていない。今回の制度改正では、家族を支援するため「介護休業の利用促進」や、デイサービスでの宿泊制度化検討などが盛り込まれた。しかし、新制度は「施設から在宅(地域)へ」という柱も掲げる。公的なサービス充実が伴わなければ、家族の負担は重くなる一方だ。
 介護の形は一人一人違う。一律のサポート制度で介護者の心のケア問題を解決するのは無理がある。きめ細かな支援は、家族会のような、仲間同士がお互い助け合える組織が欠かせない。
 金沢さんは「もう少し何らかの支援をいただけたら多くの介護者が助かるのに」と公的な援助の必要性を訴えている。
 「認知症の人と家族の会」県支部会員による電話相談は毎週火~木曜日午後1時半~午後4時。毎月第4水曜日はとちぎ健康の森2階で「つどい」(来所相談)も開かれる。次回は1月25日。相談は(電話028・627・1122)。


新たに要介護、100人中3・6人…65歳以上
読売新聞 2011年12月30日(金)3時3分配信

 新たに要介護認定される65歳以上の高齢者は、毎年100人中3~4人いることが、厚生労働省研究班(主任研究者=吉村典子・東京大准教授)の調査で初めて分かった。握力が弱く、歩みが遅い人ほど認定を受けるリスクが高い傾向も浮き彫りになった。
 厚生労働省は毎年、認定を受けた人の総数を集計している。だが、死亡などで認定が終わった人数は分からず、新規の認定者数は正確には把握していなかった。
 調査は2005~10年、和歌山、秋田、群馬の3県で実施。要支援認定も要介護認定も受けていない65歳以上の計2764人に、調査期間中に要介護認定を受けたかどうか聞いた。
 その結果、新規認定者は年平均3・6%だった。65~69歳は0・4%、75~79歳では3・8%、85歳以上では13・5%と、高齢になるほど増えた。大半の年齢層で女性の方が男性より高く、85歳以上の女性では14・9%に達した。


提訴:虐待疑惑、県の処分に不満 介護会社が /香川
毎日新聞 2011年12月30日(金)12時36分配信

 三豊市の有料老人ホーム「和楽の郷」と通所介護施設「介護支援センターはつらつ」の運営会社「和楽」と前社長の女性(59)は28日、虐待の疑いがあったとして、同社に改善命令を出した県の行政処分の無効確認などを求めて高松地裁に提訴した。
 訴状によると、県による立ち入り調査は11年2月から計29回実施。「(調査は)6カ月以上継続されたが、虐待の事実は発見されなかった」と主張している。
 また県が22日に記者会見を開き、「改善命令を出した」と発表した点について、「行政処分を受ける理由もないのに、虚偽の広報をし、精神的苦痛を受けた」として、220万円の損害賠償を求めている。
 前社長の女性は「チェーンで入所者の身体拘束はしたが、虐待ではなく命を守るためだった」などと主張している。【広沢まゆみ】


<国補助の医療法人>古賀誠、山崎拓両氏に8年前違法献金
毎日新聞 2011年12月31日(土)10時18分配信

 古賀誠衆院議員(自民、福岡7区)と山崎拓元衆院議員が03年、国から補助金を受けていた医療法人「八女発心会」(福岡県広川町、姫野信吉理事長)から寄付を受けていたことが分かった。政治資金規正法は国の補助金を受ける法人からの献金を禁じているが、今回の献金は時効(3年)が成立している。
 同会は病院や介護老人保健施設、理学療法士・作業療法士を養成する専門学校を運営している。同会は03年1月、専門学校の開設資金として国から理学療法士等養成所施設整備費補助金約3億1576万円の交付決定を受けた。
 政治資金規正法は、補助金の交付決定を受けた日から1年間は政治団体への献金を禁じている。しかし、03年の政治資金収支報告書によると、古賀議員が代表を務める自民党福岡県第7選挙区支部が同会側から24万円、山崎元議員が代表を務めていた同第2選挙区支部が同会側から10万円の寄付を受けていた。
 同会を巡っては、経理担当の元幹部の業務上横領事件に絡む損害賠償訴訟の高裁判決が、同会関連会社を通じた裏金で古賀議員や山崎元議員らの政治資金パーティー券を購入していたと認定していたことが明らかになっている。
 03年の寄付について、古賀議員事務所は毎日新聞の取材に対し「当時の資料が事務所になく、寄付を受けたかどうか把握できない」、山崎元議員事務所は「補助金を受けていることは知らなかった。一般的には違反になる」と話している。同会側は「法規制への認識不足があった」と話している。【岸達也、三木陽介】


TPP後の日本「最高vs最悪シナリオ」
プレジデント 1月1日(日)10時30分配信

■Q1.なぜTPPに参加すべきなのか?
 2つの理由があります。
 1つは経済の停滞から脱却するためです。今の日本はひどく内向きです。「少子高齢化で将来は暗い」というイメージが蔓延し、国民も企業も支出を抑え貯蓄に励むばかりです。しかも、そのお金は経済の活性化に結びつく投資には回らず、国債、つまり政府の借金の穴埋めにひたすら使われています。この内向きの悪いスパイラルを脱する最大の鍵は外に向かって国を開き、近隣アジアの活力を取り込むことなのです。
 その重要性は日本もよくわかっていて、これまでも、ASEANに日中韓を加えた、いわゆるASEANプラス3における自由貿易協定の締結に尽力してきました。しかし、日中韓の足並みが揃わず、停滞しているのが現状。そこに登場したのがTPPなのです。しかも日本がTPP参加を表明することにより、中国、韓国との貿易交渉が進む可能性もあります。
 2つ目は、9.11以降、アフガニスタンやイラクに偏りすぎてしまったアメリカの外交の軸足が、まさにこのアジア太平洋地域に戻ってきたことです。その背景には中国の軍事的脅威があります。これは日本にとっても由々しき問題です。
 貿易という点だけではなく、こうした外交・軍事的視点からも、TPPに背を向けるという選択肢は日本にとってありえないと思います。

■Q2.今後の交渉をどう進めるべきか?
 社会の仕組みが変わると、それによって利益を得る人と逆に損失を被る人が出てきます。そういう意味では農業関係者がTPPに反対するのもよくわかります。諸事情を勘案すると、日本の農業の象徴である米は自由化の例外措置として交渉すべきでしょう。多くの国でつくられている米と日本で食べられている米は種類が違いますから、おそらく、積極的に米を日本に輸出しようという国はないでしょう。一方、アメリカなどに譲らざるをえないのが牛肉で、関税撤廃に近い要求があるはずです。といっても心配には及びません。しかるべき時間をかけ、生産農家には補助金を出す、という経過措置を進めていけばいいわけですから。
 反対派の中には日本の医療制度がアメリカの外圧によって崩れることを危惧する人もいますが、杞憂だと思います。TPP交渉参加12カ国のうち、日本と同じ、国民皆保険制度に近い仕組みをとっている国がほとんどで、例外はアメリカだけです。そのアメリカも、オバマ大統領がもっと国民全体に行き渡るような医療制度を模索しています。その12カ国で協議を行った場合、なぜ国民皆保険制度が崩れる結果になるのでしょう。
 TPPの交渉は進行形です。しかも2国間交渉ではなく多国間交渉なのです。アメリカが仮に理不尽な要求を突きつけてきたとしても、ほかの参加国と協力すれば、十分跳ね返せるはずです。
 TPPはアメリカの陰謀だ、という人がいますが、ある意味、その通りです。あらゆる貿易交渉は自国の利益を最優先するという意味での“陰謀”だからです。日本もその心で交渉に臨めばいいのです。

■Q3.中国との関係をどう築くべきか?
 これからのアジア太平洋地域のキープレーヤーはアメリカと中国です。日本も重要な役割がありますが、その2国ほどではありません。中国は今のところ、TPPへの参加を表明していませんが、今後はわかりません。
 先述したように、中国の軍事的脅威が高まっていますが、日本を含めた自由主義国家にとって望ましいのは、中国の非軍事化と民主化が進み、近隣諸国との関係を強化していく、まったく逆の流れです。中国と1対1で、そういう関係を築いていくことはとても難しいことですが、TPPのように、「参加したほうが得だ」と中国に思わせるような貿易圏をつくり、「北風と太陽」のたとえでいえば、太陽のようなやり方で、自然に中国にも参加を促していくべきでしょう。もちろん、加入にあたっては、中国はさまざまな民主化を進める必要があるわけです。
 WTO(世界貿易機関)の下で国境措置(関税)の自由化を進めてきましたが、経済連携のための制度論まで踏み込む「内なる自由化」にはなかなか進めない状態でした。そこに出てきたのがTPPなのです。活用しない手はありません。

■Q4.日本はどんな国を目指すべきか?
 日本経済が活性化する鍵は、成長するアジア市場との距離を日本がどのくらい縮められるか、にかかっています。戦後の日本は「ものづくり立国」として成長してきました。その主役が自動車メーカーであり、家電メーカーでした。TPP参加によって、こうしたメーカーの海外進出が加速されるでしょう。そういう意味では空洞化が起こるのかもしれませんが、それを補って余りある、物品やサービスの流れが日本からTPP加盟国へ押し寄せるはずです。
 これからの日本は「グラビティ立国」を目指すべきです。グラビティとは引力のこと。国際貿易の分野には、2国間の貿易量は距離が近いほど、両国の経済規模が大きいほど増えるという「グラビティ・モデル」という考え方があります。
 今まではその引力があまり働きませんでした。なぜかといえば日本以外のアジアの国々の経済規模が小さかったからです。たとえば、日本に次ぐアジアの経済大国だった20年前の中国のGDPは日本の8分の1、韓国にいたっては10分の1以下しかありませんでした。でも今は違います。両国はもちろん、ASEAN諸国やインドも急速な経済発展を遂げ、貿易のグラビティが十分働くところまで、各国が成長してきています。
 それを加速させるのが各種の貿易協定であり、その集大成ともいえるのが今回のTPPなのです。
 日本からほかの加盟国に何が出ていくかというと、まずほとんどの消費財です。たとえば、資生堂の化粧品、ユニ・チャームの紙おむつや生理用品、大正製薬の胃腸薬、ライオンの洗剤などです。もちろん、現地生産のほうが有利であれば自動車や家電と同じように、海外進出が加速するでしょうが、すべてがそうとは限りません。
 製造業だけではありません。公文やベネッセといったサービス産業、ファミリーマートやローソン、ユニクロなどの流通業、吉野家に代表される外食産業も大変な勢いでアジアに出ていますから、TPPによってさらにその動きが加速するでしょう。アニメなどのコンテンツ産業も有望です。
 一方で、日本の医療や介護制度はもっと大胆な改革が必要です。日本の医療の質は高く、一時、海外から患者を呼び込もうというメディカル・ツーリズムが話題になりました。TPPに参加したら、患者を呼び込むだけではなく、医療そのものをグローバルな視野で改革するという発想も十分検討すべきです。医療がその典型ですが、日本人が日本人のために日本国内で実施しているサービスを、もっとグローバルな視点で改革していく。TPPがそのよいきっかけになるのは間違いありません。

■Q5.TPP参加後、働き方、暮らし方はどう変わるか?
 現在、日本を含めTPPに交渉参加を表明した国の経済規模は、世界のGDPの約4割を占めます。言うまでもなく、これは世界最大の経済連携協定です。
 TPPによって貿易が活性化すれば経済が上向きます。そうなると、企業が設備投資や企業買収などに動き、必然的に雇用が増えます。失業率は改善され、労働者の給料も増えます。
 生活面の影響ということでは、食品の値段が少し下がるくらいでしょう。食料品以外の輸入品に対する関税は現在でもそれほど高くありませんので、関税が撤廃されても極端に安くはなりません。TPPによってデフレが促進されるという人がいますが、私はそうは思いません。
 TPPで議論されているわけではありませんが、大きく変貌する余地があるのが医療分野です。保険で認められる医療に、保険外の高度医療をプラスできる混合診療について検討すべきでしょう。癌などの難病に苦しむ患者にとっては大きな朗報です。これは繰り返しますが、国民皆保険制度とも十分両立します。
 市場を閉鎖して経済発展をした国は歴史的にありません。しかし、TPPに参加したからといってすぐに効果が表れるわけではない。長期的な視点で日本の未来を考えていくことが重要です。

東京大学大学院経済学研究科教授
伊藤元重 いとう・もとしげ●1951年、静岡県生まれ。東京大学経済学部経済学科卒業。米国ロチェスター大学経済学博士号取得。96年より現職。総合研究開発機構(NIRA)理事長も務める。著書に『時代の“先” を読む経済学』『ゼミナール 現代経済入門』など。


成年後見の申請書類、全国でバラバラ 京のNPO調査
京都新聞 1月3日(火)22時39分配信

 認知症の高齢者らの財産や権利を守る成年後見制度の利用に必要な申立書が全国の家庭裁判所で異なっていることが、NPO法人「ユニバーサルケア」(京都市下京区)の調べで分かった。各家裁が独自に作っており、診断書の検査項目や添付書類も違う。「運用に地域格差が生じかねない」と同法人は最高裁に統一を求めている。 京都と大津を含む全国50家裁のうち、29家裁の申立書を2010年12月に各家裁から取り寄せ、分析した。一部の家裁で表紙が共通だが、体裁や書式はすべてで異なっていた。 被後見人の判断能力について、主にかかりつけの医師が記入する診断書の項目では「他人との意思疎通」や「知能検査(IQ)」「植物状態」を20以上の家裁が挙げる一方、「記憶障害」「計算力」の記載の有無は、ほぼ半分に割れた。 さいたま家裁は、診断書で「空想癖・虚言癖」「非社交性」など判断能力の判定に関連が薄いとみられる項目を設けていた。 診断書を分析した京都府立医科大の成本迅講師(老年精神医学)は「専門医でないと診断できない項目が多く、かかりつけ医師に診断書作成を敬遠された場合、専門医を探す手間から申し立てをためらいかねない」と指摘する。 添付書類では「親族同意書」の提出を18家裁が求めている。家裁は申立書に書かれた親族に書面を送って了承を得るが、同法人は、同意書で手間を省くためとみている。ただ、あくまで参考資料と説明を付けている家裁は一部といい、同法人は「親族の同意がなければ制度を利用できないと誤解を招く」と懸念する。 最高裁は「他府県の申立書でも利用は可能。各家裁が適正で迅速に審判するために作成しており、最高裁が統一できるものではない」(家庭局)とする。 ユニバーサルケアの内藤健三郎代表(63)は「判断能力が同じでも居住する都道府県によって利用決定に差が出かねない。製作コストを考えても統一すべき」として最高裁に改善要望書を提出した。


孤立高齢者を守れ、民生委員に個人情報提供し訪問事業本格化へ/横浜
カナロコ 1月4日(水)6時0分配信

 増え続ける1人暮らしの高齢者を地域で見守る態勢づくりを推進しようと、横浜市は4月から、地域の民生委員に75歳以上の独居老人の個人情報を提供し、訪問してもらう事業を本格的に始める。近所づきあいの希薄化などで各家庭の事情を把握しにくくなっている現状を改善する。2011年12月から全18区のうち9区でモデル実施しており、効果などを検証。日常の見守りだけでなく、災害時の迅速な支援も期待している。 最新の国勢調査(10年)では、市の1人暮らし高齢者(65歳以上)は13万2016世帯。過去5年間で35・2%増えている。10年前の約7万4千世帯と比べるとほぼ倍で、「単身老人」が急増している。地域社会が様変わりしていく中で、厚生労働相に委嘱された民生委員がお年寄り家庭を訪ねるなど支援を続けている。 しかし、近年は「1人暮らし老人がどこに住んでいるのか把握しきれない」という声が強くなっている。背景にあるのが05年に施行された「個人情報保護法」。市が名簿を出せず、自治会も名簿をつくるのを控えたりするなど地域で各世帯の家族構成などを把握する力が落ちているという。 そこで、市は09年に検討会を設置。75歳以上の1人暮らしのお年寄りの氏名や住所、電話番号、要介護度などは本人の「同意なし」で民生委員や地域包括支援センターに提供できるよう準備を進めてきた。11年3月には個人情報保護審議会が「公共の利益がある」として例外的な情報利用を認めた。 これを受けて市は、11年末から9区(25地区)で、住民基本台帳などを基に作成した約1万人の名簿の提供を開始。区が連絡を入れた上で、守秘義務を課せられている無償の地方公務員である民生委員が対象世帯を訪問している。お年寄りからは「声を掛けてくれてありがたい」と好反応も得ているという。 ことし2月には民生委員らにアンケートを行い、効果や課題などを検証。4月以降は全市に拡大し、最終的に計10万人を対象にしていく。 市健康福祉局は「東日本大震災以降は地域の絆を見直す機運も高まっている。日常的に触れ合い、孤立するお年寄りを一人でも減らしていきたい」と話している。市によると、個人情報提供は10年度末で19政令指定都市のうち、相模原市など15市で実施しているという。


南三陸町高齢者の2割 生活不活発病か 震災後に歩行困難
河北新報 1月4日(水)6時10分配信

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町で、長時間体を動かさないことで日常動作が困難になる「生活不活発病」の疑いのある高齢者(65歳以上)が調査対象の2割を超えることが、町と国立長寿医療研究センター(愛知県)の共同調査で分かった。 調査の中間集計で判明した。介護を受けていない高齢者2702人の健康状況を分析した結果、「震災後、歩くのが難しくなり、今も回復していない」と答えた人は572人で、全体の21.2%に達した。 仮設住宅入居者は震災後、871人中339人に歩行困難の症状が現れた。このうち261人は回復せず、生活不活発病とみられる高齢者の割合は30.0%に上った。内訳は町内が181人、町外が80人。 在宅の高齢者も1831人のうち311人(17.0%)に、同病の疑いがあることが判明。被災した沿岸部が164人を占めたが、直接被災していない内陸部でも107人いた。みなし仮設などの町外住宅は40人だった。 生活の不活発化の理由としては「することがない」「外出が少なくなった」「疲れやすくなった」との回答が多い。被災していない地域では、スポーツや趣味を遠慮する傾向も目立つという。 調査した同センター生活機能賦活研究部長の大川弥生医師は「元気だった人にも頻発しており、深刻な事態だ。いったん歩きにくくなるとさらに動かなくなり、症状が悪化する悪循環に陥る」と指摘。予防や症状改善に向けた早期対策を訴える。 対策のポイントとして、地域や家庭で高齢者の参加機会を増やすことを挙げ「日常生活の中で自然に頭と体を使うのが基本。高齢者が知恵と能力を発揮し、充実した生活を送れるよう周囲の工夫が重要だ」と語る。 調査は10~11月、同町の全町民約1万3000人を対象にした健康状況調査の一環として実施。訪問や郵送で回収した。
[生活不活発病]廃用症候群とも呼ばれる。全身の心身機能が低下し、筋力が弱くなったり疲れやすくなったりする。頭の働きが鈍くなり、認知症のように見えることもある。災害時、高齢者に起こりやすいとされる。


女性介護士を書類送検=ベッド転落の患者死亡―福岡県警
時事通信 1月6日(金)12時55分配信

 福岡市南区の中村病院で昨年5月、入院中の女性患者=当時(96)=がおむつ交換中にベッドから転落して死亡した事故で、福岡県警南署は6日、業務上過失致死容疑で作業に当たった女性介護士(39)=同区=を福岡地検に書類送検した。同署によると、容疑を認めているという。
 事故は昨年5月11日に発生。ほぼ寝たきり状態だった女性患者のおむつを女性介護士が交換中、取り換えたおむつを捨てようと目を離した隙に患者がベッドから転落、左大腿(だいたい)骨などを骨折し、外傷性ショックで死亡した。


高齢者賃貸マンション、生活保護受給者の争奪戦
読売新聞 1月8日(日)10時35分配信

 大阪府内の介護サービス付きの高齢者向け賃貸マンションで、入居者の獲得合戦が白熱している。
 主なターゲットは生活保護受給者。住宅扶助費の範囲内なら家賃が確実に得られ、介護サービス料も全額が公費で負担されるためで、入居者の多くは上限まで介護が組まれているという。入院中の受給者を入居者として確保しようと病院関係者にリベートが贈られるケースも多いとの証言もある一方、「契約した介護が受けられない」といった苦情も自治体に寄せられ、対応の検討も始まっている。
 ◆10万円が相場◆
 厚生労働省によると、マンションは2010年6月現在、全国に約1300か所。府内には224か所で、1年半に58か所も増えた。背景には、診療報酬削減のため、行政が病院側に長期入院者の退院を強く促し、マンションがその受け皿となったことがある。
 府内の複数の業者によると、だぶつく部屋を埋めようと各業者はパンフレットやチラシを病院や役所などで配ってPR。特に受給者の獲得競争は熾烈(しれつ)で、入院中の受給者を確保するため、退院後の行き先決定に権限を持つ病院職員にリベートを贈る業者も多いという。
 ある業者は「一人につき5万円が相場だったが、1、2年前から10万円に上がった。病院職員が求めてくることが多い」と話し、別の業者は「受給者が入居する際に公費から支払われる敷金・礼金代が原資」と証言。府内の医療関係者は「業者に自分の口座を指定し、年100万~300万円を稼ぐ病院職員もいる」と言う。


高齢者賃貸マンション、生活保護受給者の争奪戦
読売新聞 1月8日(日)10時35分配信

 大阪府内の介護サービス付きの高齢者向け賃貸マンションで、入居者の獲得合戦が白熱している。
 主なターゲットは生活保護受給者。住宅扶助費の範囲内なら家賃が確実に得られ、介護サービス料も全額が公費で負担されるためで、入居者の多くは上限まで介護が組まれているという。入院中の受給者を入居者として確保しようと病院関係者にリベートが贈られるケースも多いとの証言もある一方、「契約した介護が受けられない」といった苦情も自治体に寄せられ、対応の検討も始まっている。
 ◆10万円が相場◆
 厚生労働省によると、マンションは2010年6月現在、全国に約1300か所。府内には224か所で、1年半に58か所も増えた。背景には、診療報酬削減のため、行政が病院側に長期入院者の退院を強く促し、マンションがその受け皿となったことがある。
 府内の複数の業者によると、だぶつく部屋を埋めようと各業者はパンフレットやチラシを病院や役所などで配ってPR。特に受給者の獲得競争は熾烈(しれつ)で、入院中の受給者を確保するため、退院後の行き先決定に権限を持つ病院職員にリベートを贈る業者も多いという。
 ある業者は「一人につき5万円が相場だったが、1、2年前から10万円に上がった。病院職員が求めてくることが多い」と話し、別の業者は「受給者が入居する際に公費から支払われる敷金・礼金代が原資」と証言。府内の医療関係者は「業者に自分の口座を指定し、年100万~300万円を稼ぐ病院職員もいる」と言う。


EBMの導入などで医療の「悪平等」解消を-経済評論家・勝間和代氏に聞く
医療介護CBニュース 1月9日(月)0時0分配信

 EBMの普及や、混合診療の拡大などの“処方せん”で、医療の「悪平等」を解消すべきと訴える勝間和代氏
 昨年末に発表された2012年度の診療・介護報酬の同時改定の改定率は、診療報酬全体で0.004%、介護で1.2%という、わずかな引き上げにとどまった。報酬が伸び悩む状況について、「医師不足を解消するためにも、医師に対しては十分な報酬を出すべきです。介護従事者についても同様です」と主張するのは、経済評論家の勝間和代氏だ。その一方で、勝間氏は、現状の日本の医療提供体制を「悪平等」と断じ、EBM【編注】の普及や、混合診療の拡大などの“処方せん”で、その解消を目指すべきと訴える。経済評論家の視点で考えた医療や介護、そして社会保障のあるべき姿とは―。(多●正芳、●は木へんに朶)
【編注】根拠に基づいた医療。治療や投薬が医学的にも経済的にも有効かどうかを評価し、有効と証明された医療。

■「消費税アップの前に納税番号制導入を」

―昨年、税と社会保障の一体改革の成案が示され、社会保障制度を維持するため、「10年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保する」ことが提言されました。
 確かに、将来的には、消費税引き上げも必要になってくるでしょう。ただ、その前に、現状の課税漏れがどのくらいあるかをはっきりさせる必要があります。納税番号制の導入も急がなければならないでしょう。言い換えるなら、税制上の“穴”を埋めてからでないと、新たな負担を導入しても、あまり意味はないということです。また、デフレが続いている状況で税率だけ上げても、景気が悪化してかえって税収が減るだけです。1997年の消費税増税による景気悪化で、税収全体は約5兆円も減ったという教訓を忘れています。
 もう一つ、消費税率を上げる前に、本格的に取り組むべきことがあります。「シルバー資本主義」がもたらす、さまざまな不公平を解消することです。

■高齢者への優遇が生み出す弊害とは?

―シルバー資本主義とは、何を意味するのでしょうか。
 高齢者に対する過度な優遇と、それに伴う社会資本の高齢者への偏在を指します。一例を挙げるなら、14歳以下の子どもに対する公的財源の直接支給と、65歳以上に対する公的財源の直接支給の割合は1対11です。他の先進諸国では、この比率は1対1程度です。さらに、デフレーションの局面にありながら、年金支給を物価スライドさせなかった結果、7兆円ほどの過払いが生じてもいます。

―高齢者の貧困も問題になっていますが。
 もちろん、年齢に関係なくセーフティーネットは不可欠です。しかし、現役世代並みか、それより多くの収入を得ている高齢者も少なくありません。そんな人たちにまで、年金を支払ったり、医療費の自己負担を1割に抑えたりする必要があるでしょうか。
 何よりも問題なのは、高齢者への過度な優遇が、若い世代が得るべき社会資本を奪っている点です。その結果、生じているのが、子どもを産まない若年層の増加です。実際、子どもを産める世帯の年収は、ここ10年で50万円ほど減っているのです。教育費全体における公的資金の支出の割合も3.4%にすぎません。5%台が当たり前のOECD(経済協力開発機構)諸国の中では、かなり低いですね。その結果、日本では、国立大学の学費ですら、年間50万-60万円程度とかなり割高となっています。ちなみに、OECD諸国では、国立大学の学費は年間10万-20万円程度です。

■医療・介護の無駄と、世代間の負担の不公平解消を

―シルバー資本主義は、医療や介護には、どのような影響をもたらしていますか。
 公的な医療保険制度や介護保険制度の維持を難しくしている点が、最大の影響でしょう。

―医療保険や介護保険を維持するために、今できる“処方せん”としては、何が考えられるでしょうか。
 簡単に言えば、無駄を省くことです。
 日本では、どこまでを地域診療で担当し、どこからをより高度な医療機関で診るのか、その線引きがいまひとつ明らかではありません。そのため、過剰な医療提供が横行しています。その典型例と言えるのが、薬の重複投与でしょう。
 また、終末期に入り、回復が期待できなくなった患者を無理に延命させるためだけに、大量の薬剤と人員を投入するやり方も、再検討が必要なテーマと思えます。一方でホスピスの整備や、病気の予防への資金投入は、もっと必要ではないでしょうか。介護については、生活援助をどこまで公的保険の範囲でカバーするかなどの課題があります。
 もう一つ必要なことは、世代間の負担の不公平を解消することです。繰り返しますが、高齢とはいえ高所得者の医療費自己負担を1割にとどめる必要があるのでしょうか。また、介護の自己負担についても、検討の余地があります。さらに言えば、医療と介護が、別々の保険でサービス提供されている点も解決すべき課題と思います。

■将来は医療保険・介護保険の一体化を

―医療・介護の両方の公的保険を一体化すべきということでしょうか。
 将来的には、そうすべきです。今回の同時改定でも議題となった医療と介護の連携も、両方の保険が一本化すれば、おのずと実現できます。2つの保険の境界にある分野で生じる無駄も省くことができるでしょう。もちろん、簡単にできることではありませんが、両者が一本化することを目指し、動きだすべきです。

―ところで昨年末、政府は、診療報酬の改定率は本体で1.379%、介護報酬の改定率は1.2%アップとしました。現役世代が減り続け、税収の増加が期待できない状況を思えば、今後も医療従事者や介護従事者の報酬は、それほど上がらない可能性もあります。この点、どうお考えでしょうか。
 医師不足を解消するためにも、医師に対しては十分な報酬を出すべきです。今後、より多くの人手が必要とされる介護従事者についても、同様です。ただ、その前提として、報酬も含めた日本の医療の「悪平等」を解消する必要があります。―悪平等とは刺激的な言葉ですが…。
 今の日本の医療の現状を思うと、そう断じざるを得ません。例えば、現在の診療報酬では、新米の医者も、すご腕の名医も、同列に評価しています。これでは、医師として長く働き、スキルアップを図りたいという気持ちは起きにくいのではないでしょうか。さらには、他の治療に比べて予防に対するインセンティブは弱くなっています。
 まずは、スキルによって報酬を変える体系を導入すべきです。そのためにはEBMをもっと取り入れて、各医師の治療に関する情報を開示させるべきです。さらには、混合診療をある程度、認めることで、柔軟性を認めることも必要です。


厚労省、所管9法案の新規提出を検討-12年通常国会で
医療介護CBニュース 1月11日(水)15時56分配信

 厚生労働省は民主党・厚生労働部門会議(座長=長妻昭衆院議員)の11日の会合で、2012年の通常国会に、新たに9本の法案提出を検討していることを明らかにした。9本は、予算関連法案のほか、高齢者医療制度の見直し法案などを含んでいる。
 厚労省によると、12年度予算案の関連で、法案提出を検討しているのは、雇用保険法や、児童手当法、国民健康保険法、国民年金法などの一部改正案。国民健康保険の給付費などに占める都道府県調整交付金の割合を、7%から9%に引き上げる予算案の項目を実施するため、国民健康法の一部改正を目指す。
 予算関連法案以外では、健康保険法を改正し、現在の後期高齢者医療制度や、所得水準の高い国民健康保険組合に対する国庫補助を見直す方針。また、障害者自立支援法を改正して、障害者の範囲を見直すことも検討している。
 同省は、9本のほかに、▽医療法▽介護保険法▽薬事法▽予防接種法-などの一部改正も、視野に入れている。
 同日の会合で長妻座長は、健康保険法と障害者自立支援法の改正が、部門会議の最重要課題だと指摘。3月中旬までに両法案の取りまとめを目指す考え。部門会議下の医療・介護ワーキングチーム(WT)と障がい者WTに、それぞれの法案提出に向けた調整を指示したという。この日の会合は非公開で行われたが、副座長を務める梅村聡参院議員が明らかにした。


有料老人ホームの不適切広告103件に指導-職員数の記載不足多く・東京都
医療介護CBニュース 1月11日(水)12時52分配信

 東京都はこのほど、有料老人ホームに関する不適切な広告が103件あったと発表した。これらを表示していた72事業者に対し、改善するよう指導した。介護職員らの人数についての記載が不足している例が多く見られた。
 都は2011年7月、パンフレットやインターネット上の広告などを対象に調査を実施。景品表示法の指定告示「有料老人ホームに関する不当な表示」に基づき、広告の記載内容を精査した。
 その結果、不適切と判断されたのは、パンフレットなど紙媒体60件、インターネット媒体43件の計103件。このうち、最も多かったのは、介護職員の数などに関する記載が不足しているケースだった。告示では、▽常勤換算法による職員数▽夜間の最少職員数▽有資格者の常勤、非常勤別の職員数―などを明確に記載するよう求めている。このため、具体的な職員数に触れず、「介護は職員が24時間体制であたります」「365日24時間看護師勤務」などとだけ記載した広告は適切でないとした。
 また、土地や建物、施設などに関する表示が不適切だった例も多かった。具体的には、有料老人ホームの土地や建物が事業者所有ではなく、賃貸の場合はその旨を表示する必要があるが、記載のない例が見られた。このほか、利用者が負担する費用について、内訳などが詳しく表示されていない例もあった。
 こうした結果を受け都は、有料老人ホーム事業者が加盟する全国有料老人ホーム協会に対し、「消費者に正確かつ充分な情報を提供するとともに、消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのない広告・表示を行うこと」を要望した。都の担当者は、「今回指導した事業者も含め、今後も有料老人ホームの広告について注視していく」と話している。


介護給付費不正受給 県、倉敷の事業所を指定取り消しへ 岡山
産経新聞 1月12日(木)7時55分配信

 ■介護給付費160万円
 虚偽の記録で、実際には行っていない介護サービスの介護給付費を不正に受給したとして、県は障害者自立支援法に基づき、倉敷市児島味野の障害福祉サービス事業所「まごころケア・ヘルパーステーション」(三宅順子管理者)の指定を2月15日付で取り消すと発表した。
 県障害福祉課によると、同事業所は平成22年4月~23年6月、従業員ではない知人の名前を無断で使用し、行っていない家事援助などのサービスを提供したとする虚偽の記録を作成。そのほか、ヘルパーの車で病院に移送したにもかかわらず、公共交通機関を利用したと装うなどして介護給付費を不正に請求し、倉敷市から約160万円を受け取ったという。
 昨年2~3月、県などに情報提供があり発覚。倉敷市は不正受給分の返還を命じるとともに、ほかにも不正がなかったか調べる。


不正請求で居宅介護の指定取り消しへ-岡山
医療介護CBニュース 1月11日(水)12時57分配信

 実際には提供していないサービスについて介護給付費約160万円を不正に請求したなどとして、岡山県はこのほど、有限会社「アカデミー」(倉敷市)が運営する居宅介護事業所「まごころケア・ヘルパーステーション」(同)の指定を、障害者自立支援法に基づいて取り消すと発表した。取り消しは2月15日付で、重度訪問介護の指定も併せて取り消す。
 県によると、同事業所は、勤務していない職員が架空の家事援助サービスを提供したなどと偽った記録を作成し、介護給付費を不正に請求。ヘルパー自らが運転する車で利用者を病院に送ったにもかかわらず、利用者と共に公共交通機関を使ったと偽って移動時間分の介護給付費を請求する違反などもあった。また、県が監査に入った際には虚偽の雇用契約書やサービス提供記録などを提出していたという。
 県は、2010年4月から11年6月までの間の不正請求額が約160万円に上ったと認定。今後は倉敷市が不正請求額を確定させた上で返還を求めるという。


経営安定化資金融資の限度額引き上げ継続を-四病協が厚労相に要望書
医療介護CBニュース 1月12日(木)13時47分配信

 四病院団体協議会は、資金繰りが厳しい病院などを対象にした福祉医療機構の「経営安定化資金」融資制度について、融資限度額引き上げなどの特例措置を2012年度も継続するよう求める要望書を小宮山洋子厚生労働相にあてて提出した。ただ、厚労省は12年度財政投融資計画案に特例措置の継続を盛り込んでおらず、「13年度予算の概算要求に含めることはできるが、12年度の継続は難しい」(同省担当者)という。
 要望書は11日付。10年度診療報酬改定が10年ぶりにプラス改定となり、12年度もわずかなプラス改定となる見込みだが、過去のマイナス改定による病院の経営状況の悪化を払しょくするには至っていないと指摘。今後も厳しい経営状況が続くとの見通しを示し、同制度の特例措置の継続を求めている。
 同制度は、経済情勢の悪化により一時的に資金不足となっている病院、診療所、介護老人保健施設を対象に、長期運転資金を融資するもの。09年度から融資限度額引き上げや償還期間延長などの特例措置が取られている。


「高度急性期後」に迅速対応、日慢協が宣言-在宅療養支援機能の整備も
医療介護CBニュース 1月13日(金)17時45分配信

  記者会見に臨む武久会長。慢性期の病院が在宅療養支援機能を発揮する重要性を強調した(13日、東京都内)
 日本慢性期医療協会(日慢協、武久洋三会長)は13日、東京都内で記者会見を開き、「2012日本慢性期医療協会宣言」を公表した。超高齢社会を迎え医療や介護が必要な人の急増が見込まれる中、慢性期医療ではこれらの人たちの9割以上をカバーすることが必要になると予測。社会保障・税一体改革の内容を踏まえ、「高度急性期」の段階を終えた患者を、日慢協の会員約1000病院が「迅速かつ適切に治療する」としている。
 宣言では、慢性期病院が今後担うべき役割に、▽急性期医療を提供できる機能を併せ持つ「長期急性期病床」として、高度急性期治療後の患者を迅速かつ適切に治療する▽積極的かつ充実したリハビリテーションにより地域復帰を目指す▽末期がんや臓器不全といった終末期の患者に対し、QOL(生活の質)を最優先し、周囲とのコンセンサスを得ながら治療する▽在宅療養の後方支援機能を整備し緊急入院に対応する▽身体疾患の合併症がある認知症患者を積極的に受け入れ、早期の治療を推進する-の5項目を掲げた。
 武久会長は会見で、「在宅療養の支援機能は、緊急入院を受け入れられないようでは発揮できない。療養病床を持つすべての病院がこれをできるわけではないが、この方向で努力していただくことが、この国の医療を支える基本になる」と述べた。


【ゆうゆうLife】認知症でも暮らせるまち 介護サービス外でできること
産経新聞 1月13日(金)7時55分配信

 □静岡県富士宮市の取り組み

 ■支援はパーソナルに
 認知症の人が安心して地域で住み続けるには、介護や医療のサービスだけでは十分でない。そのはざまをどう埋めるかは、どこの自治体でも共通の課題だ。認知症の人を早々と施設に預けたり、家に鍵をかけて閉じこめたりせず、そして家族も疲弊しないように地域でできることは何か-。そんな課題に取り組む自治体を訪ねた。(佐藤好美)
 静岡県富士宮市に住む佐野光孝さん(63)は58歳で若年性のアルツハイマー型認知症と診断された。
 仕事ができなくなり、傷病手当金を受けて休職したが、妻の明美さん(59)も仕事があって、つきっきりではいられない。医者からは「家の中でじっとしておらず、五感を使って過ごしなさい」と言われたが、適当な居場所がなかった。
 光孝さんは複雑な指示や仕事をこなすのは難しいが、体に問題はないし、相手が認知症を理解して対応してくれれば意思疎通もできる。しかし、ハローワークでは仕事は見つからなかった。出掛ける先を求めて、介護保険のデイサービスも見学したが、参加者は高齢者ばかり。光孝さんは「自分の行くところじゃないと思った」という。
 ある日、佐野さん夫妻は富士宮市役所の福祉総合相談課を訪れた。行政サービスは「介護」「障害」「児童」が縦割りだが、富士宮市は同課が1カ所で相談に応じる「相談のワンストップサービス」を目指す。自分がどのサービスに当てはまるのか分からない人や、問題が重複する人も多いからだ。
 同課の稲垣康次・主任主査は「まずは聞き取り。本人や家族の困っていることを知り、既存のサービスがあればつなぎ、ないものは地域やボランティアへもつなぐ。パーソナルな支援が原則」と言う。
 光孝さんもサービスの“はざま”の人だった。若年性認知症は介護保険の対象だが、若い光孝さんにはサービスがそぐわない。同課の担当者は雑談の中で、光孝さんが社会との関わりを求めていることをキャッチ。何十年も営業マンとして働き、人と接するのが好きで、市の名物「富士宮焼きそば」を食べ歩いていたキャラクターから、NPO法人運営の観光案内所「まちづくりサロン宮っ」でボランティアができないかとひらめいた。
 光孝さんは今、ほぼ毎日、「まちづくりサロン宮っ」に出向く。観光客に焼きそば店への道順を案内したり、茶飲み話をしたり。唯一の男手だから、力仕事も頼まれる。「本当は収入のある仕事をしたい」という光孝さんだが、病気を明かしたせいで、今は全国から講演依頼もある。「認知症だと分かると、きちんと話を聞いてもらえないことが多かったが、講演会では認知症のことを知ってもらえて、意見も言える」と前向きだ。

 ■地域で見守りネットワーク作り
 静岡県富士宮市の福祉総合相談課は、介護保険の地域包括支援センターが柱。本来業務は介護予防、総合相談・支援、虐待の防止などだが、同市では認知症の人の見守りネットワーク作りも行う。
 家族が「認知症の家族が出歩くので心配」などとケアマネジャーらに相談すると、同課やその支所、社会福祉協議会などが、近所の人、町内会長、行政区長らに「それとなく見守っていただけませんか」と声を掛け、外出を見守るネットワークを築いていく。発端は声掛けだが、ネットワークは育つ。
 ある地域では、「散歩が趣味」という認知症の男性のために、地域の人たちが「歩こう会」を実施。本人と一緒に散歩コースを歩きながら、見守りが必要なポイントと協力者を探した。別の地域では、一日に数回、家から離れた公園に掃除に行く認知症の女性のため、道沿いに住む人が行方不明時に備えて連絡網を作った。チラシや捜索手順を作った地域もある。
 地域の協力が根付くようになった背景には、市が「認知症サポーター養成講座」を重ね、接し方を心得た市民が増えたことがある。介護する家族が「近所の人に認知症だと知られたくない」場合は、ネットワーク作りが難しい。しかし、認知症が特異な病気でないことが浸透すれば、隠す人も減っていく。
 同市福祉総合相談課の主任保健師、藤田博美さんは「佐野さんのように、誰でも仕事が見つかるわけではないが、認知症になっても大丈夫と思えるように、環境を変えていくことが大切。地域に応援者が増えると、(認知症だと)伝えることに勇気がいらなくなり、人に頼れるようになる。養成講座を重ねて、やっと地域に応援者が出る下地ができてきた」という。
 養成講座の実施も地域作りにつながる。ある地域では、認知症の父親を介護する母親の苦労を聞いて、娘が同課に相談。同市は、この父母宅に近い民生委員らを講師に、母親と周囲の人、娘やそのママ友達、近所のキーパーソン、認知症の家族会も交えてサポーター養成講座を実施した。介護する家族の周囲にネットワークを作り、介護者が地域の“プロ”に手助けを頼みやすいように、との配慮だ。藤田さんは「つながりができて関係性が生まれれば、介護する人も心強い。地域を巻き込んで生まれていくものもあると思う」と話している。


ノロウイルス:39人、集団感染--延岡の特養ホーム /宮崎
毎日新聞 1月13日(金)15時17分配信

 県は12日、延岡市の特別養護老人ホームでノロウイルスによる感染性胃腸炎が集団発生したと発表した。39人が発症し4人が入院したが、重症者はおらず、全員快方に向かっている。
 県健康増進課によると、90代女性が3日、下痢などを発症し、11日までに70~100歳代の入所者37人と職員2人が次々と下痢やおう吐を発症。10日に延岡保健所に通報し、県衛生環境研究所が調べた3人全員の便からノロウイルスを検出した。
 感染性胃腸炎の感染は12月から増えており、例年、2月にかけ流行することから、同課は手洗いなどの徹底を呼びかけている。


<ノロウイルス>延岡の特養で39人が食中毒症状 4人入院
毎日新聞 1月12日(木)19時6分配信

 宮崎県は12日、延岡市の特別養護老人ホームでノロウイルスによる集団食中毒が発生したと発表した。39人が発症し4人が入院したが、重症者はおらず、全員快方に向かっている。
 県健康増進課によると、90代女性が3日、下痢などを発症し、11日までに70~100歳代の入所者37人と職員2人が次々と下痢や嘔吐(おうと)を発症。10日に延岡保健所に通報し、県衛生環境研究所が調べた3人全員の便からノロウイルスを検出した。
 感染性胃腸炎の感染は12月から増えており、例年、2月にかけ流行することから、同課は手洗いなどの徹底を呼びかけている。【百武信幸】


介護事業者の倒産、3年連続減の19件-ピーク時の4割程度
医療介護CBニュース 1月13日(金)22時45分配信

 東京商工リサーチが13日に発表した「全国企業倒産状況」によると、有料老人ホームや訪問介護などの「老人福祉・介護事業」を手掛ける企業の2011年の倒産件数は19件で、10年の27件から8件減った=グラフ=。減少は介護報酬が3%のプラス改定となった09年以降3年連続で、ピークだった08年の46件に比べると、4割程度の件数に落ち着いている。
 東京商工リサーチ情報部では、中小企業の資金繰りを支援する目的で09年12月に施行された「中小企業金融円滑化法」(モラトリアム法)や、09年度の介護報酬3%プラス改定などの効果が倒産減少の背景にあるとみている。
 11年に発生した老人福祉・介護事業の倒産件数をサービス別に見ると、訪問介護事業が10件、通所・短期入所介護事業が4件、有料老人ホームが3件、介護老人保健施設と認知症高齢者グループホームがそれぞれ1件だった。
 倒産形態別では、破産が15件、民事再生法の適用申請が4件だった。倒産原因は、「事業上の失敗」8件、「販売不振」6件、「運転資金の欠乏」3件などの順で多かった。
 負債総額は約48億3000万円で、10年の約37億8800万円を約10億円上回った。新潟地裁に民事再生法の適用を申請し、7月22日付で保全処分決定を受けたグッドライフクラブ(新潟市、負債総額21億7528万円)など、有料老人ホーム事業者が負債総額の上位を占めた。


必要介護職員:1万2000人増 道高齢者福祉計画、改定素案を公表--14年度 /北海道
毎日新聞 1月13日(金)10時25分配信

 道は「道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画」の改定素案を公表した。14年度の道内高齢者人口を10年度比14万人増の150万人と推計。要介護者は同4万人増の29万人となり、介護職員は09年度比で1万2000人増の7万8000人が必要とした。
 同計画は09年度に策定し、3年ごとに改定している。14年度の高齢化率は10年度比3・8ポイント上昇の28・5%に達する見通し。高齢者の増加に伴い、小規模多機能型居宅介護の利用者は同2・4倍の年間6万4000人、小規模特別養護老人ホームの利用者も同3・4倍の2000人を見込んでいる。
 介護職員は要員不足に陥る可能性もあり、道福祉援護課は「養成のための就学資金援助や中堅職員のキャリア研修などで確保に努めたい」と話している。
 素案には高齢者が住み慣れた地域で医療、介護、生活支援を一貫して受けられる新システム構築を新たに盛り込んだ。【片平知宏】


特養送迎バスとトラックが衝突 岸和田、7人軽傷
産経新聞 1月14日(土)15時11分配信

 14日午前9時45分ごろ、大阪府岸和田市稲葉町の府道交差点で、特別養護老人ホーム「いなば荘」=同市稲葉町=の送迎バスと2トントラックが衝突した。バスに乗っていた高齢者と施設職員の計7人が病院に搬送されたが、いずれも軽傷。トラックの運転手にけがはなかった。大阪府警岸和田署が事故原因を調べている。
 同署によると、トラックが交差点に進入する際、信号を無視した可能性があるという。


インフル流行時、ケアマネも優先予防接種を-ケアマネ協会、内閣官房に要望
医療介護CBニュース 1月17日(火)19時47分配信

 日本介護支援専門員協会はこのほど、インフルエンザが流行した場合、ケアマネジャーも医療関係者と同様、優先的に予防接種を受けられることなどを盛り込んだ要望書を内閣官房新型インフルエンザ等対策室に提出した。
 要望書では、ケアマネジャーはインフルエンザに感染した利用者との接触を完全に回避するのが難しい立場にあると指摘。その上で、インフルエンザが流行した場合、ケアマネジャーも医療関係者と同様、優先的に予防接種が受けられるよう求めている。
 また、▽ケアマネジャーが感染者と濃厚に接触していた場合、抗インフルエンザウイルス薬の予防投与を優先的に受けられるようにする▽ケアマネジャーが防護服などの予防用具を購入・備蓄する場合、国が費用の一部を支援する▽インフルエンザ流行の影響で、サービス担当者会議が開けないなど、運営基準を満たせない場合があっても減算を適用しない―ことも要望している。


難病対策見直し、訪問看護の在り方などが柱-厚科審対策委
医療介護CBニュース 1月17日(火)15時47分配信

 法制化も視野に難病対策の見直しを検討している厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会(委員長=金澤一郎・国際医療福祉大大学院長)が17日に開かれ、前回まとめた対策見直しの方向性の中間整理を踏まえ、今後の検討事項を決めた。在宅看護・介護の在り方、医療体制の整備などが柱。具体的検討に必要なデータなどを整理するため、委員会の下にワーキンググループ(WG)を2つ設置することも了承された。 今後の検討事項は大きく分けて、(1)研究の推進(2)医療体制の整備(3)在宅看護・介護など(4)就労支援など―の4つ。(3)では、難病相談・支援センターの在り方、患者団体の支援、災害時の患者への対応についても検討する。 WGの設置は、委員会で具体的な検討を進めるのに必要なデータなどを整理することが狙い。「難病研究・医療体制WG」が(1)と(2)、「在宅看護・介護等WG」が(3)と(4)についてそれぞれまとめ、春先にも委員会に報告する。


<介護保険料>被災自治体が苦慮 「抑えたい」が財源不足
毎日新聞 1月18日(水)13時29分配信

 3年に一度の改定が4月に迫る介護保険料を巡り、65歳以上が支払う基準額の算定に、岩手県沿岸の被災自治体が苦慮している。全国平均を月額5200円と国が試算する中、被災者に配慮して「5000円未満に抑えたい」ものの、震災ストレスなどで要介護者は増え続けているためだ。介護給付費準備基金で補うことも可能だが、高齢化も進み「将来予測が立たず基金を使うのは不安」との懸念が漏れる。【市川明代、金寿英】
 県沿岸12市町村のうち宮古市を除く11市町村が取材に「5000円未満」で検討していることを明らかにした。だが介護保険財政は「入り」が減る一方で「出」は増える見込みで、そのはざまで頭を抱える。
 現行4000円の陸前高田市は、保険料を支払う被保険者が震災に伴う死亡や転居で約1000人減った。一方で、コストが在宅の約2倍かかる入所施設が相次ぎ開所する予定で、要介護認定の新規申請件数は震災後、前年同期比20~30%増が続いている。基金残高2億円の6割以上を取り崩せば「5000円未満」は可能だが、長寿社会課の担当者は「将来のため1億円程度残したい」と漏らす。
 釜石市では小規模特別養護老人ホームの建設予定地が浸水し、見直しを迫られている。高齢介護福祉課の担当者は「開所すれば、すぐに保険料を増やさねばならない。不確定要素が多い」と話す。
 現行3985円の宮古市は、基金から1億円を取り崩しても5000円超は免れないという。避難所では介護が難しいなどとして震災後は施設入所希望者が増え、4施設で計37人(11年7月末現在)の定員超過となっている。介護保険課の担当者は「国の負担分をもっと増やしてほしい」と訴えている。

 ◇震災ストレス、要介護者が増加
 被災自治体が介護保険料の算定で悩む背景には、介護保険財政の「出」に当たるサービス利用料の見通しを立てづらいことがある。震災の影響で、認知症が進行したり生活不活発病で新たに介護が必要となるケースが増えているためだ。
 陸前高田市の認知症の女性(92)は昨年12月5日、脱水症状で緊急入院し、ケアマネジャーらの勧めで老人保健施設に入所した。震災前は買い物や友達の家へ外出できたが、震災後は、下着を汚したり周囲にきつい言葉で当たったりして症状が悪化、仮設住宅にこもりがちだった。1人で介護してきた嫁(61)は「流された家のローンもありギリギリまで頑張ってきたが、もう限界」とこぼした。
 同市の藤丸ナカエさん(86)は震災直後の要支援2から、昨年12月の再審査で要介護3に重くなった。避難所から仮設住宅に移り、秋ごろまでは自宅跡地まで出歩いていたが、今は朝昼晩の食事とおやつの合間に居眠りをする生活だ。嫁の秀子さん(62)は「認知症がじわじわ進行しているように見える」と話す。
 比較的健康だったお年寄りが介護サービスを利用し始めるケースも増えている。同市の及川トヨノさん(89)は昨年9月に要支援2と認定され、同11月から週2回デイサービスに通い始めた。震災で自宅や畑を流され、避難先や仮設住宅から出歩かなくなり、膝を痛めた。家族は「畑仕事が生きがいだったので、これから心身の機能低下が心配」と話す。
 市長寿社会課介護保険係の千葉達係長は「サービスを利用したいけどできない、我慢している、という隠れたニーズもある。今後どれだけ利用者が増えるか、未知数」と話している。【市川明代】


被災地で単独型訪問リハ事業所の開設可能に
医療介護CBニュース 1月18日(水)18時45分配信

 厚生労働省はこのほど、介護保険の訪問リハビリテーション事業所の開設主体について、東日本大震災の被災地に限り、医療機関や介護老人保健施設(老健)に限定せず、単独型も認める省令を施行した。東日本大震災復興特別区域法による特例措置で、被災地で医療・介護資源を効率的に活用するのが狙い。 被災地で単独型訪問リハビリ事業所を開設するためには、病院や診療所、老健と密接に連携した上で、適切なサービスを提供するために十分な数の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を確保する必要がある。これ以外の設備基準や運営基準については、通常の訪問リハビリ事業所の基準が適用される。 対象になるのは、被災した11道県の222市町村。各道県が作成した復興推進計画を内閣総理大臣が認めれば、その内容に応じて特例措置が適用される。 このほかの特例措置として、▽外部の医療機関などと密接に連携した特別養護老人ホームについて、医師の配置基準を適用しない▽外部の医療機関と密接に連携した老健について、医師の配置基準を「実情に応じた適当数」にする―ことなども盛り込まれている。


24時間訪問、整備補助に1施設500万円-厚労省老健局
医療介護CBニュース 1月19日(木)19時23分配信

 厚生労働省老健局は19日、2012年度からスタートする新サービスの事業者が必要な施設を整備するに当たり受けることができる補助の金額を明らかにした。小規模の特別養護老人ホームなどの整備を推進するための「介護基盤緊急整備等臨時特例基金」による補助で、金額は定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)が1施設当たり500万円、複合型サービスが2000万円。同日の全国厚生労働関係部局長会議で示された。 同基金による介護基盤の緊急整備は11年度末で終了する予定だったが、一定程度の基金が残る見通しのため、厚労省は補助対象に新サービスを加えた上で、12年度末まで延長することにしている。 また、介護療養型医療施設から介護老人保健施設などへの転換を促す事業で、転換時に事業者が受けることができる補助の金額も見直す。具体的には、1床当たりで改築の場合が210万円(11年度は160万円)、創設が170万円(130万円)、改修が85万円(65万円)にそれぞれ引き上げ、転換促進を図る。

■12年度からの介護保険料は平均5千円程度
 同日の会議で厚労省老健局は、第5期介護保険事業計画期間(12-14年度)の介護保険料が全国平均で5000円程度になるとの見通しを示した。第4期(09-11年度)の全国平均4160円に比べ、900円弱アップする計算。介護報酬の1.2%プラス改定や高齢者の自然増、介護基盤の緊急整備などが保険料を押し上げる一方、財政安定化基金の取り崩しなどが上昇を抑える。


診療報酬、「めりはり利かせた改定を」-岡田行政刷新担当相
医療介護CBニュース 1月19日(木)22時46分配信

 岡田克也行政刷新担当相は19日の行政刷新会議(議長=野田佳彦首相)で、2012年度の診療報酬改定について、勤務医と開業医、診療科間のバランスや、勤務時間の状況を踏まえ、めりはりを利かせた内容にするよう強く求めた。 同会議が11年11月に実施した「提言型政策仕分け」では、診療報酬本体を据え置くか、抑制するよう仕分け人全員が評価。その後の小宮山洋子厚生労働相と安住淳財務相の改定率をめぐる折衝は平行線をたどったが、藤村修官房長官を加えた議論の末、最終的に本体1.379%、ネット(全体)で0.004%の引き上げに至った。 同日の会議で岡田担当相は、改定率に対し、「(予算の)量的には、提言が実現されていない」との認識を示した。その上で、改定の内容では、勤務医の待遇を改善し、診療科間のバランスをとるよう求めた。 また、年度末で期限が切れる「介護職員処遇改善交付金」に代わり、加算が設けられる12年度の介護報酬改定にも触れ、介護職員の処遇改善が着実に実施されるよう厚労省に要求した。会議終了後、記者会見を開いた岡田担当相が明らかにした。 このほか、この日の会議では、政策仕分け結果のフォローアップ体制を決定。各省庁に、仕分け結果を踏まえた取り組み状況と、今後の方針を公表するよう求めた。


全世代が受益を実感できる社保制度を再構築-全国部局長会議で牧厚労副大臣
医療介護CBニュース 1月19日(木)15時8分配信

 厚生労働省は19日、都道府県などの担当者に2012年度の同省の方針を説明する全国厚生労働関係部局長会議を開催した。冒頭、あいさつした牧義夫厚労副大臣は社会保障と税の一体改革に言及し、「子育て、医療、介護、年金の不安をなくし、国民が安心して暮らせる社会保障制度を構築することは極めて重要な課題。一体改革素案に基づき、社会保障を全世代対応型へと変換し、現役世代を含めたすべての人がより受益を実感できる社会保障制度を再構築する」と述べた。 また、東日本大震災からの復興・復旧については、「医療提供体制の再構築に向けて、甚大な被害を受けた医療機関などの単なる復元にとどまらず、あるべき将来を視野に入れた復興や、医療従事者の確保などを支援する」と強調。さらに、被災地のニーズを踏まえた地域包括ケアの体制整備や仮設住宅への総合的なサポート拠点の設置を推進していくとした。 同会議は2日間にわたって開催され、19日は年金局や老健局、保険局、社会・援護局など、20日は医薬食品局や医政局、健康局などから説明が行われる。


耐震化していない社福施設、2万7千超-2割弱が未対応。厚労省が調査
医療介護CBニュース 1月19日(木)20時28分配信

 全国の社会福祉施設のうち、耐震化されていない施設は2万7000余りに達することが、19日までの厚生労働省の調べで明らかになった。社会福祉施設全体の2割近くが耐震化されていないことになる。厚労省では各自治体に対し、社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金や安心こども基金、介護基盤緊急整備等臨時特例基金などを積極的に活用し、古い施設の耐震化を推進するよう呼び掛けている。 社会福祉施設は、要介護の高齢者や障害者など、災害発生時には自力で避難することが難しい人が数多く利用している。そのため厚労省では、都道府県、政令指定都市、中核市を通じ、社会福祉施設の2010年4月段階の耐震化の実情について調査を実施。具体的には、1981年の建築基準法改正で導入された現行基準(震度6強程度の地震でも、人命に危害を及ぼすような倒壊被害を生じない)を満たしているかどうかを基準に調査した。 その結果、全国の社会福祉施設14万6221施設のうち、耐震化されていない施設は2万7376施設で、耐震化率(全体の施設数に対し、耐震化されている施設の割合)は81.3%にとどまった。 種類別の耐震化率は、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなど「老健局関係施設」が91.2%、障害福祉サービス事業所など「障害保健福祉部関係施設」が76.5%、保育所などの「雇用均等・児童家庭局関係施設」が71.4%、救護施設などの「社会・援護局関係施設」が60.7%となった。老健局関係施設の耐震化が進んでいる理由については、「他の施設に比べ、比較的新しい施設が多いためではないか」(厚労省社会・援護局福祉基盤課)としている。


来年度を「新生在宅医療・介護元年」に-大谷医政局長
医療介護CBニュース 1月20日(金)19時44分配信

 厚生労働省の大谷泰夫医政局長は20日の全国厚生労働関係部局長会議で、在宅医療・介護の連携について、「これまでもある程度は進められてきたが、特に医療サイドからのアプローチが十分でなかった」との認識を示し、2012年度を「『新生在宅医療・介護元年』として立ち上げたい」と述べた。 また大谷局長は、「急速な高齢化で、在宅医療が緊急課題なのは、むしろ都市やその周辺」と指摘。全国から集まった各都道府県の担当者らに、それぞれの地域の状況に応じて、在宅医療・介護の推進を呼び掛けた。 厚労省医政局は12年度予算案で、「在宅医療・介護推進プロジェクト」として35億円を計上。同プロジェクトは、▽在宅チーム医療を担う人材の育成▽実施拠点となる基盤の整備▽個別の疾患などに対応したサービスの充実・支援-を3本柱に、在宅での医療・介護サービス体制の整備を図る。 人材育成では、「他職種協働による在宅チーム医療を担う人材育成事業」を計上。2種類の研修制度を設けて、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ケアマネジャーなどの在宅医療従事者や、都道府県の行政担当者を対象に研修する。 基盤整備としては、「在宅医療連携拠点事業」を強化。連携拠点に医療と介護の双方に詳しい人材を配置して、在宅療養者を地域横断的にサポートする「在宅医療連携拠点」のモデルに、11年度は10施設を選定したが、96施設に増やす方針。新たに人材育成なども求める。 個別の疾患に対応したサービスの充実では、がんや難病、エイズの患者が、在宅で医療・介護サービスを受ける体制を整備するため、「難病患者の在宅看護の充実・強化事業」などを計上している。
 

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 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2012年 1月 1日(日)17時31分46秒
  12月末で、新ウェブは、17,390ヒット目を記録しました。
 

12月2日-26日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年12月27日(火)19時22分25秒
編集済
  特養のユニット間の壁、可動式は不適切-厚労省が事務連絡
医療介護CBニュース 12月2日(金)12時53分配信

 厚生労働省は1日、特別養護老人ホーム(特養)のユニットの共同生活空間を仕切る壁が可動式になっている場合について、ユニット型個室の構造としては不適切とする事務連絡を、都道府県にあてて出した。入所者と職員のなじみの関係を重視したユニットケアを損なう恐れがあるのが理由。
 事務連絡では、ユニットとユニットを仕切る壁が可動式の場合、壁を開放すれば従来型個室と同じ形態にできることから、ユニットケアとしての職員配置や入所者の処遇が適切に行われなくなる可能性があると指摘。ユニット型個室に対して従来型個室よりも高い報酬を設定している考え方に反するとしている。
 特養(定員31人以上)のユニット型個室の入所者1人当たりの介護報酬は、従来型個室よりも1日70-80単位高く設定されているが、厚労省の担当者は、「可動式の壁を固定式に変えるなどの対応がされない場合、(ユニット型個室から)従来型個室に報酬が変わることもあり得る」としている。


成年後見制度「首長申し立て」急増…山形
読売新聞(ヨミドクター) 12月3日(土)13時57分配信

 身寄りがない認知症高齢者などに対し、成年後見制度に基づき市町村長が後見人を立てる「首長申し立て」が山形県内で急増している。

 ■高齢単身、認知症患者増え
 昨年度の家庭裁判所への申立件数は計51件に上り、酒田市長が2001年度に県内で初めて後見申請して以降、最多となった。三世代同居率が全国トップの本県でも、高齢者の単身世帯や認知症患者が増えており、「首長申し立て」は今後も拡大していきそうだ。
 成年後見制度は、認知症などで判断能力が不十分な人を法的に支援するため、後見人を置く制度。「首長申し立て」は、家裁に申し立てる親族などがいない場合に首長が行い、一般的には、弁護士や司法書士といった専門家が後見人となる。
 読売新聞が県内35市町村に聞き取り調査を行った結果、これまでに16市町で首長申し立てをしていた。
 申立件数は、2006年度が3件だったのに対し、07年度12件、08年度17件、09年度39件と、年々増加。今年度も9月末までで計28件に上っている。
 県や各自治体によると、急増の原因には、認知症高齢者の増加や、06年施行の高齢者虐待防止法で、行政側の役割として成年後見制度の利用促進が盛り込まれたことなどが挙げられる。
 ただ、10年度は山形市が26件、酒田市が8件、米沢市が7件と都市部に集中し、自治体による偏りが大きい。
 山形市では「制度が認知されてきたこともあり、ケアマネジャーや施設などから、後見が必要だという相談が絶えない。現在は、後見人のなり手が不足してきている」と話す。
 一方、首長申し立てをしたことがない19市町村は、「身寄りのない高齢者は今のところいない」(小国町)、「相談そのものがない」(金山町)などと回答した。
 ただ、自治体の中には、「高齢夫婦から財産管理が不安だと相談された」(東根市)、「今まで少なかった高齢者世帯や認知症患者が増え(首長申し立ての)必要性を感じる」(最上町)などの声を受け、首長申し立てを行った場合の後見人への報酬などを予算計上するケースも増えている。
 10年度の国勢調査で、三世代同居率が21・5%で全国1位の本県でも65歳以上の単身世帯は約3万世帯、高齢夫婦世帯は約3万7000世帯。5年前と比べ、単身が5000世帯、夫婦が4000世帯増え、首長申し立てを必要とする人は、さらに増えるとみられる。
 県長寿社会課は、「首長申し立ては、高齢者の虐待を防止し、権利を守るための最終手段。後見が必要になる前に、親族や信頼できる人が後見できるよう準備をするのが理想だ。制度の普及啓発が今後、より重要になってくる」と話す。


特養ホームで集団発症、食中毒と断定/横須賀
カナロコ 12月3日(土)19時0分配信

 横須賀市野比の特別養護老人ホーム「横須賀老人ホーム」の利用者が下痢などの症状を訴えた問題で、市保健所は3日、給食を原因とする食中毒と断定。同日から2日間、給食の調理施設を運営する「エム・ティー・フード」(東京都港区)を営業停止処分とした。
 市保健所によると、11月28日夕から29日未明にかけ、62~101歳の97人(男性28人、女性69人)が下痢などの症状を訴え、14人の便から原因物質のウエルシュ菌が検出された。入院している患者はいない。
 原因食品は不明だが、発症時期などから、市は28日の朝食の可能性が高いとみている。調理施設は29日から営業を自粛している。


12年度介護報酬改定の審議報告案を了承-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 12月5日(月)22時21分配信

 社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)は5日、厚生労働省が示した「2012年度介護報酬改定に関する審議報告案」を、分科会の取りまとめとすることを了承した。11月24日の前回会合で示された素案を修正したもので、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)のオペレーター要件などが追記・変更されている。

■24時間訪問サービスのオペレーター要件を修正
 5日に改めて示された取りまとめ案では、12年4月に新設される24時間訪問サービスのオペレーターの任用要件について、「夜間対応型訪問介護と同様の有資格者を配置することとした上で、地域の実情に応じて人材確保が可能となるよう訪問介護事業所で3年以上サービス提供者として従事した者を一定程度認める」を、▽夜間対応型訪問介護と同様の有資格者を1人以上配置▽夜間対応型訪問介護と同様の有資格者が配置されていない時間帯については、訪問介護のサービス提供責任者として3年以上の経験がある人の配置を認める―などに修正した。

■特養の報酬「ユニット、従来個室、多床室の順に」
 特別養護老人ホームについては、ユニット型個室の整備促進を図るため、▽ユニット型個室、従来型個室、多床室の順となるように報酬水準を適正化する方向とする▽ユニット型個室の第3段階の利用者負担を軽減することを検討-を追記。また、12年4月1日より前に設置された多床室については、「当面、新設のものと比して報酬設定の際に配慮した取扱いとする」という条件も付け加えられた。介護療養型医療施設については、適切に評価するとした上で、認知症が悪化し、在宅での対応が難しくなった場合の受け入れは「評価を行う」としている。

■事務所と同一建物への訪問の評価を適正化
 集合住宅などに併設された訪問系サービス事業所が、同じ建物内の住人にサービスを提供する場合については、「当該住宅などに居住する一定数以上の利用者に対し、サービスを提供する場合の評価を適正化する」とする文言も追加。小規模多機能型居宅介護についても、同様の見直しを行うとする一文も加えられた。また、一定割合の空きベッドを確保している短期入所系サービスへの評価については、「常時空床がある事業所については算定しない仕組みとするなど、必要な要件を設定する」が追加された。

■処遇改善の継続案「必要な対応、やむを得ない」
 介護職員処遇改善交付金の終了に伴う処遇改善の継続案を加算で実現するとした素案に委員からの反発が大きかったことから、文言を修正。介護報酬内で「必要な対応を講ずることはやむを得ない」とした。また、「(必要な対応は)介護職員処遇改善交付金相当分を介護報酬に円滑に移行するために、例外的かつ経過的な取扱いとして設けるもの」と追記した。


医療・介護関連業界の小冊子を無料配布
医療介護CBニュース 12月5日(月)15時2分配信

 日本政策投資銀行(東京都千代田区)と日本経済研究所(同)はこのほど、医療・介護の関連業界に関する基礎データをまとめた小冊子「医療・介護関連業界ミニブック-新産業としてのヘルスケア-」(B5判、46ページ)を発行した。
 小冊子では、▽在宅医療・訪問看護▽介護関連▽医療用医薬品▽調剤薬局▽医療関連サービス▽治験支援業▽医療機器-の7つの業界に関する統計データを整理し、それに独自の推計を加えた。
 今後の在宅医療の市場規模については、一人当たりの在宅医療費が変わらない場合、団塊の世代が75歳以上となる2025年までに、7296億-1兆1136億円に拡大する可能性があると試算。一方、医療機関における医療関連サービスの委託率に関しては、患者給食と院内物品管理が上昇傾向にあり、医療の重点が施設から在宅に移る中、在宅酸素供給設備の保守点検サービスといった新たなサービスが誕生する場合もあると予測している。
 小冊子は無料で、冊数限定。同銀行で直接、または郵送で受け取る。


介護職員の賃上げ、仕組み創設へ…分科会了承
読売新聞 12月5日(月)23時44分配信

 厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会は5日、2012年度の介護報酬改定の基本方針を了承した。
 焦点となっていた介護職員の賃金引き上げ策は、現行の交付金ではなく、介護報酬の中で加算の仕組みを創設して継続することなどを盛り込んだ。12月中に改定率が決まるのを受け、同省は具体的な報酬額を来年1月に決定する。
 基本方針は、介護職員の賃金を月1万5000円引き上げている交付金制度が今年度末で終わるのを受け、賃上げ策は、一時的な財政措置である交付金ではなく、事業者にとって安定的な収入である介護報酬で対応するのが望ましいと指摘した。
 その上で、事業者に支払われた介護報酬が確実に職員の賃金に充てられるように、「処遇改善加算(仮称)」を創設。報酬改定前の賃金額を下回らない給与を支給することなどを加算の算定要件とし、賃上げを継続できるようにする。


新サービス、報酬は定額制=12年度介護報酬改定で―社保審報告
時事通信 12月5日(月)19時49分配信

 社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の介護給付費分科会は5日、2012年度の介護報酬改定に関する審議報告をまとめた。介護職員や看護師が24時間対応で高齢者宅を訪問する新サービスの報酬体系については、要介護度に応じた月額の定額制とすることを打ち出した。報酬の具体的な水準には言及しなかった。
 政府は年末の予算編成で、報酬全体の改定率を決定。これを受け、同分科会が来年1月に各サービスごとの報酬・基準を答申する予定。


医療職の業務範囲見直しで年内にも方向性-民主党医療・介護WTの柚木座長
医療介護CBニュース 12月6日(火)21時41分配信

 民主党の厚生労働部門会議の下に設置された医療・介護ワーキングチーム(WT、座長=柚木道義衆院議員)は6日の役員会で、WTの小委員会から議論の進ちょく状況の報告を受けた。柚木座長は役員会終了後、記者団に対し、医療専門職の業務範囲の見直しを検討しているチーム医療小委に関して、早ければ年内に一定の方向性を出した上で、法改正が必要な項目も含めた同部門会議としての最終的な取りまとめを来年1月にも行う方針を示した。
 チーム医療小委では11月末に中間取りまとめを行ったが、特定の医療行為を担う看護師(特定看護師)を国が認証する「看護師特定能力認証制度」の骨子案をめぐって、議員の賛否が分かれた。6日の役員会では、同案を検討している厚生労働省での議論を踏まえ、取りまとめの際には、改めて関係団体などからヒアリングを行う方針を確認した。

■3種ワクチンの公費助成継続で来週にも結論
 役員会ではまた、予防接種法小委からも報告を受けた。子宮頸がん予防ワクチン、インフルエンザ菌b型(ヒブ=Hib)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの3種類のワクチン接種への公費助成の継続について、柚木座長は記者団に対し、「来週中にも、3種ワクチンの事業継続についてはオーソライズ(承認)したい」と述べ、WTとしての結論を出す考えを表明。出席議員から、高齢者に対する肺炎球菌ワクチン接種の助成に関する提案があったとして、これについてもWTで協議するとした。


介護給付費分科会・審議報告のポイント
医療介護CBニュース 12月6日(火)20時48分配信

 社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の議論の取りまとめとして了承された「2012年度介護報酬改定に関する審議報告」では、改定に向けた基本的な考え方として、▽地域包括ケアシステムの基盤強化▽医療と介護の役割分担・連携強化▽認知症にふさわしいサービスの提供▽質の高い介護サービスの確保―を提示。その上で、各サービスの報酬や基準の見直し案を示している。
 サービスごとの見直しのポイントは次の通り。

■処遇改善交付金の継続策、「報酬で対応」
 介護職員処遇改善交付金が12年3月末で終了することを受けた処遇改善の継続策については、「介護報酬において対応することが望ましい」と提言。継続策を職員の処遇改善に直結させるために、「必要な対応を講ずることはやむを得ない」としている。また、「(必要な対応は)介護職員処遇改善交付金相当分を介護報酬に円滑に移行するために、例外的かつ経過的な取り扱いとして設けるもの」とした。

■地域区分を7区分に
 地域区分を国家公務員の地域手当に応じた7区分に見直す。それに伴う報酬単価の大幅な変更を緩和するため、14年度まで経過措置などを設定する。

■介護予防支援の委託制限を廃止―居宅介護支援
 居宅介護支援事業所については、特定事業所加算による質の高い事業所への評価を継続。サービス担当者会議やモニタリングを適切に実施するため、運営基準減算に対する評価の見直しを行うほか、医療連携加算や退院・退所加算についても、算定要件と評価を見直す。在宅患者緊急時等カンファレンスにケアマネジャーが参加した場合も報酬上で評価する。なお、介護予防支援については、地域包括支援センターの居宅介護支援事業所への委託制限(1人8件)を廃止する。

■訪問介護の生活援助、45分区分が基本に―訪問介護
 訪問介護の生活援助について、基本となる時間区分を60分から45分に変更。身体介護には、新たに短時間区分を設ける。また、訪問リハビリテーション実施時、サービス提供責任者とリハビリ専門職が同時に利用者宅を訪れ、協働で訪問介護計画を作成することを報酬上で評価する。

■サ責の任用要件を変更―訪問介護
 サービス提供責任者の任用要件のうち、「(訪問介護員)2級課程の研修を修了した者であって、3年以上介護等の業務に従事した者」を段階的に廃止する。これに伴う介護報酬上の減算や人員基準の見直しについては、経過措置を設ける。

■時間区分ごとの報酬・基準を見直し―訪問看護
 短時間で頻繁なニーズに対応できるサービス提供の実現を目指すため、時間区分ごとの報酬や基準を見直す。併せて訪問看護ステーションの理学療法士などによる訪問看護についても、時間区分と評価を見直す。さらに、患者の入院中に訪問看護ステーションの看護師が、医療機関と協働して訪問看護計画を策定した場合や、初回の訪問看護の提供を評価。さらに、特別管理加算と緊急時訪問看護加算は、区分支給限度額の算定対象から外す。

■医師による診察頻度を緩和―訪問リハ
 訪問リハビリの指示を出す医師の診察頻度を緩和。介護老人保健施設(老健)が提供する訪問リハビリの要件を、病院・診療所からのリハビリと同じレベルまで緩和する。リハビリ専門職が訪問介護のサービス提供責任者と利用者宅を同時に訪問し、指導・助言を行うことを報酬上で評価する。このほか、サテライト型訪問リハビリ事業所の設置を可能とする。

■職種や居住場所別の評価を見直し―居宅療養管理指導
 医療保険との整合性を図るため、居宅療養管理指導を行う職種や、利用者の居住場所別の評価について見直しを行う。医師、歯科医師、薬剤師が居宅療養管理指導を行った場合、ケアマネジャーらへの情報提供を必須とする。小規模の薬局については、緊急時など対応が困難な場合のみ、あらかじめ連携している別の薬局の薬剤師によるサービス提供を可能とする見直しを行う。看護職員による指導については、算定要件を緩和する。

■同じ建物内へのサービス提供、評価を適正化-訪問系サービス
 居宅療養管理指導を除く訪問系サービスについては、事業所と同じ建物(集合住宅)に住む一定数以上の利用者にサービスを提供した場合、報酬上の評価を適正化する。小規模多機能型居宅介護についても同様の見直しを実施する。

■「自立」の観点で在り方見直し―介護予防訪問介護
 自立を促すサービスの重点的・効果的な提供という観点で在り方を見直す。サービス提供責任者とリハビリ専門職との協働による訪問介護計画の作成に対する評価や、サービス提供責任者の任用要件、人員配置基準に関する見直しは、訪問介護と同様とする。

■個別の状況を重視した機能訓練を評価―通所介護
 適切な体制の下、利用者個別の心身の状況を重視し、生活機能向上を目的とした機能訓練を実施した場合、報酬上で評価する。小規模型通所介護については、スケールメリットに着目した報酬設定は維持しつつ、評価を適正化する。家族介護者への支援を促進するため、サービス提供の時間区分を見直すとともに、12時間までの延長加算を認め、長時間のサービス提供をより評価する。療養通所介護については、利用定員を見直す。

■医療ニーズの高い利用者受け入れを評価―通所リハ
 リハビリテーションマネジメント加算や個別リハビリテーション実施加算の算定要件や評価を見直す。また、要介護4か5である上、手厚い医療も必要な利用者の受け入れを報酬上で評価する。

■複数プログラムの実施を評価-介護予防通所介護など
 介護予防通所介護や介護予防通所リハビリについては、選択的なサービスのうち、複数のプログラムを組み合わせて実施した場合の評価を創設。また、通所介護、通所リハビリと同様に、基本サービス費を適正化するほか、事業者と同一建物に居住する利用者の報酬については、送迎分を適正化する。特に介護予防通所介護については、アクティビティ実施加算を見直し、新たに生活行為向上プログラムを評価する。

■空床確保を評価―短期入所生活介護
 緊急短期入所ネットワーク加算を廃止する一方、一定割合の空床を確保している事業所の体制や、居宅サービス計画に位置付けられていない緊急の利用者を受け入れた場合を評価する。ただし、常に空床がある事業所は算定しない仕組みにする。

■老健でも重度療養管理を評価―短期入所療養介護
 医療ニーズの高い入所者を受け入れた場合に算定できる重度療養管理について、老健でも病院・診療所と同様に評価する。また、緊急短期入所ネットワーク加算を廃止する代わりに、緊急時の受け入れを評価する。

■空室活用のショートステイ可能に―特定施設入居者生活介護
 空室を活用した短期利用(ショートステイ)を可能にする。また、看取り対応を強化するため、配置看護師による看取り介護を行った場合を評価する。

■個別サービス計画の作成を義務付け―福祉用具貸与
 福祉用具専門相談員が利用者ごとの個別サービス計画を作成することを義務付ける。

■訪問介護員は常時1人以上配置―定期巡回・随時対応型訪問介護看護
 12年4月からスタートする定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)の介護報酬については、要介護度別、月単位の定額報酬を設定する。通所系サービスや短期入所系サービスの利用時は、報酬を日割り計算する。
 人員基準については、訪問介護員とオペレーターを常時1人以上、看護職員を常勤換算で2.5人以上配置することを求める。訪問介護や夜間対応型訪問介護、訪問看護の各事業所と一体的に運営される場合は、職員の兼務が可能。オペレーターの任用要件については、夜間対応型訪問介護と同様の有資格者を1人以上配置することとするが、この有資格者が配置されていない時間帯は、訪問介護のサービス提供責任者として3年以上の経験がある人の配置も認める。介護老人福祉施設や老健で従事する夜勤職員が、入所者の処遇に影響のない範囲内で、オペレーターなどと兼務することも可能。
 このほか、集合住宅と同一建物に併設する事業所が、その住宅の利用者にサービスを提供する場合、地域へのサービス展開に努める必要がある。

■看護職員の人員基準は2.5人―複合型サービス
 12年4月からスタートする複合型サービスの介護報酬については、要介護度別、月単位の定額報酬を設定する。人員基準に関しては、▽看護職員は2.5人(うち1人は看護師か保健師)を基準とし、看護職員が24時間対応できる体制を確保している場合を高く評価する▽泊まりサービスの看護職員については、夜勤・宿直の配置の限定をせず、必要に応じて対応できる体制の確保を基準とする▽訪問看護事業所と一体的に運営している場合の兼務を認める▽管理者については、認知症の利用者に対する3年以上の介護経験を持ち研修を修了した人、または、訪問看護の知識・技能をもつ保健師か看護師で、常勤・専従とする―などとした。設備や施設については、小規模多機能型居宅介護と訪問看護に準じた基準にする。このほか、小規模多機能型居宅介護と同様に、15年3月末までは事業開始時支援加算を算定できる。

■サテライト型事業所を創設―小規模多機能型居宅介護
 サテライト型の小規模多機能型居宅介護事業所を創設する。開設できるのは、医療・介護・福祉サービスに3年以上の実績がある法人で、本体事業所が安定してサービスを提供している場合に限定する。12年3月末までとしている事業開始時支援加算については、要件を見直した上で、15年3月末まで継続する。看護職員に対する評価については、複合型サービスの状況を踏まえ、次期改定で必要な対応を取る。

■「フラット型」基本報酬体系見直し―認知症対応型共同生活介護
 要介護度が高くなっても報酬の増加幅が緩やかな「フラット型」の基本報酬体系を見直すとともに、運営ユニット数別に報酬を設定する。また、看取りへの対応強化を目指して、看取り介護加算の評価を見直すほか、夜間の安全確保強化に向けて、夜勤職員の配置基準や夜間ケア加算を見直す。このほか、空床を活用した短期利用共同生活介護(ショートステイ)などの要件として設定されている「開設後3年以上」の規定を緩和する。

■報酬は「ユニット個室、従来個室、多床室」の順―特養
 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)のユニット型個室の整備を推進するため、介護報酬の水準をユニット型個室、従来型個室、多床室の順になるよう適正化するほか、第3段階(市町村民税世帯非課税、本人の年金収入が80万円超211万円未満)のユニット型個室入所者の負担軽減を検討する。12年4月1日より前に整備された多床室の報酬については当面、同日以降に新設されるものより「配慮」した取り扱いとする。また、施設での看取り対応強化に向けて、終末期の外部医師によるターミナルケアを推進する。

■在宅復帰状況などを指標とした報酬体系に―老健
 老健の介護報酬については、在宅復帰状況やベッド回転率を指標とした体系に見直すほか、在宅復帰支援機能加算の算定要件を見直す。また、入所中に状態が悪化し、医療機関に短期間入院した後、再入所した場合の集中的なリハビリを評価する一方、別の老健に転所した場合の取り扱いを適正化する。
 このほか、▽入所前に入所者の居宅を訪問し、早期退所に向けた施設サービス計画を策定し、診療方針を決定した場合▽地域連携診療計画に基づいて、医療機関から利用者を受け入れた場合▽肺炎や尿路感染症などの軽症の疾病に対して、施設内で対応した場合▽認知症の症状が悪化し、在宅での対応が困難となった場合の受け入れや、在宅復帰を目指したケア―なども評価する。ターミナルケア加算の算定要件や評価の見直しも行う。

■医療ニーズ高い入所者の割合を評価指標に―転換老健
 介護療養型老人保健施設(転換老健)の報酬体系を見直し、▽たんの吸引や経管栄養を実施している利用者の割合▽認知症高齢者の日常生活自立度―に関する要件を満たした施設に高い報酬を設定する。看取りを強化するため、ターミナルケア加算の算定要件や評価の見直しも行う。有床診療所を併設して転換する場合、増床が可能になるようにする。
 介護療養型医療施設については、認知症の症状が悪化し、在宅での対応が困難になった場合の受け入れを評価する。

■経口移行・維持、口腔機能向上の取り組みを評価
 介護保険施設の経口維持加算については、歯科医師と連携する場合の算定要件を見直す。また、経口維持加算と経口移行加算について、言語聴覚士との連携を強化する。
 口腔機能維持管理加算については、歯科衛生士が介護保険施設の入所者に、直接口腔ケアを行った場合を評価する。

■介護職のたん吸引、特養や訪問介護の体制を評価
 12年4月から一定の研修を受けた介護職員らがたん吸引などを実施できるようになることに伴い、重度者が一定以上いる場合に算定できる介護老人福祉施設と訪問介護の加算の要件を見直し、たん吸引などを実施する事業所も加算を算定できるようにする。また、訪問介護事業所と連携し、利用者に関する計画作成の支援などを行う訪問看護事業所に対する評価も行う。

■今後の課題、認知症やサービスの質評価など
 次期介護報酬改定までに検討を進める事項として、▽認知症にふさわしいサービス▽介護サービスの質向上に向けた具体的な評価手法の確立や、利用者の状態を改善させる取り組みを促す報酬上の評価の在り方▽ケアプランやケアマネジメントについての評価・検証の手法、ケアマネジャーの養成・研修課程や資格の在り方▽集合住宅での訪問系サービスの提供の在り方▽サービス付き高齢者向け住宅や24時間訪問サービス、複合型サービスの実施状況▽介護事業所や介護施設での医師・看護師の配置の在り方▽リハビリの提供の在り方や、リハビリの効果に関する評価手法▽効果が高い予防給付サービスの提供の在り方―などを盛り込んでいる。


特養、一施設当たり3億円余の内部留保-厚労省が調査
医療介護CBニュース 12月6日(火)19時22分配信

 特別養護老人ホーム(特養)を運営する社会福祉法人の内部留保は、一施設当たり3億円余りに達することが、厚生労働省の調査で分かった。厚労省が5日の社会保障審議会介護給付費分科会で明らかにした。
 厚労省では、今年3月末の段階での特養1087施設の貸借対照表を分析。その結果、内部留保の平均は、一施設当たり3億782万円1000円となった。その内訳は、「次期繰越活動収支差額」が2億4201万5000円、「その他の積立金」が6580万6000円だった。なお、現金預金などの流動資産の平均は2億2318万2000円、建物など不動産を含む固定資産は8億412万8000円、負債は2億2643万9000円、純資産は8億87万円だった=表=。
 特養の内部留保が平均3億円余りとなった結果について、厚労省では「施設・設備整備など、将来へ向けた積み立てを多く含んでおり、すべてが自由に使える資金ではない」と説明している。また、政府の行政刷新会議の提言型政策仕分けでは、特養の内部留保を問題視する意見が出ていたことから、厚労省では今回の調査結果を同会議にも報告する方針だ。


家族の負担も費用も減らせる! 介護を乗り切るリハビリの力
東洋経済オンライン 12月7日(水)14時34分配信

 2007年12月の朝、脳出血に倒れた森浩三さん(仮名、65)は、発症から4年が経った今も、継続的にリハビリテーションに励んでいる。毎週月、水、金曜日は通所リハビリに通い、木曜日は自宅に理学療法士が訪れる訪問リハビリ。それ以外の日は復習の時間だ。自主トレにも精を出す。
 両手両足のまひは完全に回復したわけではないが、両足で車いすを動かして自在に移動できるし、着替えも一人でできる。自宅には手すりを取り付け、トイレも自分でできるようになった。「倒れてからさんざん妻に心配をかけました。もう決してこれ以上苦労はさせられない。せめて自分のことは自分でやらないと」。森さんは涙ながらにそう語った。
 全国デイ・ケア連絡協議会の会長で、霞ヶ関南病院(埼玉県川越市)の斉藤正身理事長は、「リハビリは、本人のQOL(生活の質)を上げることができる。だがそれだけではない。介護者である家族のためにも必要なこと」と断言する。リハビリによって本人の心身機能が上がれば、家族の介護負担は大幅に減る。そして、結果的に介護費用も軽減できるというわけだ。
 医療保険制度の診療報酬は、2年に一度改定されている。一方、介護保険の介護報酬改定は3年に一度。リハビリは医療にも介護にもかかわる分野だ。6年に一度の同時改定となる12年は、リハビリを取り巻く仕組みが大きく変わるタイミング。そこで注目されているのが「リハビリ前置」の考え方だ。

■6年に一度の同時改定 リハビリ充実化の議論
 「リハビリ前置」は、実は00年に介護保険が発足した当初から唱えられていた。高齢者の心身機能が低下したときは、まずリハビリによって自立度を高め、それでも改善できない生活障害に対して介護保険サービスを提供するというものだ。
 ところが実際に制度が始まってみると、低下した心身機能に合わせてサービスが提供されるだけ。それではますます活動量が落ち、機能はさらに低下、要介護度は上がる一方だ。初台リハビリテーション病院(東京都渋谷区)の石川誠理事長は、「自立支援の保険であるべきところが、単なる“お世話の保険”になっている面がある」と指摘する。
 11年9月現在、要介護(要支援含む)認定者は、530万人(00年度は218万人)。重介護者の割合は増え、介護保険の総費用(利用者負担を含む)は、10年度で7・9兆円と00年度の2倍以上にまで膨らんでおり、今後もますます増加することが予想される。
 医療制度においては今、超高齢化の加速を背景に、在宅医療の強化が大きな柱となっている。だが、リハビリの環境が整わないままむやみに自宅に帰せば、要介護の要因につながることも少なくない。「退院して自宅に帰った脳卒中患者が、1年後には歩けなくなっていた」「自宅で一人暮らしをしていた90代女性が風邪で寝込んだことをきっかけに寝たきりになってしまった」などのケースは枚挙にいとまがない。
 慶応大学名誉教授で、永生病院(東京都八王子市)名誉院長の千野直一氏は「在宅医療を推進するならば、より一層リハビリが重要になる」と強調する。実際、訪問リハビリ、通所リハビリの機能強化や普及推進、さらに、リハビリ専門職と連携した訪問介護サービスなどが議論されている。

■いまだ知られていないリハビリの価値
 ところが、石川理事長はこう言って頭を抱える。「リハビリの価値が認められるようになっても、われわれ提供者側がまだ時代の波に追いついていない」。というのも、リハビリを集中的に行う病床や、訪問リハビリや通所リハビリを行う施設、リハビリ専門医や専門職員もすべて、需要に対して足りていないからだ。リハビリを受けたくても受けられない人が、あふれているのが実情。このままでは、「保険あってサービスなし」という状況にもなりかねない。
 だがそれよりも、リハビリを知らない人、それがゆえにサービスにたどり着いていない人が多いのも事実。リハビリは、脳卒中の後遺症を抱える人だけのものに限らない。認知症、骨折や関節疾患、高齢による衰弱……すべてにおいて、寝たきりを防ぐ大きな力となるのだ。

 『週刊東洋経済』2011年12月10日号(12月5日発売)では、いまだその価値を十分に知られていないリハビリについて、徹底レポートした。


高齢者虐待、4年連続増加…47%が認知症
読売新聞 12月7日(水)10時19分配信

 高齢者に対する2010年度の虐待件数が、1万6764件(前年度比7%増)に上り、調査開始以来、4年連続で増加したことが、6日発表された厚生労働省の調査で分かった。
 そのうち、家庭内での虐待は、前年度比1053件増の1万6668件、介護施設内は、同20件増の96件。家庭内虐待の被害者の少なくとも47%が、認知症だった。
 06年度に施行された高齢者虐待防止法に基づき、虐待の発見者には、市町村へ通報する義務がある。実態を把握するため、厚労省が、全国の市町村と都道府県に、通報件数や虐待と判断した件数などを聞いた。
 家庭内虐待の場合、被害者の77%は女性で、42%が80歳代。虐待者で最も多いのは息子で43%だった。これに、夫(17%)、娘(16%)、息子の妻(7%)が続いた。被害者と虐待者が同居しているケースが86%で、世帯構成別では、「未婚の子と同居」が最多の37%だった。


高齢者虐待 最多1万6668件 22年度
産経新聞 12月7日(水)7時55分配信

 65歳以上の高齢者に家族や親族が虐待したと自治体が判断した件数が、平成22年度は、前年度比6・7%増の1万6668件に上り、18年度の調査開始以来過去最多となったことが6日、厚生労働省の調査で分かった。
 調査は、18年度施行の高齢者虐待防止法に基づき実施。全国の市町村などが対象だが、東日本大震災の影響で調査や報告ができなかった岩手・宮城の5市町は除いた。
 介護する家族や親族、同居人による虐待の相談・通報は1911件増の2万5315件。虐待がある家族の世帯構成は「未婚の子と同一世帯」が37・3%で最多。次いで、「既婚の子と同一世帯」が26・4%、「夫婦2人世帯」が18・2%だった。
 加害者は「息子」が42・6%。「夫」が16・9%、「娘」が15・6%と続く。虐待の種類は、「身体的虐待」が約6割に上った。被害者のうち、要介護認定は約7割。厚労省は「男性の介護者は家事に不慣れなことも多い。就労と介護の両立に負担感があるのではないか」と分析する。
 虐待による死者は11人減の21人。最多が「殺人」の10人。「介護等放棄(ネグレクト)による致死」が6人、「心中」が4人、「虐待による致死」が1人。
 介護施設などでの職員による虐待は、相談・通報件数は24%増の506件。虐待と判断したのは26・3%増の96件で、ともに過去最多となった。


家族の高齢者虐待、4年連続で過去最多
医療介護CBニュース 12月6日(火)21時54分配信

 2010年度の家族ら養護者による高齢者の虐待件数は1万6668件に達し、4年連続で過去最多を記録したことが、6日までの厚生労働省の調査で分かった。介護施設で働く従事者らによる利用者への虐待も、これまでで最も多い96件を記録した。
 「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」によると、家族や親族、同居人といった養護者による高齢者虐待について、市町村などが相談・通報を受け付けた件数は前年度比8.2%増の2万5315件。このうち、虐待と判断されたのは1万6668件(6.7%増)で、いずれも4年連続で過去最多を更新した=グラフ=。
 虐待の種類(複数回答)では、「身体的虐待」が63.4%で最も多く、以下は「心理的虐待」が39.0%、「介護等放棄」が25.6%、「経済的虐待」が25.5%などとなった。
 虐待を受けた高齢者のうち、女性が76.5%を占めていた。また、虐待を受けた高齢者の47.1%は、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが現れ始めるレベル(認知症日常生活自立度?)以上に認知症が進行していた。一方、虐待をした養護者で最も多かったのは「息子」の42.6%で、以下は「夫」16.9%、「娘」15.6%、「息子の配偶者(嫁)」7.2%、「妻」5.0%などと続いた。

■施設の従事者による虐待も過去最多
 介護施設の職員による高齢者虐待について、相談・通報があった事例は506件で、前年度から24.0%増加。このうち、虐待と判断されたのは26.3%増の96件だった=グラフ=。
 サービス種別に見ると、特別養護老人ホームが29.2%で最も多く、次いで認知症高齢者グループホーム21.9%、介護老人保健施設17.7%、有料老人ホーム8.3%などと続いた。
 虐待の種類(複数回答)を見ると、「身体的虐待」が70.8%で最多。以下は「心理的虐待」36.5%、「介護等放棄」14.6%、「経済的虐待」6.3%などとなった。
 虐待を行った職員の年齢は、30歳未満が25.6%、30-39歳が20.0%、40-49歳が16.0%、50-59歳が4.8%、60歳以上が11.2%などとなっており、若い職員に多い傾向があった。


年収に応じ介護保険料増額 民主WTが一体改革案提示
産経新聞 12月7日(水)23時19分配信

 民主党の年金、医療・介護、生活保護の各ワーキングチーム(WT)は7日、野田佳彦首相が年内取りまとめを指示した社会保障と税の一体改革の素案に盛り込む社会保障分野の改革案をまとめた。介護保険料を収入に応じて負担を重くする「総報酬割」への切り替えや、過去の物価下落時の据え置きで本来より2・5%高くなっている年金の過剰支給を3~5年で解消する方針を明記した。
 これを受け、党社会保障と税の一体改革調査会(会長・細川律夫前厚生労働相)は、WT案と厚労省案をたたき台に16日までに社会保障改革案を取りまとめ、19日から消費税増税の本格議論に入る。政府も7日、関係5閣僚による会合をスタートさせた。
 WT案は、来年の通常国会に提出する年金改革関連法案について、過剰支給の解消以外は(1)低所得者への年金加算(月1万6千円)(2)原則25年の受給資格期間を10年に短縮(3)パートなど非正規労働者の厚生年金への段階的な加入拡大(4)産休中の女性に対する保険料免除-の給付拡充策に絞った。高所得者の厚生年金保険料引き上げについては調査会に取り扱いを委ねた。
 医療費の窓口負担に100円を上乗せする制度については「反対意見が多数」として先送りする方向を明記。70~74歳の医療費窓口負担の1割から2割への引き上げは「凍結」を打ち出した。生活保護受給者に医療費の一部自己負担を求める制度の導入は党内の反対論に配慮し、今後の検討課題として先送りした。


広島・西区の老健施設強度不足:市、違法建築情報見逃す /広島
毎日新聞 12月9日(金)16時12分配信

 ◇建築確認取り消し2年前
 西区の介護老人保健施設で完成間際に強度不足が発覚し、広島市が昨年6月に建築確認を取り消した問題で、市が08年末に建築基準法違反を指摘する情報を得ながら、「違法なし」と判断していたことが、同市の内部文書などから分かった。同市は開設遅れを理由に、施主の医療法人を介護保険事業計画の選定事業者から除外する構えだが、問題長期化の一因が市側にあった可能性が浮上した。
 施主は東区の医療法人ワカサ会で、04年に介護保険事業計画の事業者に選定。施設は地上4階・地下1階(計6800平方メートル)、110床で、開設予定だった07年、床の厚み不足などの判明を機に同会が独自調査を始め、建設が止まった。
 08年12月11日、「建築確認と違う建物になっている」との匿名情報が封書で市建築指導課に届き、西区建築課が調査を開始。施工業者からの聞き取りを基に同19日付で、建設中断の理由を工事代金を巡る金銭トラブルなどとする報告書を作成した。同24日の関係課による協議では、施設を担当する市環境衛生課から「構造上の安全性に疑問がある」という趣旨の同会側の情報が提供されたが、「建築基準法違反はない」と結論付けた。
 09年4月、独自調査で建築基準法違反を突き止めた同会の鑑定書を市が入手。西区建築課は同5月、内容を妥当と判断。「大規模改修を要する」とした。同7月、市建築指導課に違法建築を示唆する2度目の匿名情報が寄せられたが、当時の市長は早期開設を指導するよう担当課に指示。その後、同課は設計不備を確認し、昨年6月に建築確認を取り消した。
 同会は、建築確認済証を出した民間検査機関・日本ERIや設計会社などに損害賠償を求めて係争中。広島地裁は10月の和解協議後、事実上市に判断延期を促す弁論手続き調書を作成。市は当初、12月1日を期限に事業者除外を決定する予定だったが、判断を今月下旬に先送りした。【矢追健介】


診療報酬、1%超下げ提示へ=厚労省と調整難航も―財務省
時事通信 12月9日(金)1時22分配信

 財務省は8日、2012年度予算案で改定する診療報酬について、全体で1%を超える引き下げを厚生労働省に提示する方針を固めた。9日の両省政務官折衝で求める。ただ、厚労省は少なくとも据え置くよう要請する考えで、両省の調整は難航も予想される。
 財務省は診療報酬の減額で確保できる財源について、同時に改定する介護報酬の増額に充当することも提案する。


<診療報酬減額>財務省が1%超を求める方針 交渉難航か
毎日新聞 12月8日(木)23時21分配信

 財務省は、12年度予算編成の焦点の一つである診療報酬改定で、厚生労働省に対して1%を超える引き下げを求める方針を固めた。9日に行う政務官折衝で正式に提示する。厚労省側は最低でも据え置きを求める構えで、交渉は難航しそうだ。
 診療報酬は、医師などの人件費にあたる「本体部分」と「薬価部分」で構成され、2年に1度、予算編成過程で改定率を決める。財務省は今回、薬価部分は市場価格の実勢に合わせて1.3%程度の引き下げを要求する考え。本体部分についても民間の賃金情勢を考慮して増額は認めない方針で、全体で1%を超える引き下げを求める。
 財務省は診療報酬圧縮で生じる財源を、同時に改定する介護報酬増額のための財源に充てることも提案する考え。民主党は政権公約で診療報酬の増額を主張しており、前回(10年度)は10年ぶりのプラス改定(0.19%)だった。【坂井隆之】


生活保護費にも切り込みを…前原氏が講演
読売新聞 12月10日(土)18時30分配信

 民主党の前原政調会長は10日、鹿児島県鹿屋市で講演し、社会保障・税一体改革について、「社会保障にも無駄が多い。生活保護費の半分が医療(費)だ。過剰診療、過剰な薬の投与を想起させる面もある」と述べ、生活保護費にも切り込むべきだとの考えを示した。
 「働く人が減り、65歳以上の比率が増え、莫大な借金を抱える中で、今の医療、介護、年金(制度)を維持するなら、ある程度の財源が必要だ」とも語った。


特養の医師配置を弾力化=被災地で交代制可能に―厚労省
時事通信 12月10日(土)14時32分配信

 厚生労働省は10日、東日本大震災の被災地にある特別養護老人ホーム(特養)で、入所する高齢者の健康管理に当たる医師の配置基準を緩和する方針を決めた。特定の医師1人以上の確保を求めている現行基準を改め、複数の医師による交代制など弾力的な運用を可能にする。被災地の深刻な医師不足を受けたもので、近く関係省令を改正する。
 特養には、身体上の障害などで常に介護の必要がある高齢者が入所している。現行基準では、健康管理や投薬などを行う常勤または非常勤の医師1人以上の配置が義務付けられており、ほとんどの特養は、近隣の診療所などの医師を非常勤で雇っているのが現状だ。しかし、被災地では、医師が大病院に集中しているほか、診療所の閉鎖も相次ぎ、配置医の確保が困難になっていた。
 このため厚労省は、被災地の特養に関しては基準を緩和し、近隣の病院に勤める複数の医師が交代で配置医を務めたり、複数の医療機関の医師を起用したりできるようにする。特に医師が少ない地域では、退職医の配置も認める。


厚労、保険診療への消費税非課税見直し要望-政府税調、一体改革「素案」に向け意見聴取
医療介護CBニュース 12月12日(月)17時26分配信

 政府税制調査会は12日に総会を開き、野田佳彦首相が年内策定を指示した政府・与党の社会保障と税の一体改革成案を具体化する「素案」に向けた議論を開始した。この日は各省庁から、消費税に関する要望をヒアリングした。厚生労働省は、社会保険診療などへの消費税を非課税にしている現行制度の見直しを求めた。
 社会保険診療や介護保険サービスは、高度の公共性を有する観点から、消費税が非課税となっている。一方、医療機関や保険薬局、介護サービス事業者の仕入れにかかる消費税については、課税扱いであるため、診療報酬および介護報酬を通じて、消費税分を上乗せすることで、医療機関などに負担がないようにしている。
 厚労省からは、辻泰弘副大臣が出席。保険診療などへの消費税非課税の措置について、「一部の医療機関において、診療報酬などによる消費税部分の上乗せは十分でなく、仕入れに要した分の消費税の一部が還付されていない状態になっている」との現状を報告。一体改革成案で、2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保するとしたことを踏まえ、「消費税を含む税体系を見直す場合には、保険診療などにかかる消費税の在り方を検討していく必要がある」との見解を示した。
 この日の総会終了後に記者会見した五十嵐文彦財務副大臣は、「きょういろいろご指摘をいただいた。これから論点を整理し、年内に素案を取りまとめたい」と語った。今後は、政府税調の下に設ける作業チームが、個別案件を検討した上で、素案のたたき台を作成。それを総会で審議し、税調としての方向性を出すことになる。


ケアマネ合格率、過去最低の15.3%-厚労省「平均点に受験者集中」
医療介護CBニュース 12月16日(金)14時5分配信

 厚生労働省は15日、2011年度の「介護支援専門員実務研修受講試験」(10月23日実施)の合格率が、前年度比5.2ポイント減の15.3%だったと発表した。1998年度の試験開始以降で最も低かった前年度の20.5%を下回り、2年連続で過去最低となった。厚労省の担当者は、今回の結果について「平均点付近に多くの受験者が集中し、合格基準に達した受験者が少なかった。試験を難しくしたわけではない」としている。
 11年度の受験者数は14万5529人(前年度比5570人増)で、1998、99年度に次ぐ3番目の多さだった。一方、合格者数は2万2329人(同6374人減)で最も少なかった。累計の合格者数は54万5801人となった。
 合格者を職種別に見ると、構成比率が最も高かったのは介護福祉士の66.9%(合格者数は1万4930人)だった。以下は、「相談援助業務従事者・介護等業務従事者」が11.7%(同2611人)、社会福祉士が10.9%(同2425人)、「看護師、准看護師」が8.4%(同1884人)、理学療法士が2.3%(同510人)などと続いた。


【ゆうゆうLife】認知症 確定診断の必要性 ケアに工夫、周辺症状も軽快
産経新聞 12月16日(金)7時55分配信

 認知症の原因を明らかにし、薬の処方を見直したり、ケアを工夫したりすることで認知症の人の状態が目に見えて良くなるケースもある。しかし、確定診断を受けている人は多くない。専門家は患者と家族に、早い段階で正確な診断を受けるよう求めている。(佐藤好美)
 熊本県荒尾市の特別養護老人ホーム「白寿園」の鴻江(こうのえ)圭子施設長は、3年前に入所した70代女性のことをよく覚えている。確定診断の必要性を実感するきっかけになった人だからだ。
 女性は「アルツハイマー型認知症」と診断されていた。入所からしばらくすると怒りっぽくなり、徘徊(はいかい)が目立つようになった。発熱しても徘徊はやまず、職員が声を掛けると、腹を立ててドアを蹴る。医師の診察を受け、薬を減らしたり変えたりしたが、良くならない。ろれつが回らず、介護に抵抗し、夜間も頭をガックリ垂れた前傾姿勢でふらつきながら歩き続ける。廊下やトイレで横になる。衣類を脱ぐ、食事を投げる、廊下で排泄(はいせつ)するなど、認知症の周辺症状(BPSD)と呼ばれる行動に、スタッフらは疲弊した。
 食事をしないことによる脱水や栄養失調をはじめ、転倒骨折も心配された。薬の副作用も疑われたため、白寿園では家族と相談し、女性を専門医に伴った。
 その結果、女性は「レビー小体型認知症」と診断された。専門医が薬を変更すると、女性の状態は10日目頃から変化。バランス良く歩くようになり、暴言・暴力が減少。食事も自分で取るようになって脱水や便秘が軽快し、トイレで排泄するようになった。何より意思疎通が可能になり、女性に笑顔が戻ったという。
 「認知症」は症状にすぎず、原因疾患は主に「アルツハイマー型」「脳血管性」「レビー小体型」「前頭側頭型」などに分かれる。それによって症状も治療法も違い、薬の処方が適切でないと、悪化することもある。
 鴻江施設長は「特養入所者の8割が認知症という時代に、『心に寄り添うケア』という情緒的なことだけではいけない。医療技術は必要で、確定診断があるとケアも変わる。脳血管性は行動が緩慢になりがちだから、生活にメリハリをつけようとか、前頭側頭型は時刻通りの行動や決まった行動にこだわるので、こだわりに合わせて散歩や風呂の時間を設定しようなどの工夫ができる」と指摘する。
 確定診断がケアに及ぼす影響は大きい。白寿園では昨年、認知症でてんかんの80代男性が入所した。歩けず、興奮しやすく、大声を出す。認知症の原因疾患が不明だったため、専門医を受診し、アルツハイマー型と診断された。
 医師はさらに頭部CT、下肢の筋力、関節の動きにくさの状態を見て、「歩けないはずはない。薬の中毒症状によるのではないか」と指摘し、血中濃度を測りつつ薬を減量したり、変更したりした。「歩けるはず」と聞いた介護職らは、男性に立つ、座るなどのトレーニングを開始。男性は2カ月後には平行棒内を歩き、最終的に歩行器で園内を移動するまでに回復した。
 鴻江施設長は「何年も前に診断を受け、薬もそのままで特養に入る人が多い。家族には確定診断を受けてほしいし、介護職は病気の特徴を知り、症状との関係を考えつつケアすることが重要」と話している。

