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24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/上 若年性認知症の夫を抱え転々と /栃木
毎日新聞 12月27日(火)
◇前例なく「施設難民」に 事業者、今の介護報酬では限界
うちでは預かれません--。
この言葉、何度目だろう。小山市で、65歳未満で発症する若年性認知症の安藤慶介さん(60)=仮名=を支える妻耀子さん(56)=同=に、デイサービス(通所介護施設)職員の言葉が冷たく刺さった。「『死んじゃえば?』って言われてるみたい」。涙がぼろぼろこぼれた。
思えば、3年ほど前から兆候があった。長年勤めた会社を突然、退職。再就職先も8カ月で辞めた。定時に目的なく同じ店に行く。大声で通行人を威嚇する。何か、違う。
今年3月、「前頭側頭型認知症」と診断された。
待っていたのは嵐のような介護の日々。しかも、働いて家計を支えなければならない。食事や入浴をさせてくれるデイサービスの門をたたいた。だが、1日体験した施設に断られ、送り帰された。市内の施設に片っ端から電話をかけた。ある施設は「1日に9回も勝手に施設外へ出た。面倒を見きれない」。また別の施設では「若年性認知症の患者は前例がない」。
ようやく受け入れ可能な2施設に巡り合えたが、いずれも「週3日が限界」で、2施設を使い分けている。
しかし、その一つでは、10人ほどの認知症のお年寄りに対し若く経験の浅い職員が4人前後。他にも3人ほど徘徊(はいかい)症状のある利用者が頻繁に外へ行こうとする。疲弊しきった職員が立ったまま昼食を取っていた。
ある職員は「限界を超えている。症状が進めばお断りする可能性も……」と申し訳なさそうだ。それでも耀子さんにとっては“最後のとりで”となっている。
デイサービス事業も行う施設の元施設長で「認知症の人と家族の会」栃木県支部の金沢林子会長(66)は「若年性認知症の患者は体力があって職員の負担が重い。マンツーマン介護が