 ■特養で調査とモデル事業 「原因違えば治療法も違う」
 「全国老人福祉施設協議会」は昨年、調査委員会を設置。会員特養の認知症の新規入所者5人について、確定診断の有無、服薬状況、周辺症状などを調査した。
 1143人分の集計によると、原因疾患が分かっている人は46・5%。中でも、レビー小体型と前頭側頭型は1%程度。発生頻度が認知症の2割程度とされるのと比べて大幅に少なく、見過ごされている可能性もあることが分かった。
 同委員会は、さらに3カ所の特養で認知症の周辺症状が顕著な10例を抽出。専門医の再診断、処方薬の見直し、医療職と介護職の定期的なケア会議、ケアの見直しを行うモデル事業を実施した。
 その結果、原因疾患を明らかにして薬を調整し、ケアを工夫することで状態が大幅に改善するケースがあることが分かった。イラストと、先に紹介したてんかんの80代男性は、モデル事業の具体例だ。
 同委員会の委員長で、熊本大学医学部神経精神科の池田学教授は「原因疾患が違えば治療法も違う。例えば、レビー小体型はアルツハイマー型に比べて、薬への感受性が強いから、処方のさじ加減が違う。転倒も多い。しかし、入所時に原因疾患が特定されていない認知症の人が多い。今はほとんどの町に認知症に詳しい医者がいるから、介護する家族は、かかりつけ医に『認知症の専門医を紹介してほしい』と相談し、確定診断を受けてほしい」とアドバイスする。
 加齢とともに病気も重複し、高齢者の薬は増えがち。認知症の他に基礎疾患があるケースでは、薬の見極めは特に難しい。しかし、中にはせん妄(意識が混濁し、幻覚や錯覚がみられる状態)を起こしやすい薬や、認知機能の低下しやすい薬もある。
 池田教授は「いつ、どんな目的で出された薬なのかが分からないまま、長年飲んでいることもある。経緯が分からずに中止するのは、医者も怖い。家族や介護者は服薬を本人や他人任せにせず、飲んでいる薬が何のためなのか把握していてほしい」と話している。


「胃ろう」延命治療 始められてもやめられないアンバランス
NEWS ポストセブン 12月18日(日)16時5分配信

 2006年3月、富山・射水市民病院で末期がん患者など7人の呼吸器を外し延命治療を中止していたことが報道された。2008年7月、元外科部長ら2人が殺人容疑で書類送検されたが、2009年12月、富山地裁は一連の医療行為をみて呼吸器を外した行為が死期を早めたとはいえないと判断、不起訴処分(嫌疑不十分)とした。この「延命治療」のひとつである「胃ろう」の是非について女医の宋美玄さんと医療ジャーナリストの熊田梨恵さんが語り合った。
熊田:タブーになると、正面から議論できないから悩む人も出てくると思います。胃ろうなら、「本当によかったのかな」と思いながら誰にもいえなくて悶々としていたり、介護に疲れ果ててしまって介護殺人が起こったり…。生きることや死ぬことへの無関心が、こういう問題を引き起こしていると感じます。だから安易な胃ろうも増えているのではないかと。
宋:普段考えてないと、いざそういう事態になったときに慌てるというのはありますわ。でも、ほとんどのかたが大体そうやと思うんです。健康なときに病気になったときのこととか、死ぬときのことなんてあまり考えない。
 でも知識として知っておかないと、いざ追い込まれたときの対応に違いが出てくると思います。胃ろうも「いまの状態が本人にも家族にも幸せだとは思えないから注入をやめたい」と思っても、やめたら医師が罪に問われる可能性があるので、そうはいかない。追い込まれて初めて、そういう現実を知るかたが多いと思います。
熊田:治療は、始めることはできますけど、やめることができないんですよね。そこが日本は凄くアンバランスだと思います。胃ろうを始めることはスムーズにできても、やめようと思ったら殺人罪に問われるかもしれないなんて。
 始めた治療をやめられない結果、人として尊厳のある状態とは残念ながらいえない形で生きているかたもおられます。認知症末期で本人は意識もなく寝たきりなのに、胃ろうで生かされていたりとか…。いまの日本は尊厳ある状態での「生」をまっとうできなくて、その結果尊厳死ができない状態がある気がします。


横浜のグループホーム、事故未報告相次ぐ 平均件数超え市が指導へ/神奈川
カナロコ 12月19日(月)8時0分配信

 横浜市神奈川区の認知症高齢者グループホームで、介護事故を行政に報告していないケースが相次いでいることが、18日までに分かった。利用者がけがなどをした場合、市町村への報告が省令で義務付けられているが、施設側は「基準を知らなかった」と釈明。未報告の5件を加えると、2006年度から5年間での介護事故は市平均の10・5件を大きく上回る計16件に上る。市は「利用者対応などに問題がある」として今後、指導する方針。
 この施設は、医療法人社団「廣風会」(廣瀬隆史理事長)が05年2月、神奈川区に開設したグループホーム(定員18人)。
 ことし2月、入居女性=当時(91)=が、椅子からの立ち上がり介助中に転倒、骨盤部を挫傷するけがを負った。医療機関を受診したが、施設は事故報告書を提出しなかった。
 女性はその後立ち上がれなくなり衰弱し、7月に死去。長男(64)が「亡くなったのは転倒事故で立ち上がれなくなったことが原因」と市に相談したことから、報告書の未提出が発覚した。この女性は入所中の09年2月と同3月にもけがを負ったが、どちらも報告書は出されていなかった。市はことし9月、適切に事故報告を行うよう文書で指導した。
 ほかにも、ことし11月に実施された市の臨時監査で、06年度に他の入居者の事故2件が報告されていないことが判明している。
 市の報告基準は「施設側の過失の有無を問わず、けがで医療機関を受診した場合」や食中毒などだが、施設長は「施設側に過失があったときだけだと認識していた」と釈明。その理由を「前任者から引き継ぎがなく、市の研修でも説明がなかった」と話す。
 女性の死亡については、法人代理人の弁護士は「転倒は不可抗力で、衰弱や死亡との因果関係はない」と主張している。
 グループホームの所管が県から市町村に移管された06年度以降、10年度までにこの施設で発生した介護事故は、未提出分も含め計16件。10年度は市平均2・3件に対し5件など、各年度とも市平均を上回る。内容も骨折が3件、頭部打撲3件(うち入院1件)など、重大な結果につながりかねない事故もあった。11年度も10月までに計3件起きている。
 事故報告の提出義務化は、利用者の安全確保と再発防止が目的。市健康福祉局事業指導室は「この施設長も受講した管理者研修などで報告基準を説明している」と強調。施設に対しては「利用者側とトラブルになっており、対応に問題がある」として、家族への適切な説明を行うことなどを文書で指導する方針だ。


介護従事者の月給、今年は3500円アップ-介護クラフトユニオン調査
医療介護CBニュース 12月19日(月)14時56分配信

 介護従事者の今年の平均月給が、前年に比べて約3500円アップの21万3196円になったことが、日本介護クラフトユニオン(NCCU)がこのほど発表した「2011処遇改善調査」(速報版)で明らかになった。NCCUの村上久美子政策部長は、「今年は大きな制度変更がなく、定期昇給分などが反映したもの」とみている。
 調査は今年9月、全国のNCCU組合員4012人を対象に実施し、今年8月と昨年8月の賃金を尋ねた。月給制従事者1259人(回収率62.6%)、時給制従事者930人(46.5%)から回答を得た。
 調査結果によると、月給制従事者の平均賃金は21万3196円で、前年同月の20万9689円から3507円(1.6%)増加した=グラフ=。
 職種別では、訪問系介護員が18万6504円で1838円(1.0%)の増加となったほか、施設系介護員では入所型が19万875円で1727円(0.9%)の増、通所型が17万6877円で3210円(1.8%)の増となった。また、ケアマネジャーは25万4988円で4124円(1.6%)の増、生活相談員は20万6792円で3540円(1.7%)の増、看護師は27万6753円で2655円(1.0%)の増、サービス提供責任者は19万8337円で4543円(2.3%)の増などとなった。
 時給制従事者の平均時給は、9円(0.9%)増の1020円。このうち、訪問系介護員の平均時給は1258円で、8円(0.7%)増えた。

■「国の支援、報酬アップが必要」との意見が増加
 また、介護従事者の処遇改善に必要な要素を複数回答で尋ねたところ、「国による政策上の支援」が61.8%で最も多く、「介護保険制度の見直しや介護報酬の引き上げ」の56.6%がこれに続いた。これらの項目は前年調査に比べ、それぞれ21.0ポイント、18.3ポイントアップした。村上政策部長は、「改正介護保険法の全面施行や介護報酬改定を前に、注目度が高まっているためではないか」としている。


政府、社会保障部分の改革素案を決定-一般病棟の長期入院を適正化へ
医療介護CBニュース 12月20日(火)16時35分配信

 政府は20日の5大臣会合で、社会保障・税一体改革のうち、社会保障改革の素案を決定した。病院・病床機能の分化・強化や医療と介護の連携を促進しつつ、一般病棟の長期入院を適正化させる方向性を掲げている。医療提供体制に関しては、関係者の意見を聴きながら引き続き検討し、2012年の通常国会以降、速やかに関連法案を提出する。
 社会保障部分の改革の素案が決まったことで、今後は税制改革の議論に焦点が移る。小宮山洋子厚生労働相は同日の閣議後の記者会見で、税を含む一体改革全体の素案について、「年末には政府・与党の会議でしっかりと決定する」と述べた。
 高額療養費については、年収300万円以下の患者を対象に、年間での負担上限を設定する仕組みの導入を目指す。高額療養費見直しに必要な財源確保策として、当初検討していた受診時定額負担の導入は見送った。
 また、高齢者医療制度を廃止するため、12年の通常国会への法案提出を目指す。ただ、70-74歳の医療費自己負担は、現行の1割負担を継続するための予算措置を12年度も継続し、翌13年度の予算編成過程で2割への引き上げを検討する。
 このほか、医療提供体制見直しの一環としてチーム医療を推進するため、高度な知識や判断が必要な「一定の行為」を担う看護師の能力を認証する仕組みを導入する。


グループホームの「要介護認定」違反代行申請、港北区が受理常態化/横浜
カナロコ 12月21日(水)12時45分配信

 介護保険の「要介護認定」申請手続きで、横浜市港北区役所が、法令上「提出代行者」になれないグループホームからの申請を日常的に受理していたことが20日、神奈川新聞社の調べで分かった。市は「形式的な問題」として実態調査はしないものの、「不適切だった」として、法令通りに手続きを行うよう全区に指示。またグループホームに対しても、適正に申請するよう通知した。
 要介護認定は、介護サービスを受けるために必要で、市町村が判定する。有効期間は最長で2年間。申請は本人や家族のほか、介護保険法で定められた地域包括支援センターや特別養護老人ホームなどが代行できるが、グループホームはできない。
 ところが11月、横浜市神奈川区のグループホームに入所していた女性の2009年11月分の要介護認定の申請書について、グループホームが「代行者」になっているにもかかわらず、女性の住民登録がある港北区役所が受理していたことが、神奈川新聞社の指摘で判明。市介護保険課が調査したところ、同区役所は日常的にグループホームからの代行申請を受け付けていたという。
 介護保険課は「申請自体は本人の利益になることで、問題意識のないままに受け取っていた」と釈明する一方、「形式上の問題」として、実態調査を行っていない。他区でも同様の申請を受理していた可能性がある。
 同課は指摘を受けた後、11月の各区係長会議で、グループホームの代行申請は受理しないよう指示するとともに、同月28日付で、グループホームなど代行できない施設宛てに、申請書への記入や家族への確認を適切に行うよう求める通知を送付した。
 発端となった申請書には、申請者本人の自署ではないことを示す押印があった。女性の長男(64)は「施設の依頼で預けていた印鑑が使われ、知らない間に申請書が提出された。認定調査時の立ち会いもできなかった」と訴える。これに対し、施設側は「押印は家族の了解を得た証拠。印鑑は預かっていない」と主張する。
 市介護保険課は「要介護認定の手続き上は家族の同意がなくても問題ない」と説明。一方、厚生労働省老人保健課は「本人の尊厳の維持や費用負担の面で、家族への説明と同意がないのは問題」と指摘している。


介護報酬不正:天草の専門員1人、登録を取り消し /熊本
毎日新聞 12月21日(水)14時27分配信

 県は20日、介護サービスをしたように偽り、事業所として介護報酬を不正に受けたとして、天草市の居宅介護支援事業所「ライトケア」に勤務していた介護支援専門員1人の登録を取り消した。不正請求は300万円を超えるという。近く居宅介護支援事業所の指定も取り消すという。
 県によると、この専門員は同事業所に勤務する別の専門員に、訪問介護やデイケアサービスなどケアプランの作成を指示した。そのうえで、実際には利用者が受けなかったサービスをしたように盛り込ませ、市から介護報酬を不正に引き出したとしている。
 昨年2月と今年10月の監査で発覚した。08年ごろから続けていたとみられる。


社福施設の労災死傷者、昨年は5500人超-5年前より2000人増加・厚労省調査
医療介護CBニュース 12月21日(水)18時26分配信

 老人介護施設や障害者施設など社会福祉施設における労働災害の死傷者は、2010年だけで5533人に達したことが、厚生労働省の調査で明らかになった。5年前に比べて約2000人増えている上、今年の被害者は、さらに増える可能性があることから、厚労省では、腰痛対策などの具体的な事故防止策をまとめた「社会福祉施設における労働災害防止のために」を作成。ホームページ上で公表するなどの対策に乗り出した。
 調査結果によると、特別養護老人ホームや老健施設、訪問介護事業所などの老人介護施設や障害者施設、保育施設における労働災害に伴う死傷者数(事故によって、4日以上の休業が必要となった人の数)は、05年は3621人だったが、06年は4091人、07年は4338人、08年は4829人、09年は5065人と年々増加。10年は5533人となった=グラフ=。労災の事故の種類では、無理な動作などによって腰痛などを起こした例が35%で最も多く、以下は転倒が29%、道路における交通事故が7%、墜落・転落が5%と続いた。

■死傷者数の増加傾向、今年も続く
 厚労省によると、社会福祉施設における労災の死傷者の増加傾向は今年も続いており、9月末までの死傷者数は10年が3462人だったのに対し、今年は既に3602人を記録しているという。全産業で見ると、労災に伴う死傷者数が減少している中、社会福祉施設では増え続けている点について、厚労省では「社会福祉施設で働く人の数が増えた上、年齢も高くなってきたことが影響した可能性がある。今後、調査結果の分析をさらに進めたい」としている。


<診療報酬改定>実質据え置き
毎日新聞 12月22日(木)9時25分配信

 藤村修官房長官、安住淳財務相、小宮山洋子厚生労働相は21日夜、首相官邸で来年度の診療報酬改定について協議し、手術料などの「本体」はプラス1・379%、「薬価」はマイナス1・375%とし、全体では小数点以下3ケタの部分で0・004%増というギリギリのプラス改定とすることで合意した。介護報酬は、介護職員の待遇改善費を見込んで1・2%アップ。前回(09年度)の3・0%増に続き2回連続のプラスとなった。
 診療報酬は1点10円で、医師らの収入となる。10年ぶりに全体で増額改定となった前回10年度(全体0・19%増、本体1・55%増、薬価1・36%減)に続くプラスとはいえ、小数点以下3ケタでの調整は極めて異例。約40兆円の12年度見込み医療費を約16億円伸ばすだけで、事実上の据え置きと言える。プラス改定を求めた厚労省、民主党の顔を立てつつ、増額を嫌う財務省側にも配慮した政治決着となった。
 一方、介護報酬を1・2%増としたのは、介護職員の賃金を月額1万5000円上積みしている交付金を今年度末で廃止するためだ。
 12年度以降、代わりの財源(国費ベースで約500億円)は介護保険財政で賄う。【鈴木直、山田夢留】


診療報酬0・004%プラス 24年度改定 介護報酬も1・2%増
産経新聞 12月22日(木)1時21分配信

 政府は21日、平成24年度予算編成の焦点となっていた診療報酬の改定について、全体で0・004%プラスとすることを決めた。医師の人件費などの本体部分を1・379%引き上げる一方、薬価部分を1・375%引き下げた。また、介護報酬の24年度改定についても、1・2%プラスとすることをあわせて決定した。
 診療報酬の改定は原則2年おき。プラス改定は22年度の前回に続き、2期連続となる。本体部分の診療科別の引き上げ幅は、医科1・55%、歯科1・70%、調剤0・46%とした。
 次期改定をめぐる折衝で、財務省は「デフレ下での引き上げは説明がつかない」として、診療報酬全体を2・3%減らすことを主張。これに対し、厚生労働省は勤務医の労働環境の改善や在宅医療の充実のため、増額を求めて対立していた。最終的には、プラス改定を求める民主党の後押しを受ける形で、財務省を押し切った。
 3年ごとに改定される介護報酬も、前回(21年度)に続き増額とした。かわりに職員1人当たりに月額1万5千円程度を支給する「処遇改善交付金」を廃止することを決めたが、報酬のプラス改定分などで介護従事者の待遇改善を確保する。
 次期改定をめぐっては、20日以降、安住淳財務相と小宮山洋子厚労相が断続的に折衝。21日夜、藤村修官房長官をまじえ3人での協議を経て最終決着した。協議後、小宮山厚労相は記者団に対し、「首の皮一枚つながった」と述べた。


財源配分、12年度も救急・産科などに重点-医科は1.55%アップ
医療介護CBニュース 12月22日(木)0時36分配信

 小宮山洋子厚生労働相と安住淳財務相が21日、2012年度診療報酬と介護報酬の改定率について合意したことを受け、厚生労働省は改定率の内訳を明らかにした。1.38%の引き上げとなった診療報酬本体は、医科が1.55%、歯科が1.70%、調剤が0.46%のいずれもプラス。救急、産科、小児科、外科などの急性期医療を提供し続けることができるよう、病院勤務医など負担の大きな医療従事者の負担軽減を、前回10年度改定に引き続き重点項目に位置付ける。
 このほか、▽在宅医療の充実▽がん治療や認知症治療などへの評価の充実―の計3つを重点項目に位置付けた。本体引き上げ分の5500億円は、これらの分野に重点的に配分する。
 一方、1.38%の引き下げとなる薬価・材料費の内訳は、薬価がマイナス1.26%(薬価ベースでマイナス6.00%)、材料がマイナス0.12%。
 財務省が10%程度の引き下げを提案していた長期収載品の薬価は、0.9%の引き下げで合意。これは薬価改定率に含んでいない。また、後発医薬品を推進するため、新たなロードマップの作成を「強力に進める」ことも盛り込んだ。

■介護職員の処遇改善、交付金と同様の要件で加算
 介護報酬の12年度の改定率は1.2%の引き上げで、09年度の前回に続き2回連続のプラス改定となった。内訳は在宅サービスがプラス1.0%、施設サービスがプラス0.2%。改定の方向性として、▽施設から在宅への移行▽定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)など在宅サービスや、リハビリテーションなど自立支援型サービスの強化▽介護予防や重度化予防の効率化・重点化―を掲げている。
 また、年度末に終了する介護職員処遇改善交付金に代わり、12年度以降の処遇改善に対応するため、介護報酬に加算を設けることで合意。加算を算定するための要件として、「これまで講じてきた処遇改善の措置と同様の措置」を求める。
 障害福祉サービスの12年度の改定率は2.0%の引き上げ。福祉・介護職員の処遇改善、物価動向などを踏まえた。


業務忙しく…市職員、1345万円の請求書放置
読売新聞 12月22日(木)11時57分配信

 千葉県鎌ヶ谷市は22日、業者から請求された福祉サービスの委託料計約1300万円の支払いを放置したとして、障がい福祉課に勤務していた主任主事(37)を減給10分の1(6か月)の懲戒処分としたと発表した。処分は21日付。
 発表によると、この職員は障害者福祉を担当していた2009年10月~11年7月、寝たきりの身体障害者入浴サービスの委託料や、紙おむつなど介護用品の給付サービス事業費で、請け負った計6業者から提出された計1345万円分の請求書を放置した。「日々の業務が忙しく、後回しにしてしまった」と話しているという。
 今年10月の人事で、この職員が別の部署に異動した後、後任が放置された請求書に気づいた。市は今月9日までにすべて支払ったという。


老人ホームへの期待No.1は「食事」85% だが「満足」は18%
NEWS ポストセブン 12月22日(木)16時6分配信

 超高齢化社会の到来で、老人ホーム数が急増している。全国有料老人ホーム協会の調査によれば、2009年10月末時点のホーム数は4482。そのうち半数以上は2006年度以降に開設された新しい施設である。
 そんななか、雑誌やムックなどでは「老人ホーム・ランキング」が定番企画、人気企画となっている。
 よくあるランキングの基準は「経営の安定性」「介護体制の充実度」などだ。こうした指標は、これから入居する高齢者や入居予定の親を持つ世代が関心を寄せるチェックポイントだとされる。だが、事業経験が長く、職員数が多ければ、それだけで「残りの人生を幸せに暮らせる」というわけではない。こうしたランキングには、多くの場合、入居した人の声が反映されていない。
 全国の老人ホームで講演や人材育成の指導を行なうケアタウン総合研究所の高室成幸所長が語る。
 「特別養護老人ホームと違って、民間のホームの入居者は比較的、元気な人が多い。医療・介護体制も大事だが、実は入居者の不満は食事に関するものが圧倒的に多い。若い時と違って単調な生活が続きがちな高齢者にとって、日々の生活の最大の楽しみは三度の食事なんですね。だから、最近は『食事内容の充実』をアピールする施設が増えている」
 実際、前出の調査によれば、老人ホームの生活支援サービスに期待されるものは、「食事提供」が85.7%と最も多い。ところが、「生活支援サービスの内容」に満足していると答えた入居者は17.6%、「生活支援サービスのメニューの多さ」の満足度は14.9%に過ぎなかった。「食事の献立はバラエティに富んだものにしてほしい」(入居者)という声は多く聞かれる。


<厚労省>総報酬割り来年度断念 40~64歳の介護保険料
毎日新聞 12月23日(金)11時14分配信

 厚生労働省は22日、40~64歳の介護保険料を賃金に応じて負担する「総報酬割り」とする案について、予定していた12年度からの導入を断念した。給与の高い大企業の社員は負担増となるため、健康保険組合などが強く反発していた。税と社会保障の一体改革の中で、13年度以降の実施を目指す。
 40~64歳の介護保険料は現在、加入者数の頭割りで計算しており、収入にかかわらず原則均一だ。それが総報酬割りになると、負担は賃金水準の高い大企業で増える半面、中小企業は軽減される。同省の試算によると、12~14年度の平均月額保険料は現行のままなら4900円だが、総報酬割り導入で大企業は5800円、中小企業は4000円となる。
 また、中小企業の負担が軽減されることで、給与水準が低い企業の保険料軽減に投入している国庫補助を最大1300億円圧縮できる。同省は12年度には所要財源の3分の1に総報酬割りを適用し、それで浮くカネを介護職員の待遇改善に充てる考えだったが、待遇改善費は同省の予算縮減などで賄った。
 税と社会保障の一体改革では、この国庫補助削減で得られる財源を所得の低い高齢者の保険料軽減に充てるとしている。【山田夢留】


24時間訪問、複合型の推進などに57億円-厚労省老人保健関係12年度予算案
医療介護CBニュース 12月26日(月)15時53分配信

 厚生労働省の2012年度予算案で、老人保健福祉関係分は11年度当初予算から1321億円(5.8%)増の2兆4273億円だった。在宅サービス拠点の整備を掲げ、12年度からスタートする複合型サービスや定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)の事業所開設に必要な備品購入費の支援など、「地域での介護基盤の整備」には57億円を計上した。 地域での介護基盤の整備では、訪問看護ステーションの大規模化やサテライト型事業所の開設に必要な経費も支援する。また、低所得高齢者向けの小規模養護老人ホームの整備や、都市型軽費老人ホームの整備、介護療養型医療施設の転換なども促進させる。 また、「地域包括ケアの推進」には38億円を計上。このうち、地域包括支援センターの多職種連携機能を強化する新規事業「地域ケア多職種協働推進等事業」には7.7億円を盛り込んだ。地域ケア会議の運営で指導的な役割を担う人材、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職、地域保健を担う医師・保健師・管理栄養士などの確保を支援する。 さらに、「閉じこもり」や「うつ」などで介護予防事業に通うことが困難な高齢者向けに、生活機能の低下を防ぐための訪問型介護予防プログラムを開発し、そのマニュアルを作成する新規事業「市町村介護予防強化推進事業」には2.8億円を盛り込んだ。 介護給付に対する国の負担金などを含む「安定的な介護保険制度の運営」の項目では、プラス1.2%の介護報酬改定率を踏まえ、2兆4033億円を計上した。11年度末で介護職員処遇改善交付金が終了するため、12年度以降は介護報酬に加算を設けて処遇改善に対応する。加算を算定するための要件として、「これまで講じてきた処遇改善の措置と同様の措置」を求める。社会保障審議会介護保険部会などで議論されてきた40-64歳が支払う介護保険料(第2号保険料)への総報酬割導入については、12年度は見送り、引き続き検討を進める。

■介護基盤整備基金、1年延長へ
 特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどの整備を推進する「介護基盤緊急整備等臨時特例基金」を12年度末まで1年間延長する。同基金は11年度末で終了予定だったが、一定程度の基金が残る見通しのため、新たに予算を確保することなく制度を延長することにした。12年度からは既存の事業だけでなく、複合型サービスや、24時間訪問サービスの事業所を整備する事業にも活用できるようにする。


たん吸引研修、医療扶助適正化に237億円-厚労省社会・援護局12年度予算案
医療介護CBニュース 12月26日(月)16時16分配信

 厚生労働省の2012年度予算案で、社会・援護局(社会福祉部門)は11年度当初予算から2784億円(10.4%)増の2兆9452億円を計上した。このうち、たん吸引などを実施できる介護職員を養成する都道府県単位の研修の実施経費や、後発医薬品の使用促進など生活保護の医療扶助の適正化対策を含む「セーフティネット支援対策等事業費補助金」には237億円を充てた。 同補助金にはまた、介護福祉士の養成施設に通う人に資金を貸し付けたり、福祉人材センターで研修を実施したりする「福祉人材確保推進事業」も盛り込んだ。資金の貸し付け対象には、介護福祉士国家試験の実務経験ルートの受験者に15年度から義務付けられる実務者研修の受講者を新たに加えた。 このほか、EPA(経済連携協定)に基づいて来日した外国人介護福祉士候補者を円滑に受け入れるために巡回指導などを行う事業に5600万円を充てた。1億2100万円を計上した外国人介護福祉士候補者への学習支援事業では、介護福祉士国家試験に不合格となり、帰国した候補者に対する母国での再チャレンジ支援を開始する。


消費増税「医療、介護で還元する」-安住財

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11月14日-12月2日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年12月 3日(土)15時50分19秒
編集済
  たん吸引などの実施事業所、加算で評価へ-厚労省、介護給付費分科会に提案
医療介護CBニュース 11月14日(月)22時50分配信

 厚生労働省は14日、たんの吸引などを実施する特別養護老人ホーム(特養)と訪問介護事業所を加算で評価することを社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に提案した。2012年4月から一定の研修を受けた介護職員らが、利用者に対するたんの吸引や経管栄養を行えるようになることを踏まえた提案。
 たんの吸引などを実施する事業所への加算として提案されたのは、「日常生活継続支援加算」と「特定事業所加算1、3」。「日常生活継続支援加算」は特養を、「特定事業所加算1、3」は訪問介護事業所を対象としている。
 このうち、現在は「入所者のうち、要介護4-5の割合が65%以上または認知症(日常生活自立度3以上)の割合が60%以上」(重度化対応要件)と、「介護福祉士を入所者の数が6またはその端数を増すごとに1以上配置する」(人材要件)を満たせば対象となる「日常生活継続支援加算」については、重度化対応要件の変更を提案。「たんの吸引などを実施する登録事業所として体制を整備し、たんの吸引などが必要な利用者が一定以上の割合入所している」も、算定要件に加えるとしている。
 また、事業体制などに加え、「前年度または前3か月の利用者総数のうち、要介護4-5ならびに認知症(日常生活自立度3以上)の利用者が20%以上」(重度対応要件)が課されている「特定事業所加算1、3」については、重度対応要件の変更を提案。たんの吸引などを手掛ける登録事業所であることを前提に、たんの吸引などが必要な利用者の数も算定要件に加えるとしている。
 さらに、たんの吸引などを実施する訪問介護事業所の介護職員に同行し、指導などを行う訪問看護事業所を報酬で評価することも提案された。
 この提案に対し、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)は、「(特養や訪問介護事業所だけでなく)介護老人保健施設も横並びで評価してほしい」と主張。齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、特に看護師を多く配置し、医療ニーズの高い利用者を受け入れている特別養護老人ホームについて、高い評価が必要と指摘。さらに、訪問介護事業所と訪問看護事業所が医行為に関して連携するに当たり、マニュアル作りなどが必要になるとした上で、連携にかかわる事業所の事務作業についても評価すべきと訴えた。


訪問介護の身体介護、20分未満区分を創設-24時間訪問への移行目指す
医療介護CBニュース 11月14日(月)22時54分配信

 14日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)で厚生労働省は、2012年度介護報酬改定で、訪問介護の身体介護中心型に20分未満の時間区分を創設することを提案した。ただ、対象となる利用者を「要介護3以上」など重度者に限定するほか、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)への参入意思も求めるなど、24時間訪問サービスへの移行を念頭に置いた要件を設定している。
 現行の身体介護中心型の訪問介護では、30分未満(254単位)の時間区分はあるが、20分以上のサービス提供が必要とされており、20分未満の短時間では算定できない。
 厚労省の提案では、30分未満の時間区分を、新設する「20分未満」と、「20分以上30分未満」の2つに再編。短時間のサービスを1日複数回算定できるようにする。ただし、20分未満を算定できる利用者を、▽要介護3以上で、「障害高齢者の日常生活自立度」ランクBかC▽週5日以上、短時間の身体介護サービスが必要と認められる人―に限定。また、事業所の体制に関しては、▽毎日午前6時から午後10時まで営業し、深夜帯もオンコール体制が確保できている▽利用者に関するサービス担当者会議を3か月に1回以上開催し、サービス提供責任者(サ責)が必ず参加している▽24時間訪問サービスを実施する意思がある―との要件も求めている。
 厚労省は20分未満の短時間サービスの報酬について、15年度の次期改定時に、24時間訪問サービスとの関係性を踏まえて必要な見直しを行う方針も示した。

■24時間訪問サービスの看護職、訪看並み2.5人を提案
 また厚労省は、24時間訪問サービスの看護職員の人員基準案を改めて提示した。9月の会合では「サービスの提供に必要な数以上」との案を示していたが、この日の会合では「常勤換算で2.5人以上」と、現行の訪問看護事業所並みの基準にすることを提案。さらに、▽24時間訪問サービスと訪問看護が同じ事業所で一体的に運営されている場合、看護職員の兼務を認める▽常時オンコール体制を確保する―との案も示した。
 また、利用者からのコールを受けるオペレーターの資格要件についても再提案した。9月の会合では、夜間対応型訪問介護のオペレーター要件より緩やかなサ責と同等の要件にするとの案を示していたが、この日の会合では、「現行の夜間対応型訪問介護のオペレーター資格を有する者」と規定する方針を提示。こうした職員が配置されていない時間帯はサ責の従事も認めるが、サ責として3年以上の実務経験がある人に限定するなど、要件を厳格化することにした。


処遇改善、報酬内実施なら人件費の公表を-介護保険部会
医療介護CBニュース 11月15日(火)19時1分配信

 社会保障審議会の介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)は15日、社会保障と税の一体改革成案で掲げられた介護関連の検討課題や、2012年3月で介護職員処遇改善交付金が終了することを踏まえ、導入が検討される処遇改善案について意見交換を行った。委員からは、処遇改善案を介護報酬で実現する場合、事業所に対し人件費の公表を義務付けるべきとの意見が続出した。
 この日は、社会保障と税の一体改革成案で掲げられた65歳以上の低所得者の保険料軽減強化や、40-64歳が負担する介護保険の保険料を各医療保険者の総所得に応じて決める総報酬割の導入のほか、12年度以降の処遇改善案、要支援者の利用者負担、ケアマネジメントに係る利用者負担など、10月13日と31日の部会で議論された論点が改めて示された。
 12年度以降の処遇改善案については、「(現在の制度と同様)一般財源で継続を望む」(勝田登志子委員・認知症の人と家族の会副代表理事)、「(介護職員の処遇は)改善した。交付を継続する必要はない。報酬に取り込んで(処遇改善を)実現する必要もない」(藤原清明参考人・日本経団連経済政策本部長、久保田政一委員の代理)との意見があったものの、多くの委員は、介護報酬内で実現することを支持。また、「事業所に人件費率の公表を義務付けることが必要」(田中雅子委員・日本介護福祉士会名誉会長)といった声も多くの委員から上がった。
 総報酬割の導入に関しては、「基本的に賛成。導入によって浮いた国費分は、処遇改善の継続策や65歳以上の低所得者の保険料軽減強化に当ててほしい」(大西秀人委員・全国市長会介護保険対策特別委員会委員長)、「負担公平の観点から望ましい」(木間昭子委員・高齢社会をよくする女性の会理事)など、導入に前向きな意見が相次いだ。一方、「財源確保のために総報酬割を導入するのは納得できない」(伊藤彰久委員・日本労働組合総連合会生活福祉局長)といった意見も出た。65歳以上の低所得者の保険料軽減強化については、反対意見はなかった。
 ケアマネジメントに対する負担の導入や、要支援者の利用者負担導入については、「(ケアマネジメントに)自己負担が生じたからといって、利用者の自立を促すプランになるとは思えない」(齋藤訓子委員・日本看護協会常任理事)、「医療や介護の利用者は受難者と見なすべき存在。受難者の負担を増やすべきなのか」(三上裕司委員・日本医師会常任理事)といった意見が出た一方、「ケアマネジメントへの負担は、導入すべき」(岩村正彦委員・東大大学院法学政治学研究科教授)、「若い人々に納得してもらうためにも、要支援などの利用者にも応分の負担をお願いしなければならない」(土居丈朗委員・慶大経済学部教授)など、委員の間でも賛否が分かれた。


認知症GH、夜間の職員体制強化へ-厚労省、基本報酬の体系見直しも
医療介護CBニュース 11月15日(火)13時8分配信

 厚生労働省は14日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)で、2012年度改定での認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)の基準・報酬の案を示した。夜間の職員体制の強化や、要介護度ごとの報酬の差が小さい「フラット型」の基本報酬の見直しなどを提案した。
 夜間の職員体制強化に向け厚労省は、2ユニットで1人の夜勤職員配置を認めている現行の例外規定を廃止し、1ユニット1人の配置を徹底することを提案。さらに、夜間と深夜に常勤換算で1人以上の介護従事者を追加で配置している場合に算定できる「夜間ケア加算」(1人当たり25単位/日)については、「夜勤複数体制を組むのは、25単位では困難」(勝又浜子・厚労省老健局認知症・虐待防止対策推進室長)なことから、報酬引き上げを検討し、夜勤職員の配置の充実を促す。
 また、要介護度が高くなっても増加幅がほかのサービスより緩やかな「フラット型」の報酬体系については、利用者の平均要介護度の低い事業所ほど収支差率が高い傾向にあるため、報酬の“傾斜”をきつくする方針。ユニット数が多いほど収支差率が高い傾向あることを踏まえ、「1ユニット」と「2ユニット以上」で別の報酬を設定することも提案した。
 このほか、▽死亡日から死亡する30日前まで一律に設定している看取り介護加算(80単位/日)は、死亡日近くを高く評価する▽短期利用は「開設後3年以上」の制限を撤廃する―との案も示した。
 フラット型の報酬体系の見直しが提案されたことについて村川浩一委員(日本社会事業大教授)は、「グループホームをミニ特養のような重介護施設にするのはナンセンス」と述べ、現行の報酬体系の堅持を主張。これに対し池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「今のフラットな介護報酬は、要介護1と2では在宅の区分支給限度額を大きく上回っている。これは不公正だ」と、見直しを支持した。


老健の短期集中リハ加算、要件見直し-厚労省、「さらに議論必要な論点」を提示
医療介護CBニュース 11月15日(火)15時39分配信

 厚生労働省は14日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)で、これまでに論点提示してきた個別サービスの基準・報酬の見直し案のうち、「さらに議論が必要な論点」を改めて提示した。介護老人保健施設(老健)では短期集中リハビリテーション実施加算の見直しを新たに提案したほか、小規模多機能型居宅介護についてはサテライト型事業所の指定要件として一定の実績を求める案も示した。
 現行の老健の短期集中リハビリテーション実施加算は、脳卒中などを発症した入所者が4週間以上入院して老健に再入所した場合には算定できるが、入院期間が4週間未満の場合には算定できない。厚労省の提案ではこの制限を外し、4週間未満のケースも算定できるように見直す。また現行規定では、老健の退所後3か月以内に、同じ法人の老健に再入所した場合に同加算を算定できないが、別法人の老健に再入所した場合も算定を認めないことにする。

■サテライト型小規模多機能、指定は実績踏まえ
 10日の前回会合で創設が提案されたサテライト型の小規模多機能型居宅介護事業所については、指定要件として一定の実績を求めることを提案。具体的には、▽事業者が医療・介護・福祉サービスに3年以上の実績がある▽本体の事業所が事業開始時支援加算の算定対象になっていない▽地域密着型サービス運営委員会で、被保険者らの意見を聞く―とした。

■ショートステイ可能な特定施設、入居率80%以上に限定
 前回会合で提案された特定施設入居者生活介護の空室を活用した短期利用(ショートステイ)については、算定できる事業所の要件として、▽定員の範囲内で、空いている居室などを利用する▽あらかじめ30日以内の利用期間を定める▽定員の10%を上限とする▽入居率80%以上に限る―などを示した。

■報酬改定、「経済状況踏まえて」「介護職員の処遇改善必要」
 この日の会合で厚労省は、前回の介護報酬改定があった2009年度から今年度までの3年間で賃金が1.8%減、物価が2.5%減になっているとする資料を示した。この結果について、小林剛委員(全国健康保険協会理事長)は「賃金・物価とも下落傾向にある。一人当たりの平均標準報酬月額も継続して下落している厳しい経済状況の中では、介護報酬改定率も現在の経済状況に見合ったものにする必要がある」と指摘。一方、三上裕司委員(日本医師会常任理事)は、「一般産業と医療・介護は違う。これから介護職員の処遇改善をしないといけないという段階で、『マイナス改定でないとだめ』という話はやめてほしい」と述べた。


やまねメディ、小規模通所でFC展開開始
医療介護CBニュース 11月16日(水)17時32分配信

 首都圏を中心に「なごやか」ブランドで通所介護事業所を展開するやまねメディカルは、9月から小規模通所介護事業所のフランチャイズ(FC)展開を始めた。民家を改修してアットホームな雰囲気でサービスを提供する小規模事業所に対する利用者の需要が増えていると判断した。このほど開いた決算説明会で明らかにした。
 同社がこのほど発表した2011年4-9月期の決算(非連結)によると、売上高は前年同期比6.2%増の27億9200万円、営業利益は21.2%増の2億7200万円となった。事業所の新規開設はないが、稼働率の向上に取り組み、利用者数が増えた。


高齢者虐待、依然として高水準
読売新聞(ヨミドクター) 11月16日(水)16時47分配信

 2010年度に愛媛県内の家庭や周辺で起こった高齢者に対する虐待は220件で、4年ぶりに前年度(231件)を下回ったものの、依然高水準にあることが県のまとめでわかった。
 死亡したケースも1件含まれており、県は介護者の介護疲れが一因と分析。「ストレスを一人で抱え込まずに相談を」と呼びかけている。

 ■ 介護疲れ一因、死亡例も
 各市町への通報は291件。うち220件で虐待があったと確認された。内訳(重複あり)は、たたくなどの「身体的虐待」が137件、暴言を吐くなどの「心理的虐待」が86件、年金や貯金を取り上げるなどの「経済的虐待」が56件、「介護放棄」が53件などだった。
 虐待された高齢者は231人で女性が78%を占め、全体の7割強に当たる164人が介護保険で要支援1以上の認定を受けていた。虐待者は225人。息子が107人で最も多く、夫47人、娘27人と続いた。
 通報者は、要介護者のケアプランを作成するケアマネジャーや介護ヘルパーらが7割強。居住地の地域包括支援センターが高齢者を施設に入居させ、虐待していた家族と引き離したり、家族らにカウンセリングをした上で、負担を減らすために要介護認定を見直して介護サービスを利用できる回数を増やしたりするなどの措置をとったという。
 県長寿介護課によると、虐待を受ける高齢者は認知症のケースが多いといい、07~10年度に伊予、八幡浜、四国中央、宇和島各市を認知症高齢者や家族の支援モデル地区に指定、今年度以降も各自治体で支援体制づくりが進められている。
 宇和島市では65歳以上の高齢者が2万6364人(今年2月1日現在)で、うち12%の3240人が認知症。家族や地域の認知症への理解不足や偏見、専門医の少なさ、相談窓口が周知されていないなどの課題があるという。
 このため、高齢者が徘徊(はいかい)で行方不明になった際、スーパーなどに本人の特徴をメールで一斉に伝えて捜してもらう仕組みや、家族らが認知症高齢者への接し方などを学ぶ講習会の開催、家族の集いの場を設けるなどの対策に取り組んでいる。
 同課は虐待件数が減らないことについて、「高齢者虐待への関心が高まり、通報が増加傾向にあることも理由」とし、「高齢人口はさらに増える。市町と連携して高齢者を守る態勢を強化したい」としている。(原典子)


精神疾患の医療計画、うつ病と認知症に重点-厚労省検討会で方針
医療介護CBニュース 11月16日(水)18時11分配信

 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授)は16日、現行の「4疾病5事業」から「5疾病5事業」として新たに追加する精神疾患に関し、次の計画で盛り込む医療体制の指針について議論した。厚労省は、急増するうつ病と認知症に重点を置いた指針を作成する方針を示した。
 厚労省は、精神疾患の医療計画で目指すべき方向として、その特性を踏まえ、福祉との連携を強調。「住み慣れた身近な地域で、福祉や介護、就労支援など、さまざまなサービスとも協働しながら、必要な医療が受けられる体制」とし、患者の病期や状態に応じて求められる医療のイメージを描いた。その上で、医療計画の作成に当たっては、二次医療圏とほぼ重なる「障害保健福祉圏域」や「老人福祉圏域」などとの連携を考慮するとの案を示した。
 また、精神疾患の患者数は、全体で320万人(2008年)を超え、特に、入院では認知症患者、外来ではうつ病など気分障害の患者が、それぞれ増加しているのが目立つと指摘。このため、うつ病と認知症についての記載は、より分かりやすくなるように指針を工夫することを提案した。
 委員の反対はなく、うつ病と認知症対策の重要性を強調する声が相次いだ。一方で、地域生活への移行の難しさなどを指摘する意見も多く、「家族が受け入れを拒否することもある。精神疾患に対する偏見や差別を払しょくしてこそ、いろんな施策があり得る」「精神疾患に関するケアマネジャーらの教育がないと、地域で実際的な対応はできないのではないか」など、受け入れ体制の充実が求められた。


ホームヘルパー2級、12年度末で廃止-厚労省方針
医療介護CBニュース 11月17日(木)11時58分配信

 厚生労働省はこのほど、現行のホームヘルパー2級(訪問介護員養成研修2級課程)を2012年度末で廃止する方針を固めた。13年度からは130時間の講義・演習などからなる「介護職員初任者研修課程」(仮称、初任者研修)に移行させる。現在のホームヘルパー2級修了者は、13年度以降は初任者研修の修了者と見なされ、引き続き働くことができる。
 新しく設けられる初任者研修のカリキュラムは、▽介護における尊厳の保持・自立支援▽介護・福祉サービスの理解と医療の連携▽認知症の理解▽生活支援技術―などで、講義と演習で構成される。受講時間はホームヘルパー2級と同等の130時間だが、修了時には理解度を確認する筆記試験も課される。
 また、現行のホームヘルパー1級(訪問介護員養成研修1級課程)と、500時間の講義・演習・実習からなる「介護職員基礎研修課程」(基礎研修)の2課程については、経験者が介護福祉士国家試験を受験する際に義務付けられる450時間の実務者研修に、13年度から統合される。現行のホームヘルパー1級修了者と基礎研修修了者は、初任者研修の修了者と見なされるが、実務者研修を受講する際には一部の科目が免除される。
 このほか、ホームヘルパー3級(訪問介護員養成研修3級課程)も12年度末で廃止される。
 厚労省はこのほど、これらの見直し案を公表してパブリックコメントの募集を開始した。12月3日まで意見を受け付けている。


胃ろう造設、医療従事者の影響大きく-全国老施協が特養入所者調査
医療介護CBニュース 11月17日(木)22時17分配信

 特別養護老人ホーム(特養)入所者の胃ろう造設の決定には、本人の意思や施設の説明よりも、医療従事者からの説明が大きく影響していた―。そんな実態が、全国老人福祉施設協議会(全国老施協)の17日までの調査結果から明らかになった。調査では、家族の希望も胃ろう造設の決定に影響している結果も示されたが、全国老施協の担当者は、「医療従事者の説明を受けて家族が決定するケースがほとんど」と指摘。実際は、医療従事者主導で胃ろう造設が進められるケースが大半とみている。
 この「特別養護老人ホームにおける胃ろう等による経管栄養に関する実態調査」は今年7-8月、全国の特養2000施設を対象に実施。回答があった1230施設で胃ろうを造設している入所者7005人の状況を分析した。対象者の平均年齢は85.1歳、平均要介護度は4.8だった。
 調査結果によると、胃ろうを造設する際に最も影響を与えた要因を尋ねた設問では、「医療従事者からの説明」の37.8%と、「家族の希望」の34.2%が上位を占め、これに「施設からの説明」の2.5%などが続いた=グラフ=。「本人の希望」で胃ろうの造設に踏み切っていたケースは0.3%だった。
 また、胃ろうを造設している期間として最も多かったのは、「1年以上3年未満」の36.1%。「3年以上10年未満」の35.8%と、「10年以上」の1.3%を合わせると、7割超が1年以上の間、胃ろうを付けて生活していた。「3か月未満」は3.7%、「3か月以上1年未満」は15.1%だった。

■胃ろうの課題、「介護職の負担増」が6割
 また、調査に回答した1230施設に対し、特養で胃ろうなどの経管栄養を実施する上での課題を尋ねたところ(複数回答)、「介護職員の負担が増大している」が61.1%で最も多かった。以下は、「職員の教育・研修が十分でない」の51.8%、「緊急時の対応、安全管理が十分でない」の40.2%、「ケアマニュアルがない」の18.5%などが続いた。全国老施協では「介護職の医行為拡大による法整備に伴い、介護現場での負担増大やさらなる重度化対応が求められることが予想される。その評価と介護報酬上への反映が必要」と提言している。


保護責任者遺棄致死:母親放置し凍死 容疑で無職の男、書類送検--浜田署 /島根
毎日新聞 11月19日(土)14時19分配信

 浜田署は18日、浜田市金城町の無職の男(64)を保護責任者遺棄致死容疑で松江地検に書類送致した。
 送検容疑は8月15日午後7時ごろ、寝たきりの母親(88)がベッドで失禁したため風呂の浴槽内で服の上から温水シャワーを浴びせた後放置し、同20日ごろ凍死させた、としている。
 同署によると、男は母親を浴槽から出そうとしたが拒まれ、そのままにして、食事を風呂に運んでいた。母親には今春から認知症を疑わせる症状があったという。19日に家族以外の人が出そうとしたが、母親に拒まれた。男は20日午後7時半ごろ母親の異変に気づき、連絡を受けた医師が110番した。
 家族は寝たきりの父親(97)を含む3人。男は3年前に帰郷して高齢の両親を介護していたという。【大西康裕】


政策仕分け、軽度者の2-3割負担を提示-介護サービスに関する論点として
医療介護CBニュース 11月21日(月)15時37分配信

 政府の行政刷新会議(議長=野田佳彦首相)が行う「提言型政策仕分け」の「介護サービスの機能強化と効率化・重点化」で、財政当局側が提示する論点が21日、明らかになった。軽度者(要支援、要介護1、2)や、現役世代並みの所得がある利用者の自己負担割合を、現行の1割から2-3割まで引き上げる必要性などが指摘されている。介護サービスの仕分けは、22日午後2時40分から行われる予定。
 介護保険の費用に関する論点では、医療保険制度で、現役世代並みの所得がある高齢者(年収383万円以上)に、3割の自己負担を求めている点に言及。介護保険でも、現役世代並みの所得がある利用者の自己負担を2-3割に引き上げるべきとしている。また、ドイツでは要介護2までは保険対象外となっている点などを挙げた上で、軽度者(要支援、要介護1、2)の自己負担割合も2-3割に引き上げるべきとした。
 さらに、施設に偏ったサービス提供を改め、在宅介護への転換を進めるため、介護保険サービスが担保された高齢者仕様の住宅の普及が必要と指摘。また、こうした高齢者用住宅でのサービスの質を担保するため、自治体による定期的な検査が必要ともしている。

■特養の介護報酬「引き上げの必要ない」 介護職員の処遇を改善するための方策に関する論点では、介護職員処遇改善交付金(2012年3月末で終了)が一時金として支給されるケースが多かった点に触れ、▽介護職員の人件費は一時的な基金でなく、介護報酬で対応すべき▽介護報酬を加算する場合は、人件費に充てるよう条件を付けるべき―とした。ただ、特別養護老人ホームについては、11年度介護経営実態調査などの結果から、「収支差率が大幅に改善しており、全体的な介護報酬の水準は引き上げる必要はないのではないか」としている。
 そのほか、サラリーマンが負担する介護保険料の分担方法に関する論点では、「来年度から総報酬割を一部導入すべき。中期的には、すべて総報酬割とすべき」としている。


<政策仕分け>診療報酬の本体部分「据え置き」
毎日新聞 11月22日(火)21時50分配信

 政府の行政刷新会議は22日、重要政策をめぐる「提言型政策仕分け」の3日目の作業を行った。医療分野では、来年度の診療報酬改定で手術料など本体部分について仕分け人9人のうち6人が「据え置き」を求め、3人が「引き下げ」を主張。厚生労働省に対し「重く受け止めて対応を」と求めた。
 診療報酬は本体と薬価からなる。前回10年度改定では本体1.55%増に対して薬価は1.36%減で全体は0.19%増だった。薬価の市場価格は下がっており、今回も前回と同程度のマイナス幅が見込まれる。「本体据え置き」は事実上、マイナス改定となり、プラス改定を目指す小宮山洋子厚労相の主張と対立する内容となった。
 一方、医師不足の改善のため、労働条件の厳しい病院の勤務医と開業医のバランスを考えた報酬改定も要求。厚労省は前回改定から勤務医に厚く配分する方針を明確にしている。ただ、提言は中長期的課題として「勤務医と開業医の収入のバランスを目指しつつ平準化を進める」とも求めたが、開業医の多い日本医師会の強い抵抗が予想される。
 介護分野では、現役並み所得の高齢者の負担増を求めたほか、軽度者の在宅生活を支える生活支援の見直し、40~64歳の保険料の負担割合を所得に応じて決める「総報酬割」の導入といった負担増も提言。これらは昨年の介護保険改革の議論で民主党の強い反発で導入を断念した経緯がある。
 介護職員の待遇改善では「介護報酬で対応すべきだ」として、現在の交付金方式の廃止を求めた。交付金を継続するには年間1900億円がかかる。介護報酬で対応すると国費は500億円で済むが、利用者の負担増につながるため、民主党内には反対意見が根強い。
 公共事業分野では「中長期的な公共事業のあり方」を議論。国の財政事情が厳しい中、老朽化した道路や橋などの社会資本の維持管理・更新費用が今後、急増する見通しであるため、評価者全員が現在の公共事業は「持続可能性がない」と判定。「新規投資は厳しく抑制し、『選択と集中』の考え方をより厳格に進める」ことを要請した。
 また、これまでの公共事業における防災の取り組みについては評価者全員が「不十分だった」との認識で一致。堤防などのハード整備だけでなく避難計画などソフト施策を拡充するため「国は(計画を立案する)自治体への技術的な支援を一層強化する」ことを求めた。【三島健二、中島和哉、光田宗義】


介護職処遇改善「事業者の内部留保活用を」-提言型政策仕分け
医療介護CBニュース 11月22日(火)22時18分配信

 政府の行政刷新会議(議長=野田佳彦首相)は22日、「介護サービスの機能強化と効率化・重点化」をテーマに「提言型政策仕分け」を行った。今年度末で介護職員処遇改善交付金が終了することを踏まえた今後の処遇改善策については、「介護報酬の中で対応すべき」と提言。介護事業者に多額の内部留保があるとの指摘もあることから、「事業者の内部留保がある場合は、その活用を行うべき」と付け加えた。
 また厚生労働省に対しては、介護事業者が保有する内部留保の状況や、それが適切な水準かどうかについて調査を進め、2012年度の介護報酬改定前に行政刷新会議に報告することも求めた。処遇改善の実現に当たり介護報酬の加算を創設する際は、処遇改善につながる仕組みを整備することも提言した。
 この日の会議で財政当局側は、介護職員処遇改善交付金に関して、▽介護職員の人件費は一時的な基金でなく、介護報酬で対応すべき▽介護報酬を加算する場合は、人件費に充てるよう条件を付けるべき―などと提案した。
 また、特別養護老人ホームなどを経営する全国の社会福祉法人の純資産を合計すると、12.8兆円に達するとも指摘。これに対して評価者からは、「内部留保をこんなにため込んでいるのであれば、(被保険者の)負担増は納得できない」「(厚労省が内部留保について)集計せずに、このままの状態で介護報酬の改定にいこうとしていることに問題がある」などの意見が出された。


琴平の老人施設殺人:「トラブルなかった」 86歳容疑者に対し職員 /香川
毎日新聞 11月22日(火)14時30分配信

 20日夜、琴平町の養護老人ホーム「琴平老人の家」で、入所者2人が刺されて死傷した事件。県内での殺人事件は10年10月末以来、約1年ぶりで、施設関係者からは驚きの声が上がった。21日に現場検証を実施した県警は、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した入所者の高丸馨容疑者(86)を22日にも高松地検へ送検する予定。
 琴平署などによると、高丸容疑者と亡くなった小野川美明さん(79)、顔にけがを負った女性(68)は2、3階に個室を持ち、面識もあったという。3人は小野川さんの部屋で口論となり、女性は、高丸容疑者が男性を刺したのを見て驚き、部屋を出て職員に知らせた後、自室に戻ったところで、追ってきた高丸容疑者に切られたとみられる。
 「琴平老人の家」によると、施設では66~99歳の70人が暮らしており、高丸容疑者は昨年2月に入所。足腰が弱っていて、歩く時は歩行器が必要なほどだったという。
 21日には、施設職員が取材に応じ、高丸容疑者について「普段は紳士的で、これまでトラブルを起こしたことはなかった」と話した。宮武俊彦施設長は「日ごろの生活状況からみてなぜこのようなことになったのか思い当たりません」とのコメントを出した。【松田学、鈴木埋之、広沢まゆみ】


強い殺意、計画的犯行か 香川の老人ホーム男女2人殺傷
産経新聞 11月21日(月)11時52分配信

 香川県琴平町の養護老人ホーム「琴平老人の家」で入所者の男女2人が殺傷された事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された高丸馨(かおる)容疑者(86)が、凶器のナイフをあらかじめ用意し、死亡した小野川美明(よしあき)さん(79)を複数回にわたって刺していたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。同署は強い殺意を抱いた計画的犯行とみて、容疑を殺人に切り替えて動機を追及している。
 香川県警琴平署の調べでは、高丸容疑者は3階にある小野川さんの部屋を訪ね、3人で話を始めたところすぐに口論になった。高丸容疑者は所持していたナイフで小野川さんを刺し、驚いて同じ3階にある自室に逃げ戻った徳田キヘ子さん(68)を部屋まで追いかけて切りつけ、顔に軽傷を負わせたという。
 高丸容疑者の部屋は2階にあり、ナイフは自室から持ち出していたとみられる。同署は、3人の間に以前から何らかのトラブルがあったのではないかとみて調べている。


<殺人未遂>老人施設で79歳刺され死亡 86歳容疑者逮捕
毎日新聞 11月21日(月)8時58分配信

 20日午後7時半ごろ、香川県琴平町の養護老人ホーム「琴平老人の家」から、「入所者が刺された」と通報があった。県警琴平署員が駆けつけたところ、男性入所者の小野川美明(よしあき)さん(79)が腹を刺されて倒れており、男性入所者の高丸馨容疑者(86)が刺したことを認めたため、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。別の女性入所者(68)も顔に軽傷。小野川さんは間もなく死亡し、同署は容疑を殺人に切り替えて調べる。
 逮捕容疑は、同日午後7時25分ごろ、小野川さんの部屋で、小野川さんの腹をナイフ(刃渡り約10センチ)で数回刺し、殺害しようとしたとしている。
 同署によると、3人は事件直前、3階にある小野川さんの部屋にいたが、高丸容疑者は「口論になり、刺した」などと供述しているという。その後、自室へ逃れた女性入所者を追いかけ、切り付けた疑いもある。ナイフは小野川さんを訪ねる際、高丸容疑者が持参したものという。【広沢まゆみ】


老人ホームで2人死傷=入所の86歳男が刺す―香川
時事通信 11月21日(月)0時11分配信

 20日午後7時25分ごろ、香川県琴平町の養護老人ホーム「琴平老人の家」で、入所者の男が3階の部屋に住む小野川美明さん(79)の腹部などを刃物で刺した上、別の部屋の女性(68)にも切り付けた。小野川さんは病院に搬送されたが、間もなく出血性ショックで死亡した。女性は顔を切られ、軽傷という。
 県警琴平署は、ホーム2階の部屋に住む高丸馨容疑者(86)が刺したことを認めたため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替え詳しい動機を調べる。


養護老人ホームで86歳が2人刺す…1人死亡
読売新聞 11月20日(日)22時25分配信

 20日午後7時30分頃、香川県琴平町の養護老人ホーム「琴平老人の家」から「入所者同士のもめごとで、刺されてけがをしている」と119番があった。
 琴平署員が駆けつけると、同ホーム3階で入所者の小野川美明さん(79)が腹部を刺され、女性(68)が顔を切られていた。
 琴平署は2人の近くにいた入所者の男が「ナイフで刺した」と犯行を認めたため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。小野川さんは1時間半後に死亡。女性は軽傷だった。
 同署は容疑を殺人に切り替えて調べている。
 発表によると、逮捕されたのは高丸馨容疑者(86)。「口論になり、かっとしてやった」と供述しているという。
 同ホームによると、ホームの入所者は64~99歳の高齢者70人。高丸容疑者は昨年2月に入所したという。


現役並み所得高齢者の自己負担「見直しを」-提言型政策仕分け
医療介護CBニュース 11月22日(火)22時28分配信

 22日に開かれた政府の行政刷新会議(議長=野田佳彦首相)の「提言型政策仕分け」では、「介護サービスの機能強化と効率化・重点化」のうち、一部高齢者の自己負担割合引き上げが焦点となり、現役世代並みの所得がある高齢者の自己負担割合や、要介護2までの軽度者に対する保険給付のあり方について、「見直すべき」との提言をまとめた。
 財政当局側はこの日の会議で、現役世代並みの所得がある利用者や、軽度者(要支援、要介護1-2)の自己負担割合について、現行の1割から2-3割にまで引き上げることを提案した。
 これに対し7人の評価者全員が、現役世代並み所得がある利用者と軽度者の双方の保険給付を見直すべきと評価した。取りまとめでは、現役世代並みの所得がある利用者について、「世代内の公平な支え合いの観点、医療保険とのバランスを考慮し、負担割合を見直すべき」と提言。これと併せて、65歳以上の低所得者に対する保険料軽減策を強化することも求めた。
 また、軽度の利用者をめぐっては、「自立を促す観点で、保険給付のあり方を見直すべき」とする一方、「重度化を予防する他の有効な手段の拡充についても、併せて検討する」と結論付けた。

■2号保険料の総報酬割「まず一部導入を」
 また財政当局側は、40-64歳のサラリーマンが支払う第2号介護保険料について、▽来年度から総報酬割を一部導入すべき▽中期的には、すべて総報酬割とすべき―と提案。取りまとめでは、「まずは一部導入すべき。さらに今後、高齢者の介護保険料の軽減に充てるため、所得に応じた拠出(総報酬割)を全部導入することについて検討すべき」と、財政当局の提案に沿った評価を下した。


高所得者は負担引き上げを=介護保険で提言―政策仕分け
時事通信 11月22日(火)20時17分配信

 政府の行政刷新会議(議長・野田佳彦首相)は22日午後、「提言型政策仕分け」の3日目の作業を終えた。介護保険制度については、保険財政を安定的に維持する観点から、現行1割となっている利用者の負担割合を高所得者に限り引き上げるよう提言。東日本大震災を教訓とした災害に強い国土づくりでは、国から自治体への技術支援などを通じ、ハード面だけでなく、ハザードマップ作製といったソフト施策も強化するよう求めた。
 2011年度の介護保険の総費用は、高齢化の進展で制度導入時(2000年度)の2倍以上の8.3兆円に膨れ上がっている。今後、65歳以上の高齢者が支払う介護保険料の上昇を抑えるため、仕分け人は、高所得者の利用者負担割合の引き上げと、所得の多いサラリーマンを対象に保険料を高くする「総報酬割」の導入を要請することで一致した。


翠泉会 3施設、一部効力停止
琉球新報 11月22日(火)10時45分配信

 県福祉保健部は21日、名護市の社会福祉法人翠泉(すいせん)会(玉城幸雄理事長)に対し、介護報酬の不正請求などがあったとして、同会運営の3施設に対する介護保険事業者指定の一部効力を停止する行政処分を行った。
 新規利用者受け入れ停止と保険者(市町村)への介護給付費請求の上限を7割に制限する措置が、羽地苑短期入所生活介護事業所で2012年1月から3カ月間、同会通所介護事業所と羽地苑居宅介護支援事業所の2施設で12年1月から1カ月間。
 一部指定の効力停止の理由について高齢者福祉介護課は、実際の利用日と異なる日にサービスを提供したとする介護報酬の不正請求・受領、短期入所介護を通所介護に置き換えた介護報酬の不正請求・受領疑いなどを挙げた。
 翠泉会の玉城理事長は「利用者本位の介護というつもりでやって来たが、今回の指摘は重く受け止め、県に指摘されたことは改善していきたい。県の指導で10年の10月以降は、利用者の急なニーズには保険者(市町村)と相談して対応していく形を取っている」と話した。
 05年の介護保険法改正以降、県内の介護事業者への行政処分は、08年3月に訪問介護事業所で新規利用者受け入れ停止(1カ月)と、09年3月に訪問介護事業所の指定取り消しがある。


政策仕分け「現状では持続可能性がない」 新規公共事業の厳しい抑制を提言
産経新聞 11月22日(火)12時44分配信

 政府の行政刷新会議は22日、各省庁に中長期的な政策の見直しを促す「提言型政策仕分け」の3日目の会合を行った。国の厳しい財政状況のもと公共事業に関して議論を行い、「現状では持続可能性がない。新規投資は厳しく抑制し、選択と集中を厳格に進めるべきだ」と提言した。
 公共事業をめぐっては、高度成長期に整備された道路や港湾などの維持管理費の増加が問題となっており、仕分けでは今後、新規のインフラをどのように整備していくかを検討。既存施設の維持・管理も含め、民間資金の一層の活用を図ることも求めた。
 病院勤務医の負担軽減や診療報酬など医療サービスのあり方、喫緊の課題となっている社会保障政策についても議論した。午後は、東日本大震災を受け、治水事業などハード面の災害対策のほか、介護保険制度のあり方を議論する。


<介護保険>「総報酬割り」に積極姿勢 社会保障部会
毎日新聞 11月24日(木)20時26分配信

 厚生労働相の諮問機関、社会保障審議会介護保険部会は24日、税と社会保障の一体改革に反映させる介護保険制度改革案に関する意見書を了承した。現役世代(40~64歳)の保険料を収入に応じて決める「総報酬割り」の導入について「賛成する意見が多く見られた」とし、積極姿勢を示した。厚労省は早ければ12年度からの実施を目指している。このほか、年金収入約320万円以上の人の自己負担割合(現行1割)を2割にアップする案も賛成意見が多数を占めた。
 また、厚労省は24日の同審議会介護給付費分科会で、介護職員の給与底上げに充てている一般会計の処遇改善交付金を今年度末で廃止し、介護保険財政で賄うことが望ましいとする報告書の素案を示した。
 40~64歳の介護保険料は現在、健康保険組合など医療保険ごとの加入者数に応じて負担割合を決め、個々の保険料を設定している。一方、総報酬割りは人数ではなく加入者の収入総額に応じて決めるため、給与の高い企業は負担が増える。厚労省の試算では、平均月額保険料は従業員1人当たり最大900円増の5800円(労使で負担)になるという。
 半面、給与水準の低い企業は負担が軽くなる。厚労省は中小企業の従業員らが加入する協会けんぽの財政に余裕ができ、国庫補助を最大1300億円圧縮できるとみており、これを介護職員の処遇改善費に回す意向だ。
 ただ、総報酬割りには経済界が反発しており、「財源確保のつじつま合わせに他ならない」などの反対意見も記した。厚労省は全面導入ではなく、当面は必要額の一部を総報酬割りで賄う考えだ。
 このほかの改革案については、▽高所得者の自己負担割合引き上げ▽所得の低い施設利用者への食費、居住費補助の支給厳格化--などは賛成意見が多かった。ただし、民主党内の反発は強い。
 一方、相部屋の施設入居者からの室料徴収▽生活援助などの軽度者の自己負担割合を引き上げ--は、反対意見が多かった。ケアプラン(介護計画)作成への自己負担導入は、完全な両論併記とした。
 厚労省は民主党内の議論も踏まえ、年末までに改革案を決定する意向だ。【山田夢留】


12年度介護報酬改定の審議報告案を提示-厚労省、処遇改善は「介護報酬で対応」
医療介護CBニュース 11月24日(木)19時46分配信

 厚生労働省は24日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、これまで提案してきた各サービスの論点をまとめた「2012年度介護報酬改定に関する審議報告案」を示した。年度末で介護職員処遇改善交付金が終了することを踏まえた12年度以降の処遇改善策については、「介護報酬において対応することが望ましい」と指摘。また、これまで提案していた特別養護老人ホーム(特養)の多床室利用者に対する室料負担導入は盛り込まれなかった。厚労省は12月5日の次回会合で取りまとめを目指す。
 厚労省が示した報告案は、▽基本的な考え方▽各サービスの報酬・基準見直しの基本方向▽次回以降の介護報酬改定の方向性―の3章構成。このうち、「各サービスの報酬・基準見直しの基本方向」の項目では、介護職員処遇改善交付金の終了に伴う処遇改善に関する見直しや、地域区分の見直しの在り方についても言及している。
 介護職員の処遇改善については、事業者の自主的な努力を前提とした上で、介護報酬内で対応することが望ましいと指摘。一定要件を満たす処遇改善を行った事業者のみを評価する加算の創設を「やむを得ない」とした。この加算については、処遇改善の定着状況を検証した上で、「次期介護報酬改定の際に見直しを行うべき」としている。
 また地域区分については、現行の5区分から、国家公務員の地域手当の区分に応じた7区分に見直すとした。報酬単価の大幅変更を緩和するため、14年度まで3年間の経過措置を設ける方針も盛り込んだ。

■特養多床室の室料負担導入、盛り込まれず
 特養をめぐっては、▽12年度以降に新設する特養多床室の介護報酬を減額する▽特養の要介護度別の報酬を設定する―などの方針を報告案に盛り込んだ。一方で、厚労省が前回まで提案していた、特養など介護保険3施設の多床室利用者に対する室料負担の導入は明記されなかった。特養の介護報酬を定員規模別に設定する方針も示されていない。

■24時間サービスの事業委託は明記なし
 12年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)について厚労省が示してきた基準案のうち、深夜の定期巡回とオペレーター業務、終日の随時訪問の別事業所への委託などは明記されなかった。

■訪問看護、一部加算を限度額から除外
 訪問看護については、同分科会での議論を踏まえ、特別管理加算と緊急時訪問看護加算を区分支給限度額の算定対象から除外する方針を新たに盛り込んだ。09年度の前回改定で創設された看護師による居宅療養管理指導については、算定要件の緩和を提案している。


24時間サービスは月額定額制に…厚労省
読売新聞 11月24日(木)22時35分配信

 厚生労働省は24日、2012年度の介護報酬改定の基本方針案を、社会保障審議会介護給付費分科会に示した。
 12月に改定率が決まった後、個別の報酬額を来年1月に定める。
 方針案では、24時間対応で介護職員や看護師が高齢者を訪問する新サービスについて、要介護度別の月額定額制として介護報酬を設定すると明記。利用者の負担軽減のため、ショートステイ(短期入所)やデイサービスもあわせて利用した場合、新サービスの報酬を減額する仕組みも盛り込んだ。
 このほか、医療サービスが必要な高齢者が増加していることから、特別養護老人ホームの入居者を外部の医師が診察するための要件を緩和する。さらに、介護する家族の支援のため、デイサービスの利用を現在の最長10時間から12時間に延長可能とする。掃除や洗濯などの生活援助サービスは、利用時間区分を現在の60分から45分に短縮し、効率化を目指す。


介護職の処遇改善、「加算」方式に賛否-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 11月24日(木)22時5分配信

 24日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)では、厚生労働省が示した「2012年度介護報酬改定に関する審議報告案」のうち、介護職員の処遇改善の在り方が焦点になった。処遇改善を介護報酬内で実施した場合、要件を満たした事業所を評価する「加算」方式をめぐり、賃金の支払いに対する公的な介入に反対する声があった一方、確実に処遇改善が行われる必要があるとして、評価する声も上がった。
 報告案では、年度末で介護職員処遇改善交付金が終了することを踏まえた12年度以降の処遇改善策について、「介護報酬において対応することが望ましい」と提言。一定要件を満たす処遇改善を行った事業者のみを評価する加算制度の創設は「やむを得ない」とした上で、次期介護報酬改定時の加算見直しにも言及している。
 この報告案に対し、委員の間で意見が分かれた。田中滋委員(慶大大学院教授)は、「収入の使い道を細かく決め、公的に監視するような体制は、非効率なシステム管理費用の上昇を招く。非近代的な状態への後戻りになりかねない」と述べ、加算方式に反対。武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、「給料が安いところは職員がいなくなるので、自然(の淘汰)に任せれば“悪貨”は駆逐される。国家が介入すべきでない」と指摘した。
 一方、大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員長、高松市長)は、「仮に介護報酬にするにしても、処遇改善で上乗せする部分については、確実に職員の人件費などに充てられてマンパワーの確保に資するような形で位置付けられるべき」と加算措置を主張。田中雅子委員(日本介護福祉士会名誉会長)は、「多くの介護職員は住まいの近くで就労する傾向が強い。“悪貨が駆逐される”にはならないのが現実」と訴えた。
 議論を受け、大森分科会長は「事務方と相談して皆さんの意見が反映できるように改める。次回その案文を出す」と述べた。

■賛否、新設の特養多床室の報酬減でも
 また報告案に示された、12年度以降に新設される特別養護老人ホーム(特養)多床室の介護報酬を減額する方針についても議論された。特養をめぐっては、地方分権一括法の施行によって12年度からは自治体が独自に居室定員を定められるようになるため、厚労省は居室定員基準を「4人以下」から「1人」に見直す省令改正を行っている。
 意見交換では、村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)が、「国の基準に従わないことをもって、ペナルティーとして介護報酬を減額するのは、地方分権一括法の趣旨に反するのではないか」と述べ、文言の削除を要求。一方、池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「個室か多床室かは人権問題。人権問題は地方分権に優先する」とし、削除すべきでないと主張した。大森分科会長は「介護給付費分科会は(個室化推進の)立場を貫かないといけない。(報告案の)文章の若干の手直しはするが、この路線でいく」と、新設多床室の報酬を減額する方針を堅持する考えを示した。


職員処遇改善は介護報酬で 24年度改定で原案
産経新聞 11月24日(木)12時54分配信

 厚生労働省は24日、平成24年度の介護報酬改定に関する審議報告原案を社会保障審議会介護給付費分科会に示した。介護職員一人当たり平均で1万5千円を支給する「処遇改善交付金」は廃止し、処遇改善加算により給与改善を進めることを盛り込んだ。処遇改善の定着を検証した上で3年後の次期改定で見直す。
 処遇改善交付金は、他の産業に比べ給与が低い介護職員の賃金を引き上げる目的で平成21年に創設。ただ介護職員には一時金で支給されるケースが多く、本質的な待遇改善につながっていないとの批判があった。
 地域の給与水準の実態を職員の人件費に反映させやすくするため、報酬単価の割増率の地域区分を現行の5区分から7区分に見直し、都市部を中心に引き上げることも明示。割増率が高くなる地域で保険料や利用者負担が急激に増加しないよう、3年間の経過措置を設けるとした。


両論併記の議論の整理案を了承-介護保険部会
医療介護CBニュース 11月24日(木)20時50分配信

 社会保障審議会の介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)は24日、厚生労働省が示した「社会保障・税一体改革における介護分野の制度見直しに関するこれまでの議論の整理について」を、10月から11月にかけて行った議論の取りまとめとすることを了承した。40-64歳が負担する介護保険の保険料(第2号保険料)を各医療保険者の総所得に応じて決める「総報酬割」の導入や、一定以上の所得がある利用者に対する負担割合引き上げなど、ほとんどのテーマで両論併記の色合いが濃い取りまとめとなっている。
 第2号保険料への総報酬割の導入については、「負担の応能性を高める観点から導入すべき」「若い世代の負担の公平化は、国庫負担にできる限り依存しない形を」など、委員の間でも導入に賛成する意見が多かったとした一方、「(介護職の)処遇改善の財源確保のつじつま合わせに他ならない」などの強い反対意見があった点も記されている。
 一定以上の所得がある利用者の負担割合引き上げについては、「やむをえない」とする意見が記されたが、「支給限度額があり、サービスの利用も長期にわたることを考慮すべき」といった引き上げに否定的な意見も盛り込まれた。
 このほか、介護保険施設の多床室の利用者に対する室料負担やケアマネジメントに対する利用者負担の導入、要支援者など軽度者の利用者負担の引き上げの是非などについても、賛否両論が併記された。ただ、65歳以上の低所得者の保険料の軽減強化については、「全般的に肯定的」と明記された。
 この日の会合では、勝田登志子委員(認知症の人と家族の会副代表理事)が、一定以上の所得がある利用者の自己負担割合の引き上げ案について、「一定以上の所得とは、いくらなのか。明記すべき」と指摘。葛原茂樹委員(鈴鹿医療科学大保健衛生学部特任教授)らも同様の意見を述べた。これに対し厚労省は、「介護保険の保険料の第6段階か、医療保険における単身世帯の現役並み所得者を念頭に置いている」と回答した。


【中医協】医療・介護保険乗り入れ制限緩和-有床診で厚労省提案
医療介護CBニュース 11月25日(金)19時4分配信

 厚生労働省は25日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)の総会に、有床診療所の介護療養病床に入院する患者の容体が急変した場合の医療保険での算定(乗り入れ)について、2病室8床までとの制限を2012年度の診療報酬改定でなくすことを提案した。
 また、一般病床では「有床診療所入院基本料」、療養病床では「有床診療所療養病床入院基本料」しか算定できない現行の仕組みを見直し、看護職員数などの要件を満たしていれば、どちらの病床でも患者像に応じて算定できるようにする。
 いずれも、診療報酬を柔軟に算定する仕組みにすることで、5割に満たない有床診療所の病床利用率を改善することが狙いで、委員から特に異論はなかった。
 厚労省によると、有床診療所の病床利用率は、いずれの病床種類でも病院に比べて低く、特に一般病床は約4割にとどまっている。

■終末期医療や緩和ケアの評価も
 このほか厚労省は、終末期医療や緩和ケアを行う有床診療所を、診療報酬で評価することを提案した。現行では、これらを提供する有床診療所に特化した診療報酬上の評価はなく、経営上マイナスになっている。


サ高住などの導入は「新たなチャンス」-キャリアブレイン・介護事業者向けセミナー
医療介護CBニュース 11月25日(金)22時26分配信

 キャリアブレインが主催する介護事業者向けセミナー「介護保険法改正で“大淘汰時代”が到来!! 『知らない』では生き残れない5つの鉄則」が25日、東京都内で開かれ、日本介護経営研究協会専務理事で、小濱介護経営事務所代表の小濱道博氏が講演した。小濱氏は、介護保険法改正に伴い導入される介護予防・日常生活支援総合事業や、高齢者居住安定確保法(高齢者住まい法)改正によって誕生したサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)について、「(介護事業者にとって)新たなビジネスチャンスになる」と指摘。また、2012年度の介護報酬改定については、「基本報酬は上がりそうにない。いかに加算を取るかを考えることが経営上、大切」と訴えた。
 小濱氏は、バリアフリー構造である上、訪問看護やデイサービスなどの医療・介護サービスを同一建物内で提供できるサ高住は、「周辺の介護事業所の経営環境を一変させる『黒船』となる」と指摘。既存の事業所はサ高住にテナントとして入居するなどの工夫をすれば、「サ高住の進出は新たなビジネスチャンスになる」とした。また、「(サ高住で介護サービスを提供するため)介護事業所をテナント募集したいという医療法人も多い」と述べ、サ高住を新たなビジネスチャンスとするために、医療法人の動向についても情報収集すべきとした。

■医行為できなければ「利用者の選択肢にならない」
 また、社会福祉士及び介護福祉士法の改正に伴い、一定の研修を受けた介護職員(認定特定行為業務従事者)が、たんの吸引や経管栄養を手掛けられるようになる点について言及。今後、在宅でも医療ニーズが高い要介護者が増えることから、「(認定特定行為業務従事者が在籍する)登録事業所でなければ、(利用者にとっての)選択肢になり得ない」とし、職員には医療行為を手掛けるための研修を積極的に受講させるべきと述べた。
 さらに、介護保険法改正に伴い、12年4月から導入される「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)を普及するため、居宅サービス事業者の指定を市町村と都道府県が調整する「市町村協議制」が導入されることなどを紹介。「(24時間訪問サービスは)国からこれまでにないほど手厚く保護される」と述べ、サービスへの参入を真剣に熟考すべきとした。
 このほか、介護保険法改正に伴い、指定が取り消される要件が介護事業者にとって厳格化される点については、「(取り消しを受けないためには)労働保険の保険料や、労働法(違反)に伴う罰金を、滞納しないよう心掛けることが大切」と指摘した。
 「介護保険法改正で“大淘汰時代”が到来!! 『知らない』では生き残れない5つの鉄則」の講演内容を収録したDVDは12月下旬、キャリアブレインから発売される。詳細は、事業企画部の島田か木下03(6430)3905まで。


厚労省、介護保険制度の見直し案を提示
日本テレビ系(NNN) 11月25日(金)2時11分配信

 「社会保障と税の一体改革」に向け、介護保険制度の見直しを行っている厚労省は、40歳から64歳が負担する介護保険料を収入に応じて決めることなどを盛り込んだ見直し案を専門家らによる審議会に提示し、了承された。
 厚労省の見直し案では、40歳から64歳が負担する介護保険料について、収入に応じて負担の割合を決める「総報酬割」を導入するとしている。これにより、主に大企業に勤めるサラリーマンの負担が増えることになる。また、高齢者の利用者負担については、現在の一律1割から、所得が一定以上の人は2割に引き上げる案なども盛り込まれた。
 厚労省は、年内に具体案を取りまとめ、来年の通常国会へ関連法案を提出することにしている。


介護事業者への法令順守指導求め通知-巨額不正請求受け厚労省
医療介護CBニュース 11月29日(火)11時46分配信

 厚生労働省はこのほど、介護サービス事業者の法令順守について指導を行うよう求める通知を都道府県などにあてて出した。医療法人豊岡会(愛知県豊橋市)が運営する愛知、静岡両県内の介護老人保健施設などが20億円近い介護報酬を不正に請求していた事件を受けたもので、「今回は社会的な影響が大きかったため、通知を出した」(厚労省老健局介護保険指導室)という。
 通知では、自治体に対し、▽計画的に集団指導や実地指導を行うとともに、集団指導の場を活用して法令順守について周知徹底を図る▽実地指導では、ケアの質向上に向けた指導を行うとともに、「各種加算等自己点検シート」を活用し、不適切な報酬請求を防止するための指導を行う▽指定基準違反や不正請求、それらの疑いがあった場合は随時、適切に監査を行い、必要な措置を講じる―などを求めている。


診療報酬、「全体でプラスを目指すべき」-民主WTが最終取りまとめへ議論
医療介護CBニュース 11月29日(火)16時10分配信

 民主党の厚生労働部門会議の下に設置された医療・介護ワーキングチーム(WT、座長=柚木道義衆院議員)は29日午前の会合で、前回までのWTの議論を踏まえた原案を基に、最終取りまとめに向けて議論した。原案では、2012年度の診療報酬改定で「ネット(全体で)プラスを目指した対応を政府に求める」と提言。出席者からは、より明確に「ネットでプラスを目指すべきである」とするよう求める意見があった。柚木氏は、これを受けて原案を修正し、30日に厚労部門会議へ報告する予定だ。
 会合後の会見で柚木氏は、政府の行政刷新会議が開催した「提言型政策仕分け」で、12年度の診療報酬改定について、本体部分の引き上げに反対する結果になったことに対し、「現場の地域医療の疲弊や、急性期医療の改善がまだまだ途上にあることを、十分に理解した議論とは思えない。WTとしては、国民をミスリードするのではと、非常に重大な懸念を持っている」と述べた。WTは以前からプラス改定を主張していたが、政策仕分けの結果を受け、「あえて『ネットプラス』と書いた」ことを明らかにした。

■処遇改善対象、「介護従事者」に拡充
 同日の会見で柚木氏は、12年度の介護報酬改定に関し、同年3月に介護職員処遇改善交付金が終了した後の介護職員の処遇改善を介護報酬内で行う場合、介護サービスを適正化・効率化した上で、交付金以上の報酬引き上げを行うべきと、最終取りまとめに盛り込む方針を示した。また柚木氏は、処遇改善の対象を「介護職員」から「介護従事者」に変えることで、対象者の拡充を提案することも明らかにした。
 このほか、最終取りまとめでは、介護報酬の地域区分の見直しで、現行より報酬が引き下げになる地域をつくらないよう提言する方針だ。


診療報酬引き上げ要望…民主党医療・介護チーム
読売新聞 11月29日(火)13時53分配信

 民主党の医療・介護作業チームは29日、医療・介護分野の見直しに関する報告書案をまとめ、2012年度の診療報酬改定について、政府に報酬引き上げを求めた。
 外来患者の医療費の窓口負担に一律100円を上乗せする新制度「受診時定額負担」の導入については、「『患者間で負担を支え合うことになる』という反対意見が多数だった」として、12年度からの導入を見送る方向性を明確に打ち出した。
 2年に1回行われる診療報酬改定を巡っては、政府の行政刷新会議が22日に行った政策仕分けで「据え置き」か「抑制」を求めたほか、小宮山厚生労働相も引き上げは困難との認識を示している。
 これに対し、民主党の報告書案では、医師の技術料や人件費に当たる「本体部分」と、「薬価部分」を合わせた診療報酬の全体について、「プラスを目指した対応を政府に求める」とした。


介護保険部会「議論の整理」のポイント-両論併記の色濃く
医療介護CBニュース 11月30日(水)20時41分配信

 社会保障審議会介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)は30日、今年10月からの議論を取りまとめた報告書「社会保障・税一体改革における介護分野の制度見直しに関するこれまでの議論の整理」を正式に公表した。40-64歳が支払う介護保険料(第2号保険料)に、各医療保険者の総所得に応じて決める「総報酬割」を導入する厚生労働省の提案など、多くの項目で賛否両論を併記している。
 10月から4回開かれた介護保険部会では、社会保障と税の一体改革成案に盛り込まれた改革事項について議論した。報告書で示された方向性を基に、次期通常国会への法案提出や、2012年度予算の編成などが行われる見通し。
 報告書のポイントは次の通り。

■処遇改善交付金、「介護報酬組み入れ多かった」
 年度末で介護職員処遇改善交付金が終了することに伴う12年度以降の処遇改善策については、「交付金では基本給の引き上げにつながらない」「交付金の対象が介護職員に限定されている」などの理由を挙げ、「介護報酬に組み入れるべきとの意見が多かった」とした。介護報酬に組み入れる場合については、「介護事業者に処遇についての情報を公表させるべき」「地方負担や保険料負担の増加にも配慮すべき」などの意見も盛り込んだ。一方で、「(介護報酬に組み入れられれば)労使交渉もままならない状況では処遇改善に結びつくか疑わしい」「介護報酬で対応した場合、介護保険料や利用者負担に影響する」などの理由で、「交付金を維持すべきとの意見があった」ことも明記した。
 このほか、「処遇改善は介護事業者の自主努力により行われるべき」「介護事業者の収支が改善し、処遇改善に回す余力があると判断される」などと、「特段の措置を講ずることは不要ではないかとの意見があった」ことも記載している。

■総報酬割導入、「負担応能性高めるべき」「つじつま合わせ」
 第2号保険料への総報酬割導入をめぐっては、「負担の応能性を高める観点から導入すべき」「相対的に所得の高い都市部の2号被保険者に負担能力に応じた負担を求めることは合理的」といった理由から、「賛成する意見が多く見られた」とした。一方で、「介護職員の処遇改善の財源確保のつじつま合わせにほかならない」「事業主や被保険者の理解が得られない」など「強い反対意見があった」ことも盛り込まれた。

■低所得者の負担軽減、「全般的に肯定意見」
 現在50%となっている公費負担に、追加で公費を投入し、低所得の高齢者の保険料負担を軽減する提案については、「全般的に肯定的な意見だった」とした。

■要支援者の負担上げ、「検討を」「重度化進む」
 要支援者が介護保険サービスを利用した場合の自己負担割合引き上げについては、「給付の内容に応じて、自己負担の割合に差を付けることも検討すべき」などと賛成意見を記した一方、利用が抑制されて重度化が進めば、かえって費用がかかるとの理由から「反対する意見も多かった」とした。 給付が自立支援に資するものか検証する必要があると指摘する意見もあったため、「引き続き制度的な対応に向けて検討を進める」と付け加えた。

■ケアプランの自己負担導入、「質向上に必要」「要望プラン増える」
 ケアプラン作成に対する利用者負担導入をめぐっては、「専門性と質向上の必要性について理解を深めることが必要」と賛成する意見を挙げた一方、「利用者の要望を組むだけのプランが増えるのではないか」などの反対意見も明記。引き続き制度的な対応に向けて検討を進める方針を示した。

■高所得高齢者の利用負担増、「保険料で所得再配分を」「やむを得ない」
 一定以上の所得がある高齢者の自己負担割合引き上げに関しては、「公平性の確保や所得再分配機能の強化は、利用者負担ではなく所得に応じた保険料負担によって行うべき」などの反対意見を示した。一方で、必要なサービスの利用抑制にならないよう配慮した上での引き上げは、「やむを得ない」との意見も多く見られたとした。

■多床室の室料負担、「低所得者多い」「負担均衡を」
 介護保険施設の多床室利用者に室料負担を求める提案については、「低所得者の利用も多いことから、室料の負担を求めるのは避けるべきとの意見が多く見られた」とする一方、ユニット型個室と多床室の負担の均衡を求める意見があったことも明記した。

■補足給付の資産要件導入、「肯定意見多い」
 補足給付への資産要件導入については、▽若い世代に比べて高齢者の保有資産が多い▽社会保障と税の共通番号制度が導入されれば、金融資産の把握も行いやすくなる可能性がある―など、「肯定的な意見が多かった」とした。これに対し、「居住用資産を流動化してフローの負担に充てられない」「資産把握は実務的に困難」といった懸念の声も示している。

■軽度要介護者、「限度額上回る分の負担割合増」の意見も
 要介護1、2の人の施設サービスの給付額が在宅の区分支給限度額を上回っているとの問題提起に対しては、追加負担を懸念する意見を示した一方、施設サービスを重度者向けにする上では、区分支給限度額を上回る部分の負担割合を高めるよう見直すべきとの意見も記した。


介護報酬5%以上の引き上げを要望-老健連盟など介護関係8団体
医療介護CBニュース 11月30日(水)11時59分配信

 全国老人保健施設連盟や日本介護福祉士会など8団体はこのほど、2012年度介護報酬改定で5%以上の引き上げを求める要望書を連名で小宮山洋子厚生労働相にあてて出した。引き上げの内訳は、介護職員処遇改善交付金の介護報酬への組み込みが2%相当、介護やリハビリテーションの機能充実が3%相当。実現には計4400億円程度の財源が必要と指摘している。
 要望書を出したのは、▽全国老人保健施設連盟▽日本慢性期医療協会▽全国個室ユニット型施設推進協議会▽日本介護福祉士会▽日本介護支援専門員協会▽日本理学療法士協会▽日本作業療法士協会▽日本言語聴覚士協会─の8団体。
 要望書では、年度末で期限が切れる介護職員処遇改善交付金について、12年度以降は介護報酬の基本報酬に組み込むべきと指摘。それが困難な場合は、支給対象を理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護支援専門員などにも拡大した上で交付金の仕組みを継続するよう求めた。
 さらに、介護やリハビリテーションのサービスの充実、そのために必要な経営基盤の整備、職員の処遇改善の必要性を挙げ、3%のプラス改定となった前回(09年度)改定と同等以上の予算も確保するよう要望している。


認知症患者、2か月で半数退院を目標値に-厚労省検討チームが報告書公表
医療介護CBニュース 11月30日(水)15時31分配信

 認知症患者への精神科医療の役割を議論した厚生労働省の「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム(第2ラウンド)」は29日、議論の内容を取りまとめた報告書を正式に公表した。認知症患者の退院に関する目標値として、同じ時期に入院した患者の50%が退院できるまでの期間を、現状の約6か月間から2か月間に短縮する方向性を盛り込んだ。入院者数に関する目標値については基礎資料が不足しているとして、現時点で「定めることは困難」とした。
 報告書では、認知症患者に対する精神科医療について、▽入院を前提とせず、地域での生活を支える▽入院が必要な場合は、速やかな症状の軽減を目指し、退院を促進する―との考え方を提示。多くの場合、BPSD(周辺症状)が約1か月間で改善されることなどを示した上で、同じ時期に認知症治療病棟に入院した患者の50%が退院するまでの期間を、現状の約6か月間から、2020年度までに2か月間へと短縮する目標値を設定した。
 一方、検討チームの議論では、退院に関する目標値だけでなく、入院者数に関する目標値なども併せて設定すべきとの意見が上がっていたが、報告書では「基礎となる資料が不足しており、現時点では入院者数に関する目標値を定めることは困難」と指摘し、「今後、調査・研究を進め、基礎資料の収集を行うべき」と提言。認知症患者が入院に至らないための地域支援の拡充に関する目標値については、「認知症施策全体の中で適切に検討をしていくべき」とした。
 また、認知症患者に対する精神科医療については、早期に診断し、正確な治療を行う体制を整備する必要があると指摘。具体的には、▽認知症疾患医療センターの整備を加速する▽身近な地域に新たな類型の認知症疾患医療センターを整備することを検討する▽認知症疾患医療センターの役割として、若年性認知症への対応も検討する―との方向性を盛り込んだ。在宅や施設の認知症患者への訪問支援(アウトリーチ)の推進も掲げた。
 介護に関しては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や複合型サービスの創設、サービス付き高齢者向け住宅などの整備、市民後見人の活用、認知症サポーターの養成などにより、在宅生活を支えるためのサービスを充実させる必要があるとした。

■認知症施策で省内にプロジェクトチーム
 今回の報告書取りまとめを踏まえ、厚労省は「認知症施策検討プロジェクトチーム」(主査=藤田一枝政務官)を省内に設置したと発表した。同省の老健局や医政局、社会・援護局などの局長、課長らをメンバーとし、▽認知症の早期診断、早期対応体制の確立▽認知症に対応した医療・介護サービス事業の普及▽認知症の入院患者の退院促進―などのテーマについて検討する。12月上旬に初会合を開き、年内には認知症施策の今後の方向性について中間的な取りまとめを行う予定。


有料老人ホーム入居率は82.6%-5年連続増・厚労省調査
医療介護CBニュース 11月30日(水)17時44分配信

 厚生労働省は30日、「2010年社会福祉施設等調査結果の概況」を公表した。それによると、10年の全国の有料老人ホームの入居率は82.6%となり、前年(09年)調査の81.2%から1.4ポイント上昇した。入居率増は5年連続。
 調査は、毎年10月1日時点の社会福祉施設の数や在所者数、従事者数などを把握するために実施している。対象施設のうち、高齢者に関連する施設は、有料老人ホームや養護老人ホーム、軽費老人ホームなど。
 調査結果によると、10年の全国の有料老人ホームの数は4144施設で、前年の3565施設から16.2%増えた。定員数は19万5972人(前年比6.9%増)、在所者数は16万1625人(同8.9%増)、常勤換算での従事者数は8万2165人(同6.9%増)だった。


大阪市の社会福祉協、委託料を3千万水増し請求
読売新聞 12月1日(木)11時30分配信

 大阪市の関連団体・市社会福祉協議会が2008~10年度に、架空の交通費を計上して介護保険事業の委託料計約3000万円を市に水増し請求し、エアコンや電動自転車といった社協の備品購入などに流用していたことがわかった。
 市介護保険課は「いろいろな事情があって認めた」として事前了承していた。外部監査に「実態とかけはなれた支出」と指摘されたため、市は今年度から是正した。
 市の委託は要介護認定調査で、要介護や要支援の認定を市に申請した住民宅に、市内24区にある各区社協のスタッフが訪問調査する。
 市によると、訪問は自転車や徒歩が大半にもかかわらず、08年度には地下鉄などの交通費約1320万円を請求。実際には約150万円しか支出しておらず、市社協は差額の大半を余剰金としてプールし、電動自転車の購入22万円やエアコン設置費76万円、管理事務費360万円など計約870万円を目的外支出に充てていた。
 こうした流用額は09年度には約1120万円、10年度は約1070万円に上り、3年度とも委託料の物件費のうち4分の1~3分の1を占めている。


訪問介護の生活援助、長時間利用に配慮を-日本生協連
医療介護CBニュース 12月1日(木)17時46分配信

 日本生活協同組合連合会(日本生協連)は1日、東京都内で記者説明会を開き、2012年度介護報酬改定の議論に関する見解を発表した。厚生労働省が訪問介護の生活援助の区切りの時間を現行の60分から45分に見直すよう提案していることに対し、ゆっくりとコミュニケーションを取るべき利用者などがいるとして、90分程度の長時間サービスが必要な利用者への対応策を取る必要があると指摘している。
 また、通所介護の時間区分見直し案にも言及した。厚労省は「4-6時間」「6-8時間」などといった現行の時間区分を、「5-7時間」「7-9時間」などに見直すことを提案しているが、日本生協連は「見直しの目的が不明確」と指摘。現行制度で「6-8時間」のサービスを利用している人について、▽「5-7時間」に移行すれば、サービスの提供時間が短くなり、利用者や家族の生活リズムを乱しかねない▽「7-9時間」に移行すれば、利用者のサービス利用料が高くなったり、職員の勤務時間が8時間を超えたりする―などの影響が想定されるとして、慎重な検討を求めた。
 このほか、12年度に創設される「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)と「複合型サービス」については、「発展と機能拡充が必要」と肯定的に評価。特に24時間訪問サービスに関しては、▽事業を継続できる包括報酬を設定する▽既存の訪問介護との併用を認める―ことが必要とした。


有料老人ホームの一時金の在り方を提言-高齢者住宅協議会
医療介護CBニュース 12月1日(木)21時21分配信

 有料老人ホームや高齢者住宅などを運営する民間事業者52法人が加盟する任意団体「高齢者住宅経営者連絡協議会」(会長=森川悦明オリックス・リビング社長)は1日、有料老人ホームなどの入居一時金に関する提言を発表した。入居一時金を一律に否定すべきではないとした一方、有料老人ホーム事業者の消費者に対する説明責任の必要性も掲げている。提言は同日、国土交通、厚生労働の両省に提出した。
 提言では、有料老人ホームの入居一時金について、「長い歴史の中で培われ、一定の信頼を得てきた仕組み」として、「契約形態そのものを『問題あり』と見なすのは適切でない」と指摘。ただ、事業者は、これまで以上に入居一時金の特徴や仕組み、消費者にとってのメリットとデメリットを明確に説明する必要があるとしている。入居一時金方式を採用する全事業者は、一時金を徴収せず月額家賃のみで支払う「月払い方式」の選択肢も設けるべきとの見解も盛り込まれた。
 また、入居一時金の初期償却や償却期間については、「明確な根拠をもって設定すべき」と強調。その算出根拠も多くの消費者が納得する仕組みにすべきとした。
 このほか、事業者が一時金として権利金などを徴収することについては、6月に成立した改正老人福祉法で「権利金その他の金品を受領してはならない」と規定されていることを踏まえ、「事業者は早急に是正を図るべき」と提言。90日以内に契約が解除されたり、入居者が死亡したりした場合に一部費用を除いて一時金が返還される「短期解約特例制度」(90日ルール)の徹底化も盛り込んだ。

■一時金保全措置で「入居者による信託方式」を提案
 提言では、事業者の倒産に備えた入居一時金の保全措置にも言及。現行制度では、事業者が入居一時金の保全措置を講じることになっているが、正しく措置を講じなければ、事業者が倒産した場合に保全分が返ってこない可能性があるという。
 そこで、入居者・家族自らが入居一時金を保全する「入居者個人による信託設定方式」を提案した。具体的には、入居者がまず信託銀行に入居一時金の全額か一部を支払い、信託銀行から事業者に対し、償却スケジュールに沿って入居一時金が振り込まれる仕組み。一時金の償却期間終了時には全額が事業者に支払われることになるが、事業者が倒産した際には保全分が入居者に返ってくる。保全措置の選択肢を増やすことが狙いだ。


【中医協】認知症、転院時も退院調整評価へ-厚労省が提案
医療介護CBニュース 12月2日(金)19時56分配信

 厚生労働省は2日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)の総会に、認知症治療病棟からほかの医療機関に転院した場合にも退院調整加算を算定できるよう、2012年度診療報酬改定で見直す案を示した。退院して在宅復帰した場合や、介護施設に入所した場合にしか算定できない現在の仕組みを見直すことで、認知症患者の在院日数を短縮させるのが狙い。
 厚労省によると、認知症治療病棟に入院する退院可能性のある患者が退院に結び付かない理由は、「転院・入所順番待ち」が53.7%で最も多い。また、退院支援部署がない場合と、退院支援部署が関与した場合の平均在院日数を比べると、部署がない場合の658.2日に対し、部署が関与した場合では498.1日と大幅に少ない。
 認知症患者の入院の主な理由であるBPSD(行動・心理症状)は、入院から1か月時点でほぼ改善されており、厚労省は1か月程度を目指して在院日数を短縮させたい考えだ。
 

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 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年12月 1日(木)19時32分39秒
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10月30日-11月13日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年11月15日(火)20時10分10秒
編集済
  人ふでがき:元日本社会福祉士会専務理事の佐久市社協会長・金川洋さん /長野
毎日新聞 10月30日(日)12時33分配信

 ◇利用者のため意識改革を--金川(かねかわ)洋さん(70)
 3日の就任あいさつで「仕事の基本的考えは『利用者のために』。現在やっている全ての事業が、市民に望まれ本当に役立っているか、将来の事業展開も含め優先順位をつけながら再評価、見直しの必要がある」と意識改革や制度改革を強調した。
 大学卒業後、20年間の総合商社勤務時代の後半は病院経営に携わった。民間病院の事務長なども務め、結局、医療に「深入りして」退職した。当時の厚生省病院管理研究所で経営管理を学び、各地の病院の調査、指導に当たり、佐久総合病院などを訪れたという。
 医療関係で20年働いた後は関連する社会福祉、精神保健福祉、成年後見制度を勉強。幅広い分野で活躍し、日本社会福祉士会専務理事の要職を3月まで務めた。
 これまで佐久市の地域包括支援センター運営協議会や広域連合の「社会福祉施設のあり方検討懇話会」座長、保健福祉審議会役員を歴任し、福祉の専門家として提言、助言してきた。その実績から同市社会福祉協議会長に白羽の矢が立った。
 「セオリーが役に立たず、参考になる例は世界にもない。自分たちで工夫し、その時の礎を今つくっておかなければならない」
 これから福祉のキーワードは「高齢化」という。高齢化率は急速に進み、近い将来には30~40%に達する見通しだ。働きがいある職場環境づくりと、現場の意見、利用者の注文を取り入れ「望まれる社協」「安心して老いられる町づくり」の実現を目指す。
 生まれは東京・浅草。佐久とのつながりは古くて長い。52年前の18歳の夏、佐久市内山の正安寺で大学受験の合宿をしたのが縁で毎年、佐久を訪れた。「まだ市制施行前で、今の若い人より佐久を知っている。好きな佐久で役に立てるならうれしい」
 04年に東京社会福祉士会事務局長を退いたのを機に佐久市への永住を決めた。優子夫人と2人暮らし。同じ敷地に娘夫婦も住む。
 「引退したのに時間がなくなった」と苦笑しながらも「実務をこなすためには週3日以上の勤務が必要」と意欲をみせる。【藤澤正和】


利用者負担増を検討=介護保険、高所得者を念頭に―厚労省
時事通信 10月30日(日)14時22分配信

 厚生労働省は30日、一定以上の所得がある高齢者を念頭に、介護保険サービスの利用者負担を引き上げる方向で検討に入った。利用者は現在、サービスにかかった費用の1割を負担しているが、経済的に余裕のある高齢者については2割に引き上げる方針。同省は近く開かれる社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の介護保険部会に具体案を提示。早ければ来年の次期通常国会に関連法案を提出し、2012年度からの実施を目指す。


<介護費>自己負担割合2割案を再び提示…厚労省部会
毎日新聞 10月31日(月)19時59分配信

 厚生労働省は31日の社会保障審議会介護保険部会に、介護費の自己負担割合について、一定所得以上の人は今の1割から2割に引き上げるなどの給付抑制策を示した。ただ、いずれも12年度実施を想定しながら民主党の反対で昨年末に法案化を見送ったものばかり。「リベンジ」を狙う同省は次は12年度途中以降の導入を目指すが、同党の反発を招いた状況に変わりはない。
 同日示された給付抑制策は、年収320万~380万円程度以上の人の自己負担割合を2割に▽ケアプラン(介護計画)作成に自己負担導入▽低所得の施設利用者に食費、居住費を補助する補足給付の支給を厳格化▽相部屋の施設入居者から室料を徴収▽生活援助などの軽度者の自己負担割合を1割から2割に引き上げ--など。
 厚労省は昨年11月にも同部会に同じ案を示したが、異論が相次ぎ、意見書には賛否両論が記された。民主党でも反対が噴出し、結局同省は12月、12年度当初の実施は諦めた。
 それでも給付費は膨らむ一方で、65歳以上の月額平均保険料(現在4160円)は来年度に5000円を超える可能性がある。このままでは負担困難な額になりかねず、同省は見送りから1年足らずで同じ策を部会に持ち出す異例の対応に出た。だが、31日は理解を示す意見もあったものの、「介護保険を遠ざける」といった慎重論が重ねて出された。
 一方、同日は40~64歳の介護保険料を、12年度から収入に応じて徴収する「総報酬割り」とする案も示された。【山田夢留】 .最終更新:10月31日(月)19時59分


介護保険の利用料、高所得者の負担増を提案-一体改革受け厚労省
医療介護CBニュース 10月31日(月)22時50分配信

 厚生労働省は10月31日に開かれた社会保障審議会介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)に、所得が高い利用者による利用負担を増やすことを提案した。政府・与党が6月にまとめた社会保障・税一体改革の成案を踏まえたもので、年収320万円か383万円(単身世帯)で区切る案を提示。一方で、負担能力がないと認められる低所得者に対しては、保険料を現在よりも軽減する措置を検討する。
 同省はほかに、▽第2号保険料への総報酬割の導入▽予防給付サービスやケアマネジメントに対する利用者の負担増▽多床室に対する室料の給付の見直し▽補足給付における資産などの勘案―などの案を示した。いずれも同部会で昨年も話し合った内容で、一体改革の方向性を踏まえ改めて提案した。同省では、これらをすぐに結論を出す必要があるものと長期的な検討課題とに今後、区分けする。
 同部会が昨年11月に取りまとめた介護保険制度の見直しに関する意見書では、一定以上の所得がある場合の利用者負担を2割に引き上げる案を盛り込んでいた。年収320万円で区切った場合には、同省では1号被保険者の14.6%が対象になるとみている。
 一方、医療保険では、「年収383万円以上」の高齢者(単身世帯)を現役並み所得者に位置付けており、介護保険をこれに合わせると1号被保険者の9.8%が負担増の対象に該当する。今後はこの2案を軸に検討する。
 一方、補足給付は所得が低い介護施設入所者による居住費の負担を軽減する仕組みで、特別養護老人ホームでは入所者の約4分の3が受給しているが、これらの入所者が高額の資産を保有しているケースがある。このため、同部会は昨年にまとめた意見書の中で、これらの資産を把握した上で補足給付の支給を判断すべきだと提案していたが、資産の具体的な把握が困難との指摘がある。
 厚労省は31日、米国の低所得者向け医療保険「メディケイド」に導入されている受給者の遺産から費用を徴収する仕組みを例示した。意見交換で葛原茂樹委員(鈴鹿医療科学大特任教授)は、「若い人に負担を掛けず、利用する人が限界までやりくりするようにしないと制度の持続性を担保できない」などと述べ、資産を把握するための仕組みの具体化を求めた。


厚労省、通所介護でも時間区分見直しを提案-小規模事業所の報酬は「適正化」
医療介護CBニュース 10月31日(月)22時41分配信

 厚生労働省は10月31日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、2012年度介護報酬改定での通所介護サービスの基準と報酬の見直し案を示した。4-6時間、6-8時間などといった現行の時間区分を、5-7時間、7-9時間などに見直すとともに、延長加算を算定できる時間数を増やす。また、小規模型事業所(月利用者300人以下)の基本報酬を「適正化」する案も示した。
 厚労省の提案によると、「3-4時間」「4-6時間」「6-8時間」などに分かれている現行の時間区分を、「3-5時間」「5-7時間」「7-9時間」などに見直す。家族介護者支援(レスパイトケア)を促進する観点から、延長加算の上限時間も現行の2時間から3時間に増やし、最大12時間まで評価される仕組みに改める。
 また、小規模型事業所の基本報酬については、通常規模型事業所(月利用者301-750人)に比べて17%高く設定されている。一方、小規模型と通常規模型のサービス1回当たりのコストの差は約15%にとどまっていることから、小規模型事業所の基本報酬を「適正化」する案も示した。
 さらに、理学療法士などの機能訓練指導員を配置して利用者ごとの個別計画を作成した場合に算定できる個別機能訓練加算1(27単位/日)を廃止して、基本報酬に組み入れる一方で、個別的な機能訓練を行っている場合に算定できる新たな加算を創設することを提案。看護職員が配置されている通常規模型以上の基本報酬を見直す案も示した。
 このほか、人員配置基準の算定に当たり常勤換算方式を導入することや、事業所と同じ建物に居住する利用者の送迎費用を見直すことなども提案した。

■通所リハ、週1回でも算定可に
 この日の会合で厚労省は、通所リハビリテーションの基準と報酬の見直し案も示した。実施計画を策定し、月8回以上サービスを提供した場合に算定できるリハビリテーションマネジメント加算(230単位/月)については、新規利用開始後1か月以内に利用者の居宅を訪問するなどの要件を満たせば、月4回以上のサービス提供でも算定できるよう見直す。また、1時間以上2時間未満の短時間型通所リハビリについては、個別リハビリが基本報酬に包括されている現行の仕組みを改め、個別リハビリ部分を基本報酬から切り離し、個別リハビリを実施した場合は出来高で月13回まで算定できる仕組みにする。一方で長時間型の基本報酬を適正化することも提案した。
 さらに、胃ろうや中心静脈注射などを実施している要介護4、5の利用者を受け入れた場合に加算で評価する案も示した。
 このほか、介護予防通所介護と介護予防通所リハビリテーションの見直し案としては、▽運動器機能向上、栄養改善、口腔機能向上の各プログラムのうち、複数を組み合わせて実施した場合に評価する加算を創設する▽集団的に行われるレクリエーションなどの機能訓練を評価するアクティビティ実施加算(53単位/月)に代え、日常の生活行為の向上につながるプログラムを評価する仕組みを創設する―などを提示した。

■通所系サービスの再構築求める意見相次ぐ
 この日の会合では、通所介護や通所リハビリといった、通所系サービスの再構築を主張する意見が相次いだ。池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「通所介護と通所リハビリはうまく区分されていない」と指摘。その上で、食事や入浴といったレスパイト機能を担う「1階部分」の上に、リハビリや療養、認知症対応などの機能を担う「2階部分」を上乗せした形で、通所系サービスを「2階建て」に再構築することを提案した。村川浩一委員(日本社会事業大教授)も、「通所サービスに共通している要素を評価する必要がある」と指摘。一方、三上裕司委員(日本医師会常任理事)は、「6時間のうち、最初の2時間はリハビリをやり、あとの4時間はデイサービスのような預かりサービスをやっている場合もある」とし、「必ずしも『二階建て論』だけでいけるわけではない」と述べた。


財源確保策に賛否両論=介護職員の処遇改善で―厚労省
時事通信 10月31日(月)19時35分配信

 厚生労働省は31日、社会保障審議会(厚労相の諮問会議)介護保険部会に介護職員の処遇改善に充てる財源確保策に関する論点を示した。40~64歳のサラリーマンが医療保険を通じて支払う保険料(労使折半)を、現行の定額制から平均年収に応じた「総報酬割り」に見直し、保険料収入の拡大を図る案などに、委員からは賛否両論が相次いだ。
 他産業より給与水準が低いとされる介護職員をめぐっては、今年度末に1人当たり月平均1万5000円を支給する「処遇改善交付金」が期限切れとなる。同省は12年度以降も処遇改善を講じるため、年内に財源確保に関する意見書をまとめる方針。


ケアマネジメント、利用者負担導入が再浮上-厚労省、介護保険部会に見直し案提示
医療介護CBニュース 11月1日(火)18時36分配信

 厚生労働省が10月31日の社会保障審議会介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)に提出したケアマネジメントに関する見直し案は、費用の全額を介護保険給付でまかなっている現在の仕組みを改め、新たに利用者負担を導入する内容。昨年の意見書取りまとめに向けた議論でも論点になったが、民主党の一部や介護業界内からの反対が根強く、来年4月施行の改正介護保険法への導入は見送られた。ところが政府・与党が6月に取りまとめた社会保障と税の一体改革成案に、ケアマネジメントの機能強化が明記されたことを機に、導入論が再浮上した。
 この提案に対し、土居丈朗委員(慶大経済学部教授)は、「負担導入がプランの中身への関心を高めてもらえる効果も期待できる」と、前向きな姿勢を示した。
 一方、木村隆次委員(日本介護支援専門員協会会長)は、「ケアマネジメントをケアマネジャーがやる。それが介護保険の一丁目一番地」と指摘。その上で、利用者負担を導入すると、利用者の要望だけが強く反映されたプランが作られてしまう可能性があるとし、厚労省の提案を批判した。伊藤彰久委員(連合生活福祉局長)も「(導入が)自立支援につながるのか、再考する必要がある」と指摘。さらに結城康博委員(淑徳大総合福祉学部准教授)は「ケアマネジメントにかかわる利用者負担は避けるべき」と述べるなど、委員の多くは、利用者負担導入に反対する姿勢を示した。


介護保険、自己負担増を検討…高所得者は2割に
読売新聞 11月1日(火)1時42分配信

 厚生労働省は31日、介護保険サービスを利用する際に払う利用者負担の見直しの論点を社会保障審議会介護保険部会に提示した。
 高所得者などの負担を今より増やし、負担の公平化や給付の効率化を図るとともに、介護職員の賃上げ費用を捻出するのが狙い。まとまれば、来年の通常国会に関連法案を提出する方針。
 見直し案では、年収320万円以上など、一定の所得がある高齢者の自己負担割合を、現行の一律1割から2割に引き上げる。
 高齢化の進行で給付費が膨らむ中、重度の要介護者向けのサービスを充実させるため、軽度者(要支援1~2)の自己負担割合も、1割から2割にする。
 このほか、現在は全額保険財政で賄われ、自己負担がないケアプラン(介護計画)の作成に、新たに利用者負担を導入することや、特別養護老人ホームの相部屋の入居者に対し、一定の室料負担を求めることなどを検討項目に挙げた。


介護予防支援の委託制限撤廃などを提案-厚労省、給付費分科会で
医療介護CBニュース 11月1日(火)12時55分配信

 厚生労働省は10月31日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)で、2012年度の介護報酬改定に向けた居宅介護支援や介護予防支援に関する論点を示した。地域包括支援センターの機能を強化するため、同センターが居宅介護支援事業所に委託できる介護予防支援の件数制限の廃止などが盛り込まれている。
 示された論点は、(1)サービス担当者会議やモニタリングを適切に実施していない居宅介護支援事業所に対する運営基準減算の強化(2)医療機関に赴き情報提供した場合、「医療連携加算」で高く評価(3)在宅患者緊急時等カンファレンス(診療報酬)にケアマネジャーが参加した場合、報酬上で評価する(4)地域包括支援センターの居宅介護支援事業所に対する介護予防支援の委託制限(1人8件まで)の廃止-など。このうち、(1)の運営基準減算については、「30%減算。減算が2か月以上継続した場合は50%減算」という現行制度を、「50%減算。減算が2か月以上継続した場合は、全額を減算」に強化するよう提案されている。
 この提案に対し、池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「できるケアマネと、できないケアマネを区別する方法が必要」と指摘。運営基準減算の強化案については、50%減算ではなく、最初から全額減算にすべきと主張した。また、村川浩一委員(日本社会事業大教授)は、利用者が自らケアプランを作成することができる点をアピールする必要があると述べた。
 一方、木村隆次委員(日本介護支援専門員協会会長)は、「利用者の自立支援に資するケアマネジメントを実践するケアマネジャーが、全国に数多くいることも事実」とした上で、要介護度が上がれば基本単位が上がる仕組みを見直し、利用者の状態の維持・改善に貢献したチームに対する評価が必要と訴えた。


社会福祉士の上級民間資格を創設-関連団体、来年度から認定
医療介護CBニュース 11月1日(火)16時17分配信

 日本社会福祉士会など関連団体は、実践能力の高い社会福祉士の上級民間資格「認定社会福祉士」を創設した。社会福祉士の能力を担保し、キャリアアップを支援することなどが狙い。日本社会福祉士会など7団体でつくる「認定社会福祉士認証・認定機構」(橋本正明・運営委員長)が、来年度から認定を開始する。
 機構が認定する資格は、認定社会福祉士と、その上の「認定上級社会福祉士」の2つ。
 認定社会福祉士は、相談援助業務を手掛けるリーダー的な人材を主な対象とする資格で、高齢、障害、医療といった分野ごとに認定する。取得要件は、▽社会福祉士資格を保有する▽5年以上の実務経験がある▽ソーシャルワーカーに関する職能団体の正会員である▽機構が認める研修を受講している―など。
 一方、認定上級社会福祉士は、職場だけでなく、地域や関係機関とも協働している人を対象としたさらに上級の資格。取得要件として、▽認定社会福祉士資格を保有する▽認定社会福祉士資格取得後5年以上の実務経験がある▽基準を満たした論文発表や学会発表の経験がある▽機構が認める研修を受講している―などを満たした上で、試験に合格する必要がある。
 質を担保するため、両資格は5年ごとの更新制を採用する。
 橋本運営委員長はキャリアブレインの取材に対し、認定社会福祉士制度の意義について、「専門性が明確になり、仕事に対するモチベーションの向上や、キャリアアップ、独立などにつながるのではないか」と述べた。


平均賃金 一般労働者は29万6200円で介護職員は19万6142円
NEWS ポストセブン 11月1日(火)16時5分配信

 介護報酬不正受給――介護サービスを提供していた「コムスン」は2007年、介護報酬の不正請求や事業所指定の不正取得を行っていたとして、厚労省の処分を受けてすべての事業を譲渡した。最近では、10月に愛知県に本部を置く医療法人が5年間で20億円以上にのぼる介護報酬を不正に受給していたことが発覚している。
 著書『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』(ブックマン社)がベストセラーとなった産婦人科専門医の宋美玄さんと、医療ジャーナリストの熊田梨恵さん。医療の最前線にいるふたりが、介護職の不遇について語り合う。

 宋:「コムスン問題」(※)が騒動になったときに介護職の待遇が悪いという話が出てきたような気がするんですけど、実際はどうなんですか?
 熊田:あの事件をきっかけに、介護職の待遇の悪さが露呈したんですよね。介護は人の命を預かる責任の重い仕事であるにもかかわらず、他業界に比べて給料が低い、社会からの評価も低いのが問題といわれます。平成22年度の一般労働者の平均賃金は男女合わせて29万6200円でしたが、介護職員は19万6142円と、約10万円低くなっています。
 宋:それはかなりの差やないですか。以前テレビで「介護職では結婚して家族を養えない」という男性職員を見ましたけど、やはり現実は相当厳しいんですなあ…。
 熊田:これでも国はさまざまな改善策を行ってきているんです。2009年度の介護報酬改定では介護職の給与を上げるために介護報酬をアップしたり、介護職の賃金を上げる事業所に交付金を支給したりしているんです。
 宋:それだけやってもこの現状、というのは何が問題なんですかね。
 熊田:介護保険サービスにかかっているお金を「介護給付費」というのですが、保険給付、公費負担、利用者負担の合計になります。これが介護保険制度の発足した2000年当時は3.6兆円だったのに、昨年度は7兆円を超しているんですよ。

 高齢化と制度の普及に伴って、10年で倍増です。介護保険の利用者負担は1割なので、ほとんどが国や自治体のお金です。国はそもそも社会保障費全体を抑えたいので、介護のお金が増え続けたら困るわけです。また、国が決める介護報酬は事業所にはいるお金なので、介護報酬がアップしても運転資金に回されたら職員まではいきわたりません。

 宋:介護事業所の経営が相当潤沢になるか、他のインセンティブ(動機づけ、意欲の刺激)が働かなければ職員の給与アップには結びつきにくいっちゅうわけですな。医療現場とまったく同じやないですか。国が社会保障費を抑えることで、現場の職員が疲弊している。やっぱり皆さんの“やる気”でなんとか保たれているわけなんでしょう?
 田:実態調査を見ても、介護職員がこの仕事を選んだ理由は「働きがいがある」、「人や社会の役に立ちたい」などが上位を占めます。ところが悩みを聞くと「仕事内容の割に賃金が低い」が約半数、「(仕事への)社会的評価が低い」も約3割です。本人はやりがいを持って仕事に就いても、その評価がないと感じることでモチベーションが下がってしまってるんです。結果的に介護職は人の入れ替わりが激しく、短期間でやめる人が多くいます。年中求人広告を出している事業所もありますからね。

※2007年、介護サービスを提供していた「コムスン」は介護報酬の不正請求や事業所指定の不正取得を行っていたとして、厚労省の処分を受けてすべての事業を譲渡した。
※女性セブン2011年11月10日号


訪問介護の予防給付、基本報酬見直しを提案-厚労省、時間区分見直し案踏まえ
医療介護CBニュース 11月1日(火)15時18分配信

 厚生労働省は10月31日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合に、2012年度介護報酬改定で訪問介護の予防給付(介護予防訪問介護)の基本報酬を見直す方針を示した。前回会合で厚労省は訪問介護の時間区分を見直す提案をしており、これを踏まえた報酬を設定する。
 要支援者対象の介護予防訪問介護は月額の包括報酬。週1回程度の利用で1234単位、週2回程度で2468単位、それを超える場合は4010単位にそれぞれ設定されている。厚労省は前回の会合で、要介護者向けの訪問介護の時間区分を60分から45分に見直すことを提案しており、実現すれば報酬の減額につながる。これと足並みをそろえる形で、介護予防訪問介護の報酬についても見直しを図る方針だ。
 このほか厚労省は、介護予防訪問介護をめぐり、▽サービス提供責任者とリハビリテーション専門職が協働して訪問介護計画を作成した場合を報酬上評価する仕組みを創設する▽サービス提供責任者の資格要件からホームヘルパー2級修了者を段階的に除外する▽サービス提供責任者の配置基準を利用者数に応じたものにする―といった訪問介護と共通する見直し案も示した。

■訪問リハ、医師の診察頻度を緩和
 また厚労省は、訪問リハビリテーションの基準と報酬の見直し案も示した。それによると、実際にサービスを提供する理学療法士らに指示を出す医師が、患者を診察する頻度について、1か月に1回以上としている現行基準を3か月の1回以上に緩和。また、医療機関からサービスを提供する場合と介護老人保健施設(老健)から提供する場合で算定要件が異なる現行基準を見直し、老健の要件を医療機関に合わせることも提案した。
 このほか、地域格差の軽減を目的に、サテライト型の訪問リハビリ事業所を新たに整備できるようにする案も示した。


同時改定にらみ、関連団体からヒアリング-民主の医療・介護WT
医療介護CBニュース 11月4日(金)22時46分配信

 民主党の厚生労働部門会議の下に設置された医療・介護ワーキングチーム(WT、座長=柚木道義衆院議員)は11月4日、2012年度の診療・介護報酬の同時改定に向け、関連する事業者団体や職能団体、保険者組合の19団体からヒアリングを行った。医療・介護の連携などへの評価を求める各団体に対し、保険者側は報酬の引き上げに反対する姿勢を鮮明にした。

■入院と外来の配分見直しを―日医・中川副会長
 診療報酬改定に関して、日本医師会(日医)は、再診料の見直しや有床診療所の入院基本料の引き上げといった「不合理な診療報酬項目」の是正や、診療所と中小病院に対する重点的な配分を要望。また、日本看護協会は、看護職の健康や生活に配慮した夜勤・交代制勤務の実現や訪問看護の評価の充実などを求めた。
 このほか、11の病院団体でつくる日本病院団体協議会は、同じ日に同一の医療機関で複数科を受診した場合の初・再診料の算定や、入院患者が他の医療機関で診察を受けた際の取り扱いなど10項目を要望した。
 一方、健康保険組合連合会(健保連)は、医療経済実態調査の結果から病院と診療所の収支が「概ね改善された」として、報酬引き上げには「国民の理解は得られない」と主張。全国健康保険協会(協会けんぽ)も、改定率1%の増減を保険料率に換算すると、プラスマイナス0.09%程度の影響があるとして、「引き上げに反対せざるを得ない」とした。
 ヒアリング終了後、日医の中川俊男副会長は記者団に対し、10年度改定で入院と外来の配分比率が11対1だったことについて、「これは絶対やめてほしい」と述べ、配分の見直しを要求する考えを示した。さらに、医科、歯科、調剤の配分比率が同改定では「1対1.2対0.3だった」として、「1対1対0.4」だった06、08年度の改定並みに戻すよう求めた。

■処遇改善の継続策に関する要望、相次ぐ
 介護報酬改定に関して、全国老人福祉施設協議会は、介護従事者を将来にわたって安定的に確保するためには、12年度以降も、処遇改善のための交付金を国庫で継続・確保すべきと主張。また、全国老人保健施設協会は、介護職員以外の処遇改善も実現するため、同年度以降の処遇改善は基本報酬内で実現すべきとした。
 全国介護事業者協議会は、厚生労働省が来年度以降の処遇改善案として提案している「処遇改善加算」について、在宅介護サービスを多く利用する人の費用負担に深刻な影響が及ぶ可能性があると指摘。処遇改善加算分は区分支給限度額に含まないよう提案した。一方、健保連は、11年介護事業経営実態調査ではほとんどの介護サービスの収支状況が改善されているとし、「介護職員処遇改善交付金の継続も、介護報酬による処遇改善への配慮も不要」と訴えた。
 介護報酬の改定率については、ヒアリングに参加した多くの事業者団体や職能団体が引き上げを求めた。一方、健保連は「現下の厳しい経済状況、賃金・物価の動向などを踏まえると、国民の理解が得られない」とし、改定率引き上げは困難とする見解を示した。
 日本慢性期医療協会の武久洋三会長はヒアリング後、記者団の質問に答え、「内部の仕組みをクリアにすることで、診療報酬も介護報酬も(現状の)中での調整で済むのではないか」と指摘。改定率は「(処遇改善交付金を介護報酬の中に含めても)プラスマイナスゼロで十分」と述べた。

■後期高齢者医療制度で知事会、市町村会との意見交換も
 ヒアリング終了後に記者会見した柚木座長は、「場合によっては知事会や市町村会との、後期高齢者医療制度に特化した形での意見交換、集約を図っていく必要もある。そういったことも、11月中に行っていかなければならない」と述べた。


隠岐病院で「就業支度金」100万円支給
読売新聞(ヨミドクター) 11月5日(土)15時34分配信

 公立隠岐病院(島根県隠岐の島町)を運営する隠岐広域連合は、新規採用する看護師や助産師らに「就業支度金」として1人100万円を支給する新制度を設けた。
 来年4月1日以降に採用される人が対象。島への引っ越し代や新生活に必要な資金などに利用してもらい、離島やへき地医療に関心のある若者らを全国から確保するのが狙い。
 全国的に医療従事者が不足する中、同病院でも危機的な状況が慢性化。産休や育休、定年退職などでスタッフが1人欠けただけでも、ローテーションを組むのが困難になるという。
 支給制度では、看護師や助産師、保健師、薬剤師、臨床工学技士らを採用する際、3年以上勤務することを条件に、希望者に支度金100万円を支給。3年以内に退職した場合や、採用を辞退した時は、一部もしくは全額を返還してもらう。
 同連合は現在、来年度の採用試験の受験者を受け付けている。採用予定は助産師・看護師10人、薬剤師2人、臨床工学技士1人、理学療法士1人、診療放射線技師1人、社会福祉士1人。受け付けは今月10日(郵送の場合は8日の消印まで有効)まで。
 同病院などは「医療従事者の確保は本土でも大変だが、離島はさらに難しい。全国的にも高額の就業支度金を通じ、1人でも多くの人に勤務してもらいたい」としている。
 一方、公立隠岐島前病院(西ノ島町)も2009年から、島前町村組合が、看護師、作業・理学療法士、薬剤師らを採用する場合、3年以上勤務することを条件に、就業一時金(36万円)や、引っ越し費用(上限15万円)を支給している。
 隠岐病院の職員採用試験の問い合わせは、同連合事務局総務課(08512・6・9150)へ。(佐藤祐理)


昔・キャバレー、今・デイサービス…大人気
読売新聞 11月6日(日)8時47分配信

 かつてキャバレーだった建物を利用したデイサービスセンター「よいち銀座 はくちょう」(北海道余市町黒川町)が、今年4月のオープンから人気を集めている。
 夜8時半まで営業し、大人の雰囲気漂うフロアで社交ダンスやカラオケを楽しめるほか、ビールなどのアルコールも提供するというサービスぶり。ユニークな施設運営が評価され、道が選ぶ「福祉のまちづくり賞」の活動部門賞にも選ばれた。
 真っ赤なダンスステージ、しゃれたバーカウンター、ゆったりしたソファには派手な花柄模様――。一見すると、キャバレーにしか見えないが、れっきとしたデイサービスセンターだ。
 この建物は、キャバレー「白鳥」として約30年使われていたが、3年ほど前に廃業。これを昨年、社会福祉法人「よいち福祉会」が借り受け、トイレに手すりをつけたり、個室だったボックス席に風呂を造ったりした上で、4月にデイサービスセンターとしてオープンした。施設名は、キャバレー時代にちなんで「はくちょう」とした。
 開所時間は午後2時半~8時半。一般的な施設とは違う夜型営業にしたが、福祉施設らしからぬ大人っぽさがうけて、50~80歳代の男女26人が利用している。
 午後から夜にかけて集まってくる利用者は、テーブルを囲んでカラオケのマイクを握ったり、ホールで社交ダンスを楽しんだり。キャバレー時代もよく通っていたという同町の無職加茂松次さん(87)は、カラオケのマイクを握りながら「昔と変わらない雰囲気がとてもいい」と満足そうに話す。


「介護事業所の経営者にも国家資格を」-特養ホームを良くする市民の会がシンポ
医療介護CBニュース 11月7日(月)18時17分配信

  シンポジウム「施設は人生最期を暮らす場として安心か!~虐待・不祥事から見えてくるサービスの質を問う~」(東京都内)
 「特養ホームを良くする市民の会」(本間郁子理事長)はこのほど、シンポジウム「施設は人生最期を暮らす場として安心か!~虐待・不祥事から見えてくるサービスの質を問う~」を開いた。参加したパネリストからは、虐待や不祥事の発生には、経営者の資質が深くかかわっているとする意見が続出。パネリストとして参加した本間理事長は、「介護施設の経営者にこそ、国家資格が必要」と訴えた。
 また、橋本武也氏(特別養護老人ホーム同和園園長)は、虐待防止のための工夫を盛り込んだ冊子を発行するなど、自らの施設で実施している対策を紹介。「それでも、『きょう、自分の施設で何かが起こるかもしれない』と、内心ひやひやしている」とし、虐待はどの施設でも起こり得ると強調した。
 本間理事長は、同会で実施した調査結果を報告。利用者を虐待する職員の多くが20-30歳代であることを紹介し、「若い世代の価値観を理解しなければ、虐待防止は難しい」と述べた。また現状の課題として、▽虐待防止に対する自治体間の対応の格差▽現場と乖離した介護保険制度と、それに伴う人手不足▽経営者の能力や意識の格差-などを挙げた上で、「経営者の“質”の差は、(虐待を防ぐ上では)大きな問題」とし、一定の能力と意識を持った人材を確保するため、介護施設の経営者を国家資格とすべきと主張した。

■成年後見人制度が経済的虐待を招く可能性も
 高野範城氏(弁護士)は、認知症や障害者の権利擁護に有効とされる成年後見人制度について、後見人が本人の財産を使い込んでしまう場合もあることから、「よほど注意しないと経済的虐待につながる」と指摘。社会福祉協議会などが後見人を代行する法人後見事業の活用を勧めた。櫛引宣子氏(千葉県健康福祉部高齢者福祉課長)は、内部告発を受けて監査に赴いた際、施設への立ち入りを拒否された例もあったことなどを紹介。その上で、「監査の後、改善がなければ意味がない。自治体は『監査して終わり』ではなく、その施設の状況が改善されるまで寄り添わなければならない」と述べた。


特養での医療提供体制充実などを要望-介護保険サービスに関する関係団体懇談会
医療介護CBニュース 11月7日(月)21時53分配信

  特養での医療提供体制充実などについての要望があった「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」(7日、東京都内)

 厚生労働省は7日、「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」の3回目の会合を開き、2012年度の介護報酬改定に向け、介護関係団体から意見を聴いた。各団体からは、特別養護老人ホームにおける医療提供体制の充実と、それに見合った介護報酬上の評価を求める声などが上がった。
 全国個室ユニット型施設推進協議会の諸隈正剛副会長は「特養に入った途端、なじみの医師との関係が切れてしまうのはいかがなものか」と述べ、診療所の医師や訪問看護ステーションの看護師が、もっと自由に特養内で診療できるシステムの構築を訴えた。
 全国社会福祉施設経営者協議会(経営協)の廣江研・介護保険事業経営委員長も、在宅で受けられるのと同等のリハビリが受けられる加算を創設すべきと主張。さらに、「在宅(と同等の)ターミナルが特養で行われるような体制を整えると同時に、はっきりとした加算を付けてほしい」と述べた。
 全国老人福祉施設協議会の桝田和平・介護保険事業経営委員長は、社会福祉法人の社会貢献制度の一環として設けられている低所得者への利用者負担の減免制度について、「活用しようとしても市町村が乗り気でなく、実現できない場合がある」と指摘。さらに、経営協の廣江・介護保険事業経営委員長も、減免制度に対し消極的な市町村が存在している問題を何らかの形で解決した上で、それでも低所得者への減免制度を実施しない社会福祉法人がある場合は、「何らかのペナルティーがあってしかるべき」と述べた。

■要支援の負担引き上げに反対の声も
 全国特定施設事業者連絡協議会の市原俊男代表理事は、要支援の利用者のうち、高所得者の負担の引き上げが検討されている点について、「引き続き現状維持を」と反対。ただ、どうしても財政上の観点から引き上げが必要な場合は、「例えば要支援者全体を2割負担にした上で、低所得者などの弱者を減免するなどの工夫をすべき」と提案した。全国有料老人ホーム協会の灰藤誠事務局長も同様の提言をした。
 24時間在宅ケア研究会の時田純代表理事は、来年4月に定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)が導入される一方、訪問介護など、既存の類似サービスが併存している点を問題視。「(各事業者が)24時間訪問サービスへシフトするよう政策誘導することが望ましい」と述べた。
 今回の会合で出された意見については、厚労省で整理し、社会保障審議会介護給付費分科会に報告する方針。


「家族が認知症」3割=介護で苦労「目離せない」―製薬会社調査
時事通信 11月8日(火)6時24分配信

 家族に認知症患者がいたり、いた経験のあったりする人が計3割に上ることが、外資系製薬会社のインターネット調査で分かった。うち4割弱は介護の経験があり、「本人から目が離せない」「気が休まらない」などの回答が多く寄せられたという。
 調査は8月、ヤンセンファーマ(東京都千代田区)が全国の20代~60代の男女それぞれ100人ずつ、計1000人を対象に実施。認知症を知っているなどと答えた987人について集計した。
 これまでに家族に認知症患者を抱えた経験のある人は19%、認知症の家族が現在いると答えた人も10.9%いた。このうち、自ら家族を介護したことのある人は38.7%だった。
 介護の経験者は年代が上がるほど増加。30代は19.3%だったのに対し、60代では61.3%に上った。
 家族の介護を経験した人が挙げた苦労(複数回答可)としては「本人から目が離せない」(73.9%)、「気が休まらない」(63.6%)、「自分の時間が持てない」(54.3%)などが上位に並んだ。


「特養で科学的介護の実践を」-全国老施協・中田会長
医療介護CBニュース 11月8日(火)22時47分配信
 全国老人福祉施設大会が8日、高知市内で開幕した。この中で全国老人福祉施設協議会(全国老施協)の中田清会長が講演し、「財政状況が厳しい中、ただ単に報酬をアップしてくれとお願いするのではなく、できることに積極的に取り組むことが大切」と指摘。エビデンスに基づいた「科学的介護」を実践する必要性を訴えた。
 中田会長は、今後、特別養護老人ホーム(特養)が進むべき方向性について、「科学的介護を推進してサービスの質を上げ、評価に堪え得るものにしていくこと」と強調。具体的には、認知症の原因となる疾患別に投薬やケアなどの方法を見直すことや、経管栄養の入所者が再び口から食事できるようになるための口腔ケアを行うことなどを挙げた。また、特養での医療機能を充実させる必要があるとして、介護職員によるたん吸引などに対応できるよう積極的に取り組むべきと強調した。
 さらに、社会福祉法人が低所得者の利用者負担を軽減する「社会福祉法人減免制度」に言及。「やらないと何のための社会福祉法人か問われる」とし、特養総収入の1%程度を減免に充てることを提案した。
 このほか、要介護者を対象に1日複数回の定期巡回訪問と、随時の対応を提供する新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)については、「全国の自治体や関係者から戸惑いの声が上がっている。必要な特養整備を抑制し、これで対応することに問題点がある」と指摘。「要介護度の重い人や病弱な人、単身の人に対応できるのか」「24時間体制で看護職員や介護職員を地域で確保できるのか」などと実効性を疑問視し、「特養待機者がいる中で、施設整備を抑制するのは間違い」と、特養整備の必要性を訴えた。

■中村参院議員、TPP慎重派を批判
 全国老施協常任顧問の中村博彦・自民党参院議員は講演で、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉への参加問題をめぐる日本医師会の対応について、「既得権益を守るために反対している」と批判。参加に慎重な勢力に対し、「部分的な利益を守るために全体の利益を捨てる、『現在最適』と言って『将来最適』を捨てる、ということでいいのか」と疑問を呈した。その上で、「高齢化で日本の内需は期待できないから、(TPPで)アジアを内需にする。これがなくて社会保障費を出せるだろうか」と述べ、TPPへの参加が社会保障費用の捻出につながるとの考えを示した。
 また中村議員は、社会福祉法人について、「雇用を生み、賃金を支払い、国民の生活を守る内需産業として成長させてこそ、生きていける」と強調。その上で、こうした取り組みができない法人については「退出してもらえばいい」と述べた。


医療・介護、見送り改革案続々復活 果てなき国民負担
産経新聞 11月8日(火)7時55分配信

 野田政権による国民の負担増の動きが止まらない。年金の支給年齢引き上げや保険料値上げにとどまらず、医療や介護でも痛みを強いるメニューがずらり並ぶ。民主党の反発でいったんは見送った案も続々と復活。これに加え野田佳彦首相は復興増税や消費税増税をもくろむが、負担増に見合う明るい将来像は示せていない。(赤地真志帆)

 ◆通院のたび100円
 年金支給開始年齢の68歳への引き上げ案の唐突な提示は国民を驚かせ、怒らせたが、これは負担増計画の一部にすぎない。
 国民生活に密着する医療では、病気で病院を訪れるたびに窓口で100円の追加負担をとられる「受診時定額負担制度」の導入が「社会保障と税の一体改革」に絡み検討される。
 受診時定額負担は初診や再診で病院を訪れるすべての患者が負担する。ターゲットは平均月4回は通院する高齢者。通院を控えさせ医療費を抑制しようという算段だが、日本医師会は「風邪などをこじらせ逆に医療費が増えるケースもある」と反対している。
 厚生労働省は、保険財政安定のため70~74歳の医療費窓口負担を現行の1割から2割に引き上げる案も出した。これは6月に一体改革案をとりまとめた時に民主党の反対で潰れた案だ。実現すれば0・2兆円の税金を浮かせることができるが、民主党が認めれば「政策や主張に一貫性がないことを自ら認めるに等しい」(自民党閣僚経験者)。

 ◆「弱者切り捨て」
 さらに厚労省は介護分野の改革案で、先月31日の社会保障審議会介護保険部会に、年収320万円以上の高齢者の自己負担を1割から2割に引き上げるなどの案を示した。これも昨年末の介護保険法の改正論議の際、民主党の反対で見送った内容の焼き直しだ。
 個別メニューを見ても、低所得の施設利用者への食費・居住費補助のカット▽生活援助など軽度者の自己負担割合の2割への引き上げ-などこと細かに負担増が並ぶ。
 改革のコンセプトは「低所得層など社会的弱者への給付拡大」だというが、「弱者切り捨てのオンパレード」との批判も強い。


年金・増税だけじゃない!! 止まらぬ国民負担増 医療、介護も「痛い」メニューが続々復活
産経新聞 11月8日(火)0時12分配信

 野田政権による国民の負担増の動きが止まらない。年金の支給年齢引き上げや保険料値上げにとどまらず、医療や介護でも国民に痛みを強いるメニューがずらり並ぶ。民主党の反発でいったんは見送った案も続々と復活している。これに加え野田佳彦首相は復興増税や消費税増税をもくろむが、負担増に見合うだけの明るい将来像は示せていない。(赤地真志帆)
 年金支給開始年齢の68歳への引き上げ案の唐突な提示は国民を驚かせ、怒らせたが、これは負担増計画の一部にすぎない。
 国民生活に密着する医療では、病気で病院を訪れるたびに窓口で100円の追加負担をとられる「受診時定額負担制度」の導入が「社会保障と税の一体改革」に絡み検討される。
 受診時定額負担は初診や再診で病院を訪れるすべての患者が負担する。ターゲットは平均月4回は通院する高齢者。通院を控えさせ医療費を抑制しようという算段だが、日本医師会は「風邪などをこじらせ逆に医療費が増えるケースもある」と反対している。
 厚生労働省は、保険財政安定のため70~74歳の医療費窓口負担を現行の1割から2割に引き上げる案も出した。これは6月に一体改革案をとりまとめた時に民主党の反対で潰れた案だ。実現すれば0・2兆円の税金を浮かせることができるが、民主党が認めれば「政策や主張に一貫性がないことを自ら認めるに等しい」(自民党閣僚経験者)。
 さらに厚労省は介護分野の改革案で、先月31日の社会保障審議会介護保険部会に、年収320万円以上の高齢者の自己負担を1割から2割に引き上げるなどの案を示した。これも昨年末の介護保険法の改正論議の際、民主党の反対で見送った内容の焼き直しだ。
 個別メニューを見ても、低所得の施設利用者への食費・居住費補助のカット▽生活援助など軽度者の自己負担割合の2割への引き上げ▽相部屋の施設入居者から室料を徴収-などこと細かに負担増が並ぶ。
 改革のコンセプトは「低所得層など社会的弱者への給付拡大」だというが、「弱者切り捨てのオンパレード」との批判も強い。


新設の特養多床室の報酬に減算導入を検討
医療介護CBニュース 11月9日(水)22時37分配信

 2012年度以降に新設される多床室の特別養護老人ホーム(特養)の介護報酬に対し、厚生労働省は減算措置を講じる方針で検討していることが9日までのキャリアブレインの取材で分かった。厚労省は12年度以降の特養の居室定員基準について、現行の「4人以下」から「1人」に見直す改正省令を公布しており、減算対象となるのは定員2人以上とみられる。
 厚労省が社会保障審議会介護給付費分科会に近く提案する見通し。

■31人以上の特養の報酬、3区分へ再編を検討
 また、11年の介護事業経営実態調査では、一律の介護報酬に設定されている定員31人以上の特養の間でも、定員数によって収支差率に開きがあった。そのため、定員31人以上の特養の報酬について、「31-50人」「51-80人」「81人以上」の3区分に再編する案も検討されている。
 このほか、現在は光熱水費に相当する費用を負担している多床室の利用者については、8000円をめどに室料の負担も求める方針。なお、多床室入所者からの室料徴収については、10月31日に開かれた社会保障審議会介護保険部会でも議題として提示された経緯がある。


訪問介護の提供時間短縮案、撤回を要望-要介護者の暮らしを考える会が厚労省に
医療介護CBニュース 11月9日(水)20時0分配信

 介護職員や要介護者、介護者で作る「要介護者の暮らしを考える会」は9日、社会保障審議会介護給付費分科会で議論されている訪問介護の提供時間短縮案について、撤回を求めた要望書を厚生労働省老健局の宮島俊彦局長にあてて提出した。同日、記者会見した櫻井和代代表世話人は、「(訪問介護の提供時間が)短縮された場合、利用者が本当に必要とするサービスを受けられなくなる可能性もある」と訴えた。
 要望書では、訪問介護の提供時間短縮案の撤回のほか、▽訪問介護の介護報酬に、自立支援を働きかけるための相談助言の時間を確保、評価する▽訪問介護が必要な人に、必要な時間を提供するよう、ケアマネジメントに個別対応が可能な柔軟性を認める▽要介護認定審査会の判定を利用者の生活実態に即して行う▽2級ヘルパーによるサービス提供責任者の段階的廃止・減算案の撤回-も求めている。 厚労省は、訪問介護のうち生活援助中心のサービスについて、現行基準の「30分以上60分未満」(229単位)と「60分以上」(291単位)を、「45分未満」と「45分以上」に再編するよう介護給付費分科会に提案している。


「在宅復帰・療養強化型」老健の導入提案-厚労省、その他の老健は報酬引き下げも
医療介護CBニュース 11月10日(木)20時39分配信

 厚生労働省は10日、利用者の在宅復帰や在宅療養を支援する機能が充実した介護老人保健施設「在宅復帰・在宅療養強化型老健」(仮称)を対象に、介護報酬上で新たに基本サービス費を設定することを、社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に提案した。自宅などでの生活に復帰した退所者の割合やベッド回転率の高さが、在宅復帰・在宅療養強化型老健の要件となる。また厚労省は、在宅復帰・在宅療養強化型老健に該当しない老健について、報酬を引き下げる案も示した。
 このほか、老健に関する提案としては、▽現行の在宅復帰支援機能加算の要件に、「ベッド回転率が高い」を加える▽利用者が入所する前に自宅などを訪問し、退所を念頭に置いた施設サービス計画を策定したり、診療方針を決めたりした場合、加算で評価する▽老健内で肺炎と尿路感染症の治療を行った場合、加算で評価する。評価の限度は1か月に7日まで▽現行のターミナルケア加算に“傾斜”を付け、利用者の死亡日直前を手厚く評価する=図=▽大腿骨頚部骨折や脳卒中に関する「地域連携診療計画」に基づき患者を受け入れたり、計画管理病院に文書で診療情報を提供したりした場合、介護報酬上の加算で評価する-などが示された。
 この提案に対し、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)は、老健の利用者の中には、老健関係者と地域の主治医の協力の下、亡くなる直前になって自宅に帰る利用者もいると指摘した上で、「こうした自宅の看取りについても、(老健側も報酬で)評価してほしい」と述べた。また、「肺炎や尿路感染症の治療だけでなく、帯状疱疹を治療した場合も加算に加えるべき」と主張した。池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「老健に入所している認知症患者のBPSD(周辺症状)が改善された場合なども、(報酬上で)評価してもよいのではないか」と述べた。


<特別養護老人ホーム>相部屋にも室料 厚労省、来年度から
毎日新聞 11月10日(木)22時13分配信

 厚生労働省は10日の社会保障審議会介護給付費分科会で、特別養護老人ホーム(特養)などの多床室(原則2~4人の相部屋)に入居している人に、12年度から室料を求める方針を明らかにした。1人月額8000円程度を想定。併せて12年度以降に相部屋の特養を新設する場合は、事業者の収入となる介護報酬を引き下げる方針も示した。「施設の個室化」を進める狙いがあり、12年度の介護報酬改定で見直す。
 厚労省は高齢者の住環境を考慮し、介護施設の個室化を推進している。しかし、相部屋は利用者負担が光熱費(月約1万円)だけなのに対し、個室は光熱費と室料で最大6万円程度と約5万円高く、相部屋を希望する利用者も多い。また、個室化はコスト増となるため、土地や人件費が高い都市部では、同省の方針に反して相部屋を整備する動きもある。
 そこで厚労省は、個室については所得に応じて負担を軽減する一方、相部屋は利用者が少なくなるようあえて室料を求め、さらに事業主の利幅も薄くすることで数を減らしていくことにした。ただし、相部屋でも低所得の人は室料不要とする。
 同省はまた、計画通りに削減が進んでいない長期入院施設、療養病床の受け皿として、医療の必要性が高い人の受け入れを強化した、新たな形の老人保健施設(老健)を整備する方針を明らかにした。【山崎友記子】


サテライト型小規模多機能の創設を提案-厚労省
医療介護CBニュース 11月10日(木)23時10分配信

 厚生労働省は10日、「サテライト型小規模多機能型居宅介護」を創設することを、社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に提案した。一事業所が同じ日常生活圏内で出張所(サテライト型事業所)を運営できる制度で、人材の効率的な配置と有効活用の実現を目的としている。
 サテライト型事業所の要件としては、運営の本体となる事業所から車でおおむね20分以内の近距離に設置することや、通い・泊まり・訪問機能を備えることなどが挙げられた。登録定員については18人まで、通いの定員は12人まで、泊まりの定員は6人までとされている。職員については、通常の小規模多機能型居宅介護とほぼ同等の人員配置が求められるが、運営本体の事業所から適切な支援が受けられる場合、看護職員や夜間の宿直職員は配置しなくてもよい。

■事業開始時支援加算や看護職員配置加算の継続も提案
 この日は、小規模多機能型居宅介護に関する提案として、▽11年度末までの時限措置とされている「事業開始時支援加算1」について、加算要件の「事業開始後1年未満で、登録定員に対する登録者数の割合が80%を下回る」を、「事業開始後1年未満で、登録定員に対する登録者数の割合が70%を下回る」に変更した上で、12年度以降も継続。「事業開始後1年以上2年未満で、登録定員に対する登録者数が80%を下回る事業者」を要件とする同加算2は廃止▽看護職員配置加算の継続-も示された。
 齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、小規模多機能型居宅介護に対する看護職員配置加算の継続が提案された点について、新たに導入される複合型サービスと小規模多機能型居宅介護の機能を分化させることが困難になると指摘。また、村川浩一委員(日本社会事業大教授)は、サテライト型小規模多機能型居宅介護について「3-4年の運営実績がある事業所に認めるといった条件も必要ではないか」と述べた。


介護3施設の多床室に室料負担導入を提案-厚労省、個室利用者の負担軽減原資として
医療介護CBニュース 11月10日(木)19時14分配信

 厚生労働省は10日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合で、2012年度介護報酬改定で特別養護老人ホーム(特養)など介護保険3施設の多床室利用者から室料の自己負担を求めることを提案した。介護保険施設の個室化推進が狙いで、これで捻出した財源によってユニット型個室利用者の負担軽減を図る方針。
 厚労省の提案によると、多床室利用者が負担する室料は、施設の減価償却費分のうち共用スペースを除いた居室部分に相当する金額。特養では8000円程度が想定されているが、低所得者の利用者に対しては「配慮」する。これで捻出した財源は、第3段階(市町村民税世帯非課税、本人の年金収入が80万円超211万円未満)のユニット型個室利用者の負担を軽減するための原資とする。特養だけでなく、介護老人保健施設、介護療養型医療施設でも同様の対応を取る方針だ。
 また厚労省は、特養の定員規模別の報酬体系を導入することも提案した。現在一律に設定されている定員31人以上の施設の介護報酬を「31-50人」「51-80人」「81人以上」の3区分に再編し、報酬を引き下げる場合に傾斜を付ける方針。これと併せて要介護度別の報酬についても必要な見直しを行う。
 さらに、12年度以降に新設する特養多床室の介護報酬を減額する案も示した。地方分権一括法の成立で、12年4月からは自治体が独自に特養の居室定員を定められるようになるため、厚労省はこれまでに居室定員基準を「4人以下」から「1人」に見直す省令改正を行っている。このため、減額の対象になるのは定員2人以上の施設となる。
 このほかの論点としては、▽特養での看取り機能を強化するため、外部の医師によるターミナルケアを推進する▽社会福祉法人が低所得者の利用者負担を軽減する「社会福祉法人減免制度」(社福減免)を推進する―ことも示した。
 意見交換で村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)は、多床室利用者からの室料徴収、新設多床室の報酬減額、定員規模別の報酬設定への反対を表明。齊藤秀樹委員(全国老人クラブ連合会理事・事務局長)は、多床室利用者から徴収した室料をユニット型個室利用者の負担軽減に充てる提案について「おかゆを食べている人から料金をちょうだいして、普通食を食べる人に補てんするようなもの」と批判した。
 新設の特養多床室の報酬を減額する提案に対しては、大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員長、高松市長)が「ペナルティー的なものになると、『参酌する基準』とされたものが実質的に『従うべき基準』になりかねない。慎重に検討すべき」とした。一方で、小林剛委員(全国健康保険協会理事長)は「個室ユニット化を推進しているため、メリハリを付ける観点でやむを得ないのではないか」と述べた。

■口腔機能維持管理加算など要件緩和
 また、厚労省は同日の会合で、介護保険3施設の入所者に対する口腔・栄養関連の加算要件を緩和する方針を提示した。具体的には、▽歯科衛生士が介護保険施設の介護職員に対して口腔ケアに関する助言や指導を行っている場合に算定できる口腔機能維持管理加算(30単位/月)について、歯科衛生士が入所者に週1回以上の口腔ケアを行った場合も算定できるよう見直す▽医師の指示に基づいて計画を作成し、口から食事するための特別な管理を行った場合に算定できる経口維持加算(1が28単位/日、2が5単位/日)について、医師と連携した歯科医師の指示でも算定できるよう見直す―など。


介護療養病床からの強化型転換老健を高評価-厚労省、転換促進のメニュー提案
医療介護CBニュース 11月10日(木)22時12分配信

 10日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合で厚生労働省は、2012年度介護報酬改定で医療の必要性が高い人を多く受け入れる「強化型」の介護療養型老人保健施設(転換老健)の報酬を新設し、高く評価することなどを提案した。一方、健康保険法改正で廃止期限が17年度末まで6年間延長された介護療養型医療施設の報酬については引き下げを検討し、転換を促す。

 現行の転換老健は、(1)「医療機関からの新規入所者の割合」から「自宅などからの新規入所者の割合」を差し引いた値が35%以上(2)「たん吸引か経管栄養を実施された入所者が15%以上」または「認知症高齢者の日常生活自立度ランクMの入所者が20%以上」のいずれかに該当―を満たす必要がある。
 これに対し厚労省が提案した強化型の転換老健は、(2)に代えて、「たん吸引か経管栄養を実施された入所者が20%以上」と「認知症高齢者の日常生活自立度のランク4またはMの入所者が50%以上」の両方に該当する必要がある。医療必要度の高い患者を多く受け入れることになるため、厚労省は強化型転換老健の介護報酬を新設して高く評価する方針。一方で介護療養型医療施設の報酬については引き下げを検討する。
 また、介護療養型医療施設が有床診療所を併設した転換老健となるケースにおいて、転換老健として報酬を算定できるベッド数は、転換前の病床数から有床診療所の病床数を差し引いた数が上限となっている現行の仕組みを改め、有床診療所の病床数分も転換老健として報酬算定できるようにする。
 さらに、転換老健のターミナルケア加算(死亡日から死亡する14日前までが315単位/日、死亡する15日前から30日前までが200単位/日)の見直し案も提示した。死亡日の評価を引き上げるとともに、施設か居宅で死亡した場合に算定できるとする要件を撤廃し、医療機関で死亡した場合などにも算定できるようにする。加算の単位数も従来型老健より高く設定する。
 このほか、11年度末までに老健に転換すれば、介護療養型医療施設と同じ床面積基準で改修時期まで運営できる経過措置については、17年度末までに転換した場合でも適用されるよう見直す方針も示した。
 意見交換では勝田登志子委員(認知症の人と家族の会副代表理事)が、「認知症の人の療養とケアを両立できる介護療養(型医療施設)は大切」と述べ、介護療養型医療施設の存続を求めた。


介護人材の能力評価、来年10月めどに開始
医療介護CBニュース 11月11日(金)16時10分配信

 介護人材の能力レベルを7段階で評価する仕組みを検討している政府の「実践キャリア・アップ戦略 専門タスク・フォース 介護人材ワーキング・グループ(WG)」は11日の会合で、介護人材のレベル認定について2012年10月をめどにスタートさせる方針を確認した。
 認定スタートに先立ち、現在検討されている能力評価基準の案が現場の実態にマッチしているかを確認する実証事業を今年12月から実施する。実証事業では、福島、千葉、東京、広島の4都県の特別養護老人ホームや介護老人保健施設、訪問介護事業所などの職員1300人程度を対象に、▽入浴・食事・排泄の介助▽利用者の状態変化に応じた対応▽感染症対策―といった介護スキルをチェック。年度内をめどに取りまとめる結果を踏まえて、WGが最終的な能力評価基準を決める。


介護付有老ホームでショートステイ可能に-厚労省提案
医療介護CBニュース 11月11日(金)13時52分配信

 厚生労働省は、10日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、2012年度介護報酬改定での介護付有料老人ホームなどの特定施設入居者生活介護(特定施設)の基準・報酬の見直し案を示した。家族介護者支援(レスパイトケア)を充実させるため、空室を活用して短期利用(ショートステイ)を実施できるようにすることを提案した。
 ショートステイを算定できる要件について厚労省老健局高齢者支援課の深澤典宏課長は、「定員の範囲内ということと、30日以内の利用ということで考えている」と述べた。
 特定施設の空室を活用したショートステイについて村川浩一委員(日本社会事業大教授)は、「入居率が低いところを指定する危うさがある。経営実態やサービス内容を精査すべき」と述べ、慎重に検討すべきとの考えを示した。
 厚労省はこのほか、▽11年の介護事業経営実態調査の結果を踏まえ、要介護と要支援のバランスを取った報酬に見直す▽認知症高齢者グループホームと同様に、看取り介護加算を創設する―ことも提案した。


厚労省、社会保障改革将来像を発表-一体改革成案踏まえ、改革イメージ
医療介護CBニュース 11月11日(金)21時3分配信

 厚生労働省は11日、政府・与党の社会保障と税の一体改革成案を踏まえた、「社会保障改革で目指す将来像〔案〕」を発表した。2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げることを前提に、それによる財源を社会保障改革に対して、どのように振り向けるかを明確にした。医療・介護分野の改革の方向性に関しては、「どこに住んでいても、その人にとって、適切な医療・介護サービスが受けられる社会へ」としている。
 この将来像は、同日開催した第3回厚労省社会保障改革推進本部(本部長=小宮山洋子厚労相)で取りまとめた。消費税5%引き上げ分の使途については、社会保障の機能強化に3%相当分を充て、残りは機能維持(1%程度)と、消費税引き上げに伴う社会保障支出の増加分に回す。社会保障を充実(約3.8兆円)させる一方で、重点化と効率化(約1.2兆円)も進める。
 医療・介護分野の改革の方向性に関しては、▽高度急性期への医療資源集中投入などの入院医療強化▽在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築―の2本柱を据えた。主な改革に要する費用についても明らかにし、在宅医療の充実に8700億円程度、在宅介護の充実に2500億円などとした。一方、重点化と効率化で費用を抑制する主な項目は、平均在院日数の減少(▲4300億円)、介護施設の重点化(▲1800億円)、介護納付金の総報酬割導入(▲1600億円)など。
 この日の記者会見で小宮山厚労相は、将来像をまとめた経緯について「一体改革成案に基づいて審議をするたびに、その負担を全部、国民がかぶると伝わっているのではないかと懸念していた。社会保障の全体としての機能、枝ぶりの絵姿を示したかった」と強調。また、将来像の名称の最後に「案」という文言を付けたことについては「審議会でも民主党でも議論しているので、あちこちに気配りした」と述べた。


厚労省、福祉用具貸与の個別計画導入を提案-指定基準に位置付け
医療介護CBニュース 11月11日(金)14時5分配信

 厚生労働省は、福祉用具専門相談員による「個別サービス計画」の作成を福祉用具貸与事業所の指定基準に位置付けることを、10日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に提案した。利用者の状態に応じた福祉用具の選定、介護支援専門員らとの円滑な情報共有などにつなげる狙いがある。
 個別サービス計画は、利用者の基本情報や、福祉用具の選定理由などを記載したもの。指定基準に位置付けるため、違反した場合は行政による指導や処分につながる可能性がある。
 また厚労省は、福祉用具の貸与価格が平均額を大きく上回る「外れ値」の是正に取り組む方針を示した。保険者が貸与価格の平均額などを明示した介護給付費通知書を作成し、利用者に送付するなどの取り組みが全国に広がるよう推進する。

■12年度から6種目を保険適用へ
 厚労省はこのほか、「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会」が12年度から保険給付の対象にすべきと評価した6種目を報告した。委員から反対意見は出なかったため、厚労省は保険適用に向けて必要な手続きを取る。
 同検討会で保険適用すべきとされたのは、▽「介助用ベルト(入浴介助用以外のもの)」の貸与▽自動排泄処理装置の貸与▽便座の底上げ部材の販売▽通路などの傾斜を解消する住宅改修▽移動を容易にするために扉を撤去する住宅改修▽転落防止柵を設置する住宅改修―の6つ。


【ゆうゆうLife】在宅を支える「小規模多機能型」 看護師常駐で認知症+医療ニーズに対応
産経新聞 11月11日(金)7時55分配信

 重度要介護や認知症で医療の必要な人が、介護サービスを断られるケースが問題になっている。しかし、訪問介護、デイサービス(デイ)、泊まりなどを提供する「小規模多機能型」事業所の中には、看護師を手厚くして重度の利用者を受け入れる所もある。厚生労働省は来年度の介護報酬改定で、こうした事業所を「複合型サービス」と位置付ける方針。医療も介護も必要な人が使えるサービスが増えることが期待されている。(佐藤好美)
 横浜市に住む中林隆子さん(50)=仮名=は今年6月、81歳の父親を自宅で看取(みと)った。父親はアルツハイマー型認知症でネフローゼがあり、要介護5。最後は訪問診療と、小規模多機能型ハウス「ふくふく寺前」(横浜市金沢区)の訪問看護や介護などを使って穏やかに逝った。
 「ふくふく」に出合うまでは、在宅介護は限界だと思っていた。通っていたデイでは、大柄な父親の粗暴な行動や徘徊(はいかい)が手に負えなくなっていた。本人も嫌がり、とうとう事業所から「嫌なら、無理強いはできないですね」と言われてしまった。併設事業所のケアマネジャーも、他にサービスのあてがない。「また、いつでも声をかけてくださいね」と言われたが、アルツハイマーは進行する病気だ。使えるようにならないことは分かっていた。
 在宅介護は高齢の母1人では無理だ。土日は会社員の妹が介護し、平日は中林さんが往復3時間かけて実家に通った。別の事業所も見に行ったが、「おとなしいおばあさんばかりで…。父は拘束されたり、大量に薬を使われたりするところしかないんだろうと思いました」と中林さん。
 ある日、紹介を受けて「ふくふく」に通い始めた。当初は3~4人がかりのケアだった。しかし、顔ぶれが変わらず、小ぢんまりした雰囲気に慣れたのか、父親はしばらくすると機嫌良く通ったり、泊まったりするようになった。
 高齢で持病もあるから、入退院もある。家ではリハビリパンツなのに、病院では当たり前にオムツにされ、寝たきりで筋力も落ちた。だが、退院直後は「ふくふく」がショートステイを組んでくれ、介助でトイレに行けるようになって帰ってきた。「あのままなら、寝たきりになっていたと思います」と中林さん。
 状態が悪くなり、先行きが見えてくると、「ふくふく」が往診する医師を紹介してくれた。中林さんは「ふくふくさんは必要なサービスをトータルで考えてアレンジしてくれた。最期まで家でみられたのはふくふくさんのおかげです」と話している。
 横浜市の青木静子(せいこ)さん(59)は現在、ふくふくを利用中。7年前に腎臓がんを発症し、脳転移による認識の低下があり、要介護は5。今年6月に病院で余命告知を受け、「ふくふく」の訪問介護やデイ、泊まりなどを使い始めた。
 夫の寿友(ひさとも)さん(58)は現役。演劇関係の不規則な仕事だが、「仕事が急に遅くなっても、夕食を頼んでデイを延長したり、ベッドが空いていれば、泊まりをお願いすることもある」という。
 静子さんは食後の3回、鎮痛剤が必要だが、自分では管理が難しい。急な痛みに使う医療用モルヒネも、ふくふくの看護師が目配りする。
 月に10日ほど泊まりを使っても、利用料は6万~7万円。寿友さんは「看護師さんがいるから安心です。ふくふくさんがなければ、仕事は続けられなかった。辞めてしまえば経済的な負担も大きかったと思う」と話している。

 ■厚労省 報酬改定で手厚い看護を支援
 「小規模多機能型」は家での暮らしを支えるサービス。全国に約2700カ所あり、1事業所の登録定員は25人。利用者は自宅でケアを受けたり、事業所でデイや泊まりも利用できたりする。スタッフの顔ぶれが同じなので、認知症の人も落ち着くとされる。
 「ふくふく寺前」が他の事業所と違うのは、常勤看護師が2人いること。このため、人工呼吸器や在宅酸素などの利用者も受け入れ、看取りまで対応できる。系列に訪問看護ステーションがあることも大きい。利用者は医師との連携が必要な人が3分の2で、平均要介護度は4・19(全国平均は2・63)に上る。
 経営する「在宅ナースの会」の取締役、小菅清子さんは「病気でも寝たきりでも認知症でも、その人らしく在宅で暮らすことを支えたい」と言う。持病のある人が多いから入院も多いが、ふくふくでは退院後の人をショートで受け、トイレに誘うなど、家での生活を意識してリハビリに取り組む。「トイレに行けることは本人にも大切だし、家族の介護負担も格段に下がる。90代の人でもだいたい良くなります」と頼もしい。
 一般に経営が厳しいといわれる小規模多機能型だが、小菅さんは「楽ではありませんが、平均要介護度が高く、23~25人の利用者を維持しており、黒字です」という。
 ただ、どこの小規模多機能型でも、医療の必要な人を受け入れるわけではない。みずほ情報総研の調査によると、小規模多機能型の利用終了後の居場所は、(1)入院(36・4%)(2)施設入所(34・8%)-が双璧。入院理由のトップは「事業所で対応困難な医療ニーズが発生した」(64・6%)だ。
 厚生労働省は来年度の報酬改定で、看護の手厚い小規模多機能型を整備する意向。介護も医療も必要な人が使えるサービスが増えるかどうかが問われている。


障害サービスで12年度報酬改定の議論開始-厚労省検討チーム
医療介護CBニュース 11月11日(金)21時13分配信

 厚生労働省は11日、「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」(主査=津田弥太郎政務官)の初会合を開き、2012年度の障害福祉サービスの報酬改定に向けた議論をスタートさせた。内閣が年末の予算編成過程で決める改定率を踏まえ、12年1月をめどにサービスごとの報酬を設定、その結果を厚労相が告示する。
 厚労省は初会合で、障害福祉サービス事業所の職員一人当たり1.5万円の賃上げを目指す「福祉・介護人材の処遇改善事業助成金」が今年度末で終了することを説明。12年度改定に向けては「(条件付きで報酬に組み入れるなど)効果が持続するような対応を検討することが必要」と論点提示した。

■障害福祉実調、収支差改善傾向
 また、厚労省は「11年度障害福祉サービス等経営実態調査」の結果を公表した。全体の収支差率は9.7%で、08年度の前回調査(6.1%)から3.6ポイント伸長。介護給付の個別サービスでは、居宅介護(16.1%、前回はマイナス7.9%、以下同)、生活介護(12.2%、6.6%)などで改善された一方、短期入所(7.5%、9.6%)などでは悪化していた。

■障害福祉サービスでも地域区分7区分を提案
 このほか、障害福祉サービスの地域区分について、現行の5区分から国家公務員の地域手当に応じた7区分に見直すことを提案。これと併せて、▽地域区分の上乗せ割合も国家公務員の地域手当に準拠させる▽区分が上下する地域への激変緩和の経過措置を設ける―との案も示した。


【中医協】要介護者に医療保険で訪問看護-厚労省案に賛否
医療介護CBニュース 11月11日(金)19時25分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)は11日の総会で、患者の外泊時、退院日、退院直後の各段階における訪問看護の課題について議論した。厚生労働省は、入院中に要介護認定を申請した患者が退院後、要介護度の判定が下りるまでの間、指示書に基づいた訪問看護を医療保険で可能にすることを提案。これに対して、診療側の賛否は分かれ、支払側からは「医療保険と介護保険の原則を変えるのか」などの反対意見が出た。
 この日の総会で厚労省保険局の鈴木康裕医療課長は、在院日数短縮化の流れの中、退院直後の患者の医療ニーズが高まっていると指摘。その一方で、入院中に要介護認定を申請しても、要介護度が判定されるまでに平均31日かかるとして、在宅移行の準備期間に当たる退院後の2週間程度、医療保険により訪問看護を提供することを提案した。鈴木課長は、「入院していなければならないような医療ニーズを、在宅に持ち込むことではない」と強調した。
 厚労省の提案に対して、診療側と支払側の委員からは、要介護認定は申請日にさかのぼって行われ、介護保険での訪問看護が暫定的に利用可能なため、医療保険への適用拡大を疑問視する声が上がった。
 診療側の嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長、山形大大学院教授)は、「今後、DPCの問題も出てくる。どうバランスを取るのか」などと述べ、医療の必要度が高い患者は、あくまで入院・外来で対応すべきとした。また、支払側の白川修二委員(健保連専務理事)も、「介護保険と医療保険の適用の原則を変えるほど重大な問題なのか、全く理解できない。医療ニーズが高ければ入院、もしくは外来というのが当たり前の話だ」として、介護保険の適用が望ましいとの考えを示した。
 こうした意見に対して、福井トシ子専門委員(日本看護協会常任理事)は、入院中のケアプラン作成が進んでいない現状を指摘。その上で、「現場から見て、1か月は必要だと感じている」と述べ、患者の再入院を防ぐためにも、慎重な制度設計を求めた。
 一方、診療側の西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は、「広い意味での在宅医療、訪問看護で少し療養することによって、(再入院しても)早く退院したり、介護の方にうまくつなげたりできる実例はあると思っている」とし、厚労省案に賛意を示した。

■外泊時や退院日の訪問看護も評価へ
 厚労省はまた、退院前の患者の外泊時に、訪問看護ステーションによる訪問看護が医療保険の対象外となることや、退院日に行う訪問看護は診療報酬上、当日に評価されないことを論点とし、在宅療養への円滑な移行を図るため、これらを評価することを提案。さらに、退院後に在宅医療を受ける患者に対して、入院中の医療機関の医師・看護師と訪問看護ステーションの看護師が連携して行う在宅療養に必要な指導を評価する「退院時共同指導料2」(300点)について、医療機関への算定拡大も論点とした。
 これらの提案に対して支払側の白川委員は、「それなりの看護行為をやったら、その分の料金を払うのが原則だと思うので、それに従って必要なものをきちんと評価するという方向性でよいのではないか」との認識を示した。他の委員からも特に反対意見は出なかった。


高齢者介護保険料引き下げ=困窮者、4分の1負担も―厚労省
時事通信 11月13日(日)2時33分配信

 厚生労働省は12日、低所得の高齢者が支払う介護保険料を引き下げる方向で検討に入った。現在は最大で市町村が定める基準額の0.5倍に引き下げているが、特に生活に困っていると認められる場合は0.25倍まで下げる案が浮上している。保険料を納められない高齢者が介護サービスを打ち切られないようにするのが目的で、厚労省は消費増税に合わせて関係法令を改正し、2015年度までの導入を目指す。


2交替看護職員の6割に16時間以上の夜勤-医労連が調査
医療介護CBニュース 11月14日(月)20時30分配信

 日本医療労働組合連合会(医労連、山田真巳子・中央執行委員長)は14日、2交替勤務の病棟で働く「看護職員」の約6割の勤務シフトに、1回の勤務が「16時間以上」の「長時間夜勤」が含まれているとの調査結果を公表した。
 医労連では、入院部門で働く看護師らの今年6月分の勤務実績について、医労連に労働組合が加盟している病院、診療所、福祉施設などのうち、24時間交替制勤務を行う443施設(2858病棟)からデータを得た。
 調査結果によると、看護職員の61.0%、「看護要員」(看護職員と、看護補助業務を行う介護福祉士や無資格者)の64.0%が、長時間夜勤を組み込んだシフトの下で勤務していた。長時間夜勤をシフトに組み込んでいる病棟は63.0%で、2010年度の前回調査の66.9%から改善したが、この日に医労連が開いた記者会見で、山田中央執行委員長は「患者さんの命を預かるという点で、16時間以上の勤務は非常に危険だと、これからも申し上げていきたい」と述べ、さらなる夜勤時間の短縮を求めた。
 また同調査によれば、2交替病棟の平均夜勤回数は月4.03回で、10年度調査の4.19回からやや減った。一方、3交替病棟では、準夜勤と深夜勤を合わせ7.63回で、10年度の7.62回から微増した。


特養などの相部屋入居者に新たな室料負担案
読売新聞 11月14日(月)20時26分配信

 2012年度の介護報酬改定について、厚生労働省は14日、特別養護老人ホームなど介護施設の相部屋に入居する一定所得以上の高齢者に、新たに月8000円の室料負担を求める案を、社会保障審議会介護給付費分科会に示した。
 相部屋の入居者は現在、介護サービスの1割自己負担や食費などのほかに、月1万円の居住費(光熱水費)を負担している。一方、個室の入居者が負担する居住費(光熱水費と室料)は、月2万5000円~6万円で、利用者負担の差が大きいため、相部屋を希望する声も多い。厚労省案では、相部屋で年金収入211万円以上の入居者から室料を徴収、新たな財源を個室入居者の負担軽減に活用し、個室の推進に弾みを付ける考えだ。負担感が特に大きい、年金80万円超~211万円未満の所得層を対象に、軽減策を検討している。
 

10月13日-28日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年11月 1日(火)19時52分30秒
編集済
  介護報酬改定、宇都宮老健課長に聞く-財源考えれば「厳しい」
医療介護CBニュース 10月13日(木)16時43分配信

 厚生労働省老健局の宇都宮啓老人保健課長はキャリアブレインのインタビューに応じ、2012年度の介護報酬改定の全体像について、東日本大震災からの復興経費確保など、財源の状況を考慮すれば「厳しくなる」との見方を示した。また、今年6月の介護保険法などの改正により、介護療養型医療施設の廃止期限が延長されたことに関しては、今後は報酬設定を含めた転換促進策を取る必要があると指摘。12年度介護報酬改定の基礎資料となる今年の介護事業経営実態調査の結果、訪問看護の収支差率が2.3%だったことについては、「世間並み」との考えを示した。
 主なやりとりは次の通り。

―12年度の介護報酬改定全体に対する見通しを教えてください。
 結論から言えば、財政の状況を考えると厳しいものになるでしょう。理由としては、経済が大幅に成長しているわけでないこと、その中で東日本大震災からの復興財源を確保する必要があることなどが挙げられます。
 介護職員処遇改善交付金を来年度以降どうするのかという、まだ決着していない論点もあります。これを仮に介護報酬に組み込むことになると、約2%分に相当します。仮に「ゼロ改定だけれども、交付金の分は介護報酬で対応する」ということになれば、実質的にはマイナス2%改定と同じことです。財源があればいいのですが、簡単に財源を確保できるかどうかは分かりません。こうした面からも、改定は厳しいと考えざるを得ないでしょう。

―12年度の介護報酬改定に向けた基本的な視点の中では、地域包括ケアシステムの基盤構築を掲げています。
 そのためにも新サービスを創設します。居宅にいながら24時間体制で介護・看護のサービスを受けられる「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)が創設されることは大きいですね。介護報酬の設定の仕方などはいろいろ検討する必要があるとは思いますが。それと、小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせた「複合型サービス」も創設されます。小規模多機能の利用者の平均要介護度は3.5を想定していましたが、現在はそれよりも軽度にとどまっています。医療が必要な人が増えていても、対応できていない状況ですので、今回の複合型サービスの創設によって、そうした人にも対応できるようにしていきます。

―高齢者の住まいも注目されています。
 高齢者住まい法の改正により、新しくサービス付き高齢者向け住宅が創設されますが、これと24時間訪問サービスをうまく組み合わせるなどして、一人暮らしや老老介護の高齢者もできるだけ住み慣れた地域で生活できるようにするということです。住宅と24時間訪問サービスが連携した場合の報酬をどう考えるかという論点もありますが、介護給付費分科会では、集合住宅に住む人に24時間訪問サービスを提供する場合は「報酬を下げるべき」という意見も出ました。そのあたりをどうするかは、今後検討が必要なところでしょう。

■7段階に見直される地域区分、その意義は

―介護給付費分科会では地域区分の見直しに向けた議論が行われています。そもそも地域区分の意義は。
 同じ介護保険サービスを提供した時に、都市部の事業所はどうしても人件費が高くなります。それでは経営が難しくなるので、地域区分によって傾斜を付ける仕組みです。もともと介護保険制度創設時は、地域区分は国家公務員調整手当の地域区分に準拠していました。その後、国家公務員の調整手当は地域手当となり、区分も7区分に見直されました。これを受けて、診療報酬や措置費については地域手当に準じて7区分に変わったのですが、介護報酬については09年度改定の際にも従来の区分を踏襲し、今後検討する宿題となっていました。そこで12年度改定に向けては、国家公務員の地域手当に準拠した7段階に見直す議論が進められています。これには「財政中立」の考え方で臨みます。先日の介護給付費分科会で示した通り、経過措置も含めた新しい区分を適用すると、全体の水準を0.6%切り下げた上で、その分を都市部などに配分することになります。

―そもそも、国家公務員の地域手当の区分を用いることに意味はあるのでしょうか。
 国家公務員の区分は、地域ごとの民間企業の人件費や物価の差を反映して作られていますから、物差しとしては最もリーズナブルだと思います。また、介護報酬ではこの区分、診療報酬ではこの区分、というように、制度ごとに違う区分になっても複雑です。こうした理由から、国家公務員の区分に合わせた7段階への見直しが妥当なのではないでしょうか。
 ただ、報酬が高くなるにしろ、低くなるにしろ、地域区分が急に変われば、保険料や利用者負担にも跳ね返ります。そこで、先日の介護給付費分科会で示した通り、激変緩和措置を設ける予定です。


介護報酬改定、宇都宮老健課長に聞く-介護療養型医療施設の転換支援、報酬面でも
医療介護CBニュース 10月14日(金)13時22分配信

―医療と介護の連携も、2012年度の診療・介護報酬の同時改定の大きなテーマに上がっていますね。

 医療と介護の両サービスが切れ目なく、継続して提供される地域の構築が必要です。例えば、患者さんの状態がある程度安定してきて、医療機関を退院する時期になったけれども、地域にどんな介護サービスがあるか分からないとか、サービスはあっても受け皿が足りないから退院できない、ということがあります。このように医療と介護がスムーズにつながっていない部分がありますので、そういうところを解決していくということです。医療側が退院前から介護側と情報を共有し、「こういう方ならば、こういう介護サービスにつなげればいい」というように、医療機関から自宅や介護施設にスムーズに移行できるようにします。

―医療と介護の連携を報酬上評価するということでしょうか。
 連携に関する加算が増える、ということは一つとしてあるでしょう。現在も連携に関する加算がありますが、それを伸ばしていくのか、対象を広げるのか、そういうことも考えられます。

■同時改定が左右する介護療養型医療施設の転換

―介護療養型医療施設の廃止期限が延長されました。今後はどう転換を促しますか。
 厚生労働省が昨年公表した調査結果によると、介護療養型医療施設からの転換先が「未定」と答えた医療機関の約6割は、12年度の同時改定の動向を見て判断すると答えています。ですから、今回の改定で転換支援策を打ち出せば、介護療養型老人保健施設(転換老健)に転換するところが出てくるのかなと考えています。

―未定と回答した6割は、転換支援策を望んでいるのでしょうか。
 転換しやすい環境になるかどうかを見極めたいということではないでしょうか。どんな形で進めるかは分かりませんが、どんな支援策を付けるかが論点です。転換老健になった場合、医療必要度の高い人が比較的多いですので、そのあたりをどう評価するかですね。

―転換老健に転換したくなる報酬設定をするということですか。
 そういうことですね。それと、介護療養型医療施設を、診療所と老健などの併設型に転換する仕組みも既にありますが、これをもう少しやりやすくできないか、検討したいと思います。

■訪問看護、大規模化促す方策が必要

―今年の介護事業経営実態調査の結果を見ると、主要なサービスでは訪問看護の収支差率が低かったように思います。
 なぜ収支差率が低かったかは、さらに分析が必要だと思いますが、背景には小規模な事業所が多く、事業の効率性が低い点や、医療職の給料が介護職と比べて高い点があるでしょう。ただ、収支差率が低いといっても2.3%ありました。単純な比較はできないかもしれませんが、各種企業統計と比べると、訪問看護の収支差率が世間並みかなと思います。

―どのような支援策を取るのでしょうか。
 訪問看護の問題は、事業所規模が小さいことなので、大規模化を促す施策を考えないといけません。小規模な事業所が合併できれば一番いいですが、それはなかなか難しいと思います。それならば、規模の大きい方にメリットがある報酬を考えるということなんでしょうね。訪問看護はある程度、重度の要介護者を見てくれないと意味がありません。そのあたりを重く考えるということはあると思います。

―リハビリテーションの在り方はいかがでしょうか。
 リハビリテーションは前回の同時改定時における制度改正で、急性期・回復期は医療保険、その後の維持期・生活期は介護保険とされましたが、完全にすみ分けされているわけではありません。完全なすみ分けができるかどうか、どう役割分担していくのかが論点になると思います。

―看取りに関する介護報酬上の加算を見ると、サービスごとに報酬が異なっています。
 例えば、看取り介護加算で特養だけ亡くなる直前の数日間が高く設定されているように、同じような加算をサービスごとに並べてみると、報酬が違うということがあります。それなりに理屈があって報酬が違うということなのか、そうでないのか。その辺を見極めて、必要な措置を検討します。


小規模多機能、半数が赤字-介護労働安定センターが調査
医療介護CBニュース 10月13日(木)16時6分配信

 全国の小規模多機能型居宅介護事業所のうち、約半数の収支が赤字であることが、10月13日までの介護労働安定センターの特別調査「小規模多機能型居宅介護実態調査」で明らかになった。また、赤字の事業所の約8割は利用者確保に苦しんでいることも分かった。
 同センターでは昨年11月、全国の小規模多機能型居宅介護の事業所・1037か所に対しアンケート調査を実施。605事業所から有効回答(回答率58.3%)を得た。同時に昨年9月の利用者の状況や職員の状況についても調査を行い、利用者については579事業所(1万302人分)から、職員に関しては528事業所(7203人分)から回答を得た。 事業所に対する調査のうち、1年間の収支に関する質問では、黒字の事業所は43.8%だった一方、赤字は50.4%(無回答は5.8%)で約半数の事業所が赤字経営を強いられていることが分かった。
 赤字の事業所にその理由(複数回答可)を尋ねたところ、78.4%の事業所が「登録者が増えない」ことが影響していると回答。利用者確保の難しさが、小規模多機能型居宅介護事業所の経営に重くのしかかっている実態が浮き彫りとなった。実際、事業所による自由記述回答には「開設から1 年が過ぎたが利用登録者が定員に届かない」「利用者は登録制で、利用料は月額であるため、死亡や入院等で登録が減ると収入も大きくダウンする。安定した収入とならない」など、安定して利用者を確保することの難しさを指摘する意見が数多く寄せられていた。
 そのほか赤字の理由として「要介護度が軽度の登録者が多い」(38.0%)、「借入金等の返済」(32.8%)、「補助金等がない」(17.0%)などの理由を挙げる事業所が多かった=グラフ=
 一方、運営する上での改善点や問題点(複数回答可)については、「包括報酬のため、家族の要望とサービス量とのバランス調整が難しい」を挙げた事業所が73.2%に達したほか、「要介護度の低い利用者は、他のサービスと比較して介護負担は変わらないのに報酬が低い」と答えた事業所も69.4%あり、現行の報酬のあり方や制度に問題を感じる事業者が多いことも分かった。自由記述回答でも「利用者の介護度に関係なく職員配置数が決められているため、介護度が低い人が多くなると(収入を)人件費が上回ってしまう」など、現行制度に対する意見が多く書き込まれていた。

■利用者の平均要介護度は2.4
 利用者の要介護度の状況では、「要介護2」が23.6%で最も多く、以下は「要介護1」(21.8%)、「要介護3」(21.7%)、「要介護4」(14.9%)、「要介護5」(8.3%)、「要支援2」(5.0%)、「要支援1」(4.1%)と続いた。全体の平均要介護度は2.4だった上、要支援1から要介護2までの利用者は、全利用者の半数以上(54.5%)に達しており、要介護度が比較的軽い利用者が多いことも明らかとなった。なお、職員の平均賃金は正社員が月収20万6415円、非正規社員は11万1703円だった。


<介護職員>賃金底上げ対策打ち切りも
毎日新聞 10月14日(金)10時59分配信

 介護に携わる人の賃金底上げ策として設けた「介護職員処遇改善交付金」が今年度末で期限切れとなる問題で、厚生労働省は13日、来年度以降交付金を継続するのは困難、との見通しを示した。東日本大震災からの復興に巨費を要する中、財源確保が難しいとの理由だ。交付を打ち切る場合は賃金底上げ分を介護保険財政で賄う必要があるが、保険料アップに直結するため決着は年末の予算編成まで持ち越されそうだ。
 交付金は、賃金が低いとされる介護職員の収入を月額1万5000円アップするため、09年度第1次補正予算で創設された。厚労省は13日の社会保障審議会介護保険部会で、来年度以降も続けるには単年度で1900億円かかると指摘したうえで、(1)交付金の設置目的は景気対策だった(2)10兆円超の震災復興費が必要な状況で予算措置は現実的か--などの論点を提示し、事実上、交付金の存続は困難と説明した。
 交付金をやめ、介護保険財政で同額の財源を確保するには、12年度の介護報酬改定で2%強のアップが必要となる。しかし、500億円の国庫負担となるうえ、65歳以上の人の平均月額保険料(4160円)が5000円を超す可能性が高まる。このため、民主党の介護保険制度改革ワーキングチームが昨年12月、交付金の継続を求めた経緯がある。
 同省は総賃金の高い企業からより多くの保険料を集める「総報酬割」の導入や、介護事業者の経営努力の必要性も指摘した。【山田夢留】


処遇改善の継続、「介護報酬内」前提で検討-介護保険部会
医療介護CBニュース 10月13日(木)23時12分配信

 社会保障審議会の介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大名誉教授)は10月13日、来年度以降の介護職員らの処遇改善の在り方について議論した。今年度で介護職員処遇改善交付金が終了することを踏まえた議論で、厚生労働省は来年度以降の処遇改善について、介護報酬内で実現することを前提とする財源確保案などを提示。委員からも介護報酬内での処遇改善の実現に前向きな意見が相次いだ。ただ、具体的な処遇改善の規模については、委員の間でも意見が分かれた。
 厚労省の担当者は、来年度以降も現行の処遇改善交付金と同等の仕組みを実施する場合、第5期介護保険事業計画の期間内(2012―14年度)だけで約6000億円の公費が必要と指摘。10兆円を超える規模の震災復興対策が必要な現状で、「こうした予算措置を講じることは現実的かどうか」と述べた。一方、処遇改善交付金相当分の費用をそのまま介護報酬に上乗せすると、2%のプラス改定に相当するが、国と地方それぞれに500億円分の別財源が必要になると指摘。来年度以降の処遇改善を介護報酬によって実現することを前提に、今後の検討項目として、▽介護納付金の総報酬割導入▽給付の重点化▽第1号保険料の低所得者保険料軽減強化―を提示した。
 処遇改善を介護報酬で実現することについては、「報酬に組み入れてしかるべき」(河原四良・UIゼンセン同盟日本介護クラフトユニオン政策顧問)など、大多数の委員が前向きに評価した。具体的な処遇改善の規模については、「現在でも介護職員の処遇は苦しい。(現行の交付金に匹敵する)2%は確保していただいた上で、介護報酬の改定率は決めていただきたい」(三上裕司・日本医師会常任理事)など、介護報酬内でも現在と同じレベルの処遇改善を実現すべきという意見が多かった一方、「デフレで物価が下がっている。ゼロ改定でも実質的にはプラス、という発想でとらえるのは重要な視点ではないか」(土居丈朗・慶大経済学部教授)とする意見も出た。
 今後、同部会では厚労省が提示した検討項目について議論し、年内には意見を取りまとめる方針。

■処遇改善「事業所の自主努力も求められる」―厚労省
 この日、厚労省の担当者は、社会保障審議会介護給付費分科会で示された11年介護事業経営実態調査の結果に触れた上で、「介護事業者の経営状況は全般的に改善されており、介護職員の処遇改善に関しても事業者の自主的な努力が求められるのではないか」と述べた。一方、委員の間からは「介護は自由に価格を決められる産業ではない。そういう中で経営努力にも限界がある」(葛原茂樹・鈴鹿医療科学大保健衛生学部特任教授)など、厚労省の見解に反発する意見が続出した。


<介護保険>訪問サービス24時間体制に
毎日新聞 10月14日(金)11時0分配信

 ◇「定期巡回」「随時対応」柱に/採算面で事業参入未知数
 介護保険制度に来年4月から、要介護者に24時間体制のケアを提供する「定期巡回・随時対応サービス」が始まる。介護の必要なお年寄りやケアする家族が、どれだけ助かる制度なのだろう。【稲田佳代】
 「こんばんは。また来ましたよ」
 モデル事業を実施している神奈川県小田原市。午後6時過ぎ、太田菊太郎さん(91)宅にヘルパーがやってきた。朝と昼に続き3度目の訪問だ。ヘルパーは妻和子さん(85)に容体を尋ねながらオムツを交換し、床ずれを防ぐクッションの位置を変えた。最後に菊太郎さんの顔をのぞき込み「また明日ね」と次の訪問先へ。滞在時間は15分ほどだった。
 菊太郎さんは5月に高熱を出し、ベッドで過ごすようになった。医師に入院を勧められたが、和子さんは「意識がしっかりしているから自宅で」と希望。しかし、ひざの悪い和子さん一人ではオムツ交換ができず、同居する息子夫婦は働いているため頼れない。
 ヘルパーは訪問介護事業所「潤生園」からやってきた。通常の訪問介護で朝のケアを行い、モデル事業の新サービスで昼と夕方の2回、短時間でオムツを交換する。ベッドからの転落など急に介助が必要になった場合は、電話で呼び出せる。和子さんは「1日3回も来てくれて心強い」と言う。
 潤生園は今年3月から小田原市内で、1人暮らし11人を含む18人に新サービスを提供している。
 通常の訪問介護は、決まった時間にヘルパーが訪問し、約1時間半で排せつや食事の介助をこなす「滞在型」のケア。新サービスは、トイレや食事のタイミングなど生活実態に合わせ、夜間も含めて1日に複数回の短時間訪問をする「定期巡回」と、24時間対応のオペレーターを呼び出し、必要ならヘルパーや看護師の訪問を受けられる「随時対応」を基本とする。医療ニーズが高い重度の要介護者も家で暮らせるよう、事業所に看護師を置いたり、訪問看護ステーションと連携したりしている。
 潤生園のホームヘルプサービス責任者、遠藤奈由巳さんは「いろんな時間帯に訪問することで、利用者の生活の全体像や細かな変化が分かるようになった」とメリットを語る。
 例えばあるヘルパーは、利用者の顔色が3時間前の巡回時と比べて少し青いのに気が付いた。家族に連絡して病院で胆のう炎と分かり、大事に至らなかった。突然足が踏み出せなくなる症状のあった男性は、ヘルパーが訪問のたびに状況を観察して医師に伝え、薬の処方を変えてもらうと症状が緩和した。
 訪問介護を手がける「ジャパンケアサービス」は東京都世田谷区で09年から、午後10時~午前7時の夜間対応型訪問介護の利用者に、昼間もコールで駆け付ける介護保険適用外のサービスを始めた。区事業のため利用料は1割負担で済む。
 実施してわかったのは、昼間の複数回訪問のニーズが高いことだ。昨年11月からは世田谷区以外の事業所で、コールを受けると利用者が申告した医師や家族など3カ所に連絡するサービスを始めた。連絡先には他社の訪問介護事業所も含まれる。
 同社の板垣貴宏・取締役本部長は「他社が得意とする地域もあり、連携して24時間体制を作り上げた結果、夜間サービスの利用者が伸びた。利用者は『24時間つながる安心』という点をとても重視しているようだ」と話す。
 新サービスの利用料も事業者への報酬も、1カ月の定額制となる方向で、厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会で検討されている。
 利用者は1回ごとの料金を気にしなくて済むが、事業者は、一定の報酬で安定的にサービスを提供できる経営力が要求されるため、どれほどの事業者が参入するかは未知数だ。
 人員面でも課題がある。24時間ケアは訪問看護との連携をうたうが、看護師は全国で慢性的に不足し、ヘルパーも夜勤は敬遠されて人材確保が難しい。さらに急な訪問も柔軟に対処できるヘルパーや、利用者の状況を的確に把握し、訪問の必要性を判断できるオペレーターら高い能力の人材が要求されている。
 桜美林大学大学院の白澤政和教授(老年学)は「新サービスは、財源が逼迫(ひっぱく)する中で支給限度額は引き上げられないため、事業者への報酬は低く抑えられるだろう。採算面から事業参入は厳しく、訪問に移動時間がかかる地方はなおさら厳しい。全国一律に普及するサービスになるとは考えにくい」とみる。
 また市町村が事業者を公募・指定するため、大きな事業所の地域独占になりやすい。白澤教授は「利用者の選択肢がなくなってしまう。厚労省の基準は、事業者とケアマネジャーが一緒にケアプランを作成するとしており、訪問回数など利用者の意向が通りにくくなる恐れもある。ケアマネジャーが利用者の意向を代弁していくことが必要だ」と話す。

 ◇在宅生活の支えに
 一般社団法人「24時間在宅ケア研究会」の代表理事として、新サービスの導入を提唱してきた小田原福祉会の時田純理事長は「高齢者の9割近くが持ち家に住み、7割以上が自宅での介護を希望しているのに、介護度が上がると施設に行きがち。在宅生活を24時間支えるサービスがなかったからだ」と指摘する。
 例えば排せつ。介助があれば自分でトイレに行ける人も、1日1回のヘルパー訪問時以外は、オムツに頼らざるを得なくなる。一方、特別養護老人ホーム(特養)では必要な時にケアが提供される。「東京都では特養1床に1260万円もの建設費をかけている。それより、特養のサービスを在宅で提供できるようにする方がいい」。時田理事長は主張する。


<介護報酬不正受給>愛知の医療法人、5年間で25億円
毎日新聞 10月14日(金)22時28分配信

 愛知県豊橋市に本部を置く医療法人豊岡会が、同市や同県岡崎市、浜松市で運営する病院、介護老人保健施設などで過去5年間に約25億円の介護報酬を不正に受給していたことが14日、愛知県などへの取材で分かった。同会は、同日の会見で不正受給を認め、全額返還し、鈴木市三理事長が辞任すると発表した。同会は誤請求であり、私的流用はなかったと説明した。
 介護保険法の指定を受けた病院・老健施設には規模によって職員の配置基準がある。内部調査をした弁護士によると、人員配置基準を満たしていないと介護報酬を減額請求するが、満額請求を繰り返していた。弁護士は内部のチェック体制の欠如などを原因に挙げ、「(組織運営は)ワンマンに類似する状況だった」と鈴木理事長の責任を指摘した。
 浜松市は同日、同会が運営する「はまなこ介護老人保健施設」(同市北区)に対し12月から2カ月間、介護報酬を5割減額し、新規入所者受け入れ停止を命じる行政処分を発表した。同施設の不正受給額は市外分を含め総額約5億3000万円に上るという。鈴木理事長は会見で個人資産を返金に充てる意向を示し、「多額の過大請求は私の責任で弁解の余地がない。不十分な指導管理で、深く反省している」と述べた。
 同会は73年に設立され、高齢者医療を中心とする療養型病床の病院のほか、介護保健施設やグループホームを運営している。豊橋市、岡崎市、浜松市、静岡県湖西市に療養病床が約730床、老健施設は約350床ある。【丸林康樹、沢田均、加藤潔】


不正受給、25億円に=「豊岡会」過去最大級―愛知
時事通信 10月14日(金)20時23分配信

 医療法人「豊岡会」(愛知県豊橋市)グループが愛知、静岡両県の施設で介護報酬を不正に受給していた問題で、豊岡会の鈴木市三理事長は14日夜、同市内で記者会見し、現時点で不正受給額が約25億円に上ることを明らかにした。加算金が発生するため、返還額はさらに膨らむ見込み。厚生労働省によると、今回の不正受給額は過去最大級という。
 豊岡会や静岡県などによると、2006年以降、浜松市の「はまなこ病院」などで、施設の人員基準を満たす職員数を配置していないのに、満額請求するなどの不正を繰り返していた。不正受給額は静岡県で約12億9000万円、愛知県で約11億8000万円に上るという。
 昨年8月、静岡県などの監査で発覚した。不正請求を受けて介護報酬を支払った自治体は少なくとも6都府県33市区町に上り、自治体側は同グループに返還を求めるとみられる。


介護報酬20億円を不正受給か…愛知の医療法人
読売新聞 10月14日(金)15時38分配信

 愛知、静岡両県で老人保健施設などを運営する医療法人「豊岡会」(本部・愛知県豊橋市)傘下の複数の施設が、少なくとも過去5年間にわたり、介護報酬を不正に受け取っていた疑いのあることが14日、愛知県などへの取材で分かった。
 不正受給の総額は20億円前後に上る可能性もあるといい、厚生労働省では「過去最大規模」としている。
 豊岡会は1973年に設立。愛知県岡崎市や浜松市などで、介護老人保健施設やグループホームなど約20の施設を運営している。
 愛知県などによると、豊岡会グループ傘下の複数の施設で、職員数を水増しするなどして、不正受給を繰り返していた疑いがあるという。同県は今年4月、浜松市から、豊岡会グループに不正受給の疑いがあるという連絡を受け、5月末に県内の拠点4施設に対する調査に着手した。
 不正受給は、施設の許可や指定の取り消し理由に該当するが、同県監査指導室は「利用者が多く、影響も大きい。慎重に検討したい」としている。
 豊岡会広報事務局は「現在調査中だが、過大請求については返還させていただく所存です」とのコメントを出した。


愛知・豊橋市の医療法人「豊岡会」、23億円を超える介護報酬を不正受給の疑い
フジテレビ系(FNN) 10月14日(金)14時17分配信

 愛知・豊橋市の医療法人が、23億円を超える介護報酬を不正に受け取っていた疑いがあることがわかった。
 不正請求の疑いがあるのは、豊橋市に本部を置く医療法人「豊岡会」で、愛知県が9月から豊橋市と岡崎市の4つの施設について監査を行った。
 その結果、この4つの施設で、過去5年間に、およそ12億円の介護報酬を不正に受け取っていた疑いがあるほか、静岡県内でも、浜松市の介護老人福祉施設などで、あわせて11億円余りの不正受給をしていたとみられることがわかった。
 これを受け浜松市は、「新しい利用者の受け入れ停止」や、「2カ月間、介護報酬の半額カット」などの処分をする方針で、愛知県でも、具体的な不正の手口などを調べ、今後、行政処分を検討するとしている。.最終更新:10月14日(金)14時17分


<医療法人豊岡会>介護報酬23億円不正受給か
毎日新聞 10月14日(金)13時53分配信

 愛知県豊橋市に本部がある医療法人豊岡会が、同県豊橋市、岡崎市や浜松市で運営する病院、介護老人保健施設など複数の施設で少なくとも過去5年間に約23億円の介護報酬を不正に受給している疑いが強いことが14日、愛知県などへの取材で分かった。県は9月以降2回にわたって監査に入り、実態を把握。現在、処分を検討中で、同会も不正受給を認めている。【三木幸治】
 県によると、介護保険法の指定を受けた病院、老健施設には規模によって職員の配置基準があるが、同会は基準に達したように職員を水増しするなどの方法で不正請求した可能性があるという。不正請求はグループ内の複数施設で組織的に行われた可能性があるという。
 同会は1973年に設立。高齢者医療を中心とする療養型病床の病院のほか、介護老人保健施設やグループホームを運営。豊橋市、岡崎市、浜松市、静岡県湖西市に療養病床が約730床、老健施設は約350床ある。
 介護保険は市町村が保険者となり、要介護認定を受けた利用者が1割を自己負担、残りは市町村が介護事業者に支払う仕組み。県によると、同会は不正受給を認め、市町村への説明を始めているという。
 同会は14日、「この問題については現在調査中だが、過大請求については返還する」とのコメントを出した。


海田の傷害:介護施設利用者に薬物投与で再逮捕 被告、容疑を否認--海田署 /広島
毎日新聞 10月14日(金)14時15分配信

 勤務先の介護施設で利用者の男性(83)に向精神薬を投与して意識障害に陥らせたとして、海田署などは13日、安芸区阿戸町、無職、太尾田京子被告(47)=傷害罪で起訴=を傷害容疑で再逮捕した。太尾田容疑者の逮捕は3回目。「やっていない」と容疑を否認しているという。
 逮捕容疑は、今年5月17日、海田町の介護施設「デイホームあいあいほのかの家」で、利用者の男性に向精神薬を投与し、約2日間の意識障害を負わせたとされる。同署などによると、男性は同日午前9時半~10時ごろ、太尾田容疑者の付き添いで、施設で入浴していたが、同11時ごろ体調不良を訴え始め、職員が自宅に送り届けた。男性は病院に救急搬送されたが命に別条はなく、翌日退院した。
 施設によると、男性は事件直後、「風呂場で赤い錠剤を3錠飲まされた」などと話したという。一方、太尾田容疑者は施設側に「そんなことはしていない」と説明したという。
 太尾田容疑者は今年9月、施設利用者の男性(67)に向精神薬を飲ませ、約2日間の意識障害を負わせたとして逮捕・起訴された。また同月、利用者の女性(88)にインスリンを投与したとして殺人未遂容疑で再逮捕された(傷害罪で起訴)。施設の代表(47)は「利用者に本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」と話した。【星大樹】
 ◇急がれる背景分析 専門家「職員のサポート必要」
 「ストレスがあった」。捜査関係者によると、9月1日の最初の逮捕の際、太尾田京子容疑者(47)はそう動機を供述したという。今回の逮捕容疑について、太尾田容疑者は否認しているというが、施設内で薬物を投与されて意識障害に陥ったとされる高齢者は、今回の容疑を加えると計3人に上る。繰り返された事件。その背景の一つとして、「介護の現場での過酷な労働環境」を挙げる専門家もいる。
 社会福祉施設の利用者らの相談に応じている「人権擁護センターほっと」(安芸高田市)代表の寺尾文尚さん(65)は「施設は本来、利用者の人権を守る所。あってはならないことだ」とする。一方で「福祉の現場で職員のストレスをサポートできる態勢ができていないことが、事件につながっているのではないか」とも指摘した。
 行政側は今回の事件を受けて、再発防止に懸命だ。海田町は、事件があった施設に職員と利用者が一対一になる状況を作らないことなどを求め、施設から定期的に、利用者の状況や捜査の進展などについて報告を受けている。県は県警が捜査中のため、今のところ具体的な対応を進められていないが、「まずはしっかり背景を分析したい」としている。【中里顕、星大樹】


EPA候補者の国試、試験時間の延長を-支援団体が緊急提言
医療介護CBニュース 10月17日(月)18時23分配信

 「ガルーダ・サポーターズ」や「関西インドネシア友好協会」など、日本との経済連携協定(EPA)に基づいて来日中の看護師・介護福祉士候補者を支援する民間の3団体は10月17日、厚生労働省に対して、候補者が受ける国家試験の試験時間の延長などを求める緊急提言を行った。
 提言では、候補者が受験する看護師、介護福祉士の国家試験について、▽問題文のすべての漢字に振り仮名を付ける▽候補者の試験時間を延長する▽試験時間の異なる候補者は別室で受験する―の3項目を求めている。これに先立ち、3団体は15日付で、経済産業省や外務省などの関係省庁にも同様の提言書を送付した。
 介護福祉士候補者は、原則4年の滞在期間内に日本の国試に合格する必要がある。日本の介護施設での3年間の実務経験後に受験する「実務経験コース」と、養成校修了後に資格を取得できる「養成施設コース」に分かれているが、厚労省によると、現段階で資格取得の報告はないという。2008年度に来日したインドネシア人候補者の中に養成施設コースの対象者はおらず、実務経験コースの96人が年明けに初受験する予定だ。
 政府は3月、08年度と09年度に来日した看護師、介護福祉士候補者について、一定の条件を満たせば滞在期間を1年間延長することを閣議決定し、08年度に来日したインドネシア人の介護福祉士候補者が不合格となった場合も、在留への道は残された。しかし、厚労省によると、6月に滞在期間が延長になった68人のインドネシア人看護師候補者のうち、既に41人が帰国しており、先行きは不透明な状況となっている。


緊急用ベッド確保に加算=短期入所の介護報酬改定―厚労省
時事通信 10月17日(月)21時23分配信

 厚生労働省は17日、2012年度介護報酬改定のうち、在宅サービスに関する考え方を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)介護給付費分科会に示した。ショートステイ(短期入所)については、介護する人が急病になった場合、高齢者ら要介護者が緊急に入所できるよう施設内のベッドの5%を確保し、満床時でも代わりの施設を紹介できる事業者に報酬を加算することなどが柱。
 施設に空きベッドが少なく、緊急の短期入所は使いにくいという指摘を踏まえた。受け入れ体制整備に対する加算のほか、実際に緊急の要介護者を受け入れた事業者にも報酬を加算する。


現場から見た介護実調の速報値
医療介護CBニュース 10月17日(月)9時24分配信

 9月30日、社会保障審議会介護給付費分科会調査実施委員会(委員長=田中滋・慶大教授)に「2011年介護事業経営実態調査」の結果(速報値)が示された。改定の基礎資料が明らかになったことを受け、2012年度の介護報酬改定をめぐる議論は、一気に具体性と熱を帯び始めている。ただ、介護関係者の間からは、調査結果や方法について「あまりにも現場の実情から乖離している」と批判する声も上がっている。
 今回の調査では、サービスごとの収支差率や、収入に対する給与費の比率などが示された=グラフ=。
 収入に対する給与費率が80%を超えた居宅介護支援と訪問看護では、いずれも収支差率は比較的低い値となった。このうち、収支差率がマイナスとなった居宅介護支援については、「ケアマネジャーの数が過剰で、1人当たりの担当件数が少な過ぎることが事業所の経営を圧迫している」との見解を示した介護給付費分科会の委員もいるが、現場からは、過当競争が収支を悪化させているという考え方そのものを問題視する声が上がった。一方、訪問看護の関係者からは、今回の調査結果を歓迎する声が聞かれた。

石田英一郎氏(アシストケアプランセンター昭島・介護支援専門員、あきしま地域福祉ネットワーク役員)
 居宅介護支援事業所の収支差率がマイナスになっている介護実調の結果について、介護給付費分科会の委員からは「1人当たり担当件数が30件を超えれば黒字になる」との指摘があった。確かに現場の感覚からすれば、30件で黒字になるというのは間違っていないだろう。しかし、そのように「利用者数さえ多ければ、収支差率が改善する」などという過当競争を理由にした議論は、他のサービスでは行われていない。居宅介護支援だけ35件の標準担当件数があることが、都合の良い基準として使われているように思われる。そうした基準は他のサービスにはなく、不公平ではなかろうか。
 一方で、今回の結果だけを見て単純に居宅介護支援費の引き上げを求めるべきではないとも思う。まずは介護支援専門員が、自分たちに何が出来るのか、質の高いサービスを提供するにはどうすれば良いかを具体的に提案し、それを社会に理解してもらえた時点で初めて、報酬の引き上げが実現されると思われる。
秋山正子氏(白十字訪問看護ステーション 統括所長)
 収支差率の2.3%という結果は、訪問看護事業所の経営の苦しさを反映した数字だ。実際、訪問看護だけでは経営できず、研修事業を受け入れるなどの工夫をしている事業所も決して珍しくはない。また、80%という高い人件費率も「人材がすべて」である訪問看護事業所の実情を物語っている。総じて妥当な調査結果だと思う。この数字は、介護報酬改定のための議論に用いるだけでなく、他のいろいろな場面で、訪問看護の在り方について考える基礎資料として活用してほしい。
 こうした実情を鑑みれば、訪問看護事業所に対する介護報酬については、アップすべきと思う。さらにいえば、国は報酬以外のインセンティブも検討してほしい。医師不足が深刻な地域では、訪問看護事業所が大きな役割を果たしている場合も多い。こうした公益性の高さを思えば、たとえば、訪問看護事業所に対する税制面での優遇なども検討すべきではないか。

■「大雑把すぎる調査」との批判の声も 9%以上の高い収支差率が出たサービスの現場からは、調査結果や調査手法を強く批判する声が上がった。
菅谷俊彦氏(ケアサービス事業企画部事業管理グループマネージャー)
 介護事業経営実態調査の結果によると、通所介護の収支差率は11.6%の黒字だったが、この結果だけを見て報酬単価を引き下げるべきではない。通所介護はこれまで、加算の廃止や地域区分の人件費比率の引き下げなどで報酬が下がってきた。そのような状況下で各事業者は集客向上の取り組みを行い、収益性向上を目指している。こうした努力の結果が今回の高い収支差率に表れたと見ることはできないだろうか。また、一口に通所介護と言っても、リハビリ特化型や重度者特化型などいろいろな種類がある。一概に決められるのはいかがなものか。こうした現状をしっかりと踏まえた報酬単価を設定すべきだ。
 そもそも、このあいだ介護職員処遇改善交付金の支給が行われるようになったにもかかわらず、各サービスで給与費が上がっていないのはおかしい。正当に給与費を上げている事業者も多いはず。介護事業者として存続するためには、利用者へのサービスの向上、従業員の処遇改善につなげるためにも、一定の利益を確保する必要がある。
橋本武也氏(特別養護老人ホーム「同和園」園長)
 今回の介護経営実態調査は、残念ながら大雑把に過ぎる。まず挙げられる問題は、全国6000の特養のうち、一割程度からしかデータを集めていない点だ。この程度のサンプル量では、とても経営実態を反映できないだろう。また、措置の時代からある特養と、近年設置された特養を同様に扱うことにも疑問を感じる。かつては施設を建設する際、その費用の75%は補助金で賄えたが、2003年以降、補助率は25%まで下がっている。それを思えば、少なくとも03年以前に建てられた多床室の特養と、同年以降に設置された新型特養は、全く別物として調査をすべきではないか。さらには、今回の調査では地域差の視点も欠けている。まとめるなら、今回示された速報値は、サンプルが少ない上、地域格差も、設立年数に伴う経営実態も、十分に配慮せずにはじき出されたものだ。そんな数字を基礎として議論を重ねたところで、本当に意味のある介護報酬改定が実現できるだろうか。 なお、各サービスの収支差率と収入に対する給与費の割合は次の通り=表=。


厚労省、「処遇改善加算」創設を提案-処遇改善交付金の年度末終了を踏まえ
医療介護CBニュース 10月17日(月)22時36分配信

  「処遇改善加算」(仮称)の創設が提案された社会保障審議会介護給付費分科会(10月17日、東京都内)
 厚生労働省は10月17日、社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、来年度以降に介護職員を対象とする「処遇改善加算」(仮称)を創設することを提案した。介護職員処遇改善交付金が今年度で終了することを踏まえたもので、確実に介護職員の処遇改善に反映されるよう、「加算のうち本給で支給する割合を一定以上とする」などの新たな算定要件も併せて提案された。
 厚労省によると、「処遇改善加算」の算定方法は、現行の介護職員処遇改善交付金と同じ方法を用いる。加算を受けるには、現行の交付金制度の諸要件を満たす必要がある。さらに、現行の交付金で実現した処遇改善を維持するため、「同じ職員構成で比較した場合、報酬改定前(今年度末)の賃金額を下回らない給与を支給する」「(これまで交付金を申請していなかった事業所では)同じ職員構成で比較した場合、加算後の賃金額は、報酬改定前の賃金額を加算分以上、上回っていること」などの要件も新たに盛り込まれた。なお、現行の介護職員処遇改善交付金は、一般財源から捻出されているのに対し、「処遇改善加算」は、介護保険財源で賄う。

■加算方式や要件に批判続出
 この提案に対し、介護給付費分科会の委員からは「国家が労働市場の賃金に介入するのはおかしい。労使(間の調整)に任せるべき」(池田省三・地域ケア政策ネットワーク研究主幹)、「過度な介入。算定要件の監視と管理にも大変な財源が必要となる」(田中滋・慶大大学院教授)など、加算方式や要件に対する批判が相次いだ。一方、田中雅子委員(日本介護福祉士会名誉会長)は、「(介護の職場で)労組が存在する職場はほとんどない」とし、介護の現場における労使間での賃金交渉の難しさを指摘した。また、田部井康夫参考人(認知症の人と家族の会理事、勝田登志子委員の代理)は、介護保険財源ではなく、現行の交付金と同様、一般財源によって処遇改善を実現すべきと訴えた。


厚労省、訪問介護の基準見直し案を提示-生活援助の時間区分を45分に
医療介護CBニュース 10月17日(月)23時14分配信

 厚生労働省は10月17日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、2012年度介護報酬改定での訪問介護サービスの基準と報酬の見直し案を示した。生活援助中心のサービスについては、介護報酬を時間で区分している現行の基準を60分から45分に見直す。
 生活援助中心のサービスは現行基準で、「30分以上60分未満」(229単位)と「60分以上」(291単位)に区分されている。厚労省がこの日の会合に示した基準案では、これを「45分未満」と「45分以上」に再編する。身体介護に続いて生活援助を行う場合の報酬についても見直す方針だ。
 また、サービス提供責任者の資格要件のうち、実務経験3年以上のホームヘルパー2級修了者を段階的に除外する方針を提示。ホームヘルパー2級のサービス提供責任者が1人以上配置されている場合、その事業所で提供された訪問介護サービスに支払われる基本単位が、▽12-14年度は10%減算▽15-17年度は10%以上減算▽18年度以降は要件から除外―される案を示した。
 このほか、▽サービス提供責任者が、リハビリテーション専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)と利用者の居宅に3か月に1回以上同行訪問し、アセスメントやモニタリングを一緒に行った上で、訪問介護計画を作成した場合の評価を創設する▽サービス提供責任者の配置基準を、サービス提供時間450時間ごとに1人か、ヘルパー10人ごとに1人としている現行基準から、利用者40人ごとに1人に見直す―とする案も示した。
 意見交換では、生活援助の時間区分を45分にする提案について、村川浩一委員(日本社会事業大教授)が「利用者の多くが1時間程度でやってきた。利用者にとっても事業者にとっても事実上の制度変更になる重みのあるものだ」と指摘。藤原清明参考人(日本経団連経済政策本部長、久保田政一委員の代理)は、「時間区分を見直すなら、点数(単位数)自体も切り下げるべきだ」と強調した。また、サービス提供責任者の資格要件からホームヘルパー2級を段階的に除外する案に対しては、馬袋秀男委員(民間介護事業推進委員会代表委員)が「来年すぐ10%減算でスタートするのは、事業所としてはかなり厳しい。現在の人材不足の観点から、時間の検討が必要」と述べた。


厚労省、訪問看護の基準見直し案を提示-短時間サービスの時間単価をより高く
医療介護CBニュース 10月17日(月)23時21分配信

 厚生労働省は10月17日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、2012年度介護報酬改定での訪問看護サービスの基準と報酬の見直し案を示した。特に短時間サービスの時間当たりの単価をより高くすることを提案している。
 また、20分未満の短時間の訪問看護については、日中の時間帯と併せて深夜や早朝などの訪問を併せて行った場合にのみ算定できる現行の仕組みを見直し、日中だけでも算定できるようにすることを提案。ただし、週に1回以上は20分以上訪問することや、24時間体制で訪問看護が実施できることを要件とした。
 さらに、医療と介護の連携促進に向けた加算の創設などを提案。具体的には、▽医療機関の入院時から、訪問看護事業所の看護師が医療機関のスタッフと共同で療養上必要な指導を行い、訪問看護計画書の作成に必要な情報を入手する場合に算定できる「退院時共同指導加算」を創設する▽新規に訪問看護計画書を作成し、初回の訪問看護を行った場合に算定できる「初回加算」を創設する▽在宅患者点滴注射指導管理状態の人を「特別管理加算」(月250単位)の算定対象に加える―などを挙げた。
 このほか、死亡日に算定できないターミナルケア加算(月2000単位)については、死亡日を含む14日以内に2日以上訪問看護を実施すれば算定できるよう見直すことを提案。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が提供する訪問看護サービスの時間区分は、現行の「30分未満」「30分以上60分未満」を、「20分以上」「40分以上」「60分以上」に再編する案を示した。
 意見交換では、齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)が長時間の訪問看護サービスについて、「事業者にとって割がいいというわけではなく、長時間の人は要介護度が高い。ケアにも時間がかかるため、(時間当たりの)単価の見直しは慎重に検討すべき」と述べた。


短期入所サービスの基準見直し案を提示-緊急時受け入れで加算創設
医療介護CBニュース 10月18日(火)13時16分配信

 厚生労働省は10月17日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、2012年度介護報酬改定での短期入所生活介護サービスの基準見直し案を示した。定員の一定割合を空床として確保した場合や、緊急の利用者を受け入れた場合の加算を創設することなどを提案した。
 厚労省の提案によると、加算で評価されるのは過去3か月間、短期入所生活介護の専用床の5%を空床として確保した事業所。さらに、この加算を算定する事業所が居宅サービス計画に位置付けられていない緊急の利用者を受け入れた場合の加算も創設する。これらの加算により、確保した空床に利用者がいれば得られるはずだった報酬に相当する金額が支給される仕組みにするが、一定期間受け入れがない場合は算定できなくする制限も設ける。報酬の支給は、利用者1人で月7日間を限度とする。06年度に創設された緊急短期入所ネットワーク加算(50単位/日)は廃止する。
 また、通所介護事業所などに併設され、市町村が必要と認める場合に報酬が支給される短期入所生活介護の基準該当サービスについては、▽協力医療機関の設定を義務付けることにより、医師配置を不要にする▽居室面積基準を10.65平方メートル(約6畳)から7.43平方メートル(約4.5畳)にする―との基準緩和策を示した。

■短期入所療養介護も緊急受け入れに加算
 介護老人保健施設や医療機関が提供する短期入所療養介護サービスについても、緊急短期入所ネットワーク加算(50単位/日)を廃止し、緊急の利用者を受け入れた場合の加算を創設する案を提示。また、現行制度では病院・診療所が医療ニーズの高い利用者を受け入れた場合に、重度療養管理(120単位/日)で評価しているが、介護老人保健施設がこうした利用者を受け入れた場合も、同様に評価することを提案した。

■医師や看護職員の居宅療養管理指導費、居住場所で区分
 居宅療養管理指導をめぐっては、医師や歯科医師、看護職員が提供するサービスについても、薬剤師などと同様に、利用者が在宅か居住系施設入所者かで報酬単価を区分する案を提示。このほか、▽医師・歯科医師から介護支援専門員への情報提供を必須にする▽緊急時の対応が難しい小規模薬局では、あらかじめ連携した薬局の薬剤師が対応した場合も算定できるようにする―などの案も示した。

■療養通所介護の定員を9人に
 療養通所介護の利用定員については、現行の「8人以内」から「9人以内」に見直すことを提案した。現行の人員基準上、8人の利用者に必要な職員数は5.3人で、実質的に6人が必要。定員を9人に引き上げても必要な職員数は6人で変わらない。


介護実調、税引き後の収支差率を公表-厚労省、給付費分科会委員の求めで
医療介護CBニュース 10月19日(水)18時57分配信

 厚生労働省はこのほど、「2011年介護事業経営実態調査」(速報値)の収支差率について、法人税などを差し引いた数字を公表した。既に公表されている数値に比べると、法人税などが非課税となる社会福祉法人が運営する介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)と短期入所生活介護を除く全サービスで収支差率が低下。中には4ポイント以上低くなったサービスもあった。
 2011年介護事業経営実態調査の速報値は10月7日、社会保障審議会介護給付費分科会に報告された。ただ、この時に報告された収支差率は、法人税や法人住民税を差し引く前のデータを基に算出されていたため、同分科会の委員から、課税後のデータを基にした収支差率の提示も求められていた。


介護療養病床の存続など要望-日慢協
医療介護CBニュース 10月19日(水)19時3分配信

 日本慢性期医療協会(日慢協、武久洋三会長)はこのほど、「2012年度介護報酬改定への要望 介護療養病床について」を厚生労働省老健局の宮島俊彦局長にあてて提出した。要望書では、介護療養病床を存続させることや、現行の介護報酬を引き下げないことなど計20項目を求めている。
 介護療養病床をめぐっては、今年6月に改正介護保険法などと共に成立した改正健康保険法によって、廃止期限が今年度末から17年度末に6年間延長された。厚労省は現在ある約8万床の転換を促進するため、追加的な支援策を講じる方針を示している。
 これに対し日慢協の要望書では、介護療養病床には、要介護度や「認知症高齢者の日常生活自立度」が共に高い上、医療の必要性も高い患者が数多く入院していると指摘。さらに、合併症がある認知症患者の受け皿となっている介護療養病床がなくなれば、「高齢者が安心して療養生活を送る場所の確保ができなくなる」として、廃止の撤回を強く求めている。
 このほか、介護療養病床の役割をより明確にし、その機能を十分に発揮させるため、12年度介護報酬改定に関して、▽現行の介護報酬を引き下げない▽要介護度4、5への評価を上げる▽地域区分ごとの報酬単価は現状を維持する▽平均在院日数の短縮への評価を行う▽在宅復帰率への評価を充実させる▽医療必要度が高い患者には重度加算で評価を行う―なども要望している。


政府、介護報酬を引き上げへ…来年度改定で
読売新聞 10月20日(木)3時5分配信

 政府は19日、介護サービスを行う事業者に支払う介護報酬を、2012年度の改定で引き上げる方向で調整に入った。
 引き上げ幅は2%以下とする方向だ。介護報酬の引き上げは、2000年に介護保険制度ができて初のプラス改定となった09年度に続き、3年に1度の見直しで2回連続となる。
 介護現場は賃金の低さから人材不足が続いている。介護報酬の額は介護サービスに携わる労働者の賃金水準に直結しやすい。政府は介護報酬を引き上げることで介護士や看護師などを安定的に確保し、現場に定着させることを目指す。
 一方、政府は介護報酬引き上げに合わせ、介護職員1人あたり平均で月約1万5000円を支給する「処遇改善交付金制度」は廃止する方針だ。


介護労働者4万円賃上げは堅持-小宮山厚労相
医療介護CBニュース 10月21日(金)13時24分配信

 小宮山洋子厚生労働相は10月21日の閣議後の記者会見で、民主党が2009年の衆院選で掲げた介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる方針について、現在も堅持されており、目標として否定されたものではないとの認識を示した。ただ、実現に向けたスケジュールについては、東日本大震災の影響などを例に挙げ、「延びることはある」との考えを示した。
 また、「政府が12年度改定で介護報酬を引き上げる方向で調整に入った」との一部報道に対しては、「今検討を始めたところ。介護職員処遇改善交付金の形で続けるのか、介護報酬の中に組み込むのか、どちらにするかは決めていない」と述べた。さらに、介護報酬の水準に関しては、「介護施設の中では利益が上がっているケースもあるが、それが必ずしも介護職員のところに回っていないという構造の中で、どういう形で処遇改善していくか(が検討課題になる)」との見方を示した。


中医協と給付費分科会、初の合同打ち合わせ-訪看・リハの重要性を指摘する声、相次ぐ
医療介護CBニュース 10月21日(金)20時8分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協)と社会保障審議会介護給付費分科会は10月21日、2012年度の診療・介護報酬の同時改定に向け、初の合同打ち合わせを開いた。出席した委員からは、訪問看護とリハビリテーションが医療・介護の連携で重要な役割を果たすという意見が続出。また、介護療養病床の転換を報酬によって促進すべきとする声も上がった。意見交換の内容は、それぞれの会合で報告され、今後の議論に反映される。
 打ち合わせでは厚生労働省が、論点として▽入・退院時における医療機関と介護サービス事業者との連携促進▽介護療養病床から介護療養型老人保健施設などへの転換促進▽介護施設における医療提供の在り方▽訪問看護・リハビリなど、要介護者などの在宅生活における医療提供▽看取りへの対応▽認知症への対応―を提示した。
 委員からは、「訪問看護とリハビリテーションは、(医療と介護の連携に)大きな役割を果たしている。同時改定でも評価すべきではないか」(西澤寛俊・全日本病院協会長)など、訪問看護とリハビリの役割を重視し、同時改定でも評価すべきとする意見が相次いだ。一方、「訪問看護とリハビリテーションの場合、医療保険と介護保険の両方から給付されている点が利用者にとってわかりにくい。利用者が使いやすい制度にする必要がある」(田中滋・慶大大学院教授)など、現制度の課題を指摘する声もあった。
 また、「認知症に対し、具体的で早急な対応が必要。(認知症の診断や対応を得意とする)医師が往診することを報酬面で評価すべきではないか」(池田省三・地域ケア政策ネットワーク研究主幹)や「早期における認知症の鑑別診断と(医療・介護)連携の取れたケアサービスを、医療・介護の両面から構築していくことが大切」(村川浩一・日本社会事業大教授)など、認知症への対応の重要性を指摘する意見も出た。

■介護療養病床の転換を報酬改定で促進すべきとの声も
 一方、白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、医療・介護の連携によって、効率良いサービス提供の実現も目指すべきと主張。特に、介護療養病床の転換が進んでいない点について「同時改定に合わせ、転換を進めるような報酬の付け方をしてほしい。ぜひとも前に進めてほしい」と強く訴えた。
 また、安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、「介護療養病床の転換が進まないのは、(医療の現場が)政府の政策を信用していないため。同時改定を機に、基本的な見通しが立つ方策を具体的な形で出していくべき」と指摘。西澤委員は、介護療養病床と、その主な転換先とされる老人保健施設では、利用している人も機能も違う点が課題だとした上で「介護3施設の在り方についても、どこかできちんとした議論をするべきではないか」と述べた。


中医協の診療側「医療、介護の連携拠点を」-給付費分科会との打ち合わせで
医療介護CBニュース 10月21日(金)20時38分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協)の診療側委員は10月21日、社会保障審議会介護給付費分科会と共同で開いた打ち合わせで、医療と介護の連携をコーディネートする拠点を地域ごとに設置すべきだとの意見書を提出した。
 意見書では、「病状の急変時に受け入れてくれる医療機関があるのか」といった患者や利用者の不安を解消するため、医療、介護関係者が情報を共有して支援するネットワーク型の連携システムの必要性を指摘。こうした連携システムを構築するには、各地域に連携拠点を設置し人、物、組織、情報をコーディネートする役割が「決定的に重要となる」と訴えている。
 医療、介護関係者や、施設間の連携は現行の診療報酬と介護報酬でもそれぞれ評価されているが、意見書では現行の診療報酬体系について、個々の医療行為に点数を設定しており、包括的なネットワーク構築の取り組みが明確に評価される構造になっていないと指摘。自治体や地区医師会、病院、診療所のいずれかが、地域の実情に応じて拠点機能を担い、ネットワーク構築を進めるよう提案している。
 意見書は、診療側の7委員による連名。この日打ち合わせに出席した中医協の西澤寛俊委員(全日本病院協会長)は、「連携をしっかりすることで、質の向上と効率化の両方に寄与する」とし、中医協と介護給付費分科会でそれぞれ議論するよう求めた。
 介護給付費分科会の田中滋委員(慶大大学院教授)は意見書に賛意を示し、こうしたシステムを構築・維持するには、診療報酬と介護報酬の双方で手当てする必要があると指摘した。


介護福祉士国試の450時間研修で省令公布-15年度試験から義務付け
医療介護CBニュース 10月25日(火)12時53分配信

 厚生労働省はこのほど、介護現場で3年以上の実務経験のある人が介護福祉士国家試験を受験する際に新たに義務付けられる実務者研修のカリキュラムを450時間と規定した改正省令を公布した。2015年4月1日付で施行するため、同年度(16年1月実施予定)の国試を受験する人から、この研修を受講することが求められる。
 改正省令によると、国試受験者が前もって修了する必要があるのは、「介護の基本」や「認知症の理解」、「医療的ケア」など450時間の実務者研修。ただ、既に受講した訪問介護員研修や介護職員基礎研修、地域の団体による一定の内容・質が担保された研修については、実務者研修の一部カリキュラムとして読み替えることができる。
 また、3年以上の実務経験者が実務者研修を修了した場合、12年度以降は実技試験が免除される措置も盛り込まれた。


被災地の介護サポート拠点、将来も消えず-厚労省・宮島老健局長
医療介護CBニュース 10月25日(火)22時5分配信

 厚生労働省老健局の宮島俊彦局長は10月25日、全国老人保健施設協会(全老健)が開いた東日本大震災復興支援シンポジウムで講演し、避難生活を送る高齢者らを支援するために仮設住宅に併設されているサポート拠点の将来的な姿について、復興が進み、高齢者の住まいが整備された後もなくならないとの見通しを示した。
 サポート拠点は仮設住宅に併設され、訪問介護や通所介護といった介護サービスや総合相談などの機能を担う。厚労省は今年度の第1次補正予算と第3次補正予算案で、設置・運営のための経費を計上している。
 宮島局長はサポート拠点について、現在は25か所が開設されており、年内に80か所、最終的には200か所以上が設置されるとの見通しを示した。その上で、被災地の復興が進み、高齢者住宅や公営住宅といった住まいが整備された後の位置付けについて、「(サポート拠点の)機能が高齢者の住む街に一緒に移っていく。臨時のものだから消える、というわけではない」との見通しを示した。

■老健の方向性、「高機能化」か「住まい化」か
 宮島局長は、今後の老健の方向性として、「高機能化」と「住まい化」の2つを提示。高機能化に進む場合は、「リハビリ強化や、在宅復帰機能が高まれば介護報酬で評価するシステムを考えることなどが基本的な方向になる」とする一方で、住まい化の方向では「特養のように個室化になるだろう」と述べた。また、「地域をカバーする在宅医療の体制ができれば、老健の在りようをどう考えればいいのか(が課題)ということになる」と述べ、在宅医療の充実に伴って施設の在り方が検討課題になるとの見方を示した。
 このほか、社会保障と税の一体改革成案にも言及。改革に伴って2025年度に必要となる従事者数は、11年度の従事者数に比べて看護職員で50万-60万人程度、介護職員で90万人程度増えるとのデータを示した上で、「看護職員と介護職員をどうやって人材確保するか(が課題)」との認識を示した。


元介護福祉士が起訴内容認める 「薬物投与・傷害」初公判 広島
産経新聞 10月26日(水)7時55分配信

 介護施設の利用者に精神神経用剤などを投与し意識障害を負わせたとして、傷害罪に問われた広島市安芸区の元介護福祉士、太尾田京子被告(47)の初公判が広島地裁(井野憲司裁判官)で開かれ、太尾田被告は起訴内容を認めた。
 起訴状などによると、太尾田被告は海田町内の介護施設に勤務していた今年7月22日、利用者の男性=当時(67)=に対し、精神神経用剤「ベゲタミン」2錠を飲ませ、意識障害を負わせたほか、5月と6月にも別の利用者の女性=当時(88)=に多量のインスリンを注射して低血糖発作をおこさせたとしている。


24時間訪問サービス、報酬方式で賛否-第12回介護保険推進全国サミットが開催
医療介護CBニュース 10月27日(木)22時12分配信

  24時間訪問サービスの報酬の在り方などが話し合われた分科会「在宅ケアの革新~定期巡回・随時対応サービスの展開~」(10月27日、大分県臼杵市内)
 「第12回介護保険推進全国サミットinうすき」が10月27日、大分県臼杵市で開かれた。分科会「在宅ケアの革新~定期巡回・随時対応サービスの展開~」では、介護事業者や自治体関係者、学識経験者、厚生労働省の担当者が、来年4月から始まる定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)の制度や報酬の在り方について意見交換。特に、導入が検討されている包括払い方式については、その必要性を強く訴える意見が出た一方、時期尚早とする意見もあった。
 同分科会では、オブザーバーとして参加した厚労省老健局振興課の川又竹男課長が、24時間訪問サービスについて、社会保障審議会介護給付費分科会などで議論されている内容を報告。特に報酬については、包括払い方式の導入の是非が検討されているとした上で、その課題として、▽評価する範囲▽サービスが過少供給される可能性があることに対する対策-などを挙げた。
 サービスの過少供給の可能性について、ジャパンケアサービスグループの対馬徳昭最高顧問は、「あり得ない話」と指摘。また、高齢者総合ケアセンターこぶし園(新潟県長岡市)の小山剛総合施設長も「在宅の場合は利用者だけでなく家族がいる場合が多い。過少供給を心配するより、むしろ過大供給を抑制する方が問題ではないか」と述べた。一方、大垣市(岐阜県)福祉部社会福祉課の篠田浩課長補佐は、過少供給・過大供給とも可能性としてはあり得るとした上で、「ケアマネジャーや保険者だけでなく、地域でも過少供給や過大供給をチェックできる仕組みがあればよい」と提案した。
 包括払い方式そのものについては、「(導入が)絶対条件」(小山総合施設長)など、賛成する意見が多かったが、対馬最高顧問は「時期尚早。(2012年度の)次の、3年後の改定で導入してはどうか」と述べた。
 また、産業医科大医学部の松田晋哉教授は、24時間訪問サービスでも利用者からの連絡を受けるオペレーターには「医療的な資質を持った人材を配置すべき」と述べた。

■「国庫負担割合の増加は、制度の脆弱化を招く」-権丈教授
 分科会に先立ち、慶大商学部の権丈善一教授が、「いかにして社会保障を守るか」のテーマで基調講演した。権丈教授は、介護保険制度を維持する手法として、第2号保険料の引き上げと被保険者年齢を20歳まで引き下げることを提案。また、社会保障審議会介護保険部会などの議論で、保険料の公費負担割合を引き上げるべきとする意見が出ている点に触れ、「税収そのものは、どんどん減っている。この状況で国庫負担割合を大きくすれば、それだけ制度も脆弱になる」とし、その割合を安易に引き上げるべきではないと訴えた。
 このほか、会場では認知症ケアや市民後見制度をテーマとした分科会も行われた。「第12回介護保険推進全国サミットinうすき」は28日も同市内で開かれ、12年度の介護報酬改定をテーマとしたパネルディスカッションや「映画作家」大林宣彦氏による特別講演などが行われる予定。


療養病床の人員基準、経過措置を延長へ-社保審・医療部会が大筋合意
医療介護CBニュース 10月27日(木)22時18分配信

  療養病床に関する医療法上の経過措置の延長で大筋合意した社保審・医療部会(10月27日、厚労省)
 今年6月の改正介護保険法の成立を踏まえ、社会保障審議会の医療部会(部会長=齋藤英彦・国立病院機構名古屋医療センター名誉院長)は10月27日、2006年の第5次医療法改正で引き上げとなった療養病床の人員配置基準に関する経過措置について、期限切れを迎える来年4月以降も延長することで大筋合意した。また、転換病床の経過措置を6年間延長することも決定したが、病院の医療療養病床(医療保険)の看護配置基準に関しては、「5対1」に引き上げるとする厚生労働省の提案に対して賛否が分かれたため、引き続き協議することになった。
 第5次医療法改正では、介護療養病床(介護保険)の11年度までの廃止など、療養病床の大幅な再編が決定された。療養病床(医療・介護)の看護配置基準が6対1から4対1に引き上げられる一方、それ以前の看護配置基準については、11年度までの延長を認める経過措置が設けられたものの、改正介護保険法の成立で介護療養病床の廃止期限が6年間延長となった。
 意見交換では、介護療養病床の経過措置について反対意見はなかったものの、医療療養病床の看護配置基準を「5対1」に引き上げるとする厚労省案に対して賛否は割れた。
 齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、「経過措置の6年間の延長は致し方ない」と厚労省案を受け入れる一方、「療養病棟入院基本料2」(医療法上の5対1に相当)の算定病床が増加していることから、「医療法で位置付けるのであれば、病院の方は5対1が望ましいのではないか」と指摘。これに対して山崎學委員(日本精神科病院協会会長)は、「ギリギリで(算定要件を)クリアしている医療機関は、一人でも看護師さんが辞めると(報酬が減額された)『特別入院基本料』に落ちる」と反対の考えを表明した。
 厚労省によると、診療報酬上の「療養病棟入院基本料1」(医療法上の4対1に相当)の算定病床は、昨年7月時点で9万9413床。一方、療養病棟入院基本料2は11万760床で、それを上回っている。


09年度の社会保障給付費、約100兆円に-5.7兆円の伸びも過去最高
医療介護CBニュース 10月28日(金)21時29分配信

 厚生労働省の政策研究機関「国立社会保障・人口問題研究所」は10月28日に記者会見を開き、2009年度の社会保障給付費の総額が99兆8507億円(前年度比6.1%増)と、1950年度の調査開始以降、過去最高額を更新したと発表した。前年度からの増額は5兆7659億円で、初めて5兆円を超えた。
 増額分を給付の機能別に見ると、年金や介護保険給付費などの「高齢」が2兆5203億円で最も多く、以下は失業手当などの「失業」1兆2761億円、高齢者を含む医療費などの「保健医療」1兆1736億円などの順で、1兆円を超えたのはこの3項目=表=。
 一方、「年金保険給付費」「高齢者医療給付費」「老人福祉サービス給付費」「高年齢雇用継続給付費」の4つを合わせた「高齢者関係給付費」は68兆6422億円で、前年度から5.0%増だった。

■医療・介護部門の給付費増、報酬改定の影響か
 給付額を部門別に見ると、「医療」30兆8447億円(4.2%増)、「年金」51兆7246億円(4.4%増)、「福祉その他」17兆2814億円(15.8%増)で、「福祉その他」のうち「介護対策」は7兆1162億円(6.7%増)だった。
 「医療」の増加率は1997年度以降で最も高く、同研究所の東修司企画部長は会見で、「2008年度は診療報酬のマイナス改定の影響で伸び率が低かったが、09年度は診療報酬の改定もなく、高齢化であるとか、医療の高度化などを背景に、自然体の伸びを示したのではないか」と述べた。また、「福祉その他」の増加率が高かった要因としては、08年9月の「リーマン・ショック」の影響で、失業手当や生活保護の受給者が増えたことを挙げた。「介護対策」の増加には、09年4月に介護報酬が3%プラスに改定されたことと、利用者増の両方が関係したとの見解を示した。


<介護保険料>総報酬割の部分導入なら大企業社員300円増
毎日新聞 10月28日(金)21時23分配信

 厚生労働省は28日、40~64歳の介護保険料(12~14年度)について、賃金に応じて負担する「総報酬割」を一部導入した場合、大企業に勤める人で平均の月額保険料が300円増え、5200円(労使双方分)になるとの試算をまとめた。総報酬割を全面導入した場合は900円増の5800円(同)になるとした。31日の社会保障審議会介護保険部会に示す。まとまれば、来年の通常国会に関連法案を提出する。
 現在企業健保などの保険料は加入者数の頭割りで算出し、均一となっている。高齢化により、このままでも12~14年度の平均保険料は今の月4516円から4900円に上がるが、政府は算定方法を賃金に応じて負担を求める総報酬割に変える意向だ。まずは全体の3分の1に総報酬割を適用する案が有力で、大企業の負担は増える半面、賃金水準の低い中小企業では月額平均保険料が4050円に抑えられるとした。頭割りをやめ、すべて総報酬割で決めるなら4000円に下がるという。【山田夢留】


大企業社員は月900円増=現役世代の介護保険料見直し―厚労省検討
時事通信 10月28日(金)18時2分配信

 厚生労働省は、40~64歳の現役世代が医療保険を通じて支払っている介護保険料について、現行の定額制を改め、加入者の平均年収が高い大企業の医療保険ほど負担を重くする仕組みに見直す方針を固めた。これにより、大企業のサラリーマンが加入する健康保険組合の介護保険料(2012~14年度平均)は、算定方式を見直さない場合より月900円増えて同5800円になると試算している。
 社会保障審議会(厚労相の諮問機関)介護保険部会で議論し、まとまれば来年の通常国会に関連法案を提出する方針。現役世代の介護保険料は労使折半で、この見直しで健保組合や公務員らが入る共済組合の保険料負担が年430億円程度増える一方、国は中小企業の医療保険向けに支出していた補助金を減らせる。同省は浮いた補助金分を介護職員の給与維持に充てる。


介護保険推進全国サミット:臼杵で開催 /大分
毎日新聞 10月28日(金)15時23分配信

 介護保険制度の課題を話し合う「介護保険推進全国サミット」が27日、臼杵市で始まった。全国の自治体担当者やサービス事業者、医療福祉関係者ら約1100人が参加。「東日本大震災を乗り越え、介護保険の新たなステージへ」の思いを込め、初日に「誰もが地域で安心して暮らせる社会を目指す」との大会宣言をした。
 認知症ケア分科会では、大分大医学部総合内科学第三講座の木村成志講師が同市と医師会、同大が連携した対策を紹介。「大学の地域講座で市民に啓発し、早期発見や治療につながった。だが、参加していない人も多い」と課題を口にした。
 最終日の28日は来年度改定に向けて作業中の介護報酬を巡る討論がある。


介護保険料、大企業社員900円増…厚労省試案
読売新聞 10月28日(金)3時5分配信

 40~64歳の介護保険料の負担方法を見直す厚生労働省の試案が27日、明らかになった。
 大企業の社員の負担を増やす案で、導入すると、大企業の社員1人当たりの保険料(2012~14年度平均)は、見直しをしなかった時より最大月900円増の月5800円(労使折半)になる。負担の公平性を図るとともに、介護職員の賃上げ費用を確保するのが狙いだ。
 31日の社会保障審議会介護保険部会に示す。まとまれば、来年の通常国会に関連法案を提出する方針。
 現役世代の保険料は現在、給与水準に関係なく1人当たり同額で算出されている。ただ、同額だと負担が重い中小企業には国庫補助がある。これを社員の給与水準に応じた負担方法に変更。大企業社員の負担を増やし、中小企業社員の負担を減らして、国庫補助も減らすことを検討している。


介護報酬改定財源、「今の枠組みの中で」-第12回介護保険推進全国サミット
医療介護CBニュース 10月28日(金)22時8分配信

  「第12回介護保険推進全国サミットinうすき」のパネルディスカッション「第5期目の介護報酬改定に向けて」が10月28日、大分県臼杵市で開かれた。ディスカッションでは、2012年度の介護報酬改定に向けた財源確保や、東日本大震災の被災地の復興に地域包括ケアシステムの考え方をどのように生かすかなどについて意見交換が行われた。パネリストとして参加した内閣官房社会保障改革担当室長の中村秀一氏は、「介護報酬改定の財源は、現在の枠組みの中でやりくりしてもらうしかない」と述べ、消費税率の引き上げによって12年度の介護報酬改定の財源を確保することは事実上不可能とする見解を示した。 中村氏は、消費税率を引き上げる法案が今年度中に国会提出されたとしても、来年度に消費税が引き上げられる状況にはないと指摘。また、社会保障と税の一体改革成案に消費税率の引き上げが盛り込まれている点については、「15年ごろの(報酬改定の財源の)話」と述べた。

■「来年いっぱいでサービスの仕分けを」
 地域ケア政策ネットワーク研究主幹で、社会保障審議会介護給付費分科会委員の池田省三氏は、介護保険を安定的に維持するには給付の無駄を省くことが重要と主張。補足給付に資産要件がなく、多額の預貯金があっても受給が可能であることや、特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人には業界全体で約1兆円の内部留保があることなどを挙げ、「来年いっぱいで、(介護の各サービスが)自立支援に資するサービスかどうか、仕分けをする必要がある」と訴えた。これを受け、コーディネーターを務めた東大名誉教授で同分科会長の大森彌氏は、「(介護サービスの仕分けを)民主党がやらないのなら、今度は民主党の方が(国民から)仕分けられることになりますよ、ということになるのではないか」と述べた。 宮古市(岩手県)地域医療保健推進監の坂本恵子氏は、東日本大震災における同市の被災状況や、仮設住宅への被災者の入居状況などを報告。避難所で被災者や地元住民が少ない食料を持ち寄り、お互いに分け合いながら支援を待った状況を説明した上で、「地域包括ケアシステムが実現に向け、一歩進んだ。ただ、今後は(震災を機に生まれた地域のコミュニティーを)維持していくための支援が必要と思う」 と述べた。 さわやか福祉財団理事長の堀田力氏は、被災地の町を再建する際には、地域包括ケアの考え方を十分に反映させる必要があると指摘。特に、地域に適した外部サービス付き高齢者住宅や、高齢者と地域の人々が交流できる「居場所」の普及が重要になるとした。さらに堀田氏は、中長期的な課題として、人々の趣味や社会参加活動、医療や介護に関する情報などを一元的に集めた上で、治療やケアなどが必要な場合には、関係者がその情報を共有し、活用できる仕組みをつくる必要があると主張。個人情報保護法の一部があまりに過度な規制を敷いていることが、その実現の妨げになっているとし、「個人情報保護法の一部にしっかり穴を開け、(必要な情報を)地域で共有する必要がある」と訴えた。


同時改定へ民主党内の議論本格スタート-医療・介護WTが初会合
医療介護CBニュース 10月28日(金)21時52分配信

  民主党厚生労働部門会議に設置された医療・介護ワーキングチーム(WT、座長=柚木道義衆院議員)が10月28日、初会合を開き、2012年度の診療・介護報酬の同時改定や、社会保障と税の一体改革成案についての本格的な議論をスタートさせた。 WTでは、12年度同時改定や一体改革成案について、年末の予算編成や、来年の通常国会への提出法案にかかわる項目を集中的に審議。12月初旬にも結論を出し、部門会議を通じて社会保障と税の一体改革調査会に報告する。 同時改定では、今年度で終了する介護職員処遇改善交付金の来年度以降の取り扱い、一体改革成案では、70-74歳の医療費の自己負担割合や、高額療養費制度の見直しなどがテーマになる。 このほか、チーム医療や予防接種法、薬事法などのテーマについても検討し、年内に結論を出す。これらのテーマについてはそれぞれ、WTに小委員会を設置する方針。 WTの初会合では、▽介護職員処遇改善交付金▽後期高齢者医療制度▽高額療養費制度の見直し―3つのテーマについて、厚労省からヒアリングし、出席議員が意見交換した。

■改定率、「一定の方向性示す」
 柚木座長は初会合終了後、記者団の取材に応じ、12年度診療報酬改定の改定率について、野田佳彦首相が党代表選前に、「マイナス(改定)はないだろう」と発言していることなどを踏まえ、「WTとして一定の方向性を示したい」と述べた。具体的な数字を示すかどうかについては、「前回(10年度改定で)の全体で0.19%(プラス)という数字が、一つのベースとなる」と述べるにとどめ、明言を避けた。
 

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 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年11月 1日(火)19時16分4秒
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9月26日 - 10月13日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年10月20日(木)21時03分0秒
編集済
  24時間訪問サービスに期待感示す-認知症ケア学会大会長ら
医療介護CBニュース 9月26日(月)12時22分配信

 日本認知症ケア学会大会の時田純大会長らは、9月24日に開かれた同大会で講演し、来年度からスタートする「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)に期待感を示した。同大会は24日から2日間開かれた。
 24時間在宅ケア研究会の理事長でもある時田純大会長は講演で、特別養護老人ホームでは24時間のケアが提供されるのに対して、訪問介護が1日平均0.6回のケアにとどまるなど、施設サービスと居宅サービスには格差があると指摘。その上で、「この格差を充足させるのが24時間サービスだ」と述べた。
 さらに、高齢者の87%が家を所有し、その所有者の約9割が自宅での生活に満足しているとして、認知症の発症などで介護が必要になっても、自宅で生活できるようにすることが大事だと訴えた。 また、「24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会」元座長の堀田力・さわやか福祉財団理事長は、24時間訪問サービスを実際に運用できるかどうか疑問視する声が上がっている点について、「介護保険の立ち上げ時も同じだった」と反論。さらに、24時間訪問サービスの夜間勤務が介護従事者の負担になるとの意見に対しては、「われわれ(介護従事者側)のことでなく、利用者のことを考えるべきだ」とも主張した。
 このほか、24時間訪問サービスの特徴として、1回の訪問が既存サービスよりも短時間になる点を挙げ、「利用者は寂しくなる。だから地域、ご近所の力が必要になる」と指摘した。


「高齢者が引っ越さずに暮らせる地域を」-高齢者住宅機構設立シンポで宮島老健局長
医療介護CBニュース 9月26日(月)22時51分配信

 住宅メーカーや社会福祉法人、医療法人などでつくる「高齢者住宅推進機構」(樋口武男代表理事)は9月26日、東京都内で設立記念のシンポジウムを開いた。この中で、来賓あいさつに立った厚生労働省老健局の宮島俊彦局長は、高齢者が住まいを移さなくても医療や介護などのサービスが受けられる地域を構築する必要があると強調した。
 宮島局長はこれまでの医療や介護をめぐる施策について、「供給者側の都合で、入居者を入れ替えてしまう」と指摘し、利用者側が心身の状態に合わせて医療・介護施設を何度も移動している状況を紹介。その上で、「同じ所にいながら、外から医療や介護、生活のサービスが入ってきて、高齢者がなるべく引っ越さなくても暮らせる地域をつくれるように変えないといけない」と訴えた。
 さらに、厚労省が地域包括ケアの推進を目指していることを説明した上で、「これまでのように病院だけ、施設だけというのでは(高齢者人口の増加を乗り切るのは)無理。これからは住宅政策とケアサービスをどう組み合わせていくか、多様な形が求められている」と述べた。
 また、国土交通省住宅局の川本正一郎局長もあいさつに立ち、全世帯のおよそ20%を占める高齢者単身世帯と高齢夫婦世帯を合わせた割合が、10年後には25%にまで増加すると指摘。「高齢者にとって安全で、安心して住める場をつくるのは、大きな政策上の課題だ」と述べた。
 このほか、「これからの高齢者の住まいに求められるもの」をテーマにパネルディスカッションが行われた。この中で、石原美智子氏(社会福祉法人新生会名誉理事長)は、利用者に対する一日複数回短時間の訪問サービスを提供すれば、「施設に入らないといけない、という不安感がなくなる」と述べた。また園田眞理子氏(明大理工学部教授)は、高齢者の新たな住まいの在り方として、▽持ち家のある単身高齢者向けの食事付き共同住宅「高齢者ペンション」▽持ち家のない重度要介護者が集まって住む「高齢者ホーム」―などの類型を提案した。


介護甲子園の決勝出場事業所が決定
医療介護CBニュース 9月26日(月)18時20分配信

 日本介護協会(左敬真理事長)はこのほど、第1回「介護甲子園」決勝大会に出場する事業所を決定した。
 介護甲子園は、介護業界の活性化を目的に各事業所が優れた取り組みなどを発表するイベント。今回は、全国からエントリーした135事業所のうち、第三者による書類審査やインターネット投票などを経て、5つの事業所が決勝大会への進出を果たした。
 決勝大会は11月27日、都内の日比谷公会堂で行われる。出場を決めたのは次の事業所。※いいだクリニックからは2事業所が出場。
 「グループホーム なも」(名古屋市)▽「練馬キングス・ガーデン」(特別養護老人ホーム、練馬区)▽「いいだクリニック」(訪問リハビリテーションおよび介護療養型、鹿児島市)▽「扇の森」(特別養護老人ホーム、さいたま市)


たん吸引研修など支援補助金に230億円-社会・援護局概算要求
医療介護CBニュース 9月28日(水)21時55分配信

 厚生労働省が9月28日に発表した来年度予算の概算要求で、社会・援護局の社会福祉部門では今年度当初予算から2319億円(8.7%)増の2兆8989億円を要求する。このうち、たん吸引などを行える介護職員を養成する都道府県単位の研修の実施経費などを含む「セーフティネット支援対策等事業費補助金」には230億円を計上した。
 セーフティネット支援対策等事業費補助金にはこのほか、▽多様な人材の参入促進や職場定着などを目指して都道府県が実施する「福祉・介護人材確保安定化事業」▽介護福祉士の養成施設に通う人に資金を貸し付けたり、福祉人材センターで研修を実施したりする「福祉人材確保推進事業」―などを盛り込んだ。福祉人材確保推進事業の資金の貸し付け対象には、介護福祉士国家試験の実務経験ルートの受験者に2015年度から義務付けられる実務者研修の受講者を新たに加えた。
 さらに、EPA(経済連携協定)に基づいて来日した外国人介護福祉士候補者を円滑に受け入れるために巡回指導などを行う事業に5600万円を要求。1億2100万円を計上した外国人介護福祉士候補者への学習支援事業の対象には、介護福祉士国家試験に不合格となり、帰国した人が再チャレンジするための支援策を加えた。


厚生労働省の概算要求、過去最高に
TBS系(JNN) 9月28日(水)16時28分配信

 厚生労働省の来年度予算の概算要求がまとまりました。年金や医療など社会保障費の増加分を含め、総額でおよそ29兆6000億円と、過去最高となっています。
 28日に示された厚労省の来年度予算の概算要求は、社会の高齢化に伴う年金、医療、介護費用の増加分を含め、前の年に比べておよそ1兆6000億円増えて、総額で29兆5882億円と、過去最高となりました。
 今回の概算要求には、臨時増税で財源を賄うB型肝炎訴訟原告への給付金およそ7000億円は含まれていません。また、子宮頸がんやヒブワクチンの無料接種のための交付金や介護職員の賃金を上乗せするための給付金も盛り込まれず、予算編成の過程で検討することになりました。(28日12:57)


4時間訪問サービス基準案、現場の評価は
医療介護CBニュース 9月29日(木)17時38分配信

 来年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の人員基準や介護報酬の在り方などの案がこのほど、社会保障審議会介護給付費分科会に示された。同サービスは、要介護者を対象に1日複数回の定期巡回訪問と、随時の対応を提供するもの。同分科会の会合では委員から、オペレーターに必要な資格の要件に実務経験3年以上のホームヘルパーなどを含めることを懸念する意見などが上がった。こうした基準案や議論に対し、介護現場の評価も分かれている。

「過大供給には出来高制の併用を」
荒井信雄氏(全国訪問介護協議会会長、さくらケア社長)

 このサービスは重度要介護者の利用を想定しているが、ターミナルの時期を迎えた利用者であれば、1日10-20回の訪問が必要なケースもある。この場合、事業者としては包括報酬だけではとてもやっていけない。利用回数などについて一定の基準を設定し、常識を超える訪問が発生する場合は、出来高報酬を併用できるようにすることを検討すべきだ。
 そもそも改正介護保険法の条文では、このサービスが担うケアの内容として食事と入浴も挙げられている。しかし、重度者の食事介助や入浴介助は20分程度の短時間では終わらない。既存の滞在型訪問介護との併用ができなければ、時間を超過した分は私費で払わざるを得ないだろうが、それでは富裕層しか利用できない。もし私費を使わないなら、同居家族がいる人か、軽度の要介護者でないと利用できない。単身で重度の要介護者を対象とするこのサービスの前提自体が崩れてしまっている。
 随時対応を担うホームヘルパーが常勤換算で4.2人必要だったり、オペレーターの確保が必要だったりと、人員基準も厳しい。大手事業者か特別養護老人ホームなどを併設している事業者はまだしも、中小の訪問介護事業者が参入するのは困難だろう。

「人員基準案、包括報酬の方針は歓迎」
香取幹氏(やさしい手社長)

 厚生労働省の人員基準案なら、やりやすくなってよい。オペレーターに関しては、ITを利用した介護カルテを使い、緊急時の対応をすべて場合分けしておけば、ホームヘルパー2級以上の職員でも十分に対応できる。さらに言うと、例えば複数の事業者が共同でオペレーターを1か所に集め、ITを活用してそこから現地の職員に連絡する、といった効率的な運営もできるよう検討してほしい。
 包括報酬は歓迎すべきこと。自由度の高い包括報酬により、見守りや生活相談、配食など介護保険外の生活支援サービスも一緒に提供できるようになる可能性がある。さらに、24時間訪問サービスの事業所への通いサービスや、たん吸引などを専門とする夜間サービスなどに多様化すれば、事業者が競合し、サービスの質の向上につながるだろう。

「オペレーター要件の緩和に疑問」
菊地雅洋氏(特別養護老人ホーム緑風園総合施設長)

 人員基準案では、オペレーターの資格要件をサービス提供責任者と同等にする方針が示されているが、このサービスのオペレーターには、医療知識が求められる。ホームヘルパー2級の人らにまで要件を拡大したときに、果たして医療が必要かどうかを適切に判断できるのか疑問だ。医療職に限らないにしろ、せめて夜間対応型訪問介護のオペレーター要件と同等にすべきだ。また、利用者の処遇に支障がなければ、随時対応を担うホームヘルパーが定期巡回サービスにも従事できるとあるが、それでは随時の対応ができないのではないか。随時対応に専念するヘルパーを常時1人以上配置することが必要だ。
 介護報酬の面では、通所介護や短期入所などの外部サービスを利用した場合に報酬が減額される方針が示されているが、24時間訪問サービスの事業所が自社の利益を確保するために外部サービスを利用させず、結果的に利用者の外出機会がなくなることにつながらないか懸念している。

「短期入所などとの併用、減算理由にならない」
小濱道博氏(日本介護経営研究協会専務理事、小濱介護経営事務所代表)

 オペレーターについて、ホームへルパー2級の介護職員でも担当できるとする案について、反対意見も出ているようだが、24時間訪問サービスは、基本的に医療サービスではない。対応フローチャートと業務マニュアルさえ整備すれば、ヘルパー資格で十分ではないだろうか。
 報酬体系については、包括報酬の導入が自然な流れと考える。当然、介護事業者にも、それを前提とした経営力が求められるだろう。一方、短期入所や通所介護と併用すると報酬が減算されるなどの制度の導入が検討されているが、介護施設の代替サービスという側面もある24時間訪問サービスと、レスパイトを目的とする短期入所や通所介護とは、そもそも目的が違う。目的が違う以上、併用したからといって減算する理由にはならないのではないか。


「加算でなく居宅介護支援費の引き上げを」-東京都介護支援専門員研究協議会が提言
医療介護CBニュース 9月29日(木)20時31分配信

 東京都介護支援専門員研究協議会はこのほど、「介護保険制度改正に向けた提言」をまとめ、厚生労働省と東京都に提出した。提言では介護支援専門員の報酬について、業務の専門性や範囲などと比較して「極めて低額」と指摘。ケアマネジメントに対する報酬の引き上げを求めている。また、報酬引き上げの具体的方法については、複雑な加算方式ではなく居宅介護支援費本体の引き上げで対応すべきとした。
 「介護保険制度改正に向けた提言」は、来年4月の改正介護保険法の施行に向け、政省令や介護報酬改定の検討が進められていることを踏まえて作成されたもので、主に介護報酬や介護支援専門員の研修の在り方について提言されている。
 このうち介護報酬については、2009年度の改定で一定の処遇改善が図られたものの、介護職員の欠員補充や新規採用が困難な状況が続いていることから、今後も「介護職員以外の職種も含め、引き続き介護報酬の引き上げを図るべき」と指摘。特に居宅介護支援費については、「全国ベースで14%程度の引き上げが必要」とした。また、「介護保険サービスが入らなかったケアプランへの評価」「介護予防支援費の引き上げ」も求めている。
 介護支援専門員に対する研修については、養成研修(実務研修)に特定事業所などでの一定期間のインターンシップを含めることや、医療研修の創設、新任の介護支援専門員向けのOJTプログラムの開発、OJTの担当者の養成なども盛り込まれている。
 このほか、▽介護職などが行う医行為について、12年度以降の実施状況を評価・検証する▽宿泊付デイサービスに対し、一定の基準を示すなど公的に関与する―などの内容も提言された。


ケアマネ現金流用和解 高齢姉妹に700万円支払い 地裁明石支部
産経新聞 9月29日(木)15時32分配信

 兵庫県明石市の私立「明舞中央病院」の元ケアマネジャーの男性(63)=懲戒解雇=が、介護を担当していた高齢姉妹の口座から多額の現金を引き出したとして、姉妹側が男性と同病院を経営する医療法人「明仁会」に対し、未返済金と慰謝料など計約3300万円の損害賠償を求めた訴訟は、神戸地裁明石支部(土井文美裁判官)で和解が成立していたことが29日、分かった。男性と医療法人が解決金として計約700万円を姉妹に支払う内容。成立は今月12日付。
 訴状などによると、男性は、同病院の居宅介護支援事業所に勤務していた平成14年ごろから21年12月まで、明石市内の自宅で2人暮らしだった姉(94)と妹(87)の在宅介護を担当。姉妹はいずれも認知症で、男性は20年1月~21年6月にかけて、2人の口座から計約5300万円を無断で引き出したとしている。
 21年11月、姉妹が自宅を訪問した民生委員に相談したことで現金の不正な引き出しが発覚。男性は事実関係を認めたうえで、同年12月に姉妹側に計約3400万円を返済していた。
 姉妹側の代理人らによると、和解条項は解決金として男性が550万円、医療法人側が150万円を姉妹に支払う内容。
 昨年10月、姉妹側が「本来は最も信頼できるケアマネジャーから多額の現金を引き出され、深い精神的苦痛を受けた」として同支部に提訴していた。姉妹は現在、神戸市内のケアハウスで生活しているという。


介護情報公表で調査指針のガイドライン案-厚労省が事務連絡
医療介護CBニュース 9月29日(木)16時58分配信

 厚生労働省はこのほど、介護サービス情報の公表制度に基づいて事業所調査が必要なケースなどを明記した指針を策定する上でのガイドライン案を示し、各都道府県にあてて事務連絡した。同省の担当者によると、正式なガイドラインは、同制度に関する政・省令などの制定後に通知される予定。
 介護サービス情報の公表制度については、事業所への調査義務付けを廃止し、都道府県が必要と認めた場合にのみ調査が行われる方針が、今年6月に成立し、来年4月に施行される改正介護保険法に盛り込まれている。
 厚労省が示したガイドライン案では、調査を実施する必要があると考えられる事業所の例として、▽新規申請時や新規指定時▽新規申請や新規指定後の一定期間▽事業所自らが調査を希望する場合―を列挙。また、地域の実情に応じて調査することが適当な場合としては、▽更新申請時▽一定年数ごと―などを例示した。さらに、虚偽の報告が疑われる項目や利用者からの通報があった項目などを中心に調査するなど、効率的な実施も可能とした。
 一方、調査を行わないなどの配慮が必要な事業所の例としては、福祉サービス第三者評価を定期的に実施している事業所などを挙げている。


講堂「空」でも外で会議、前年度から14回-社会保障審議会関連の会議
医療介護CBニュース 9月29日(木)13時59分配信

 厚生労働省内の2階の講堂が空いているにも関わらず、民間のホテルなどを借りて実施された社会保障審議会関連の会議は、昨年4月から今年9月の間だけでも、少なくとも14回あることがキャリアブレインの取材で分かった。いずれの会議でも部屋の賃料として50万円程度がかかっており、中には1回の会議で70万円近くの賃料が必要だった場合もあった。
 厚労省大臣官房会計課管理室によると、社会保障審議会関連の会議が外部で開かれていた日のうち、講堂が使用されなかった日は、昨年4月から今年9月の間に限っても13日あった。
 この13日間に開催された同審議会の会議は、介護給付費分科会が8回、介護保険部会と医療保険部会、年金数理部会がそれぞれ2回の計14回。いずれも都内のホテルやホールなどで開催されていた。

■一回の会議で70万円余りの賃料が必要な場合も
 厚労省や会議室を貸し出した各施設によると、会議用の部屋の賃料は一回あたり50万円前後だが、中には「70万円余りの賃料が必要な場合もあった」(介護給付費分科会を担当する老健局老人保健課)という。
 約450人を収容できる講堂が空いているにも関わらず、外部のホテルなどを借りている点について、それぞれの分科会や部会の担当課は「会議の日程が決まった時点で必ず講堂の空きを確認するが、その時点では空いていなかったため、外部の施設を借りた」(医療保険部会を担当する保険局総務課)と口をそろえる。
 この点について、大臣官房会計課管理室では、「講堂の使用申し込みが直前でキャンセルされた結果、講堂が空いているのに外部で施設を借りるという事態が発生したのではないか。また、今年7月から9月の間については、厚労省の節電実行計画に伴い講堂の使用をできる限り停止していることも影響した」と説明している。なお、講堂使用のキャンセルが出た場合の対応については、キャンセル待ちの申し込みがあった部局のみに連絡しているという。

■介護保険部会の委員を務める淑徳大の結城康博准教授■
 「会議がキャンセルされること自体はやむを得ない。ただ、講堂なら、より多くの人が会議を傍聴できる。審議内容をできる限りオープンにするためにも、社会保障審議会関連の重要な会議は、できる限り講堂で実施すべきだ。そもそも、国民全体に対する負担増が論じられている以上、厚労省も知恵を絞り、もっと無駄を省く努力をすべき」


物価水準の実態に合った地域区分の見直しを-東社協などが要望書提出
医療介護CBニュース 9月29日(木)14時16分配信

 東京都社会福祉協議会(東社協)の高齢者施設福祉部会などはこのほど、地域の物価水準の実態に見合った地域係数や地域区分の見直しを求める「介護保険制度に関する要望書」を厚生労働省の宮島俊彦老健局長にあてて提出した。
 要望書は、高齢者施設福祉部会や東京都介護保険居宅事業者連絡会など東社協の3つの部会・連絡会と、東京都や横浜市、名古屋市、大阪市など8都県市の高齢者福祉施設の協議会でつくる「大都市高齢者福祉協議会」が両者共同で提出した。
 要望書では、物価が高い大都市の介護サービス事業所では、職員の給与水準が他の職業と比べて低く、介護人材が不足していると指摘。その上で、社会保障審議会介護給付費分科会で議論が進められている地域係数や地域区分の見直しに当たっては、人件費や家賃など物価水準の実態に見合った制度にするよう求めた。また、大都市高齢者福祉協議会独自の要望書では、施設・事業所の経営状況や介護報酬の在り方などについて、大都市部の代表者から意見を聴く機会を設けるよう提案している。


19サービスが黒字確保=11年介護経営実態調査―厚労省
時事通信 9月30日(金)20時34分配信

 厚生労働省は30日、2012年度介護報酬改定の基礎資料となる11年介護事業経営実態調査(速報値)を公表した。利益率は調査した20サービスのうち、19サービスが黒字を確保。サービス計画(ケアプラン)を作る居宅介護支援がマイナス2.6%で唯一赤字となったが、赤字幅は08年の前回調査時のマイナス17.0%より大幅に縮小した。
 調査は約3万施設・事業所を対象に、11年3月時点の補助金を含めた収支から利益率を算出。前回調査と比較可能な15サービスのうち、10サービスで利益率が上がった。
 施設サービスの利益率は、特別養護老人ホーム9.3%(前回調査3.4%)、介護老人保健施設9.9%(同7.3%)、介護療養型医療施設9.7%(同3.2%)と、比較的高かった。
 一方、在宅サービスは赤字の居宅介護支援に加え、訪問看護2.3%(同2.7%)など利益率が低いものもあった。居宅介護支援の赤字幅が縮小したのは、ケアマネジャー1人当たりの利用者数が増えたことによる。


介護施設・事業所の経営改善…厚労省調査
読売新聞 9月30日(金)20時24分配信

 特別養護老人ホームなど介護サービス施設・事業所の経営状況が3年前に比べて改善していることが、厚生労働省が30日公表した介護事業経営実態調査(速報値)でわかった。
 介護報酬が2009年度に3%引き上げられたことが要因。
 今年3月の収入に占める利益の割合(利益率)は、特養が3年前の前回調査比5・9ポイント増の9・3%、訪問介護は同4・4ポイント増の5・1%などだった。前回調査では、介護現場の人手不足に対応して給与を引き上げた施設などが多く、利益率低下が目立っていた。


<介護事業>利益率が上昇 介護報酬プラス改定などで
毎日新聞 9月30日(金)20時11分配信

 厚生労働省は9月30日、介護サービス事業ごとに利益率などを調べる「介護事業経営実態調査」の結果を発表した。前回(09年度)の介護報酬改定が3%のプラス改定だったことなどから、前回調査(08年)に比べ、軒並み利益率は上昇した。調査結果は12年度の介護報酬改定の基礎資料となる。
 調査は全国の2割に当たる約3万施設を対象に行い、36.1%の1万724施設から有効回答を得た。サービス別に利益率(売り上げに占める営業利益)をみると、施設系では▽特別養護老人ホーム9.3%(08年調査3・4%)▽老人保健施設9.9%(同7.3%)▽介護療養型医療施設9.7%(同3.2%)--と前回より上昇した。居宅系でも▽訪問介護5.1%(同0.7%)▽通所介護11.6%(同7.3%)などでアップした。
 一方、グループホームは前回調査より1.3ポイント減の8.4%、訪問看護も0.4ポイント減の2.3%だった。【山田夢留】


介護基盤緊急整備、3年で14万人分見込み-目標の16万人には届かない見通し
医療介護CBニュース 9月30日(金)18時44分配信

 厚生労働省は9月30日、2009年度の第1次補正予算に盛り込まれた特別養護老人ホーム(特養)などの介護基盤の緊急整備の状況を発表した。それによると、全体では09年度と昨年度(実績、補助ベース)、今年度(見込み)の3年間で14万人分が整備される見通し。国は09年度からの3年間で、当初計画12万人分に1年分を上乗せした16万人分の介護基盤を整備するとの目標を掲げていたが、それには2万人分届かない見通しだ。
 全体の09年度の整備実績は2.9万人分、昨年度の実績は4.8万人分だった。今年度は6.3万人分の整備を見込む。
 施設種別に見ると、3年間での整備量が最も多いと見込まれるのは、特養の6.6万人分。このほかの施設・居住系サービスでは、認知症高齢者グループホームが3.4万人分、老人保健施設が2.0万人分、小規模多機能型居宅介護事業所が1.6万人分、ケアハウスが0.4万人分、それぞれ整備される見通しだ。


介護保険3施設、通所などの収支差率改善-介護実調の速報値
医療介護CBニュース 9月30日(金)21時41分配信

  厚生労働省は9月30日、来年度の介護報酬改定の基礎資料となる「2011年介護事業経営実態調査」の結果(速報値)を社会保障審議会介護給付費分科会調査実施委員会(委員長=田中滋・慶大教授)に示した。前回の08年調査に比べ、介護保険3施設や通所介護などで収支差率が改善されていた一方、認知症高齢者グループホームや訪問看護などは悪化した。調査結果は、10月7日に開かれる同分科会に報告される予定。
 今年3月の1か月間の収支状況などを調査した。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や訪問介護事業所、居宅介護支援事業所など20サービスの約3万施設・事業所を対象に実施し、約1万施設・事業所から回答を得た。
 それによると、収支差率が最も高かったサービスは通所介護の11.6%で、前回調査の7.3%から4ポイント超伸びた。これに介護老人保健施設(9.9%、前回調査は7.3%、以下同)と介護療養型医療施設(9.7%、3.2%)、地域密着型を除く特養(9.3%、3.4%)の介護保険3施設が続いており、いずれも収支差率は9%台にアップしていた。このほか、訪問入浴介護(6.7%、1.5%)、福祉用具貸与(6.0%、1.8%)、認知症対応型通所介護(5.9%、2.7%)、訪問介護(5.1%、0.7%)、小規模多機能型居宅介護(5.9%、マイナス8.0%)の各サービスでも収支差率が伸長。今回の調査で唯一赤字だった居宅介護支援の収支差率はマイナス2.6%だったが、前回のマイナス17.0%からは15ポイント近く改善された。
 一方、認知症高齢者グループホーム(8.4%、9.7%)、短期入所生活介護(5.6%、7.0%)、通所リハビリテーション(4.0%、4.5%)、特定施設入居者生活介護(3.5%、4.4%)、訪問看護(2.3%、2.7%)の5つのサービスでは、前回よりも収支差率が悪化していた。
 このほか、前回調査で有効回答数が少なく、分析できなかったサービスの収支差率は、夜間対応型訪問介護が4.6%、地域密着型特定施設入居者生活介護が3.8%、訪問リハビリテーションが3.1%、短期入所療養介護が2.2%、地域密着型特養が1.9%となった。

■給与費割合は減少傾向
 また、前回調査と比較可能な15サービスのうち、訪問看護と特定施設入居者生活介護を除く13のサービスで、収入に対する給与費の割合が減少していた。給与費の割合が高かったのは居宅介護支援の80.4%や訪問看護の80.0%で、最も低かったのは特定施設入居者生活介護の49.0%だった。


介護保険新サービスの普及などに35億円-老人保健関係予算概算要求
医療介護CBニュース 9月30日(金)13時9分配信

 厚生労働省がこのほど公表した来年度予算概算要求のうち、老人保健福祉関係分は今年度当初予算から1261億円(5.5%)増の2兆4213億円だった。来年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の普及など、「在宅医療・介護の推進」には35億円を計上した。
 在宅医療・介護の推進に向け、サービス拠点の整備を進める。具体的には、24時間訪問サービスのほか、小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせた新サービス「複合型サービス」の普及を図る方針だ。また、既存の訪問看護ステーションの大規模化やサテライト型事業所の設置も進める。低所得高齢者向けの小規模な養護老人ホームの整備推進や、養護老人ホームや軽費老人ホームの個室化推進なども盛り込んでいる。
 また、地域包括支援センターの多職種連携機能を強化するための「地域ケア多職種協働推進等事業」には10億円を計上した。地域ケア会議の運営で指導的な役割を担う人材、在宅医療を担う医師、理学療法士などのリハビリ専門職の確保を支援する。
 さらに、閉じこもりやうつなどで介護予防事業に通うことが困難な高齢者向けに、生活機能の低下を防ぐための訪問型介護予防プログラムを開発し、そのマニュアルを作成する「市町村介護予防強化推進事業」には2.8億円を盛り込んでいる。
 このほか、老人福祉関係予算の大部分を占め、介護給付に対する国の負担金などを含む「安定的な介護保険制度の運営」の項目では2兆3925億円を計上。今年度末で介護職員処遇改善交付金が終了することを受けた来年度以降の処遇改善の在り方については、「予算編成過程で検討する」としている。


特養の兼務ケアマネ、プラン作成よりケア-全国老施協調査
医療介護CBニュース 9月30日(金)12時47分配信

 特別養護老人ホーム(特養)の介護支援専門員(ケアマネジャー)のうち、介護職員や看護職員などを兼務している職員は、ケアプランの作成よりも介護や看護といったケアワークに平均的に多くの時間を割いていることが、全国老人福祉施設協議会(全国老施協)の調査で分かった。
 調査は昨年10-12月、全国の特養2000施設を対象に実施し、899施設(45.0%)から回答を得た。専任の介護支援専門員343人、専任の生活相談員520人、生活相談員や介護職員、看護職員など他の職種を兼務する介護支援専門員774人について、それぞれ1日当たりの平均業務時間などを調べた。
 その結果、ケアプラン作成では、専任の生活相談員を含めた全職種の平均業務時間は77.5分。業務の実態別に見ると、他職種兼務の介護支援専門員は87.3分だったのに対し、専任の介護支援専門員の場合は112.1分と、兼務の職員より3割弱長かった。一方、食事支援や入浴支援といったケアワーク(平均時間83.2分)では、専任の介護支援専門員の業務時間は73.9分にとどまったが、兼務の介護支援専門員では116.5分と、専任職員の1.5倍超の時間を割いていた。
 専任の介護支援専門員はこのほか、利用者のアセスメント(58.9分、全職種平均50.3分)、サービス担当者会議の企画・運営といった「チームマネジメント」(75.2分、同70.9分)などにかける時間が長かった。
 また、「介護支援専門員と同じような業務を行っている」との指摘もある専任の生活相談員については、入所前相談などを行う「ニーズの把握」(56.7分、同44.8分)、入所時の契約締結(44.7分、同38.0分)、相談支援(48.8分、同41.3分)、地域との連携(50.3分、同40.8分)などが主な業務となっており、ケアプラン作成を主な業務とする専任の介護支援専門員とは異なる働き方をしていた。
 今回の調査結果について、全国老施協の担当者は、「専任の介護支援専門員が施設内ケアマネジメントの中核を担っている一方、専任の生活相談員は行政や地域、家族との調整・連携などに専門性を発揮しており、両職種の専門性は明確になっている」と指摘。また、他職種を兼務する介護支援専門員がケアプラン作成よりケアワークに多くの時間を割いていた点に対しては、「兼務では介護支援専門員としての専門性を発揮することは困難であり、施設の介護支援専門員は専任化が望ましい」としている。


介護職の「医療的ケア」研修、きょう1日説明会開催/神奈川
カナロコ 10月1日(土)5時0分配信

 たんの吸引など「医療的ケア」が研修を受けた介護職員も可能になることを受け、NPO法人フュージョンコムかながわ・県肢体不自由児協会(山田章弘理事長)は11月から、介護職員向けの研修会を開催、受講者を募集している。10月1日午後5時から、県社会福祉会館(横浜市神奈川区沢渡)で申し込み説明会を開く。
 6月の法改正で、これまで医師や看護師に限定されていたたんの吸引や経管栄養が、来年4月から介護福祉士や研修を受けた介護職員もできるようになる。
 研修はこの制度改正に伴う県の委託事業で、11月20日から来年3月まで行われる。対象者や実施できる医療的ケア内容によって三つのカテゴリーに分かれ、最大で座学7日、演習2日、実地研修は受講者の所属施設で40時間程度。
 定員は40人で、応募多数の場合は、緊急度などによって選考する。
 問い合わせは、同協会電話045(311)8742。


<紙おむつ>全国初、家庭からリサイクル回収 福岡・大木町
毎日新聞 10月2日(日)9時58分配信

 福岡県大木町は1日から、家庭内で出る紙おむつのリサイクル回収を始めた。病院や介護施設など事業所での例はあるが、自治体が紙おむつの分別回収に取り組むのは全国初。紙おむつの排出量は、高齢化社会の進展に伴い増える見込みで、県リサイクル総合研究センター(北九州市)は同町の取り組みを基に、他自治体などでの分別回収に生かしたい意向だ。
 08年度から、同センターや、紙オムツの再資源化に取り組むトータルケア・システム(福岡市)などと共同研究を重ねてきた。
 大木町は08年に循環型社会を目指す「もったいない宣言(ゼロウエスト宣言)」を採択。06年度から生ゴミの分別収集を始め、焼却ゴミを約4割削減した。残る焼却ゴミの組成調査をしたところ、紙・布類4割▽プラスチック類2割▽紙おむつ1割--などだった。プラスチック類については10年度から再資源化しており、次の課題として、紙おむつに目をつけた。
 紙おむつメーカー5社の協力を得て町が町内51カ所に回収ボックスを設置。各家庭はできるだけ便を取り除いたうえで指定袋(15リットル用10枚150円)に入れて出す。紙おむつ、パット、お尻ふき(ウエットティッシュ)以外のビニール袋やペット用おむつ、ゴム手袋などは回収できない。
 紙おむつは良質なパルプが使われており、週1、2回の回収後、トータルケア・システムの大牟田工場で建築資材となる再生パルプにリサイクルする。
 同町で家庭から出される紙おむつは年間約117トンで、当面は42%の回収を見込み、最終的には90%程度を目指す。リサイクルでは焼却に比べ、二酸化炭素の排出量を約4割削減できるという。
 センターの試算では、紙おむつの排出量は、病院や介護施設などからが約3・5割で、残りは家庭から出ていることから、今後、自治体での分別回収が課題になると分析している。
 同町環境課は「資源循環の町づくりを目指しており、これもその一環。多くの町民に参加してもらい、次の世代のためにも資源の有効活用を呼びかけていきたい」。同センターは「高齢化社会を見据え、新たなリサイクルのシステムを作りたい。これはその第一歩。今後は、事業者に分別回収を広げ、将来的には他自治体にも波及させていきたい」と話している。【上村里花】


一部ユニット特養の別指定で手続き方法提示-厚労省が事務連絡で疑義解釈
医療介護CBニュース 10月3日(月)20時29分配信

 従来型多床室とユニット型個室を合築した特別養護老人ホーム(特養)などの「一部ユニット型施設」の類型を廃止し、それぞれを別の施設として指定する改正厚生労働省令について、同省はこのほど、指定の手続き方法などを示した疑義解釈をまとめ、各都道府県にあてて事務連絡した。
 疑義解釈によると、一部ユニット型施設が指定更新を迎えた際の手続き方法については、▽一方の施設は更新申請を行い、もう一方の施設は新規申請を行う▽一部ユニット型施設を廃止した上で、それぞれの施設が新規申請を行う―の両方が可能とした。
 また、別施設となった後の介護報酬の取り扱いについても提示。専従職員の配置を要件とする加算については、職員が従来型とユニット型の両施設を兼務している場合は算定できないとした。一方、利用者数に基づく必要職員数を要件としている加算は、両施設の利用者数の合計に基づいて職員数を算出するとした。


ALS介護訴訟:和歌山市「仮の義務付け不必要」 地裁決定に即時抗告 /和歌山
毎日新聞 10月4日(火)14時59分配信

 ◇サービス増、地裁決定に
 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う和歌山市の男性が、同市に24時間の介護サービスを求めている訴訟で、現行の1日約12時間のサービスを20時間に増やすよう仮の義務付けを命じた和歌山地裁決定に対し、和歌山市は3日、大阪高裁へ即時抗告した。抗告の理由として「仮の義務付けの必要性はない」としている。
 訴えによると、市は障害者自立支援法に基づき1日当たり約8時間(月268時間)の介護を公費負担。介護保険分を加え1日約12時間の介護を受けているが、原告側は24時間介護が必要であることは明らかとしている。【岡村崇】


在宅介護か介護施設か、親世代が望むのはどっち?
web R25 10月4日(火)6時5分配信

まだ遠い将来のこととはいえ、離れて暮らす親に介護が必要になったら、僕らには何ができるんだろう。できれば自分の手で介護してあげるのが「正しい子のあり方」な気がするけれど、仕事と生活だけで手一杯な毎日を考えると、正直なところ不安も大きい。でも、「老人ホームのような施設に預けるのは親不孝だ」なんていう人もいるし…。実際のところどうするのがよいんだろう?
「ひと口に介護施設といっても、例えば寝たきり状態なら24時間態勢で介護を受けられる『特別養護老人ホーム』や、認知症なら介護スタッフのサポートを受けながら家庭的に共同生活ができる『グループホーム』といったふうに、介護される方の状態や費用によって様々な選択肢があります。また、本人が自宅での生活を望むなら『訪問介護』を検討するなど、しっかり情報収集をして最適な介護サービスを選ぶことが、現実的な介護をするうえで重要なポイントです」
こう話してくれたのは、介護・暮らしジャーナリストでNPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さん。ちなみに、内閣府が行った『高齢者介護に関する世論調査』によれば、自分自身が介護を受けることになった場合について、「可能な限り自宅で介護を受けたい」と答えた人は44.7%、「介護施設などを利用したい」と答えた人は42.3%と、ほぼ半々に意見が割れているそう。必ずしも自宅での介護を望む人ばかりではないってことか…。
「子世代は、どうしても『同居して自分の手で介護するのが一番いいこと』と考えがちですが、離れて暮らす親子にはそれぞれの生活ペースがあり、必ずしも同居が最善ではないんです。にもかかわらず、一方的な思い込みで無理に同居をした結果、家族関係が悪化してしまったという悲しいケースも少なくありません。まずは固定観念を捨てて、介護される親自身が“どこで暮らしたいか”を優先することが第一ですね」
介護されるのは親自身なわけで、まずは当人の意志を確認するのは当然といえそう。
「とはいえ、介護に“これで家族全員が100%ハッピー”というパーフェクトな方法はありません。親の希望を聞くだけでなく、介護に引っ張られすぎて自分自身の生活を壊さないことも大切。両者をすりあわせながら、自分たち家族にとって一番無理のない介護の方法を見つけていくべきなんですよ」
年を重ねていく親が、いつ「要介護」になるかはわからない。元気なうちに「もし介護が必要になったら、どうしたいか?」をさりげなく聞いておくといいのかもしれない。
(呉琢磨)
(R25編集部)


【中医協】介護給付費分科会と21日に会合-同時改定に向け初の共同開催
医療介護CBニュース 10月5日(水)17時18分配信

 厚生労働省は10月5日の中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、2012年度の診療・介護報酬の同時改定に向け、社会保障審議会介護給付費分科会と合同での会合を21日に開くことを明らかにした。同省によると、中医協と同分科会の共同開催は初めて。
 合同の会合では、「入退院時の医療機関と介護サービス事業者との連携促進」「介護療養病床から介護療養型老人保健施設などへの転換促進」「介護保険施設での医療提供のあり方」といった施設における連携体制の構築や、「訪問看護やリハビリテーションなど、在宅生活時の医療提供のあり方」「看取りや認知症の対応強化」など、在宅における医療と介護の連携について意見交換を行う。
 参加者は、中医協の森田朗会長(東大大学院教授)と同分科会の大森彌分科会長(東大名誉教授)を中心に、10人ほどを予定している。意見交換の結果は両会に報告され、今後の議論に反映させる。
 会合は非公開の予定だったが、5日の総会で診療側の鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「非常に重要な検討項目ばかりなので、希望する人は傍聴できるよう、オープンにやっていただきたい」と要望。これに対し、厚労省保険局の鈴木康裕医療課長は「先方(介護給付費分科会)との調整の上で考えていきたい」と答えた。


民主、同時改定に向けた議論を本格化-厚労部門会議がWT設置へ
医療介護CBニュース 10月5日(水)15時40分配信

 民主党の厚生労働部門会議(座長=長妻昭・党政調副会長)は10月5日の会合で、部門会議の下に、2012年度の診療報酬・介護報酬の同時改定などを議論する医療・介護に関するワーキングチーム(WT)を設置することを決めた。
 会合後に記者団の取材に応じた部門会議コアメンバーの柚木道義衆院議員によると、このWTで議論されるテーマは、12年度の診療・介護報酬の同時改定と、社会保障と税の一体改革の関連法案がメーンになる見通し。議論の具体的なスケジュールは、今後検討する。
 この日の会合でWTの設置を決めたのは、医療・介護のほか、▽障害者▽厚生労働分野の行政刷新・規制改革▽生活保護▽年金▽雇用・労働―の計6分野。ただ、「絶対に6つでコンプリートというわけではない。必要に応じてWTを別途設置し、検討することもある」(柚木議員)という。部門会議の次回会合が開かれる予定の13日をめどに各WTの座長などを決め、本格始動させる方針だ。

■全労働者のストレスチェック義務化へ
 また、この日の会合では、次期臨時国会に提出予定の労働安全衛生法改正案の検討状況について、厚労省から説明を受けた。同改正案は、メンタルヘルス対策の充実に向け、▽一般定期健康診断の検査と併せ、医師が全労働者に対してストレスチェックを行う▽ストレスチェックの結果を基に、必要な人に対して産業医や地域産業保健センターの医師が面接指導を実施する―ことなどを盛り込んでいる。


介護職のたん吸引などに関し、改正省令公布
医療介護CBニュース 10月6日(木)19時46分配信

 厚生労働省は10月3日付で、一定の研修を受けた介護職員らが、たんの吸引や経管栄養を実施するための改正省令を公布した。改正省令では、介護職員が実施する具体的な医行為や、そのために必要な研修の内容のほか、研修を担当する施設が満たすべき要件についても明記されている。改正省令は2012年4月1日付で施行される。
 介護職員らが実施できるようになるのは、たん吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)。実施に当たっては、基本研修のほか、施設や在宅などの現場で、たん吸引などの実地研修を受けなければならない。
 研修内容は、不特定多数の利用者を対象とする場合と、重度障害者など特定の利用者を対象とする場合に大別される。
 不特定多数の利用者を対象とする場合については、さらに「たん吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)を実施できる」と「気管カニューレ内部を除くたん吸引と、経鼻以外の経管栄養を行う」の2類型に分けられる。いずれも、講義を中心とした基本研修を受講した上で、それぞれの類型に応じた実地研修を受けなければならない。
 一方、特定の利用者を対象とする場合は、基本研修とその利用者に必要な行為についての実地研修を受講する。認定後は、その利用者に対してのみ、研修を受けた行為だけを実施できる。
 15年度以降、介護福祉士国家試験を受験する人に対しては、たんの吸引などに関する基本研修と、実地研修が課される。基本研修は専門学校などの養成機関で受講することが義務付けられているが、実地研修に関しては養成機関を修了した後に受講してもよい。

■研修を行う事業所の要件も明記
 介護職員がたん吸引などの医行為を実施するに当たって、事業者は都道府県に登録する必要がある。登録に必要な要件は、▽医師の文書による指示の実施▽たんの吸引などの実施内容を記載した計画書の作成▽実施状況の報告書の作成▽緊急時の医師や看護師への連絡方法の整備-など。
 一方、介護職員らを対象に基本研修と実地研修を行う研修機関の要件としては、▽医師や看護師らが講師を務める▽都道府県に対して研修の実施状況を定期的に報告する▽十分な講師数と器具類の確保―などが盛り込まれている。


介護実調の課題を指摘する声、相次ぐ-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 10月7日(金)22時6分配信

  10月7日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)では、2012年度の介護報酬改定の基礎資料となる「11年介護事業経営実態調査」の結果(速報値)も報告された。委員からは、その調査内容や結果について、問題点や課題を指摘する声が相次いだ。
 池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、多くのサービスで収益が増えているのに、給与費は伸び悩んでいる点を問題視。伊藤彰久参考人(連合生活福祉局長、篠原淳子委員・同総合組織局長の代理)も、各サービスにおいて、どのように収入が労使間で分配されているかについて明らかにする必要があると主張した。
 また、池田委員は一部のサービスで収支差率が10%前後に達していることに触れ、「(保険制度で)守られた市場である介護で、5%、10%の収支差率を上げるのはいかがなものか」と述べた。一方、勝田登志子委員(認知症の人と家族の会副代表理事)は、「介護の現場からは(調査で示されたほど高い)利益は上がっていないという声が聞かれる。今、パートや派遣で働いている従事者をすべて常勤とすれば、(多くの事業者が)赤字になる」と指摘。調査結果が現場の実情を反映できているかについて疑問を呈した。
 続いて分科会では、「介護サービスの質の評価のあり方に係る検討委員会」の武藤正樹委員長(国際医療福祉総合研究所所長)が、同委員会の活動について報告した。武藤委員長は、褥創の改善度や認知症高齢者の日常生活自立度の改善などを、介護報酬で評価する是非を特別養護老人ホームや老人保健施設などにアンケート調査した結果を紹介し、「利用者の状態像の改善に取り組んでいる事業所にインセンティブを与えるのは重要な試みだが、アウトカム(介護によってもたらされた利用者の健康状態や自立度の変化)指標の変化を報酬で直接評価するには、まだ課題も多い」などと述べた。


介護福祉士受験料下げ、余剰積立金縮減で-厚労省検討会、報告書案を大筋了承
医療介護CBニュース 10月7日(金)21時4分配信

   厚生労働省の「指定試験機関・登録機関の改善に関する検討会(社会・援護局)」(座長=田島優子弁護士)は10月7日の会合で、社会福祉振興・試験センターが保有する余剰な積立金を取り崩し、介護福祉士など3国家試験の受験手数料を数年間引き下げることなどを提言した報告書案を大筋で了承した。
 介護福祉士と社会福祉士、精神保健福祉士の3国家試験を実施している同センターをめぐっては、受験手数料と登録手数料による積立金が過大として、取り崩しによる受験手数料などの引き下げが今年度から行われている。現在の計画では、受験手数料については3-5年間の引き下げによって積立金をほぼゼロにする方針だ。
 一方、この日示された報告書案によると、災害などによって再受験が必要になった場合に備え、一定の積立金は残しておく必要があると指摘。これ以外の余剰な積立金を取り崩す期間については、介護福祉士と精神保健福祉士が今年度から5年間、社会福祉士が10年間と、現在の計画よりも長い期間とする方針を示している。
 また、受験者の利便性を向上させるため、▽介護福祉士養成施設の卒業者にも国家試験が課される2015年度以降、社会福祉士・精神保健福祉士の両国家試験の試験日をずらし、介護福祉士国家試験も同じ年度に受験できるようにする▽介護福祉士国家試験の筆記試験の試験地拡大を進める―との対策を講じるべきとした。
 このほか登録手数料をめぐっては、▽東日本大震災によって登録証をなくした場合は、再交付手数料を免除・返還する▽介護福祉士がたん吸引などを実施できるようになることで登録事項の変更や登録証の再交付が必要な場合は、手数料負担を課さない―などの方針を盛り込んでいる。


厚労省社保改革推進本部が初会合-年内に改革の全体像
医療介護CBニュース 10月7日(金)14時55分配信

  厚生労働省は10月7日、政府・与党の社会保障と税の一体改革成案を踏まえて医療、介護、年金などの制度改革を進める「社会保障改革推進本部」の初会合を開いた。来年の通常国会への関連法案提出に先立ち、年内には改革の全体像を示す方針。今後、2週間に1回程度のペースで会合を開く。
 本部長に就いた小宮山洋子厚労相は冒頭のあいさつで、「年金、医療、介護などそれぞれの分野ごとに、審議会などで検討を進めているが、この会議の中で足並みをそろえ、次の通常国会になるべく多くの法案を、一体感を持って出したい」と意欲を語った。 初会合では、医療・介護など各分野の担当局長らが、それぞれの検討の進ちょく状況を報告した。


社会保障制度改革で厚労省が推進本部設置
産経新聞 10月7日(金)12時56分配信

 厚生労働省は7日、政府与党が6月にまとめた社会保障と税の一体改革案に沿って医療、年金、介護などの制度改正を進める「社会保障改革推進本部」(本部長・小宮山洋子厚労相)を設置した。来年の通常国会以降、個々の制度改正案を提出していく予定で、小宮山氏は年内に改革の全体像を提示する考えを示した。


新地域区分、全体0.6%下げで上乗せ確保-厚労省、試算を介護給付費分科会に提示
医療介護CBニュース 10月7日(金)19時57分配信

 厚生労働省は10月7日、社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、新たな介護報酬の地域区分を導入した場合の財政試算を示した。介護報酬全体の水準を0.6%引き下げることで財源を捻出し、上乗せが必要な地域区分に配分する「財政中立」のスタンスに基づいた試算で、上乗せ割合は、特別区や過半数の特甲地では現行制度より高くなっているが、一部の特甲地や甲地、乙地、その他の区分では低く設定されている。
 現行の地域区分は「特別区」「特甲地」「甲地」「乙地」「その他」の5つに分かれているが、新たな地域区分は国家公務員の地域手当に合わせ、最も高い「特別区」から最も低い「その他」までの7区分が設定されている。なお、現行の地域区分から新区分に変更するに当たり、級地が2区分以上変化し、上乗せ割合も急変する区分に対しては、激変緩和の観点から、現行よりも1区分高いか低い区分に見直す経過措置が講じられる。経過措置は2012年度から14年度までの3年間、適用される。
 厚労省では、新たな地域区分と現行の人件費割合、国家公務員の地域手当の上乗せ割合を基に、新制度を導入した後に必要となる総費用額を算出。現在の総費用額と比較した結果、基本報酬の水準を0.6%引き下げると、新たな地域区分による上乗せ分の財源を捻出できることが分かった。なお、試算で用いられた上乗せ割合から基本報酬の引き下げ分を差し引くと、特別区と過半数の特甲地では現在より上乗せ割合が高くなるが、それ以外の地域では低くなることも明らかになった=表=。
 この試算に対し、村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)は、乙地の上乗せ割合が5%から3%まで下がる点を問題視。上乗せ割合についての激変緩和のための措置が必要と訴えた。また、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)らは、全体で0.6%の引き下げに疑問を投げ掛けた。


介護保険の認知症患者向けサービス不足をジャーナリスト指摘
NEWS ポストセブン 10月10日(月)16時5分配信

 厚生労働省の「介護給付費実態調査月報(2011年7月審査分)によると、介護サービスの受給者総数は336万7300人、サービス費用額は6191億5500円で、前年同月に比べて、それぞれ15万8000人、287億6500円増加している。
 医療ジャーナリストの熊田梨恵さんは、在宅医療の現場を取材していると、認知症の患者さんが多いと実感すると話す。
 取材していると、認知症患者の増加に現場の医療・介護サービスが追いついていないと感じるんです。最近のニュースでも、認知症の母の介護に疲れた息子が、母を殺してしまったという話がありましたよね。夫が妻を殺してしまったというケースも…。これは 氷山の一角で、実際に介護に疲れ切ってうつ病になったり、自殺を図ったり、家庭崩壊のケースもよく聞くんですよ。
 数は多いのに、認知症についての偏見も変わらずありますから、これからこういう話がもっと増えていくのではないかと…。
 確かに介護保険ができてよかったところもあるんですけど、認知症患者へのサービスが少ないんです。利用者を日中預かるデイサービス、数日間宿泊できるショートステイなどは「周囲に迷惑になる」といって利用を断られたりするんです。認知症は人によって 症状がさまざまで、無気力になって抑うつ状態、無反応になるような人もいれば、常に落ち着きがなかったり、急に攻撃的になったりする人もいるので、施設では対応できないといわれるそうです。
 一人一人の状態に合わせた丁寧なかかわりを行っていくと改善される部分が大きいそうですが、施設など利用者の多いところでは難しくなりますよね。国も認知症患者に対応できるサービスの整備を進めていますけど、まだまだ足りていないみたいです。
 取材をしていると、医師の間でも、認知症についての知識をしっかりと持って診られる専門医が少ないことが問題になっているとわかってきたんですよ。あまり認知症について詳しくない医師が漫然と認知症の薬を処方して、その副作用で逆に症状がひどくなっていたというケースも学会で報告されていました。
 認知症に関する医療や医学はまだ発展途上なので、医師の中でも判断にばらつきがあったり、意見がまとまらなかったりするところがあると聞きます。


「12年度改定は目指す方向へのかじ取り」-厚労省・迫井企画官
医療介護CBニュース 10月11日(火)12時28分配信

 厚生労働省保険局の迫井正深企画官は10月10日、東京都内で講演し、「2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定は、目指す方向へのかじ取り」などと述べ、25年を医療・介護の提供体制を大きく見直す目標年と位置付け、それを見据えた長期的な視野に立って同時改定に臨む考えを示した。
 迫井企画官は、12年度の同時改定は医療・介護連携がテーマだとし、具体的な課題に▽在宅医療▽訪問看護▽リハビリテーション▽退院調整―を挙げた。
 訪問看護については、看護職員5人未満の小規模な訪問看護ステーションが6割近くを占めることが検討課題だが、医療提供体制を考えると、解決策として集約化は難しいと指摘。「個々に置かれた状況をひもといて、政策的な手当てをする必要がある」と述べた。
 また、10年度診療報酬改定から引き続き、医師や看護師らの負担軽減が課題になるとの認識を示した。 その上で迫井企画官は、「課題の大きさを考えると、25年に向けて医療・介護の提供体制を大きく見直さなければならない」と強調。「12年度の同時改定は目指す方向へのかじ取り。大局的な問題意識を持って政策課題に取り組みたい」と述べ、25年までの3回の同時改定を活用し、課題を解決していく考えを示した。


GH新規開設で売上高9%増の140億円-メディカル・ケア・サービス
医療介護CBニュース 10月11日(火)18時28分配信

 埼玉県を中心に全国で認知症高齢者グループホームを運営するメディカル・ケア・サービスは10月11日、今年8月期通期の連結決算を発表した。売上高は前期比9.0%増の140億5600万円、営業利益は9.4%増の9億800万円だった。グループホームの新規開設に伴う利用者の増加が寄与した。
 同社は今年8月期通期で、グループホーム21棟を開設。同月末時点の運営グループホーム数は147棟となった。
 来年8月期通期の連結業績予想は、売上高160億円(前期比13.8%増)、営業利益10億5000万円(同15.6%増)を見込む。グループホームの新規開設については、今年8月期並みとなる20棟以上の新規開設を目指しており、小規模多機能型居宅介護事業所を併設した複合施設も複数立ち上げる方針だ。


介護実調、「プラス改定必要ないと読める」-大森・介護給付費分科会長
医療介護CBニュース 10月11日(火)15時19分配信

 社会保障審議会介護給付費分科会の大森彌分科会長(東大名誉教授)は10月8日、東京都内で講演し、今年の介護事業経営実態調査(介護実調)の結果で収支差率が黒字のサービスが多かったことなどを挙げ、「今回の実調の結果は、プラス改定する必要がないと読める」との見方を示した。保健・医療・福祉サービス研究会が主催した「社会保障改革と報酬同時改定シンポジウム」で述べた。

 大森氏は、賃金や物価の動向について「だいたいマイナス2%」と指摘。今年度末で終了する介護職員処遇改善交付金を介護報酬に組み込んだ場合に必要な金額も約2%分であることから、「改定(はプラスマイナス)ゼロ。これで済むなら御の字」と述べた。さらに、2012年度介護報酬改定の基礎資料となる今年の介護実調の結果について、「ほとんどプラスで、なかなかいい経営状態。唯一ケアマネ(居宅介護支援事業所)はマイナスだが、(1人当たりのケアマネジャーが)扱っている件数が少ないからにすぎず、1人30件になれば黒字になる」と述べた上で、「事業規模や地域によって相当ばらつきがあるので軽々には言えないが、全体を見ると今回の実調結果は、特段にプラス改定する必要はないと読める」との見方を示した。
 さらに、同分科会が特別養護老人ホームの居室定員基準を、現行の4人以下から1人に見直す方針を決めたことに関しては、「今後4人部屋をつくるときに補助金は出さない。個人的な意見を言えば、4人部屋に対する報酬を維持しながら減らす方向に向かうと思う。個室ユニット(の報酬)を上げることは明白だ」と述べた。
 このほか、来年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の介護報酬の体系として提案されている月額包括報酬の仕組みに対しては、「(1日)30回と1回で報酬が同じでいいのか」と疑問を呈し、「要介護度に応じて、定期巡回(サービス)の回数を一定以上やれと言わなければいけない」と、事業者による同サービスの提供回数に下限を設けるべきとの考えを示した。

■24時間訪問「ケアマネの役割重要」―立教大・服部教授
 この日は「社会保障改革と2012年診療・介護報酬同時改定への対応策を探る」をテーマとした討論会も行われた。立教大コミュニティ福祉学部の服部万里子教授は、24時間訪問サービスが成功するためには、通所介護やショートステイといった他の介護保険サービスや、介護保険外の地域資源などを活用できるケアマネジャーが重要な役割を果たすと指摘した。
 また、小濱介護経営事務所の小濱道博代表は、来年度から一定の研修を受けた介護職員らがたん吸引などの医行為を実施できるようになることに触れ、「医行為ができる事業所でなければ、ケアプランから外され、他に取って代わられる。すべての事業所が、医行為ができるようになる必要がある」と呼び掛けた。


女性介護士死亡、死体遺棄容疑で夫逮捕
TBS系(JNN) 10月11日(火)20時1分配信

 横浜市の畑で49歳の女性が死亡しているのが見つかった事件で、警察は女性の夫を死体遺棄の疑いで逮捕しました。
 死体遺棄の疑いで逮捕されたのは、JA横浜の金融部部長・加藤雄次容疑者(53)です。
 加藤容疑者は10日、横浜市・港北区の畑で死亡しているのが見つかった妻の和子さん(49)の告別式の喪主を務めたあと、夜になって出頭し「妻の遺体を捨てました」と話したということです。
 警察によりますと、加藤容疑者は先月30日夜から今月1日までの間に和子さんの遺体を捨てた疑いが持たれていて、加藤容疑者が所有している新横浜駅前のマンションの防犯カメラには、和子さんを運び出す加藤容疑者の姿が映っていたということです。
 「投かん日が7日ですか。きょうの午後ですね、退職願が郵送されてきました」(JA横浜の会見)
 調べに対し、加藤容疑者は「妻はマンションで頭を打って死亡した」などと供述していますが、警察は、和子さんが死亡した経緯についても詳しく調べる方針です。(11日16:29)


横浜市港北区介護士女性遺体事件 逮捕の夫、1日朝以降出勤せず「退職届」郵送
フジテレビ系(FNN) 10月11日(火)18時27分配信

 神奈川・横浜市の畑で介護士の女性の遺体が見つかった事件で、11日朝、死体遺棄の疑いで53歳の夫が逮捕された。
 逮捕されたのは、葬儀で涙を流していた女性の夫で、農協の支店長も務める地元の名士だった。
 10日、横浜市で行われた告別式で、妻の遺体を乗せた車内で目頭を押さえる夫。
 しかし、この夫が11日、妻の遺体を遺棄したとして逮捕された。
 10月1日、横浜市で介護士・加藤和子さん(49)が遺体で見つかった事件で、夫で農協職員の加藤雄次容疑者(53)が逮捕された。
 近所の人は、「まったく信じられない。わたしだけではないと思いますよ。このへんの人、信じられる人はいないと思いますけどね」、「もちろん仲のいい(夫婦)。なんでかな。本当に本当に驚いています」と話した。
 3人の子どもに恵まれ、近所でも評判のおしどり夫婦だった2人。
 加藤容疑者は、農協で支店長を務め、自宅のほかに新横浜駅近くのマンション3部屋を所有していた。
 そのうち2部屋を賃貸として貸すなど、地元の名士として有名だった。
 同じ小学校に通っていた人は「スポーツ万能で頭いいし。本当、運動神経最高」と話した。
 これまでの調べで、和子さんは9月29日朝、自宅を出て、家族所有の新横浜駅近くのマンションに直行していることがわかっていて、そのマンションには加藤容疑者もいたという。
 その日、いつもと変わらず出勤したという加藤容疑者。
 しかし、加藤容疑者が所有する横浜市のマンションの防犯カメラには、加藤容疑者が和子さんを運び出す様子が映っていたという。
 遺体を捨てたのは、翌30日の午後5時から10月1日午前6時半ごろとみられている。
 支店長を務めていたJAは、11日午後、ある異変を明らかにした。
 JA横浜は「1日の朝(遺体が)発見されたということで、それ以降については、一切出勤しておりません。きょう(11日)の午後ですね、退職届が郵送されてきました。退職願は『一身上の都合』。理由はそれだけです。10月6日付です」と述べた。
 妻の告別式で、涙をぬぐっていた加藤容疑者。
 近所の人は「信じられないね。きのうだって、お葬式で大泣きしてたんだよ。息子と抱き合って」と話した。
 加藤容疑者は、「妻を捨てたことは間違いありません」と容疑を認めているが、死亡の経緯については語らず、警察は、新横浜のマンションが和子さんが死亡した現場とみて、調べを進めている。


<横浜死体遺棄>53歳夫を逮捕 「死んだ妻を車で運んだ」
毎日新聞 10月11日(火)13時21分配信

 横浜市港北区で介護施設職員、加藤和子さん(49)=同区新吉田町=の遺体が見つかった事件で、神奈川県警は11日、夫で農協職員の雄次容疑者(53)を死体遺棄容疑で逮捕した。県警は何らかのトラブルで加藤さんを死なせた傷害致死容疑も視野に調べを進める。
 逮捕容疑は9月30日午後5時から10月1日午前6時半ごろの間、同区鳥山町の空き地に遺体を遺棄した疑い。
 県警によると夫婦は9月29日朝、区内に所有するマンションで待ち合わせ、雄次容疑者は「死んだ妻を車で運んだ」と容疑を認めている。【松倉佑輔】


横浜市港北区49歳介護士女性遺体事件 出頭してきた53歳の夫を死体遺棄容疑で逮捕
フジテレビ系(FNN) 10月11日(火)13時17分配信

 神奈川・横浜市で10月1日、49歳の女性介護士の遺体が見つかった事件で、警察は、出頭してきた53歳の夫を死体遺棄の疑いで逮捕した。この夫は、10日の妻の告別式で、ハンカチで口元を覆い、悲しそうな表情を見せていた。
 死体遺棄の疑いで逮捕された横浜市港北区の農協職員・加藤雄次容疑者(53)は、9月30日から10月1日ごろまでの間に、港北区の道路脇に、妻で介護士の加藤和子さん(49)の遺体を捨てた疑いが持たれている。
 調べに対して、加藤容疑者は「妻を捨てたことは間違いありません」と、容疑を認めているという。
 近所の人は「信じられないね。(夫婦仲は?)完全に、いいと思っていたよ。きのう(10日)だって、お葬式で大泣きしてたんだよ」と話した。
 これまでの調べで、和子さんは9月29日朝に自宅を出て、家族で所有している新横浜駅近くのマンションに直行していて、警察は、このマンションが犯行現場とみて調べている。


死体遺棄容疑で53歳夫を逮捕 横浜・女性介護士変死
テレビ朝日系(ANN) 10月11日(火)13時14分配信

 横浜市の畑で介護士の女性の遺体が見つかった事件で、警察は、53歳の夫を死体遺棄の疑いで逮捕しました。
 逮捕されたのは、港北区のJA職員・加藤雄次容疑者です。加藤容疑者は先月30日の夕方から1日の朝までの間に、妻の和子さん(49)の遺体を市内のマンションから運び出し、畑に捨てた疑いが持たれています。
 近所の人:「旦那さん(加藤容疑者)は、すごく優しい人。(夫婦は)仲良い」
 加藤容疑者は10日夜、近所の警察署に出頭し、取り調べに対して「妻を畑に捨てたことに間違いない」と容疑を認めているということです。警察は、加藤容疑者が和子さんの死亡にも関与したとみて捜査しています。


死体遺棄容疑で夫逮捕 横浜市女性死亡
日本テレビ系(NNN) 10月11日(火)12時48分配信

 1日に横浜市の畑で介護施設職員の女性が死亡しているのが見つかった事件で、警察は11日、死体遺棄の疑いで夫を逮捕した。
 逮捕されたのは、農協職員・加藤雄次容疑者(53)。警察によると、加藤容疑者は、妻で介護施設職員・和子さん(49)の遺体を横浜市港北区の畑に遺棄した疑いが持たれている。警察の調べに対し、加藤容疑者は容疑を認めている。
 加藤容疑者が3部屋を所有しているマンションの防犯カメラに和子さんを運ぶ加藤容疑者の姿が映っていたということで、警察は、加藤容疑者が和子さんが死亡した経緯についても知っているとみて事情を聴く方針。


逮捕の夫の農協職員「車で遺体運んだ」 横浜の女性遺体
産経新聞 10月11日(火)12時15分配信

 横浜市港北区の畑で介護施設職員、加藤和子さん(49)の遺体が見つかった事件で、神奈川県警港北署は11日、死体遺棄容疑で、加藤さんの夫で農協職員、雄次容疑者(53)=港北区新吉田町=を逮捕した。同署によると、「妻を耕地に捨てたことは間違いない」と容疑を認めている。同署は和子さんが死亡した経緯についても詳しく事情を聴く。
 同署の調べによると、雄次容疑者は9月30日午後5時ごろから今月1日午前6時半ごろ、同区鳥山町の畑に和子さんの遺体を遺棄した疑いが持たれている。
 2人は9月29日、雄次容疑者が同区新横浜に所有するマンションの一室で落ち合ったといい、雄次容疑者は「(和子さんは)マンションの室内で死んだ」と供述。和子さんが死亡した経緯については曖昧な供述をしているという。
 雄次容疑者は和子さんの死亡後、マンションから「遺体を自分の車で運び出した」とも供述。マンション近くの防犯カメラに映像が残っており、同署は裏付け捜査を進める。
 司法解剖の結果、和子さんの死因は頭蓋内出血で死亡推定時刻は29日午後9時ごろと判明。30日の日中には現場に遺体はなかったとの目撃情報があったことや、発見時に所持品がなく靴を履いていなかったため、遺体は30日夜以降に遺棄されたとみられていた。


介護施設職員の遺体発見、夫を遺棄容疑で逮捕
読売新聞 10月11日(火)11時39分配信

 横浜市港北区鳥山町の畑で、同区新吉田町、介護施設職員加藤和子さん(49)が遺体で見つかった事件で、県警は11日、夫で同所、農協職員加藤雄次容疑者(53)を死体遺棄容疑で逮捕した。
 県警は、和子さんが死亡した経緯についても調べている。
 発表によると、加藤容疑者は9月30日午後5時頃から10月1日午前6時30分頃の間に、和子さんの遺体を畑に遺棄した疑い。
 加藤容疑者は調べに対し、「(和子さんは)所有する新横浜のマンションで頭を打って死亡した。遺棄したのは間違いない。マンションから(遺体を)車で運び出した」などと供述しているという。加藤容疑者と和子さんは9月29日朝、別々に自宅を出て、それぞれこのマンションに入ったといい、10月1日早朝に畑で遺体が見つかっていた。


港北女性死体遺棄事件、出頭の夫を容疑で逮捕/横浜
カナロコ 10月11日(火)11時30分配信

 横浜市港北区の畑で1日、同区新吉田町、介護施設職員加藤和子さん(49)が死んでいるのが見つかった事件で、県警捜査1課と港北署は11日、死体遺棄の疑いで、夫で団体職員加藤雄次容疑者(53)を逮捕した。10日夜に港北署に出頭してきた。
 逮捕容疑は、9月30日午後5時ごろから10月1日午前6時半ごろ、同区鳥山町の畑に、妻和子さんの死体を遺棄した、としている。調べに対し、「妻を鳥山の耕地に捨てたことは間違いない」と容疑を認めているという。県警は、動機や和子さんが死亡した経緯などについて調べている。


死体遺棄容疑で夫逮捕=畑の介護職員遺体―神奈川県警
時事通信 10月11日(火)10時17分配信

 横浜市港北区の畑で1日朝、介護施設職員加藤和子さん(49)の遺体が見つかった事件で、神奈川県警捜査1課と港北署は11日、夫で横浜農協職員の雄次容疑者(53)=同区新吉田町=を死体遺棄容疑で逮捕した。同課によると、雄次容疑者は10日夜、弁護士と港北署に出頭。「妻を捨てたことは間違いない」と容疑を認め、遺体は車で運んだと供述しているという。
 和子さんは頭蓋内出血で死亡しており、同課などは死亡の経緯を調べる。
 逮捕容疑は9月30日午後5時ごろから1日午前6時半ごろまでの間、同区鳥山町の畑に和子さんの遺体を遺棄した疑い。


特養の居室定員「1人」省令、来年4月施行-条例未整備なら経過措置
医療介護CBニュース 10月12日(水)19時49分配信

 厚生労働省はこのほど、特別養護老人ホーム(特養)の居室定員基準を現行の「4人以下」から「1人」に変更する改正省令を公布した。来年4月1日に施行する。ただし、それまでに自治体が居室定員についての条例を整備していない場合は、施行後1年未満に限り条例施行までの間、基準を4人以下に据え置く経過措置が設けられている。
 厚労省が特養の居室定員基準を省令上1人にするのは、地方分権一括法により、省令上の基準にかかわらず、自治体が独自に基準を設定することになるため。社会保障審議会介護給付費分科会は昨年9月、「一部ユニット型施設の基準等に関する審議のとりまとめ」の中で、同法の成立・施行後には特養の居室定員を1人とする省令改正を検討すべきと提言していた。


介護報酬の新地域区分に「異論なし」-民主・厚労部門会議
医療介護CBニュース 10月13日(木)17時19分配信

 民主党の厚生労働部門会議(座長=長妻昭衆院議員)が10月13日に開かれ、7区分に再編される介護報酬の新たな地域区分について、厚生労働省からヒアリングを行った。終了後、記者団の取材に応じた梅村聡副座長によると、新区分に対して異論は出なかったという。
 現行の介護報酬では、物価など地域差への配慮から、全国を5区分に分類し、事業者に支払われる基本報酬に加算分が上乗せされている。厚労省の試算によると、新区分による基本報酬の上乗せ分の財源を捻出するためには、介護報酬全体で0.6%引き下げる必要がある。
 梅村副座長によると、議員からは「今(加算が)低い地域は当然人材が集まりにくいので、(全体でマイナス0.6%になると)より負のサイクルに入る。そこについてどうなのかという意見があった」という。

■税制改正要望、たばこ税は健康対策として了承
 この日はまた、税制改正に関する同部門会議の重点要望についても協議した。特に、たばこ税増税の是非をめぐって議論となったが、あくまで健康対策とすることで最終的に了承された。要望項目は14日にも決まる見通しで、最終的に7項目になる予定。
 持分なし医療法人への移行に伴う課税について、梅村副座長は「税制改正要望として出すのか、医療法人改革として議論するのかという問題があるので、そこを整理して決めたい」と述べた。
 一方、前回の会合で設置が決まった医療・介護に関するワーキングチーム(WT)に関して、梅村副座長は「例えば、プラス改定になった場合はこういうことが重点要望になるとか、そういう方向になるのではないか」との認識を示した。


海田の傷害:殺人未遂容疑の介護福祉士、傷害罪で起訴--地検 /広島
毎日新聞 10月13日(木)16時8分配信

 勤めていた介護施設の利用者に多量のインスリンを投与して殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で逮捕された介護福祉士、太尾田京子被告(47)=安芸区阿戸町=について、広島地検は12日、傷害罪で起訴した。
 起訴内容は、太尾田被告は5月25日と6月1日、海田町の介護施設「デイホームあいあいほのかの家」で利用者の女性(当時88歳)に、インスリンを投与し、低血糖発作の傷害を負わせた、とされる。女性は昏睡状態になって救急搬送されたが、命に別状はなかった。
 地検は、手元にあったインスリン全てを投与していない▽被害者はインスリン投与の必要はないが、糖尿病の患者だった--などから「殺意が認定できなかった」として傷害罪を適用した。 太尾田被告は、同じ施設の男性利用者に向精神薬の錠剤を飲ませて意識障害を負わせたとして、別の傷害罪でも起訴されている。【寺岡俊】

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 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年10月 2日(日)13時14分28秒
   9月末で、新ウェブは、16,640ヒット目を記録しました。

 

9月9日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 9月24日(土)12時09分3秒
  小宮山洋子厚生労働相インタビュー-介護労働者の4万円賃上げ「容易でない」
医療介護CBニュース 9月9日(金)21時20分配信

 小宮山洋子厚生労働相は9月9日、キャリアブレインのインタビューに応じ、民主党が2009年の衆院選で掲げた介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる方針について、東日本大震災の影響などを挙げ、「このままでは、4万円に近づけるのは容易ではない」との認識を示した。

―来年度の診療・介護報酬の同時改定についてどう考えますか。
 6年に1度の同時改定ですので、関係者の意見を聞きながら、しっかりと進めていきます。
 改定に向けた大きなテーマとしては、医療機関や介護施設の機能分化を推進することや、地域での連携体制を構築することが挙げられます。もう一つ、地域包括ケアの実現に向けた在宅医療・介護の充実もポイントになると思っています。

―先日の記者会見では、診療報酬改定は「従来の方針通り」とおっしゃいました。「従来通り」というのは、スケジュールのことですか、それとも改定率のことですか。
 文字通り、「従来通り」ということです。細かい点は関係者にご議論いただいていますので、そこで詰めていきたいと思います。

―野田佳彦首相は就任前、同時改定について「基本的にマイナスはないだろう」と発言しています。
 それは、社会保障と税の一体改革の問題ともかかわってくると思います。この中では、効率化すべきところはしっかり効率化する、高額所得者には今まで以上にご負担いただく、というように、社会的な公平や公正の面から、切り込むべきところには切り込む考えです。
 政府がまとめた社会保障の改革案は、税制改革案と併せて来年の通常国会に提出します。そこでは、国民が安心できるような医療や介護、年金、子育ての青写真を示したいと思っています。それを見ていただければ、消費税率を10%まで引き上げることに理解が得られるのではないでしょうか。こうして税をご負担いただきながら、安心できるレベルの医療、介護、年金、子育てを確保していきたいです。
 この政権の一番の理念は、「国民の生活が第一」ということです。年齢を重ねても安心して生活できることが基本だと思いますので、医療や介護の全体のレベルを下げるということはあってはならないと思っています。

■被災地復興、先端的な取り組みで

―東日本大震災の被災地について、医療や介護の課題をどうとらえていますか。また復興策は。
 岩手、宮城、福島の被災3県は、もともと高齢化が進み、医師が足りないなど大変な課題を抱えていた地域だと思います。
 政府が策定した復興の基本方針では、被災地を元に戻すだけでなく、これからの日本を先取りする新しい地域づくりのモデルにすることを目指しています。介護では地域包括ケアのモデルをつくったり、医療では大学と連携したり、日本が国際的にも力を持って発信していけるような医薬品を開発したりと、特区制度などを活用しながら先端的な取り組みをしていきたいと思います。

―被災地では医師や看護師などの人材流出が問題になっています。地域医療は既に危機的状況です。
 確かに震災直後は全国からの応援が数多くありましたが、半年たってなかなか継続が困難になっています。そこで、将来に向けたビジョンや、新しいモデルをつくることに加えて、今年度の第3次補正予算では、施設整備や人材確保にしっかり手当てしていきます。

■マニフェスト、現実的な修正も

―介護労働者の4万円賃金引き上げは実現しますか。
 09年にスタートした介護職員処遇改善交付金で、介護職員の平均給与額が月額1万5000円増加しました。介護分野の有効求人倍率が低下するなど、効果は上がっています。ただ、一時金での支給が多いといった課題もあります。安定的に介護人材を確保する上では、さらに進めないといけないと思っています。ただ、現在の交付金は今年度いっぱいで期限を迎えます。来年度以降の処遇改善をどうするかは、来年度予算編成の中でしっかりと検討を進めていきます。
 しかしながら、リーマンショック後の税収減や東日本大震災があったことで、このままでは賃金引き上げ額を4万円に近づけるというのは容易なことではありません。そういう意味でも、先ほどお話ししたように、社会保障と税の一体改革に力を入れなければならないと思っていますし、介護分野も盛り込んだ新成長戦略の前進も求められると思います。

―4万円の賃上げを目指すとしても、実現はだいぶ先になりますか。
 だいぶ先になるかどうかは、新成長戦略や税制改革をどれだけのスピードで実現できるかに懸かってきます。野田内閣を挙げて、少しでも早く安心できる基盤を整備できるよう努力していきたいと思います。

―マニフェストの進ちょく状況をどう認識していますか。
 マニフェストの実現は4年間で、と約束してきましたが、政権交代をしてみると、財源の在り方や仕組みなど野党時代に見えていなかったものがありました。そういった部分については、しっかりと理由を説明した上で、「できません」とか「実現しますが、期限を延ばします」などと、現実的に修正していく必要があると思っています。東日本大震災があったことで、いろいろな面で実施期間が延びる、ということは、ちゃんと説明すればご理解いただけると思います。
 皆さんは“マニフェスト至上主義”を望んでいないでしょう。公約は重いですが、現実の状況は変わりますし、マニフェストに明記していないことも政権交代後にたくさん実現しています。

■医療機関の損税問題、「現実的な対応検討」

―医療機関の損税問題についてはどう考えますか。
 医療機関の仕入れに掛かる消費税負担については、現在のところ診療報酬で措置しています。今後、消費税の引き上げを議論する際は、医療関係者を含めて幅広く意見を聞きながら、現実的な対応ができるよう検討したいと思っています。


“介護職員の医行為”検討した日医・三上氏-「たん吸引、医行為から外して実施すべき」
医療介護CBニュース 9月12日(月)9時2分配信

「リスクの少ない医行為は、医行為から外して介護職員に認めるべきだ」と話す三上常任理事
【第169回】三上裕司さん(日本医師会常任理事、「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」委員)

 6月に成立した「改正社会福祉士及び介護福祉士法」により、来年度から、一定の研修を受けた介護福祉士やホームヘルパーなどの介護職員にたん吸引などの医行為を認める新たな制度が始まる。7月には、厚生労働省の「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」が、医行為を行う介護職員に義務付ける研修案を取りまとめ、一通り議論を終えた。介護現場からは、たん吸引などの医行為を介護職員が行うことに期待と不安の声が上がっている。医師の立場から介護職員の医行為をどう見るか―。同検討会の委員を務める日本医師会の三上裕司常任理事に聞いた。(塚田大輔)

―介護職員によるたん吸引などが検討されてきた経緯を教えてください。
 医療や看護のサービスを必要とする人たちが医療職の少ない介護施設などにいるため、現実に介護職員がたん吸引などの医行為をやむなく行ってきた実態があります。これは本来違法ですが、特別な事情があると判断されて、一定の要件を満たせば、違法性を阻却されています。ただ、これだと介護職員にとっては、自分のしている医行為が違法なのかどうかが分かりづらく、不安定な状態です。この現状を何とかしたいということで検討が始まりました。

―検討会では、一定の研修を受けた介護職員に対し、たんの吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)の実施を認めるとの結論に至りました。介護職員が医行為を手掛けることをどのようにお考えでしょうか。
 まず、特定の障害者を対象とする医行為と、高齢者全般にサービスを提供する医行為を分けて議論する必要があります。ここでは後者について話します。
 介護福祉士は利用者の日常生活上の“お世話”が役割です。看護師が「診療の補助」をして医師と共に医療サービスを提供するように、介護福祉士も何らかの補助をする形で医師と医療サービスを提供することはあり得ると思います。ただ、それはあくまで補助という形です。
 これに対し、新制度で医師の包括指示を受けた介護職員が1人で医行為を行えるようになることには問題があります。包括指示は医師がその都度、利用者の状態を見て出すわけではありませんから、リスクがあります。そのため、介護職員が1人で行う場合はかなり制限しないといけません。医行為を行う場合、介護職員には50時間の講義を含む基本研修と、実地研修が義務付けられます。しかし、リスクの高い鼻腔内や気管カニューレ内部のたん吸引に関しては、その程度の研修で認めるべきではありません。何らかのトラブルが起こったら、看護師を呼ぶことになりますが、それでは間に合わないことも出てくるでしょう。

―介護現場では、介護職員がたん吸引などの医行為を行わざるを得ない状況が続いています。
 現在医行為とされているもので、リスクの少ない医行為について介護職員に認めるならば、まずは医行為から外すべきです。医行為から外して介護職員が行えば、検討当初の目的だった実態の追認は達成できます。
 検討会では認められませんでしたが、口腔内のたん吸引は外してもいいのではないかと、わたしは主張しました。例えば特養でも、食事中にむせた高齢者に対して、口の中に指を入れて残った食べ物をぬぐうことも日常的にあるわけです。口の中なら目で確認もできますし、そんなに危険はない。だから医行為から外してもいいでしょう。
 ただ、鼻腔内や気管カニューレ内部のたん吸引は別です。内部を目で確認できないのでリスクが高く、口腔内に比べて事故が起こりやすいことが検討会の試行事業で分かっています。
 そもそも気管カニューレ内部については、高齢者全般に提供する必要があるのかどうかも疑問です。気管カニューレ内部のたん吸引が必要な人たちは、ケアマネジメントが機能することによって医療職の多い療養病床を利用するでしょうし、在宅で必要な場合でもリスクが高ければ、訪問介護よりも訪問看護を提供するケアプランにするよう主治医が指摘するはずです。

■まずはケアマネジメントの適正化を

―介護職員が医行為を行う実態の背景には、何があるのでしょうか。
 一番の問題は、医行為を本当に必要としている人たちが、医療・看護サービスの提供が少ない所にいることです。つまり、医療や看護のニーズのある高齢者に対しては、訪問看護サービスの提供や、看護師が多く配置されている施設への入所などをケアマネジメントの段階で勧めるべきですが、それが適切に行われていません。
 検討会の議論では、ケアマネジメントが適切に行われていないことを前提に、介護職員に医行為を認めることになりましたが、これは本来おかしいのではないか。介護保険の根幹であるケアマネジメントの適正化を議論しないまま医行為を認めることになったのは、本当に不本意です。

―医療や看護のニーズにサービスが追い付いていないとの声もあります。
 それは違います。介護保険の訪問サービスについては訪問看護が増えず、訪問介護だけが増えています。社会保障審議会の介護給付費分科会でも、区分支給限度基準額の上限近くまで居宅サービスを使っている人が、訪問介護と通所介護を多く利用し、訪問看護などの医療系サービスはあまり使っていないと報告されました。要は、医療系サービスの提供には余地があるのに、医療・看護ニーズのある利用者に適切なケアマネジメントが行われておらず、必要なサービスが利用者に届いていないのです。

■実施できる医行為、「範囲拡大の可能性も」

―今回はたん吸引と経管栄養について認めることになっていますが、介護職員に認める医行為の範囲が拡大されていくという見方もあります。
 インスリンの注射や導尿など、介護とのかかわりが特に強い医行為はまだ幾つか残っており、介護職員が行える医行為の範囲が今後、広がる可能性は十分にあります。今回、たん吸引と経管栄養が認められ、突破口が開かれたと言えます。
 しかし範囲拡大の前に、医行為にどの行為が含まれ、どれが含まれないのかをまず議論する必要があります。その行為を介護職員が行うのにどれだけのリスクがあるのかを検証し、医行為から外すべきかどうかという議論です。
 わたし自身は、こうした医行為の範囲は時代とともに変わり得ると考えています。

―介護職員が行える医行為の範囲を、単純に広げていくべきではないということでしょうか。
 医行為をばらばらにして、1つずつ片付けていくような考え方は全くおかしいです。本来は医学を体系的に学び、全身のことを理解してさまざまな判断を下すための知識が必要です。そうすることで高齢者の安全が守られるのです。
 今回できる制度の下で事故が起これば、制度を修正することが必要だと考えています。


医療体制充実に介護報酬上の評価を-介護関係団体懇談会で要望
医療介護CBニュース 9月12日(月)17時49分配信

 厚生労働省は9月12日、「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」の2回目の会合を開き、前回に引き続き来年度の介護・診療報酬の同時改定に向けて介護関係団体から意見を聴いた。各団体からは医療提供体制の充実と、それに見合った介護報酬上の評価を求める声などが上がった。
 全国老人保健施設協会の山田和彦会長は、老健でのリハビリテーションの提供体制について、利用者100人に対して理学療法士などのリハビリ専門職を3人配置する新たな人員基準を創設し、それに見合った介護報酬を設定するよう主張した。また、利用者が退所した後、1か月以上の在宅生活ができると見込まれる場合に算定できる在宅復帰支援機能加算については、「現場からすると、もう少し(要件を)緩やかにしてほしい」と述べ、要介護3以上の人の場合は、1週間程度の在宅復帰で加算対象とするよう求めた。
 全国老人福祉施設協議会の桝田和平介護保険事業経営委員長は、50床の特別養護老人ホーム(特養)が理学療法士などを1人配置して個別機能訓練加算(1日12単位)を算定しても、収入は年200万円程度にとどまると指摘。「必要な人件費の半分にもならない」とした上で、「基礎的な収入が得られる加算を検討してほしい」と述べた。
 このほか、全国個室ユニット型施設推進協議会の諸隈正剛副会長は「(利用者が)医師や看護師、介護をする人たちに見守られながら死んでいくという体制が必要」と述べ、特養の医療サービスのさらなる充実を主張。全国社会福祉施設経営者協議会の廣江研介護保険事業経営委員長は、特養で夜間に訪問看護サービスを利用できるようにしてほしいと述べた。
 前回と今回の会合で出された意見について厚労省は、「事務局で整理し、社会保障審議会介護給付費分科会に報告する」(老健局老人保健課の宇都宮啓課長)方針だ。

一体改革シナリオ、「慢性期の分類再考を」-日慢協が将来病床を試算
医療介護CBニュース 9月12日(月)17時45分配信

 社会保障と税の一体改革で政府・与党が示した2025年度の医療・介護サービスの病床シナリオに対し、日本慢性期医療協会(日慢協、武久洋三会長)は、急性期病床では対応しきれない患者の受け皿として、より多くの慢性期病床が必要だとする試算をまとめた。急性期医療と長期入院の機能を併せ持つ病床として、日慢協が提言している「長期急性期病床」30万床を整備するなど、慢性期医療の機能分類を再考すべきだとしている。9月12日の「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」で示した。
 政府・与党の一体改革成案では、医療・介護サービス提供体制について、機能分化と連携強化による病床再編を進めることが大きな柱になっている。改革シナリオによると、現在の医療一般病床は25年度時点で、「高度急性期(22万床)」「一般急性期(46万床)」「亜急性期・回復期リハ等(35万床)」に再編。療養病床は、「長期療養(慢性期)」が28万床、介護療養病床を含む介護施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設)が計131万人分と見込んでいる。
 これに対し、日慢協の武久会長は、「現在の一般病床のうち30万床は実質、慢性期を担っている。亜急性期・回復期リハ病床も計7万2000床しかないのが実態で、35万床に増やすという案は無理がある」と指摘。さらに、人工呼吸器を外せないなど、重い症状のままで回復が難しい患者が急性期病床を出た後の受け入れ先が、シナリオでは十分に示されていないとした。
 日慢協の試算では、こうした医療機能を担う「長期急性期」が30万床必要だと指摘。担い手として、現在の一般病床のうち13対1、15対1の病院や、医療療養病床の一部などが見込まれるとしている。このほかの慢性期医療の需給は、病状が安定した患者の長期入院を受け入れる「長期慢性期」30万床、ターミナルケアや認知症の身体合併症など、医療と介護サービスを同時に提供する「介護療養」15万床と見込んでいる。
 一方で、シナリオが描く急性期や亜急性期・回復期のニーズは、こうした慢性期に一部吸収されるため、試算では縮小されている。
 武久会長は、「一般・療養病床の垣根を越えて、慢性期の境界線を引き直すべきだ」と主張。「行政に対し、医療ニーズの大半を占める慢性期医療への理解を求めたい」としている。


人材不足に資金難、入院再開なお見通せず-震災半年・福島(1)
医療介護CBニュース 9月12日(月)9時4分配信

 「常勤医3人では宿直に対応できない。入院診療の再開は無理だ」―。福島県南相馬市内で「渡辺病院」を運営する医療法人伸裕会の渡辺泰章理事長は頭を抱える。
 東日本大震災は、勤務医が入れ替わりの時期を迎える3月に同病院を直撃した。その後、既に転出が決まっていた医師は予定通り地域外の病院に赴任したが、大学医局からの新たな派遣は現在も「保留」扱いにされたまま。常勤医の数は、従来の10人から3人にまで減った。
 代わりの医師が派遣されるのは、早くても来年3月だと渡辺理事長はみている。
 「大学に支援を要請しようにも、そんな余裕はないと思う。とはいえ1、2週間だけ来てもらっても仕方がない。やれるところまで自力でやるしかない」
 地域外に避難する看護職員も相次いだ。本来なら新卒看護師を4月に迎え、診療報酬がより高くなる「10対1」の看護配置を敷くはずだった。しかし、福島第1原子力発電所で起きた放射性物質の漏えい事故が、そんなビジョンを根底から覆した。

■売り上げ10分の1に
 渡辺病院がある同市原町区は、入院患者の立ち入りが制限される「緊急時避難準備区域」に指定されたため、同病院でも入院患者の避難を余儀なくされた。区域内には、事故後に入院診療を一部再開している病院もあるが、渡辺病院では半年が経過した今も再開のめどが立たない。医師や看護師など人材の確保が難しいからだ。
 外来患者をメーンに扱う診療所に対し、病院では入院診療による収入が高いウエートを占める。それだけに、入院の受け入れが制限されたり完全にストップしたりすれば、病院経営は致命的な打撃を受けかねない。
 渡辺病院では、月に2億円あった売り上げが事故後は2000万円程度に落ち込んだ。浪江町内に4年前に開設した介護老人保健施設は「警戒区域」に入り、利益を生み出す見込みがなくなった。
 「4月から10対1を算定できれば一息つけるはずだったのに、それどころじゃない。存亡の危機だ」-。
 10月からは、スタッフの給与3割カットに切り込むほかない。

■失業保険の特例給付、迫る期限切れ
 渡辺病院には、現在も50人程度のスタッフが踏みとどまっている。しかし、外来診療だけでは仕事量が極端に減るため、看護師には交代で勤務してもらわざるを得ない。入院受け入れを再開するには人材の確保が不可欠だが、再開できないと雇用の維持が難しい-。そんなジレンマから抜け出せない。
 東日本大震災で休職を余儀なくされているスタッフには、失業保険の特例給付が認められているが、給付期限が秋以降に切れ始める。これにより人材流出が加速すれば、入院再開がさらに遠のきかねない。
 頼みの綱は、同じ法人が運営する市内の老健施設の再開だ。実現すれば、渡辺病院のスタッフをこちらに配置して雇用をつなぎ留められるだけでなく、安定収入も確保できる。渡辺理事長は「高齢者が地域に戻り始めている。こちらの老健を再開できたら、真っ先にその人たちをサポートしたい。病院がどうなるかまではまだ考えられない」と話している。
 東日本大震災に伴う福島第1原発の放射性物質漏えい事故が、南相馬市の医療復興を妨げている。震災と原発事故から半年-。同市周辺の医療関係者の声を拾った。(この連載は高崎慎也、兼松昭夫が担当します)


認知症GHの介護報酬改定めぐり意見交換-GH大会シンポ
医療介護CBニュース 9月12日(月)13時30分配信

  「介護報酬改定とグループホームのこれから」をテーマにシンポジウムが開かれた(9月11日、東京都内)
 「第2回日本認知症グループホーム大会」(主催=日本認知症グループホーム協会)2日目のシンポジウムが9月11日、東京都内で開かれ、「介護報酬改定とグループホームのこれから」をテーマに意見交換が行われた。
 来年度の介護報酬改定をめぐっては、同協会副代表理事の岩尾貢氏が、グループホーム職員の夜勤体制について、▽1ユニットに夜勤職員1人を必ず配置する▽2ユニットで3人など、さらに手厚い配置をした場合は、それに見合う加算で評価する―などの強化策を求めた。また、看取り介護加算については、特別養護老人ホーム(特養)で入所者の死亡直前に高い介護報酬が設定されている点を説明した上で、グループホームでも特養と同様に直近数日間に対し手厚い報酬を設定するよう要望した。
 高齢者総合福祉施設アザレアンさなだ(長野県上田市)総合施設長の宮島渡氏は、質の低い事業者への規制が、質の高い事業者への負担につながっていると指摘。「『これだけ報酬を上げてほしい』と主張するだけでなく、『これだけ質が担保されている、効果が上がっている』という点も打ち出さなければならない」と述べ、質向上の必要性を強調した。
 札幌市東区役所保健福祉部長の館石宗隆氏は、グループホームの介護報酬について、要介護度が軽度の場合は新型特養など他のサービスに比べて高く設定されている一方、要介護度が高くなっても増加幅が緩やかな点を説明し、「フラットな(報酬)体系を維持しながら、ターミナルの部分についても、どのような配慮が可能か議論を進めてほしい」と要望。シンポジウムのコーディネーターを務めた社会保障審議会介護給付費分科会委員の村川浩一氏(日本社会事業大社会福祉学部教授)も「グループホームの設立当初の理念の大切さ、フラットな報酬体系の意義を強く主張していきたい」と同調した。
 一方、グループホームの現状と課題をめぐっては、NPO法人ヒューマン・ワークス(大阪府箕面市)理事長の中垣内吉信氏が、利用者が重度化している現状を紹介した上で、「運営が成り立たなければ、(重度者対応など)質の向上に取り組めない」と主張。館石氏は、「2006年の介護保険法改正以降、新規のグループホームの整備にブレーキが掛かっている」と指摘し、「次の(第5期介護保険事業)計画ではもう一度ニーズが見直され、各自治体で計画的にグループホームが整備されることを期待している」と述べた。
 また、宮島氏は、1ユニットを9人から6人にするなど、グループホームの生活単位の縮小を提案。ゆとりあるケアが実現できるなどのメリットを挙げた。ただ、「経営的には非常に厳しい。(事業者が)6人にしたがらないのは、採算が取れないから」と指摘。それでも、ユニット数を増やすなど、経営規模の拡大によってカバーできるとした。


災害時のGH、地域連携が強み-日本認知症GH大会
医療介護CBニュース 9月12日(月)12時11分配信

  日本認知症グループホーム協会は「第2回日本認知症グループホーム大会」を開いた(9月10日、東京都内)
 「第2回日本認知症グループホーム大会」(主催=日本認知症グループホーム協会)の大会1日目の講演、シンポジウムが、東京都内で9月10日に開催された。この中で、東日本大震災の被災事業所の関係者らが被災体験などを踏まえ、地域と連携するネットワークづくりが災害時のグループホームの強みだとする意見が相次いだ。
 この日は、同協会の木川田典彌代表理事が、「津波と高齢者ケア~被災地からの体験を踏まえて~」をテーマに基調講演を行った。この中で、東日本大震災におけるグループホームの役割について、▽情報提供や物資の配布などを行う▽介護の専門の場を提供する▽介護ボランティアなどの外部支援を積極的に受け入れる▽認知症状の悪化を防ぐ―などを挙げた。さらに、地域と協同する下地があることによる連携のしやすさや、家庭生活を意識した設備だからこその避難所としての暮らしやすさが、災害時のグループホームの強みだとした。
 また、厚生労働省老健局高齢者支援課にある認知症・虐待防止対策推進室の田仲教泰室長補佐は、特別講演「認知症グループホームに期待すること」の中で、グループホームで開かれる運営推進会議が、周辺の住民や町内会、行政の担当職員など地域の関係機関とのネットワークづくりに貢献していると指摘。「(グループホームによるネットワーク構築は)東日本大震災のような緊急時の対応に大きい(効果を上げる)のではないか」と述べた。
 このほか、シンポジウム「大規模災害への備えはどうあるべきか」が開かれ、東日本大震災で被災した施設関係者など5人が意見交換した。
 東日本大震災で被災した社会福祉法人「苗場福祉会」の小松順子事業部長は、普段から地域の人や団体、施設とネットワークをつくることの重要性を強調。「地域の草むしりに参加し、(住民と)顔見知りになるなどしておいて、震災時にどんなにありがたかったか」と述べ、災害時に周辺の住民らが積極的に避難を助けてくれたと説明した。
 また阪神大震災で被災した介護老人保健施設ハーベスピアの有本雅子理事長は、「(各利用者の)情報が集約されたフェイスシートを早急に作成すべき」と呼び掛けた。利用者ごとに紙面1枚ずつ、利用者に関する簡単な情報や、服用している薬などを記載しておくことで、施設などの受け入れ先が利用者をスムーズに受け入れられるとした。
 コーディネーターを務めた同協会の佐々木勝則常務理事は、災害時、とりわけ余震が続く地震のときの夜勤帯に職員1人で対応するのは困難だとした上で、「単独事業所は他の事業所と“姉妹グループホーム”のようなものを結ぶべき」と訴えた。


被災施設復旧で貸付条件の更なる緩和を-四病協と全老健
医療介護CBニュース 9月12日(月)19時7分配信

 四病院団体協議会(四病協)と全国老人保健施設協会(全老健)はこのほど、東日本大震災の被災地にある医療施設などの再建に向けて、貸付事業を行っている福祉医療機構の貸付条件の更なる緩和を求める要望書を小宮山洋子厚生労働相にあてて提出した。
 政府は今年度の第2次補正予算で、震災前からの債務と復旧のための債務の「二重ローン」を抱える医療・福祉施設への支援策として40億円を計上。これを基に同機構は、復旧のための新たな貸付について条件を緩和するなどの対応を取っている。
 これについて要望書では、被災地の医療施設などから更なる融資の充実を求める声が上がっているとした上で、同機構の長期運転資金の無担保貸付の限度額(現在3000万円)を拡大して1億円にするなど、条件を更に緩和するよう求めている。
 四病協と全老健は6月、共同で要望書を提出。この中で、▽復旧のための補助金の対象を一部に限らずすべての医療施設にする▽医療・老健施設の復旧に要する補助金の国庫補助率を一律3分の2に引き上げる▽敷地内の地盤沈下による被害など、土地の整備に関する費用も補助の対象にする―ことなどを要望した。今回の要望では、これらの実現も改めて求めている。


病院と老健を「医療センター」に再編-震災半年・宮城(2)
医療介護CBニュース 9月12日(月)18時57分配信

 東日本大震災で住民の約1割が犠牲となった宮城県女川町では、町立病院と、隣接する老人保健施設の1階部分がいずれも津波の被害を受けた。震災から半年が経過し、被災地では、高齢者に対する訪問診療や健康相談のニーズが高まっている。そんな中、同町は10月から、町立病院を有床診療所に転換し、老健を併設する「女川町地域医療センター」に再編する。これまで病棟で働いていた医療スタッフを訪問診療に充て、在宅医療の強化に乗り出す。
 町立病院は現在、一般50床、療養48床の計98床。女川町の計画では、これを10月から病床数19床、診療科6科(内科、外科、整形外科、小児科、皮膚科、眼科)の有床診療所に転換し、施設内に50床の老健を併設。病院内の改修工事が終わる来年3月までに、老健のベッドを100床に倍増し、もとの老健があった場所には、高齢者福祉住宅を整備するという計画だ。
 こうした構想はもともと、2009年2月に女川町が策定した「公立病院改革プラン」の中に盛り込まれていた。同プランは、公立病院の経営改善を図るため、各自治体が総務省のガイドラインに沿って作成したもので、収支比率や患者数などの目標値が設定されている。
 しかし、医師の確保が難しいという事情もあってか、改革プラン策定後も経営改善は進まず、同町は昨年秋、地域医療振興協会(東京)を指定管理者とする病院の「公設民営化」を決定。今年春に同協会に病院の運営を移管し、来年4月に同センターを開設する運びだったが、震災が発生したため、移管は見送られた。
 「常勤医の確保が難しくなり、苦渋の選択だった。医療センターは、女川の医療をどのように残すかという視点で決めた」と町立病院の担当者は強調する。

■今後は医師確保も課題
 女川町の高齢化率は33.7%と、宮城県内で2番目に高い(昨年3月31日現在)。同町には独居の高齢者が多いうえ、離島に住む人もいる。また、既に運転免許証を返却しているなど、病院に足を運ぶことが困難なケースもあるという。同町が訪問診療に重点を置いた背景には、こうした事情もある。
 今後は、医師の確保も課題だ。現在、町立病院の職員およそ80人のうち、常勤医はわずか4人。前出の担当者は、「訪問診療で今後、業務量はむしろ増える。当面は常勤医でカバーするが、今後は何らかの支援が必要だと思う」と語った。


元介護職員、患者暴行か 複数高齢者に打撲傷 加西市
産経新聞 9月13日(火)15時32分配信

 兵庫県加西市の病院に入院している複数の高齢患者が暴行を受けて負傷していたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。兵庫県警は同病院に勤務していた元介護職員の40代の男が関与している疑いがあるとみて事情聴取しており、傷害容疑での立件を視野に捜査している。
 捜査関係者によると、元介護職員は入院患者が入浴する際の介助などを担当。女性入院患者のオムツ替えをする際に顔を押さえつけるなどの暴行を加え、打撲などの軽傷を負わせた疑いが持たれている。
 昨年夏以降、寝たきりで意思疎通のできない複数の高齢入院患者の顔などに打撲やかすり傷があるのに病院側が気付き、昨年12月に県警に相談していた。元介護職員が夜勤した直後に負傷した患者が見つかるケースが相次いでいたことから、元介護職員が関与した疑いが浮上したという。
 県警は元介護職員が高齢患者に対して継続的に虐待を繰り返していた可能性があるとみて調べている。
 同病院は、昭和62年に開業。病床数は120あり、認知症など長期間の療養が必要な患者が多数入院している。


入院患者に暴行、元介護職員の男を書類送検へ
読売新聞 9月13日(火)15時18分配信

 兵庫県加西市の介護療養型医療施設の入院患者2人にけがをさせたとして、県警捜査1課と加西署は、40歳代の元介護職員の男を傷害容疑で書類送検する方針を固めた。
 元職員は「仕事でイライラし、暴行した」と容疑を認めているという。同施設では昨年、不審なあざや切り傷を負った患者が約10人いるといい、県警は関連を調べている。
 捜査関係者によると、元職員は昨秋、夜間勤務中に高齢の女性患者2人のおむつを交換する際、手であごを押さえつけるなどし、軽い打撲傷を負わせた疑いが持たれている。2人は寝たきりだったという。


高齢患者に虐待容疑=元職員を書類送検へ―兵庫県警
時事通信 9月13日(火)11時49分配信

 兵庫県加西市の介護療養型医療施設「米田病院」で、高齢の入院患者数人が顔に内出血や切り傷のけがをしていることが13日、県警捜査1課などへの取材で分かった。患者の世話をしていた40代の男性元職員が「おむつ交換で暴れたときに押さえ付けた」と話しており、同課は近く元職員を傷害容疑で書類送検する方針。


医行為する介護職に「尊厳の教育を」-特養を良くする会が意見書
医療介護CBニュース 9月14日(水)14時25分配信

 「特養ホームを良くする市民の会」(本間郁子理事長)はこのほど、一定の研修を受けた介護職員に医行為を認める法改正に関して、意見書を厚生労働省に提出した。意見書では、法改正自体を評価しながらも、介護職員が利用者の尊厳を理解しながら医行為を行えるよう教育すべきなどとしている。
 同会は、介護職員に医行為を認めることに「基本的に賛成」との立場を表明。その上で、▽たんの吸引や経管栄養を必要としている利用者の生活の質や、尊厳について教育▽事故発生時の対応と説明責任の果たし方を教育・指導▽利用者に身寄りがないなど、介護職員の医行為に対する同意を家族から取りづらい場合の対応について、「第三者的な立場にいる人」を含めた合議で検討―することの3点を明確にすべきだとしている。
 本間理事長はキャリアブレインの取材に対し、利用者の尊厳に関する教育について、「利用者には(医行為の)技術だけでなく、精神的な支えも必要だ」と話している。さらに、医行為を行う介護職員が受ける研修の実施要綱案で「個人の尊厳と自立」の講義を30分としている点などに対し、「QOL(生活の質)やケアとは何かをしっかり考えておかないと、特養が“第2の病院”になってしまう」と訴えている。
 また、事故発生時の説明責任に関しては、「なぜ起きたのか、家族や市民に説明する責任も出てくる。事故そのものへの対応方法だけでなく、(介護職員には)説明責任があることや、具体的な説明方法についても教育すべき」としている。
 同意の取り方を第三者も含めた合議で検討すべきだとしている点では、合議に参加し得る第三者に、医師や成年後見人などを挙げた。


介護報酬不正受給:川根本町社協運営の事業所が3000万円 指定停止処分 /静岡
毎日新聞 9月15日(木)10時19分配信

 介護サービスを別の事業者に代行させながら、介護報酬約3000万円を不正に受け取ったとして、県は14日、川根本町の同町社会福祉協議会(芦沢徳治会長)が運営する福祉用具貸与事業所に対し、介護事業者など指定の効力を6カ月停止する行政処分を発表した。事実上の業務停止となる。介護保険法に基づく今回の処分は19日付で、県によると同法施行後、県内の社会福祉協議会が処分を受けるのは初めて。
 また貸与の介護サービスのケアプランを作成していた同社協運営の居宅介護支援事業所や、代行を請け負っていた同町の別の貸与事業所「介護ショップひまわり中川根店」を、10月1日から1~3カ月間、介護報酬の請求上限を5割とすることも決めた。
 県によると、貸与事業所は06年7月から今年5月までに、介護ショップひまわりにベッドや車いすなどの介護用品の貸与事業を丸投げしていたにもかかわらず、介護報酬を請求していた。また居宅介護支援事業所は貸与事業所が貸与業務を丸投げしていると知りながら、虚偽のケアプランを作成していた。
 不正受給は今年6月、県の定例の実地調査で発覚。同社協は「元々用具を介護ショップひまわりから借りていた。人手不足もあり代行を依頼した」と話しているという。【仲田力行】


介護保険法違反、3事業所 県が指定停止処分 静岡
産経新聞 9月15日(木)7時55分配信

 県は14日、介護事業に不正行為があったとして、社会福祉法人川根本町社会福祉協議会(同町上岸、芹沢徳治会長)が運営する事業所など同町内の3事業所を12日付で介護保険法の指定を停止する処分にしたと発表した。社会福祉協議会の処分は平成12年の介護保険法施行後、県内で初めて。
 処分を受けたのは、同社協が運営する福祉用具貸与事業所と本川根居宅介護支援事業所、有限会社ひまわり(同町上長尾、池野正登社長)が運営する福祉用具貸与事業所「介護ショップひまわり中川根店」の3事業所。
 それぞれ19日から6~1カ月間、同法に基づく指定が取り消され、介護報酬の請求に上限が設けられるなどの制約を受ける。
 県によると、3事業所は平成18年7月から今年5月までの間、業務を別の事業所に代行させるなどし、運営基準を違反したり介護報酬を不正に請求するなどしていたという。6月の県の実地指導の中で不正行為が判明した。3事業所の不正行為は、一部は時効にかかる17年9月から行われていたという。
 介護報酬約3千万円を不正に受け取った川根本町社協について、県は保険者の同町などに返還請求するよう要請する。


高齢者の2施設で職員の預かり金流用と窃盗
京都新聞 9月15日(木)13時9分配信

 京都府は15日、京都市内の居宅介護事業所と介護療養型医療施設の2施設で職員による利用者の預かり金流用と窃盗があったと発表した。
 府などによると、京都市伏見区の小規模多機能型居宅介護事業所「板橋の町家ほっこり」で、男性管理者が2008年9月から12月にかけ、80代の女性利用者の預かり金170万円を個人的に流用していたという。管理者は全額を返還した。
 また、山科区の「京都東山老年サナトリウム」では、男性看護師が昨年4、5月に80~90代の利用者10人からテレビ視聴用プリペイドカード(3万2千円分)を盗み、換金して着服していた。男性看護師も全額を弁償した。2人とも懲戒解雇された。


管理者が預かり金流用 京都の高齢者介護施設
京都新聞 9月15日(木)13時9分配信

 京都府は15日、京都市内の居宅介護事業所と介護療養型医療施設の2施設で職員による利用者の預かり金流用と窃盗があったと発表した。
 府などによると、京都市伏見区の小規模多機能型居宅介護事業所「板橋の町家ほっこり」で、40代の男性管理者が2009年9月から12月にかけ、80代の女性利用者の預かり金170万円を遊興費や飲食代に流用していたという。管理者は全額を返還した。
 また、山科区の「京都東山老年サナトリウム」では、30代の男性看護師が昨年4、5月に80~90代の利用者10人からテレビ視聴用プリペイドカード(3万2千円分)を盗み、換金して着服していた。男性看護師も全額を弁償した。2人とも懲戒解雇された。
 高齢者虐待防止法では、高齢者に経済的な不利益を与えた場合は虐待案件として施設に通報する義務があるため、両施設が所管する府と京都市に届け出て判明した。


子ども支援に新専門職、県教委が教員OBらを任命へ/神奈川
カナロコ 9月15日(木)0時0分配信

 県教育委員会は不登校や暴力行為などの問題を抱える小中学生支援のため、教員OBらを新たな専門職「スクールソーシャルワーク・サポーター」に任命し、政令市と中核市を除く県内市町村に派遣する。児童相談所や福祉事務所などの専門機関と家庭や学校の橋渡し役を務め、社会福祉の側面から子どもを支える狙い。
 事業費として、約1760万円を2011年度一般会計補正予算案に盛り込み、県議会に提案した。非常勤職員として29人を雇用し、横浜、川崎、相模原市の3政令市と、中核市の横須賀市を除く県内29市町村に1人ずつ配置する予定だ。
 スクールソーシャルワーク・サポーターは、担当の小中学校を巡回し、教員とともに問題を抱えた児童をリストアップ。専門機関を含めた会議を開くなどして、対象の子どもと家族の意向を聞きながら、解決策を探る。
 県教委はすでに社会福祉士などの資格を持ち、福祉制度に精通している「スクールソーシャルワーカー」7人を任命。学校現場などで活動しており、その支援役を担う。
 文部科学省の2010年度調査では、県内の小中高校生千人当たりの不登校児童生徒数は14人で、全国で最も多い。暴力行為の発生件数は7347件で、全国で2番目に多く、対応が課題となっている。


認知症の人の介護には「地域の力も必要」-東京都がシンポ
医療介護CBニュース 9月15日(木)21時41分配信

 東京都は9月15日、認知症シンポジウム「認知症の人と暮らす」を都庁で開いた。シンポジウムに参加した講演者らからは、認知症の人を支えるために医療・介護の専門職によるケアだけでなく、地域の協力も必要だとする意見などが出た。
 シンポジウムではまず、東京都健康長寿医療センター研究所の粟田主一研究部長が基調講演し、認知症の人が安心して暮らせる町づくりの条件に、▽介護サービスの整備▽医療サービスの整備▽地域によるサポートの強化▽医療・介護・地域の連携の推進―を挙げた。特に、地域によるサポートについては、「寂しいときの相談や通院同伴、掃除などの日常生活支援は、介護保険ではできない」と強調した。
 次に、「認知症の人と暮らしていくために」をテーマとしたパネルディスカッションが行われた。
 家族介護者などを支援する介護者サポートネットワークセンター・アラジンの牧野史子理事長は、認知症の症状が分かりづらい場合に、介護者の苦労が周囲から理解されない傾向にあると指摘。介護者が仲間や情報を得られる「介護者支援センター」の設置を提唱した。また、「現在の介護保険制度では根本的な介護者支援ができない」と述べ、行政や地域による支援を促す「介護者支援法」の制定を訴えた。
 東京都介護支援専門員研究協議会の西本裕子理事長は、現場から見た課題として、ケアマネジャーが認知症や身体合併症に対し、医療的に対応できるよう能力を向上させることなどを挙げた。さらに、認知症の人に介護保険サービスを活用する際には、予防する観点が重要だとし、介護職などのほか、家族や近隣の住民などの協力を得るべきだとした。
 大田区地域包括支援センター入新井の澤登久雄センター長は、医療や介護などの専門職だけでは認知症の人を早期発見できないと指摘。早期発見のためには近所付き合いなどの人間関係が必要だとした。具体的には、介護事業所や医療機関、企業などと団体をつくり、地域住民の交流を促進している活動などを紹介した。
 このほか、認知症の妻を介護した経験のある村井昭三氏は、自身の介護体験を語ったほか、介護保険制度が改正されるたびに複雑になっているとして、「誰でも利用しやすいよう(制度を)抜本的に切り替えてほしい」と述べた。


<診療・介護報酬>同時改定、日医は見送り主張
毎日新聞 9月19日(月)9時40分配信

 12年度の診療報酬改定は、厚生労働省が16日に医療・介護の連携強化を柱とする基本方針の概要を示し、年末の改定率決定に向けたゴングが鳴った。12年度は介護報酬も同時に改定される6年に1度の年。だが、東日本大震災の発生で国の財政は逼迫(ひっぱく)し、増額は困難な状況だ。こうした中、民主党は診療報酬と被災地支援を絡めた政権浮揚策を模索し始めた。片や例年増額に執念を燃やしてきた日本医師会(日医)は今回の不利な環境の下、全面改定見送りを主張する奇策に出ている。【鈴木直、山田夢留】
 「被災地の医療体制は壊滅的。事務処理も含め改定などできる状況ではない」。次期診療報酬改定について、日医の中川俊男副会長は毎日新聞のインタビューでこう語った。
 改定の舞台となる厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)でも、日医は改定見送りを訴えている。理由について中川氏は「現地の医師も強く望んでいる」と説明するが、背景には震災復興費に兆の単位を要する中で、プラス改定財源の確保は難しいとの客観情勢がある。
 診療報酬を1%上げると、国費が900億円かかり、医療費を3400億円押し上げる。その半分を保険料アップで賄わねばならない上、患者の窓口負担も増える。マイナス改定に全力を挙げる構えの財務省に対し、小宮山洋子厚労相はアップに意欲を示すが、厚労省の本音は「デフレで世間は賃下げの今、医療関係者の収入を増やす理由はない」(幹部)というものだ。

●差し引きゼロ
 厚労省は落としどころとして、本体部分を増額してもその分薬価を下げ、全体で「プラスマイナス0」とすることを探っている。薬の市場価格は下がっており、民主党の医療関係議員は「(全体は)ゼロ改定でやむを得ない」と明言する。
 日医は診療報酬改定で長年自民党厚生族と組み、財務省と攻防を繰り返してきた。政権交代後は民主党寄りの原中勝征(かつゆき)氏を会長に据え、前回10年度は10年ぶりに全体のプラス改定(0.19%増)を勝ち取った。
 そんな日医の今回の消極姿勢は「来春の会長選を見据えた判断」とも見られている。内部の権力闘争が激しいだけに、前回から一転減額改定となれば、原中執行部の責任問題になりかねないという。
 ある日医関係者は「日医の政治力は低下しており、どこまで実を取れるか分からない。会長選を控えたタイミングでの改定は避けたいのでは」と読む。
 一方、前回原中氏を後押しし、プラス改定で「政権交代の効果」を宣伝した民主党は蜜の味が忘れられない。

●「特例加算を」
 増額は無理でも、せめて被災地対策で医療重視の姿勢を示したい--。そんな思惑が透けたのが8月24日の中医協。大塚耕平副厚労相(当時)は「被災地の特例加算を議論してほしい」と述べ、事務方の役人を驚かせた。
 だが、加算は被災者の負担増に直結する。中医協では「人がいなくなり患者が減っているのに効果はすぐ出ない」「補助金でやるのが筋」などと慎重論が相次いだ。厚労省幹部も「被災地に追い打ちを掛ける」と消極的で、災害拠点病院への報酬配分を手厚くする程度にとどめる意向だ。

 ◇「施設から在宅」強化
 厚生労働省は今回の同時改定を機に医療と介護の連携を進め、「施設から在宅へ」の流れを強めたい考えだ。11年度予算ベースで医療33.6兆円、介護7.9兆円に達した給付費の膨張を抑える狙いがある。病院を退院した後、地域で安心して暮らせるようスムーズに在宅介護へつなぎ、医療費がかさむ入院の平均日数を短縮できる報酬体系の構築を目指している。
 具体的には在宅医療を受け持つ診療所や在宅介護を支えるケアマネジャーらが、退院した患者の情報をその病院と共有すれば報酬を増やすことを検討する。医師が在宅の患者をみとった際も評価する。また医療・介護双方のリハビリを整理し、回復を重視する医療リハの必要性がない人には機能維持に力点を置く介護リハへの移行を促す。
 診療報酬改定の中心は、医療機関ごとに役割を明確化することだ。前回は救急の重症患者を受け入れる大病院への配分を増やしたが、今回はお金のかかる救急医療を担う病院を絞り込む半面、症状が和らいだ人や軽症者ら救急医療の対象外となる患者の受け皿が増えるよう、中小病院などの報酬を工夫する。
 一方、介護報酬改定の最大の焦点は、低賃金とされる介護職員の処遇改善費を含めるか否か。今は賃金を月額1万5000円アップするための交付金(年間約2000億円)を一般会計から支出しているが、交付金は来年3月で底をつく。
 ただ、賃上げ分を介護報酬で賄うなら報酬を2%強引き上げる必要がある。国費は500億円ながら、65歳以上の人の平均月額保険料が100円程度アップし、5000円を超えかねない。さりとて財政難の折、2000億円もの交付を続けるのは困難で、年末の予算編成の大きな課題の一つになりそうだ。

 【ことば】診療報酬と介護報酬
 医療機関や介護事業主に支払われるサービスへの対価。診療報酬は手術料などの本体部分と薬価で構成される。前回の10年度は本体1.55%増、薬価1.36%減で全体では0.19%増だった。1点10円で治療ごとに全国統一の点数が決まっている。医療機関は患者に合計額の原則3割を窓口で負担してもらい、残り7割を健康保険組合などに請求する。
 介護報酬は1単位10円が基本で、利用者の自己負担は1割。人件費などの違いを考慮し、五つの地域別価格が設定されている(来年度から7区分に細分化される見通し)。改定は診療報酬がほぼ2年に1回なのに対し、介護報酬は3年に1回。前回09年度は3.0%増だった。


介護現場ルポ 「声なき声」に耳を澄ませば
プレジデント 9月19日(月)10時30分配信

 イメージラボラトリー・吉川浩さんが主宰する「介護110番」に寄せられた現場の苦悩や悲痛な叫びをご紹介する。

【だらしない義母が大嫌い】
 3年前、夫の母が脳梗塞で倒れ、現在寝たきりです。義理の姉と妹が世話をしていますが、私は昔からだらしない義母が大嫌いでした。育てもしない8人の子どもを産み、散々周りに迷惑をかけた挙げ句、自殺をしようと大量の薬を飲み脳梗塞に。そのくせ意識を回復してからは1箱410円もするタバコを吸って気楽でアホな義母です。わが家には幼い子どもが2人おり、夫は1年間失業していました。そのときの借金も実家にあるのにさらに介護費用として月5万円出してほしいといわれ。気ままに暮らしているだけの義母の姿を思い浮かべただけで殺意……。早くこの世から消えてほしいです。

【延命治療って必要かな?】
 母が若年性の認知症で在宅介護をしていますが、最近すごく疑問に思うことがあります。父は「こまめに病院に行っても1割負担だから」といっているのですが、残りの9割は税金です。医療現場でも延命医術は進化の一途をたどっていますが、それは本当に必要なのでしょうか。私たちの税金が上がる大きな理由の一つは延命治療ですよね? 家族の死を望む人はいませんが、生あるものには必ず死が訪れるもの。日本の長寿社会は人工的につくり出されたものです。

【暴力暴言でうつ病に】
 88歳の舅を看ています。6年前に姑が他界してからは嫁である私にべったり。自己中心的で他人に命令し干渉し縛りつける……。姑もこんな舅の暴力や暴言によってうつ病になり、最後は癌で亡くなったのです。ぬか漬けの味が悪い、きゅうりの切り方が悪い、白菜をつけろ……、漬物の文句だけでもこのありさまです。介護認定などは絶対に受けず、寝たきりになっても嫁の私がすべてやるのが当然なのです。いつまで続くかわからないこんな苦しみを、皆さんはどのように乗り越えていらっしゃるのでしょう。

【悪魔のように叫び続ける祖父】
 祖父母と両親と同居しています。祖父は6年前に脳梗塞になり、左半身が麻痺しています。祖母が面倒を見ていますが、農作業もしているのでいつも一緒にはいられません。でも祖父は少しでも祖母の姿が見えないと「ばっちゃん、ばっちゃんよー!」とどなり、「トイレー!」「起きるー!」「テレビつけてくれー!」「まだかー!」「杖持ってこー!」と悪魔のように叫び散らし、祖母を杖で叩いて「馬鹿!」とののしります。トイレや入浴も自分ではできず手伝おうとするのですが、言うことを聞いてくれず家中が臭いです。ほかにもたくさん問題があり老人ホームに入れたいのですが、わが家には経済的余裕がありません。このままでは家族が駄目になってしまいます。どなたか助けてください。

【私はどこまでしたらいいの?】
 一人暮らしで65歳のいとこが認知症に加え、脳梗塞を患い、糖尿病で片足切断という状況になってしまいました。彼には弟が一人いますが東京で一人暮らしをしており、まだ一度も見舞いに来ていません。いとこは週3回の人工透析をしていますが、片足切断の術後の経過はよいので、病院にいつまでもいることができず有料老人ホームに入所しました。まだ若いのに認知度4とかわいそうですが、変な話「この人は認知症になってよかったかもしれない」と思いました。将来の煩わしさを感じなくてよいのですから。株券と預貯金が少しあると知った弟は、自分名義にしたいと言い出しています。

【経済的不安】
 64歳で若年性アルツハイマー認知症の母がいます。しばらくは私の家族と同居していましたが、現在はグループホームに入居しています。1月18万円ほどかかる費用は、いまは母の年金(月6万円ほど)と母の貯金で賄っていますが、この状態だとあと3年で貯金は底をつきます。その後の生活を考えると不安でたまりません。在宅介護に戻る……。精神的に耐える自信もなく、下の子どももまだ小学1年生。子育てにもお金がかかるし家のローンもあります。私も仕事を始める予定ですが、収入すべてが介護費用に消えてしまうと思うとむなしくもあります。母の介護はあと何年続くのでしょうか……。


ジャパンケア、大阪の介護事業者を買収へ
医療介護CBニュース 9月20日(火)14時52分配信

 ジャパンケアサービスグループはこのほど、大阪府内で介護事業を手掛ける「プランニングケア」(大阪府門真市、光野有二朗社長)と「ビー・スマート」(同)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。ジャパンケアでは、両社の買収を西日本への事業拡大の足掛かりにしたい考え。
 プランニングケアは2004年の設立。大阪府内で介護付有料老人ホームや高齢者住宅などの事業を展開しており、昨年10月期通期の売上高は9億6700万円、営業利益は1億5500万円となっている。また、ビー・スマートは02年の設立で、訪問介護や通所介護などの在宅サービスを手掛ける。今年4月期通期の業績は、売上高が1億8000万円、営業利益が2400万円。
 関東地方や東北地方など東日本を中心に介護事業を手掛けるジャパンケアは、今年2月に公表した2015年度までの中期経営戦略の中で、西日本エリアの基盤整備に向けてM&A(企業の合併・買収)を推進する方針を示していた。
 同社の今期(来年3月期通期)の業績予想は、売上高が219億7500万円、営業利益が4億7000万円。今回の買収が今期(来年3月期)の業績に与える影響について同社は、「軽微である」としている。


宿泊デイ調査事業、追加募集でも16市区町-「エビデンスある調査か疑問」と専門家
医療介護CBニュース 9月20日(火)19時4分配信

 通所介護事業所による宿泊サービス(お泊まりデイサービス)の在り方を検証する今年度の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」を実施する自治体の数が、追加募集を終えた段階で計16市区町と、厚生労働省が想定していた50市区町村の3分の1程度にとどまっていたことが分かった。同事業に参加する自治体の数は、5月末に内示された段階で14市区町にとどまった。このため同省は追加で募集を行ったが、新たに参加することになったのは2市町だった。専門家からは、「新制度を検証するのに件数が少ない。これではエビデンスのある調査が実施できるかどうか疑問」との指摘も上がっている。
 この調査事業は、通所介護事業所などが宿泊サービスを提供し、利用者やケアマネジャーらの評価、必要なコスト、職員に与える影響などを検証するもので、市区町村が実施主体となっている。調査事業の実施に当たって厚労省は、事業所が宿泊サービスを提供する上で守るべき基準として、「1か月当たりの利用回数の上限は4回で、連続して宿泊できる日数は最長2泊3日」などを示している。
 厚労省老健局振興課の担当者は、調査事業を実施する自治体の数について、「当初予算の要求額と比べると少ないものの、サンプル数としては十分だと考えている」と強調。「宿泊デイの来年度以降の方針が不透明であることが、市町村にとって手を挙げにくい一因になっているのではないか」としている。また、「宿泊デイには長期宿泊者がいることがあるため、既存の事業者にとっては宿泊日数の基準がネックになっているとも考えられるが、あくまで緊急的な短期のニーズに対応する事業として実施している」とも話している。

■24時間訪問のモデル事業は53市区町
 また、来年度に創設される「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の在り方を検証するモデル事業「24時間対応の定期巡回・随時対応サービス事業」を実施する自治体の数は、追加募集を経て計53市区町となった。
 同事業をめぐっては、今年度当初予算で60市区町村での実施を想定していたが、当初の募集では43市区町にとどまっていた。このため、市区町村による事業の検証作業と今年10月21日までの厚労省への中間報告を不要にするなど、実施要綱の一部を緩和した事業モデルも認め、追加募集を行っていた。


宿泊デイ調査事業、低調に現場の声は?
医療介護CBニュース 9月20日(火)19時42分配信

 通所介護事業所による宿泊サービス(お泊まりデイサービス)の在り方を検証する厚生労働省の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」を実施する自治体の数が16市区町にとどまった。この調査について、在宅介護に携わる専門家からは、「調査は歓迎だが、基準が現場のニーズと乖離(かいり)している」「在宅介護に関するもっと根本的な問題を調査すべき」などの声が聞かれた。

斉藤正行氏(宿泊サービス付きの小規模通所介護事業所「茶話本舗」を展開する日本介護福祉グループ副社長、日本介護ベンチャー協会代表理事)

 まず、厚労省が宿泊付デイサービスに関するニーズ調査に乗り出した点については、このサービスを提供する事業者としても大歓迎だ。
 その上で、今回の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」の調査方法については改善すべき点があると感じている。例えば、守るべき基準として「1か月当たりの利用回数の上限は4回、連続宿泊数は2泊3日」としている点は、他に宿泊する場所もなく、月単位・年単位でサービスを使う人もいる実情をかんがみれば、現場のニーズとは乖離したルールだと言わざるを得ない。他の基準や条件にしても、全く新規で宿泊デイを開始する事業者や、既に宿泊デイを実施している事業者が参入しやすい内容にすべきだったのではないだろうか。
 今、わたしが最も危惧しているのは、調査事業への参加事業者が少なかったことで、宿泊デイについて、「都市部以外ではそれほどのニーズはないのだな」という解釈が定着してしまうこと。当然ながら、この解釈は正しくないと実感している。茶話本舗では、北海道・網走から沖縄まで、全国で事業所を展開し、高い稼働状況にある。この事実からも、宿泊デイのニーズは都市部だけに偏在しているわけではないことは明らかだ。

小島美里氏(小規模多機能型居宅介護事業所などを運営するNPO法人「暮らしネット・えん」代表理事)

 今回の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」について指摘する前にお話ししたいのは、老老介護や単身者介護などのケースが増え、家族介護が既に限界に達しているということ。いくら来年度から始まる新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」などが整備されても、家族にとって介護がお手上げ状態であることに変わりはないだろう。そう考えると、現在増えている制度外の宿泊デイを長期間利用させたい家族の気持ちも理解できるし、制度にのっとった宿泊デイが必要とも思う。
 ただ、今求められているのはショートステイ機能より、要介護1-3程度の人がリーズナブルな費用で入居できる、職員配置が充実し、プライバシーにも配慮されている施設だと思う。しかしそんな施設はなく、在宅介護を支える小規模多機能型居宅介護などの整備も不十分だ。
 厚労省は宿泊デイに関する調査事業を実施しているが、宿泊デイは既に全国にある。だから自治体側もいまさら何かを調べようという気にならず、実施数が伸びないのだろう。調査件数が少なく、エビデンスのある調査が実施できるかどうか疑問だ。それよりもっとほかに調査すべきことがあると思う。なぜ長期間連泊できる宿泊デイの利用が増えているのか。なぜ小規模多機能などほかのサービスの整備が進んでいないのか。どんなサービスがあれば在宅生活を支えられるのか。まずはこうした在宅介護の根底に横たわるもっと大きな問題について調査し、検討を進めるべきだろう。


特養の居室定員は「4人以下」-地方分権一括法で東京都が独自基準案
医療介護CBニュース 9月20日(火)19時41分配信

 国が定めている介護保険施設などの指定基準を、来年度から都道府県が一定の範囲内で定めるようにする地方分権一括法の成立を受け、東京都はこのほど、特別養護老人ホームの従来型多床室の居室定員を「4人以下」とするなどの独自基準案を発表した。同案は、国が現行の「4人以下」から「1人」に基準を変更する方針である点などを踏まえつつ、大都市の特性を考慮に入れた独自の基準が必要として検討してきたもので、独自基準案の発表について都の担当者は、「全国(の都道府県)で初めてではないか」としている。
 指定基準をめぐっては、今年4月に地方分権一括法が成立したことで、来年度から都道府県が国の定める基準を参酌するなどして、特養の居室定員といった指定基準を条例で定めるようになる。これを踏まえ、社会保障審議会の介護給付費分科会では、多床室の居室定員を、入所者の尊厳保持の観点から「1人」に変更する厚生労働省令の改正案を了承している。
 東京都が発表したのは、「特別養護老人ホームの施設整備基準等に関する検討結果」。この中で示されているのは、▽多床室の居室定員を、国基準の「4人以下」と同様にする▽ユニット型特養の1ユニットの定員を、国基準の「おおむね10人以下」から「12人以下」に引き上げる―など。
 多床室の居室定員について、東京都の担当者は、国が基準を「4人以下」から「1人」に変更する方針である点に対し、「ユニット型も(低所得者にも利用しやすい)多床室も足りていない」と指摘。5人以上にしなかった理由については、「(5人以上だと)利用者にとっても介護者にとっても窮屈なため」とした。
 またユニット型個室については、検討結果の中で、1ユニットの定員を10人、12人、15人で試算した結果、12人の場合が、少ない職員数で必要な夜勤者を配置できる上に、日勤帯の各ユニットの職員配置が手厚くなると結論付けている。
 東京都は今後、指定基準に関して厚労省が検討中の省令改正の内容を踏まえた上で、「独自基準案を織り込んだ条例」を制定したい考えだ。


GHや小規模多機能で初の「標準モデル」-福祉医療機構が黒字化の目安に
医療介護CBニュース 9月21日(水)20時1分配信

 認知症高齢者グループホーム(GH)や小規模多機能型居宅介護(小規模多機能)を整備する際の黒字化の目安となる「標準モデル」を、福祉医療機構が融資先の実態調査結果を基に初めてまとめた。同機構の担当者は、標準モデルがあくまで全国的な傾向を示したものだと断った上で、「目安として使えば(収支)計画を組みやすいのではないか」としている。
 調査は、2006年度と07年度に同機構が融資したGHと小規模多機能合わせて97事業所を対象とした。このうち有効回答は46事業所で、有効回答の中央値を使って標準モデルをまとめた。
 GHと小規模多機能の標準モデルでは、利用者1人当たりで、▽建築単価が約860万円▽借入単価が約580万円―の設備投資が行われているほか、延べ床面積はGHで34.8平方メートル、小規模多機能で41.5平方メートルある。
 開設してからの稼働状況を見ると、GHは1か月の時点で51.7%、6か月時点で81.1%、1年時点で94.4%、2年時点で99.1%と推移している。
 小規模多機能では、1か月の時点で20.0%、6か月時点で48.0%、1年時点で68.0%、2年時点で76.0%となっている。
 また、GHにおける介護・看護職員の配置割合は、ケアマネジャーが9.8%、3年以上の勤務経験がある常勤の介護職員が36.0%、3年未満の常勤介護職員が33.1%、非常勤の介護職員が18.4%、看護職員は2.7%で、人員配置は1.2対1となっている。
 小規模多機能では、ケアマネジャーなどが務める計画作成担当者が6.7%、勤務経験3年以上の常勤介護職員が28.9%、3年未満の常勤介護職員が35.2%、非常勤の介護職員が20.9%、看護職員は8.3%。人員配置は2.3対1で、GHよりも手薄になっている。
 同機構の担当者は、施設整備のポイントとして、▽設備投資額▽介護サービスに対する需要▽職員の確保状況―を挙げた上で、特に設備投資額が重要だと指摘し、「事業主の経営感覚が問われる。過大投資になっていないか確認してほしい」と話している。
 このほか、開設前に「標準モデル」よりも高いペースでの稼働状況を見積もっている場合には、「実現性があるのかという点が問題になってくる」としている。

■ユニット型特養でも実態調査
 また同機構では、ユニット型特別養護老人ホームについても、07年度に融資した160施設を対象に実態調査を行った。このうち83施設から有効回答を得て、標準モデルをまとめた。
 ユニット型特養の標準モデルでは、利用者1人当たりで、▽建築単価が約1170万円▽借入単価が約800万円―の設備投資が行われているほか、延べ床面積が51.8平方メートルある。
 また、開設後の稼働状況を見ると、1か月時点で57.0%、6か月時点で93.8%、1年時点で96.5%と推移し、2年時点までに99.2%を達成している。
 介護・看護職員の配置割合は、勤務経験3年以上の常勤介護職員が42.3%、3年未満の常勤介護職員が36.3%、非常勤の介護職員が12.3%、看護職員は9.2%で、人員配置は1.9対1となっている。
 調査結果では対象施設の事例として、会議室などの共用スペースを絞り込むなどして建築コストの削減を図った施設などを紹介しており、同機構の担当者は、「共用スペースが多過ぎると、入所者1人当たりの建築コストが上がる」と指摘している。


四病協、輿石幹事長にプラス改定を要望
医療介護CBニュース 9月21日(水)19時0分配信

 四病院団体協議会(四病協)執行部は9月21日、民主党の輿石東幹事長と面談し、来年度の診療報酬・介護報酬の同時改定について、プラス改定のための財源確保を党として政府に求めるよう要望した。同日の四病協総合部会後の記者会見で、日本精神科病院協会の山崎學会長が明らかにした。
 山崎会長は、「幹事長からも、『マイナス改定で(医療を)疲労させていくことは、結局国民に付けを回すことになるので、プラス改定の方向で頑張りたい』という話があった」と述べた。このほか、診療報酬に対する消費税非課税制度の見直しや、事業税の特例措置の継続なども求めたという。
 今後、小宮山洋子厚生労働相や前原誠司党政調会長にも直接要望していきたいとしている。

■日医と連名で税制改正要望を提出
 会見ではほかに、来年度の税制改正要望について、日本医師会と四病協の連名で取りまとめたことを説明。それぞれが既に示している重点要望のうち、消費税非課税制度の見直しや、事業税の特例措置の継続など、共通する10項目で、同日に行われた民主党厚生労働部門会議の税制改正要望ヒアリングで提示した。
 このうち、消費税損税問題については、厚労省医政局から「非公式での意見交換会」の申し入れがあったことを明らかにし、今月下旬から来月初旬にも、四病協のほか日医、日本歯科医師会、日本薬剤師会など、関係団体の代表を交えて開催するよう調整しているとした。


受給者数、費用額ともに増加-介護給付費実態調査・7月審査分
医療介護CBニュース 9月21日(水)14時30分配信

 厚生労働省の「介護給付費実態調査月報(2011年7月審査分)」によると、介護サービスの受給者総数は336万7300人、サービス費用額は6191億5500万円で、前年同月に比べてそれぞれ15万8000人、287億6500万円増加した。
 介護サービスの受給者数をサービスごとに見ると、居宅サービスでは、訪問介護が85万2000人(前年同月比3万3100人増)、訪問看護が26万6100人(1万1900人増)、通所介護が106万9900人(7万4800人増)、短期入所生活介護が29万300人(1万1000人増)、特定施設入居者生活介護が13万1800人(1万3000人増)となった。また施設サービスでは、介護老人福祉施設が45万1300人(1万1400人増)、介護老人保健施設が33万3700人(4500人増)、介護療養型医療施設が8万1900人(6400人減)だった。地域密着型サービスでは、認知症対応型共同生活介護(短期利用以外)が15万9300人(1万1800人増)、小規模多機能型居宅介護が5万人(9800人増)。また、居宅介護支援は209万5200人(10万1400人増)だった。
 介護サービスの費用額では、居宅サービスが2796億9200万円(180億3900万円増)、施設サービスが2476億4700万円(20億1400万円増)、地域密着型サービスが633億2100万円(70億7900万円増)などとなった。
 要介護状態区分別の受給者数は、要介護1が76万4400人、要介護2が83万3100人、要介護3が66万2100人、要介護4が59万4300人、要介護5が51万3400人だった。
 このほか、介護予防サービスの受給者総数は90万3400人、サービス費用額は358億4900万円で、前年同月に比べてそれぞれ4万9800人、18億3900万円増えた。要支援状態区分別の受給者数は、要支援1が40万4400人、要支援2が49万6000人だった。


特別枠に医療イノベと在宅医療・介護の推進-厚労省概算要求
医療介護CBニュース 9月21日(水)19時11分配信

 厚生労働省が来年度予算概算要求の特別枠で、「医療イノベーションの推進」と「在宅医療・介護の推進」の要望を検討していることが分かった。民主党が9月21日に開いた厚生労働部門会議(座長=長妻昭・党政調副会長)で同省が説明した。
 政府が20日に閣議決定した概算要求基準では、国内の経済社会を再生するための特別枠として7000億円規模の「日本再生重点化措置」を設定している。同省が要望できる予算は最高1059億円程度。
 部門会議の梅村聡副座長によると、同省は特別枠での要望を検討している主な事項として、▽医療イノベーションの推進▽在宅医療・介護の推進▽現役大学生の就職促進▽待機児童解消の推進-の4点を挙げた。具体的な要望額は示されなかった。
 医療イノベーションの推進は、日本発の革新的な医薬品・医療機器などの創出による健康長寿社会の実現や、国際競争力強化による経済成長への貢献が狙い。一方、在宅医療・介護の推進では、生活の場で必要なサービスを受けられる体制の構築を目指す考えだ。
 梅村氏によると、会合では議員から「在宅医療・介護では障害者を含めてほしい」「ロボットなど医療・介護の用具・機械について盛り込んでほしい」などの要望があったという。
 部門会議のコアメンバーは22日に会合を開き、具体的な金額も含めて目玉にすべき項目などについて詰め、その結果を部門会議に提示する予定だ。
 梅村氏は、同省の概算要求の提出に先立ち、「少なくとも部門(会議)から政務三役に(意見を)伝え、きちっと意見を反映させていく」と述べた。


24時間訪問サービスの人員基準案を提示-介護給付費分科会で厚労省
医療介護CBニュース 9月22日(木)22時15分配信

 厚生労働省は9月22日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合に、来年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の人員基準や介護報酬の在り方などの案を示した。
 同サービスは、要介護者を対象に1日複数回の定期巡回訪問と、随時の対応を提供するもので、今年6月に成立した改正介護保険法に創設が盛り込まれた。同法には、1つの事業所が訪問介護と訪問看護の両サービスを一体的に提供するタイプ(介護・看護一体型)と、訪問介護事業所が訪問看護事業所と連携してサービスを提供するタイプ(介護・看護連携型)の2つの類型が規定されている。
 厚労省が示した人員基準の案によると、定期巡回で介護サービスを提供する訪問介護員と、看護職員の基準は「必要な数以上」。一方で、随時の対応を行う訪問介護員の数は「常時、専ら随時訪問サービスの提供に当たる訪問介護員が1以上確保されるための必要数」で、利用者の処遇に支障がなければ、定期巡回サービスにも従事できるとした。
 また、利用者からのコールに対応し、随時対応としての訪問が必要かどうかを判断する「オペレーター」の配置も盛り込まれ、「常時利用者からのコールを受け付ける体制の確保」を原則とする一方、他職種と兼務することも認められるとした。オペレーターの資格要件としては、医師や看護師、介護支援専門員、介護福祉士といった、夜間対応型訪問介護のオペレーター要件に限らず、実務経験3年以上のホームヘルパー2級職員など、サービス提供責任者と同等の要件にまで緩和することを提案。さらに、利用者の就寝時間帯は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設の夜勤職員がオペレーターを兼務できるとした。深夜帯の定期巡回サービスとオペレーター業務、終日の随時訪問については、他の事業所に委託できるようにすることも提案した。
 このほか、サービス付き高齢者向け住宅など高齢者の集合住宅にサービスを提供する場合に、地域への展開を義務付けることも提案した。ケアプランの作成に関しては、ケアマネジャーと24時間訪問サービス事業所の計画作成担当者(仮称)が、共同でケアマネジメントを実施することとした。

■介護報酬は「包括方式」を提案
 24時間訪問サービスの介護報酬の在り方については、月単位の包括払い方式を基本とすることを提案した=図=。ただ、通所介護や短期入所サービスといったほかのサービスを利用した日は、介護報酬を日割りで計算し、それぞれ1日分単価の80%、100%相当を減額する方針を示した。また、既存の訪問介護や訪問看護、夜間対応型訪問介護の各サービスとは併用できないとする一方、訪問介護の「通院等乗降介助」に限っては併用を認めるとした。
 このほか24時間訪問サービスの加算については、▽過疎地域の事業所に対して評価する「特別地域加算」▽利用者の初期ニーズに対して評価する「初期加算」▽在宅での看取りを評価する「ターミナルケア加算」―の3つを提示した。


24時間訪問、オペレーター要件に反対も-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 9月22日(木)22時14分配信

 9月22日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)では、厚生労働省が示した「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の人員基準案のうち、利用者からのコールに対応する「オペレーター」になれる資格の要件について、委員から緩和に反対する意見などが上がった。
 この日の会合で厚労省は、オペレーターの資格要件について、医師や看護師、介護福祉士などといった夜間対応型訪問介護の要件に限らず、実務経験3年以上のホームヘルパー2級職員など、訪問介護事業所のサービス提供責任者と同等にまで緩和する案を示した。これに対し、齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は「どんな対応が必要か、訪問が必要なのかを判断し、トリアージも担うので、ある程度専門性の高い人が配置されるべき」とした上で、「要件を弱めれば、理念としてやりたかったサービスが広がっていかないと危惧している」と述べた。また、齊藤秀樹委員(全国老人クラブ連合会理事・事務局長)は「夜間対応型訪問介護の資格要件が基本ではないか」と主張。村川浩一委員(日本社会事業大教授)も「事故につながり、サービスの信用が失墜することがあってはならない。ヘルパー2級の人などを最初から認めると、サービスを軌道に乗せるための障害になる恐れもある」と訴えた。
 一方で、大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員長、高松市長)は、「需要があるところにサービスが供給できるよう、地域でも人材を確保できるような基準、マンパワー確保についての規制緩和を考えてほしい」と要望した。
 また、「サービスの提供に必要な数以上」と提案された看護職員の人員基準については、「安全・安心を担保するには、24時間で1以上の配置が必要なのではないか」(山田和彦・全国老人保健施設協会会長)、「(看護師も)随時対応できるよう、本来は(常勤換算で)4.2人以上要るのではないか」(三上裕司・日本医師会常任理事)など、強化すべきとの意見が委員から相次いだ。

■高齢者住宅へのサービス提供に減算規定か
 このほか、サービス付き高齢者向け住宅など高齢者住宅に住む利用者に対して24時間訪問サービスを提供した場合の介護報酬をめぐっては、「集合住宅の場合は(戸別に訪問する場合に比べて)移動コストや時間のロスが少ない。当然減算を検討すべき」(山田委員)など、複数の委員から減算を求める意見が上がった。これに対して、馬袋秀男委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は、「(24時間訪問サービスを)実施していく中で、実態を見てから議論すればいいのではないか」とけん制した。


複合型事業所の看護サービスは登録者のみに-厚労省が給付費分科会で説明
医療介護CBニュース 9月22日(木)21時42分配信

 9月22日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)では、小規模多機能型居宅介護と訪問看護のサービスを一体的に提供する複合型サービス事業所について、看護サービスを提供するのは同事業所の登録者(最大25人)に対してのみとする方針を、厚生労働省が委員に説明した。また厚労省は、同事業所の人員や設備の基準案なども示した。
 厚労省は会合でまず、来年度から創設される複合型サービス事業所の人員・設備・運営基準などについて提案。登録定員や職員の配置数などについては、原則として小規模多機能型居宅介護に準
 

8月26日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 9月 9日(金)15時09分51秒
  地域区分の割り当て「実情に十分考慮を」-都が厚労省に緊急提言
医療介護CBニュース 8月26日(金)18時44分配信

 東京都はこのほど、「介護保険制度における地域区分に関する緊急提言」を厚生労働省老健局の宮島俊彦局長あてに提出した。提言では、区分の適用地域を設定する際、国家公務員の地域手当や診療報酬の地域加算に準拠して機械的に割り当てるのではなく、地域の実情を十分に考慮した上で設定すべきとしている。
 8月10日の社会保障審議会介護給付費分科会で、介護報酬の地域区分について、▽現行の5区分を、国家公務員の地域手当に応じた7区分へと見直す▽診療報酬の地域加算の対象となる地域の考え方を踏襲する―などの方向が示されたことを受けての提言。
 提言では、国家公務員の地域手当をベースとしている現在の介護報酬の地域区分では、同じ区分が適用されている市区町村の間でも家賃や介護職員の給与などの水準に違いが生じているとした上で、他制度に準拠した区分を機械的に割り当てることは「不合理」と指摘。また、事業者が受け取る報酬への影響が全く違うため、診療報酬の地域加算と介護報酬の地域区分を同様の制度として取り扱うことについても「不合理」とした。
 その上で、地域区分の割り当てを設定する際には、各市区町村からヒアリングなどを行い、大都市における人件費、物件費の高さなどを含めた地域の実情を十分に考慮する必要があると訴えている。


「寝たきり要介護者」専門は10施設-厚労省が有料老人ホーム調査
医療介護CBニュース 8月29日(月)21時58分配信

 全国の有料老人ホームのうち、「寝たきり状態で常に介護が必要な高齢者」だけを入居対象としているのは10施設あることが、8月29日までの厚生労働省の調査で分かった。
 厚労省では今年3月30日、都道府県に対し、有料老人ホームの届け出状況や指導状況について調査を実施。届け出済みの施設に加え、未届けながらも有料老人ホームに該当する設備やサービスを備えた施設まで調べた結果、有料老人ホームとそれに該当する施設は昨年10月31日時点で、全国で5966施設あることが分かった。
 また、常時介護が必要な高齢者だけを入居対象にしている有料老人ホームは、秋田県に1施設、神奈川県に1施設、岐阜県に7施設、福岡県に1施設の計10施設あることが判明した。このうち、都道府県から入居者側への重要事項の説明などを行うよう指導を受けたことがあるのは岐阜県の7施設だった。
 厚労省は調査結果を踏まえ、都道府県に対して、有料老人ホームの届け出の促進などを徹底するほか、不正な報酬請求などが疑われる場合には個別指導といった必要な対応を取るよう、26日付で通知した。


お泊まりデイ、「先に短期入所の見直しを」-厚労省老健局・菊池課長補佐
医療介護CBニュース 8月29日(月)21時21分配信

  厚生労働省老健局振興課の菊池芳久課長補佐は、日本在宅介護協会が開いたセミナーで講演した(8月29日、東京都内)
 厚生労働省老健局振興課の菊池芳久課長補佐は8月29日、日本在宅介護協会が開いたセミナーで講演した。菊池課長補佐は、制度化に向け調査事業が行われている宿泊付デイサービス(お泊まりデイサービス)について、「ショートステイ(短期入所)のレスパイトケア(家族介護者支援)機能が十分に果たされていないことから始まった」と指摘した上で、「ショートステイがどうあるべきかというアプローチが先だ」と述べ、制度化の前にショートステイが機能するよう見直す必要があるとの考えを示した。
 講演で菊池課長補佐は、現在進められているお泊まりデイの調査事業は続けるとしながらも、「どうしてレスパイトケアが機能していないのかも含めて、(ショートステイのあり方を)検討したい」と述べ、その上でお泊まりデイが必要かどうかを議論すべきだとした。
 また、お泊まりデイ制度化における論点としてケアマネジメントも挙げ、「席取り合戦みたいな形でショートステイが使われているのではないかという話もある」と指摘。適切なケアマネジメントの下でショートステイが利用されるよう検討する必要性にも言及した。

■来年度の介護報酬改定、「プラスに転じさせるのは力技」
 このほか菊池課長補佐は、来年度の介護報酬改定について、「東日本大震災の影響による財政状況を考えると、あまり“左うちわ”というわけにはいかない」との見方を示した。報酬改定は物価と賃金の動向を勘案して設定すると説明した上で、「ここ3年平均はマイナス。これをプラスに転じさせるのは、力技という感じはする」と指摘。
 さらに、「民主党の“長妻議連”のヒアリングで、(代表選)候補者が『マイナス改定はないだろう』と発言したとの報道もある。どこに財源があるのかはよく分からないが、そういうことが言われている。ゼロ改定でも予断を許さない状況だ」と述べた。


「支援信託」対立のまま 後見制度見直し、導入ずれ込み
京都新聞 8月30日(火)14時59分配信

 認知症や知的障害のある人の財産を守る成年後見制度で最高裁が4月に導入を予定していた新制度「後見制度支援信託」が、宙に浮いている。最高裁は「日本弁護士連合会を含む関係団体との調整に時間を要することになったため」とする。一方、支援信託について問題点を指摘する日弁連は「基本理念に反し、形骸化させる危険がある」と見直しを求めている。
 後見関連の申し立て件数は高齢化で増加傾向にあり、昨年は3万79件と4年前より約5千件増えた。これに伴い後見人の不正が多発しており、最高裁は信託制度を活用する新たな仕組みを社団法人「信託協会」や法務省とまとめ、今年2月発表した。当初の計画では4月から取り扱いを始める予定だった。
 新制度では、日常生活分は口座などに残して後見人が管理し、ほかは元本保証の契約で信託銀行に預ける。臨時支出が必要な際は後見人が家庭裁判所に理由を説明して申請し、指示書の発行を受ける必要がある。契約時には弁護士らが生活支援計画を手がけ、後に親族などが後見人になることを想定している。
 最高裁は「日常的支出は柔軟に、大きな支出は不正がないよう家裁が関与できる」と長所を挙げている。
 だが、日弁連はこれらの仕組みに疑問を投げかけた。3月に意見書を出し、▽本人の意思を考慮せずに保険や株式などの財産を原則換金して信託銀行に預けることになる▽相続財産を減らしたくない後見人が財産使用に消極的になる可能性がある-ことなどの問題を訴える。
 家裁が1年に1回実施する後見人への監督を原則廃止する方針であることには「経済的虐待や世話の放棄についてチェックが入らない」と反発する。
 京都弁護士会や滋賀弁護士会によると、新制度の発表前に各家裁から実施を前提とした説明があったが、その後の進展はないという。日弁連と最高裁は5月から協議を続けている。日弁連は全国各地の弁護士会からの意見を集約して、今秋には信託制度にどのように対応するかの方針を決める。


障害者新法の提言案を了承-総合福祉部会
医療介護CBニュース 8月30日(火)22時23分配信

  内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会は、新法「障害者総合福祉法」(仮称)に関する提言案を了承した(8月30日、厚生労働省)
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会(部会長=佐藤久夫・日本社会事業大教授)は8月30日、障害者自立支援法に代わる新法「障害者総合福祉法」(仮称)に関する提言案を了承した。今後は、この日の会合で出された委員の意見を踏まえて提言を修正し、9月中にも上部組織の推進会議に報告する。
 了承されたのは、これまでの会合で検討された「障害者総合福祉法(仮称)骨格提言素案」を部会長らが修正した「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言―新法の制定を目指して―」。
 主な内容は、「障害者総合福祉法の骨格提言」や「関連する他の法律や分野との関係」など。
 「障害者総合福祉法の骨格提言」では、「利用者負担」や「報酬と人材確保」などの項目ごとに提言が盛り込まれている。「利用者負担」では、前回会合までに示された素案で、障害に伴って必要になる支援を原則無償とすべきとしていた内容に、高所得者に対し、収入に応じた負担を求めることを追記した。さらに、自立支援医療の利用者が低所得者の場合は全額公費負担とする部分は削除した。
 また、「報酬と人材確保」では、障害者福祉の従事者の年収水準を国家公務員の「福祉職俸給表」と同程度にするよう提案していたが、「福祉職の給与を法外に上げるよう求めていると誤解を受ける可能性がある」(尾上浩二・障害者インターナショナル日本会議事務局長)ことから、この提案を削除。少なくとも全国平均賃金以下にならないよう「事業者が適切な水準の賃金を支払う」ことと、「事業報酬体系を法的に構築する」ことを実現すべきとしている。
 さらに、「選択と決定(支給決定)」では、障害福祉サービスの支給決定に現行の障害程度区分を使わず、障害者本人が策定したサービス利用計画を、市町村が支援ガイドラインに基づいたアセスメント(評価)を行うなどとしていた素案の内容に言及。提言では、素案で示していた支給決定の仕組みについて、「試行事業を実施し、その検証結果を踏まえ、導入をはかる」と追記した。

■介護保険は「選択・併用」から「従来支援の継続」に
 素案で「障害者総合福祉法のサービスと介護保険のサービスを選択・併用できるようにする」としていた介護保険との関係については、法の目的や性格が異なり、別個に制度設計されるべきとの観点から削除された。代わって、介護保険サービスが支給される前から受けていた支援を「原則として継続して受けることができる」ことが盛り込まれた。

■難病などの検討会設置を提案
 「関連する他の法律や分野との関係」では、医療分野について、障害者の高齢化に伴って医療的ケアの担い手を増やす必要があることを明記し、医療的ケアを行える介護職員の増員の必要性を強調した。
 また、難病などに関する検討会を新設して、医療を受けながら地域生活を送れるように医療と就労分野の法令などについて検討すべきと追記した。

■提言取りまとめ後も会合開催を検討
 この日の会合で内閣府の東俊裕・推進会議担当室長は、委員が今後も部会を開くよう求めている点について、「フォローアップ的な会合を開きたいが、(障害者総合福祉法案を策定する)厚労省と打ち合せをしないといけない」と述べ、次回会合の開催を検討していることを報告した。


第95代首相に野田氏-衆参両院が指名
医療介護CBニュース 8月30日(火)15時35分配信

 衆参両院は8月30日午後、菅直人内閣の総辞職を受けて本会議で首相指名選挙を行い、共に民主党の野田佳彦代表を第95代、62人目の首相に指名した。
 野田氏は、同党代表選に先立って行われた同党議連の意見交換会で、来年4月の診療報酬と介護報酬の同時改定について、「基本的にマイナス(改定)はないだろう」と発言しており、改定率を決める年末の予算編成が注目される。


介護職の医行為で研修講師の指導者講習-9月下旬をめどに厚労省
医療介護CBニュース 8月31日(水)20時27分配信

 来年度から一定の研修を受けた介護職員にたん吸引などの医行為を認めるに当たり、研修の講師を指導する人材向けの指導者講習を今年9月下旬をめどに実施するとして、厚生労働省は8月24日付で、都道府県にあてて通知と事務連絡を出した。
 介護福祉士や介護職員によるたん吸引などの実施をめぐっては、6月に改正された社会福祉士及び介護福祉士法により、▽講義と演習で構成される基本研修▽介護施設などで利用者に対してたん吸引などを行う実地研修―の受講などが必要になる制度が、来年度から始まる。
 通知では、指導者講習の実施要綱が示されており、医師、保健師、助産師、看護師で都道府県知事の推薦を受けるなどした人材を対象に、基本研修と実地研修を行う講師の指導者などを養成するとしている。
 制度の概要や研修カリキュラムなどについて、7時間程度の講習を2日間かけて行う。受講者は、全国から最大で500人集める予定だ。
 また事務連絡では、都道府県が指導者講習の受講者に推薦する際の参考例として、▽基本研修の講師になる医師、看護師▽実地研修で指導と評価を実施する看護師▽基本研修や実地研修、指導者講習の運営に携わる医師、看護師―を挙げている。


障害福祉サービスで不正請求、指定取り消し-愛媛県
医療介護CBニュース 9月1日(木)12時12分配信

 障害福祉サービスの介護給付費を不正に請求したとして、愛媛県はこのほど、「いたわり有限会社AIG」(愛媛県西条市)が運営し、障害者への居宅介護サービスや高齢者への訪問介護などを手掛ける「ヘルパーステーションいたわり」(同)の、障害者自立支援法に基づく指定を取り消した。これに伴い、介護保険法に基づく指定も取り消した。いずれの取り消しも8月31日付。
 県によると、同事業所は2006年8月から07年3月までの間、知的障害のある利用者1人について、実際には提供していない居宅介護サービスの実績記録票を虚偽に作成し、不正に介護給付費を受給した。不正受給額は判明しているだけで約150万円。
 同事業所における障害福祉サービスの利用者約40人と介護保険サービスの利用者10人については、他事業所へのサービスの移行が済んでいるという。


介護給付費不正受給:事業者、指定取り消し /愛媛
毎日新聞 8月31日(水)15時17分配信

 県東予地方局は30日、介護給付費を不正受給したとして訪問介護事業者「いたわり有限会社AIG」(西条市中西、秋山伸社長)の障害者自立支援法に基づく障害福祉サービスや、介護保険法の居宅サービスの事業者指定を31日付で取り消す、と発表した。
 同局によると、同社は06年8月から翌年3月、運営する「ヘルパーステーションいたわり」(同)が障害者1人に対して、介護サービスを全く実施していないのに、居宅サービスを提供したとして介護給付費151万円を不正受給したとしている。同社は不正請求を認めているという。
 同社は03年4月に開業。西条市内を中心に、障害者福祉事業で約40人、介護保険事業で約10人が利用しているが、全員が別の施設でサービスを受けるめどが付いているという。
 県障害福祉課によると、福祉事業所の指定取り消しは、08年3月に松山市内の業者が不正請求した事件以来という。【高谷均】


介護職医行為の違法性阻却通知、原則廃止へ-厚労省
医療介護CBニュース 9月2日(金)21時36分配信

 厚生労働省は9月2日、都道府県の担当者を対象に「『社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正』に基づく医療的ケア関係業務の施行等に関する説明会」を開いた。この中で厚労省の担当者は、一定の研修を受けた介護職員などに医行為を認める制度が来年度から始まることを踏まえ、一定の条件下で特別養護老人ホームなどの介護職員が行う医行為を「実質的違法性阻却」(違法と思われる行為だが、特別な事由があるために違法ではないとすること)とした通知について、「原則廃止する方向」だと説明した。
 厚労省では2005年や10年に出した通知で、違法性が阻却されるとして、一定の条件下で介護職員などが行う医行為を介護保険と障害福祉の分野で認めてきたが、両者とも将来的に廃止する方向だという。廃止の時期などについては、関係者などの意見を聞きながら検討していくとした。
 また現在、「実質的違法性阻却」によって医行為を行う介護職員は来年度以降、医行為の提供に必要な知識と技能を修得していることを申請に基づき証明した上で、引き続き医行為を行えるとしている。


【ゆうゆうLife】特養部屋代に戸惑いの声「入院長引いたら高くなった」
産経新聞 9月2日(金)7時55分配信

  特別養護老人ホーム(特養)で暮らす高齢者が、急な容体悪化で入院することは珍しくない。しかし、その間の「部屋代(居住費)」の扱いは施設によって異なる。「部屋代」は施設と利用者の契約だから、入院中も請求する施設もあれば、請求しないところもある。中には「入院が長引いたら高くなった」というケースもあり、利用者から困惑の声が上がっている。(佐藤好美)
 昨年6月、この欄で紹介した大阪府の主婦、橋本幸子さん(79)=仮名=はこの夏、夫(81)を病院で看取(みと)った。夫は認知症で要介護5。特養で暮らしていたが、がん末期でもあり、入退院が絶えなかった。
 今年春にも約20日間入院した。そのとき痛かったのが、留守にした間の特養の部屋代(居住費)だ。
 入院前、特養からは「ご主人の入院中は、お部屋を他の方のショートステイ(ショート、短期入所生活介護)に使ってもいいですか」と聞かれ、橋本さんは「どうぞどうぞ」と答えた。他の利用者が入れば、橋本さんは部屋代を負担せずに済む。
 しかし、利用者はなかったらしい。橋本さんは「もともと部屋代が高く、空きの出がちな特養だったようです」ともらす。
 特養から後日請求された部屋代は、驚いたことに、入所中よりも“留守中”の方が高かった。橋本さんが払っていた部屋代はもともと1日1640円。入院が長引いたら、それが1日3千円超になった。橋本さんが市役所で聞くと、担当者から「入院すると、低所得者補助がなくなるためでしょう」と言われた。
 橋本さんは「いないときの方が高いなんて…」と困惑気味。しかし、認知症でがんの夫の特養入所にあたっては、さまざまな施設から断られ通しだった。契約をチェックする余裕もなかったし、やっと入れてくれた特養に文句を言うつもりもない。ただ、介護も医療も必要だと、どこまでも苦労することにため息が出る。

 ■施設看取りは断られ…
 入院中に部屋代を取るか否かは、施設によって異なる。

 ◆部屋代取らない施設も
 東京都内のある特養の相談員は「うちは取りません。入院中に部屋代を取るのは利用者の理解を得にくく、トラブルの元になる」と言う。
 しかし、施設経営的には利用者の入院は大打撃だ。空床が続くと、部屋代どころか介護保険から介護報酬が入らないので、どこの施設もショートへの転用に努力する。だが、急な利用者確保は容易でない。この相談員は「入所者が重度化し、急な入院が出やすくなっている。空床が多いとショートで埋めきれない。大規模施設は経営ダメージを吸収できるが、小さいと難しい。部屋代をガッチリ取る施設や、経営にシビアな施設もあるので、入院中の部屋代を取るかどうかは判断の分かれるところです」と指摘する。
 そのうえで、「入所時に契約を確認することが重要ですが、部屋代は自由契約なので、法外なら『もうちょっと何とかしてほしい』と、交渉してみてはどうでしょうか」とアドバイスする。
 橋本さんのように“留守中の部屋代”が高くなるのは、介護保険の補助の仕組みにも一因がある。

 ◆高くなるのは…
 特養の部屋代には、厚生労働省の定めた「基準額」がある。だが、施設はそれより高い値段設定もでき、大都市の新しい個室は日に3千円超もある。低所得者には所得ごとに負担限度額があり、基準額までは介護保険から施設に補助が出る。特養の設定額との差額は施設側の負担だ。介護保険の補助は空床から6日で切れる。
 補助のない7日目以降の部屋代について、厚労省は「(施設側が)ショートステイを提供するのが望ましいが、利用者本人の希望などで部屋を確保する場合は、施設と利用者の契約で費用を決められる」としている。
 このため、橋本さんの特養は7日目以降、施設が設定する正規の部屋代を請求したと見られる。

 ◆どこで最期を
 そのときの悩みがこの夏、再び浮上した。橋本さんは夫を特養で看取ってもらうことを希望したが、夫は結局、病院で亡くなった。
 夫が目に見えて弱ってきたころ、特養から「最期はどこで看取るおつもりですか」と聞かれた。橋本さんは「夫はここが自分の家だと思っているから、ここでお願いしたい」と答えた。
 しかし、施設側は看取りに難色を示した。「ここは最期までみるところじゃありません。人手も足りないのに」
 橋本さんは言う。「何かあれば、スタッフは深夜でも呼ばれる。それが困るんじゃないでしょうか。病院のようにいかないことは承知のうえなんですが…」
 そんな折、夫は急性肺炎で入院した。入院先の医師から「あと2、3日でしょう。うちで看取りまでさせてもらいます」と言われたときは、“死に場所”を見つけたようで心底ほっとした。
 看取りのできる特養は多くない。ある政令市で特養を所管する課長は「看取りができない施設は、入所者が危なくなると、あうんの呼吸で病院に運び、病院で看取ってもらうのが実情です」と打ち明ける。橋本さんの夫も似た状況だったかもしれない。
 亡くなったのは、入院から29日後。橋本さんは「気が抜けました。特養にいた頃から長いこと、急変の連絡がいつ来るか分からず、気の休まる間がなかった」という。
 残ったのはお金の心配だ。「春よりも入院が長かったので、また特養の部屋代がかかるのかと不安です」という。特養で看取ってもらえれば、そんな心配もせずに済んだはずだ。


介護福祉士逮捕で県が立ち入り調査 広島
産経新聞 9月3日(土)7時56分配信

 施設利用者に精神疾患の薬剤を飲ませたとして介護福祉士の女(47)が傷害容疑で県警に逮捕された事件で、県健康福祉局と海田町は2日、女が勤めていたデイホーム「あいあいほのかの家」(海田町国信)を立ち入り調査し、事業者側から被害者の介護計画や薬剤の管理状況などについて聞き取った。調査は介護保険法に基づき行われ、運営面の問題が見つかれば改善を指導する。


通所者に薬物、女性介護福祉士逮捕…「まじめで、トラブルもなく」関係者ショック
読売新聞(ヨミドクター) 9月2日(金)10時51分配信

 広島県海田町の介護施設で、通所者に薬物を投与し意識障害にさせたとして介護福祉士の太尾田(たおだ)京子容疑者(47)(広島市安芸区)が1日に傷害容疑で逮捕された事件は、福祉施設の関係者に大きな衝撃として広がった。
 「朝一番に出勤し、真面目」「確実に仕事をこなしていた」などの声が多かった一方、「あまり人と話すのは苦手だったみたい」という声もあり、県警が詳しい事件の経緯を調べている。
 通所介護事業所の担当者によると、職業安定所の紹介で、太尾田容疑者は2009年4月から働き始めた。勤務態度は真面目で、以前に特別養護老人ホームで働いていた経験もあって、「トイレや入浴の介助技術は高い」と評価されていた。しかし、通所者に積極的に話しかけるタイプではなく、「コミュニケーションはちょっと苦手な様子だった」と担当者は振り返っていた。
 この日朝から、事件を知った通所者や事業所職員らは一様に険しい表情を見せていた。また、太尾田容疑者が以前務めていた特別養護老人ホームの担当者は「勤務態度に問題はなく、トラブルもなかった」と話した。
 一方、この介護事業所では昨年11月から7月までの間、通所者が急にふらついたり、眠ったまま反応が鈍くなったりする症状で、救急搬送されるケースが約10件発生。うち2件で睡眠導入剤の成分が検出された。


介護福祉士を傷害容疑で逮捕 施設利用者に精神薬 広島
産経新聞 9月2日(金)7時55分配信

 介護施設の利用者に精神疾患用の薬を投与して意識障害を引き起こしたとして、県警捜査1課と海田署は1日、傷害容疑で、広島市安芸区阿戸町の介護福祉士、太尾田京子容疑者(47)を逮捕した。調べに対し、容疑を認めているという。
 逮捕容疑は、7月22日、勤務先の海田町の介護施設で、施設に通う無職男性(67)に精神神経用剤「ベゲタミン」を投与し、全治2日の意識障害を負わせたとしている。男性は病院に運ばれたが、軽傷だった。
 県警によると、太尾田容疑者は2年前からこの介護施設に勤務しており、動機とともに余罪の有無についても捜査している。また、薬は介護施設にあったものではなく、県警は入手経路について詳しく調べている。


女性介護福祉士が通所者に劇薬「イライラして」
読売新聞 9月1日(木)22時58分配信

 広島県海田町の介護施設で通所者の男性に薬物を投与し、意識障害にさせたとして、広島県警は1日、広島市安芸区阿戸町、介護福祉士太尾田(たおだ)京子容疑者(47)を傷害容疑で逮捕した。
 「イライラしてやった」と認めているという。同施設ではほかに2人が救急搬送されて薬物反応が出ており、県警が関連を調べている。
 発表によると、太尾田容疑者は7月22日、勤務していた通所介護施設で、同町の無職男性(67)に劇薬指定の向精神薬「ベゲタミン」を投与し、2日間の意識障害にさせた疑い。男性は後に回復した。ベゲタミンは医師の処方が必要で、同施設では使っていなかった。
 太尾田容疑者は2009年4月から同施設で勤務し、今年7月末、母親の介護を理由に退職。担当者は「真面目で信用していたので驚いている。通所者に不安を与える行為で許されない」と話している。


<傷害>容疑で介護福祉士逮捕 施設利用者に向精神薬投与
毎日新聞 9月1日(木)12時38分配信

 勤務先の介護施設の利用者に向精神薬を投与して意識障害を負わせたとして、広島県警捜査1課などは1日、広島市安芸区阿戸町、介護福祉士、太尾田(たおだ)京子容疑者(47)を傷害容疑で逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているといい、県警は動機などを追及している。
 逮捕容疑は、7月22日、同県海田町にある勤務先の介護施設で、デイサービス利用者の無職男性(67)に向精神薬の錠剤を飲ませ、2日間の意識障害を負わせたとされる。施設経営会社の役員によると、男性が眠り込んで目を覚まさないため病院に搬送。搬送先で、男性の尿から向精神薬の成分が検出された。後遺症はないという。
 県警などによると、投与された薬は不眠症の治療などに用いられ、この施設では扱っていないという。経営会社役員によると、太尾田容疑者は今年7月末まで働いており、事件当日も同僚約10人と勤務していた。役員は「勤務態度はまじめだった。トラブルや悩みも聞いたことがない」と話している。【中里顕、星大樹】


デイサービス利用者に向精神薬=介護福祉士、傷害容疑で逮捕―広島県警
時事通信 9月1日(木)11時15分配信

 広島県海田町の介護施設で、デイサービスを利用する男性(67)に向精神薬を投与し、意識障害に陥らせたとして、県警捜査1課と海田署は1日、傷害容疑で、広島市安芸区阿戸町、介護福祉士太尾田京子容疑者(47)を逮捕した。同署によると、容疑を認めているといい、投与の動機を調べている。
 逮捕容疑は7月22日、勤務先の介護施設で、男性に向精神薬を投与し、2日間の意識障害に陥らせた疑い。
 同署によると、別の施設員が、意識がもうろうとした男性を発見し、病院に搬送した。体内から向精神薬の反応が出たため、同署に相談した。男性の容体は回復し、命に別条はないという。


反貧困ネットワーク広島:支援活動の基盤強化へ 来年、NPO法人化 /広島
毎日新聞 9月4日(日)14時31分配信

 生活保護の受給や、失職などで住居をなくした人への支援を続けてきた「反貧困ネットワーク広島」のNPO法人設立総会が3日、中区の広島弁護士会館であった。任意団体として活動してきたが、来年1~2月にNPO法人化する。理事長に就任する山田延広弁護士は「生活に困った人を助けるため、団体の経済基盤の強化に役立つはず」と話した。
 同ネットは09年2月、弁護士や社会福祉士や市民らが設立し、現在は188人・団体が正会員。相談会をしながら、生活保護の申請から受給までの間泊まることのできるシェルターを8部屋用意する。任意団体では部屋を借りられず、メンバーが個人名義で借りてきた。現在は県からの補助金や会員の寄付などでやりくりするが、大部分が光熱費も含めたシェルター維持費に消えるという。
 NPO法人化することによるメリットは、契約の当事者になることができ、さらに寄付なども受けやすくなるという。山田弁護士は「貧困問題は明日は我が身の問題だ。市民に呼びかけ、もう少し協調や連帯が生まれれば住みやすい世の中に変わるのではないか」と話した。
 反貧困ネットは13、14両日の午前10時~午後5時、南区のJR広島駅南口地下広場で「まちかど生活相談会」を開く。生活保護の相談や住居相談などについて、専門家である弁護士や社会福祉士、医療ソーシャルワーカーらが対応する。電話相談(090・4890・1579)もあり、いずれも予約不要。午後4時半からはおむすびとみそ汁も振る舞われる。【矢追健介】


24時間訪問は「室内・介護限定ケア」
医療介護CBニュース 9月5日(月)12時3分配信

  「21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会」と「全国老人福祉問題研究会」の共同学習集会(9月4日、東京都内)
 高齢者福祉をめぐる諸制度を研究する「全国老人福祉問題研究会」(老問研)の矢部広明副会長は9月4日、東京都内の学習集会で講演し、24時間体制で訪問介護と訪問看護を一体的に提供する新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)について、「地域包括ケアではなく、『室内・介護限定ケア』ではないか」との懸念を表明した。
 学習集会は、特別養護老人ホーム(特養)などの施設長有志でつくる「21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会」と老問研が、来年度の介護報酬改定に向けて共同で開いたもの。 2009年度までの地域包括ケア研究会の報告書や、昨年度の24時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会の報告書などを紹介した矢部副会長は、24時間訪問サービスの理念について、「24時間365日、必要なサービスを必要なタイミングで、必要な量・内容のケアを提供するということは、まったく当然のこと」と評価した。一方で、排泄対応など、利用者の日常生活を支えるための介護・看護サービスに主眼が置かれていることを挙げ、「利用者の文化的な要求(に応える仕組み)や、地域的・社会的な存在としての理念が欠落している」と指摘。「真の地域包括ケアにはなっていない。『室内・介護限定ケア』ではないか」との懸念を明らかにした。
 また、24時間訪問サービスで提供されるケアについては「『超高速ケア』が求められ、コミュニケーションを無視した無機質なケアになる危険性がある」と述べた。さらに、サービスの迅速性を確保するあまり、職員の過重労働につながる可能性があるとの見方も示した。

■社会保障、「まず必要性の議論を」
 この日の学習集会ではまた、都留文科大の後藤道夫教授が「『3・11』と福祉国家日本の構想」をテーマに講演した。後藤教授は社会保障の在り方について、「必要なものが満たされているのか、満たされていないのかをまず議論しないといけない」と指摘。その上で、「必要だと判断されたものは、(制度変更を)やらないといけない。そのための財政(支出)が可能な経済の在り方や、税金の取り方を全部設計し直さないといけない」と訴えた。


ケアマネ調査、低回収率に批判相次ぐ-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 9月5日(月)23時19分配信

 厚生労働省は9月5日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合に、「介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に関する基礎調査」の中間結果を報告した。しかし、委員からは調査結果の回収率が10-20%程度にとどまったことに対して批判が相次いだ。
 調査は、全国の居宅介護支援事業所と介護予防支援事業所を対象に、日本総合研究所が今年3月に実施。事業所の基本的な状況に関する調査、事業所に勤務する介護支援専門員(ケアマネジャー)に関する調査、それぞれのケアマネが担当する個別の利用者に関する調査の3種類を行った。有効回収率はそれぞれ、18.6%、10.9%、9.3%だった。
 調査結果によると、事業所に関する調査では、特定事業所加算(1)の取得率が2.6%、同(2)が25.9%で、同加算の取得事業所ほど内部の勉強会の開催頻度や外部の法定外研修への参加率が高い傾向にあった。また、介護支援専門員に対する調査では、地域にある介護保険サービスの量が利用者ニーズに対して不足している(「大きく不足」「不足」)と答えた割合が58.5%で、不足と感じる具体的なサービスでは、短期入所生活介護や短期入所療養介護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなどが多かった。
 この調査結果に対して池田省三委員(地域ケア政策ネットワーク研究主幹)は、「有効回収率が低く、役に立たない。1割程度の回収率では、非常にバイアスがかかる」と批判。さらに、「個人的には、今ケアマネジャーが置かれているのは、リセットも含めて極めて深刻な状況(だと思う)。ケアマネの9割が回答しないというのは、危機感が全くないのではないか」とも述べた。また、大島伸一分科会長代理(国立長寿医療研究センター総長)は、「ある一定以上の回収率がないと意味がないことは、当たり前に分かっているはず」とただした。このほか田中滋委員(慶大大学院教授)は、「報酬(改定の議論)に結び付けるのは無理だが、役に立つケアプランの事例を見つけるのには使える」とした。
 厚労省老健局振興課の川又竹男課長は、有効回収率が低かった背景について、調査票の配布時期が3月下旬だったことを挙げ、東日本大震災の影響があったとした。
 大森分科会長は「これを見て何かやれというのは乱暴。もう一度整理して出してほしい」と述べ、この日の議論を打ち切った。


介護施設での医療提供体制めぐり議論-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 9月5日(月)23時25分配信

 社会保障審議会の介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)は9月5日の会合で、介護サービス利用者に対する医療提供の在り方をめぐり議論した。委員からは、介護施設での医療サービスに対して新たに報酬上の評価を求める意見や、施設での薬剤管理の重要性を指摘する意見などが出た。
 この日の会合で厚生労働省は、介護サービス利用者への医療提供体制をめぐる論点として、▽特別養護老人ホームなどにおける医療提供の在り方▽小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護における看護職員の配置など、看護の提供の在り方▽医療機関以外での看取りへの対応強化―を示した。
 意見交換では、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)が、介護老人保健施設(老健)の利用者の高齢化などによって病院への搬送件数が増加していると指摘した上で、「一定の疾患については、老健で治療できるような報酬上の対応を実現してほしい」と要望。具体的には、老健で有床診療所に相当する医療を可能にすることなどを提案した。三上裕司委員(日本医師会常任理事)は、医療機関での看取りを望む人も多いとして、「報酬上、介護施設や在宅での看取りに加算し、提供者側のインセンティブを付けるのはいかがなものか。患者や家族の意向に逆らってまで在宅(で看取る)というのはなかなかできない」と述べた。また、齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、特養での医療提供体制が不十分なために初期的な対応ができないケースがあるとして、「外から訪問診療や訪問看護が(特養に)入るサービスを考えることが重要」と訴えた。
 介護施設の利用者に対する薬剤投与の在り方については、武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)が、「医師には処方権があるが、いくらでも(薬剤を)処方するのは問題がある」と指摘したほか、大島伸一分科会長代理(国立長寿医療研究センター総長)も、「(薬剤の投与は)医療界の中でコントロールすることが必要」と述べた。また、木村隆次委員(日本介護支援専門員協会会長、日本薬剤師会常務理事)は、介護施設内での薬剤管理に薬剤師が関与する仕組みが必要と訴えた。


介護職医行為、「安易な範囲拡大防ぐべき」-介護福祉学会の井上学会長
医療介護CBニュース 9月5日(月)12時13分配信

 日本介護福祉学会の井上千津子学会長は9月3日、東京都内で開かれた日本介護福祉学会大会で講演し、来年度から一定の研修を受けた介護職員に認める医行為について、「とめどなく広げられるのではないか懸念している。安易に拡大することは防がねばならない」と述べた。
 井上学会長は、来年度から一定の研修を受けた介護職員や介護福祉士が行える医行為の範囲について、法律などよりも改正しやすい厚生労働省令で定められるため、範囲拡大が容易に行われるのではないかと懸念。「とめどなく拡大されることを、わたしたちは何としてでも防いでいかなければいけない」と呼び掛けた。
 また、介護の本質は生活を支えることだと指摘した上で、「たん吸引などの行為そのものに振り回されてはいけない」と注意を促した。さらに、「生活支援をする上で、たんが出ないように環境を良くするにはどうすればいいか考えていく必要がある」と述べ、それにより介護職の専門性が発揮されると訴えた。
 このほか、医行為は本来、医療の専門職が行うべきだとして、医療職の人数を増やす必要性も強調した。

■介護福祉士国試の実務者研修、「安易に短縮していいのか」
 また井上学会長は、介護福祉士国家試験の実務経験ルート受験者に新たに義務付けられる実務者研修をめぐって、当初予定していた600時間の研修時間を450時間に短縮する方向で制度改正が進められている点に言及。介護福祉士資格ができてから社会的評価が上がっていないと指摘した上で、「安易に取得した資格では、安易な職にしかならないのではないか」と述べ、「資格のレベルを上げて、介護の(社会的)価値を上げることが重要」だとした。



介護労働者賃金引き上げ、通常国会で審議を-小宮山厚労相
医療介護CBニュース 9月5日(月)17時32分配信

 小宮山洋子厚生労働相は9月5日の記者会見で、民主党が2009年の衆院選のマニフェストで掲げた介護労働者の月額賃金4万円の引き上げについて、来年1月に召集される次の通常国会で審議する考えを示した。
 小宮山厚労相は会見で、「介護も医療も、社会保障と税の一体改革の中でしっかりと財源を確保しないと、なかなか(成果が)上がってこない。次の通常国会に出す社会保障の改革の中に少しでも多くのものを盛り込むようにスピード感を持って各部局に仕事をやってもらいたい」と述べた。 厚労省の調査によると、介護労働者の月額賃金は、09年4月の介護報酬改定後に約9000円、同年10月にスタートした介護職員処遇改善交付金で約1万5000円の計約2万4000円アップしている。


拡充求められる介護保険制度
産経新聞 9月5日(月)15時49分配信

 とある長屋。せんべい布団にふせる老人。2人の娘が食事を運んでくる。娘は言う。「おとっつあん、おかゆができたわよ」。老人は弱々しい声で言う。「いつもすまねえなぁ」
 昭和36年6月~47年10月、日本テレビ系で毎週日曜日に放映された伝説の音楽バラエティー番組「シャボン玉ホリデー」。老人役のハナ肇さんと娘役のザ・ピーナッツが演じるコントは、この名せりふからドタバタ喜劇となり、お茶の間を笑いに包んだものでした。
 「介護は家族で」という慣習は今も続いています。特に高齢の親と同居している娘は「最適の介護者」として期待されてしまうのが現実です。
 介護保険制度は介護が必要な人を社会全体で支えるため、平成12年4月に始まった社会保障制度です。
 サービスを受けられるのは65歳以上、介護を必要とする40~64歳、特定の疾病により介護の必要な人です。
 サービスを受けるには、本人または家族が市町村に申請し、「要介護」「要支援」の程度を認定してもらわないといけません。
 介護保険料は所得に応じて決まり、要介護者は介護支援専門員が作成した介護サービス計画に沿って訪問介護(ホームヘルプ)、日帰り介護(デイサービス)などの在宅サービス、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設などの施設サービスを受けられます。在宅サービスは要介護度によって給付額に限度があります。
 平成22年度の利用者は約493万人で、13年度の1・7倍に増えています。要介護者を抱える家族にとって、ありがたい制度ですが、必ずしも満足のいくものではありません。未婚のまま親の面倒をみる“シングル介護”も多く、親子ならではの葛藤も抱えつつ、ぎりぎりの介護を続けています。なかには介護疲れで「鬱(うつ)病」にかかる人もいます。
 27年は本格的な「超高齢社会」の入り口といわれています。介護保険制度の拡充を望む声は一層強まっています。(大西正彦)


認知症患者の退院の「目標値」概ね了承-厚労省検討チーム
医療介護CBニュース 9月5日(月)23時31分配信

 厚生労働省の「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」は9月5日に開いた会合で、認知症患者への入院を前提とした精神科医療から、地域での生活を支えるための精神科医療にするために厚労省が提案した退院に関する「目標値」を概ね了承した。今後はこの目標値を土台に、構成員の意見も踏まえて、9月中に予定している取りまとめに反映させる予定。
 目標値をめぐっては、前回会合で厚労省が、患者の入院期間を「目標値」として設定することを提案していた。具体的には、同じ月に入院した患者の50%が退院するまでに約半年かかっていることから、これを「1か月後」から「5か月後」までの期間で退院するように短縮するとしていた。
 この日の会合では、厚労省が目標値について、▽BPSD(認知症の周辺症状)が改善するまでに1か月程度かかるケースが多い▽BPSDの改善後も薬物療法の調整などに一定期間を要する▽入院期間が3か月以上になると、再び自宅や地域で受け入れることが困難になる―などの意見があったと指摘。その上で、当面は現状の半年間よりも短くすることを目標としつつ、最終的な目標値として2か月とすることを提案した。
 また、目標達成の時期については、▽2013-17年度の医療計画から、記載する疾病に認知症を含む精神疾患が追加される▽第6期(15-17年度)以降の介護保険事業計画で、精神科病院から退院する認知症患者についての具体的な検討が行われる―ことを指摘。両計画の効果が表れるまでの期間を考慮し、目標達成を20年度と定める案を示した。
 意見交換では構成員から、厚労省の提案に対して、「1つの大きな目標値として掲げるのは個人的にはいいのではないかと思う」(河崎建人・日本精神科病院協会副会長)、「(介護施設側は)3か月待って利用者が退院してこないと、もう帰ってくる見込みがないのではと思ってしまう。(2か月という)この数字は大変うれしい」(栗林孝得・平成園施設長)などと賛成する意見が出た。
 ただ、目標値に関する取り扱いについては、「2か月しか入院期間がなくて、その後どうするのかと不安になる可能性がある。利用者や家族などに(十分な)説明が必要」(三根浩一郎・新船小屋病院院長)、「(受け皿としての)小規模多機能型居宅介護やグループホームを整備しないと、在宅に戻すことができないと(目標に)書かないのは少し問題ではないか」(三上裕司・日本医師会常任理事)などとする意見も出た。
 また、目標の達成時期に対して強い反対意見は出なかったが、「中間目標を設定しないと、(20年度まででは)長過ぎるのではないか」(岡崎祐士・松沢病院院長)との指摘も出た。


政務三役が初会議-医療・介護担当は辻、藤田両氏
医療介護CBニュース 9月6日(火)15時53分配信

 厚生労働省の政務三役会議が9月6日、野田新内閣の発足後、初めて開かれ、それぞれの所掌分担が決まった。医療・介護分野については、辻泰弘副大臣と藤田一枝政務官が担当する。
 辻副大臣と藤田政務官は、年金、子育て支援、感染症対策も所掌する。労働と福祉分野を牧義夫副大臣と津田弥太郎政務官が担当する。
 会議終了後に記者会見した藤田政務官は、2012年度の診療報酬・介護報酬の同時改定について、「従来通りの方針の中で動いていくのだと思う。これから、辻副大臣と連携して作業に当たらせていただく」と述べた。
 この日の会議ではほかに、野田佳彦首相から指示された、▽東日本大震災の被災者の生活支援と原発作業員の安全確保▽社会保障と税の一体改革の前進▽求職者支援法の活用と被災地の雇用創出―の3点について確認した。


反貧困ネットが13、14日に相談会 広島
産経新聞 9月6日(火)7時55分配信

 貧困問題の解決に取り組む市民団体「反貧困ネットワーク広島」(山田延廣代表)は、月内に特定非営利活動(NPO)法人化を県に申請することを決め、13、14日に無料の「生活相談会」をJR広島駅(広島市南区)の南口地下広場で開く。
 同団体は平成21年に県内の弁護士や社会福祉士らで結成。生活保護や多重債務問題などの無料相談会に取り組んでいるほか、住む場所を失った人のため、広島市内で8室のシェルター(一時宿泊所)を運営している。活動資金の寄付集めや、宿泊所賃貸契約の円滑化などのため法人化するという。
 相談会は午前10時~午後5時。専門家が面談と電話(090・4890・1579)で受け付ける。午後4時半から、おむすびとみそ汁も振る舞う。問い合わせは同団体((電)082・227・8181)。


介護保険事業者:県が監査、不正の2施設処分 指定取り消し、停止 /長崎
毎日新聞 9月7日(水)14時22分配信

 県は6日、県内の介護保険事業者に対する監査で、不正があった2施設の処分を発表した。処分されたのは▽虚偽の記録による不正請求などが確認された厚生ライフ長崎(長崎市鳴見台1)開設の指定訪問介護事業所「厚生ライフ長崎」(同)=指定取り消し▽訪問介護員らの人数が基準を満たしていないことなどが確認されたFeel(同市新地町)開設の同「南の風」(島原市大下町丁)=10月1日から6カ月の指定停止--の2社。
 県監査指導課によると、うち厚生ライフ長崎は、本来、マンツーマン介護である通院介助で、利用者2人を車に相乗りさせているのに、記録上は個別にサービスを提供したように改ざんし、報酬を請求していた。その他、病院受診中の待機時間を介助時間に加えるなど虚偽の記録を繰り返し、不正請求額は約3090万円に上るという。県は関係保険者である長崎市と長与町、時津町に通知し、不正分に4割の加算額約1240万円を加えた額の返還を求めるよう指導する。【阿部義正】


3千万円不正請求、訪問介護指定取り消しへ-長崎
医療介護CBニュース 9月6日(火)21時8分配信

 介護報酬約3090万円を不正に請求したとして、長崎県は9月6日、「有限会社厚生ライフ長崎」(長崎市)が運営する訪問介護事業所「(有)厚生ライフ長崎指定訪問介護事業所」(同)について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは30日付。
 県によると、介護タクシー事業をメーンで手掛ける同事業所は、利用者を医療機関に送った際に、受診中の待機時間を介助時間に加えたり、事業所への帰着時間を実際よりも遅くしたりして、サービス提供時間を水増ししていた。また、県による監査時には、同事業所のサービス提供責任者や他の職員が虚偽の答弁をしていた。
 県は、同事業所に実態に即した記録がなく、実際のサービス提供時間が不明なため、同社が報酬請求していた「身体介護」の算定は認められないものの、サービス自体は提供されていたことから、身体介護より報酬が低い「通院等乗降介助」は算定できると判断。身体介護と通院等乗降介助の差額分である約3090万円を不正請求とした。今後は長崎市など3保険者が、これに4割の加算金を加えた計4300万円余りを返還するよう求めるという。
 同事業所をめぐっては、今年4月下旬に県に対して通報が寄せられた。このため県は、5月下旬から6月下旬にかけて監査を実施し、不正を認定した。


“保護者制度”作業チームの報告を大筋了承-厚労省・精神医療検討チーム
医療介護CBニュース 9月8日(木)23時23分配信

 厚生労働省の「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」は9月8日に開いた21回目の会合で、精神障害者の保護者制度を見直す上での論点を整理していた作業チームから検討結果の報告を受け、これを大筋で了承した。
 報告されたのは、検討チームの下に設置された「『保護者制度・入院制度の検討』に係る作業チーム」での検討内容。精神保健福祉法で定められた保護者の義務規定を原則として存置しないとした2月の報告を踏まえ、今回は義務規定を削除した場合に代替措置が必要かどうかについて整理した論点を報告した。
 報告ではまず、保護者が精神障害者の財産上の利益を保護しなければならないとする規定について、成年後見制度などの現行制度で対応できる可能性があると指摘。ただし、市民後見人の活用には慎重な検討が必要だとした。
 措置入院患者が退院する際の引き取りを義務付けた規定に関しては、来年4月に施行される改正障害者自立支援法で新しくできるサービスの利用が可能なことを指摘。病院や施設への入院・入所中から住居の確保支援などを行う「地域移行支援」などの活用により、退院を支援することが必要ではないかとした。
 また、精神科病院などに退院や処遇改善を請求できるとする規定については、精神障害者本人とその保護者を対象とした現行制度に、本人が信頼して指名する人を加えることなどを提案。現在認められている本人の代理人に関しては、弁護士のみが引き受けているとのデータもあることから、代理人になり得る人の範囲などの検討もすべきではないかとした。
 このほか、医療に関する義務規定では、措置入院時の同意によらない治療や、精神科医療における家族の位置付けなどについて整理した論点を提示。特に措置入院時の非同意治療については、医療観察法に基づき、本人の同意によらない入院時に指定入院医療機関で設けられる倫理会議があることを指摘し、これを参考にした手続きを試行した上で、導入の可否を検討すべきだとした。
 意見交換では、保護者制度を原則存置しない方向性に対して、改めて賛同する声が上がった。ただし、報告の細部に関しては、「退院請求などは保護者制度に残さず、アドボカシー(権利擁護)の制度をつくれば足りるのではないか」「市民後見人は(障害者の元に)頻繁に通えるなど、最も(活用できる)可能性がある。なぜ慎重な検討が必要なのか」などの異論も出た。


介護福祉士国試、受験申し込み期間を延長-台風12号受け厚労省
医療介護CBニュース 9月8日(木)22時50分配信

 厚生労働省は9月8日、今年度の介護福祉士国家試験の受験申し込み期間を10月7日(当日消印有効)まで延長すると発表した。西日本に大きな被害をもたらした台風12号の被災者に配慮した。
 当初の申し込み期限は9月9日(同)だったが、台風12号の被災地以外に住んでいる人も含め、これを約1か月間延ばした。厚労省の担当者によると、介護福祉士国家試験の申し込み期間を延長するのは初めて。
 社会福祉士と精神保健福祉士の両国家試験の受験申し込み期間は9月8日-10月7日で、現時点で変更はない。


介護福祉士受験料、引き下げ期間を延長へ-厚労省検討会が大筋合意
医療介護CBニュース 9月8日(木)23時6分配信

 厚生労働省の「指定試験機関・登録機関の改善に関する検討会(社会・援護局)」(座長=田島優子弁護士)は9月8日の会合で、社会福祉振興・試験センターが保有する積立金の取り崩しによって、介護福祉士など3国家試験の受験手数料を引き下げる期間を、3-5年とする現在の方針よりも延長する方向で大筋合意した。
 同センターをめぐっては、昨年6月に長妻昭厚労相(当時)が、受験手数料と登録手数料による積立金が過大として、これを縮減するために今年度からそれぞれの手数料を一定期間引き下げる方針を発表している。
 厚労省がこの日の会合で示した案では、同センターの余剰な積立金について「早期に縮減することが妥当」との方針を堅持。一方、天災など不測の事態に対応するため、受験手数料による積立金については、ブロック単位で再試験を実施できる6.4億円程度を保有しておくべきとした。
 また、受験手数料の引き下げ期間については、介護福祉士と精神保健福祉士が3年間、社会福祉士が5年間とする現行方針と、それぞれを5年間、7年間とする2つのケースについて試算を提示。受験手数料を見ると、前者は昨年度と比べた引き下げ幅が大きいものの、引き下げ期間終了後に大きく増える。一方、後者は引き下げ額が少なくなるが、引き下げ期間終了後の上げ幅は緩やかになる。
 この引き下げ期間について構成員からは、「何が公平・公正なのか、どこかで落としどころを付けないといけない。短い期間だと(受験手数料が)大変なアップダウンになり、受験者の腑に落ちない部分があるだろう」(田島誠一・日本社会事業大専門職大学院教授)などの意見が上がり、現行方針からの延長に肯定的な意見が大勢を占めた。これを受け、厚労省社会・援護局福祉基盤課の定塚由美子課長は、「ぎりぎりのところで納得が得られるようなラインを考えていきたい」と述べた。

■たん吸引導入による登録証再交付の負担免除も
 厚労省はまた、登録手数料について、▽東日本大震災で登録証がなくなった被災者について、再交付手数料を免除・返還する▽2015年度から介護福祉士にたん吸引などの業務が導入された場合、登録証の再交付に掛かる経費負担を申請者に課さない―などとする案を示した。構成員からは異論は出なかったが、結城康博構成員(淑徳大総合福祉学部准教授)は、結婚して氏名を変更した場合などに掛かる変更登録手数料についても、「10年なり当面、ただにしてはどうか」と提案した。


台風被災地、介護報酬の概算請求認める-厚労省
医療介護CBニュース 9月8日(木)10時35分配信

 西日本に大きな被害をもたらした台風12号で被災し、サービス提供記録などがなくなった介護サービス事業者の8月サービス提供分の介護報酬について、厚生労働省は9月7日、概算請求を認めるとする事務連絡を各都道府県にあてて出した。
 概算で支払われる介護報酬の金額は、4-6月の実績に基づいて算出される。介護職員処遇改善交付金の金額についても同様の計算方法で支払われる。概算請求を選択する事業所は、9月13日までに国民健康保険団体連合会(国保連)に届け出る必要がある。
 厚労省の担当者によると、9月サービス提供分の介護報酬の取り扱いについては、同月下旬をめどに別途連絡するという。


台風被災地、医療・介護利用で特例措置-厚労省が事務連絡
医療介護CBニュース 9月7日(水)21時53分配信

 台風12号で大きな被害を受けた市町村に災害救助法が適用されたことを受け、厚生労働省は、医療機関の受診者や介護保険サービス利用者の負担を軽減するために特例措置を講じることを、9月6日までに被災した県などに事務連絡した。
 特例措置は、災害救助法を適用された三重、奈良、和歌山、鳥取、岡山の5県の一部市町村が対象。
 事務連絡によると、保険者の判断で、自己負担分の支払いが困難な医療保険の被保険者に対し、支払いを減免したり猶予したりできる。介護保険サービスの利用料についても同様に取り扱う。

■保険証の提示なしでの受診も認める
 このほか医療保険に関しては、被災者が医療機関で保険証などを提示できなくても、氏名、生年月日などを確認できれば保険診療とする。
 難病などの公費負担医療の受給者が関係書類を提示できない場合についても、対象者であることを申し出て、氏名や生年月日などが確認できれば公費負担となる。緊急の場合には、公費負担医療の指定を受けていない医療機関でも受診できる。

■施設やデイなどでの定員超過、「減算なし」
 介護保険に関しては、居宅サービスの利用者が、避難所などの自宅以外で生活している場合でも必要なサービスを受けられるよう市町村が柔軟に対応することを求めている。厚労省の担当者は「介護報酬は支払われる」としている。
 また、介護保険施設やショートステイ、小規模多機能型居宅介護、グループホーム、デイサービス、デイケアのほか、特定施設入居者生活介護で、利用定員を超過した場合でも介護報酬を減算しない。さらに、災害などに伴って職員確保が難しい場合も、減算しないとしている。


介護施設の車、土手下に転落 利用者1人死亡8人負傷 福島
産経新聞 9月9日(金)7時56分配信

 8日午後4時ごろ、喜多方市山都町の国道459号を走行していた近くの老人介護福祉施設「しゃくなげホーム」の送迎用ワゴン車が土手下に転落、施設利用者の山崎いくさん(95)が病院に運ばれたが間もなく死亡、女性職員1人と利用者の男女7人の計8人が負傷した。
 喜多方署は、自動車運転過失傷害の現行犯で、運転していた介護士、松島義仁容疑者(29)を逮捕、事故の経緯を調べている。
 同署によると、現場は一ノ戸川にかかる白子橋手前の緩い右カーブで、ワゴン車はカーブを曲がりきれずに土手から6~7メートル下に転落して止まった。
 松島容疑者はデイサービスの利用者をそれぞれの自宅に送る途中で、10人乗りのワゴン車に10人が乗車していた。


介護施設の送迎車が崖下に転落、2人死亡
日本テレビ系(NNN) 9月9日(金)7時46分配信

 8日午後、福島・喜多方市で介護施設の送迎車が道路から約7メートルの崖下に転落した。この事故で2人が死亡、7人が病院で手当てを受けた。
 現場は緩やかなカーブで、警察は、運転していた29歳の男を自動車運転過失傷害の疑いで逮捕した。


福島・喜多方市で介護施設のワゴン車が道路脇に転落 2人死亡、7人重軽傷
フジテレビ系(FNN) 9月9日(金)6時28分配信

 福島・喜多方市で8日、介護施設のワゴン車が道路脇に転落し、2人が死亡、7人が重軽傷を負った。
 事故があったのは、喜多方市の国道459号線で、警察と消防によると、8日午後4時すぎ、老人介護福祉施設の送迎用のワゴン車が、道路脇の土手下に転落した。
 この事故で、デイサービスの利用者の山崎イクさん(95)と、高橋邦夫さん(89)が死亡し、男女7人が重軽傷を負って、病院で手当てを受けている。
 警察は、ワゴン車を運転していた介護士・松島義仁容疑者(29)を、自動車運転過失傷害の現行犯で逮捕した。


老人福祉施設のワゴン車転落、2人死亡
TBS系(JNN) 9月8日(木)21時28分配信

 福島県喜多方市で老人福祉施設のワゴン車が土手下に転落し、お年寄り2人が死亡、7人が重軽傷を負いました。
 警察などによりますと、8日午後4時ごろ、福島県喜多方市の国道で、10人が乗った老人福祉施設のワゴン車が道路脇から4メートほど下の土手に転落しました。この事故で、施設を利用していた喜多方市の山崎イクさん(95)、それに高橋邦夫さん(88)の2人が死亡、また7人が重軽傷を負いました。警察は、車を運転していた介護士の松島義仁容疑者(29)を自動車運転過失傷害で現行犯逮捕しています。
 ワゴン車はデイサービスを利用していたお年寄りを自宅に送る途中だったということです。
 現場は緩やかなカーブとなっていて、警察が詳しい事故の原因を調べています。(08日20:26)


老人施設のワゴン車が6m転落、通所者2人死亡
読売新聞 9月8日(木)21時1分配信

 8日午後4時頃、福島県喜多方市山都町木幡の国道459号で、老人介護福祉施設「しゃくなげホーム」の通所者を送迎していたワゴン車が約6メートル下の土手下に転落、横転した。
 いずれも通所者で同市山都町の高橋邦夫さん(89)と山崎イクさん(95)が搬送先の病院で死亡。施設の女性職員1人と通所者6人がけがをした。
 県警喜多方署は、ワゴン車を運転していた、施設職員で同市山都町木幡、介護士松島義仁容疑者(29)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕した。
 発表によると、現場は片側1車線の右カーブ。通所者を施設から自宅に送る途中、ガードレールのない場所から左側の土手下に転落したとみられる。


老人介護施設のワゴン車が土手下に転落 2人死亡 7人重軽傷
産経新聞 9月8日(木)19時39分配信

 8日午後4時ごろ、福島県喜多方市山都町の国道459号を走行していた近くの老人介護福祉施設「しゃくなげホーム」の送迎用ワゴン車が土手下に転落、施設利用者の山崎いくさん(95)=同町早稲谷本村と高橋邦夫さん(89)=同町相川道目乙=が間もなく死亡した。残る7人は重軽傷。
 喜多方署は、自動車運転過失傷害の現行犯で、運転していた介護士、松島義仁容疑者(29)を逮捕、事故の経緯を調べている。
 同署によると、現場は一ノ戸川にかかる白子橋手前の緩い右カーブで、ワゴン車はカーブを曲がりきれずに土手から6~7メートル下に転落して止まった。
 松島容疑者はデイサービスの利用者をそれぞれの自宅に送る途中で、10人乗りのワゴン車に10人が乗車していた。


認知症介護のスキル「バリデーションケア」
産経新聞 9月9日(金)7時55分配信

  バリデーションケアで入所者とコミュニケーションを取る正垣さん(右)=東京都港区の「ありすの杜きのこ南麻布」(佐藤好美撮影)(写真:産経新聞)
 認知症の人を介護する手法の一つに「バリデーションケア」がある。タッチング(接触の仕方)、声のトーンなどを駆使したコミュニケーションスキルで、介護者が認知症の人に共感し、信頼を得る。結果的に認知症の人の行動が穏やかになるケースも多く、注目されている。バリデーションケアを取り入れた介護をしている特別養護老人ホームを訪ねた。(佐藤好美)
 東京都港区にある特別養護老人ホーム「ありすの杜きのこ南麻布」で、認知症の80代の女性は歩きながら、延々と1人で話し続けていた。話している内容の多くは、よく分からない。
 介護福祉士の正垣(しょうがき)幸一郎さんが「少しお話ししましょうか」と肩を抱くようにして女性の部屋に誘導すると、女性はベッドに腰掛け、やはり1人で話しながらティッシュペーパーをたたみ続けた。
 面会に来て、今しがた帰った息子を探しているのか、「あの子はどこへ行ったのかしら」と一瞬、焦点があったようだったが、すぐにまた自分の世界へ戻っていった。
 正垣さんが女性の肩から首に手を触れ、「そうだね。お子さんのことが一番大事なことだよね」と言うと、女性は再び、「そうよ、そうよ、一番ですよ」と共感を確認するように答え、正垣さんと視線を合わせた。
 正垣さんは認定バリデーションティーチャー。バリデーションケアは認知症に寄り添う介護の手法の一つで、アメリカ人のナオミ・フェイルさんが考案した。
 バリデーションケアでは、認知症の進行を4段階に分ける。第1段階は「認知の混乱」。「財布を取った」とか、「誰かが私の食事に薬を入れた」などの妄想が生じ、本人も混乱していることを自覚している。
 第2段階は「日時、季節の混乱」。時間に合わせた行動ができず、「家に帰りたい」「死にたい」などの発言が出る。第3段階は「繰り返し動作」で、同じ行動や感情表現を何度も繰り返す。第4段階は「植物状態」と呼ばれ、声掛けや働き掛けに反応が見られなくなる。
 冒頭の女性はアルツハイマー型認知症が進行し、バリデーションケアでは第3段階にあたる。宙を見ていたり、下を向いたりしがちで、アイコンタクトが取りにくい。
 バリデーションケアには14のテクニックがあり、その一つが「タッチング」。首の後ろに触れる「子供のことを思い出すタッチング」のほか、肩に触れる「友人としてのタッチング」や、頬に触れる「母親のタッチング」などがある。また、相手と声のトーンを合わせて話し、言ったことを繰り返して共感を示し、親密なアイコンタクトで愛情を示しつつ話をする。
 正垣さんは女性について、「話している内容の全てが分かるわけではない」としつつ、「話に子供のことが出てきた。もともと、とても家族を大事にしてきた人だと聞いている。息子さんが帰った後だったし、ティッシュペーパーをたたんでいるのも、おむつをたたんでいるつもりなのではないかと思って接した」と解説する。
 正垣さんは阪神大震災を機に介護の仕事に入った。バリデーションケアを学ぶまでは、認知症のお年寄りの行動は「意味のないもの」だと思っていた。施設内で高齢者から話しかけられても、忙しさに紛れて「ちょっと待って」と言ったままにすることもあったし、「認知症だから忘れるだろう」と思ったりしたこともあった。
 しかし、バリデーションケアを学び、認知症の人の行動に意味と理由があると分かると、共感しやすくなった。まず聞いて、訴えたいことを出してもらうことで高齢者の感情表現も変わり、穏やかになる。「安心するのか、訴えることも少なくなるし、結果的にコールの回数も少なくなった」と正垣さんは言う。
 「認知症の人は息子や娘の顔が分からなくても、話を聞いてくれる人は好きだし、無理やり、風呂に入れた人の顔は覚えている。いきさつは忘れても、感情は覚えているので、したかったことを止めた人は『嫌な人』としか残らない」という。その結果、「嫌な人」の顔を見るだけで混乱を来したり、粗暴になりかねない。
 正垣さんは認知症の人の介護にこうアドバイスする。「介護をしていると、『いや、それは違う』とか『さっきしたでしょ』とか、高齢者の発言を訂正しがち。自分の都合に合わせようとしたり、発言や行動を改善しようとするのではなく、『そうなの』『へーっ』と、5分でいいから話を否定せずに聞く。こちらがその人の世界に入っていくことを継続することで信頼を得られる」

 ■相手を一人前と扱うことが必要
 公認日本バリデーション協会の篠崎人理(じんり)さんの話「バリデーションケアは介護の経験から立ち上げたコミュニケーションスキル。日本人はどちらかといえば、コミュニケーションが苦手だが、バリデーションケアでは、いくつかのスキルを通して相手の気持ちに入り込んで共感する。どう思いを伝えるか、咀嚼(そしゃく)(言葉や文章などの意味・内容をよく考えて理解する)して分かるかが問われる。お互いが信頼しないと成り立たないし、何より相手を人間として一人前と扱うことが必要だ」
 

web移転後のアクセスカウンター

 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年 9月 3日(土)10時14分10秒
   8月末で、新ウェブは、16,360ヒット目を記録しました。

 

8月12日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 8月26日(金)14時24分19秒
編集済
  同時改定は「来年4月に実施」-関係閣僚が確認
医療介護CBニュース 8月12日(金)15時11分配信

  閣議後の会見で、今後のスケジュールについて説明する細川厚労相(8月12日、同省内)
 細川律夫厚生労働相ら税と社会保障の一体改革の関係閣僚は8月12日、政府・与党がまとめた改革案の実現に向けた今後のスケジュールを確認した。診療報酬と介護報酬の同時改定については、当初の予定通り来年4月に実施する方針が示された。
 また、病院・病床機能の分化や地域包括ケアシステムの構築など、医療・介護の基盤整備については、社会保障審議会(社保審)の部会で年内に改革案を決定。来年をめどに国会に法案を提出し、同時改定と合わせて医療・介護提供体制の強化を図る。
 外来患者の窓口負担に100円程度を上乗せする「受診時定額負担制度」を含む保険制度の改正に関しても、9月以降の社保審の部会で集中的に議論し、年内に改革案を策定。来年以降、国会に関連法案を提出し、税制の抜本改革で財源を確保した上で順次、実施する。
 一方、税制については、与野党協議や政府税制調査会での議論を経て12月に改革案をまとめ、2009年度税制改正法の附則に則って、来年3月までに国会に法案を提出するとしている。

■一体改革案の「『ちゃぶ台返し』があってはならない」
 同日の閣議後の記者会見では、菅直人首相の退陣に伴う工程表の実行性に関する質問が飛んだ。細川厚労相は、「(一体改革は)自公政権の時からの大きな課題であって、政権がどのように変わろうとも成し遂げなければならない」と述べ、新政権発足後もスケジュールを継続するよう要望。また、与謝野馨社会保障・税一体改革担当相は、「政治決断はすべて済んでいる。政治にかかわりなく、行政で進めてほしい」と求めた。
 一方、野田佳彦財務相は、菅首相の後任を決める民主党代表戦の焦点に浮上している増税の是非について、「(一体改革案を)『ちゃぶ台返し』をするような議論はあってはならない」と増税反対派をけん制した。


不正請求で訪問介護の指定取り消し-和歌山
医療介護CBニュース 8月15日(月)13時17分配信

 介護報酬を不正に請求したとして、和歌山県はこのほど、「株式会社ヒューマンライフ」(和歌山市)が運営する訪問介護事業所「介護サービスやわらぎ」(同)について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは9月12日付。
 県によると、同事業所は2009年4月-昨年5月の間、実際にはケアプランの指示通りに行っていなかった介護サービスを、ケアプラン通りに行っていたとする虚偽のサービス提供記録を作成し、介護報酬を不正に受け取った。また、併設している住宅型有料老人ホームに、入浴用のストレッチャーが1台しかないにもかかわらず、同時に2人にストレッチャー入浴介助を行ったとする記録を作成したり、死亡した利用者の介護報酬を請求する際に、生前に提供していないサービスを書き加えた記録を作成したりして、不正に請求した。
 同事業所をめぐっては、昨年4月の県による実地指導時に不正請求の疑いが見られたという。そのため県は監査に切り替え、今年5月まで事実確認を続けてきた。
 不正請求金額は現在精査中。確定後は保険者の市町村が返還を求めることになるという。


介護報酬不正受給:業者指定を取り消し 県が行政処分 /和歌山
毎日新聞 8月13日(土)13時2分配信

 介護報酬を不正受給したなどとして、県は12日、和歌山市六十谷の指定居宅サービス事業者「ヒューマンライフ」(北島良起社長)の訪問介護事業所「介護サービスやわらぎ」の指定を取り消す行政処分をした。
 県によると、住宅型有料老人ホームに09年4月に開設した同事業所で、男性利用者の死亡後に実際には提供していないサービスを票に記入▽入浴介助に必要な機器が1台しかないのに同じ時間に2人を介助したように記録を記入--などとして、介護報酬を不正受給した。県は北島社長と女性管理者が組織的にヘルパーに不正を指示したと認定。死亡利用者への不正は「利益の対象としかみておらず、人としての尊厳を著しく侵害する」と指摘した。不正額は和歌山市など保険者5市町と精査中で、県が監査した09年4月~10年5月には延べ40人が不正に利用されていた。【山下貴史】


和歌山の「やわらぎ」、事業者指定取り消し 介護報酬不正請求
産経新聞 8月13日(土)7時56分配信

 県は12日、指定訪問介護事業所「介護サービスやわらぎ」(和歌山市六十谷、北島良起社長)を、提供していない介護サービスの分まで水増しして県国民健康保険団体連合会に請求し、介護報酬を不正に受け取っていたと発表した。同日付で介護保険法に基づき介護保険事業者の県知事指定を取り消した。
 県によると、同事業所は、開設した平成21年4月から22年5月末までの間、ケアプランの指示と異なるサービスをしながら、プラン通りのサービスを提供したとする虚偽の記録を作成したり、1人ずつしか入浴できないのに同じ時刻に複数人の入浴介助を行ったとの記録を作成したりして、介護報酬を不正に受け取っていた。
 また、死亡した利用者の介護報酬請求の際に、実際には提供していないサービスを付け加え、介護報酬を水増しして受け取っていたという。
 これまでの監査で大量の不正請求が見つかっており、県は不正受給額を確定したうえで返還を求める。


「無理やり」でも笑って認知症予防を
医療介護CBニュース 8月16日(火)16時7分配信

  「高齢者が『無理やり』でも笑うことが、認知症予防につながる可能性がある」と話す阪大大学院の大平哲也准教授
 「無理やり」にでも高齢者に笑ってもらうことで笑いの回数が増え、それが認知症の予防につながる可能性がある―。阪大大学院医学系研究科公衆衛生学の大平哲也准教授は、高齢者らを対象に行った笑いと健康に関する研究に基づいてこう提言している。無理やりにでも笑うことに果たして効果があるのか、また、笑いがなぜ認知症予防につながるのか、大平准教授に聞いた。

―そもそも「無理やり」にでも笑う必要があるのでしょうか。
 「笑う」という行動は、できるのが当たり前だと思われるかもしれませんが、実は、耳で聞いたことを脳内で一瞬にして理解するなど、高度な認知機能が要求されるものなのです。しかし、高齢者の中には認知機能が低下してしまい、笑う機会が少なくなっている人もいます。ですから、そういう方にもどんどん笑いの機会を増やしてもらえるよう、わたしは「笑いヨガ」というものを推奨しています。

―「笑いヨガ」とはどういうものですか。
 笑いヨガは、簡単な運動とヨガの呼吸法とを組み合わせたもので、具体的には「あーはっはっはっは」などと声を出して笑うエクササイズです。何か面白いものを見たり、面白い話を聞いたりするものではないので、一人でも気軽にできます。また、施設などで「声を出して笑うのは恥ずかしい」と思っている高齢者でも、皆と一緒に施設の運動プログラムの一環として行えば、自然に声を出して笑うことができるのが、特長だと思っています。

―笑うといっても、「無理やり」のように思うのですが、効果はあるのですか。
 もちろん、漫才や落語を聞いたり、テレビ番組を見たりして「楽しいから笑う」というのが本来の姿でしょう。しかし、先ほど述べた理由から、なかなか笑うことのできない高齢者も少なからずいます。
 ですから、最初は無理やりにでも笑いを運動プログラムなどに組み込む、ということでいいのだと思います。「無理やり笑って効果があるのか」との指摘も聞きますが、実際に笑っていると高齢者も何となく楽しい気分になり、笑いの回数が自然に増えていきます。後で説明しますが、それは結果的に高齢者の精神状態や健康状態の改善、認知症の予防などにつながる可能性があるのです。

―「笑うから楽しい。楽しいから自然に笑う」という好循環につながるんですね。
 それだけではありません。笑うことで現場の介護職員や家族も楽しく介護することができ、高齢者とのコミュニケーションが円滑に進むようになったり、職場の雰囲気が明るくなったりする効果も見られると聞きます。高齢者、介護職員の両方にプラスに働きますので、介護や医療の現場で働く皆さんにはぜひとも、「笑い」を積極的に取り入れたケアを実践してほしいなと願っています。

■笑いの回数増で心拍数、血圧など改善

―ここまで笑いの重要性を聞いてきましたが、そもそも笑うことで健康にどんな影響があるのですか。
 それでは、わたしがこれまで行ってきた実践研究の結果をご紹介しましょう。
 以前、大阪府内のある地域の住民2471人を対象に、どれだけの頻度で笑っているのか実態を調査しました。それによると、「ほぼ毎日声を出して笑う」人の割合は、70歳以上の男性で36%、女性で43%でした。一方、40歳未満は男性が60%弱、女性も60%以上が毎日声を出して笑っているとの結果を考えると、年齢が上がるにつれて、笑う回数が減っていくということが分かりました。
 また、大阪府内のある地域の高齢者46人を2つのグループに分け、半年間にわたって別の調査も行いました。一つは月に1回落語を聞いてもらうグループ、もう一つはこれに加えて、笑いヨガや健康体操などを2週間に1回実施したり、笑いに関するイベントを紹介したりして「笑いの回数」を意図的に増やしたグループです。
 この2つのグループを比べたところ、認知機能検査の得点に関しては有意な変化は見られませんでした。しかし、QOL(生活の質)に関するアンケート調査の結果や心拍数について、笑いの回数を増やしたグループの方が、有意に改善が見られました。また、有意なデータとは言えませんが、唾液に含まれるコルチゾール(ストレス物質)の値や、うつ症状の得点についてもそれぞれ低下、改善の傾向が見られました。

―笑いに健康状態を改善させる効果があったということですか。
 そうですね。認知症は心疾患や脳卒中など循環器系の病気との関連が指摘されていますし、循環器系の病気になる危険性を高める因子としては、心拍数が高かったり、心理的なストレスが掛かったりすることなどが挙げられます。今回の調査結果で、笑いの回数を増やすことによって心拍数などに改善が見られたということは、例えば笑いを活用した健康教室に定期的に参加することが、循環器系の病気になるリスクを抑え、ひいては認知症の予防につながる可能性があると言えるでしょう。

―健康に効果があるのは笑いだけなのですか。
 実は昨年度、笑いと共に音楽の効果についても調査を行いました。大阪府内の中高年の人79人を、▽生活習慣に関する指導を1回行ったグループ▽生活習慣指導に加え、2週間に1回のペースで笑いヨガをしたり、落語を聞いたりする健康教室に参加したグループ▽生活習慣指導に加え、2週間に1回のペースで音楽療法士と一緒に歌ったり、楽器を演奏したりする健康教室に参加したグループ―の3つに分けました。3か月間にわたって取り組んだ後の結果を見ると、笑いのグループと音楽のグループの両方で血圧が低下していました。また、健康教室が始まる前と終わった後の血圧も、笑い、音楽の両グループで低下が見られました。血圧が高いと、脳血管性認知症の原因となる脳卒中の危険性が高まりますから、ぜひ笑いや音楽を取り入れて、楽しく認知症予防に取り組んでもらえればと思いますね。


介護を題材に作文・写真・ポエムを募集-全国老施協
医療介護CBニュース 8月16日(火)16時13分配信

 全国老人福祉施設協議会(全国老施協)は「介護作文・フォトコンテスト」で、介護を題材にした作文や写真などの作品を募集している。今回から「短文(ポエム)部門」の募集も始めた。コンテストを通じて、介護の社会的評価や、介護従事者のモチベーションを向上させたい考えだ。介護従事者をはじめ、国内在住なら誰でも応募できる。9月18日(当日消印有効)まで郵送か電子メールで受け付けている。
 作文で募集しているのは、1200字以内で介護サービスの提供や利用を通じたエピソードを書いたもの。書式は自由で、応募は1人1作品まで。写真は、介護を通じた触れ合いなどをとらえたものを1人3作品まで。また、短文は60字以内で、作文同様に介護サービスの提供などを通じたエピソードを表現したもの。書式は自由で、1人3作品まで。いずれも未発表作品でのみ応募できる。
 賞金は、作文が最優秀賞(1人)20万円、優秀賞(2人)5万円、佳作(3人)1万円、入賞(5人)図書カード5000円分。
 写真は最優秀賞(1人)10万円、優秀賞(2人)5万円、佳作(10人)1万円、入賞(20人)図書カード5000円分。
 短文は最優秀賞(1人)10万円、優秀賞(2人)5万円、佳作(3人)1万円、入賞(5人)図書カード5000円分となっている。


高齢者マンションに堺市と府が合同調査へ
産経新聞 8月16日(火)15時32分配信

 大阪市天王寺区の訪問介護事業者が、堺市堺区にある賃貸マンションに入居している高齢者の行動を制限したとして堺市が立ち入り調査した問題で、この業者が府から指定を受けていない場所でも訪問介護事業を行っている可能性があるとして、府が今月中に大阪、堺両市と合同で調査に乗り出す方針を固めたことが16日、分かった。
 介護保険法は、訪問介護事業所は運営者が同じでも、事業所ごとに、都道府県知事から指定を受けなければならないと定めている。
 府は天王寺区の事業所には訪問介護の事業所指定をしているが、この業者がほかに大阪市や堺市内の計4カ所でサービスを提供していることは把握しておらず、府は介護保険法に違反する疑いがあるとみて実態を調べる。
 府の担当者は、「府としては業者のサービス提供の実態がまだつかめておらず、大阪、堺両市との合同調査を通じて具体的な違反の有無も含め内容を調査したい」としている。


入居者の通帳保管、ケースワーカーは把握 大阪・堺の高齢者マンション
産経新聞 8月15日(月)20時57分配信

 大阪市天王寺区の訪問介護業者が、堺市堺区にある賃貸マンションに入居している高齢者の行動を制限したとして堺市が立ち入り調査した問題で堺市は15日、現場を担当するケースワーカーが、業者が入居者の通帳や鍵を預かっていたことを一部認識していたことを明らかにした。
 通帳などを預かっていたことについて業者は「市に相談し、了承されていた」と主張しているが、市では「ケースワーカーは了承しておらず、市としてもお墨付きを与えたことはない」としている。
 市生活援護管理課によると、ケースワーカーは業者から、入居者の通帳などを預かっていること聞いていたほか、入居者の同意書のコピーを提出されたケースもあったという。いずれも同課に報告はなかった。
 同課は「適正な契約に基づいて通帳を預かっているなら問題はないが、同意書に問題がある可能性もある。調べた上で適切に対応したい」としている。


<高齢者外出制限>「鍵の預かり、市が了解」業者ら会見
毎日新聞 8月14日(日)1時5分配信

 大阪市の訪問介護業者が堺市のマンションに利用者を住まわせ、外出などを制限していたとして、市がマンションに立ち入り調査をした問題で、業者の役員らが13日、大阪市内で会見し、利用者の鍵や通帳を預かっていたことなどについて「市の了解を得ていた」などと説明した。しかし、市側は同日の会見で「(担当する)ケースワーカーに確認できていない」としながらも、業者側の説明内容を否定した。
 役員らは会見で、マンションに入居する利用者11人のうち7人の部屋の鍵を持っていると説明。鍵については「本人や家族から同意書をもらい預かったことはあるが、こちらから取り上げたことは一切ない」と話した。一部の入居者から預かっていた預金通帳に関しても「家族らから同意書も取っているし、すべて市に相談している。市の担当者に通帳も見せている」と述べた。
 認知症の入居者の部屋を中から開けられないようにしたことについても「市のケースワーカーから了解を得ていて、仕方がないと言われていた。今から考えるとやるべきでなかった」とした。非常階段にロープを張るなどしたことに対しては、「階段で転倒する人が多いのでやった」と述べる一方、「認識が甘かった部分もある」と、不適切さを一部認めた。
 堺市は業者の会見後、同意書について業者側の責任を回避した不適切な内容もあると説明。部屋の鍵を内側から開けられないようにしていたことについては「業者から連絡はあったが、何度も改善を申し入れてきた」と反論した。【内田幸一、三上健太郎】


介護業者「市に相談して了承された」堺の高齢者外出制限問題、市側否定「認めたことない」
産経新聞 8月14日(日)0時12分配信

 大阪市天王寺区の訪問介護業者が、堺市堺区にある賃貸マンションに入居している高齢者の行動を制限したとして堺市が立ち入り調査した問題で、介護業者の責任者が13日、大阪市天王寺区のホテルで会見、カギや通帳を預かったことについて「市に相談して了承されていた」と反論した。これに対して市も同日午後に会見、「市として認めたことはない」と否定した。
 業者はこのほか、非常階段の1階にロープを張ったことについて「入居者が転倒するケースが多く、通れないようにするため」、集合ポストをふさいだことについて「入居者から要望があった」などとそれぞれ釈明したが、一方で「認識が甘かった」などと述べ、対応の誤りも認めた。
 ただし、入居者の一部が入り口のカギを持っていなかった点については「取り上げたことはなく、頼まれた人から預かっただけ」などと説明。入居者の一部の通帳を管理していたことについても、同様に「要望があった人からのみ預かっており、同意書もある」と強く反論。さらに「鍵や通帳を預かったことは市に相談して了承されていた」と、市の対応を批判した。
 これに対し市は「鍵や通帳の件について、市として認めたことはない」と否定したが、当時対応したケースワーカーには事情を聴けていないという。


鍵預かりなど「全て堺市と相談」介護事業者反論
読売新聞 8月13日(土)23時24分配信

 堺市堺区の賃貸マンション(5階建て)で、訪問介護事業者(大阪市)が、認知症などの高齢者を入居させて鍵を預かるなど行動を制限していた疑いがあるとして堺市の立ち入り調査を受けた問題で、この業者の社長らが13日、大阪市内で記者会見し、「鍵を預かっていることなどは全て堺市に相談していた」などと反論した。
 社長らは、入居者11人中7人から部屋の鍵を預かり、複数の入居者の通帳を管理していたことを認め、「本人や家族からの要望で同意書も取っていた」と説明。さらに、「堺市のケースワーカーに説明して了承を得ており、(立ち入り調査は)はしごを外された気分だ」と話した。
 全ての部屋のドアに外側からしか開けられない錠が付いていたことについては、「家主がつけたもので、一度も使ったことはない」とした。
 業者は大阪市内でも3か所の賃貸マンションで、病院を退院する高齢者約30人を入居させ、介護サービスを提供しており、やはり一部の入居者から鍵や通帳を預かっているという。
 社長らの説明に対し、堺市は「ケースワーカーに確認中だが、鍵や通帳を預かることを市として認めたことはない」としている。


大阪の介護事業者、高齢者の行動を不当制限か
産経新聞 8月12日(金)23時13分配信

 大阪市天王寺区の訪問介護業者が、堺市堺区の賃貸マンションに入居する認知症や寝たきりの高齢者11人に、ドアの鍵を渡さなかったり、非常階段にロープを張り巡らせたりするなどして、入居者の行動を不当に制限していた疑いのあることが分かり、堺市は12日、虐待の恐れがあるとして高齢者虐待防止法などに基づき、マンションを立ち入り調査した。
 市によると、マンションはワンルームの5階建てで、部屋数は14室。11人は3年前から今年にかけて入居し、全員が訪問介護業者の介助サービスを受けていた。11人のうち71~83歳の男女4人が生活保護を受給している。
 業者は平成19年に大阪府から訪問介護事業者の指定を受けており、マンションの1階には訪問介護ステーションを開設している。
 入居者への聞き取り調査などで、ドアの鍵を渡してもらえなかったり、通帳を管理された人が複数いたことが判明。また非常階段にもロープが張り巡らされて自由に出入りできない状態になっており、テープでふさがれた集合ポストや、「外出時間 8時から18時まで」と書かれた張り紙も確認されたという。
 厚生労働省によると、特別養護老人ホームなどの施設でも、緊急時を除き、入所者の行動を不当に制限することを省令で禁じている。
 昨年9月に関係者から「入居の老人が建物に監禁状態にある」と市に通報があり調査を開始。市は「最低生活が保障されている環境ではない」と判断、11人のうち生活保護を受けている4人に転居を指導した。
 市の調査に対し、業者は非常階段にロープを張ったりしたことなどは認めたが、「各部屋の内側から開けられない鍵は使ったことはない」などと説明。マンションの家主は「家賃滞納者が逃げないように鍵を取り付けたが、実際には使っていない」と話したという。


部屋から扉開かないマンション…高齢者虐待疑い
読売新聞 8月12日(金)22時24分配信

 認知症などの高齢者11人が住む堺市堺区の賃貸マンション(5階建て)で、全ての居室ドアに内側からは開けられない鍵が設置されていることがわかり、市は12日、虐待にあたる疑いがあるとして高齢者虐待防止法に基づき立ち入り調査をした。
 市の調査では、鍵は家主が管理。非常階段には入居者が出入りできないようにロープが張られ、集合ポストは粘着テープで目張りされて郵便物が入れられないようにされていた。
 認知症などで寝たきり状態の人もおり、全員が1階にある訪問介護事業所から介護サービスの提供を受けている。市の聞き取りに対し、生活保護受給者を含む4人が「通帳を事業所に預けていた」と証言。市は「生活保護受給者の自立を妨げる恐れがある」として受給者らに転居を指導した。訪問介護事業所側は市に対し、「ロープは徘徊(はいかい)で外に出たら危険なため張った。目張りは盗難防止が目的」と説明したという。
 事業所は大阪市天王寺区の業者が運営しており、堺市内の複数の病院を通じて入院患者にマンションへの入居を勧誘。家賃は月額3万8000円程度という。


<堺のマンション>高齢者ら閉じ込め 市が立ち入り調査
毎日新聞 8月12日(金)21時29分配信

  立ち入り調査を終え、マンションから出る堺市の職員ら=堺市堺区で2011年8月12日午後3時40分、長谷川直亮撮影
 堺市は12日、訪問介護業者が堺市堺区のマンション(5階建て、14室)に利用者を集中的に住まわせ、外出などを制限していたとして、高齢者虐待防止法などに基づき立ち入り調査をした。同市は生活保護を受けて入居している70~80代の男女計4人について、最低限の生活が保障されていないとして、転居させることを決めた。部屋の内側から鍵を開けられないようにされていた入居者もおり、今後詳しい実態を調査する。
 市によると、この介護業者はマンションの1階に入居。マンション全体には65歳以上の高齢者11人が入居。家賃は月3万8000円で、入居者全員がこの業者から介護サービスや食事の提供などを受けていた。業者は07年に高齢者を訪問する訪問介護事業者の指定を大阪府から受けているが、有料老人ホームの指定は受けていない。
 マンションを巡っては、昨年9月、市に入居関係者から「老人が監禁されている」という通報があり、市と市消防局が調査したところ、非常階段の踊り場にごみ箱が置かれたり、非常階段にロープが張られており、消防局が避難の妨げになると撤去を指導したという。


訪問看護STの一人開業は必要か-キャンナス代表に聞く
医療介護CBニュース 8月16日(火)11時15分配信

 厚生労働省は4月、東日本大震災の被災地に限って、常勤の看護職が1人いれば(通常は常勤換算2.5人以上)、来年2月までの特例措置として訪問看護ステーションの開業を認める省令を出した。しかし同省によると、8月16日現在、市町村から開業の報告は1件もないという。訪問看護師らでつくる「全国訪問ボランティアナースの会キャンナス」(菅原由美代表)では、これまで青森と宮城の4市に届け出を行ったが、いずれも認可は下りなかった。一人開業は本当に必要なのか―。菅原代表がキャリアブレインの取材に応じた。

■基準該当は「B級品」

―なぜ一人開業が必要なのでしょう。
 わたしは4年以上前から、一人開業の必要性を訴えてきました。現在、訪問看護ステーションのない市町村は全国の約半数に上り、その大半は過疎地にあります。2.5人以上の看護職を雇うだけの利用者がいなければ、誰も参入できない状況にあるのです。
 毎年、約300か所の訪問看護ステーションが新たに誕生していますが、その一方で、それと同数のステーションが閉鎖に追い込まれています。このうち半数は、人員基準を満たせないことが原因です。経験上、開業してから黒字になるまでには大体2年は掛かる。医療法人など特別な母体を持たない看護職がステーションを立ち上げても、それまで運転資金がもたないのが実情なのです。
 そもそも国家ライセンスを持っているのに、なぜ一人で開業できないのでしょう。在宅医療をやっている医師の多くも、一人開業に賛成しています。医師も弁護士も理容師も、みんな一人で開業できるのに、なぜ看護師には許されないのでしょうか。わたしには理解できません。
 一人開業の話をすると、「質を担保できるのか」「24時間できるのか」「何かあったらどうするんだ」と言われることがよくありますが、質と数の問題を同列に扱わないでほしい。現行の制度では、新卒のナースが3人いれば、ステーションを立ち上げることができますが、10年の経験がある看護師が1人で開業できないのです。どちらの質が高いかは明らかですよね。看護の世界では、人数が多いから質が高いという論理は成り立たないのではないでしょうか。「過疎地の高齢者に寄り添いたい」「そばにいてあげたい」という志の高いナースとそうでないナースとでは、まったく事情が異なります。
 日本中を訪問看護ステーションでいっぱいにすることがわたしの願いです。そして、自己責任で自己決定できるナースを増やしたい。志が高くて、プロとして自分の頭で考えることのできるナースでなければ、一人開業などできないでしょう。ナースの自己実現が、地域の安心した街づくりのお手伝いになると確信しています。

―特例措置として一人開業が認められたことをどのように捉えていますか。
 今回は、事業者としての指定要件をすべて満たさなくても、市町村が必要と判断した場合に介護保険の給付を認める「基準該当サービス」に位置付けられました。基準該当サービスは、介護保険制度が始まった直後、法人格を持たないボランティア団体などに配慮する形でつくられた経緯があります。
 それでも仙台市では、基準該当サービスに関する条例の中に「当分の間、登録は行わない」とする附則があることを根拠に、届け出を受理しませんでした。それを改めるには議会を通さなければならないからです。
 市町村側は、基準該当サービスの事業所を「B級品」と見ているようです。来年2月までしか営業できないうえ、それが「B級品」となれば、「わざわざやる必要はない」と自治体が判断するのも理解できますが…。基準該当サービスとして開業することが、これほど大変とは思いませんでした。

■利用者増の段階で雇用できる仕組みを

―政府が7月に閣議決定した規制・制度改革に関する追加方針では、開業要件の見直し(1人か2人)に関して、年度内に結論を出すことになっていますが、「二人開業」についてはどのようにお考えですか。
 人員基準が2.5人以上になった経緯は諸説あります。当時の日本看護協会が「1人以上」、日本医師会が「5人以上」と主張したため、間を取ったという説。日本で初めて開業した看護師のところに厚労省が視察に訪れた際、看護師2人と妊娠中の看護師が1人いたため、2.5人になったという説もあります。
 人員基準が「2人以上」になったとしても、問題の解決にはつながりません。損益分岐点に至るまでの経費をやりくりするのが大変なので、利用者が増えた段階で看護職を雇えるようにしてほしいというのが、わたしの切なる願いです。一人開業を認めたうえで、ステーションが軌道に乗ってから雇用できる仕組みをつくってほしいのです。

■訪問看護に「サービス業」の視点を

―キャンナスは震災発生直後から、宮城県気仙沼市などでボランティア活動に当たっています。これまでの活動を振り返って、被災地に一人開業のニーズはあるとお考えですか。
 間違いなくあると思います。それなのに、市町村側はニーズがないとして認可を下ろさない。青森県八戸市や気仙沼市など、今回届け出を受理しなかった自治体の担当者は、訪問看護に関する理解が足りないように感じました。
 現在の訪問看護ステーションには、他のステーションよりもいいサービスを提供しようという「サービス業」の視点が欠けていると思います。「仕事を横取りされたら困る」「決められたパイをみんなで分け合う」といった発想がいまだに根強い。介護保険制度は、民間企業の参入を認めるという競争原理の下でスタートしました。それを失ってしまうと、サービスの質は向上しないのではないでしょうか。
 競争原理が入ったことによって、例えば、利用者はデイサービスを選択できるようになった。リハビリテーションがメーンだったり、食事がおいしかったりと、サービスの幅は確実に広がりました。病院経営も競争の時代。競争によってサービスの質を向上させ、利用者や患者さんの利益につなげるという発想が重要だと思います。


O157:食中毒で87歳女性が死亡--千葉の老人ホーム /千葉
毎日新聞 8月17日(水)10時44分配信

 千葉市は16日、同市花見川区花園3の有料老人ホーム「ハートフルニュー幕張」で、出血性大腸菌O157による下痢や腹痛などの集団食中毒が発生、23~87歳の入所者・職員計11人が発症し、87歳の女性が同日午前に死亡したと発表した。施設の給食サービスを受託する「共立フーズサービス」(東京都)が提供した食事が原因と見られ、同社を15~17日の3日間の営業停止処分にした。市によると、女性は今月7日に下痢を発症。13日に感染が確認され、習志野市内の病院に緊急入院していた。ほかの10人の容体は比較的軽く、快方に向かっているという。感染源となった食事は不明で調査中。【西浦久雄】

8月17日朝刊


O157で87歳死亡=老人ホームで集団食中毒―千葉市
時事通信 8月16日(火)23時16分配信

 千葉市は16日、同市花見川区の有料老人ホーム「ハートフルニュー幕張」(入所者45人)で、77~87歳の入所者10人と女性調理従事者1人の計11人が病原性大腸菌O(オー)157に感染し、うち87歳の女性が同日死亡したと発表した。市保健福祉局は集団感染とみて、原因となった食材の特定などを急いでいる。
 市によると、2日午後3時ごろ、1人目が腹痛などの食中毒症状を発症。死亡した女性は7日に下痢を訴え14日に容体が悪化、入院していた。
 同ホームの食事は、委託を受けた「共立フーズサービス」(東京都千代田区)がホーム内の施設で調理していた。市は同社を15日から3日間の営業停止処分とした。
 共立フーズサービスの担当者は「遺族と面談し、誠心誠意対応を進めている。保健所や関係機関と協力し、原因を究明していく」と話した。


O157で87歳女性が死亡  千葉市の老人ホームで集団食中毒
産経新聞 8月16日(火)22時47分配信

 千葉市は16日、同市花見川区の有料老人ホーム「ハートフルニュー幕張」で給食をとった入居者らが食中毒症状を起こし、緊急入院していた女性(87)が腸管出血性大腸菌O157による感染症で死亡したと発表した。
 市によると、同施設では今月2日以降、80歳~87歳の女性4人が腹痛や下痢などの食中毒症状を起こし、便からO157が検出された。このうち7日に下痢の症状を起こした1人が手にけいれんなどを訴え、14日に入院したが、16日に死亡した。
 市保健所などが調べたところ、感染が確認されたのは施設に入居している75歳から87歳までの男女10人と、従業員の女性(23)の計11人。市では給食を調理・提供していた「共立フーズサービス」(東京都千代田区)に対して15日から3日間、営業停止する措置を取っており、関係者から事情を聴いている。


有料老人ホームの重要事項説明書で不適切例-有老協が公表
医療介護CBニュース 8月18日(木)18時14分配信

 全国有料老人ホーム協会(有老協)はこのほど、有料老人ホームの重要事項説明書の表示について、景品表示法や有老協のガイドラインなどに照らして不適切とみられる事例をまとめ、公表した。有老協に加盟する全ホームの説明書を昨年度精査したもので、結果を外部に公表するのは初めて。
 説明書を構成している項目は主に、▽事業主体の概要▽施設の概要▽従業者に関する事項▽サービスの内容▽利用料金―など。今回公表したのは、有老協が2004年に策定した「広告等に関する表示ガイドライン」や、景品表示法などの関係法令に抵触する恐れのあるケースをこれらの項目ごとにまとめたもの。
 それによると、サービスの内容に関しては、「契約の解除の内容」の項目で、事業者が契約解除を行える要件について記載がないケースや、要件の記載があっても「大声などで近隣に著しく迷惑を与える」など記述が具体的ではないケースを列挙。契約上は「終身利用」をうたっているにもかかわらず、入居者が長期入院した場合や恒常的な医療行為が必要になった場合を契約解除要件に規定している事例もあるとした。
 また、契約から90日以内に解約の申し出があったり、入居者が死亡したりした場合の「短期解約特例」をめぐっても、説明書に記載がないケースや、入居一時金の返還額を算定する場合の施設の1日当たり利用料が、日割り額よりも高額に設定されているケースがあるとした。
 さらに利用料金に関しては、「居室に要する費用」の項目で、算定根拠や償却開始時期が入居契約書と合っていないケースや、複数の契約方式がある場合にそれぞれの価格帯を明確にしていないケース、算定根拠を「家賃相当分」とだけ表示し、具体的な費用項目が表示されていないケースなどを例示。「月額利用料」の項目では、管理費の使途をすべて表示せずに「等」でまとめているケースも挙げている。
 有老協の担当者は、「協会への加盟、非加盟にかかわらず、協会が作成した重要事項説明書記入例やガイドラインなどを基に、法令を順守した適切な表示をすることが必要」と話している。


労基法での指定取り消しを防ぐために・上-強化される規制と取り締まり
医療介護CBニュース 8月17日(水)15時33分配信

 今年6月、改正介護保険法が国会で成立した。来年4月1日に施行されるこの法には、介護事業者の存続に深くかかわる内容が新たに盛り込まれている。労働基準法などの違反が、事業者の指定取り消しにつながるのだ。改正介護保険法施行まで半年余り。介護関係者は労基法とどう向き合い、何に備えるべきなのか―。【多●正芳】(●は木へんに朶)

■介護事業所の8割「経営体質の改善が必要」
 日本介護経営研究協会専務理事で介護事業経営研究会(C-MAS)顧問の小濱道博氏は、介護事業所の経営に関する無料相談も受け付けている。その小濱氏の元には、次のような質問や意見がよく寄せられるという。
 「登録ヘルパーに有給休暇を与えるのは納得できない」
 「夜勤職員に割増賃金を払わないといけないのか」
 「常勤職員の休み時間は、何時間と設定すればいいのか」
 「労基法に関する知識が乏しいだけでなく、『自分は労基法に疎い』という認識すらないからこその意見や質問と言えます。こうした言葉からも分かる通り、介護業界で労基法を遵守する経営者は本当に一握りです。来年4月に向け、業界の事業所の8割は、大急ぎで経営体質の改善に取り組まなければならないでしょう」(小濱氏)
 事実、現時点でも賃金の未払いや最低賃金以上の賃金の不払いといった理由で労基法に触れ、罰金刑を受ける事業者は珍しくない。

■職業安定法や労働安全衛生法も取り消しの根拠に
 さらに注意しなければならない点がある。労基法だけでなく、ほかの労働に関する法律によって罰金刑を受けても、事業所の指定取り消しにつながる可能性があるという点だ。
 ならば、どの法律が指定取り消しの根拠となりうるのか―。小濱氏は、「解釈通知などの解説を待たないと確実なことは言えない」と前置きした上で、労基法以外では、職業安定法や労働安全衛生法が根拠になりうると指摘。このほか、育児・介護休業法などに抵触した場合も、指定取り消しにつながる可能性があるという。
 「当然ながら、これらの法律は、現在活動している介護事業者や企業はもちろん、建設業や製造業などの異業種から介護事業に進出する会社にも適用されます」(同)

■小規模な事業所にまで及び始めた労基署の調査
 法改正に合わせ、介護事業者に対する労働基準監督署の監督指導も強化されている。
 例えば、5月31日付で厚生労働省が都道府県労働局長にあてて出した「平成23年度地方労働行政運営方針について」には、「介護労働者の法定労働条件の履行確保を図るため、労働基準関係法令の適用について、介護事業の許可権限を有する都道府県等と連携して周知するとともに、計画的に監督指導を実施するなどにより労働基準関係法令の遵守の徹底を図る」と明記された。
 一見、当たり前の方針を示した文言にしか見えないが、小濱氏は「これまで対象から外れていた小規模な介護事業者にも労基署の調査が行われることを意味する」と指摘する。事実、この方針が示されて以降、それまで調査が行われたことがなかった従業員10人以下の小規模多機能型居宅介護の事業所やグループホームなどにも、労基署の担当者が出向くようになったという。
 「これからの介護事業者は、実地指導対策ばかりではなく、労基署や税務署の調査にも対応できるだけのコンプライアンス対策が必要な時代に突入しているのは間違いないでしょう」(同)


労基法での指定取り消しを防ぐために・下-「残業」と「移動費」がポイント
医療介護CBニュース 8月18日(木)12時8分配信

 介護保険法の改正が取りざたされる以前から、労働基準法を遵守するための対策を講じてきた事業者は多い。しかし、法に触れかねない不十分な対策で満足する事業者も少なくないという。【多●正芳】(●は木へんに朶)

■「みなし残業」でも必要な労働時間管理
 全国訪問介護協議会会長の荒井信雄氏は、介護事業者が労働基準法を遵守する上で最大のネックは、「残業に対する賃金の扱い」と指摘する。
 「原則、残業時間中は、労働時間に応じ、基本となる給与の125%分を支給しなければなりません。しかし、法にのっとって支払っているのは、感覚として10事業所あれば半分程度でしょう。逆にいえば、半分程度の事業者が残業代のために法に触れる可能性があるのです」
 法に触れる可能性がある事業者の中には、全く残業代を払わない事業者もあれば、払ったとしても、25%分を上乗せしていない事業者もある。さらに、あらかじめ一定時間分の残業代を含めた給料を支給する「みなし残業」を活用する事業者の中にも、労基法違反に相当する事業者があるという。
  全く残業代を支払わないなど、意図的に法を無視している事業者について荒井氏は、「論外。指定取り消しを受けて当然」と断ずる。その一方、「みなし残業」を活用する事業者の中には、制度をよく理解していないため、無自覚に違反に至っている事業者も少なくないという。
 「中には月に1万円程度のみなし残業代で、連日、午後9時や10時まで従業員を残業させる事業所もあります。1か月1万円で残業ということなら、1か月7-8時間程度しか認められないはずですが…。とにかく、みなし残業を活用するにしても、労働時間の適切な管理が不可欠なのです。『みなし残業だから』と、残業時間管理をしていない事業所もありますが、あらかじめ労使間の協定で定めた時間を超過した分は、別に支払う必要があります。当然、その計算根拠としての勤務時間管理が問われるため、その行為自体が労基法に触れます」

■移動時間の管理は経費にも好影響
 もう一つ、荒井氏が「特に訪問系の事業所が注意すべき」と指摘しているのが、登録ヘルパーに対する「移動に関する賃金」だ。
 「事務所と利用者宅などを行き来する移動時間は、労働時間として、一定の賃金を払う必要があります。払っていない事業者は論外ですが、問題は、移動時間を計算せず、一回当たりの移動に対し一律の賃金を支払っている事業者です」
 移動も残業と同様、かかった時間に応じて賃金を支払わなければならない。時間にかかわりなく一律の賃金を支払っている場合、その金額が移動時間に見合う以上の額になっていれば法には抵触しない。しかし、実際の移動時間に対し、少な過ぎる金額しか支払われていない場合は、労基法違反となる。
 「職員の移動時間に関しても、他の労働時間と同様に管理しなければならないのです。なお、従業員の通勤時間は移動時間として換算できません。従業員が利用者の家に直接出向く際に必要な時間も、移動時間ではなく通勤時間とみなされます=図=。こうした規定を把握し、移動時間を管理すれば、移動のための賃金の払い過ぎを防ぐこともできます。労基法対策だけでなく、経費節減のためにも、移動時間はきっちり把握すべきです」
 このほか、▽パートなど有期契約の従業員に対しては、契約を更新するたびに書面(労働契約書)の交付によって労働条件を伝える▽1か月に最低4日は休日を確保する▽時間外労働・休日労働に関する労使協定(三六協定)は毎年締結し、事業所を管轄する労働基準監督署長に提出する-などの内容も、「介護事業者が抵触しやすい、注意すべき点」(荒井氏)という。

■労基署にアドバイスを求めるのも有効
 いずれにせよ、各介護事業者は、来年4月の改正介護保険法施行までに自身のコンプライアンスの在り方を改めて見直す必要に迫られていると言える。しかし、具体的には、どのようにして自らの事業を見直せばよいのか―。
 荒井氏は、「まずやるべきことは、官公庁が作成した冊子やリーフレットを熟読すること。訪問系の事業者であれば、厚生労働省が作成した『訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり』などが参考になるはずです」とアドバイスする。また、日本介護経営研究協会専務理事で、介護事業経営研究会(C-MAS)顧問の小濱道博氏は、「自分たちで努力するだけでなく、税理士、社労士といったプロの力を借りることも大切です。ただ、そうしたブレーンを選ぶ際、介護事業に精通しているかどうかを十分に見極めることが重要」と指摘する。
 さらに荒井氏は、次のような方法も有効と提言する。
 「どうしても迷う場合は、事業者を管轄する労基署へ出向き、自らの業務について問題がないか直接確認すべきです。調査する立場にある労基署に出向くのは気が引けるかもしれませんが、労基署側も、管轄下の事業者の経営が改善されるなら、いくらでも知恵を貸してくれるはずですから」


ケア担当の介護職員らに強い人材不足傾向-介護クラフトユニオン調査
医療介護CBニュース 8月19日(金)21時34分配信

 介護従事者のうち、実際にケアに当たる職員ほど強い人材不足傾向にあることが8月19日、日本介護クラフトユニオン(NCCU)の「2011年度就業意識実態調査」(速報版)で明らかになった。
 調査は今年3月、全国のNCCU組合員5000人を対象に実施。月給制の従事者1465人(回収率58.6%)、時給制の従事者1071人(同42.8%)から回答を得た。
 それによると、月給制従事者に対して、勤務する介護事業所における職種別の人材過不足の状況を尋ねたところ、「不足」(「大いに不足」「やや不足」)と回答した割合は、訪問介護員で78.3%、有料老人ホームなど入所型施設の介護員で71.7%、看護師で68.2%、通所型施設の介護員で61.5%など=グラフ=。これらの職種では、「妥当」との回答割合(13.6-26.4%)を大きく上回っていた。
 一方で、ケアマネジャーは「不足」33.5%に対し「妥当」54.8%、生活相談員は「不足」34.0%に対し「妥当」49.6%、事務職は「不足」32.6%に対し「妥当」54.9%などとなっており、実際に高齢者のケアに携わる機会の多い職種ほど、人材不足の傾向が強かった。「過剰」(「過剰」「やや過剰」)との回答は、いずれの職種でも3%以下だった。
 また、月給制従事者に対して、離職者を復帰させるために有効な方策(複数回答、3つ以内)を尋ねたところ、「賃金の底上げを図る」が907人で最も多かった。以下は「休みの取りやすい環境をつくる」476人、「過重労働(残業など)を解決する」356人、「昇給システムを明確にする」307人、「職場のコミュニケーションをよくする」294人などの順。
 NCCUの村上久美子政策部長は、「実際にケアに携わる介護従事者が不足している。解決策の一つとして、離職した人を介護業界に呼び戻す体制づくりも必要なのではないか」と話している。

■仕事原因で健康に問題、治療は半数以下
 さらに、月給制従事者に仕事が原因の健康問題があるかどうかを尋ねたところ、49.1%に当たる719人が「ある」と回答。「ある」と答えた人に対し、治療を受けたかどうかを尋ねたところ、「受けた」のは336人(46.7%)と半数に満たなかった。具体的な症状(複数回答)で最も多かったのは「腰が痛い」の423人で、健康問題があると回答した人のおよそ6割が腰痛に悩まされていた。以下は、「肩がこる」352人、「イライラする」208人、「頭痛がある」160人などと続いた。


デイサービス送迎3人死亡事故:ニチイ学館に3800万円賠償命令--地裁 /和歌山
毎日新聞 8月19日(金)12時56分配信

 かつらぎ町で09年11月、デイサービスの送迎中に利用者3人が死亡した事故で、遺族8人が送迎車を運転していた元従業員の女性(30)と施設を運営する介護サービス大手「ニチイ学館」(東京都)に計約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、和歌山地裁(柳澤直人裁判官)は18日、約3800万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
 判決によると、09年11月19日、かつらぎ町東渋田の県道で、元従業員が運転操作を誤って走行させてガードレールに衝突し3人が死亡した。【岡村崇】


架空サービスで不正請求、指定取り消しへ-山口県の訪問介護事業所
医療介護CBニュース 8月19日(金)11時42分配信

 実際には行っていない介護サービスを提供したと偽り、介護報酬を不正に請求したなどとして、山口県はこのほど、「りょうえい合名会社」(下関市)が運営する同名の訪問介護事業所について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは8月24日付。
 また、障害者自立支援法に基づき、居宅介護と重度訪問介護の事業者指定も併せて取り消す。
 県によると、同事業所は昨年6-12月の間、利用者宅を訪問していないのにもかかわらず訪問したと偽ったり、実際の訪問時間よりも長くサービスを提供したと偽ったりして、介護報酬を不正に請求していた。さらに、訪問介護員が利用者を病院や温浴施設に送迎した時間について、生活援助サービスを提供したと偽り介護報酬を請求していた事例もあった。
 同事業所をめぐっては、昨年10月に県に対して匿名の告発があった。ほかの事業所からの情報提供などもあって県は今年2-3月に監査を実施し、不正があったと認定した。
 不正請求額は31万円余り。今後は保険者の下関市が精査し、金額を確定させた上で返還を求めることになる。


沼津の介護施設元施設長窃盗:懲役4年の判決--地裁支部 /静岡
毎日新聞 8月19日(金)10時38分配信

 勤務先の介護施設に入所する女性のキャッシュカードを勝手に使い、女性の口座から約3500万円を引き出したとして窃盗罪に問われた甲府市善光寺3、無職、日高昇治被告(49)に対する判決公判が18日、地裁沼津支部(森田淳裁判官)であった。森田裁判官は「計画的かつ悪質で、1年以上にわたって現金の引き出しを繰り返し、常習性も顕著」として懲役4年(求刑同5年)の実刑判決を言い渡した。
 判決によると、日高被告は沼津市内の介護施設長だった09年11月から10年12月にかけ、女性のキャッシュカードや通帳を抜き取り、現金自動受払機(ATM)から3518万2000円を盗み、別の介護施設設立の資金などにあてた。【野島康祐】


<福島第1原発>警戒区域の町村で介護認定が急増
毎日新聞 8月20日(土)2時36分配信

 東京電力福島第1原発事故後、原発から半径20キロ圏内の警戒区域にかかる福島県の9市町村で介護申請が急増し、うち双葉郡7町村では既に昨年度1年分を超える800人余りが新たに介護認定を受けたことが、各市町村への取材で分かった。多数の高齢者が避難を強いられ、心身の状態が悪化したり、世話をする家族と離れたことなどが背景にあるとみられる。役場ごと避難した自治体も多く、十分な対応が難しい状態が続いている。【野倉恵】
 全域か一部が警戒区域となった9市町村では、3月12日から7月末(一部は8月上旬)に、新たに1626人が要介護認定を申請し1470人を認定。うち双葉郡7町村では862人が申請し、804人が認められた。この7町村では10年度、新規申請者は計701人で、認定者は679人だった。
 このうち富岡町では原発事故後の申請者が201人(10年度106人)、認定者が165人(同90人)といずれも昨年度の倍近い。浪江町でも事故後の申請・認定がいずれも251人で既に10年度を33人上回るなど、7町村全てで申請者数が10年度1年分を超えた。双葉郡全体の認定者数も前年度1年分の1.2倍に達した。
 このほか南相馬市も申請者566人(同783人)、認定者約470人(同730人)と急増している。
 背景には、多くの高齢者が避難を強いられた結果、「世話をする家族と離れたり、避難所で体調が悪化して入院し、退院後に子供の元に戻れなかったり、ホームヘルプを求めるケースが少なくない」(富岡町、南相馬市)との事情がある。「避難を通じて高齢の親と改めて接した子供が認知症を心配したり、話し相手がなくなったお年寄りがデイサービスを求める」(楢葉町)ケースも多いという。
 各市町村によると、介護サービス事業者は多くが休止状態。自治体側も「避難先の自治体や事業者から問い合わせも多く、相談に十分対応できない」(富岡町)、「今までは顔の分かるケアマネジャーとのやりとり中心だったが、避難先のサービスは先方の自治体に任せざるを得ない。職員は一時帰宅の付き添いなどの別業務も抱える」(浪江町)など課題を抱えているという。


報酬不正受給:介護事業者の中央福祉交通、指定・登録取り消し /鳥取
毎日新聞 8月20日(土)16時0分配信

 県と米子市は19日、同市灘町1の介護保険・障害者自立支援サービス業「中央福祉交通」が2009年3月~今年5月にかけて報酬329万6872円を不正に受給していたとして事業者の指定・登録取り消し処分を決定、不正受給額を返還するよう通知した。同社はこれまでに約58万円を返還した。
 処分は今月31日付。県と同市はそれまでに利用者41人に他の業者を紹介するよう同社を指導する。吉岡一男社長は取材に対して「処分を真摯(しんし)に受け止め、残りは分割で返還する」と語った。指定・登録の取り消し処分はいずれも県内で初めて。
 県と同市によると、不正受給は介護が県西部の63人(サービス提供回数延べ1839回)、障害者の自立支援が同市の19人(同160回)の報酬。利用がないのに利用者名の印鑑で架空の書類を作成、請求していた。ヘルパーが同じ時刻に2カ所で仕事をした書類もあったという。
 障害者の自立支援では、1人の障害者について34回の不正請求があった。吉岡社長は「生活が苦しいと訴えたので不正請求し、本人には月5000~2万円を渡していた」「仕事を増やしたかった」などと説明したという。
 昨年9月、不正請求があるとの内部告発が県にあり、監査と聴聞を続けていた。
 同社は04年4月~06年10月に指定・登録を受け、社長以下11人が働いている。同市が09年10月にホームヘルパー派遣の過誤請求があると指導したことがある。【小松原弘人】

8月20日朝刊


介護事業者指定取り消し 320万円不正受給で 鳥取
産経新聞 8月20日(土)7時55分配信

 鳥取県は19日、障害、介護サービスで約320万円の不正受給があったとして、同県米子市の福祉事業者「中央福祉交通」を31日付けで指定取り消し処分にすると発表した。県内で同処分は初めて。
 県などによると、同社は平成21年3月~23年5月に障害者の移動支援を行うサービスで19人、160回分の虚偽記録を作成し架空請求を行ったほか、介護サービスにおける通院介助でも63人、1839回分の同様の記録を作成するなどして不正に報酬を受給したという。
 同22年9月、県への通報を機に今年監査を行い不正が発覚。同社は不正受給した約58万円を返済している。


不正請求で訪問介護と障害の指定取り消しへ-鳥取で初
医療介護CBニュース 8月22日(月)12時20分配信

 介護報酬など約330万円を不正に請求し受け取ったとして、鳥取県は8月19日、「有限会社中央福祉交通」(米子市)が運営し、介護保険と障害福祉の両サービスを手掛ける「有限会社中央福祉交通介護事業部」(同)について、介護保険法と障害者自立支援法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは8月31日付で、同県内では初めての処分。
 県は介護保険法に基づき、訪問介護と介護予防訪問介護の指定を取り消す。また、障害者自立支援法関係では、県が居宅介護と重度訪問介護の指定、米子市が移動支援の登録をそれぞれ取り消す。
 県によると、訪問介護サービスについては、09年3月-今年5月の間、介護報酬の請求後に、実際にはサービスを提供していない職員の氏名を使って虚偽のサービス提供記録を作成した。また、移動支援サービスについては、09年4月-今年1月の間、実際にはサービスを提供していないのにもかかわらず虚偽のサービス提供記録を作成し、架空の請求を行っていた。
 同事業所をめぐっては昨年9月、障害福祉サービスの関係者から不正請求の疑いがあるとの通報が県に寄せられ、県は昨年10月から実地指導と監査、聴聞を実施。その過程で介護保険サービスについても不正請求の疑いが出てきたため、監査と聴聞を行い、不正請求を確認した。
 不正請求の総額は、介護保険と障害福祉の両サービスを合わせて約330万円。既に米子市などが返還請求を始めているという。


「ワタミの介護」が新業態デイサービス、第1号店を相模原市にオープン/神奈川
カナロコ 8月23日(火)8時0分配信

 「ワタミの介護」(東京都大田区)が、新業態のデイサービス事業を始める。居酒屋などを展開するグループの強みを生かし、レストランのような雰囲気の中で食事を楽しめるようにしたのが特徴。第1号となる施設を9月1日、相模原市中央区にオープンする。
 新施設の名称は「ハッピーデイズ相模原中央」。広さは約100平方メートルあり、オープンキッチン形式のレストランのほか、機能訓練室、浴室、静養室などを備える。定員は1回あたり15人。
 老人ホーム利用者らの中に「食事を楽しみにしている」との声が多いことを踏まえた。ローストビーフやロールキャベツなど日替わりのメーン料理のほか、サラダ、パン、コーヒー、デザートを用意。昼食費は1回800円(このほか通所介護サービス料が別途必要)。
 22日に関係者向けの内覧会が行われた。第1号施設を相模原に決めた理由について、渡邉美樹会長は、同社が運営する介護付き有料老人ホームがすぐそばにあり、連携がとりやすい点に加え、「デイサービスが数多くある地域。競争が厳しい中で、ワタミを選んでいただけるかどうか、今後のテストケースになる」と強調した。
 施設に関する問い合わせはフリーダイヤル0120(37)1865。


介護職員処遇改善交付金の拡大、恒久化を-全社協が来年度予算で要望
医療介護CBニュース 8月23日(火)19時50分配信

 全国社会福祉協議会(全社協)はこのほど、今年度末で終了予定の介護職員処遇改善交付金の支給対象者を、看護職などの、介護職員以外の福祉関係職員にも拡大した上で、来年度以降も恒久的に継続することなどを求めた「2012年度社会福祉予算・税制に関する重点要望書」を細川律夫厚生労働相にあてて提出した。
 介護職員の処遇改善に取り組む介護保険サービス事業所に対して職員1人当たり平均月額1.5万円を助成する同交付金は、09年度の第1次補正予算で導入されたが、今年度末までの時限措置となっている。全社協では、障害福祉サービス事業所を対象とした「福祉・介護人材の処遇改善事業助成金」についても同様に、支給対象の拡大と恒久化を要望している。
 このほか要望書では、東日本大震災で被災した社会福祉法人や福祉施設の復興支援策として、二重ローンを負うことのない対策の導入や、福祉医療機構による福祉貸付の充実、移転用地確保のための公有地の無償貸与や用途規制の緩和なども求めている。


処遇改善交付金、半数の事業所「一時金」に
医療介護CBニュース 8月23日(火)21時17分配信

 介護労働安定センターは8月23日、「2010年度介護労働実態調査」の結果を発表した。調査では、おおよそ半数の事業所が介護職員処遇改善交付金を一時金として職員に支払っていることが明らかになった。
 調査は昨年11月、全国の介護保険サービス事業所と、そこで働く介護労働者を対象に実施(調査対象日は10月1日)。事業所調査では7345事業所(有効回答率43.1%)から、労働者調査では1万9535人(同38.2%)からそれぞれ有効回答を得た。 事業所への調査のうち、介護職員処遇改善交付金の給付に伴う経営面での対応を尋ねた結果(複数回答)、「一時金の支給」(50.0%)が最も多かった。以下、「諸手当の導入・引き上げ」(29.8%)、「基本給の引き上げ」(15.7%)、「教育研修の充実」(15.3%)、「昇進・昇格要件の明確化」(9.6%)、「非正規職員から正規職員への登用」(8.5%)、「職員の増員による業務負担軽減」(7.6%)などが続いた。介護職員処遇改善交付金が、一時的な待遇改善にあてられる傾向が強い点について、同センターの担当者は「制度自体が時限的なものであるためではないか」としている。

■人材不足に悩む事業所が増加。半数以上に

 また、介護従事者の過不足の状況について尋ねた質問では、「大いに不足」「不足」「やや不足」と回答した事業所が50.3%(前年度46.8%)となり、「適当」という回答(48.8%、前年度は52.3%)を上回った。人材不足に悩む事業所が増加し、半数以上に達した背景について、同センターの担当者は「他業種で有効求人倍率が若干改善したことが影響し、介護で働こうという人材が減ったためではないか」としている。
 過去1年間の介護職員の離職率は17.8%で、前年度(17.0%)に比べてわずかに増えた。一方、職員の採用率は25.8%(前年度25.2%)となった。また、事業所に対して介護サービスを運営する上での問題点(複数回答)を尋ねた結果、「今の介護報酬では人材の確保・定着のために十分な賃金を支払えない」との回答が51.5%と最も多く、以下は、「良質な人材の確保が難しい」(48.5%)、「指定介護サービス提供に関する書類作成が煩雑で、時間に追われてしまう」(36.3%)、「経営(収支)が苦しく、労働条件や労働環境の改善をしたくてもできない」(29.1%)などが続いた。 一方、介護労働者に対して労働条件面での不満などを尋ねたところ、最も多かったのは、「仕事内容の割に賃金が低い」の46.6%で、以下は、「人手が足りない」(40.1%)、「有給休暇が取りにくい」(36.9%)、「業務に対する社会的評価が低い」(32.2%)、「身体的な負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)」(31.1%)などが続いた。


お泊まりデイ「制度化されない可能性も」-日本介護ベンチャー協会・斉藤代表理事
医療介護CBニュース 8月24日(水)22時12分配信

  厚労省の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」の基準について、「現場のニーズからずれている」と指摘する斉藤氏(8月24日、東京都内)
 日本介護ベンチャー協会の代表理事で、宿泊サービス付きの小規模通所介護事業所「茶話本舗」を展開する日本介護福祉グループ副社長の斉藤正行氏は8月24日、東京都内で講演し、厚生労働省が実施する宿泊付デイサービス(お泊まりデイサービス)の調査事業の基準について、「現場のニーズからずれている」と批判。その上で、「今の流れでいくと、(宿泊付デイサービスは介護保険内のサービスとして)制度化されない可能性もある」と述べた。
 斉藤氏は、厚労省の「デイサービス利用者の宿泊ニーズ等に関する調査事業」に14市区町しか応募がない点について、「都市部でしか宿泊付デイに対する需要がないからという意見もあるが、地方でも需要はある。調査事業で定められた基準では現場のニーズに応えられないことが不人気の理由」と指摘。特に、利用期間として、▽1か月のうち4回が利用限度▽連続宿泊数は最長で2泊3日。ただし、やむを得ない事情があると市町村が認める場合、当該期間の延長を行うことができるものとする―と定められている点について、「過度な規制」と批判した。一方、東京都が独自に策定した宿泊付デイサービスに関する基準については、「連続宿泊日数が30日まで認められているなど、現場の実情に配慮した内容になっている」と評価した。
 また、2015年や18年に見込まれる介護報酬改定を機に、宿泊付デイサービスが介護保険制度内のサービスとして制度化される可能性もあるとする一方、サービスへの需要自体が小さいと見なされれば、制度化が見送られる恐れもあると指摘。その上で、「独自基準を策定する動きが東京都から他の道府県に広がれば、はっきりしない宿泊付デイサービスの事業者の数も把握しやすくなるし、ニーズも明確になる」と述べ、独自基準策定の動きが東京都以外の道府県へ拡大することが、宿泊付デイサービス制度化の追い風になるとの認識を示した。


一部ユニット特養の別指定省令を公布-9月施行へ
医療介護CBニュース 8月24日(水)19時56分配信

 従来型多床室とユニット型個室を合築した特別養護老人ホーム(特養)などの「一部ユニット型施設」の類型を廃止し、それぞれを別の施設として指定する改正厚生労働省令がこのほど公布された。改正省令は9月1日付で施行される。
 対象となるサービスは、特養、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設、短期入所生活介護、短期入所療養介護など。これらの施設では、一部ユニット型施設という類型そのものが廃止され、従来型部分とユニット型部分とが別施設として指定・許可されることになる。
 また、人員基準と設備基準に関する省令も見直される。特養の人員基準については、介護職員と、介護職員と同様にケアを行う看護職員が、従来型とユニット型の両施設で兼務することを認めない。老健と介護療養型医療施設、短期入所療養介護については、介護職員のみが兼務を認められない。短期入所生活介護については、どの職種でも兼務が認められる。
 設備基準については、居室や療養室(病室)、共同生活室、洗面設備、トイレ以外の設備であれば、従来型とユニット型の両施設での併用を認める。また、利用定員が20人以上と規定されている短期入所生活介護については、従来型とユニット型が併設されている場合、両施設の利用定員が合計で20人以上に達していればよいとした。
 このほか経過措置も設けられ、国の解釈通知に沿って2003年4月1日時点で現存、もしくは建築中の一部ユニット型特養など(老健と介護療養型医療施設は05年10月1日時点)については、改正省令施行後の最初の指定更新時までに別指定を受ければよいとした。
 一部ユニット型施設をめぐっては、社会保障審議会介護給付費分科会での議論を踏まえ、昨年9月に「一部ユニット型施設の基準等に関する審議のとりまとめ」が公表された。今回の改正省令はこのとりまとめに沿ったもの。


介護施設職員の男、業過致死罪で起訴 熱湯シャワー死事件 静岡
産経新聞 8月24日(水)7時57分配信

 介護施設で入所者の男性=当時(93)=が熱湯を浴びて死亡した事件で、静岡地検は23日、業務上過失致死罪で静岡市清水区折戸、介護施設職員、藤沼佑介容疑者(26)を起訴した。
 起訴状によると、藤沼被告は昨年4月24日午前4時半ごろ、シャワーの温度が適温かどうか確認しないまま、誤って入所者の男性に高温の湯を浴びせ、男性を死亡させたとされる。
 藤沼被告は、傷害致死の疑いで清水署に逮捕、送検されたが、同地検は「故意に高温の湯をかけたとは認定できなかった」とコメントしている。
 この事件をめぐっては、藤沼被告の弁護士が「故意と決めつけた取り調べを行った」として、同地検に即時釈放を申し入れていた。


介護職の離職率3年ぶり上昇、0・8ポイント
読売新聞 8月24日(水)9時51分配信

 介護労働者の2010年の離職率は17・8%と、前年に比べて0・8ポイント高くなったことが、23日に財団法人「介護労働安定センター」が公表した介護労働実態調査でわかった。
 離職率の上昇は3年ぶり。
 調査は昨年10月1日現在で、全国の介護サービス事業所を対象に実施、7345事業所(回答率43・1%)が回答した。
 1年間に辞めた職員の割合を示す離職率は、訪問介護員以外の介護職員は19・1%で、前年より0・2ポイント低下した一方、訪問介護員は14・9%で、同2・0ポイント上昇、全体では17・8%だった。


札幌のデイサービス事業者が破産
医療介護CBニュース 8月24日(水)19時31分配信

 介護サービス事業を手掛ける「ケアグループ北翔」(札幌市、野月一夫社長)が、8月8日付で札幌地裁から破産手続きの開始決定を受けていたことが分かった。負債総額は約900万円。
 東京商工リサーチによると、ケアグループ北翔は昨年11月に設立された。今年2月1日に民家を利用した通所介護事業所「デイサービスセンターひまわりの丘」を同市内で開設したものの、当初の想定よりも利用者数が伸び悩んで売り上げが低迷したため、事業の継続を断念。8月5日に破産を申し立てた。


デイサービスセンター恵:県内初、夜間の通所介護 「家族の負担軽減」 /徳島
毎日新聞 8月25日(木)15時31分配信

 徳島市仲之町2の通所介護施設「デイサービスセンター恵(けい)」が今年、県内で初めて介護保険で利用可能な夜間のデイサービス(通所介護)を開始した。火曜から土曜までの午後10時まで利用が可能。介護の負担を軽減させたい家族らに好評で、利用希望者から問い合わせが相次いでいるという。
 デイサービスは通常、午前9時ごろから午後4時ごろまで。同施設も以前は日中だけのサービス提供だったが、「介護する家族の負担が軽減される」などとして5月から夜間の実施に踏み切った。
 定員は日中の25人より少ない10人だが、職員3人を常時配置し、受けられるサービスは日中と大差ない。日中のサービスと組み合わせることもできる。既に登録枠はいっぱいで1日平均5人前後が利用している。週1、2回、80代の認知症の母親が利用するという同市の60代の主婦は「これまでは用事があっても時間がいつも気になっていた。本当にありがたい」と話す。
 同施設の運営会社「イツモ」の和田文平社長は「利用者はもちろん、家族の助けにもなるサービスの提供を今後も探りたい」と話している。問い合わせは同施設(088・652・7920)。【大原一城】


医療・介護関係者と非公開で懇談会-厚労省、大塚副大臣「参考になった」
医療介護CBニュース 8月25日(木)22時25分配信

 医療と介護の連携推進につなげるため、厚生労働省は8月25日、現場の関係者らを招き、非公開で懇談会を開いた。同省から出席した大塚耕平厚労副大臣は懇談会終了後、「刺激的で参考になった」などと記者団に語った。ただ、出席者の意見の具体的な内容には言及しなかった。
 同省によると、非公開にしたのは出席者からの自由な発言を促すため。医療・介護現場の関係者ら17人が出席し、互いに連携を進める上での課題などについて意見交換したとみられる。
 大塚副大臣や同省の唐澤剛審議官は、今後も懇談会を開くかどうかや、出席者の意見を政策にどう反映させるかについても明言しなかった。
 懇談会には岡本充功厚労政務官も出席し、唐澤審議官は「病院の立場の意見もあるし、在宅医療や介護を担っている立場の意見もある。現場の声を生で聴けたのは良かったのではないか」と語った。


災害への対応、介護職の役割「重要」-震災関係者がシンポジウム
医療介護CBニュース 8月25日(木)21時17分配信

 「東日本大震災 医療・介護 公開シンポジウム」が8月25日、東京都内で開かれた。東日本大震災の被災地支援にかかわった医療関係者や被災地の行政担当者ら5人が講演した。
 宮城県気仙沼市で被災者支援に携わった医師で板橋区役所前診療所医療連携部長の鈴木陽一氏は、現在の同市の状況について述べた。交通手段が限られる上、高齢者を受け入れる介護保険施設などが不足しているため、「在宅に取り残される高齢者が出てきた」とした。それにもかかわらず、訪問看護ステーションなど在宅医療を支える基盤が不十分だと指摘した。
 また同市では、高齢者のみの世帯が多いとした上で、「医療者だけで在宅医療を進めるのは難しいと痛切に感じる」と述べ、在宅での高齢者対応に慣れた介護職の役割も重要だと訴えた。
 行政の立場からは、仙台市の健康福祉局保険高齢部アドバイザーで前健康福祉局次長の南方順一郎氏が講演。被災直後に市内の介護サービス事業所で2万1000人余りの利用者の安否確認を行った点を評価し、「役所だけでは(短期間で)確認できない。予想外の大きな力だった」と述べた。
 一方、被災直後の燃料不足により、事業所の物資調達や行政・支援関係者による救援物資の配布が不十分だった点は「想定外の出来事だった」と指摘。在宅介護サービスの事業者や地域包括支援センターによる、利用者数に応じた食料や飲料水の備蓄を提案した。そのための課題として、備蓄費用の公的な支援や、保管場所確保のための施設・運営基準の改正などを挙げた。
 このほか、緑愛会事業本部長・副ブロック長で介護老人保健施設「はまなすの丘」(気仙沼市)担当の佐藤俊矩氏と、同施設の介護部主任を務める熊谷洋介氏が、入所者の安全を確保するために一時的に山形県の施設に移送した経験などを紹介。気仙沼市で歯科医師として被災者支援に携わった高輪会指導医の横山靖弘氏は、4月に行った支援について説明した。


訪問介護の経営者は「事業家になるべき」-日本介護経営研究協会・小濱専務理事
医療介護CBニュース 8月25日(木)21時23分配信

 日本介護経営研究協会専務理事の小濱道博氏は8月25日、のがもトータルプランサポート主催のセミナーで講演し、今後、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の導入などによって訪問介護事業所を取り巻く経営環境は厳しさを増すと指摘。安定した経営を実現するためには「訪問介護(の経営者)は、事業家になっていかなければならない」と訴えた。
 小濱氏は、改正介護保険法の成立によって、最も大きな影響を受けるのは訪問介護事業者だと指摘。特に、新たに導入される定期巡回・随時対応型訪問介護看護については、「訪問介護と完全に競合する」と述べた。今後の訪問介護の市場については、新たな競合サービスの登場などによって縮小すると予測し、「(訪問介護の)領域だけにとどまっていると危険。(訪問介護の経営者は)デイサービスや生活支援サービスにも参入するなど、事業を多角化する必要がある」とした。
 廃止が延期された介護療養病床の転換については、「患者の受け皿がないから延期になった。受け皿が確保できなければ、(2017年度末以降も)、廃止は延期される可能性がある」とした。また、高齢者住まい法改正によって創設される「サービス付き高齢者向け住宅」については、「介護療養病床の受け皿になりうる存在。訪問介護の事業者にとっても、その建物の一部に、テナントとして入るという戦略がある」と述べた。
 今後、介護事業者が取り組むべきこととしては、「今、取っていない加算を積極的に取ること。そして来年4月の介護報酬改定に合わせて設けられる新しい加算をたくさん取ること。それができなければ、これからは生き残っていけない」と指摘。そのためにも法律を勉強すると同時に、介護に強い税理士や弁護士などの専門家の力を活用すべきと訴えた。


全国の社福の純資産、13兆円規模-キヤノン戦略研究所・松山氏が試算
医療介護CBニュース 8月18日(木)14時59分配信

 全国の社会福祉法人のうち、施設経営を行っている約1万6300法人の純資産を合計すると、13兆円近くに達することが、キヤノングローバル戦略研究所の松山幸弘研究主幹の試算で明らかになった。
 松山研究主幹は、東京都が公開する724の社会福祉法人の財務状況情報を「障害者施設」「高齢者施設」「保育所」など運営する施設によって分類。それぞれのカテゴリ-の平均値を算出した上で、その数値を基に東京都以外の法人の収支差額や純資産額の合計を推計した。病院経営を手掛ける法人については、全国の自治体などに情報公開制度に基づく開示請求を行い、財務情報を収集・分析した。
 その結果、施設経営を手掛ける社会福祉法人全体の純資産額は12兆8534億円と試算された。この数値について松山研究主幹は、「想像していた以上に巨額の推計値が出た。ただ、最大の問題は、純資産の巨大さより、これまで一度も社会福祉法人全体の経営状況を把握するデータが作成されることなく、補助金として多額の公費がつぎ込まれ続けてきたこと」と指摘している。

■社会貢献度、高齢者施設運営で低い傾向
 また松山研究主幹は、東京都が公開する社会福祉法人の財務状況を基に、各法人の社会への貢献度を推し量る「社会還元度指数」も算出した。毎年の支出を純資産で割った数値で、「この数値が高いほど、収益の社会還元に積極的と判断できる」(松山研究主幹)という。 松山研究主幹は各法人の社会還元度指数を個別に算出した上で、運営する施設ごとに法人を分類。それぞれの指数の平均値を割り出した。 その結果、保育所を運営する社会福祉法人では0.67、障害者施設を運営する社会福祉法人では0.69、病院を含む複数の事業を運営する社会福祉法人では0.93だった。その一方で、高齢者施設を運営する社会福祉法人では0.37にとどまった。高齢者施設を運営する社会福祉法人では、社会還元度指数が0.4未満の法人が約半分に達したという。 松山研究主幹は、「高齢者施設を運営する社会福祉法人の中にも、指数が1以上の法人もあれば、他の施設を運営する法人の中にも、0.4未満の例もある。高齢者施設を運営する法人のすべてが社会貢献をしていないというわけではない。ただ、この値が低い法人については、利益を社会に還元するため、一層の努力が必要」と話している。


広島の社福法人 2.8億円不正運用 女性理事長を解任
産経新聞 8月26日(金)15時57分配信

 広島県内で保育所を運営する社会福祉法人「ひまわり福祉会」(広島市安佐南区)が、公費負担のある運営費のうち計約2億8千万円を不正に運用していたことが26日、分かった。勤務実体のない職員に給与を支払ったり、架空の警備契約を結んだりする手口を繰り返しており、広島県は刑事告発を検討している。同法人は25日付で女性理事長を解任した。 県などによると、不正は昨年10月の指導監査で発覚。同法人が第三者委員会を設けて調査したところ、少なくとも平成13年4月以降、10年以上も不正が続いていたことが分かった。職員として勤務実体がない理事長の夫や長男の給与などで約1億5千万円を支出していた。

社福法人で2億8千万円不正支出=前理事長らの告発検討―広島県
時事通信 8月26日(金)12時15分配信

 広島県内で四つの保育所を運営する社会福祉法人「ひまわり福祉会」(広島市安佐南区)で、約2億8000万円の不正支出があったことが26日、分かった。県は沖キヌエ前理事長=25日付で解任=らを業務上横領容疑で告発することを検討している。 県によると、不正支出は2001年度から行われ、勤務実態のない前理事長の家族への支払いなど給与の不正支給が約1億5400万円、架空経費が約3600万円、私的費用の付け替えが約1500万円あった。 昨年10月の県の監査で不適切な支出が判明し、同会が第三者委員会を設け調査。同会は前理事長ら不正に関与した役員の解任や、他の役員の総辞職を決めており、県が新たな理事を選任して運営を続けるという。

<2億8000万円不正運用>広島の社福法人 理事長解任
毎日新聞 8月26日(金)2時30分配信

 広島市などで保育所4カ所を運営する社会福祉法人「ひまわり福祉会」(広島市安佐南区、沖キヌエ理事長)が、公費の負担がある保育所運営費から、少

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8月1日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 8月12日(金)17時00分29秒
  社会福祉法人の新会計基準を通知-厚労省、法人全事業を適用範囲に
医療介護CBニュース 8月1日(月)15時56分配信

 厚生労働省はこのほど、社会福祉法人の新たな会計基準を策定し、都道府県などにあてて通知した。2000年以来、約10年ぶりの全面的な見直し。事業ごとに複数の会計基準を用いている現行制度を改め、法人の全事業を同じ基準で会計処理できるようにすることが柱となっている。
 新基準の策定は、法人の全事業を同じ基準で処理することで施設側の負担軽減を図るとともに、法人全体の財務状況の透明性を高めることが狙い。移行が可能な法人には来年度から新基準の適用を開始する。3年間を猶予期間とし、15年度の予算編成時にはすべての法人が移行することになるため、現行基準を用いることができるのは14年度の決算までとなる。
 新基準のポイントは次の通り。

■老健、医療機関にも適用
 現行基準の適用範囲は、社会福祉事業のうち特別養護老人ホームなどの介護保険施設・事業所、養護老人ホーム、授産施設と就労支援事業を除く障害福祉関係施設、保育所などで、それ以外の各サービスについては事業ごとに別々の会計基準を適用している。
 新基準は、社会福祉事業の中の介護老人保健施設や訪問看護ステーション、医療機関などのほか、有料老人ホーム経営などの公益事業、駐車場経営などの収益事業にも適用範囲を拡大。社会福祉法人が行うすべての事業が適用対象になる。

■「計算書類」を簡素化
 現行の「計算書類」の名称を「財務諸表」に変更するとともに、内容を整理。法人は、▽資金収支計算書▽事業活動計算書▽貸借対照表▽財産目録―の4種類を従来通りに作成する。会計基準ごとに補足資料として作成している多くの別表や明細書については、新基準では共通様式の「附属明細書」として一本化する。

■区分方法を変更
 現行基準では、社会福祉事業としての「会計単位」と、それを特養や保育所といったサービスごとに分ける「経理区分」で収支計算を行っている。新基準では、法人全体の財務諸表を、▽社会福祉事業や公益事業などに分ける「事業区分」▽事業区分を、各サービスを一体的に運営する施設・事業所ごとに分ける「拠点区分」▽それぞれの拠点で手掛けるサービスごとに分ける「サービス区分」―に分類=図=。法人全体、事業区分別、拠点区分別に、それぞれ資金収支計算書、事業活動計算書、貸借対照表を作成する。ただし、法人の拠点が1か所の場合は事業区分別の書類作成を不要にするなど、必要に応じて一部を省略できる事務負担の軽減策も盛り込まれている。

■財務諸表の注記を15項目に拡大
 現行基準では、計算書類に文章で記載する注記事項として、▽重要な会計方針▽重要な会計方針の変更、その理由および影響額▽基本財産の増減内容および金額▽基本金または国庫補助金等特別積立金の取り崩し、その理由および金額▽担保に供されている資産の種類・金額および担保する債務の種類・金額▽重要な後発事象▽その他必要な事項―の7項目を規定している。
 新基準ではこれに、▽継続事業の前提に関する注記▽法人で採用する退職給付制度▽拠点区分、サービス区分など▽減価償却累計額を直接控除した場合の、固定資産の取得金額、減価償却累計額、当期末残高▽徴収不能引当金を直接控除した場合の、債権金額、徴収不能引当金の当期末残高、債権の当期末残高▽満期保有目的債券の内訳、帳簿価額、評価損益など▽関連当事者との取引内容▽重要な偶発債務―の8項目を加え、計15項目とする。
 注記事項は法人全体の財務諸表のほか、一部を除いて拠点区分の財務諸表にも記載する。

■引当金から「その他」を削除
 引当金については、現行基準で、▽徴収不能引当金▽賞与引当金▽退職給与引当金▽その他の引当金―の4種類が規定されている。しかし、修繕費用といった実質的な積立金を引当金として計上している例などが見られたことから、新基準では「その他の引当金」の項目を削除して3種類に整理した。

■公益法人会計基準の手法導入
 08年開始の公益法人会計基準に採用された手法を導入する。具体的には、▽決算日翌日から1年以内に入金・支払いの期限が来る債権や債務を流動資産・負債に、1年を超えるものを固定資産・負債に区分する「1年基準」(ワン・イヤー・ルール)▽金融商品の時価会計▽リース会計▽退職給付会計▽減損会計▽税効果会計―など。

■基本金・国庫補助金等特別積立金の取り扱いの変更
 基本金や国庫補助金等特別積立金を設定する際に、固定資産以外の備品などについても計上できるよう改めるほか、基本金を法人が事業活動を維持するための基盤として受け取った寄付金に限定するため、剰余金からの繰り入れによる現行の4号基本金は廃止する。また、国庫補助金等特別積立金には「施設・設備整備資金借入金の償還補助金」を追加する。

■その他
 法人が、福祉医療機構や都道府県が実施する退職共済制度を利用した場合の会計処理方法を明確化した。また、共同募金会から社会福祉法人への配分金(一般配分金、特別配分金)は、民間団体からの助成金と同様に処理し、寄付者が特定の法人を指定する「受配者指定寄附金」については、寄付金として処理することとした。


大都市のコスト高、「介護報酬に反映を」-報酬改定に向け都が提言
医療介護CBニュース 8月1日(月)19時43分配信

 東京都はこのほど、「介護報酬改定に関する緊急提言」を厚生労働省の宮島俊彦老健局長あてに提出した。提言では、他の地域に比べて運営コストが割高な大都市の実情を、来年度に予定されている介護報酬改定に十分反映させるべきだとしている。
 提言では、大都市での人件費や物件費が地方よりも高い問題について、「(2009年度の報酬改定で)若干の(プラス)改定が加えられたものの、依然として解消されていない」と指摘している。また、地域係数に関して、「特甲地」の東京都府中市では坪当たりの家賃が月額7600円なのに対し、同じ特甲地の大阪府枚方市での家賃は約4900円とするデータを提示。同一の地域区分内でも地域間格差があるとした上で、都内の地域区分については、▽特別区の地域係数15%を20%以上に引き上げる▽特甲地の区分を3つに細分化して、いずれも現行以上の地域係数にする―ことなどを求めている。

■各種加算の整理を
 また提言では、介護報酬の各種加算について、改定を重ねるごとに複雑化したことで、事業者の事務が煩雑になっていると問題視。加算の種類によって事業所の届け出数に大きな差があるとも指摘している。具体的には、今年5月時点で都内では、特別養護老人ホームの97.1%が「栄養マネジメント加算」を、訪問看護事業所の93.4%が「特別管理加算」を届け出ている一方で、通所介護事業所の「サービス提供体制強化加算●」を届け出た事業所はなく、提言では創設して一定期間がたった加算について、検証を行った上で存続や廃止、基本報酬への組み入れ、要件の見直しといった整理を行うべきだと主張している。
【編注】●はローマ数字の3


たん吸引、「介護本来の業務でない」-厚労省検討会の平林委員
医療介護CBニュース 8月2日(火)21時21分配信

  6月に成立した改正社会福祉士及び介護福祉士法について講演する国学院大法科大学院の平林勝政特任教授(8月2日、東京都内)
 厚生労働省の「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」の委員を務める平林勝政・国学院大法科大学院特任教授は8月2日、東京都内で講演し、6月に成立した改正社会福祉士及び介護福祉士法で、たん吸引などの医行為が介護福祉士の「介護」業務とされた点について、「介護職の本来業務ではなく、外付け(の業務)にすべきだった」と述べた。
 平林氏は、改正法で新たに定められた介護福祉士の介護業務に、たん吸引などの医行為が含まれたことについて、介護福祉士の資格を取得するためには医行為のカリキュラムや研修を受講しなければならなくなると問題視。「必修とせず、必要と思う人だけが行えるように、プラスアルファの業務にすべきだった」と述べた。
 また、参加者からの「(医行為が)本来業務だとなると、今のカリキュラムを組み直すために養成現場は大変なことになる」との指摘に対し、「今から準備をしていかないと、(カリキュラムを)来年4月から始めるのはなかなか間に合わない。しかし、(詳しい内容は)厚労省も文科省もまだ分かっていないだろう」と答えた。

■実地研修の修了認定、「勝手に事業者がやるものでない」
 講演ではまた、都道府県に登録された事業者の下で行う実地研修について、「(修了認定をどうするかの)最終的な決着が付かないまま、検討会が終わってしまった」と述べた上で、「事業者が一定の条件下で認定するのか、第三者機関が認定するのか、(厚労省令が出るまで)よく分からない」と指摘。「(法改正は)もともとが(介護職の)能力をそろえることで医療安全を図る目的があった」とし、私見と断った上で、「勝手に事業者がやっていいものだとは思わない。しかるべきところが権限を持って一定のルールで行うべきだ」との考えを示した。



豪雨被災者の介護サービス利用料を減免-厚労省老健局が事務連絡
医療介護CBニュース 8月2日(火)18時50分配信

 厚生労働省老健局は8月1日付で、「平成23年7月新潟・福島豪雨」で被災し、居宅や施設などの介護サービス利用料の支払いが難しくなった人について、市町村の判断で利用料を減免できるとする事務連絡を新潟・福島の両県の介護保険担当主管部にあてて通知した。事務連絡では、被災で第1号保険料の納付が難しくなった人についても、市町村の判断で保険料を減免したり、徴収を猶予したりすることもできるとしている。
 また、避難所などでの生活を余儀なくされている要介護高齢者に対しては、自宅以外でも訪問介護などの居宅サービスを受けられるようにするなど、柔軟な対応を求めている。さらに、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護療養病床、短期入所生活介護、短期入所療養介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、通所介護および通所リハビリテーション、特定施設入所者生活介護の事業所が、被災した要介護高齢者の緊急受け入れなどを行った結果、利用定員を超過した場合は、特例として介護報酬で所定単位数の減算を行わないよう求めてもいる。


「一体改革の成案踏まえ」はルール違反-規制・制度改革で日医
医療介護CBニュース 8月3日(水)22時9分配信

 日本医師会は8月3日の定例記者会見で、政府が7月22日に閣議決定した規制・制度改革の追加方針などに対する見解を発表した。見解では、追加方針の中には、社会保障と税の一体改革成案を踏まえて検討するとされている部分があると指摘。成案は「閣議報告されたに過ぎない」にもかかわらず、その内容を踏まえるということは、「成案を間接的に閣議決定しようとするものであり、完全にルール違反」と批判している。
 具体的には、「高額療養費制度の見直し」に言及。さらなる負担軽減策について成案を踏まえて検討するとされたことに対し、「受診時定額負担」を含んだ成案を間接的に閣議決定しようとする意図が感じられると問題視している。
 また、成案で「一体改革の議論と併せて検討する」とされた「ホテルコスト・補足給付の適正化」についても、「介護保険の利用者負担の増加、給付範囲の縮小を示唆している成案の内容を既成事実化するものであり、問題が大きい」と批判している。
 会見した中川俊男副会長は、「来年の診療報酬改定の基本方針をつくるとすれば、(成案を)反映させろと事務方が言う」と指摘。その上で、「閣議報告に過ぎないものを閣議決定と同じような扱いにしているということは非常に問題だ。政府や国は、しっかりと慎重な議論をしてほしい」と求めた。

■医療機器の審査手続き見直しに「大筋賛成」
 一方、羽生田俊副会長は、4月に閣議決定された規制・制度改革の方針の「希少疾病用医療機器の市場導入促進に向けた制度の整備」など3項目と、追加方針の「医薬品及び医療機器の審査手続の見直し」について、「大筋賛成だ」と述べた。
 羽生田氏は、「患者の安全が第一。その上で、いかに早く新しい治療が取り入れられるかという視点で考えていきたい」と語った。


介護福祉士受験料の時限引き下げに異論続出-厚労省社援局の検討会が初会合
医療介護CBニュース 8月3日(水)22時37分配信

 介護福祉士などの国家試験を実施する「財団法人社会福祉振興・試験センター」の業務体制などを見直すため、厚生労働省は8月3日、「指定試験機関・登録機関の改善に関する検討会(社会・援護局)」(座長=田島優子弁護士)の初会合を開いた。委員からは、同センターの積立金を取り崩すことで、数年間に限り受験手数料などを引き下げる現行方針に対する異論が相次いだ。
 同センターは、介護福祉士と社会福祉士、精神保健福祉士の各国家試験の実施業務と合格者の登録業務を担っている。同検討会では、▽同センターの業務の効率的な実施体制▽受験手数料と登録手数料の適正化▽受験者や登録者の利便性向上―といったテーマについて議論する予定で、担当者によると、今後1、2回の会合を開き、秋にも報告書をまとめる。
 同センターをめぐっては、昨年6月に長妻昭厚労相(当時)が、受験手数料による積立金28億円と、登録手数料による積立金6.4億円が過大として、今年度から国家試験の受験手数料と登録手数料を一定期間引き下げる方針を発表。受験手数料については今年度から3-5年間に限って引き下げ、積立金をほぼゼロにする方針だが、受験者数や試験実施に必要な費用に基づいて収支を計算すると、その後の手数料は昨年度を上回るとの推計が示されている=表=。また、介護福祉士の登録手数料についても3年間に限って引き下げ、積立金を半減させる方針だが、受験手数料と同様に、推計上では14年度以降の手数料は昨年度を上回る。
 意見交換では、時限的に手数料を引き下げる現行方針への異論が相次いだ。長光雄構成員(日本公認会計士協会非営利法人委員会委員長)は、「(将来的に昨年度よりも手数料が)上がってしまうのは納得がいかない。下げるなら、安定的に下げるのが本来の姿」と強調。内田千惠子構成員(日本介護福祉士会副会長)は、「受験者は『このくらいコストが掛かっているからこの手数料』と言う方が納得できる。急激に下がったり上がったりするのは納得がいかないので、ならした方がいい」と述べた。
 また、積立金については、田島誠一構成員(日本社会事業大専門職大学院教授)が「『ため込んだお金は皆悪いお金』と言うのは、相当乱暴ではないか」「少なくとも日本のブロックごとに試験を実施できるくらいのお金は持っておかないといけない」などと、ほぼゼロにまで縮減する現行方針を批判。結城康博構成員(淑徳大総合福祉学部准教授)は、「(積立金を取り崩さず)このままにしておくのは社会通念上よくないので、いくらにするかの議論をすべき」とした。


「潜在ヘルパー」の約4割、「就業したい」-全国推計で約85万人
医療介護CBニュース 8月4日(木)21時28分配信

 ホームヘルパーとしての研修を修了しているにもかかわらず、訪問介護に携わっていない「潜在ホームヘルパー」(潜在ヘルパー)のうち、就業意向があるのは約4割で、全国推計で約85万人に上ることが、日本総合研究所(日本総研)の調査で分かった。
 調査は今年2月、ホームヘルパー1、2級、介護職員基礎研修のいずれかを修了している18-79歳の人を対象にインターネット上で実施。6336人全員から回答を得た。調査結果については、介護職員基礎研修の修了者は回答数が少ないことから、ヘルパーとして働いていないホームヘルパー2級修了者5236人の回答を主に分析した。
 それによると、ホームヘルパー2級の修了者全体の85.6%が潜在ヘルパーで、日本総研では潜在ヘルパーが全国に228.8万人いると推計。このうち、ヘルパーの仕事に「すぐにでも就きたい」「いつか就きたい」と答えた就業意向のある人は38.0%で、日本総研の推計では84.7万人となった。一方、「就きたくない」は62.0%だった。
 潜在ヘルパーをさまざまな特徴で分類し、就業意向のある人の割合をグループ別に見ると、「ヘルパーとの座談会に関心がある人」(就業意向ありが67.2%)など、現場を知るための活動に関心のある人が上位を占め、これに「子育て中の母親」(同46.4%)、「ヘルパー経験者」(同46.0%)などが続いた=グラフ=。
 さらに、介護職員基礎研修修了者を含めた潜在ヘルパーが3年後に期待する雇用形態を見ると、「介護分野の現従事者」や「ヘルパー経験者」などのグループの過半数が正社員・役員での雇用を求めており、キャリア重視の傾向にあった。一方で、「主婦」や「子育て中の母親」の過半数は契約社員やパートタイムなどの雇用形態を求め、家庭とのバランスを取りながら仕事することを重視していた。

■就業意向強い人には対面での説明会を
 今回の調査結果を踏まえ、日本総研では、潜在ヘルパーに訪問介護事業所への就職を促す方策を提案している。特に、「すぐにでも就きたい」と答えた人に対しては、対面での就職説明会や現場見学会が有効だとしている。中でも、キャリア重視の「ヘルパー経験者」などには、事業所でのキャリアアップの見通しや、同僚になるヘルパーの様子を含めた職場環境などについて説明を行う重要性を指摘している。また、家庭と仕事のバランスを重視する「主婦」などには、研修修了から長期間が経過している可能性などに留意する必要があるとしている。
 担当者は、「他の業界では当然の取り組みだが、介護分野ではまだ十分でないのが現状。公的な支援や、小規模事業所が共同でキャリアアップの仕組みづくりに取り組むなどの工夫が必要だ」と話している。


がん対策は「一段と高速のギアに」-超党派議連・尾辻氏
医療介護CBニュース 8月4日(木)19時29分配信

 来年度予算編成の概算要求を前に、超党派の国会議員でつくる「国会がん患者と家族の会」(代表世話人=尾辻秀久・自民党参院議員)は8月4日、国のがん対策推進協議会(会長=門田守人・阪大理事・副学長)や患者団体などからヒアリングを行った。冒頭、あいさつに立った尾辻氏は「いよいよ、一段と高速のギアに入れなければならない時が来ている」と述べ、今後、がん対策の取り組みを加速させる意向を表明した。
 門田会長は現行のがん対策推進基本計画について、▽医療データの不足▽国民のがん教育▽施設完結型の医療提供体制―の3つの問題点を指摘した上で、長期的視野に立った計画の必要性を強調。それらの問題を解決へと導くため、国民や医療者に対する教育の見直しや、地域にシフトした医療提供体制の構築、そして全国民を対象としたがん登録制度の確立を求めた。
 一方、同協議会の下に設置されたがん研究専門委員会の野田哲生委員長(がん研究会・常務理事)は、来年度のがん研究関連予算について、▽臨床試験の統括・調整の役割を担う「がん臨床試験統括支援機構」の設立▽アカデミア創薬の支援強化と創薬支援機構の設立▽がんバイオバンクの設立とゲノム・エピゲノム解析拠点の整備―を要望。小児がん専門委員会の原純一委員長(大阪市立総合医療センター副院長)は、小児がんの情報を集約化した「小児がん情報センター」(仮称)や高度な診療機能を持つ「小児がん拠点病院」(同)の設置、小児がん用薬剤の治験を推進するための制度について提言した。
 また、緩和ケア専門委員会の江口研二委員長(帝京大医学部附属病院副院長・内科学講座教授)は、▽緩和医療外来▽院内の緩和ケアチーム▽ホスピス、PCU(緩和ケア病棟)の役割―を早期緩和ケアを推進する診療・連携体制の「3本柱」に位置付け、緩和医療外来については、拠点病院への専任医師・看護師や緩和ケアチームにおける教育担当スタッフの配置などを要望。また、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなどによる「定期ネットワーク会議」を開くことで、地域の緩和ケアで顔の見える関係の構築や、24時間体制で緩和ケアを行う「在宅緩和ケア専門診療所」(仮称)の設置も求めた。

■高額療養費の上限額は「所得に応じて軽減を」
 このほか、患者団体からは、高額療養費制度の負担上限額を所得に応じて軽減するなど、長期治療を受けるがん患者に対する経済支援を求める意見のほか、小児がんに関するデータの蓄積などを目的とした「小児がん登録」を推進するための法整備などの要望があった。


介護受給者、過去最多の約493万人-昨年度の介護給付費実態調査
医療介護CBニュース 8月4日(木)21時35分配信

 昨年度に介護サービスか介護予防サービスを一度でも受給した人は前年度比24万1200人増の492万8200人で、3年連続で過去最多を更新したことが8月4日、厚生労働省の「2010年度介護給付費実態調査の概況」(昨年5月-今年4月審査分)で分かった。厚労省の担当者は「高齢者の自然増によるもの」とみている。
 介護サービスの受給者は401万5800人(前年度比22万5100人増)。このうち居宅サービスは298万6900人(同21万2900人増)、施設サービスは110万8700人(同1万5600人増)、地域密着型サービスは35万8500人(同3万5400人増)、居宅介護支援は276万8400人(同18万6000人増)だった。
 居宅サービスのうち、最も受給者数が多かったのは福祉用具貸与の155万3300人(同14万8800人増)。以下は通所介護が145万1200人(同12万3700人増)、訪問介護が124万7900人(同7万8400人増)、短期入所生活介護62万6500人(同3万7000人増)などと続いた。
 施設サービスの受給者数では、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)が53万8700人(同1万3100人増)、介護老人保健施設が48万3700人(同1万1300人増)と増えた一方、介護療養型医療施設は13万6100人(同1万人減)と減少した。
 地域密着型サービスでは、短期利用を除く認知症対応型共同生活介護の18万8800人(同1万2800人増)、認知症対応型通所介護の8万5400人(同5600人増)、小規模多機能型居宅介護の6万5400人(同1万3300人増)などが多かった。
 また、介護予防サービスの受給者は121万9100人(同9万2200人増)。内訳は、介護予防居宅サービスが120万8900人(同9万800人増)、介護予防支援が117万4900人(同8万8100人増)、介護予防地域密着型サービスが1万1400人(同1700人増)などとなった。

■1人当たり費用月額は約15万6千円
 このほか、今年4月審査分の介護サービスと介護予防サービスを合わせた受給者1人当たりの費用(利用者負担を含む)は、月額15万5800円(前年同月比1500円減)だった。1人当たりの介護サービス費は18万6900円(同1300円減)、介護予防サービス費は3万9400円(同600円減)となった。


介護保険利用、最多492万人に=10年度実態調査―厚労省
時事通信 8月4日(木)16時42分配信

 厚生労働省が4日発表した2010年度介護給付費実態調査によると、介護サービスと介護予防サービスの利用者は前年度比24万1200人増の492万8200人で、過去最多を3年連続で更新した。同省は「高齢化の進展による自然増が要因」とみている。
 利用者の内訳は、介護サービスが22万5100人増の401万5800人、介護予防サービスが9万2200人増の121万9100人(重複を含む)。


<老人死亡>「熱湯だと知ってシャワー」 介護福祉士が供述
毎日新聞 8月5日(金)10時30分配信

 静岡市清水区の介護施設で入所中の黒田誠作さん(93)が高温のシャワーを浴びせられ死亡した事件で、傷害致死容疑で逮捕された同区折戸3、介護福祉士、藤沼佑介容疑者(26)が、静岡県警清水署の調べに「熱湯だと知ってシャワーを浴びせた」と供述していることが4日、同署への取材で分かった。弁護人は「蛇口の栓を誤ってひねっただけで故意はない」としている。
 同署によると、藤沼容疑者は「抵抗されたが、シャワーをかけ続けた」と供述している。
 同施設や県警によると、藤沼容疑者は事件のあった昨年4月24日朝、ほかの職員と当直中で、女性職員と2人で黒田さんの排せつを手伝った。女性職員の申し出を断り、1人で黒田さんをシャワー室に連れていき、60度の湯を数分間浴びせたとしている。【平塚雄太】


「熱湯と認識」 介護福祉士が供述 静岡
産経新聞 8月5日(金)7時55分配信

 静岡市内の介護施設で職員が入所者に熱湯を浴びせ死亡させた事件で、傷害致死容疑で逮捕された介護福祉士、藤沼佑介容疑者(26)=同市清水区折戸=が清水署の調べに対し、「熱湯と分かって浴びせた」と供述していることが、同署への取材で分かった。同署は、計画性はなく突発的に及んだ犯行とみており、動機についてさらに詳しく調べる。
 同署によると、同容疑者は平成22年4月下旬、入所者の黒田誠作さん=当時(93)=の下半身をシャワーで洗う際、湯が出る蛇口のみをひねり、熱湯を浴びせた。黒田さんがシャワーを嫌がり、シャワーの管をかむなど暴れてもみ合いになり、犯行に及んだとみられるという。
 同署はこれまで、業務上過失致死容疑も含めて捜査を進めてきたが、「高温のシャワーを数分にわたり浴びせるなど犯行が悪質」と判断、傷害致死容疑での逮捕に踏み切った。


<静岡93歳死亡>「熱湯だと知っていた」介護福祉士供述
毎日新聞 8月5日(金)2時30分配信

 静岡市清水区の介護施設で入所中の黒田誠作さん(93)が高温のシャワーを浴びせられ死亡した事件で、傷害致死容疑で逮捕された同区折戸3、介護福祉士、藤沼佑介容疑者(26)が、静岡県警清水署の調べに「熱湯だと知ってシャワーを浴びせた」と供述していることが4日、同署への取材で分かった。弁護人は「蛇口の栓を誤ってひねっただけで故意はない」としている。
 同署によると、藤沼容疑者は「抵抗されたが、シャワーをかけ続けた」と供述している。
 同施設や県警によると、藤沼容疑者は事件のあった昨年4月24日朝、ほかの職員と当直中で、女性職員と2人で黒田さんの排せつを手伝った。女性職員の申し出を断り、1人で黒田さんをシャワー室に連れていき、60度の湯を数分間浴びせたとしている。【平塚雄太】


傷害致死容疑で介護職員逮捕 施設側、説明遅れる 静岡
産経新聞 8月4日(木)7時56分配信

 ■「アクシデントの認識」
 「故意か過失かは別にしても、取り返しのつかないことをした」。静岡市清水区の介護施設「あかつきの園」の入所者に熱い湯を浴びせ死亡させたとして、元職員の男が逮捕された事件で、施設の小林正二事務長(64)は3日、取材に応じ、謝罪の言葉を繰り返した。ただ、施設側は「事件ではなく、アクシデントとしか今日まで考えていなかった」との認識を崩しておらず、真相は警察の捜査によって究明されることになった。
 小林事務長によると、傷害致死容疑で逮捕された藤沼佑介容疑者(26)=同区折戸=は、平成18年1月ごろから同施設で働き始め、21年3月に介護福祉士の国家資格を取得した。無断欠勤や問題行動はなかったが、「無口で、仕事ぶりは可もなく不可もなく淡々とこなす印象だった」という。事件後、藤沼容疑者は出勤停止となり、同年5月で依願退職扱いとなった。
 事件当時の当直は5人体制。シャワーは2人以上で行うという取り決めがあったが、藤沼容疑者はトイレ横の畳1畳分ほどのシャワー室で、入所者の黒田誠作さん(93)の汚した下半身を1人で洗ったという。だが、怒鳴り声や椅子の倒れる音がしたため、職員が駆け付け、熱湯を浴びせていたことが発覚したという。
 その一方、入所者や家族への説明は、「ほかの入所者や家族に動揺を与えるのは適切ではない」「同じフロアには認知症の人がほとんどで理解ができないと判断した」などと後手に回ったことを認めており、今後、こうした対応に批判も高まりそうだ。小林事務長は「二度と事故を起こさない体制を作っていくことが義務」とも述べ、再発防止に向けた取り組みを約束した。


熱湯浴びせ93歳死なす=容疑で介護職員逮捕―静岡県警
時事通信 8月3日(水)16時57分配信

 介護施設で93歳の男性に熱湯のシャワーを浴びせ死なせたとして、静岡県警清水署は3日、傷害致死容疑で静岡市清水区折戸、介護施設職員藤沼佑介容疑者(26)を逮捕した。同署によると、藤沼容疑者は「シャワーをかけたことは間違いない」と供述している。
 逮捕容疑では、藤沼容疑者は昨年4月24日午前4時半ごろ、当時勤務していた清水区の介護施設で、入所者の男性に数分間熱湯を浴びせ、重度のやけどを負わせ死なせた疑い。


介護施設で男性に熱湯かけ死なす 男を逮捕
日本テレビ系(NNN) 8月3日(水)15時52分配信

 静岡市清水区の介護施設で去年4月、入所者の男性に熱湯を浴びせてヤケドを負わせて死亡させたとして、元職員の男が3日、傷害致死の疑いで警察に逮捕された。
 逮捕されたのは、静岡市清水区の介護施設職員・藤沼佑介容疑者(26)。警察によると、藤沼容疑者は去年4月24日未明、静岡市清水区の老人保健施設で、入所していた黒田誠作さん(当時93)を入浴させた際、シャワーで熱湯をかけてヤケドを負わせ、翌月に肺炎などで死亡させた疑いが持たれている。
 施設によると、藤沼容疑者は当時、黒田さんの便を洗い流すため、シャワー室で1人で入浴作業にあたっていたという。シャワーは湯と水の蛇口を両方ひねるタイプで、認知症だった黒田さんの抵抗が激しかったため、藤沼容疑者が片手で黒田さんを押さえ、もう一方の手でシャワーを浴びせたが、「温度の確認をしなかった」と話していたという。


<静岡介護施設>高温シャワー93歳死なす…容疑で職員逮捕
毎日新聞 8月3日(水)13時37分配信

 介護施設入所者に高温のシャワーを浴びせて死なせたとして、静岡県警清水署は3日、静岡市清水区折戸3、介護士、藤沼佑介容疑者(26)を傷害致死容疑で逮捕した。「シャワーを浴びせたのは間違いないが、そんなに熱いと思わなかった」と供述しているという。
 容疑は、10年4月24日午前4時半ごろ、同区内の介護施設で、入所者の黒田誠作さん(当時93歳)に湯温約60度のシャワーを数分間浴びせ、重度のやけどを負わせて死亡させたとしている。
 同施設や県警によると藤沼容疑者は、黒田さんがつけていた人工肛門の管が外れ、汚れを洗い流すためシャワーを浴びせていた。原則2人でやる作業だが、藤沼容疑者が「1人で大丈夫」と他の職員の協力を断り1人で作業した。この職員が大きな音を聞いて駆け付け、黒田さんの腰が赤くなっていることに気付き119番した。
 黒田さんは病院に運ばれて入院し、約2週間後に肺炎と敗血症の合併症で死亡した。【平塚雄太】


熱湯シャワー浴びせ、93歳死なせた容疑
読売新聞 8月3日(水)13時5分配信

 静岡県警清水署は3日、静岡市清水区折戸、介護施設職員藤沼佑介容疑者(26)を傷害致死の疑いで逮捕した。
 発表によると、藤沼容疑者は2010年4月24日午前4時半頃、同区内の高齢者介護施設のシャワー室で、入所中の男性(当時93歳)に熱湯を数分にわたって浴びせてやけどを負わせ、肺炎と敗血症により死亡させた疑い。現場を通りかかった職員がシャワーを止め、男性は病院に搬送されたが、下半身などに重度のやけどを負い、同年5月5日に死亡した。
 藤沼容疑者は「男性が汚れていたので、きれいにしようと思った」と供述しているという。


93歳男性に60度熱湯浴びせ死なす  26歳介護職員を逮捕
産経新聞 8月3日(水)13時1分配信

 介護施設で入所者に熱湯を浴びせ死亡させたとして、静岡県警清水署は3日、傷害致死の疑いで静岡市清水区折戸、介護施設職員、藤沼佑介容疑者(26)を逮捕した。藤沼容疑者は容疑を認めているという。
 調べでは、藤沼容疑者は平成22年4月24日午前4時半ごろ、当時働いていた同区駒越の入所型の老人介護施設で、無職、黒田誠作さん=当時(93)=にシャワーで約60度の熱湯を数分間、下半身を中心に浴びせ続け、死亡させた疑い。黒田さんは重度のやけどを負い、同年5月5日に肺炎、敗血症で死亡した。
 同署は、黒田さんが下半身を汚したまま徘徊(はいかい)するなど言うことを聞かないことに腹を立て、藤沼容疑者が犯行に及んだとみている。同署によると、犯行当時、通りかかった施設職員が発見して、藤沼容疑者を制止。直ちに119番通報し、黒田さんを静岡市内の病院に搬送していた。すでに老人介護施設、藤沼容疑者と黒田さん遺族との間で示談は成立しているという。


「介護はビジネスか公共サービスか」-大塚副大臣、関係団体に議論求める
医療介護CBニュース 8月8日(月)21時50分配信

  「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」であいさつする大塚副大臣(8月8日、都内)
 大塚耕平厚生労働副大臣は8月8日、厚労省の「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」であいさつし、「介護はビジネスなのか公共サービスなのか。非常に難しいところ」とした上で、「そういうことも含めて、団体間で相互に深い議論をしていただきたい」と求めた。
 大塚副大臣は、「ドイツでは(介護を手掛ける)家族に対しても支援を行う。ところが、日本では(介護する家族を直接支援する仕組みは)ない」とする一方、家族手当の導入については、事業者団体からの反対が予想されると指摘。その上で、懇談会に出席した関係者に対し、「財源が無尽蔵ではない中では、いつかは(介護はビジネスなのか公共サービスなのかという)議論と向き合わざるを得ない。いつかは、といってもわりと早い段階かもしれない」と述べた。


介護保険サービス関係団体懇談会が初会合-現場の医療体制見直しなど要望
医療介護CBニュース 8月8日(月)21時40分配信

  厚生労働省は「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」を開いた(8月8日、東京都内)
 厚生労働省は8月8日、来年度の介護・診療報酬の同時改定に向け、介護関係団体から意見や要望を聴く「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」を開いた。7月28日の社会保障審議会介護給付費分科会で、大塚耕平厚労副大臣が設置方針を示していたもので、出された意見は「老健局長を通じて介護給付費分科会に報告される」(大塚副大臣)という。この日は、事業者団体15団体が参加し、介護現場における医療提供体制や人員基準の見直しなどを要望した。
 全国個室ユニット型施設推進協議会は、特別養護老人ホーム(特養)の配置医師制度などの人員基準が不十分だとして、在宅療養支援診療所など外部の医師が診療できる仕組みに改めるよう要望した。全国社会福祉施設経営者協議会(全国経営協)も、在宅療養支援診療所の医師が非常勤の配置医師に代わって特養で診療できるようにする仕組みなどを提案した。さらに、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会は、小規模多機能型居宅介護事業所の中でも訪問看護などの医療サービスを提供できるようにすることを求めた。
 また、24時間在宅ケア研究会は、来年4月に創設予定の定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)の課題として、深夜・早朝に勤務する介護職員や看護師の確保を挙げた上で、他サービスとの兼務を認めるなど、人員基準の弾力的な運用を求めた。

■要介護度改善への評価求める声も
 この日の会合では、介護報酬の在り方をめぐる要望も上がった。サービス付き高齢者向け住宅協会は、高齢者住宅の入居者に提供される24時間訪問サービスの介護報酬について、「高齢者住宅が施設化する懸念がある」として包括定額方式ではなく出来高方式が望ましいとした。全国有料老人ホーム協会は、有料老人ホームで医療ニーズが高い入居者を受け入れるケースが増えているとして、特養で設定されている初期加算や看取り介護加算などを有料老人ホームにも設けるよう求めた。全国特定施設事業者協議会は、24時間体制で看護職員を配置している特定施設の割合が13%程度にとどまっているとのデータを示し、夜間看護体制加算の増額を訴えた。
 また、利用者の要介護度を改善させた事業者への評価を求める声も上がった。全国経営協は、「要介護度を改善させると、(収入が減少し)経営上困ってしまうという実態がある」と指摘し、「“良貨”が生き残るようインセンティブを与えてほしい」と要望。日本福祉用具供給協会も「福祉用具(貸与事業者)がいいサービスをすれば、利用者は(福祉用具が)必要なくなる。(こうした事業者への)インセンティブが働くような形を考えてほしい」と訴えた。


介護職の医行為、「範囲拡大の検討を」-障がい者制度改革推進会議
医療介護CBニュース 8月8日(月)21時32分配信

  内閣府の「障がい者制度改革推進会議」は34回目の会合を開いた(8月8日、内閣府)
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」(議長=小川榮一・日本障害フォーラム代表)は8月8日、34回目の会合を開き、下部組織の総合福祉部会で取りまとめている「障害者総合福祉法(仮称)骨格提言」の素案に盛り込む内容について、「医療合同作業チーム」から報告を受けた。報告では、来年度から一定の研修を受けた介護職が医行為(たん吸引と経管栄養)を実施できるようになることについて、実施できる医療的ケアの範囲の拡大を検討する必要があるなどとしている。
 医療合同作業チームは、推進会議と総合福祉部会が合同で設置したもので、総合福祉部会が8月末に取りまとめる予定の骨格提言のうち、医療分野を担当している。特に、精神保健福祉法や、社会福祉士及び介護福祉士法など、障害者総合福祉法以外の関連法で求められる内容について検討している。
 報告では、重度の障害者が地域生活を送れるように、日常的な医療的ケアの担い手を増やす必要があるとし、介護職に関する法令上の規定の整備や、医療関連の職種に関する法令との調整が必要としている。具体的には、研修を受けやすくすることで、たん吸引と経管栄養を行える介護職を増やすことが必要と指摘。医療的ケアの範囲のさらなる拡大も検討すべきとした。

■ほかの審議会への働き掛け、「推進本部が判断」
 会合後に記者会見した内閣府の東俊裕・推進会議担当室長は、合同作業チームで検討している内容が、推進会議と総合福祉部会の担当していない社会福祉士及び介護福祉士法などに及んでいる点について、「(菅直人首相が本部長を務める上部組織の)障がい者制度改革推進本部で判断して、(ほかの審議会に)影響を及ぼすのがオーソドックスな流れだ」と説明した。また、「ほかの審議会では、推進会議で議論していることを念頭に置いて議論していると思う」と述べた。


赤ちゃんポスト悪用の伯父、6千万使い果たす?
読売新聞 8月10日(水)9時22分配信

 熊本市の慈恵病院が設置した「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)に預けられた男児の伯父(49)が、男児の母親の生命保険金など約6000万円を着服したとされる事件で、伯父が今年5月に愛知県内の警察署に出頭した際、ほとんど所持金がなかったことが分かった。
 伯父を業務上横領容疑で書類送検した埼玉県警では、競艇などのギャンブルや生活費で着服した金を使い果たしたとみている。
 県警の調べに対し伯父は「子供の面倒を見るのが大変だった」と男児を預けた理由を説明しているという。
 捜査関係者によると、男児の母親は2004年に交通事故で死亡。その直後、母親の実兄である伯父が裁判所から未成年後見人に選任された。しかし、伯父は06年夏に男児名義などの複数口座から母親の保険金をほぼ全額引き出すと、男児を連れて全国のギャンブル場を転々。07年、関西地方に滞在している時に赤ちゃんポストが開設されることを知り、熊本まで出向いて男児を預けたという。 .


男児を偽名でポストに…伯父、身元発覚避ける?
読売新聞 8月9日(火)14時35分配信

 熊本市の慈恵病院が設置した「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)に預けられた男児の伯父(49)が、男児の母親の生命保険金など約6000万円を着服したとされる事件で、伯父は男児を預けた際、病院側に偽名を記したメモを残していたことが9日、分かった。
 赤ちゃんポストは、匿名で子供を預けることができるが、あえて偽名を伝えることで、身元が発覚するのを避ける狙いがあったとみられる。
 捜査関係者によると、男児の未成年後見人だった伯父は2007年春、事故死した母親の保険金を男児名義などの複数口座から引き出したとして、埼玉県警に業務上横領容疑で書類送検された。男児を病院に預ける際、本名とは異なる名前を書いたメモを残したという。その後、行方が分からなくなっていた。


<赤ちゃんポスト>男児の伯父 保険金6000万円着服容疑
毎日新聞 8月9日(火)11時14分配信

 熊本市の慈恵病院にある「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」に07年に預けられた男児の伯父(49)が、男児の死亡した母親の生命保険金など約6000万円を着服したとして、埼玉県警が伯父を業務上横領容疑で書類送検していたことが9日、分かった。県警などによると、伯父は男児の未成年後見人だった立場を利用して男児が受け取るはずの金を着服、ほとんどをギャンブルなどに使ったとみられる。
 送検は5日付。県警によると、男児の母親が交通事故で死亡し、母親の兄にあたる伯父が男児の未成年後見人に選任された。伯父は管理を任された男児名義の口座などから06年夏、母親の生命保険金や事故保険金など約6000万円を引き出したとされる。
 伯父は男児を連れて全国を転々とし、07年に赤ちゃんポストに預けた後、行方不明になっていた。今年5月に警察に出頭、埼玉県警の調べに「子供を赤ちゃんポストに預けた。競艇などに金を使った」と話したという。県警は男児の健康状態が良く、預け先が病院という安全な場所だったことなどから、保護責任者遺棄容疑での立件は見送った。
 赤ちゃんポストは慈恵病院が07年5月に設置した。さまざまな事情で親が育てられない命を守るため、子供を匿名で受け入れており、病院の外壁の窓口から子供を保育器に入れると、ブザーが知らせ病院側が保護する。今年3月末までの約4年間で75人が預けられた。【飼手勇介、田口雅士】


赤ちゃんポスト預け、保険金着服=男児の伯父を書類送検―埼玉県警
時事通信 8月9日(火)11時8分配信

 熊本市の慈恵病院が設置している「赤ちゃんポスト」に預けられた男児の伯父で後見人だった男(49)が、男児に振り込まれた母親の死亡保険金など現金約6000万円を着服したとして、業務上横領容疑で埼玉県警から書類送検されていたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。
 捜査関係者によると、男児の母親は2004年に交通事故で亡くなり、伯父が未成年後見人として裁判所に選任された。伯父は07年、2歳だった男児を赤ちゃんポストに預け、行方が分からなくなった。このため、裁判所は後見人を解任していた。
 母親の保険金は、男児名義の金融機関口座などに振り込まれたが、伯父は後見人の立場を悪用。約6000万円を引き出し、ギャンブルなどに使っていたという。
 伯父は今年5月、立ち回り先の愛知県警に出頭。容疑を認めており、東日本大震災の被災者の惨状を見て自分を振り返り、出頭する気持ちになったという。


「赤ちゃんポスト」を悪用…保険金など数千万円着服
産経新聞 8月9日(火)10時35分配信

 養育できない子供を預ける熊本市の「こうのとりのゆりかごポスト」(通称・赤ちゃんポスト)に、おいを預け、その前後においが受け取ることになっていた保険金など約6千万円を着服したとして、埼玉県警が業務上横領の疑いで、同県の40代の男を書類送検していたことが9日、関係者への取材で分かった。
 捜査関係者によると、男は実妹である男児の母親が死亡したことから、男児の未成年後見人になった。だが、本来は男児が受け取るはずだった母親の死亡保険金などを無断で引き出し、平成19年に男児を赤ちゃんポストに預けて行方不明となっていた。
 男はその後、他県の警察署に出頭。埼玉県警は男が男児と親族関係にあることを確認した上で、今月、業務上横領容疑で男を書類送検した。男は調べに対し、「着服した金はギャンブルに使った」と供述しているという。


伯父、赤ちゃんポストに預けたおいへの遺産着服
読売新聞 8月9日(火)3時3分配信

 熊本市の慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)に2007年に預けられた男児の伯父(49)が、男児を預ける前後に、男児が受け取ることになっていた母親の生命保険金など約6000万円を着服したとして、業務上横領容疑で埼玉県警から書類送検されていたことが8日、わかった。
 赤ちゃんポストは、貧困などの事情で親が育てられない乳児を緊急避難的に預かるための施設。伯父は男児を預ける前、男児の未成年後見人になっていたが、着服した金をギャンブルにつぎ込み、全国を転々としたと話しているという。
 捜査関係者によると、男児の母親は交通事故で死亡し、男児に身寄りがなかったことから、母親の実兄である伯父が裁判所により男児の未成年後見人に選任され、財産管理などを担当するようになった。
 しかし、伯父は男児名義などの複数の口座に振り込まれた母親の生命保険金や事故保険金などを07年に引き出し、男児を赤ちゃんポストに預けて行方不明になった。伯父と連絡がとれなくなったことから、裁判所は後見人を解任。男児の行方もわからなくなっていたため、新しく男児の後見人に選任された弁護士が埼玉県警に相談していた。


居宅サービスの指定権限、市町村移譲を開始-大阪府が10月から
医療介護CBニュース 8月9日(火)20時25分配信

 大阪府は今年10月から、居宅サービスや居宅介護支援の指定権限について、市町村への移譲を開始する。府が2009年3月に策定した「大阪発“地方分権改革”ビジョン」に基づいたもので、権限が移譲されれば、事業者が指定申請書類などを府ではなく市町村に提出すればよくなる。
 市町村に指定や指導の権限が移譲されるサービスは、訪問介護や訪問入浴介護、訪問看護、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、特定施設入居者生活介護、居宅介護支援など。
 権限移譲の時期は、▽池田市、箕面市、豊能町、能勢町による広域連携▽茨木市▽島本町(一部のみ)―が今年10月1日。また、▽富田林市、河内長野市、大阪狭山市、太子町、河南町、千早赤阪村による広域連携▽柏原市―は来年1月1日。このほか、来年度以降も一部市町村への権限移譲が順次進められる予定。


骨格提言素案、介護保険・障害福祉の選択可-障害者新法で総合福祉部会
医療介護CBニュース 8月9日(火)22時3分配信

  内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会は第17回会合を開いた(8月9日、厚生労働省)
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会(部会長=佐藤久夫・日本社会事業大教授)の第17回会合が8月9日に開かれ、障害者自立支援法に代わる新法「障害者総合福祉法」(仮称)に関する骨格提言の素案の一部が示された。素案では、障害福祉サービスの利用者が介護保険サービスの対象となった場合に、どちらのサービスを利用するか選べるようにすべきとしている。8月末の次回会合には骨格提言の取りまとめを終え、上部組織の推進会議に報告する予定だ。
 骨格提言の素案は、同部会などの作業チームによる検討結果を基に、部会長らが作成した。同部会では、前回から骨格提言の取りまとめ作業が始められており、今回で素案の内容はほぼすべて委員に示されたことになる。
 意見交換では、素案が「障害者総合福祉法のサービスと介護保険のサービスを選択・併用できるようにする」としている点について、福井典子委員(日本てんかん協会常任理事)が「(現行のように)介護保険が優先的に適用されると、(受けたサービス分だけ利用料を支払う)応益負担を課されることになる」などと賛成した。これに対し斎藤縣三委員(共同連事務局長)は、「(障害福祉サービスを受ける)一方は無料で、(介護保険サービスを利用する)もう一方は1割負担となることの整合性を考える必要がある」と指摘した。
 このほか、同部会と推進会議でつくる「医療合同作業チーム」の堂本暁子座長(前千葉県知事)が、前日の推進会議の会合で示したのと同様の内容を報告。介護職が行える医療的ケアの範囲の拡大を検討すべきとした点には、「大切な自立支援だとは思うが、まずは医療職がすべきこと。介護職が法律上守られる仕組みがないと、大きな負担になるのではないか」(三浦貴子・全国身体障害者施設協議会制度・予算対策委員会委員長)との意見が出た。
 また、精神障害者の保護者制度を廃止し、代わりに公的制度を設けるべきだとする報告については、山本眞理委員(全国「精神病」者集団)が「廃止には賛成だが、莫大なお金がかかるであろう公的制度はいらない」と訴えたのに対し、河?建人委員(日本精神科病院協会副会長)は「保護者制度の中で役割を見いだす(精神障害者の)家族もいる。廃止と決めず、制度の見直しをした上で公的制度を設けるべき」とした。


介護報酬の地域区分見直し、7区分で合意-介護給付費分科会
医療介護CBニュース 8月10日(水)22時6分配信

  厚生労働省は社会保障審議会介護給付費分科会に介護報酬の地域区分の見直し案を示した(8月10日、東京都内)
 社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)は8月10日、現行5区分の介護報酬の地域区分を、国家公務員の地域手当に応じた7区分へと見直すことで合意した。まず介護報酬全体の水準を一定程度引き下げ、そこで捻出した財源を引き上げが必要な地域区分に配分する「財政中立」のスタンスで格差是正を図る。来年度の介護報酬改定に合わせて見直す。
 厚労省が示した地域区分の見直し案によると、現行の5区分を国家公務員の地域手当に応じた7区分に改める。その際に、介護報酬の水準を一律に引き下げた上で、区分ごとの上乗せ割合を新たに設定する。具体的な引き下げ割合と上乗せ割合については、別に試算して今後検討するほか、報酬単価を算出するための人件費割合も、今秋公表予定の介護事業経営実態調査の結果を踏まえて検討する。
 現行の地域区分は、市町村ごとに「特別区」「特甲地」「甲地」「乙地」「その他」の5区分に分かれており、各区分に15%から0%までが上乗せされている。さらに、それにサービスごとに決められた人件費割合を掛けることで報酬単価が算出される。
 一方、国家公務員の地域手当は、最も高い「1級地」から最も低い「その他」までの7区分。昨年4月の本格導入に当たっては、給与水準を一律に4.8%引き下げた上で、各区分の上乗せ割合を18%から0%の範囲に設定した。
 この見直し案に対し、山田和彦委員(全国老人保健施設協会会長)は、「現場が職員の処遇改善に努力している段階で、人件費相当分を引き下げるのはいかがなものか」と、報酬水準の引き下げに反対姿勢を示した。村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)も、「(上乗せ割合が0%の)『その他』地域が90%以上ある。そこの事業所への影響が大きすぎる」と訴えた。
 また、国家公務員の地域手当見直し時に給与水準が4.8%引き下げられたことから、複数の委員から「介護報酬が4.8%引き下げられるのではないか」と懸念の声が上がった。これに対し厚労省老健局の宇都宮啓老人保健課長は、「そもそも4.8%が前提ではない。国家公務員の地域手当と、介護保険の場合は数字は違う」とした。宮島俊彦老健局長も、「介護報酬の場合は、『その他』地域にたくさん事業所があるので、4.8%も下がらない。格差を是正するのだから、下げた分は上げるところに乗せるということ」と述べた。

■激変緩和措置の検討も
 このほか、田中滋委員(慶大大学院教授)は、7区分への見直しに伴う影響があるとして、「激変緩和措置を取るべき」と指摘。宇都宮課長は、「級地が3つ変わったり、それで(上乗せ割合の)パーセンテージが大きく変わったりすると、利用者や事業者に影響があると思う。何らかの方法で緩和するのは十分あり得る話」と述べた。


ワタミ、「レストラン型」通所介護を展開へ
医療介護CBニュース 8月11日(木)18時56分配信

 介護付有料老人ホームを運営する「ワタミの介護」はこのほど、食事に重点を置いた通所介護事業所を展開すると発表した。高齢者向け配食サービスや農場などを展開するワタミグループの強みを生かし、「レストランのようなデイサービス」を目指すことで、他社との差別化を図る。
 第1号となる「ハッピーデイズ相模原中央」(神奈川県相模原市)を9月1日に開設する。定員は15人でスタートするが、将来的には30人を目指す。
 高齢者向け配食サービスの利用者らから「ワタミの食事を楽しみながらコミュニケーションが取れる場所がほしい」といった要望が上がったことを受けての新規事業。そのため、建物の外観や内装をレストラン風にする。1日800円で提供する昼食のメニューについては、スパゲティーやハンバーグといった洋食を中心に、週1回程度はすしや天ぷらなどの和食も用意する。通常の食事を食べられない利用者に対しては、ソフト食やきざみ食にも個別に対応する。
 一方、機能訓練については、利用者の体調などを管理したデータを参考にしながら、口腔機能や運動機能の維持・向上を目指した個別のプログラムを用意。このほか、入浴サービスも提供する。
 今後の開設予定については、「1号店の稼働状況などを見ながら、来年度以降の新設数などを検討する」(担当者)としている。


介護職員の医行為で省令改正案の意見募集-厚労省
医療介護CBニュース 8月11日(木)17時34分配信

 一定の研修を受けた介護職員に、たん吸引などの医行為の実施を認める改正社会福祉士及び介護福祉士法が来年度に施行されるのに伴い、厚生労働省は省令改正案に対する意見募集を始めた。募集期間は9月9日まで。
 改正案では、たん吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)を対象に、基本研修として講義50時間と演習を受講した上で実地研修を修了した場合に認めるとしている。また、研修の類型として、▽対象の医行為すべて▽たん吸引(口腔内、鼻腔内)と経管栄養(胃ろう、腸ろう)のみ▽特定の利用者が必要とする医行為―の3パターンを提示しており、それぞれの研修の範囲内で医行為を実施できる。
 また、研修を受けた介護職員に医行為を実施させることができる事業所の登録要件として、介護福祉士が実地研修を受けていない場合は、その事業所で同研修を実施することなどを挙げている。実地研修を行う際には、同研修を修了した旨の証明書を登録事業所が発行し、その受講履歴を国か指定登録機関で確認・管理するとしている。また、基本研修と実地研修を行う研修機関についても登録要件を示しているほか、研修機関と事業所の登録手続きや、認定証の交付申請などに関する概要を示している。
 このほか、介護福祉士養成施設については、研修を担当する教員の資格として、▽医師、保健師、助産師、看護師のいずれかの資格を取得した後、5年以上の実務経験がある▽医療的ケア教員講習会を修了しているか、修了者と同等以上の知識と技能があることを認められる―ことが必要だとしている。


介護保険の訪問看護、「指示書なしに」-講演でキャンナス・菅原代表
医療介護CBニュース 8月11日(木)11時40分配信

  「全国訪問ボランティアナースの会キャンナス」の菅原由美代表は東京都内のセミナーで講演した(8月10日)
 訪問看護師でつくる「全国訪問ボランティアナースの会キャンナス」の菅原由美代表は8月10日、市民福祉情報オフィス・ハスカップが開いたセミナーで講演し、介護保険制度内で行う訪問看護について、医師からの訪問看護指示書がなくてもケアが行えるようにすべきだと訴えた。
 菅原代表は、入浴介助を例に挙げ、ホームヘルパーは指示書を受けずに実施しているが、訪問看護で実施するには医師の指示書が必要になると指摘。「がんなどで状態が不安定な場合は別として、慢性疾患で利用者の状態が安定しているときは、指示書は不要だろう」と訴えた。
 また、医師への定期的な提出が義務付けられている訪問看護報告書については、「(8月の)今ごろになって、7月初めの訪問の報告書をつくっているような状況」とし、看護師の事務負担になっていると指摘。さらに、「医師からは、メールや電話で(報告書の内容を)伝えた方がいいと言われる」とした。


実務経験者「450時間研修」で意見募集-介護福祉士国試で厚労省
医療介護CBニュース 8月11日(木)19時33分配信

 厚生労働省は、介護福祉士国家試験の実務経験ルートの受験者に新たに義務付けられる実務者研修のカリキュラムを450時間にするなどとした省令改正案に対する意見募集を開始した。締め切りは9月9日。
 改正案では、実務者研修を行う養成施設の指定基準として、最低でも450時間のカリキュラムを設けることや、教育期間を6か月以上にすることなどが盛り込まれている。カリキュラムには、大学などの介護福祉士養成施設で教えられている「介護の基本」や「認知症の理解」などの科目の一部に加え、介護福祉士がたん吸引などを実施するための「医療的ケア」が組み込まれている。また、カリキュラムの一部は、「地域の団体などが行う研修であって、一定の内容・質が担保されている」研修を読み替えることができるなどとしている。


介護福祉士など国試概要出そろう
医療介護CBニュース 8月12日(金)12時36分配信

 介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士のいわゆる「三福祉士」の今年度の国家試験の概要が、このほど出そろった。受験希望者は、申し込みに必要な書類「受験の手引」を財団法人社会福祉振興・試験センターから取り寄せ、受験申込書と必要な書類を郵送して受験手続きを行う。
 第24回介護福祉士国家試験は、筆記試験が来年1月29日に実施される。試験地は今回から静岡、高知、長崎、大分の4県を加えた全国28都道府県。その合格者を対象とした実技試験は、3月4日に12都道府県で実施される。合格発表は3月28日。申込書の受付期間は今年9月9日までで、受験手数料は1万650円。
 第24回社会福祉士国家試験は来年1月29日、前回と同じ全国24都道府県で実施される。合格発表は3月15日。申込書の受付期間は今年9月8日-10月7日で、受験手数料は5580円。
 第14回精神保健福祉士国家試験は来年1月28、29の両日、全国7都道府県で実施される。合格発表は3月15日。申込書の受付期間は今年9月8日-10月7日で、受験手数料は9750円。
 昨年度の合格率は、介護福祉士が48.3%、社会福祉士が28.1%、精神保健福祉士が58.3%だった。
 

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 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年 7月31日(日)15時26分34秒
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7月19日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 7月31日(日)15時24分59秒
  介護二次予防の参加条件を一部対象者に追加-厚労省が実施要綱を改正
医療介護CBニュース 7月19日(火)20時22分配信

 厚生労働省はこのほど、高齢者が要支援状態や要介護状態にならないようにするための介護予防事業の実施要綱を改正した。改正要綱では、二次予防事業の一部の対象者の参加条件に、基本チェックリストによる判定が加えられた。
 二次予防事業ではこれまで、要介護認定などで要支援・要介護状態に該当しないと判定されれば、無条件で対象者とされた。
 今回の改正では、身体機能が回復し、要支援・要介護状態に該当しなくなった高齢者は、従来通り対象者となる。一方で、それ以外の場合は、基本チェックリストを用いて二次予防事業への参加が必要と判定されなければならなくなった。
 また改正要綱では、二次予防事業よりも身体機能が高い高齢者を対象とする一次予防事業と、二次予防事業の両者で連携する重要性を改めて強調。特に、二次予防事業によって身体機能が回復した高齢者に、一次予防事業で実施している地域活動などに移行するよう促すことが重要だと明記された。


民主「介護施設を考える議連」の黄川田座長-「血の通った制度を目指し仮設で生活」
医療介護CBニュース 7月19日(火)9時51分配信

 先月、民主党の衆参両院議員約100人でつくる「高齢者福祉・介護施設を考える議員連盟」が発足した。その座長を務める黄川田徹衆院議員の地元は、岩手県陸前高田市。今年3月11日、10メートルを超える津波によって、壊滅的な被害が出た街だ。津波は黄川田議員の家族や秘書の命も奪い去った。「もう、涙も枯れ果てましたよ」―。そう語る黄川田議員は、今月末から陸前高田市の仮設住宅に移り住む。「被災者の声をすぐ近くで聞き、その生活を体感することで、支援制度に血を通わせるため」だという。【多●正芳】(●は木へんに朶)

-東日本大震災では、議員のご家族も犠牲になったとお聞きしました。
 父母と妻、長男、公設第二秘書が命を落としました。地震発生直後には、妻と電話で話をしたのですが…。5人で避難する途中で、津波にのみ込まれてしまったのでしょう。家族で生き残ったのは東京にいたわたしと長女。そして、陸前高田市内の自動車学校にいた二女だけでした。
 父や母、長男、秘書については、遺体が見つかっています。ただ、妻の遺体は、4か月が経過した今も見つかっていません。それでも、いつかは区切りを付けなければいけない。最近、ようやくそう思えるようになりました。だから今月9日には、陸前高田市に妻の死亡届を提出してきました。

■「今、生かされている人」のやるべきこと

-そんな中でも政治家として前に進もうとする議員の原動力はどこにあるのでしょうか。
 陸前高田市では、津波によってほとんどすべての公的機関が壊滅しました。無事だったのは学校給食センターくらいでしたから、仮設の市役所も災害対策本部も同センターに置かれました。わたしが、そこへ出向いたのは、震災発生から1週間後のことです。長男の死亡届を提出するためでした。
 その日、同センターでは、生き残った市職員をはじめ、保育所の保育士さんや公立学校の用務員さんといった人々が、休む間もなく働いていました。彼ら彼女らは、自らの被災にもめげず、自分のやるべきことを理解し、やり遂げようとしていました。
 その姿を見た時、改めて「今、生かされている人間は、自分の持ち分の中で、やるべきことをやらなければならない」と思い知らされたのです。それが今のわたしの原動力となっています。

■「福祉を支援しなければ、復興そのものが遅れる」

-ところで、黄川田議員はこれまで、主に地方自治に関する分野で活動されてきました。そんな黄川田議員が「高齢者福祉・介護施設を考える議員連盟」に参画されたのは、なぜでしょうか。
 今、被災地の福祉を全力で支援しなければ、被災地の復興そのものが遅れてしまう。被災地を見て回り、そう実感したからです。-どういうことでしょうか。
 被災地が復興するためには、まず、福祉分野の人々が動かなければなりません。ところが、今回の津波では、真っ先に動きだすべき福祉分野で働く人々までが被災しました。実際、岩手や宮城の被災地には、避難所から通勤する看護師さんや、行方不明の家族や親族を気に掛けながら被災者のケアを続ける介護職員さんが、いまだにたくさんいます。
 東北では、被災者が被災者をケアしながら、復興を目指しているのです。職員だけではありません。被災地で活動する福祉関連の事業所も、厳しい環境での経営を強いられています。
 もし、こうした状況に目をつぶり、支援を怠れば、被災地の福祉は地域が復興する前に崩壊してしまうでしょう。そして福祉が崩壊すれば、安心して生活する保障も失われます。当然、被災地の復興も、大幅に遅れることになります。
 既にさまざまな形で支援は行われていますが、まだまだ足りない。特に福島第1原子力発電所の事故に伴い、避難を強いられている自治体の皆さんや福祉関係者の方々に対しては、もっと手厚い、息の長い支援が不可欠です。-今後、「高齢者福祉・介護施設を考える議員連盟」の座長として、どのような活動をする方針ですか。
 この議連には、山崎摩耶衆院議員や石井章衆院議員など、介護をテーマに長年活動してきた議員が数多く参加しています。新たな制度を提案する場合は、そうした議員の皆さんが中心となり、制度の骨格づくりや細部の詰めを行うことになるでしょう。一方、わたしは被災地選出の議員として、被災地の声を聞き、制度に反映させる役目を担いたいと思っています。
 永田町で対策を練っていると、どうしても理論が先行しがちです。その結果、時には現場の実情や被災者の気持ちから乖離(かいり)した内容の対策が打ち出されることもあります。例えば、東日本大震災の被災者に対し、国は被災地の外への一時避難を呼び掛けましたが、東北の外まで避難した人はそれほど多くありませんでした。「どんな天災に見舞われても、生まれ育った土地からは離れたくない」という被災者の気持ちから乖離した呼び掛けだったからでしょう。

■仮設で生活することで、支援制度を検証

-「被災地の声」を聞くといっても、簡単なことではないと思います。何か考えられている工夫はありますか。
 まずは、被災地の避難所や施設を丁寧に回ることですね。もう一つ考えているのが、陸前高田市内の仮設住宅への入居です。現在、わたしは一関市の親戚の家に避難しているのですが、陸前高田市内の希望者全員が仮設に入居した後、わたしも仮設に引っ越そうと思っています。おそらく今月末ごろから仮設で生活することになるでしょう。-仮設で生活する狙いを教えてください。
 仮設住宅に住めば、被災者と同じ生活を営むことができます。それによって、被災者対策の思わぬ欠陥を探り出すこともできるかもしれません。例えば、今回の仮設住宅では、被災者同士の交流の場を設けたり、介護サービスを受けられるような福祉施設を併設したりするなどの工夫もなされていますが、そうした工夫が本当に有意義に機能しているのか、自分自身で確かめたいと思っています。-今、実施されている支援策を検証するために、仮設住宅に入るわけですね。
 その通りです。もう一つの目的は、仮設で被災者と“隣近所付き合い”をすることです。そうすることで得られた被災者の声やその実情を永田町の議論に反映させれば、血の通った支援制度を実現することができるはずです。


閣議決定もできぬ絵空事-こう見る一体改革(1)
医療介護CBニュース 7月20日(水)22時21分配信

 社会保障と税の一体改革の成案は、政府と民主党の調整が難航し、正式決定は6月30日にもつれ込んだ。成案は、病院・病床機能の分化・強化や在宅医療の促進により、少子・高齢社会に対応するという内容。社会保障の安定財源に充てる消費税率の引き上げが焦点になったが、「2010年代半ばまでに段階的に税率10%まで引き上げ」と、具体的な時期を示さない書きぶりで決着し、閣議決定も見送られた。そんな成案をどう見るか? 有識者6人に聞いた。
 最大の疑問は、閣議決定を経ずに一体改革をどう実現するつもりなのかという点だ。民主党は与野党協議を経て閣議決定すると説明しているようだが、自民、公明両党が果たして協議に応じるのか。閣議決定しなければ、改革を実現するのは極めて難しいだろう。たとえどんなに画期的な内容を盛り込んだとしても、実現できなければ絵空事にすぎない。
 自公政権下の「社会保障国民会議」が08年11月にまとめた報告書では、医療・介護の機能を強化するため、消費税率の引き上げを提言したが、翌年に政権交代があり結局、実現しなかった。現在の状況は、あのころとよく似ている。
 本格的な少子・高齢社会が到来すれば、日本の現役世代は、ほかの先進諸国の倍近い高齢者を支えなければならなくなる。こうした中で、社会保障の危機を指摘する声が最近、上がり始めている。高齢社会を見据えて社会保障制度を持続させるには、国民がどれだけ負担するとどのようないいことがあるのかを「見える化」する必要があると、わたしはこの10年間、訴えてきた。しかし、誰も耳を貸さなかった。「それ見たことか」と言いたい。
 近年の国政選挙では、消費税の引き上げを争点に掲げる政権がことごとく負け続けた。これでは、政治家はとてもじゃないが消費税率の引き上げを言い出せなくなる。まさに失われた10年だ。
 手厚い医療・介護サービスをここまで維持できているのは、必要な財源を国債発行で賄っているからだ。しかし、これは将来の世代に借金を付け回す最悪のシナリオだ。
 消費税引き上げが国民に受け入れられないのはなぜか―。日本人は助け合いを尊重する国民性だといわれるが、実は、他人のために自分のお金を拠出することには慎重なのではないかと感じている。社会保障は互助の精神が基盤だが、日本では社会保障財源の確保のための消費税率の引き上げは、最も難しい政策課題だ。
 それでは日本は今後、どうなるのか―。何もできずにこのまま行くと、わたしは思う。仮に消費税率を引き上げるとしても、せいぜい25年に10%にできるかどうかだろう。自分の命を自分で守るという時代が、やがて幕を開けるのではないかと懸念している。

■現実味増す日本企業の「立ち去り型サボタージュ」
 経済産業相の諮問機関である「産業構造政策審議会」の議論に参加して最も驚いたのは、東日本大震災後のアンケートに回答した企業の約7割が、サプライチェーンの海外移転を検討しているという結果だ。企業にとって最大の懸念がデフレだ。国民の所得が上がらないから、GDP(国内総生産)が伸びない。少子化に伴うマーケットの縮小も避け難く、国内市場はますます魅力を失っていく。これだけマイナス要因が重なると、企業は海外移転を検討せざるを得ないのだろう。増え続ける負担に耐えかね、勤務医が病院を去る、いわゆる「立ち去り型サボタージュ」と似た状況だ。今や日本は、こんな国になってしまったのだ。
 政策が混迷し、菅政権は完全に信頼を失った。政権交代を実現した09年に民主党は、「総医療費対GDP比をOECD(経済協力開発機構)加盟国並みに引き上げる」など、華々しい政策を掲げた。しがらみだらけで身動きが取れない自公政権に代わり、政治主導を唱える民主党政権が誕生すれば、ひょっとすると日本が変わるかもしれないと期待が高まった。
 しかし政権交代から2年を経た今、多くの政策が実現していない。一体改革の成案に至っては、閣議決定すらできない体たらくだ。そんな民主党政権に一体改革など実現できるのか。もしかしたらこの成案を書いた当事者も、そんな疑問を感じているのではないか。

(かわぶち・こういち)
 1959年富山県生まれ。一橋大商学部卒。米シカゴ大経営大学院修士課程修了(MBA取得)。民間病院や企業での勤務を経て、89年から旧厚生省国立医療・病院管理研究所(現在の国立保健医療科学院)に勤務。その後、日本福祉大経済学部教授などを経て、2000年4月から現職。「産業構造審議会基本政策部会」委員。これまでに厚生労働省の「高齢者医療に関する検討会」委員(08年9月-09年3月)などを歴任。著書に「病院の品格」(日本医療企画)、「日本の医療が危ない」(筑摩書房)、「進化する病院マネジメント」(医学書院)など多数。


医療改革案を高く評価-こう見る一体改革(2)
医療介護CBニュース 7月21日(木)13時35分配信

  全日本病院協会の西澤寛俊会長は、医療提供体制の見直しは避けられないと考えている
 医療提供体制を見直さなければ、団塊の世代が75歳以上になる2025年には財源や医療資源が不足し、国民が望むサービスの質を維持できなくなるのは明白だ。これはほとんどの医療者の共通認識であり、具体的にどのような制度にするかについて、さまざまな意見が出ている状況だ。
 今回、政府・与党がまとめた社会保障と税の一体改革案では、病院病床の機能分化や在宅医療の充実などの方向性が打ち出された。基本的には、自公政権下での「社会保障国民会議」が08年に示した、25年時点の医療・介護サービスの需要と供給のシミュレーション結果を踏襲したものだ。
 わたしは、社会保障国民会議のシミュレーション結果を高く評価していた。財源ありきで、その限定された枠の中で医療提供体制を構築する従来の考え方から、まず医療・介護のあるべき姿を定める考え方に転換したからだ。
 一時期、「民主党政権ではこのシミュレーション結果は使わない」という話が出たこともあった。しかしこのシミュレーションは、厚生労働省が表に出た以外にも多くのデータを集めて作り上げたものだ。医療・介護が抱える問題は、当時からあまり変わっていない。一体改革案がこれを踏襲したのは、これ以上の制度はなかなか考えられないということだろう。
 もっとも、今回の一体改革案と社会保障国民会議のシミュレーション結果では、異なるところもある。全国一律で機能分化を徹底させるのではなく、地方では高度急性期から亜急性期などまでを幅広く担う「地域一般病床」を設置するとしたことだ。これは全日病などが以前から提唱してきた「地域一般病棟」と考え方は同じで、患者の転送が容易ではない地方では、幅広い医療機能を持つ病床がないと対応し切れない。
 ただ、一体改革案の方向性を高く評価しているとはいえ、これを実現することは簡単ではない。医療費の給付の重点化を図るための財源はどうするのか。マンパワーが不足すれば、外国人労働者を入れるのか、医師を含め高齢の医療従事者にも働いてもらうのか―。こうした選択を迫られることになる。われわれ医療者だけでなく、国民にもそれなりの覚悟が必要だろう。

■医療費の窓口負担は国民が判断する問題
 一体改革案には、外来患者の窓口負担に100円程度を上乗せする「受診時定額負担制度」が盛り込まれた。一方、70-74歳の窓口負担割合について、当初案には「2割への引き上げ」と明記されていたが、最終案では「自己負担割合の見直し」との書きぶりにとどまった。
 これらは、患者の窓口負担を増やすか、減らすかで方向性が違うが、負担するのは国民なのだから、わたしたち医療者ではなく、国民が判断すべき問題だと考えている。
 国民は窓口負担のことばかりを考え、誤解しているかもしれないが、医療費は税、保険料、窓口負担という形で、すべて国民が負担している。この三者のバランスをどうすれば納得できるのか、国民的な議論をしてほしい。税金も保険料率も上げるな、窓口負担は安くしろと言うのは、さすがに無理がある。
 ただ、わたし個人の考えを言えば、現役世代の窓口負担3割や、70-74歳の2割は高過ぎる。医療機関への受診が必要な時にはためらわず受診できるよう、窓口負担は増やさない方がよいだろう。日本の国民皆保険制度を50年間支えてきた保険料率の引き上げを中心に財源を確保すべきではないか。

■消費増税には賛成、増収分は社会保障費に
 消費税率の引き上げには賛成だ。医療費の財源は、保険料を中心にすべきではあるが、同時に増税も必要になる。一体改革案には、「消費税率は2010年代半ばまでに10%に引き上げる」と明記された。少なくとも2ケタには引き上げるべきだし、増収分は社会保障の財源に充ててほしい。
 ただし、医療機関にとっての消費税が、控除対象外消費税である問題は解消しなければならない。社会保険診療報酬に対する消費税の非課税措置があるために、医薬品などを仕入れる際に掛かる消費税が医療機関の負担になる現在の仕組みはおかしい。非課税措置をやめるのも一つの手段。それで国民の窓口負担が増えることが問題ならば、医療機関が申告することで仕入れに伴う消費税を控除できる「ゼロ税率」の適用も、解決策の一つだろう。

(にしざわ・ひろとし)
 1946年、北海道生まれ。札幌医科大医学部卒。同大第三内科、滝川中央病院内科医長、西岡病院副院長、医療法人恵和会理事長を経て、2007年から全日本病院協会会長。現在、中央社会保険医療協議会や社会保障審議会医療部会の委員を務める。


体的には評価、ただし正念場はこれから-こう見る一体改革(3)
医療介護CBニュース 7月22日(金)13時43分配信

【政策研究大学院大学・島崎謙治教授(医療政策)】
 全体としては、今の政治状況の下で、関係者は頑張ったと評価したい。医療でいえば、一方的な削減ではなく、「こういう機能強化を図っていくべきだ」との方向性を打ち出し、それに必要な財源も効率化によって捻出する額と共に示している。
 一体改革成案で注目すべき点が二つある。一つは、社会保険方式を放棄していないことだ。つまり、(1)社会保険方式は堅持する(2)ただし、公費による補完は必要(3)公費の安定財源を確保するため消費税率の引き上げが必要―という論理で成り立っている。消費税率の引き上げだけに目が向きがちだが、「負担と給付の関係が明確な社会保険」の意義が成案で強調されていることを見逃すべきではない。
 もう一つは、(引き上げ後の)「税率10%」に(民主党が主張した)「おおむね」の文言が付かなかったことだ。もっとも、成案は閣議決定したわけではないので、政権の枠組みが変わればどうなるかという問題はある。また、増税の実施時期は「2010年代半ば」と幅のある表現になった。法案化する段階で「半ば」の解釈をめぐり、議論が再燃するだろう。国と地方の財源配分問題も決着は付いていない。
 いずれにせよ、成案は大きな区切りだが、消費税率一つとってみても、正念場はこれからだ。

■目指す「医療の質」が問われている
 医療政策の基本命題は、(1)医療の質(2)アクセス(3)コスト―の3つのバランスをどう取るかだが、このかじ取りは難しい。人口構造の変化や経済のグローバル化など社会経済の変容は、医療制度改革を促す要因であると同時に、制約要因として働くからだ。医療技術の革新や高齢化により、医療費の増大は避けられないが、それを支える経済の潜在成長率は低い。原発事故による影響を含め、東日本大震災の日本経済へのダメージもボディーブローのように効いてくるだろう。
 3要素のうち、「医療の質」を犠牲にするという選択はあり得ないが、「医療の質とは何か」を問い直す必要がある。医療技術の革新に対応するには、専門分化は必然だ。しかし、専門分化が進めば、同時に総合性の重要性も増す。特に高齢者は複数の疾病を抱えることが多く、介護・福祉とも連携して生活を支える医療の必要性は高い。これも「医療の質」の重要な要素だ。アクセスの問題とも関連するが、臓器別・疾患別の専門医だけでなく、全体を診られる総合医(家庭医)の養成・普及をどのように図るかは、日本の医療の大きな課題だ。
 医療供給の政策誘導で留意すべきことは、地域の医療資源の分布や人口・地勢などが異なるため、最適解は地域によって異なるということだ。ある地域でうまくいっている方式が、ほかの地域でも通用するとは限らない。例えば、医療機関の機能分化は必要だといっても、医療機関が乏しい地域では、基幹的な病院が急性期から慢性期まで担い、さらには介護施設も併設する方が望ましい場合もある。大きな方向性は打ち出した上で、あとは地域の実情に応じ、関係者の創意工夫に委ねることが重要だ。

■高齢者負担の見直しは踏み込み不足
 医療費の負担増は避けられないが、だからこそ「公平」の確保が重要になる。特に重要なのは、世代間の公平だ。成案では、「負担の先送りをしないこと」が明記されているが、「70-74歳の医療費の自己負担を2割にする」という項目は最終的に「自己負担の見直し」とあいまいにされた。また、現状では公的年金等控除が効き過ぎており、現役世代との負担の公平を欠いている。政治家は、高齢者の負担増に及び腰になりがちだが、今後さらに高齢化が進めば、もっと手を付けにくくなる。深刻な世代間対立を招かないようにするには今、世代間の公平な負担ルールを設定しておくべきだ。
 ほかにも、成案には、総合合算制度や受診時定額負担、共通番号制度など重要な事項が盛り込まれている。これらは、日本の社会保障の行く末を左右する要素をはらんでおり、その是非や制度設計について、国民的議論を十分に尽くす必要がある。

(しまざき・けんじ)
 1954年、広島市生まれ。78年に東大教養学部卒、厚生省入省。93年に千葉大法経学部助教授、2001年に厚生労働省保険課長、03年に国立社会保障・人口問題研究所副所長。07年から現職。近著に「日本の医療-制度と政策」(東京大学出版会、2011年)。


特養入所者の認知症、原因不明が4割-全国老施協調査
医療介護CBニュース 7月20日(水)16時17分配信

 特別養護老人ホーム(特養)に入所している認知症の人のうち、原因疾患が特定されておらず「認知症」とだけ診断されている人が約4割に上っていることが、全国老人福祉施設協議会(全国老施協)の調査報告書で明らかになった。認知症はアルツハイマー型など複数の種類に分類されるが、それぞれで周辺症状(BPSD)や対応方法などが異なることから、全国老施協では正確な診断の必要性などを提言している。
 調査は昨年11月から今年1月にかけて全国の特養600施設を対象に実施し、230施設(38.3%)が回答。昨年9月1日時点での入所者のうち、認知症日常生活自立度が2以上の計1143人分の情報を得た。
 その結果、施設側が把握している診断名に関する質問では、原因疾患が特定されていない「認知症」との回答が38.8%で最も多かった=グラフ=。一方、特定された原因疾患では、「アルツハイマー型認知症」が32.5%、「脳血管性認知症」が11.6%、「レビー小体型認知症」が1.0%、「前頭側頭型認知症」が0.4%などとなった。「診断名なし、詳細不明」の人も4.4%見られた。
 また、認知症と診断された時期が判明している人のうち、特養入所と同じ年に診断された人が13.5%、入所後に改めて診断を受けた人が3.7%と、入所前後のタイミングで医師の診断を受けていたのは17.2%にとどまった。一方で、「入所の5年以上前」の33.4%をはじめ、直近の診断が入所の1年以上前に行われていた人の割合は82.8%に上った。
 この調査結果について全国老施協の担当者は、「認知症の初期に正確な診断が行われ、その情報が入所先まで伝達されるシステムや、入所直前に改めて診断を受けるようなシステムなどを構築する必要がある」としている。

■症状改善の8事例を掲載
 また調査報告書には、認知症の再診断やカンファレンスによるケア計画の見直しなどを行った結果、BPSDの状況が改善された8事例を掲載。介護側がケアを通じて得た情報を医療側に提供して診断や投薬を見直すことになった例や、診断や薬の種類は変わらなかったものの、介護側がケアの方法を見直した例などを紹介している。


胃ろうの人が口から食べるモデル事業実施へ-全国老施協
医療介護CBニュース 7月21日(木)23時15分配信

  全国老人福祉施設協議会の「自立支援介護実践研究事業プロジェクトチーム」(7月21日、東京都内)
 全国老人福祉施設協議会(全国老施協)は7月21日、特別養護老人ホーム(特養)に入所している胃ろうの人が通常の食事に移行するために何が必要かを、現場での取り組みを通じて調査・研究するモデル事業に取り組むことを決めた。入所者が口から食べることによるQOL(生活の質)の向上を支援すると同時に、施設側の負担軽減につなげることを目的とした取り組みで、全国老施協は年内をめどに報告書をまとめる予定だ。
 同日開かれた「自立支援介護実践研究事業プロジェクトチーム」(委員長=竹内孝仁・国際医療福祉大大学院教授)の初会合で決めた。
 今回のモデル事業は、7月末から約3か月間、これまでおむつ使用率ゼロに取り組んできた特養13施設で実施。胃ろうだけでなく、腸ろうや経鼻経管栄養の入所者も対象とする。
 施設は、対象者に対するアセスメントや状態把握などを適切に行いながら、水分摂取量の増量や嚥下体操といった、通常食の摂取に向けた取り組みを実施し、移行までの経過とその成果を同プロジェクトチームに報告する。同プロジェクトチームはそれを受け、複数回の会合を開いて年内をめどに報告書を取りまとめる。
 全国老施協ではモデル事業と並行して、全国の特養2000施設を対象に、胃ろうの入所者に関する実態調査も行う。モデル事業と実態調査による研究結果を基に来年以降、通常食への移行をテーマとした介護職員のスキルアップ研修会を開催する方針だ。

■常食化へ「意識覚醒や姿勢など大切」
 この日の会合では、2009年7月から通常食への移行に取り組んできた「介護老人保健施設ラ・サンテふよう」(静岡県三島市)の藤尾祐子看介護長が事例を紹介。通常の食事に戻すための方策として、▽意識レベルの覚醒▽十分な水分量の摂取▽活動的な生活▽正しい姿勢での食事―などを挙げた。
 また同プロジェクトチームの竹内委員長は、口腔機能を低下させる要因について、「簡単に柔らかい食事やおかゆにすること」と指摘した上で、「噛まないと口腔機能が維持されない。口腔機能を戻すために最もいい練習は、通常食を食べること」と強調した。


介護サービス受給者数、費用額ともに増加-介護給付費実態調査・5月審査分
医療介護CBニュース 7月21日(木)12時19分配信

 厚生労働省の「介護給付費実態調査月報(2011年5月審査分)」によると、介護サービスの受給者総数は331万3900人、サービス費用額は6048億8200万円で、前年同月に比べてそれぞれ15万2600人、254億4100万円増加した。
 介護サービスの受給者数をサービスごとに見ると、居宅サービスでは、訪問介護が83万8300人(前年同月比3万300人増)、訪問看護が25万9900人(1万900人増)、通所介護が104万5400人(7万3800人増)、短期入所生活介護が28万5000人(9400人増)、特定施設入居者生活介護が12万9000人(1万2000人増)となった。また施設サービスでは、介護老人福祉施設が44万6100人(1万700人増)、介護老人保健施設が33万4200人(4800人増)、介護療養型医療施設が8万3000人(6400人減)だった。地域密着型サービスでは、認知症対応型共同生活介護(短期利用以外)が15万7000人(1万1200人増)、小規模多機能型居宅介護が4万7600人(9100人増)。また、居宅介護支援は206万1400人(9万9900人増)だった。
 介護サービスの費用額では、居宅サービスが2702億900万円(159億2800万円増)、施設サービスが2454億9800万円(16億8300万円増)、地域密着型サービスが611億8400万円(61億7200万円増)などとなった。
 要介護状態区分別の受給者数は、要介護1が75万300人、要介護2が81万7700人、要介護3が65万3400人、要介護4が58万5900人、要介護5が50万6500人だった。
 このほか、介護予防サービスの受給者総数は89万2100人、サービス費用額は351億7400万円で、前年同月に比べてそれぞれ5万4700人、18億1900万円増えた。要支援状態区分別の受給者数は、要支援1が40万800人、要支援2が48万8600人だった。


救急救命士のニーズ調査を来年度実施へ-規制・制度改革方針で政府
医療介護CBニュース 7月21日(木)23時26分配信

  会合後、記者会見する蓮舫首相補佐官(7月21日、都内)
 政府の行政刷新会議(議長=菅直人首相)は7月21日、同会議の「規制・制度改革に関する分科会」がまとめた第二次報告書を了承した。政府は22日、報告書に盛り込まれた事項のうち56項目の改革方針を閣議決定する。ライフイノベーション分野では、内閣府と厚生労働省が調整を進めていた「救急救命士の職域拡大」に代わり、「救急救命士のニーズの把握」として、医療機関での救急救命士の採用希望の有無に関する調査を来年度に実施することが盛り込まれた。
 56項目のうち、ライフイノベーション分野は13項目。
 「救急救命士のニーズの把握」については、調査のほか、救急救命士の就職先に関する情報を養成所から志願者に周知するよう指導する。
 規制仕分けの対象になった「一般用医薬品のインターネット等販売規制の見直し」については、安全性を確保する具体的な要件の設定を前提に、薬局による第3類医薬品以外の医薬品の郵便などでの販売について、当面の合理的な規制の在り方を今年度から検討し、早期に結論を得る。また、薬剤師らの適切な対面販売の実施状況などについても検証する。
 「訪問看護ステーションの開業要件の見直し」では、一定の要件の下で指定訪問看護事業所の人員基準の見直し(1人または2人)について年度内に検討し、結論を得る。東日本大震災の被災地に限って一人開業を認めている特例措置の実施状況も踏まえて検討する。
 介護分野では、施設のホテルコストや補足給付について、将来的な在り方を社会保障と税の一体改革と併せて今年度以降に検討する。
 また、「ショートステイに係る基準の見直し」として、有料老人ホームなどの空室のショートステイとしての利用について年度内に検討して結論を得る。
 一方、「調剤基本料の一元化」「医療保険におけるリハビリの日数制限の見直し」「介護総量規制の緩和」などの項目は、各府省の間で合意に至らなかったり、震災のために継続協議となったりしたことから、引き続き整理・検討されることになった。
 会合後に記者会見した蓮舫首相補佐官によると、会合では改革のスケジュールについて「もう少しスピード感を持っていただけないか」との声が上がり、枝野幸男行政刷新担当相が、可能な限り前倒しするよう各閣僚に要請すると応じた。また、フォローアップを実施する意向も示したという。
 政府は4月、「医療法人の再生支援・合併における諸規制の見直し」や「居宅サービス事業所における統合サービスの運営」など135項目を盛り込んだ規制・制度改革の方針を閣議決定している。ただ、震災発生により各省との調整が間に合わなかった項目については、記載が見送られていた。56項目は、方針に追加される形となる。


在宅医療情報、ネットで共有…医師・看護師・ケアマネら
読売新聞(ヨミドクター) 7月21日(木)12時34分配信

 「情報共有サービスを使って患者の情報量が増えた」と話す朝比奈完院長(横浜市南区の睦町クリニックで)
 横浜市南区の診療所「睦町クリニック」(朝比奈完院長)を中心に在宅医療を行っている医師や看護師、ケアマネジャーらが、インターネットの情報共有サービスを使って、患者の病状を共有する試みに取り組んでいる。
 同じ患者宅を訪問する別々の事業所のスタッフが、常に情報を共有できるようにするのが狙い。朝比奈院長が先月、名古屋市で開かれた日本在宅医療学会学術集会で、この試みを報告した。
 在宅医療を受ける患者には、がんの苦痛の緩和を希望する人や、脳卒中や認知症で通院が難しい高齢者が多い。医師が診療し、訪問看護ステーションの看護師が医師の指示に基づいて床ずれなどを手当て。居宅介護支援事業所のケアマネジャーが介護プランを作成し、訪問介護事業所のヘルパーが介護にあたる。同クリニックを中心とする在宅医療のグループでは、患者1人について、三つ以上の事業所に所属するスタッフ15人前後がチームを組んで対応している。
 これまで、異なる職種のスタッフは、患者宅を訪問した際、病状を連絡ノートなどに書き残し、情報共有を図っていた。しかし、連絡ノートでは、患者宅を訪れないと情報を得られないため、どうしても状況把握に時差が生じていた。
 そこで、朝比奈院長が中心となって、昨年4月から無料の情報共有サービスに、患者1人ずつの情報共有スペースを設け、患者宅を訪問したスタッフが、それぞれ記録を残せるようにした。スタッフはパソコンや携帯電話などで情報共有サービスに接続し、患者のデータを閲覧する。患者の床ずれの写真なども掲載できるため、スタッフ全員が症状の変化を把握できるようになった。今では約110人の患者のデータをサーバーに蓄積している。
 このグループに加わっているケアマネジャーの中島夕美子さん(37)は「患者の症状が変化した場合にタイムリーな情報共有が可能になり、チームとして早急に対応できるようになった」と話す。
 朝比奈院長は「大勢のスタッフと直接会って話す機会はなかなかない。情報共有サービスで患者の情報量を増やすことで補える」と話している。

■情報共有サービス■
 事前に登録した人がサーバーに書き込んだ情報を、同じグループの登録者がインターネットで閲覧できるサービス。登録者以外はアクセスできないため、他人に情報が漏れることはないという。睦町クリニックのグループが使っているのはソフトウエア開発会社「サイボウズ」(東京)が開発した「サイボウズLive」で、1グループあたり20人以下の場合は、無料でサービスを利用できる。


介護職員のたん吸引、研修体系を了承-厚労省検討会
医療介護CBニュース 7月22日(金)21時51分配信

 厚生労働省の「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」(座長=大島伸一・国立長寿医療研究センター総長)は7月22日、介護職員がたん吸引などを実施するに当たり、事前に受講する研修のカリキュラム案を了承した。厚労省はこれに基づいて省令案を策定、8月中にパブリックコメントを募集した上で、9月にも公布する予定。
 一定の研修を受けた介護職員らがたん吸引などを行えるようになるこの制度は、6月に成立した改正社会福祉士及び介護福祉士法に盛り込まれており、来年度から施行される。
 カリキュラム案によると、介護職員らが実施できるようになるのは、たん吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と、経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)。これらを実施するためには、講義とシミュレーターを使った演習から成る基本研修と、施設や在宅などの現場でたん吸引などのケアを行う実地研修の両方を受講する必要がある=図=。ケアの対象者や職員の業務の必要性に応じて研修内容は異なる。
 介護職員や既存の介護福祉士については、不特定多数の利用者を対象とする場合と、重度障害者など特定の利用者を対象とする場合に区別される。
 このうち、不特定多数の利用者を対象とする場合はさらに、▽たん吸引と経管栄養について、対象となるすべての行為を行う▽気管カニューレ内を除くたん吸引と、経鼻以外の経管栄養を行う―の2類型に分けられる。どちらの場合も、基本研修として50時間の講義と演習を受講した上で、それぞれの類型で必要な実地研修を受ける。修了後に都道府県の認定を受ければ、登録された事業者でたん吸引などを実施できる。
 一方、特定の利用者を対象とする場合は、重度訪問介護従事者養成研修と併せて20.5時間の基本研修と、その利用者に必要な行為についての実地研修を受ける。認定後は、その利用者に対してのみ、研修を受けた行為を実施できる。
 また、2015年度以降に介護福祉士国家試験を受験する人については、専門学校などの養成機関で、受験までに基本研修を受講する。実地研修については「毎年十数万人もの受験者がいる」(厚労省担当者)ことから、資格取得後に登録された事業者で受けられる。取得前に実地研修を修了すれば、取得後にまた実地研修を受ける必要はない。

■登録事業者の要件、医療関係者との連携求める
 たん吸引などのケアを実施する事業者は都道府県に登録する必要があり、登録要件が課される。具体的には、▽医師の文書による指示▽介護職員と看護職員との間での連携体制の確保や適切な役割分担―などの「医療関係者との連携に関する事項」と、▽たん吸引などの記録の整備▽医療関係者を含む委員会の設置やヒヤリ・ハット事例の蓄積―といった安全確保措置。
 また、介護職員らを対象に基本研修と実地研修を行う研修機関の登録要件としては、▽たん吸引などの実務について医師や看護師らが講師となる▽都道府県に対して研修の実施状況を定期的に報告する▽研修修了者に関する帳簿を作成し保存する―ことなどを挙げている。

■法改正プロセス、「意見いただくべきだった」―宮島老健局長
 前回の会合では、同検討会での最終的な取りまとめが行われる前に、改正社会福祉士及び介護福祉士法案が国会に提出された点について批判が続出した。これについて同日の会合で厚労省の宮島俊彦老健局長は、「途中の過程で事前に(委員に)はかるプロセスが欠けていた点については、意見をいただくべきだったと申し訳なく思っている」などと陳謝。その上で、「(制度の)円滑な施行については、厚生労働省において実施させていただくということでご理解いただきたい」と述べた。


「ベストパートナー詐欺」被害者出版 「笑って泣ける」介護実用書
産経新聞 7月24日(日)7時55分配信

  荒木経惟さん(左)に激励される「カイゴッチ38の心得」の著者、藤野ともねさん =世田谷区下北沢(写真:産経新聞)
 新宿区在住のフリーライター、藤野ともねさん(54)が、6年にわたる父親(88)の介護生活をつづった「カイゴッチ38の心得」(シンコーミュージック・エンタテイメント、1365円)を出版した。父親が高齢者狙いの投資詐欺会社に全財産を預けてしまったことが発覚するなど、過酷な実体験をつづる。一方、「介護はシュールレアリスム」と諦観し、痴呆が進む父親の奇想天外な日常を一人娘の視点から慈しみとシニカルなジョークを織り交ぜて描いており、具体的な対処法を列記した「笑って泣ける」実用書だ。(重松明子)
 介護生活最大の試練は、父親が実体のない投資会社「ベストパートナー」に、全財産5400万円を預けてしまったことだ。大みそかに身に覚えのない豪華なお節料理が届いたことから事態を察知。会社に乗り込んで分割返金の約束を取り付けるも、入金は3回で途絶え会社は消えた…。
 ドラマのようにスリリングな出来事がつづられるなか、成年後見人や刑事告訴の手続き、被害者の会結成など、被害回復のために取るべき行動や相談窓口が明示されて分かりやすい。
 奔走のかいあって今年1月、ベストパートナーの会長は逮捕された。しかしその後の返金のめどはたっていないという。「理解力の衰えた高齢者は巧みな勧誘にコロッとだまされる。家族が常に変化に目を配ることが必要。だけど、起きたことは仕方がない。後悔しないようにやれることをやるだけ」と、カラッと話す藤野さん。「介護のトラブルも早期発見、早期対処が大事。一人で抱え込まずにプロの手をどんどん借りましょう」と呼びかけた。
 「ベストパートナー事件」以外のノンフィクションも臨場感たっぷりだ。
 「お父さまが、送迎バスで隣席の女性(おばあさん)の胸や太ももを触るので困るという声が…」というデイサービスからの電話に、「思わずカッとして汗が吹き出すが、『やるやんけ』と思ったのも事実」と率直に書く。味覚が衰えて同じ菓子を大量に買い込んだり、足腰が弱いのに遠くの街で迷子になったり…。
 そんな父親を通して気付いた認知症発症の見極めポイント、行政サービスや助成金の活用の仕方、安価で便利な介護衣料の情報などが詰まっている。
 出版のねらいは「頑張らない介護」の提唱だ。「悲観することも多いけど、俯瞰(ふかん)してみれば介護のなかに笑いのツボはたくさんある。同じ立場の人に、思い詰めないで笑っていようと呼びかけたい」。趣味に没頭したり買い物や外食、飲み会など、ちょっとした息抜きを組み込むことが共倒れにならないコツという。自らの介護人の立場を育成ゲームになぞらえて「カイゴッチ」と名付けた。
 「ともねさんは人間が大きくなったね」と、成長に目を細めるのは写真家の荒木経惟さん(71)。編集者や被写体として仕事をともにした旧知の仲である。荒木さんは「深刻になりがちな介護を、驚きや笑いにしちゃうパワーがいい。おやじと娘が漫才やってるみたいで、一気に読んだよ」。
 ベストパートナー元会長の裁判は、6月下旬に初公判が行われた。事態が理解できずどこ吹く風の父親をかたわらに、「絶対に許さねぇ」と義憤にかられる藤野さんの奮闘はまだ続く…。


刺し身飲めず死亡 施設側に賠償命令 茨城
産経新聞 7月26日(火)7時56分配信

 平成16年11月に筑西市の介護老人保健施設「協和ヘルシーセンター」で、パーキンソン症候群の男性=当時(86)=が昼食の刺し身を誤って丸ごと飲み込み、その後、死亡したことをめぐり、死亡は施設の管理ミスが原因とする遺族らの損害賠償請求訴訟で、水戸地裁は6月、原告の主張を大筋で認め運営する医療法人「恒貴会」に支払いを命じる判決を出した。
 この地裁判決に関し、佐藤大志弁護士は25日、水戸市内で会見し、「パーキンソン病などの患者が十分な介護体制のないなか、食事をうまく飲み込めず死亡する事案は多い。同種施設の管理体制に警笛を鳴らした」と意義を強調した。同訴訟については慰謝料の金額認定を不服として控訴している。
 地裁判決によると、男性は食事をうまく飲み込めず、食事をペースト状にして食べさせるよう施設に伝えてあったのに、施設はすしや刺し身などをそのまま提供していた。地裁判決は「誤嚥(ごえん)の危険性が高いことを十分予想できた」として、施設の過失を認定した。


新法への骨格提言取りまとめで議論スタート-障がい者総合福祉部会
医療介護CBニュース 7月26日(火)22時36分配信

  内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会は16回目の会合を開き、「障害者総合福祉法」(仮称)に関する骨格提言の取りまとめに向けて議論を始めた(7月26日、厚労省内)
 内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会(部会長=佐藤久夫・日本社会事業大教授)は7月26日、16回目の会合を開き、障害者自立支援法に代わる新法「障害者総合福祉法」(仮称)に関する骨格提言の取りまとめに向けた議論を始めた。会合では、同部会の作業チームが報告した検討結果を踏まえて作成された骨格提言の素案が、初めて示された。
 佐藤部会長らが示したのは、「障害者総合福祉法(仮称)骨格提言素案」。素案には、▽選択と決定(支給決定)▽利用者負担▽報酬と人材確保▽支援(サービス)体系―などの項目ごとに提言が盛り込まれたほか、今後は医療分野など「関連する他の法律との関係」なども追加される予定だ。
 「選択と決定(支給決定)」では、障害程度区分について、障害種別を超えた支給決定の指標とするには問題が大きいと指摘。自らが求める支援に関するサービス利用計画を障害者本人が策定し、市町村は支援ガイドラインに基づいてニーズのアセスメントを行うことなどを提案している。
 「利用者負担」では、障害を持たない人との平等性の観点から、光熱費など誰もが支払う費用は障害者本人の負担とする一方で、医療・リハビリテーションなど、障害に伴って必要になる支援は無料にすべきだとしている。また、自立支援医療制度の利用者負担をなくすことも提案。ただし、障害者の医療費を無料にするのでなく、障害に伴う医療費の自己負担のみの無料化を強調している。
 「報酬と人材確保」では、障害者のサービスに対する選択権と請求権を保障するために、必要な人材と適正な事業報酬を確保すべきだと指摘。事業報酬では、利用率90%以上で採算が取れるよう設定されている入所施設の報酬額を、利用率80%程度で採算が取れるようにすべきだとしている。さらに、障害者福祉の従事者の年収水準が国家公務員の「福祉職俸給表」と同程度になる事業報酬にするよう提案している。
 「支援(サービス)体系」では、▽介護給付▽訓練等給付▽地域生活支援事業―に大別されている現行のサービス体系について、「介護保険との整合性を意識したもの」だとして見直しを提案。具体的には、▽グループホームとケアホームを一本化などした施設での「居住支援」▽居宅介護や移動介護を含む「個別生活支援」―などを全国共通の仕組みとして位置付ける。さらに、地域生活支援事業は、地域の実情に応じて提供される「市町村独自支援」として提供できるようにする。
 8月上旬の次回会合では、この日の会合で示された素案をめぐる委員からの意見を反映させた修正案が、この日示されなかった項目を加えた上で提示される予定。8月末には、同部会で骨格提言として取りまとめる方針だ。

■障害児・者実態調査で修正案
 会合ではこのほか、今年度中の本格実施を予定している「生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」について、調査のための訪問を拒否する場合などの窓口を自治体に加え、厚生労働省にも設ける修正案が示された。前回会合で委員から、調査に自治体や民生委員がかかわることに対して、障害があることを知られたくない人への配慮が必要との批判が出たことを踏まえたもの。


入院短縮を目指し「目標値」設定を提案-厚労省、精神病床の認知症患者を対象に
医療介護CBニュース 7月26日(火)23時31分配信

  「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」の会合(7月26日、厚生労働省)
 厚生労働省は、7月26日に開かれた「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」で、認知症患者が精神病床に入院する期間を短縮するため、退院に関する「目標値」を設定する案を提示した。また同省は、9月に開催される次回会合で、今年5月以降の検討チームでの議論の取りまとめ案を示す方針を明らかにした。
 退院に関する「目標値」を設定する案は、厚労省が作成した「精神保健医療福祉改革ビジョン」の基本姿勢である「入院医療中心から地域生活中心へ」を推進する施策の一環として示された。
 厚労省は、精神病床で治療に当たる認知症患者の約50%が半年以上入院している点に着目。患者が入院治療を終える時期を「目標値」として定めることを提案した。具体的な数値としては、患者の50%が退院する時期を、「1か月後」「2か月後」「3か月後」「4か月後」「5か月後」のいずれかに短縮することを提示している。目標達成の時期を、第7期の介護保険事業計画が終わる2020年に定めることも提案した。

■退院後の“受け皿”の整備を求める意見が相次ぐ
 この提案に対し、構成員からは「(退院した認知症患者を)地域で受け入れる体制が、まだ十分ではない。その結果、家族が苦労している」(野村忠良・東京都精神障害者家族会連合会会長)、「入院患者の病状が安定しても、(家族や地域で患者を)受け入れることができない、では無理に退院させても意味がない。在宅介護をどのようにサポートするかを考えるべき」(東憲太郎・医療法人「緑の風」理事長)など、認知症患者の退院を促すと同時に、患者が地域に戻った後の“受け皿”の整備を急ぐべきとする意見が相次いだ。

■精神病床の認知症患者、26年には9.2万人に-厚労省が推計
 厚労省は、提案に先立ち、精神病床における認知症患者数の変化を推計したデータを示した。推計によると08年に5.2万人だった入院患者は、14年には6万人を突破。20年には8万人近くになり、26年には9.2万人に達するとしている。
 また、同省の提案に先立ち行われたヒアリングでは、朝田隆構成員(筑波大大学院教授)が、認知症に関する疫学調査の結果を発表。若年性認知症について、茨城県や熊本県、徳島市など5県2市で実施した調査の結果などから、「全国で3万7000人余りの患者がいると推定される」と述べた。


福祉医療機構の貸付事業、審査額が大幅増
医療介護CBニュース 7月26日(火)20時12分配信

 医療機関や介護老人保健施設(老健)が福祉医療機構に融資を要請し、同機構で昨年度に審査した金額は、「医療貸付事業」が2097億円、「福祉貸付事業」が2595億円だったことが7月26日、明らかになった。前年度に比べ、医療貸付事業は約1.7倍に、福祉貸付事業は約2.3倍に大きく伸びた。厚生労働省の独立行政法人評価委員会医療・福祉部会に同機構が報告した。
 同機構は、「東日本大震災の影響が表れるのは今年度以降」とした上で、「医療機関の耐震化整備に対する融資率を引き上げるなど、利用者のニーズに迅速に対応した結果」と分析。昨年度の業務評価の自己評定を、両事業とも最高評価の「S」とした。
 同機構によると、審査額と融資を決めた額はほぼ同じだが、融資までにはタイムラグがあり、昨年度中に融資していない例もあるという。
 医療貸付事業の審査額を施設別に見ると、病院が1706億円、診療所が41億円、老健が341億円など。福祉貸付事業の審査額は、特別養護老人ホームなどの老人福祉関係施設が2089億円、児童福祉関係施設が373億円、障害者福祉関係施設が104億円などだった。

■昨年度の業務、5項目が最高評価
 同機構が昨年度の業務評価の自己評定を最高の「S」としたのは両事業のほか、「効率的かつ効果的な業務運営体制の整備」「業務管理(リスク管理)の充実」「退職手当共済事業」で、計5項目。2番目に良い「A」は「福祉医療経営指導事業」など9項目、「B」は「心身障害者扶養保険事業」など2項目だった。「C」「D」はなかった。


【中医協】改定のスケジュール、秋口にも
医療介護CBニュース 7月27日(水)18時3分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)は7月27日に総会を開き、政府・与党がまとめた税と社会保障の一体改革案について議論した。委員からは、外来患者の窓口負担に100円程度を上乗せする「受診時定額負担制度」に対する批判が集中。改革案に盛り込まれた診療・介護報酬の体系的な見直しに向け、厚生労働省側は、秋口にも今後のスケジュールを示す見通しだ。
 一体改革案では、受診時定額負担の導入によって、高額療養費の自己負担の上限額を引き下げるための財源を確保する方向性が示されている。
 診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、医療保険制度に基づいた窓口負担に一定額を上乗せすることについて、「加入者全体の共助という国民皆保険の基本的な概念を大きく突き崩すという点で極めて問題だ。財政中立という技術上の問題で乗り越えることは決して許されない」と非難した。
 また、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「財源について、(改革案の中に)保険料の見直しが書かれていないというのはどういうことだ」と疑問を呈した。その上で、「特に大企業の健保組合などの保険料率が低い。これを協会けんぽ並みに引き上げるだけでも増収効果がある」と述べ、保険料に関する議論を求めた。
 受診時定額負担制度に関しては、社会保障審議会の医療保険部会で話し合うことになっているが、中医協での議論を求める意見が相次いだ。支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「患者の負担、あるいは保険財政に与える影響を考えると、中医協での議論なしで済ませるわけにはいかない」と強調。公益側の関原健夫委員(日本対がん協会常務理事)は、医療保険部会で方向性が決まる前の段階で、中医協としての見解をまとめる必要性を示した。

■来年度改定の議題を例示
 一方、厚労省保険局の鈴木康裕医療課長は、「2012年度改定はある意味、一里塚になる」とし、来年度の診療報酬改定の議題として、▽高度急性期の病院など、急性期医療への医療資源の集中投入▽亜急性期と慢性期医療の機能強化▽看取りを中心とした在宅療養支援機能の強化▽訪問看護に関する給付費―などを例示した。


【中医協】社保審分科会と初の合同会議へ-診療・介護報酬の同時改定控え
医療介護CBニュース 7月27日(水)21時53分配信

 厚生労働省は、中央社会保険医療協議会(中医協)と社会保障審議会・介護給付費分科会の合同による会議を近く開催する。診療報酬と介護報酬の同時改定を来年に控え、2つの分野にまたがる課題を話し合う。中医協による診療報酬改定の議論は10月以降に本格化する見通しで、それまでの開催を目指す。同省によると、これら2つの諮問機関が合同で会議を開くのは初めて。
 保険局の鈴木康裕医療課長が7月27日の中医協総会で、合同会議の開催に向けて調整を進めていることを明らかにした。開催回数や具体的な日程などは今後詰める。同省の担当者は総会終了後、記者団に「なるべく早く開きたい」と語った。
 中医協と社保審・介護給付費分科会に所属する委員の人数は計50人を超え、全員が一堂に会すると効率的な議論を交わすのが難しくなる可能性もある。こうした状況を防ぐため、それぞれから代表者のみが参加する形も検討する。


「介護報酬に関する関係団体懇談会」設置へ-厚労省
医療介護CBニュース 7月28日(木)23時1分配信

 厚生労働省の大塚耕平副大臣は7月28日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)であいさつし、同省内に「介護報酬に関する関係団体懇談会」を設けることを明らかにした。
 大塚副大臣は、介護関係の団体から、介護報酬改定に対し意見を述べる機会を増やしてほしいという声が上がっているとした上で、こうした意見を集めるため、「改めて老健局長の下に、(関係団体を集めた)懇談会を設ける」と述べた。懇談会で出された意見や要望は、「介護給付費分科会でしっかり報告する」方針という。
 懇談会の開催時期や参加団体などは未定。


介護経営者と職員で「責任を区別すべき」-コンサル会社ウエルビーの青木代表取締役
医療介護CBニュース 7月28日(木)20時41分配信

 介護コンサルティングを手掛けるウエルビーの青木正人代表取締役は7月28日、東京都内で開かれたセミナーで講演し、小規模な介護事業所における経営について、「『わたしがやれるのだから、あなたも』と、すべての責任を職員に求める経営者もいるが、経営者と職員では責任(の内容)を区別すべき」と述べた。
 青木代表取締役は、経営者と職員の責務の違いについて、「結果の責任は経営者で、プロセス(過程)の責任は職員だ」と指摘し、若手職員であれば、行うべき職務通りに行動することが重要で、それにより利用者数が増えないなどの結果が出るのは、職務内容を決めた経営者の責任だとした。
 また、事業所での評価基準として、(1)達成度(成果実績)評価(2)プロセス評価(3)コンピテンシー(優秀な職員に共通する行動の特徴)評価―の3種類を挙げ、「誰をどの基準で評価するか明確にする必要がある」と述べた。具体的には、経営者は(1)に大きく比重を置く一方で、中間管理職は(1)と(2)、職員は(3)に比重を置いて、すべての基準で評価する。
 このほか、この日のセミナーでは社会福祉法人新座福祉会の渡邉昇平法人本部部長が講演し、自身で訪問介護事業所やグループホームなどを開設した経験から、「ケアマネジャーらが利用者を紹介してくれるのは、オープン後に実績を見てからだ」と指摘。このため、特に開設前の営業として、▽公共施設や行政関係の施設▽外を散歩している高齢者―を対象にチラシを使って宣伝したり、民生委員や高齢者の会合に出席して顔を覚えてもらったりする方法を紹介した。


新たなリハビリの「拠点」求める声、相次ぐ-介護給付費分科会でヒアリング
医療介護CBニュース 7月28日(木)21時39分配信

  リハビリ関係団体などからのヒアリングが行われた介護給付費分科会(7月28日、東京都内)
 社会保障審議会の介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)が7月28日に開かれ、リハビリテーションや福祉用具の関係団体からのヒアリングが行われた。リハビリ関係団体からは、在宅医や訪問看護ステーション、ケアマネジャーらと連携し、サービスを提供する新たな拠点を各地域に整備すべきとする意見が相次いだ。
 ヒアリングには、日本リハビリテーション病院・施設協会と日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本福祉用具・生活支援用具協会、日本福祉用具供給協会の関係者が出席した。
 日本理学療法士協会の半田一登会長は、リハビリの提供量を増やすと同時に、提供量の地域格差を解消するため、すべてのリハビリ専門職が配置された「共同利用型訪問リハビリステーション」の導入を提案した。「共同利用型訪問リハビリステーション」は、医師の指示の下、訪問看護ステーションや訪問介護事業所と連携しながら、在宅や介護施設、高齢者専用住宅などにリハビリのサービスを提供する機関で、3.5人以上のリハビリ専門職の配置を想定している。
 日本リハビリテーション病院・施設協会の浜村明徳会長は、あらゆるライフステージに対応し、継続的にリハビリを提供できるシステムを構築すべきと指摘。そのためにも、サービスを提供すると同時に、在宅医に対するリハビリ計画策定の支援やケアマネジャーに対する相談支援などを手掛ける「在宅リハセンター」を各地域に設置すべきと訴えた。
 日本作業療法士協会の中村春基会長は、▽通所リハビリテーションで在宅での生活課題の練習(社会適応練習)の実施▽リハビリ専門職とヘルパーの同行訪問▽地域包括支援センターへのリハビリ専門職の配置促進-を提言した。

■「個別援助計画の作成を事業所の指定基準に」―福祉用具供給協会
 福祉用具の貸与や販売を手掛ける事業者でつくる日本福祉用具供給協会の山下一平理事長は、「個別のサービス計画書の作成は、ほとんどの在宅サービスに義務付けられているが、福祉用具貸与にはない」と指摘した上で、サービス計画書に当たる「個別援助計画」の作成を事業所の指定基準として位置付けることは、「福祉用具貸与にこそ必要」と述べた。また、個別援助計画を作成することで、定期的なモニタリングや利用者の状態に合わせた用具の変更、それに伴う新たな計画の作成も促進されると指摘した。
 福祉用具の製造事業者でつくる日本福祉用具・生活支援用具協会の木村憲司会長は、来年度の介護報酬改定で福祉用具に関連する制度が変更された場合、製造事業者にも影響が及ぶとして、急激な変化を緩和する経過措置を求めた。

■要介護度改善へのインセンティブがある報酬設定を-池田委員
 リハビリ関係団体からの意見や要望を受け、池田省三委員(龍谷大教授)は、「特に通所リハの事業所の間では、(利用者の要介護度の改善の度合いに)ものすごくばらつきがある」とした上で、この状態を放置したまま、リハビリへの介護報酬を上げた場合、「悪貨が良貨を駆逐することになる」と述べた。また、要介護度の改善へのインセンティブがある報酬設定を導入する必要があると訴えた。


特養の居室定員、省令上「1人」へ-介護給付費分科会が了承
医療介護CBニュース 7月28日(木)22時58分配信

 細川律夫厚生労働相は7月28日、特別養護老人ホーム(特養)の居室定員基準を現行の「4人以下」から「1人」に変更する省令改正案を社会保障審議会(社保審)に諮問した。地方分権一括法が成立したことに伴い、省令上の基準にかかわらず、自治体が条例で居室定員を定められるようになることを踏まえたもの。同日開かれた社保審の介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に示され、同分科会はこれを了承した。
 居室定員基準を1人とするのは、特養と小規模特養(地域密着型介護老人福祉施設)。ただ、改正省令の施行時に存在している特養については、4人以下とする経過措置を設ける。
 改正省令の施行時期については、自治体による条例制定の状況によるため、「今後、自治体から意見を聴取した上で、遅くとも2013年4月1日までに施行する」(厚労省の担当者)方針だ。
 特養の居室定員を1人とする省令改正をめぐっては、介護給付費分科会が昨年9月に取りまとめた「一部ユニット型施設の基準等に関する審議のとりまとめ」の中で、同法の成立・施行後に、生活保護受給者が入所できる実態となることを前提に検討すべき、と提言していた。
 この省令改正案ではまた、同法に基づいて自治体が介護サービスの指定基準を条例で制定する際の基準も定めている。具体的には、▽従業者に関する基準と人数、居室などの面積、小規模多機能型居宅介護と認知症対応型通所介護の利用定員などは、条例の内容が省令に拘束される「従うべき基準」▽小規模多機能型居宅介護と認知症対応型通所介護を除く各サービスの利用定員は、合理的な理由の範囲内で地域の実情に応じて異なる内容を定められる「標準とする基準」▽その他の設備基準や運営基準は、省令にかかわらず内容を定められる「参酌すべき基準」―と規定している。

■定員5人以上の「強い減算規定」を提案
 特養の居室定員基準を自治体が省令上の基準にかかわらず定められるようになることを受け、厚労省はこの日の同分科会で、今後介護報酬を設定する上での考え方を提示。居室定員数で異なる介護報酬を給付することを提案するとともに、特に居室定員が5人以上の施設については、「報酬上強い減算規定を置くこととしてはどうか」とした。


31日目は自費でロング利用!? 介護保険のショートステイ
産経新聞 7月29日(金)7時55分配信

  特別養護老人ホームや老人保健施設などに6、7日間滞在するショートステイ。想定しなかったロング利用が増えている (本文とは関係ありません)(写真:産経新聞)

【ゆうゆうLife】

 要介護の高齢者が、特別養護老人ホームなどに6、7日程度滞在する介護保険の「ショートステイ」。本来は、家族が介護疲れを癒やし、息切れせずに在宅介護を続けるための仕組みだが、上限の30日を超える「ロング」の利用が目立っている。背景には、施設に入れない場合に“駆け込み寺”的に使われる実態がある。本来目的とは異なる使い方に現場の悩みも深い。(佐藤好美)
 関東地方に住む会社員、河野由香さん(36)=仮名=は今年、近隣に住んでいた祖父(91)と祖母(94)を相次いで亡くした。祖父母は超高齢だが、長いこと夫婦だけで自立して暮らしていた。しかし、リューマチと肺線維症のあった祖母が寝たきりになると、生活が一変した。
 高齢の祖父も要支援だが、「妻を家で介護したい」という強い希望があったので、朝夕は介護保険の訪問介護を利用。日中は親族が輪番制を組んで介護し、夜間は祖父が介護にあたった。
 しかし、祖母が要求を言う相手はいつも祖父。休日には様子を見に行く河野さんは「祖母はヘルパーさんや親族がいなくなると、祖父に『喉が渇いた』とか『おなかがすいた』とか『オムツがぬれた』とか言うんです。夜中も同じらしく、祖父は昼間に椅子から転げ落ちるほど疲れていました」と言う。
 そんなある日、祖父が体調を崩して入院。祖母は初めて特別養護老人ホームのショートステイを利用した。祖父が入院生活でのびのびしているのを見た親族らが「高齢のおじいちゃんに、もう在宅介護は限界では」と考えていると、ケアマネジャーがこう言ったという。
 「でしたら、このままショートを連続利用もできますよ。特養は200人も待機者がいるから入所するのは難しい。でも、1カ月のショートを連続して利用する『ロング・ショートステイ』なら、実際は入所と同じです。月末の1日分は自己負担になるので、費用が少しかさむことだけ理解してほしいんですが」
 なぜ、1日だけ自費にすれば入所せずに入所と同じ生活ができるのか。親族は皆、首をひねった。
 しかし、河野さんは言う。「祖父が在宅介護をするのはもう無理だから、親族としてはロングでもショートでも何でもいい。特養のラウンジでテレビを見ている他の入所者さんに比べて、要介護5の祖母は圧倒的に状態が重いから、待機者リストを飛び越せるのも妥当だと思う。だったら重い人を優先入所にすれば、ロングショートなんて変なこともしなくていいのに、って思いました」

 ■増える施設代わりの緊急利用 本来目的に使いにくさも
 厚生労働省はショートステイ(ショート)を「在宅生活を維持するためのサービス」(老健局振興課)と位置づけており、介護報酬の請求は連続30日が上限だ。
 河野さんがケアマネジャー(ケアマネ)から「月末の1日分は自己負担で」と言われたのは、この規定があるからだ。31日目を自費にすることで、30日の連続利用を“リセット”する意味がある。ショートにはさらに「認定有効期間のおおむね半分以下を目安に利用する」との解釈通知もあり、長期利用は「好ましくない」とされる。
 しかし、長期利用は珍しくない。ある特別養護老人ホームの関係者は「ショートのベッドの3分の1くらいがロングの利用者。理由があってロングになるので、なかなか家には帰れない。必死で行き先を探すが、3、4カ月で行き先が見つかると、すぐにまたロングの人が入ってきて数が減らない」ともらす。
 長期になる理由は、東京都社会福祉協議会の「ショートステイのあり方検討委員会」が平成20年にまとめた報告書『ショートステイから見える在宅福祉・介護保険の今』からもうかがえる。アンケートで「利用限度額を超えたショートの利用がある」としたケアマネは37・7%に上った。
 「限度額の超過=長期利用」とは限らないが、理由を見ると、「自宅での生活が困難で1人にできないが、施設に入れない」「特養入所までのつなぎで利用した」「家族に暴言暴行があり、在宅復帰ができなかった」など、施設入所代わりにショートを利用した様子が浮かぶ。
 同検討委員会の伊藤圭委員長(白十字ホーム相談員)は「介護者が入院したとか、単身で認知症がひどくなって近所からクレームが出たとか、ロングの人は前よりも確実に増えている。ケアマネが『行き先がないときはとりあえずショート』と駆け込み寺的に理解している面もあり、ショートの使い方そのものが変わってきたように感じる」という。
 施設代わりのやむにやまれぬ長期利用が増える一方で、ショートには本来目的での使いにくさも指摘される。「2カ月以上も前に予約が必要で、急な利用ができない」「入所したら、日常生活動作(ADL)が落ちた」などは典型だ。
 また、ケアマネが家族の意向を考慮するあまり、サービスがショートの利用に偏る傾向も指摘される。しかし、伊藤委員長は「ショートは本来、家族のリフレッシュが目的で、要介護者本人よりも家族の意向が反映されやすい。本人が明確に使いたい目的がある例は少なく、ケアマネが家族ニーズをくむのは致し方ない面もある」と悩ましい。

 ◆立正大学大学院の國光登志子講師の話「都会では特に、ショートの変則的な利用が慢性化している。致し方ない長期利用もあるが、行き先のないショートは『居場所がない』にもつながる。民間の居住サービスを充実させれば十分なのかという問題はある。ショートは家族のレスパイト(休息)が目的だが、要介護者本人も家とは違った体験ができる。それが本人にもメリットのあるものになるよう、ケアマネは社会資源の必要性やあり方に働きかけをすべきだ」


介護職員の処遇改善、報酬改定で対応を-全国知事会
医療介護CBニュース 7月29日(金)14時58分配信

 全国知事会はこのほど、今年度末で終了する予定の介護職員処遇改善交付金に関連し、来年度以降の処遇改善は原則、介護報酬改定で実現すべきとの意見を取りまとめた。
 7月28日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)に、全国知事会として要望書を提出し、福田富一委員(全国知事会社会文教常任委員会委員長)が説明した。
 全国知事会が来年度以降の介護職員の処遇改善策に関して各都道府県にアンケート調査を行ったところ、「介護報酬改定で対応すべき」との回答(24)が、「交付金を継続すべき」(19)と「どちらとも言えない」(4)を上回った。また、介護報酬改定で対応すべきとの回答が過半数に達していたことから、「報酬改定による恒久的な処遇改善策を講じるべき」との方向でまとまった。
 ただ、介護報酬の引き上げに伴う急激な保険料の上昇や地方負担の増大などについて懸念を示しており、こうした事態を招かないよう「国が財政責任を果たすべき」とした。その上で、国による財政責任が果たされない場合は、課題の見直しを行った上で現行の介護職員処遇改善交付金を継続するよう求めている。


高齢者虐待、「介護する側のケアも」-介護関係者がシンポジウム
医療介護CBニュース 7月29日(金)20時11分配信

  特別養護老人ホームや地域包括支援センター、家族介護の関係者が意見交換したシンポジウム「高齢者虐待の現状・背景と課題への向き合い方」(7月29日、東京都内)
 シンポジウム「高齢者虐待の現状・背景と課題への向き合い方」が7月29日、東京都内で開かれ、特別養護老人ホームや地域包括支援センター、家族介護の関係者が意見交換した。参加したパネリストからは、日本女子大の渡部律子教授が「虐待は裏にある複雑なメカニズムを解明しないと解決できない」と述べるなど、虐待された高齢者だけでなく、介護職や家族介護者など介護する側にもケアすることが問題の解決につながるとの声が上がった。
 「お年寄り地域福祉支援センターとびうめ」(金沢市)の中恵美センター長は、70歳代男性への虐待に対応した際、妻は認知症、娘は介護疲れでうつ状態、息子は軽度の知的障害があるにもかかわらず障害者手帳を持たない状態だったことが判明し、家族への支援も行ったケースを紹介。「高齢者虐待は介護者からのSOSだ」と指摘し、虐待の背景にあるさまざまなニーズに向き合うことが大切だとした。
 社会福祉法人阪神共同福祉会(兵庫県尼崎市)の中村大蔵理事長は、「(広い意味での)虐待は、高齢者が自由に出入りできない施設に入所した時点で始まっているが、それを介護職はあまり意識していない」と指摘し、自身が施設長を務めていた特養で、夜間・早朝以外の出入りを自由にした取り組みを紹介。この取り組みを始めてから、職員と入所者の人間関係が改善されたと報告した。
 また、高齢者介護に対する国民の無関心が虐待などにもつながっているとして、「介護者側や施設側が、(国民に)介護現場をもっと知ってもらう努力をしなければならない」と訴えた。

■介護者にも認定制度を
 「豊中市老人介護者(家族)の会」(大阪府豊中市)の西野玲子副会長は、介護の長期化や“老老介護”の増加などにより、介護者を取り巻く状況そのものが悪化していると説明し、「わたし自身、魔が差して死のうと思ったことは何度かある」と述べた。特に男性介護者は、自ら助けを求めることに抵抗感を示すなどの特徴があると指摘。独りで悩まず、本音を話せる場を提供することが必要だとした。さらに、「要介護認定のように、介護者にも認定制度をつくり、身体状況や経済的状況で判定して、必要なら地域包括支援センターにつなぐなどしてほしい」と述べた。
 シンポジウムのコーディネーター役を務めた渡部教授は、介護職について、「いつ虐待が発生してもおかしくない労働条件だ」と述べ、介護職が自身の状態を把握して、危険だと判断したら独りで抱え込まずに周囲に伝えられるようトレーニングする必要があるとした。さらに、介護職からの訴えに対しては、「きちんとピックアップしてケアできるようなシステムが求められる」との考えを示した。


特定患者の疾患構成、医療療養と大差なし-中医協・慢性期分科会が報告書案
医療介護CBニュース 7月29日(金)22時33分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協)の「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」(分科会長=池上直己・慶大医学部教授)は7月29日の会合で、報告書案を大筋で了承した。一般病棟に90日を超えて入院する「特定患者」と、医療療養病棟の入院患者では、疾患構成に大きな差がなかったとする「医療施設・介護施設の利用者に関する横断調査」の分析結果などを、前回会合に厚生労働省側が示した素案に追記した。
 報告書案は、▽昨年度診療報酬改定の影響▽医療区分1の患者の実態▽慢性期入院医療の実態▽認知症患者の状態像に応じた評価の在り方▽医療療養病棟での医療の質―の5項目について検証する内容。遅くとも9月中に中医協総会に報告し、来年度に予定されている診療報酬改定に向けた中医協総会での議論に活用される。
 「慢性期入院医療の実態」では、一般病棟と医療療養病棟の入院患者の疾患構成の比較を素案に追記した。それによると、医療療養病棟に比べ、一般病棟では「骨折」や「悪性腫瘍」、「肺炎」の割合が高いが、特定患者に限ると「脳血管疾患」や「まひ・廃用症候群」の割合が増え、医療療養病棟に近い傾向になった。
 特定患者は、一般病棟入院基本料に比べて点数が低い「特定入院基本料(包括点数)」の算定対象になるが、人工呼吸器装着など12の「特定除外項目」のいずれかに該当すれば、入院が90日を超えても一般病棟入院基本料を算定できる。
 報告書案では、診療報酬明細書(レセプト)を基に分析したところ、特定患者のほとんどが特定除外項目に該当すると指摘している。

■コスト調査は参考程度に
 また報告書案では、「昨年度診療報酬改定の影響」について、コスト調査の結果を素案に追記した。この調査では、医療療養病棟がある病院の2009年6月と昨年6月の収支状況を比べるため、1097病院に調査票を送付し、358病院から有効回答を得た。
 調査結果によると、昨年6月の1施設当たりの収支差額は466万円で、09年6月から177万円改善。また、すべての病床が医療療養病床で、09年6月と昨年6月で病床数に変化がなかった病院の収支差額を見ても、看護配置20対1病棟がある病院(7病院)、25対1病棟がある病院(16病院)とも改善していた。
 ただ、委員からは、▽入院患者の医療区分が分からない▽回答した病院数が少ない▽レセプトを基に医療機関の収入を調べた「レセプト調査」では、08年度と昨年度の結果を比べると、看護配置20対1病棟は収入が増えた一方、25対1病棟では減っていた―ことなどを理由に、コスト調査の信頼性を疑問視する意見が相次いだ。池上分科会長は「あまり重きを置く結果ではない」と述べ、参考程度にとどめるべきだとの認識を示した。

■横断調査の継続的な実施を提言
 会合ではこのほか、▽「横断調査」を今後も継続して実施する▽医療機関に負担を掛けずに患者の実態を把握するため、電子レセプトデータの活用を進める―ことを中医協総会に提言すべきだとの意見があり、了承された。
 

7月4日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 7月17日(日)10時05分9秒
  各団体が復興提言の具体化に向け要望-連絡協議会
医療介護CBニュース 7月4日(月)23時2分配信

 医療・介護団体で構成する「被災者健康支援連絡協議会」(代表=原中勝征・日本医師会長)は7月4日に会合を開き、厚生労働省から「東日本大震災復興構想会議」が6月下旬に取りまとめた提言について説明を受けた。各団体からは提言の具体化に向けた要望などが出た。会合後、事務局長を務める横倉義武・日医副会長が明らかにした。
 横倉事務局長によると、意見交換では日本看護協会から「仕事を失った看護職が職を探しているが、マッチングがうまくいかない」との報告や、日本放射線技師会から「被ばく量チェックについての窓口を一本化してほしい」などの意見が出たという。
 横倉事務局長は、窓口の一本化などについては可能な限り早急に政府に要望する考えを示す一方、同協議会としての2回目の要望書提出は「できれば7月中にしたい」と述べた。


避難住民へのサービス確保で法案=事務処理で特例、財政支援も―総務相
時事通信 7月4日(月)19時12分配信

 片山善博総務相は4日、福島第1原発事故による避難者を受け入れている福島県内の11市町村長らと福島市内で意見交換し、避難者が住民票を移さなくても避難先自治体から介護や教育などの行政サービスを受けられるようにする特例法案の骨子を提示した。避難元自治体が提供できないサービス事務を列挙、国がそれを告示し、避難先自治体に代行してもらう仕組みが柱となっている。
 同相は意見交換後、記者団に「延長国会にできるだけ早く法案を提出したい」と表明。サービスを提供する受け入れ自治体には、地方交付税の増額や補助金などで財政支援する考えも示した。


来場は求人数の半分 福祉の就職相談会
紀伊民報 7月4日(月)17時2分配信

  【福祉・介護のしごとフェアで施設担当者と面談する来場者(3日、和歌山県田辺市文里2丁目で)】
 紀南福祉人材バンクなどが主催する就職相談会「福祉・介護のしごとフェア」が3日、和歌山県田辺市文里2丁目のホテルであった。来場は昨年より11人多い100人で、求人はさらに多く近年最高の200人。福祉・介護の人手不足が浮き彫りになった。
 フェアは福祉の仕事に認識を深めるとともに、人材や専門職の確保が狙い。毎年、夏と冬の年2回開催している。今回は田辺市や周辺町から32の福祉事業所と施設が参加。来春新設の施設もあり、正規職員の求人割合が例年より多かった。
 来場者は希望する事業所と面談したり、社会福祉士や介護福祉士など資格取得の相談コーナーに列をつくった。
 目立ったのは転職希望者。みなべ町の会社員男性(31)は「参加して男性の求人も多いことが分かった。働きながら資格を取得し、ステップアップしたい」、白浜町の会社員男性(39)も「給料は下がるが、社会貢献できる仕事にやりがいを感じる」と意欲を見せた。
 一方で、学生の姿は少なかった。人材バンクは「福祉系の専門学校、大学に案内を出しているが、人材はどこでも取り合い。都市部に流れがちだが、ぜひ地元で働いてもらいたい」と話した。
 ブースを出していた田辺市の特別養護老人ホームの担当者は「介護の仕事は人間性が重要。明るく、真面目な人材は常に求められている。資格がなくても育てられる環境がある」と呼び掛けた。


重度ALSの会話支援、看護要員以外も可に-厚労省が通知
医療介護CBニュース 7月5日(火)20時34分配信

 厚生労働省はこのほど、入院した重度のALS (筋萎縮性側索硬化症)患者のコミュニケーション支援について、従来の医療機関の看護要員に加え、患者の自己負担で付き添いにも認める通知を出した。医療機関内では認められていない自己負担による看護と明確に区別した。
 付き添えるのは、入院前から支援を行っているなど、患者とのコミュニケーション方法を熟知している「支援者」で、コミュニケーション支援以外の看護業務を行うことは認められていない。入院時には、患者や家族、支援者が支援内容の確認書に署名し、これを医療機関が保存する必要がある。また、医療機関が支援者の付き添いを入院の条件にしてはならないなどとしている。
 このほか、コミュニケーション支援を自治体による地域支援事業として任意に行えることも併せて通知した。地域支援事業は、65歳以上の人が支払った介護保険料や国、自治体の予算を財源にしている。


同時改定に向け「政府に提言ぶつけたい」-民主議連・長妻会長
医療介護CBニュース 7月5日(火)21時32分配信

  冒頭、あいさつする長妻昭前厚労相(7月5日、参院議員会館内)
 民主党の衆参両院の厚生労働委員会の所属議員を中心とした議員連盟「あるべき社会保障と財源を考える会」会長の長妻昭前厚生労働相は7月5日、同会の会合の冒頭であいさつし、来年度の診療・介護報酬の同時改定に向けて「(会として)政府に提言をぶつけていきたい」と述べた。
 長妻会長はまた、政府が決定した社会保障と税の一体改革案について、「同時改定に向けて前向きなメッセージが入ったと受け止めることもできる」などと一定の評価を示した。一方、高齢者医療制度の見直しのスケジュールが明記されなかったことなどを指摘し、「しっかりと見ていかないといけない」とも述べた。
 今後については、「超党派の議論が大変重要になる。この会を中心に、非公式的にまず自民、公明と議論をしていきたい」とした。
 事務局長の柚木道義衆院議員もあいさつで、同時改定に向けて「この会の中でもしっかりと深掘りをして、場合によっては党や(首相)官邸側に働き掛けを行いたい」と述べた。

■党代表選で「社会保障への意見聞くべき」
 長妻会長はあいさつで、菅直人首相の退陣後に行われる党代表選にも触れ、「いずれ近い時期にやってくる。立候補される方々に社会保障についての意見を伺うような仕掛けが必要ではないか」との考えを示した。


注意喚起中の介護ベッド用手すりで死亡事故-厚労省2度目の事務連絡後
医療介護CBニュース 7月6日(水)18時46分配信

 消費者庁はこのほど、消費生活用製品の重大製品事故について発表した。福祉用具関連では、介護ベッド用手すりで死亡事故があった。同種の事故については、消費者庁の依頼を受けた厚生労働省が、事故が起こる可能性があるとして2度の事務連絡を行い、注意喚起していた。
 消費者庁によると、事故は今年6月9日に、三重県の介護施設で発生。介護ベッドの片側に設置された2つの手すりのすき間に、70歳代女性の首が入り込んだ状態で発見され、女性はその後死亡した。現在、女性が利用していたパラマウントベッドの「KA‐16」と事故原因との関連性などを調査中だ。
 介護ベッドなどの手すりのすき間に体を挟む事故が相次いでいる問題では、厚労省が昨年10月、注意喚起を促す事務連絡を都道府県あてに行った。しかし、その後も事故が発生し、自治体から現場に連絡が伝わっていないケースが判明。消費者庁は厚労省に対して再度の注意喚起を依頼し、今年2月には厚労省が再び事務連絡していた。
 今回はパラマウントベッドが、すき間を埋めるために無償配布中の簡易部品について、事故のあった施設にも案内していたが、施設側が簡易部品を入手していなかった。消費者庁では、同製品の片側に、簡易部品を使わずに手すり2つを付けている場合は、すぐに使用をやめてメーカーに問い合わせるよう注意喚起している。
 福祉用具関連ではこのほか、車いすに関する事故が2件発生。5月14日には80歳代男性が、ベッドから車いすに移乗する際に車いすが回転して転落。背部を骨折する重傷を負った。5月31日には、ハンドル型の電動車いすを使っていた70歳代男性が側溝に転落しているところを発見され、病院への搬送後に死亡が確認された。


介護能力評価の実証事業、「障害者施設も」-介護人材WGで提案
医療介護CBニュース 7月7日(木)18時14分配信

 介護人材の能力を7段階で評価する仕組みを検討している政府の「実践キャリア・アップ戦略 専門タスク・フォース 介護人材ワーキング・グループ(WG)」は7月7日の会合で、介護現場で今年10月以降に行う実証事業の進め方について、下部組織の小委員会から報告を受け、意見交換した。委員からは、実証事業の対象に障害者施設を加える提案などが上がった。
 現在検討されている実証事業の進め方の案では、特別養護老人ホームや訪問介護事業所、認知症高齢者グループホームといった介護サービスの事業所を対象としているが、障害福祉サービスの事業所は対象になっていない。
 事務局では、7月末から8月初旬にも実証事業の進め方を固め、委託事業者の公募を始める方針。
 同WGは今年4月に、介護人材の能力を7段階で評価する際の基本的な考え方などを盛り込んだ論点整理案を大筋で了承。これを受けてWGの下に小委員会を設置し、▽具体的な能力評価基準の原案▽能力評価基準の原案が妥当な内容か判断するための実証事業の進め方―について議論している。


「何でも屋」化するケアマネ-介護代行や近隣トラブル対応まで
医療介護CBニュース 7月8日(金)20時52分配信

  担当が不明確な業務に関するケアマネの業務実態
 ホームヘルパーがいなければ自分で介護までこなす上、利用者が起こしたトラブル処理のために謝罪にも出向く。それが本来の業務ではないと知っていながら-。そんなケアマネジャーの業務実態が、東京都介護支援専門員研究協議会の調査で明らかになった。同協議会では、関連職種間の業務分担の不明確さや成年後見制度の普及の遅れが、ケアマネの「何でも屋」化を招いたと分析している。
 調査は今年3月に実施。東日本大震災の影響が小さいと考えられる近畿地方以西で特定事業所加算を取得している2873事業所から500事業所を抽出し、そこに勤めるケアマネを対象とした。このうち、38.4%に当たる192人から回答を得た。
 質問では、利用者が起こしたトラブルへの対応など、担当が不明確な業務について実際に行うかどうかと、その業務が法的にケアマネの業務だと考えるかどうかについて聞いた。
 その結果、利用者が近隣トラブルを起こして苦情が寄せられた際、自ら謝罪すると答えたケアマネは72.3%に上った。一方で、これを業務だと考えるケアマネは42.5%にとどまった。
 また、利用者が無賃乗車などを起こした場合には「自ら費用を立て替える」ケアマネが19.9%いたのに対し、業務だと考えているのは2.9%だった。
 金銭管理では、滞った公共料金の支払いを代わりに行うとする回答が22.4%(業務だとする回答は7.6%)、日常的な生活費を代わりに引き出すとする回答が5.2%(同0.6%)あった。

■申請書類の署名代筆も
 介護保険の更新や要介護認定区分の変更の申請では、署名も含めて申請書類を代筆するケアマネは27.6%いたが、業務だと考えているのは11.7%だった。同様の傾向は介護保険関連だけでなく、障害福祉サービスや、健康保険の限度額適用認定証などの申請でも見られた。

■介護サービス提供、ヘルパーに断られれば代行も
 一定の条件下で認められている利用者への軟膏の塗布については、「代わりに軟膏を塗布する」と答えた人が20.9%いる一方、業務だと考える人は2.3%だった。条件付きで行える一包化されていない内服薬のセッティングでも、「代わりに内服薬をセッティングする」と答えた人が25.0%に達したが、業務だと答えた人は6.9%だった。

■成年後見人の不足も原因
 同協議会の担当者は、この状況について、「困っている利用者のために何でもしてあげる“いい人”が多い」と指摘する一方で、「介護サービスの提供では、ヘルパーがどの範囲まで行えるか明確に説明できない場合もあるのではないか」と分析。申請書類の代筆や金銭管理などについては、「(本来行うべき)成年後見人の担い手不足が原因にある」としている。
 同協議会はこの調査結果を踏まえ、引き続きケアマネの業務範囲に関する検証を進めたい考えだ。


一体改革、医療・介護の法案提出は来年めど-集中検討会議
医療介護CBニュース 7月11日(月)16時29分配信

 社会保障と税の一体改革について、政府は7月11日、「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長=菅直人首相)を開き、民間幹事委員との意見交換を行った。この中で細川律夫厚生労働相は、医療・介護分野の改革に関し、基盤整備のための法案提出を2012年をめどとするなどのスケジュールを示した。
 この日は、先に決定した一体改革の「政府・与党案」を民間幹事委員に報告。このうち、社会保障改革の進め方について、細川氏が説明した。
 医療・介護分野に関しては、社会保障審議会(社保審)や中央社会保険医療協議会(中医協)などを検討の場として、診療報酬・介護報酬の改定に反映させるとともに、病院・病床機能の再編やマンパワーの増強、外来受診の適正化など、改革に関する基盤整備のための一括的な法整備を目指し、12年をめどに法案を提出する考えだ。
 さらに、高額療養費制度の見直しと受診時定額負担の導入、総合合算制度の新設、低所得の第1号被保険者(65歳以上)の介護保険料の負担軽減といった医療保険・介護保険の見直しについては、税制抜本改革と共に12年以降の法案提出を目指すとした。


介護保険料負担の第3段階を細分化へ-厚労省方針
医療介護CBニュース 7月11日(月)22時13分配信

 厚生労働省は、第1号被保険者の介護保険料負担段階のうち第3段階について、保険者の判断で所得区分を細分化できるようにする方向で検討を進めていることを明らかにした。第5期介護保険事業計画期間(来年度から3年間)の保険料についての措置で、被保険者の負担能力に応じた段階設定が狙い。7月11日に開かれた「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」で示した。
 第1号被保険者の介護保険料は、本人や世帯の課税状況などに応じて段階が設定されており、それぞれで金額が異なる。このうち、現行の第3段階の対象者は、世帯全員が市町村民税非課税で、公的年金などによる所得が80万円を超えている被保険者。厚労省の担当者によると、所得額に80万円を超える一定の基準額を設定し、現行の第3段階の被保険者を2段階に区分する。このうち、所得がその基準額に達していない人を特例第3段階とし負担を減らす一方、基準額を超えた人は第3段階とする方針だという。細分化する際の基準額は未定で、8月上旬をめどに示される予定だ。
 厚労省はまた、本人が市町村民税非課税で、世帯に市町村民税課税者がいる保険料負担段階第4段階の被保険者のうち、公的年金などによる所得が80万円以下の特例第4段階の措置について、第5期も継続する方針を示した。
 第3期から実施している保険料負担段階の多段階設定についても、引き続きの実施を求めた。

■1号と2号の負担割合、21%と29%へ
 厚労省は同日の会議で、第5期の介護保険料算定に当たっての計算方法などを示した。現行で第1号被保険者が20%、第2号被保険者が30%と規定されている負担割合は、高齢者の増加に伴い、第5期はそれぞれ21%、29%に変更する予定とした。確定値は8月上旬をめどに示される予定。


介護予防総合事業、市町村が事業者決定-厚労省
医療介護CBニュース 7月11日(月)22時14分配信

 厚生労働省は、来年4月施行の改正介護保険法に盛り込まれた「介護予防・日常生活支援総合事業」のうち、要支援者に対する介護予防サービスなどを提供する事業者について、新たに省令で定める基準に適合する事業者の中から、地域の実情に応じて市町村が決定するとの方針を示した。7月11日に開かれた「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」で示した。
 同事業は、市町村の地域支援事業として、要支援者や2次予防事業対象者への介護予防や、配食や見守りといった生活支援サービスなどを総合的に提供できるようにする事業。導入するかどうかは市町村が判断する。
 厚労省が示した同事業の仕組みのイメージによると、▽要支援者への介護予防サービス▽要支援者や2次予防事業対象者への日常生活支援のための事業▽要支援者に対するケアマネジメント―については、厚労省が新たに省令で定める基準に従い、市町村がサービス提供事業者を決定する。厚労省の担当者によると、この基準は現在の指定基準や人員基準などとは異なり、衛生管理や事故発生時の対応など利用者の保護に関する内容になる見通し。また、要支援者に対するケアマネジメントは、この省令による基準を満たす地域包括支援センターが担うが、指定居宅介護支援事業者への委託もできるようにする予定だ。
 このほか、市町村が事業者に対して支払う費用や、利用者負担額などについては、地域の実情に応じて市町村が決める。同事業を導入した市町村の要支援者が、既存の予防給付を利用するのか、同事業による総合サービスを利用するかは、本人の意向と適切なケアマネジメントに基づいて市町村や地域包括支援センターが判断する。
 厚労省は、今年の秋に同事業に関する基本事項を示した上で、年度内に事業運営やケアマネジメントなどを実施する際の参考となる「手引き」を作成する予定だ。


在宅ターミナル「家族の声も傾聴して」
医療介護CBニュース 7月11日(月)15時21分配信

 日本訪問看護振興財団の「在宅での看取りのケアセミナー~在宅ケアチームで取り組む看取り~」が7月10日、東京都内で開かれ、訪問看護師やケアマネジャーら約40人が参加した。セミナーでは「本人はもちろん、患者家族の気持ちや考えを傾聴することが大切」「デス・カンファレンス(利用者の死後、かかわったスタッフ同士で行うカンファレンス)の実施」など、在宅でのターミナルケアを行うポイントが紹介された。
 セミナーでは、在宅でのターミナルケアを手掛ける訪問看護ステーションの責任者やケアマネジャーが講演した。
 「あすか山訪問看護ステーション」(北区)の田中道子所長は、在宅でのターミナルケアを実現するには、本人の意向を重視すると同時に、家族の不安に寄り添う必要があると指摘。そのためには「家族の声や思いも傾聴し、関係性を築く必要がある」としたほか、▽家族にもできることを伝え、ケアへの参加を促す▽不安を感じた時や困った時、いつでも相談できる体制を構築する-といった取り組みも必要と述べた。
 「おもて参道訪問看護ステーション」(渋谷区)の看護師で、ケアマネジャーとしても活動する池田麻理氏は、在宅でターミナルケアを手掛けるケアチームを組織する際、ケアマネジャーが注意すべき点として、▽メンバーの専門性を生かす▽情報の共有を徹底させ、ケアに対する意思統一を図る▽ケアマネジャー自身も同行訪問し、情報を集める▽メンバーの意見に積極的に耳を傾ける▽デス・カンファレンスを行うことで、看取りの経験を共有すると同時に、スタッフのバーンアウトを防ぐ-などを挙げた。
 参加者からは、「患者本人と家族、あるいは家族の間で、ターミナルを迎える方法について意見が分かれている場合、どう対応すればいいのか」といった質問が寄せられた。田中所長は「家族や本人の話を傾聴し、気持ちに共感することは必要。だが、(訪問看護師や介護関係者は)決定する立場にはない。在宅か病院かを決めるのは、あくまで本人と家族であることを忘れてはならない」などとアドバイスしていた。


第5期介護保険事業計画の策定指針案を提示-厚労省
医療介護CBニュース 7月11日(月)22時5分配信

  都道府県の介護保険担当者らを対象に開かれた「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」(7月11日、東京都内)
 厚生労働省は7月11日、都道府県の介護保険担当者らを対象に「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」を開き、市町村が来年度から3年間の第5期計画を策定する際の指針案を提示した。案では、基本理念として地域包括ケアシステムの構築を盛り込んでいるほか、計画の策定に当たっては、日常生活圏域ニーズ調査を実施すべきともしている。

■「地域包括ケアシステムの構築」盛り込む
 指針案では基本的事項として、高齢者のニーズに応じ、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく提供する地域包括ケアシステムの構築を目指すと明記。また、日常生活や介護に不安を抱く高齢者が多くなっていることから、「孤立化するおそれのある高齢単身・夫婦のみ世帯の生活支援に留意する」ことも盛り込まれた。

■日常生活圏域ニーズ調査の実施など明記
 市町村が介護保険事業計画を立てるに当たっては、「当該市町村が定める区域ごとにおける被保険者の心身の状況、その置かれている環境その他の事情等、要介護者等の実態に関する調査(日常生活圏域ニーズ調査等)を行うこととする」とした。日常生活圏域の設定については、「各市町村の高齢化のピーク時までに目指すべき地域包括ケアシステムを構築することを念頭に置いて」定める必要があるとしている。
 また、地域密着型サービスに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)や複合型サービスを追加した。地域密着型サービスについては「市町村がその見込み量の確保及び質の向上のために特に必要があると認めるときは、公募により事業者の指定を行うことができるようになる」と明記。市町村が必要があると認めた場合、厚労相が定める基準により算定した額を上限に、地域密着サービスの介護報酬を独自に設定できるとした。

■被災自治体に「弾力的な取り扱い」認める
 「認知症支援策の充実」「医療との連携」「高齢者の居住に係る連携」「生活支援サービスの充実」に関する事項については、「各市町村は重点的に取り組む事項として計画に位置付け、その事業内容等について定めることが望ましい」としている。さらに、要支援者や二次予防対象者らに対する介護予防や生活支援サービスを総合的に提供できる介護予防・日常生活支援総合事業も盛り込まれた。
 東日本大震災で被災した自治体に対しては、指針にかかわらず、「実情に応じて弾力的な取り扱いを行っても差し支えない」としている。

■「高齢者居住安定確保計画との調和」求める
 都道府県が介護保険事業支援計画を立てるに当たっては、たんの吸引などを実施する介護職員などの確保または資質の向上について、必要な施策に取り組むとされた。また、「高齢者居住安定確保計画」との調和を図ることを求めている。


介護保険料負担の第3段階を細分化へ-厚労省方針
医療介護CBニュース 7月11日(月)22時13分配信

 厚生労働省は、第1号被保険者の介護保険料負担段階のうち第3段階について、保険者の判断で所得区分を細分化できるようにする方向で検討を進めていることを明らかにした。第5期介護保険事業計画期間(来年度から3年間)の保険料についての措置で、被保険者の負担能力に応じた段階設定が狙い。7月11日に開かれた「第5期介護保険事業(支援)計画の策定に係る全国会議」で示した。
 第1号被保険者の介護保険料は、本人や世帯の課税状況などに応じて段階が設定されており、それぞれで金額が異なる。このうち、現行の第3段階の対象者は、世帯全員が市町村民税非課税で、公的年金などによる所得が80万円を超えている被保険者。厚労省の担当者によると、所得額に80万円を超える一定の基準額を設定し、現行の第3段階の被保険者を2段階に区分する。このうち、所得がその基準額に達していない人を特例第3段階とし負担を減らす一方、基準額を超えた人は第3段階とする方針だという。細分化する際の基準額は未定で、8月上旬をめどに示される予定だ。
 厚労省はまた、本人が市町村民税非課税で、世帯に市町村民税課税者がいる保険料負担段階第4段階の被保険者のうち、公的年金などによる所得が80万円以下の特例第4段階の措置について、第5期も継続する方針を示した。
 第3期から実施している保険料負担段階の多段階設定についても、引き続きの実施を求めた。

■1号と2号の負担割合、21%と29%へ
 厚労省は同日の会議で、第5期の介護保険料算定に当たっての計算方法などを示した。現行で第1号被保険者が20%、第2号被保険者が30%と規定されている負担割合は、高齢者の増加に伴い、第5期はそれぞれ21%、29%に変更する予定とした。確定値は8月上旬をめどに示される予定。


訪問介護、生き残りに保険外サービスも-訪問介護協議会・荒井会長が提案
医療介護CBニュース 7月11日(月)12時24分配信

 全国訪問介護協議会の荒井信雄会長は7月9日、同協議会が東京都内で開いたセミナーで講演し、既存の訪問介護サービスを手掛ける事業者は、介護保険制度の改正や介護報酬改定といった「制度リスク」に備える必要があると指摘。家政婦紹介事業など介護保険制度の枠にとらわれないサービスへの参入を検討すべきと訴えた。
 「事業継続のための生き残り戦略」をテーマに講演した荒井会長は、「時代背景や介護保険法、介護報酬が変わるため、(訪問介護事業者は)それに合わせて(事業戦略を)変えていかないといけない」と指摘。その背景として、地域包括ケア研究会が2025年の在宅サービスの提供体制について、「24時間365日での短時間巡回型の訪問サービスが中心」と提言している点や、来年4月施行の改正介護保険法に、▽都道府県が市町村との協議に基づいて訪問介護などの居宅サービス事業者の指定を取りやめたり、指定の際に条件を付けたりすることができる▽市町村が地域密着型サービスの事業者指定を公募で行うことができる―といった内容が盛り込まれている点などを挙げた。
 その上で、訪問介護事業者にとっての「生き残り戦略」として、▽24時間体制で訪問介護と訪問看護を一体的に提供する新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)への参入▽低価格で家事代行などを行う介護保険外の「家政婦紹介所」の開設▽福祉用具貸与事業所の開設―などを提案。各事業者は経営革新に取り組む必要があると訴えた。

■24時間訪問と訪問介護、併用できない可能性も
 この日のセミナーでは、厚生労働省老健局振興課の岸英二・基準第一係長を交えたシンポジウムが行われた。岸係長は「個人的意見」と前置きした上で、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスが、訪問介護に求められるニーズに対応し切る可能性は極めて高い」と述べ、利用者が両サービスを同時に利用できない可能性を示唆した。


福祉事業者が人材育成の取り組み事例を紹介-都福祉保健財団研修会
医療介護CBニュース 7月12日(火)20時35分配信

  東京都福祉保健財団は、「社会福祉施設における人材育成マネジメントガイドライン」の研修会を開いた(7月12日、東京都内)
 東京都福祉保健財団は7月12日、社会福祉施設が人材の育成や確保に取り組むためのポイントをまとめた「社会福祉施設における人材育成マネジメントガイドライン」を用いて研修会を開いた。この中で、同ガイドラインの策定に向けた昨年度のモデル事業に参加した事業者が、実際の取り組み事例を紹介した。
 社会福祉法人聖風会「特別養護老人ホームグリーンハイム荒川」の堀茂施設長は、同法人の6つの特養が別々に研修に取り組んでいた状況を改め、法人全体として各階層の職員が受講すべき研修を一覧にした「キャリア開発マップ」を作ったと報告。マップの作成に当たっては、各施設の課長クラスが集まる会議で、過去3年間に参加した研修の情報を集めるなどの取り組みを行ったという。
 また、社会福祉法人東京都知的障害者育成会「豊島区立駒込生活実習所・駒込福祉作業所」の齊藤一紀施設長は、施設内の各グループをまとめるリーダーの役割を整理するため、▽施設長や主任、リーダーらによる意見交換▽リーダーの他施設での研修―などに取り組んだと紹介した。また、この過程で、組織内の情報共有の在り方を見直す機会にもなったとし、「正直に言うと、ここまで(良い結果)は期待していなかった」と振り返った。
 同ガイドラインの策定に携わった日本社会事業大専門職大学院の藤井賢一郎准教授は、人材育成について「“そもそも論”から(検討を)始めると、動きにくいところが多い」と指摘し、「大きいテーマだからこそ、短期間で成果を出す方法が参考になるのではないか」と提案。その上で、短期間で成果を出すポイントとして、▽取り組むべきことを日ごろから考えて仕事する▽短期間でできることを目標として設定する▽取り組みのためのチームを早急に編成する―の3点を挙げた。


要支援・要介護者世帯、独居が初の25%超
医療介護CBニュース 7月12日(火)20時0分配信

 厚生労働省は7月12日、「2010年国民生活基礎調査」の概況を発表した。それによると、要支援か要介護の高齢者がいる世帯のうち、一人で暮らす「単独世帯」が初めて4分の1超を占めたことが分かった。
 調査は2010年6-7月に、介護関連では要支援・要介護者7192人を対象に実施(有効回収数5614人)。今回は3年ごとに行っている大規模調査の年に当たり、家族介護の状況なども含めて聞いた。
 要支援者や要介護者のいる世帯に占める単独世帯は26.1%で、介護保険制度の開始後に初めて行った01年の大規模調査から10.4ポイント増加。夫婦のみ世帯などを含む「核家族世帯」も2.1ポイント増えて31.4%だった。一方で、「三世代世帯」は10ポイント減り22.5%だったほか、「その他の世帯」も2.3ポイント減の20.1%となった。
 要支援・要介護者の単独世帯を見ると、55.6%が要介護1以上で、このうち要介護4は6.9%、要介護5は3.8%を占め、重度要介護者が初めて1割を超えた。最も多かったのは要介護1の18.0%で、これに要介護2が17.9%、要介護3が9.1%と続いた。

■高齢化する介護者
 要支援・要介護などの高齢者と同居する介護者を見ると、60歳以上を介護する人のうち、介護者も60歳以上の場合が62.7%(01年調査比8.3ポイント増)だった。また、65歳以上を介護する人のうち、介護者も65歳以上の場合が45.9%(5.3ポイント増)。75歳以上同士は、25.5%(6.8ポイント増)だった。
 厚労省の担当者は、特に60歳以上同士の割合が増えている点について、「団塊の世代が60歳以上になったため」とし、「次はポスト団塊の世代が入ってくるので、高齢者同士の介護はもっと増えるのではないか」と話している。


ストーマ装具の交換、医行為に当たらず-厚労省が通知
医療介護CBニュース 7月13日(水)19時26分配信

 厚生労働省はこのほど、肌との接着面に皮膚保護機能のあるストーマ装具の交換について、原則として医行為に当たらないとする通知を出した。
 通知は、日本オストミー協会による「介護職などが皮膚保護機能のあるストーマ装具を交換しても、利用者の皮膚を傷付ける恐れが極めて低いため、原則として医行為に当たらないのではないか」とする照会に対し、全面的に認めている。
 さらに、皮膚保護機能のあるストーマ装具を交換する際の注意点に関して、▽必要に応じて、専門的な管理が必要かどうか医師や看護師などに確認することが考えられる▽交換する人が一定の研修を受けることが望ましい▽事故が起きた場合の刑事上・民事上の責任は別途判断されるべき―などを挙げ、医師や看護職員と密接な連携を図るべきとしている。
 厚労省は2005年の通知で、医行為かどうかの判断が難しい介護現場での行為について、医行為に当たらないものを列挙していたが、肌に接着したストーマ装具の交換については明示していなかった。このため介護現場ではこれまで、介護現場では皮膚保護機能のあるストーマ装具の交換も医行為と考えられていた。


在宅医療体制指針、別枠で都道府県に通知も-厚労省・医療計画検討会
医療介護CBニュース 7月13日(水)20時16分配信

  厚生労働省は「医療計画の見直し等に関する検討会」を開き、「在宅医療」をテーマに意見交換した(7月13日、都内)
 厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授)は7月13日に会合を開き、「在宅医療」をテーマに意見交換した。委員からは、各都道府県が策定する医療計画に記載する事業に加えるべきなど、在宅医療を重要視する声が相次いだ。会合終了後、同省の担当者は記者団に対し、在宅医療の提供体制構築に関する指針をほかの事業とは分けて策定し、各都道府県に通知する考えを示した。今後、同検討会で協議していく方針。
 医療計画は、同省の指針を基に5年ごとに各都道府県が策定。2013年度が見直しの時期に当たっている。06年の医療法改正後には、4疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)・5事業(救急、災害、へき地、周産期、小児)を担う医療機関名を記載することになった。13年度の見直しでは、6日の社会保障審議会医療部会での合意を受け、精神疾患を4疾病に加える見通し。
 一方、同省は08年度の前回の見直し時期に合わせて、「居宅等における医療についての地域の医療提供体制の確保状況、患者急変時の支援体制を明示すること」などと、医療計画全体の策定指針を各都道府県に通知したが、在宅医療個別の医療提供体制の指針は示されなかった。13年度の見直しでは、ほかの疾病や事業とは別に指針を策定し、通知する考え。
 同省は、在宅医療の提供体制指針の策定に当たり、国立長寿医療研究センターが中心になって取りまとめた「在宅医療体制構築に係る指針案」を参考にする方針。
 同指針案は、▽24時間365日、患者の生活の視点に立った多職種連携医療の確保▽看取りまで行える医療のための連携体制▽認知症の在宅医療の推進▽介護との連携―などの観点から、各都道府県が地域の実情に合わせて計画を策定すべきだとしている。
 意見交換で神野正博委員(全日本病院協会副会長)は、「今後、在宅医療が重要になってくるのは明らか。在宅医療を5事業に加えて、全県が事業としてやらなければいけない」と主張。同省の担当者は「医療法を改正しないと、在宅医療を事業にはできないが、現時点で5事業に並ぶものになっている」と述べた。これに対し、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「(5事業に並ぶものならば)もっとはっきりと位置付けるべきだ」と強調した。
 また、吉田茂昭委員(青森県立中央病院長)は、「ある程度のモデルケースを設定しておいて、それを中心に(医療計画策定を)進めていくべき」との考えを示した。


次の介護保険法改正「厳しい内容加える」-厚労省老健局・大澤課長
医療介護CBニュース 7月13日(水)20時23分配信

  次の介護保険法改正では「厳しい内容を加えていかなければならないだろう」と述べた厚労省老健局の大澤課長
 厚生労働省老健局総務課の大澤範恭課長は7月13日、東京都内で開かれた日赤振興会第24回講習会「改正介護保険法の目標と展開」で基調講演した。大澤課長は6月に成立した改正介護保険法について「必要最小限度の改正になった」と指摘。その上で、次の介護保険法改正について、「(保険料の大幅な引き上げ抑制や、財政面を考慮すれば)かなり厳しい内容を加えていかなければならないだろう」と述べた。
 大澤課長は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の仕組みなど、改正介護保険法などの概要について説明。また、社会福祉士法及び介護福祉士法の改正によって、一定の研修を受けた介護職員が、たんの吸引や経管栄養を実施できるようになった点に言及し、「今後、追加できるものがあれば追加していく」と、介護職員が手掛けられる医行為の範囲の拡大に積極的な姿勢を示した。
 また、昨年秋から年末にかけて、厚労省が社会保障審議会介護保険部会などを通じ、第2号保険料に対する総報酬割の導入などの提案を行ったが、成立した改正介護保険法には、ほとんど盛り込まれなかった点を指摘。その上で、今後の介護保険の在り方について中長期的に考えた場合、「第5期介護保険事業計画は、(今回の改正で)何とかなる。ただ、次の法改正には、真摯な国民的議論をした上で、かなり厳しい内容を加えていかなければならないだろう」とした。
 引き続き行われたシンポジウムでは、高齢者総合ケアセンターこぶし園の小山剛総合施設長や、訪問介護などを手掛ける「やさしい手」の香取眞惠子会長らが、「法改正後の介護経営戦略」のテーマで意見交換を行った。小山総合施設長は、「(これから高齢者になる世代の)介護サービスに対する評価は厳しい。(介護事業者は)利用者本人のための保険であることを改めて認識し、経営しなければならない」と指摘。また、香取会長は「(介護関連の施設や企業でも)60歳を過ぎた人が職場にとどまれるシステムをつくるべき」と訴えた。


特養待機者、優先入居必要は1割…研究機関調査
読売新聞 7月13日(水)7時33分配信

 特別養護老人ホームに入居を申し込んでいる高齢者のうち、緊急性が高く、優先入居が必要と判断される人は1割程度であることが、医療経済研究機構の調査でわかった。
 国の2009年の調査では、特養の待機者は約42万人で、その解消が課題とされてきたが、すぐに入居が必要な人は一部にとどまる実態が判明し、今後の施設整備や在宅介護の支援策に影響を与えそうだ。
 調査は、医療介護分野の研究機関である同機構が、全国の特養(約6600)から無作為抽出した1500施設を対象に行った。480施設が回答し、1施設あたりの待機者数(今年2月1日現在)に占める「ベッドの空き状況や待機状況に関係なく、優先して入居させるべきと判断した人」の割合は10・8%だった。
 優先すべきと判断した基準は、「介護放棄、虐待などの疑いがある」(71・3%)、「介護者が不在、一人暮らし」(62・2%)、「施設・病院から退去を迫られている」(36・1%)などが多かった。


吃音自助団体、奈良・大和郡山で今秋結成へ
読売新聞(ヨミドクター) 7月14日(木)16時26分配信

 スムーズに言葉が出なかったり、同じ言葉を繰り返したりする吃音(きつおん)で悩む人たちが、県内初となる自助グループのこの秋の結成を目指し、24日に集会を開く。グループでは、症状の軽減策について情報交換し、交流を深めていく。
 NPO法人全国言友会連絡協議会によると、吃音は、言葉の繰り返しや引き延ばし、声が出ないなどの症状があり、話す場面を回避したり、目をそらしたりするなど悩みを抱える人も多い。程度の差はあるが、出生約100人に対して1人の割合で吃音の症状があるという。
 グループの設立委員会メンバーで、社会福祉士の後藤文造さん(33)は、子供の頃から吃音があり、イジメられ、バイトをクビになったこともあったという。学生時代、吃音者の交流の場があることを知り、京都の自助グループ「京都言友会」に入った。
 「わたしはぁ、ごとうとーいいましてー」。後藤さんの場合、独特の語り口調の戦場カメラマン渡部陽一さんのまねをすると、滑らかに言葉が出るという。「緊張の度合いや心の持ち方次第で症状は変わる」といい、京都の自助グループでは、「模擬結婚式」を開き、夫婦役、司会役などに分かれて緊張に慣れることを行っている。
 集会は24日午後1時30分から、奈良県大和郡山市高田町の市民交流館で「吃音のある人のつどいin奈良」と題して開催。講演や吃音者の体験発表、参加者の交流などが行われる。問い合わせは設立委の掘茂さん(090・9610・6393)へ。


同時改定、「訪問看護とリハが目玉」-全日病・西澤会長が見解
医療介護CBニュース 7月14日(木)18時38分配信

 中央社会保険医療協議会(中医協)委員の西澤寛俊・全日本病院協会会長は7月14日、「国際モダンホスピタルショウ2011」のセミナーで講演し、来年4月に予定されている診療報酬と介護報酬の同時改定では、訪問看護とリハビリテーションの評価の見直しが目玉になるとの見解を示した。
 西澤会長は、診療報酬と介護報酬の両方にかかわる訪問看護やリハビリテーションの評価は、同時改定でなければ見直しが難しいと説明し、「訪問看護は大きく変わる。リハビリも変わるだろう」と述べた。
 同時改定の時期については、来年度に実施すべきだとの考えを改めて示した。政府・与党がまとめた社会保障と税の一体改革案で、病院病床の機能分化や在宅医療の充実などの方向性が打ち出されたことに一定の評価を示した上で、「来年度に同時改定をしなければ、その分、改革が遅れることになる。わたし個人の考えでは、改革は待ったなしだ」と強調した。
 診療報酬改定については特に、10年ぶりに全体でのプラス改定となった前回改定であまり恩恵を受けなかった中小病院や診療所、慢性期医療、在宅医療を重点的に評価すべきだとの考えを示した。


訪問介護向け労務管理マニュアルを公表-厚労省
医療介護CBニュース 7月14日(木)19時10分配信

 厚生労働省は7月14日までに、訪問介護事業者に向けたホームヘルパーの労務管理マニュアル「訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり~労働条件改善に向けた実践方策~」をまとめ、ホームページ上で公表した。厚労省の担当者は、「労働基準関係法令で注意すべき点を網羅しているので、事業者はぜひ活用してほしい」と話している。
 マニュアルではまず、「取り組むべき労務管理のポイント」として、▽労働条件の明示▽就業規則▽労働時間▽休憩および休日▽賃金▽年次有給休暇▽解雇・雇い止め▽安全衛生管理▽公的保険―の各テーマについて、訪問介護事業者が順守すべき労働基準関係法令を解説。
 その上で、「ヘルパーの働きがい向上に資するポイント」の項目では、▽キャリアパスモデルの提示▽職場内外の研修による計画的な人材育成▽腰痛対策の実施―といった、人材の確保・定着に向けて事業者が取り組むべき点を列挙している。


宿泊デイ「ケアマネは頻繁に利用者訪問を」-都介護保険課長が提案
医療介護CBニュース 7月15日(金)22時57分配信

  東京都介護支援専門員研究協議会は「お泊まりデイとケアマネジメント」をテーマに学習会を開いた(7月15日、東京都内)
 東京都福祉保健局高齢社会対策部介護保険課の平山信夫課長は7月15日、東京都介護支援専門員研究協議会が開いたケアマネジャー向けの学習会で講演し、通所介護事業所が宿泊サービスを提供する「お泊まりデイサービス」利用者へのモニタリングについて、「(ケアマネは)月1回会っていると思うが、なるべく月1回と言わず頻繁に行って、実際にどういうサービスを受けているのか見てほしい」と述べ、ケアマネの宿泊デイ利用者に対する関与拡大を提案した。
 平山課長はまた、▽事業所のサービス内容や運営姿勢、利用者の健康・栄養状態をチェックする▽通所介護サービスの提供時間帯以外にも事業所の状況を確認する―などにも取り組むよう呼び掛けた。
 都はこれまでに、お泊まりデイ事業所に関する独自基準を設定するとともに、事業所情報の届け出と公表の制度をスタートさせている。平山課長はこの制度をめぐり、今後は、▽区市町村との連携による事業所の把握と届け出に向けた指導▽通所介護サービスの実地指導に合わせた指導▽東京消防庁と連携した消防設備の指導―などに取り組む考えを示した。

■「ケアマネは行動を」―國光・立正大大学院講師
 同日の学習会では、ケアマネジメントが専門の國光登志子・立正大大学院講師がお泊まりデイのケアマネジメントをテーマに講演した。
 國光氏は、お泊まりデイの長期利用について「大きなトラブルが聞こえてこない状況を、ケアマネが“安定利用”と判断すると、アセスメントが不十分な状態が続くのではないか」と問題視。「一人ひとりのケアについて責任を持つのがケアマネ。(利用者が)よりよい方向に向かっていくよう動いていく姿勢が重要」と訴えた。
 また、お泊まりデイの長期利用者に対するケアマネジメントの自己点検を目的に都が作成した「ケアマネジメント点検支援シート」を紹介。利用者が自宅で生活できない理由を整理するとともに、お泊まりデイでの生活状況や今後望ましい入居先などを記入するこのシートの積極的な活用を呼び掛けた。


認知症GHの経営改善方法を提案
医療介護CBニュース 7月15日(金)21時24分配信

  東京都福祉保健財団は7月15日、認知症グループホーム研修会を開いた(東京都内)
 東京都福祉保健財団は7月15日、認知症グループホーム(以下、グループホーム)研修会を開いた。この中で、北区介護保険課給付調整係の阿部吉勝主査が、十分な利用者を得られず経営の苦しいグループホームについて、30日以内で連泊できる短期利用共同生活介護などのサービスを活用して経営改善する方法があると指摘した。
 阿部主査は、3年以上運営しているグループホームが要件を満たすとサービス提供できる短期利用共同生活介護と共用型指定認知症対応型通所介護に言及。
 短期利用共同生活介護は、通常の介護報酬よりも高い水準で、空室を使った短期間のサービスを提供できることから、阿部主査は「お試しとして利用してもらう使い方ができる」と説明した。また、同サービスがあまり知られていないとした上で、「空室があるグループホームで、まだ利用者を得る余地のある所が休止や廃止になってしまうケースがある」と述べた。
 さらに、共用型指定認知症対応型通所介護の指定を受ければ、在宅の利用者に対し、グループホームの居間や食堂を使って居宅からの送迎や集団レクリエーションのほか、簡単な機能訓練などを提供できるとした。
 このほか、同財団の担当者が運営マニュアルとして「グループホームの生活~くらし・基準・開設の手引き~」を紹介。利用者主体のサービス提供をするために、▽食事は一律のメニューや時間を決めず、個々の利用者に合わせる▽普段の食事とは違った楽しみがある出前や外食もたまに取り入れる▽入浴時に更衣室で男女がすれ違わないようにする―などの工夫や配慮が必要だとした。
 

6月27日

 投稿者:投稿者メール  投稿日:2011年 7月 3日(日)19時38分13秒
  日本介護支援専門員協会、木村会長を再選
医療介護CBニュース 6月27日(月)11時53分配信

  日本介護支援専門員協会は社員総会で全国選出理事選挙を行い、その後の理事会で木村隆次会長を再選した(6月26日、東京都内)
 日本介護支援専門員協会は6月26日、社員総会で全国選出理事選挙を行い、その後の理事会で現職の木村隆次会長を再選した。木村会長は3期目で、任期は同日から2年後の社員総会終了まで。
 また副会長には、現職の濱田和則氏と森上淑美氏を再選したほか、新たに常任理事の助川未枝保氏を選出した。
 社員総会ではこのほか、全国11ブロックから選ばれるブロック選出理事、関連職能団体などから推薦された外部理事、監事の改選案も承認された。

■「自立支援ケアマネジメントのさらなる評価を」―木村会長
 木村会長は社員総会終了後、記者団の取材に応じ、「原点に立ち返り、現場のケアマネジャーがしっかりケアマネジメントできる環境づくりをしないといけない」と述べた。
 また、来年度の介護報酬改定をめぐっては、「自立支援型のケアマネジメントをしている事業所は、さらに評価してもらおうと思っている」との考えを示したほか、施設ケアマネについては、「(人員基準を)最低でも50対1にしたい」などと述べた。さらに、▽新たな研修の仕組みを国に提案する▽ウェブを活用した意見収集を強化する▽会員拡大に向け、地域、都道府県、全国の「三層構造」体制を強化する―などにも取り組む考えを示した。
 主な新役員は次の通り(敬称略)。
【会長】木村隆次(青森県支部)
【副会長】助川未枝保(千葉県支部)、濱田和則(大阪府支部)、森上淑美(兵庫県支部)
【常任理事】折茂賢一郎(群馬県支部)、柴口里則(福岡県支部)、鷲見よしみ(山梨県支部)、服部万里子(東京都支部)、原田重樹(三重県支部)、水上直彦(石川県支部)、森山由香(広島県支部)
【外部理事】三上裕司(日本医師会)、佐藤保(日本歯科医師会)、安部好弘、(日本薬剤師会)、齋藤訓子(日本看護協会)、山村睦(日本社会福祉士会)、石橋真二(日本介護福祉士会)、田中滋(日本介護経営学会)、白澤政和(日本ケアマネジメント学会)


「介護は量と共に質も求められる時代に」-ニチイ学館・齊藤正俊社長に聞く
医療介護CBニュース 6月28日(火)13時22分配信

  「介護は『量』と共に『質』も求められる時代に入った」と語るニチイ学館の齊藤正俊社長
 介護業界最大手のニチイ学館は今期、さらなる事業拡大を図る。介護付有料老人ホームをはじめとした居住系サービスは、今年3月期の実績比で2倍超となる34か所を新設。さらに訪問介護などの在宅系サービス拠点は、100か所超を整備する方針だという。4月に就任した齊藤正俊社長は、今後も拡大路線を継続する方針を示す一方、「介護は『量』と共に『質』も求められる時代に入った」と語る。

■「2025年までは拡大路線を継続」

―まずは、業界のリーディングカンパニーのトップとして、今年3月期の介護業界全体を総括してもらえますか。
 全体的に良かったと言えるでしょう。特に施設系の事業所や企業の業績が伸びているようです。09年度の介護報酬プラス改定が業界全体の追い風になっているのではないでしょうか。

―ヘルスケア部門の前期の業績はどうでしたか。
 売上高は前期比5.3%増の1243億2100万円、営業利益が81.2%増の65億円でした。来年3月期通期については、売上高が7.3%増の1334億円、営業利益が30.8%増の85億円の増収・増益を見込んでいます。

―現段階でヘルスケア部門では、介護付有料老人ホームなど約300か所の居住系の事業所と、1000か所超の在宅系の事業所を運営しています。そして決算面では、2期連続で増収・増益を記録しました。
 団塊の世代が75歳以上となる25年まで、介護のニーズは伸び続けます。ですから、わたしたちは、そのニーズに応えるためにも、25年までは拡大路線を継続する方針です。地域を限定せず、全国に展開します。

■「介護サービスの質とは、スタッフの質」

―拡大路線を継続するにしても、スタッフ確保は必須です。その難しさを嘆く事業所も多いようですが、その点はいかがですか。
 確かにスタッフの確保は簡単ではありません。ただ、プラス改定に加え、介護職員処遇改善交付金が出るようになったことで、スタッフは確保しやすくなってきています。サービスの依頼はあってもスタッフがいなくてできない、ということが改定前にはありましたが、今では随分と改善されました。
 もう一つ、当社は教育事業のノウハウを生かしてスタッフの育成をしているので、他社に比べて良質な人材を確保できるという有利さもあります。

―随分と良質な人材にこだわっているように見受けますが、介護企業もサービスの質を競う時代に入りつつあると判断されているということでしょうか。
 まさに、その通りです。

―どういった点で質の競争が始まったと感じられますか。
 例えば、一部企業のデイサービス部門が際立って業績を伸ばしている点ですね。デイサービスでは、顧客がサービスの違いを比較しやすいですから。

―あえてお聞きしますが、介護サービスにおける質とは何でしょうか。
 商品であれば、生産段階で品質管理が可能です。ただ、介護サービスの場合、そうはいきません。生産と消費が同時に行われるので、すべては人の質に依拠します。いかにその質を上げていくのか。採用段階はもちろん、育成していく段階での教育研修をきちっとやっていかなければなりません。つまり、介護サービスの質とは、スタッフの質のことです。

―現在の介護業界では、スタッフの質が強く意識されていますか。
 その点は、まだまだと言わざるを得ません。もっとも、介護業界全体を見れば、まだまだ人手が不足していますから、人材を確保する努力は続けなければならないでしょう。また、一定以上の人手が確保されれば、質がおのずと高まっていくことも期待されます。
 ただ、人材の量と共に質が問われる時代に入ったことに、より早く気付き、質を高めるための取り組みに乗り出す企業の方が、今後激化するはずの競争には生き残りやすいということです。

■「潜在看護師」の発掘と質向上ヘセミナーを実施

―ニチイ学館では、どのようにして人材の質を高める努力をしていますか。
 その根幹となる制度が、仕事に熟練することと待遇が比例するキャリアアップ制度でしょう。このシステムがあれば、長く介護業界で働きたいという人材を確保しやすくなります。
 さらに当社では、看護師向けの復職支援セミナーも全国で実施しています。その主なテーマは、介護現場での看護職の役割。結婚・出産などでいったん現場を離れたいわゆる「潜在看護師」を掘り起こすと同時に、介護現場における看護師の質向上に取り組んでいます。
 こうした取り組みを継続していけば、人材の質を高めると同時に離職率も下げることができるはずです。

―離職率に関し、目標とする数値はありますか。
 現在、当社の離職率は十数パーセントです。これをまずは10%を切る状況としたいですね。幸い、離職率は年々、順調に下がっています。その証拠に、10年前は35歳前後だった社の平均年齢も今は40数歳まで上がっていますから。
 離職率が下がってきたのは、先に述べたような取り組みに加え、介護報酬のプラス改定や介護職員処遇改善交付金など、制度上の追い風が吹いたことが挙げられるでしょう。もう一つ、在宅系や居住系など、多種多様なサービスラインナップが、社内でそろっている点も、離職率を下げる要因になっていると思われます。

―多様なサービスがあるとなぜ、離職防止につながるのでしょう。
 複数のサービスがあれば、結婚や出産などライフステージの変化に合わせて勤務先を変更することもできるからです。

■24時間訪問サービス、「報酬や人員基準を見て検討」

―多様なサービスといえば、3年間で100か所の訪問看護ステーションの設置を予定しているともお聞きしました。
 具体的には、今期中に6、7、8月ぐらいで31か所を増やします。そして3年間で96支店すべての地域に訪問看護ステーションを設置する予定です。
 訪問看護自体は、大きな利益を期待できる事業ではありません。訪問看護事業を手掛ける業者の数が伸び悩んでいるのもそのためでしょう。ただ、当社の場合は訪問看護を単独で運営するわけではありません。既にある在宅サービスや施設サービスと密接に連携させます。そうすることで、既存のサービスにも訪問看護にも、他にはない付加価値を付けることができるのです。

―改正介護保険法に盛り込まれた新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)については、参入を検討されていますか。
 この制度については、まだ報酬の在り方も人員配置基準も決まっていません。さらには、夜間人員の確保が難しいというハードルもあります。これから本格実施されるモデル事業の結果や報酬の在り方、人員配置基準などを見てから検討することになるでしょう。

■「生きがい、やりがい持てる介護報酬を」

―中・長期的な事業の方向性について教えてください。
 現在、当社の事業構成は在宅系サービスと居住系サービス、介護保険外サービスの比率が6対3対1といったところです。中・長期的には、在宅系と居住系の比率を1対1ぐらいまでもっていきたいですね。それから、訪問系の障害者支援サービスや家事代行など、介護保険外のサービスもできる限り充実させる方針でいます。

―最後に、今後の介護保険制度の在り方や、介護業界の進むべき方向について考えをお聞かせください。
 まず、介護職員処遇改善交付金は、できるだけ早く介護報酬の中に組み込んでほしいですね。そして、働いている人が生きがい、やりがいを持てるような介護報酬を実現してほしい。さらに必要なのは規制緩和です。特にサービス提供責任者の要件やケアマネジャーの担当件数の制限などについては、早急に緩和してほしいところです。
 介護業界自体は、再編が進むでしょう。今後、競争が激化すれば、自然とそうなるのではないでしょうか。


認知症患者の退院、社会的要因が阻害-厚労省・検討チームがヒアリング
医療介護CBニュース 6月28日(火)21時46分配信

 厚生労働省の「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」は6月28日、18回目の会合を開き、認知症に対する精神科医療について、浅香山病院(堺市)の精神保健指定医である釜江和恵氏らからヒアリングを行った。釜江氏からは、低所得などの社会的要因が認知症患者の退院を阻害しているなどと報告された。
 釜江氏は、浅香山病院でスムーズに退院できない認知症患者について、年金額が少なく、退院後に移れる介護施設がないことなどが要因になっていると分析。このほか、退院できる状態でも患者が男性だと、せん妄の再発による暴力を恐れた患者の妻から、自宅での引き受けに難色を示されたり、介護施設から「男性の枠が空いていない」と断られたりするためだとした。構成員からの「医療的な要因よりも社会的な要因を解決した方が、短期間での退院につながるのか」との質問には、「そう思う。また、(受け入れ施設を増やすなどして)そう解決すべき。認知症治療病棟は日常生活とは異なる場所だ」と答えた。
 また、岡崎祐士構成員(東京都立松沢病院長)は、「入院医療で何とかしようと思うのはやはり無理がある。地域で社会的要因をつくらないような仕組みを設けていく必要がある」と述べた。


介護の「自宅」「居宅」などの定義を明確に-日医
医療介護CBニュース 6月29日(水)22時17分配信

  記者会見する日本医師会の三上裕司常任理事(6月29日、日医会館内)
 日本医師会の三上裕司常任理事は6月29日の記者会見で、改正介護保険法に盛り込まれた「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を創設するに当たっては、「さまざまな場面で使われている『自宅』『在宅』『居宅』『居住系施設』といった定義を明確にすべき」との考えを示した。さらに、高齢者の自宅における介護サービスとサービス付き高齢者住宅や有料老人ホームなどでの介護サービスが、同じ報酬で評価されると「モラルハザードが起こるのではないか」との懸念を表明した上で、介護保険における居宅サービスについて、すべてを並列に考えるべきかどうか「社会保障審議会の介護給付費分科会で議論をしていきたい」と述べた。
 また、改正された社会福祉士及び介護福祉士法に、介護福祉士と一定の研修を受けた介護職員が、たんの吸引や経管栄養などの医行為の一部を行える内容が盛り込まれた点について、「医行為の範囲の検討を行うこともせず、試行事業の結果の検証も行われない中、法改正が行われたことは、利用者および介護従事者の安全と安心を担保できるものではなく、誠に遺憾だと言わざるを得ない」と厳しく批判した。
 認知症対策については、「次回の診療・介護報酬の同時改定では、(認知症サポート医を)嘱託医などの形で、地域包括支援センターや認知症疾患医療センターなどへ配置をする施策(の提案)を検討していきたい」と述べた。介護療養病床については今後も、廃止の方針を撤回するよう、その必要性を訴え続けていくとした。
 15日の参院本会議で可決・成立した、介護保険法や社会福祉士法及び介護福祉士法などを改正する「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」には、24時間対応で行う「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」など、新たな地域密着型サービスの創設が盛り込まれている。14日の参院厚生労働委員会で示された同法の附帯決議には、介護療養病床について3-4年後に実態調査し、その結果に基づいて必要な見直しを検討することや、認知症対策の推進などが明記された。


軽微な療養の「保険免責制」導入を
医療介護CBニュース 6月29日(水)21時59分配信

 産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)の基本政策部会(部会長=伊藤元重・東大大学院教授)は6月29日、税と社会保障の一体改革の前提となる少子・高齢化時代の経済成長の実現に向けた施策を盛り込んだ中間取りまとめ案を大筋で了承した。
 中間取りまとめ案は、少子・高齢化時代における経済成長と持続可能な社会保障の実現を同時に進める必要性を強調。厳しい財政状況の中、社会保障の給付を重点化するとともに、その財源を世代間で公平に負担すべきとした。成長戦略については、医療・介護分野のイノベーション促進や高齢者の消費活性化による新産業の創出などを提言している。
 医療分野では、医療機関の再編や経営統合を円滑化するための仕組みを見直すことなどで、病院の機能分化や経営の効率化を推進すべきと指摘。また、公的保険外の民間サービスの創出のほか、軽微な療養を保険の対象としない「免責制」の導入も求めた。さらに、レセプトの電子請求の義務化や電子カルテの普及を進めるとともに、災害時を想定したデータのバックアップなどの対策を十分に行うべきとした。

■軽度の要介護者を保険給付の対象外に
 介護分野では、現行の介護保険制度について、要支援者と軽度の要介護者を保険給付の対象外にする一方、特別養護老人ホームへの入所を重度の要介護者に重点化するよう要望。介護サービスに関しては、民間事業者の参入を促すことで、従来のサービス提供体制の改革を推進するよう求めた。また、IT(情報技術)を活用した労務管理など事務作業の効率化や、それに伴う人員基準の見直しなども提言している。

■新薬創出加算の「恒常化」を
 このほか医薬品については、革新的な新薬の研究・開発を促進するため、2010年度の診療報酬改定で試行的に導入された「新薬創出・適応外薬等促進加算」を恒常化すると同時に、薬の費用対効果の分析を活用することも検討すべきとした。また、後発医薬品や後発品のある先発医薬品の薬価、自己負担の在り方の見直しに加え、湿布薬などの市販品類似薬を公的保険の対象外とするよう求めている。


有床診の理念、医療法に明示を-日医検討委が中間取りまとめ
医療介護CBニュース 6月29日(水)20時48分配信

  記者会見する葉梨之紀・日本医師会常任理事(6月29日、日医会館)
 日本医師会の葉梨之紀常任理事は6月29日の定例記者会見で、日医の「有床診療所に関する検討委員会」(委員長=大道久・社会保険横浜中央病院長)の中間取りまとめを公表した。有床診療所の役割や理念を医療法に明示するよう提言している。
 中間取りまとめでは、有床診療所が現行の医療法で「19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」としか定義されていないことを問題視。役割や理念を医療法で明確に示すべきだと強調した。
 その上で、▽病床を一般病床、医療療養病床、介護療養病床の3種類に区分している現行の制度を見直し、急性期、慢性期、終末期などに柔軟に対応できるようにする▽看護職員の数に応じて入院基本料を定めず、小規模でも運営が成り立つ診療報酬体系を確立する―ことなどを求めている。
 同委員会は、昨年度に4回の会合を開いて有床診療所の理念や在り方について議論し、中間取りまとめを行った。今後は、有床診療所の医療法への位置付けに向けた具体案や、診療報酬体系の基本的な枠組みについて検討するとしている。


09年度の介護給付費、7%増の6.8兆円-介護保険事業状況報告
医療介護CBニュース 6月30日(木)13時17分配信

 2009年度の利用者負担を除く介護給付費が前年度比7.1%増の6兆8721億円に上ったことが、厚生労働省が6月29日に発表した「2009年度介護保険事業状況報告(年報)」で分かった。介護保険制度創設以来、連続して増加している。厚労省の担当者は「高齢化の進展に加え、09年度の介護報酬プラス改定が影響し、伸び率が例年を上回っている」としている。
 1か月平均の給付費は5415億円。サービスごとの内訳は、居宅サービスが2744億円(50.7%)、施設サービスが2198億円(40.6%)、地域密着型サービスが473億円(8.7%)となった。
 また、年度末時点の第1号被保険者数は、前年度比2.1%増の2892万人。このうち、要介護・要支援認定者は3.7%増の485万人で、第1号被保険者に占める認定者の割合は0.2ポイント増の16.2%となった。認定者数の内訳を見ると、要介護2の84万9000人(17.5%)や、要介護1の84万7000人(同)など、要支援1から要介護2までの「軽度者」の割合が高かった。
 1か月平均の介護保険サービス受給者数は393万人で、前年度に比べて4.2%増えた。受給者数をサービス別に見ると、居宅サービスが286万人(72.7%)、施設サービスが83万人(21.2%)、地域密着型サービスが24万人(6.1%)となった。
 このほか、09年度の保険者の介護保険特別会計は、歳入7兆5383億円、歳出7兆4174億円で、差引残額は1208億円。このうち、国庫支出金の精算額を引いた額は803億円となった。また、保険者が積み立てている介護給付費準備基金の年度末時点での保有額は、前年度比9.3%増の4426億円となった。


「ヒヤリハット」の発生率0.8%-不特定多数が対象のたん吸引等の試行事業
医療介護CBニュース 6月30日(木)23時4分配信

 厚生労働省は、「介護職員によるたんの吸引等の試行事業」の実施結果を、6月30日に開かれた「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」(座長=大島伸一・独立行政法人国立長寿医療研究センター総長)の会合で公表した。不特定多数を対象とした「ケアの試行」では、ヒヤリハット・アクシデント報告(事故につながりかねない危険なアクシデント)の発生率が0.8%だった。
 試行事業では介護職員に対し、「たんの吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内)」と「経管栄養(胃ろうまたは腸ろう、経鼻)」について、基本研修・実地研修・ケアの試行の3段階の研修が実施された。
 不特定多数の利用者に医行為を実施することを前提とした研修の場合、参加者は基本研修と実地研修を修了した上で、最終段階の「ケアの試行」に臨んだ。今年3月末から5月25日まで、全国の特別養護老人ホームや老人保健施設、グループホームなどで実施された「ケアの試行」には、88人の介護職員が参加した。 厚労省によると、不特定多数の利用者を対象とした「ケアの試行」では、「たんの吸引」「経管栄養」の医行為が3507回実施された。このうち、「ヒヤリとしたり、ハッとしたことがあったが、問題なく行えた」や「ケアの実施により問題が発生した」などのヒヤリハット・アクシデント報告は、全体の0.8%(28件)あった。28件のうち、25件では利用者への実害などは見られなかった。一方、バイタルサインの軽度変化が見られたり、利用者観察の強化の必要性が生じたのは2件、簡単な処置や治療を要したのは1件だった。発生原因(複数回答)では、「確認不十分」が10件で最も多く、以下は「思いこみ」(9件)、「未熟な技術」(7件)、「観察不十分」(6件)と続いた。

■「特定の人」対象では13%のヒヤリハット
 一方、重度障害者など特定の人を対象とする「ケアの試行」は、3月21日から5月15日まで介護対象者の居宅で実施され、基本研修と実地研修を修了した20人の介護職員が参加した。厚労省によると、実施された175回のうち、ヒヤリハット・アクシデント報告は23件(13%)。このうち利用者に深刻な影響を及ぼした案件はなかった。


たん吸引実施のための研修などを提案-厚労省
医療介護CBニュース 6月30日(木)22時41分配信

  「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」の会合(6月30日、東京都内)
 厚生労働省は6月30日、「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」(座長=大島伸一・独立行政法人国立長寿医療研究センター総長)で、介護職員がたんの吸引などを行う際、事前に受講する研修案を提案した。また、研修機関となるための条件や、研修の実施方法に関する素案も同時に提案した。15日に成立した改正社会福祉士及び介護福祉士法に、介護福祉士と一定の研修を受けた介護職員がたん吸引を行えるようにするなどの内容が盛り込まれたことを受けたもので、同検討会では7月中に会合を開き、改めて議論する。
 研修案は、不特定多数の人を対象に、たん吸引や経管栄養など医行為を実施する場合と、重度障害者など、特定の人を対象とする場合とに区別して提案されている。 不特定多数を対象とするための研修は、50時間の講義やシミュレーターを使った演習で構成された基本研修と、指導担当の看護師らと共に施設や在宅の現場で医行為を手掛ける実地研修とで構成される。基本研修のカリキュラムには、「たんの吸引」「経管栄養」の概論と実施手順などが盛り込まれており、中でも「滅菌と消毒」「消化器系のしくみとはたらき」に関する講義には、同検討会の試行事業の結果を受け、同事業で行われた講義より長めの時間が割かれている。
 特定の人を対象とする場合は、講義やシミュレーターによる演習が行われる20.5時間(重度訪問介護従業者養成研修修了済みの人は9時間程度)の基本研修と、実地研修で構成される。
 研修カリキュラムの類型については、▽たんの吸引及び経管栄養について、対象となるすべてを行う▽口腔内および鼻腔内のたんの吸引と、経管栄養(胃ろうおよび腸ろうのみ)を行う▽特定の利用者に対する医行為について、実地研修を重視して行う-の3つが提案された。
 また、研修機関の登録要件については、医師、看護師などが講師となることや十分な講師数を確保すること、研修の安全管理体制を含む業務規定を定めることなどが示された。研修の実施方法については、他の研修などによって知識・技能を習得している人には研修の一部を免除することなどが盛り込まれた。
 厚労省の提案に対し、委員からは「実地研修は(確実に実施する上で)不安定な面がある。(介護福祉士の養成校で)実地研修までやらないといけない、ということになると、卒業できない人が出てくる可能性がある」(内田千恵子・日本介護福祉士会副会長)や、「気管カニューレのたん吸引に関しては、なるべく看護師にやってもらうようにすべき」(齋藤訓子・日本看護協会常任理事)などの意見が出た。

■法改正の手続きに批判続出
 30日の会合では、同検討会で議論が続いている段階で、社会福祉士及び介護福祉士法の改正が行われた点について批判が続出した。平林勝政委員(國学院大法科大学院長)は、昨年から実施してきた介護職員によるたんの吸引などの試行事業の結果が出る前に法改正された点を問題視。「一体、この検討会は何をしていたのか。納得できない。(このままでは)議論に参加できない」と激しく批判した。また、他の委員も「最終取りまとめが出る前に法律が改正されたのは、検討会がないがしろにされたものだと思う」(三上裕司・日本医師会常任理事)、「ショックを受けた。(検討会で)何をしていたのだろうかと思った」(因利恵・日本ホームヘルパー協会会長)など、不快感をあらわにした。
 こうした委員の意見に対し、大島座長は「検討会の総意はおおむね反映された法改正だと理解している」と述べた。また、厚労省老健局の担当者は、社会福祉士及び介護福祉士法の改正部分は、検討会の中間まとめの骨子に沿って作られたとした上で、「研修カリキュラムの具体的な中身などについては、試行事業の結果などを踏まえ、検討会で議論していただく。(その議論の内容を基に)政省令やガイドラインの作成に取り組む」とした。


介護職が視覚障害者「同行援護」のサ責要件-新サービスで厚労省案
医療介護CBニュース 6月30日(木)23時20分配信

 厚生労働省は6月30日、障害保健福祉関係主管課長会議を開いた。この中で厚労省側は、重度の視覚障害者に移動支援を行う新サービスの「同行援護」について、サービス提供責任者(サ責)の要件に介護資格を盛り込むなどとする案を示した。
 同行援護は、移動の著しく困難な視覚障害者が外出する際に、代読などの支援や、食事や排泄といった介護などを提供するサービス。昨年12月の障害者自立支援法の改正により、今年10月から導入される予定だ。
 厚労省案では、サ責の資格要件として、▽介護福祉士▽介護職員基礎研修の修了者▽居宅介護従業者養成研修の1級課程修了者―が示されている。これに加え、新設される「同行援護従業者養成研修」の一般課程と応用課程を修了している必要があるが、経過措置として2014年9月末までは免除される。また、同行援護の従業者の要件には、同行援護従業者養成研修の一般課程を修了することなどが挙げられている。
 報酬に関しては、障害福祉の居宅介護サービスに準じた内容を提示している。ただし、短時間のサービス提供を想定している居宅介護と違い、同行援護は長時間利用でも報酬算定されるとしている。
 さらにサービス利用に関しては、身体介護を伴わない場合に限り、障害程度区分に関係なく「同行援護アセスメント票(案)」の基準を満たすだけで足りるなどとする内容を盛り込んでいる。

■指定自立支援医療機関の更新方法を7月上旬に
 このほか厚労省の担当者は、精神通院医療や障害児への育成医療を提供するための自立支援医療機関の指定について、7月上旬に更新申請の手続き方法などを通知する予定であることを明らかにした。
 同医療機関の指定は、6年ごとの更新が障害者自立支援法に定められている。しかし、来年4月には制度開始から6年が経過するものの、更新申請の方法が明らかにされていなかった。


「ホットスポット」の住民、介護保険料免除-厚労省が通知
医療介護CBニュース 7月1日(金)17時54分配信

 厚生労働省老健局介護保険計画課はこのほど、福島第1原子力発電所の事故に伴い、放射線量が局地的に高くなった「ホットスポット」に指定された地点の住民に対し、介護サービス利用料の自己負担を免除するなどの特例措置の適用を求めた課長通知を都道府県にあてて出した。
 通知によると、自己負担が免除されるのは、住居がホットスポットと呼ばれる「特定避難勧奨地点」(年間累積放射線量が20ミリシーベルトを超えると推定される地点)に指定され、避難している人。
 この要件を満たす人が保険者に申請すれば、免除証明書が交付される。この免除証明書を被保険者証と共に介護事業者に示せば、自己負担は免除される。また、特定介護サービスや特定介護予防サービスなどを受けている場合は、その食費・居住費などに対する補助を受けることもできる。 自己負担の免除などが受けられるのは、住居が「特定避難勧奨地点」に指定された日から。期限については、自己負担の免除が来年2月29日まで、食費・居住費などの補助が今年8月31日までだが、変更の可能性もある。


「介護職処遇改善交付金」予算切れ…来年度どうなる
産経新聞 7月1日(金)7時56分配信

 ■月1.5万円の賃金増
 介護現場で働くヘルパーの給与を月1・5万円引き上げようと、平成21年秋から支給されている「介護職の処遇改善交付金」。今年度いっぱいで予算が切れるため、介護職や施設経営者から「来年度はどうなるのか」と不安の声が上がっている。交付金を継続するのか、あるいは来年度の介護報酬改定に組み込むのか-。東日本大震災を経て財政はますます行き詰まっており、糸口さえ見えていない。(佐藤好美)
 千葉市の訪問介護事業所で働く常勤ヘルパー、大塚綾子さん(57)=仮名=は「処遇改善交付金で介護職の働き方に光が当たったのは、本当にありがたい。来年はどうなるんでしょう。ぜひ、良い形で続けてほしい」と言う。
 ただ、現場での交付金の配られ方には疑問もある。大塚さんの事業所では、春と秋の2回、介護職に交付金が「一時金」の形で配られた。常勤ヘルパーの大塚さんには各回5万円。パートのヘルパーは勤務時間数に応じた額。しかし、現場には思わぬ混乱が生じた。
 大塚さんはため息をつく。「うちはパートのヘルパーが多いので、やりくりが大変でした。パートさんは年間いくらまでという額を超えないように働く人が多いので、交付金をもらった分だけ仕事を減らします。その分の仕事は私たち正社員がカバーするしかない。パートさんが年収調整をする12月は、とりわけ山のような仕事が社員にかかり、『これじゃあ、合わないね』って話になりました」
 パートのヘルパーは、夫の健康保険や厚生年金の被扶養者になる年間130万円の枠内で働く人が多いからだ。
 交付金は事業主泣かせの面が多い。期間限定で24年度以降の見通しがない。だから定期昇給につなげにくい。対象がヘルパーだけで、看護職やケアマネジャー、事務職などが対象外なのも、「調整が難しい」と不評だった。
 しかし、中には定期昇給を実現した事業所もある。鳥取県で特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人「こうほうえん」では、看護職などの他職種も含め、正社員に月1万2千円の定期昇給を実施。パート職員には一時金を支給した。他職種の昇給分は法人の持ち出しだ。
 廣江(ひろえ)研理事長は「介護職だけ賃金を上げるなんて、理屈に合わないし、全体のバランスを欠く。時限措置だが、23年度までは賃金を上げ、次の年は下げたら、職員はやる気をなくす。定期昇格で、きちんとした年収につなげたい」と言う。
 しかし、定期昇給にすると、交付金がなくなっても賃下げはできない。廣江理事長は「先のことを考えると、心臓が止まりそうだ。一番いいのは、交付金分を介護報酬に入れてもらうこと。『報酬に入れたら、保険料が5千円を超す』といわれるが、そもそも5千円が上限だなんて、だれが言ったのか。民主党は『介護職の賃金を上げる』とマニフェストに書いたのに、そんな公約くらい守ってほしいよ」と、おさまらない様子だ。

 ■全額を国庫負担か介護報酬にするか 500億~1900億円の財源は?
 5月半ば、厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会の介護給付費分科会で、処遇改善交付金をめぐり、激論が交わされた。
 特別養護老人ホームの施設長らの団体が「現行制度の維持を」と口火を切ると、利用者の団体が「現状の交付金制度を継続してほしい。介護報酬に組み入れることには賛成できない」と続いた。
 しかし、現行制度は全額国庫負担。維持するには、年に約1900億円の国費がかかる。来年度の財源のあてはなく、政治決断の見通しもない。
 分科会で、学者らは介護報酬に組み入れるよう強く主張した。田中滋慶応大学教授は「介護職の賃金は、交付金という臨時的なものでやるより、介護報酬という自分の世界で、高齢者や現役世代の保険料も含めて、きちんと対応しないとおかしい。外側にもう一つ、特別なもので助けてくれというのは、世の中のさまざまな財源との取り合いになるだけです」とした。
 交付金を介護報酬に入れても課題はある。65歳以上の保険料は月平均で約100円上がる。さらに、国費として必要な約500億円のあても今はない。
 6月半ば、介護保険法の改正案が成立した。法改正には、約500億円の国費が捻出できる唯一の施策「総報酬割」は盛り込まれなかった。
 「総報酬割」は、現役会社員の介護保険料の負担を、企業の体力に応じて割り振る仕組み。介護保険部会でも検討されたが、負担増を嫌う民主党の反発もあって見送られた。それが5月、再び政府・与党の集中検討会議の改革案に登場した。いったん見送られた案が、今度は実現するのか-。来年の行方が分からないことに、現場は不安を募らせている。


一般病床の長期入院、次期改定の検討課題に-鈴木医療課長「ほとんどが特定除外に」
医療介護CBニュース 7月1日(金)10時53分配信

 厚生労働省保険局の鈴木康裕医療課長は6月30日、日本慢性期医療学会のシンポジウムで、来年4月に実施を予定している次の診療報酬改定では一般病床に90日を超えて長期入院する患者の取り扱いが検討課題の一つになるとの見通しを示した。長期入院患者の入院基本料は、通常の点数に比べて最大627点減額される仕組みだが、現状ではほとんどの患者が、減額の対象にならない「特定除外項目」に当てはまるため。
 鈴木課長はまた、「東京や大阪のような大都市と人口密度の低い地域とでは、病床の在り方や在宅医療の進め方にかなり差がある。それを全国一律の仕組みでやることには無理がある」と述べ、地域特性に対する配慮を次回以降の改定で検討する考えを示した。
 一般病棟入院基本料を算定する病床に長期入院する患者の診療報酬は、点数が低い「特定入院基本料」(包括点数、928点)を算定する仕組みで、事実上6-627点の減額となる。しかし、難病のほか人工呼吸器を装着しているなど12項目ある状態(特定除外項目)のどれかに該当すれば通常の入院基本料の算定が認められ、減額を回避できる。
 シンポジウムで鈴木課長は、「一般病床に90日を超えて入院するほとんどの患者さんが、特定除外項目に含まれている」と指摘し、こうした取り扱いを検証する必要があるとの認識を示した。
 一般病床での長期入院の実態を明らかにするため、同省が昨年6月に実施した調査では、長期入院する患者の割合は、一般病棟13対1では10%未満が53.5%を占め、15対1でも20%未満が過半数を占めることが明らかになった。
 13対1や15対1入院基本料を算定する病床に対しては、医療療養病床と機能が重複しているとの見方があるが、鈴木課長は「一部についてはその通りだが、大部分はそうではない」と指摘した。

■宇都宮老健課長「介護療養型老健が最終型ではない」
 一方、老健局の宇都宮啓老人保健課長は、廃止が決まっている介護療養病床からの転換支援策として2008年に創設された「介護療養型老人保健施設」について、「わたしとしてはこれが最終型だとは思っていない」と述べ、同時改定以降も見据えて新たな施設形態を検討する必要があるとの考えを示した。介護療養病床が廃止される18年に向けて具体化するという。
 介護療養病床は、来年3月末の廃止がいったんは決まり、同省は介護療養型老健などへの転換を促した。しかし、昨年4月に転換先の意向を聞いた調査で「未定」が全体の約6割を占めるなど出足が鈍く、廃止期限は6年延長されることになった。
 転換先を未定と答えた施設の約6割が、同時改定の内容を見極めた上で判断する方針を示しているといい、宇都宮課長は、同時改定が終われば転換が加速するとの見方も示した。


介護の自己負担免除、7月から証明書必要-厚労省が周知の事務連絡
医療介護CBニュース 7月1日(金)18時52分配信

 厚生労働省はこのほど、東日本大震災の被災者が介護サービス利用料の自己負担免除を受ける際、原則として「免除証明書」を提示する必要があることを周知する事務連絡を都道府県あてに出した。免除証明書の提示は、7月1日から必要になった。
 介護サービス利用料の自己負担免除を希望する被災者は、保険者に申請して免除証明書の交付を受けた上で、事業者に提示する必要がある。免除期間は来年2月29日まで。
 免除の対象者は、▽本人や生計維持者が住宅や財産などに著しい損害を受けた▽生計維持者が死亡したり、心身に障害を受けて長期間入院したりして、著しく収入が減少した▽福島第1、第2原子力発電所の事故に伴う政府の避難指示により、避難した―など。
 ただし、免除証明書の発行が困難な一部の被災自治体については、提示が必要になる時期を1-3か月遅らせる。

■被保険者証の提示も必要に
 また、7月1日からは原則として、介護サービスを受ける際に、被災者であっても被保険者証の提示が必要になった。これまでは氏名や住所などを申告すれば介護サービスを受けられたが、被保険者証の再交付が行われている現状を踏まえ、通常の取り扱いに戻した。


介護施設の食費補助など国保連経由で請求可-東日本大震災で事務連絡
医療介護CBニュース 7月1日(金)17時34分配信

 厚生労働省は6月30日、東日本大震災で被災した介護保険施設の入所者の食費や居住費に対する補助について、事業者が国などに請求する際、介護報酬と同様に国民健康保険団体連合会(国保連)を通じて手続きができることを都道府県あてに事務連絡した。既存の方法を活用することで、事業者側の事務負担を軽減するのが狙い。
 具体的には、事業者は既にある特定入所者介護(予防)サービス費(補足給付)の請求用紙を使い、負担限度額と利用者負担額の欄に「0」を記入した上で、国保連を経由して国や自治体に請求できる。この場合、支払いも国保連を経由して補足給付と共に行われる。


支える:在宅療養への道/4止 医療者だけでは発展ない /福井
毎日新聞 7月1日(金)16時27分配信

 ◇大きいケアマネの活躍
 在宅療養者は医師だけでは支えられない。訪問看護師やヘルパー、理学療法士らの役割が重要だ。中でも、すべてのサービスを統括するケアマネジャー(ケアマネ)の活躍が成功には欠かせない。
 ケアマネは00年に始まった介護保険制度に基づき、医療・介護サービスを組み合わせて介護計画を作成する。在宅療養の全体を把握する司令塔の役割も果たす。県内初の認定在宅専門医である紅谷浩之医師(35)は「在宅患者の1日の医療の時間はごくわずか。生活そのものを補助する介護の比重の方がずっと大きい」と話す。
 福井市内の介護事業所でケアマネを務める山岸麻野さん(34)が担当する在宅療養患者の女性は、昨年8月に脱水症状や床ずれなどの症状が重なった。周囲の目には入院が必要と映った。だが、患者の夫は「嫌がるから」と家に居させたがり、山岸さんは「今のままでは死んでしまうかもしれない」と怒りをぶつけてしまった。
 しかし、翌日に夫が「娘でも母さんのことをあんなには心配してくれん。感謝しているよ」と看護師に話したのを伝え聞いた。山岸さんは夫の妻に対する思いの深さを改めて知り、介護の細部を改善して、在宅のまま女性の状況を改善することにした。
 デイサービスや主治医、介護タクシー運転手など女性にかかわるすべての担当者を集めた会議を開催。改善策を講じた結果、徐々に体調は回復した。山岸さんは「それまでは自分の介護計画に同意させることばかりを考えていた。だが、患者の幸せを中心に、みんなの危機感を共有して対処するのが大事だと分かった」と振り返る。介護がよい在宅療養を導いた例だといえる。
 判断に際し、ケアマネの医療知識の充実が求められる。県内では昨年度、ケアマネの問題解決能力を高めることを目指し、ふくいスーパーケアマネ育成塾が開催された。企画責任者の紅谷医師は「当初ケアマネは介護の専門家でよかったが、最近は医療サービスも入り込むようになった。知識を身につけることで、ケアマネが自信をもって医療者にも発言できるようになってほしい」と意図を語る。
 また、全体を統括する役割上、ケアマネは問題を抱えたときの相談相手などに悩むことが多い。講座では各自が担当する在宅療養者の問題を解決した過程を報告し合うなどの内容も盛り込まれた。
 参加者は「チーム会議の重要性を再認識した」「横のつながりができて相談できる相手ができた」などと口々に語った。紅谷医師は「医療者だけでは在宅療養は発展しない。参加者の意欲の高さが分かった」と話し、県内の在宅療養の向上に手応えを感じていた。=おわり
 ◇家で生きる、選択肢の一助に
 一昨年4月、末期がんの祖父が在宅ホスピスを利用し、自宅で亡くなったことから、私は在宅医療に関心をもった。結果的に、在宅療養にして正解だったとは家族全員が感じた。私は当初、がんには入院治療しかないと考えていた。
 在宅療養がすべての人に適しているとは言えないだろう。しかし、普及が進まない理由として、関係者は口をそろえて情報不足を指摘する。持ち家比率全国2位の福井には、家に愛着の深い患者も多いだろう。今回の連載が、そのような患者が家で生きることを選択肢にできる一助になればと思っている。【高橋隆輔】


特養での看取り加算期間の延長など要望-看保連、来年度介護報酬改定で
医療介護CBニュース 7月1日(金)18時58分配信

 看護系の48学会・団体が加盟する看護系学会等社会保険連合(看保連、井部俊子代表)はこのほど、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)における看取り介護加算の算定期間の延長などを求めた「2012年度介護報酬改定に関する要望書」を厚生労働省の宮島俊彦老健局長にあてて提出した。
 要望書では、介護老人福祉施設における看取り介護加算について、1日680単位が算定できる期間を現在の死亡前日と前々日から死亡前2週間へと延長することを求めている。
 また、09年度の介護報酬改定で可能になった看護職員による居宅療養管理指導については、▽訪問看護ステーションがみなし指定で実施できるようにする▽利用者が「定期的に通院している場合」の算定制限を撤廃する▽月2回まで算定できるようにする―など、現行の基準を緩和するよう要望している。
 このほか、療養通所介護事業所については、介護保険対象者に加えて医療保険の対象者も受け入れられるようにすることや、利用者が宿泊したり、時間を延長したりした場合に、報酬上で評価することなどを求めている。


特養入所がすぐ必要、申込者の10分の1-医療経済研究機構が調査
医療介護CBニュース 7月1日(金)18時47分配信

  特別養護老人ホーム(特養)に入所を申し込んでいる人のうち、すぐに入所が必要と判断される人は10分の1程度であることが、医療経済研究機構の「特別養護老人ホームにおける入所申込の実態に関する調査研究」で分かった。また自由記述からは、施設にとって申込者の情報管理が負担になっている実態も明らかになった。
 調査は今年2月、全国の特養1500施設を対象に実施。具体的には、▽施設の概況などについて施設長や事務責任者が回答した「施設調査」(回収数は592施設)▽入所申込者の個別の状況について施設の担当者が回答した「入所申込者調査」(同570施設、7998人分)―などを行った。
 その結果、「施設調査」において、施設側が「ベッドの空き状況や待機状況に関係なく、優先して入所させるべき」と回答した申込者の数は、1施設当たり23.9人。1施設当たりの入所申込者数(220.0人)に占める割合は10.8%だった。また、「入所申込者調査」で、「現在の生活は困難であり、すぐにでも入所が必要」と判断された人の割合は11.3%となり、いずれの調査でも、特養への入所がすぐに必要と判断される人は、申込者全体の10分1程度との結果が出た=図=。
 厚生労働省は2009年12月に、特養への入所申込者が全国で42.1万人に上るとの集計結果を発表した。昨年10月の社会保障審議会介護保険部会では、厚労省が入所申込者に占める実際の待機者の割合が平均で22.5%との調査結果を提示したが、サンプル数が少ないために追加の実態調査を行うことになり、同機構による今回の調査結果がまとまった。

■「入所申込者の情報管理が負担」との意見多く
 施設調査では、施設や入所申込者の意識や行動に関する課題を自由記述形式で尋ね、181施設から回答を得た。その結果、施設が抱える課題については、「医療ニーズの増加に対応しきれない」(41施設)に次いで、「申込者が非協力的、人数が多いなどの理由により、現状確認業務の負担が大きい」(39施設)との意見が多く寄せられた。また、入所申込者をめぐる課題については、「将来への不安からとりあえず申し込む人や、順番が来ても入所しない人が多い」(37施設)、「本人や家族に、介護に関する知識不足、特養に対する理解不足がある」(27施設)、「本人・家族の状況が変わっても、変更の連絡をしない人が多い」(24施設)などの意見が多かった。調査担当者は、「施設は『入所するはず』の申込者を大きく上回る申込者を抱えており、情報の管理業務が負担となっている」と分析している。


日慢協「長期急性期病床」を提言へ-慢性期病床を3類型に
医療介護CBニュース 7月1日(金)10時56分配信

 日本慢性期医療協会(日慢協)の武久洋三会長は6月30日、日本慢性期医療学会の開会あいさつで、急性期医療を提供できる機能を合わせ持つ長期入院の受け皿として「長期急性期病床」を提言する方針を明らかにした。29日の理事会に提案し、全会一致で了承されたという。来年に予定されている診療報酬と介護報酬の同時改定以降も見据え、制度化を訴える方針だ。
 今後高齢化が進んで入院が増えれば、急性期や回復期、亜急性期をカバーする病院での急激な在院日数短縮が避けられないためで、武久氏は「結局、重度の後遺症を持った患者を見るのはわれわれ慢性期医療の現場だ。長期だけど急性期的な機能を持った病床をつくらなければならない」と述べた。
 慢性期医療がカバーすべき役割として武久氏は、長期急性期病床のほかに、病状が安定した患者を受け入れる従来の「長期慢性期病床」、医療と介護サービスを同時に提供する「介護療養病床」を列挙。さらに、認知症患者の受け入れや在宅療養支援にも取り組む必要があると強調した。
 

web移転後のアクセスカウンター

 投稿者:広報委員会メール  投稿日:2011年 7月 1日(金)19時27分21秒
   6月末で、新ウェブは、15,780ヒット目を記録しました。
 

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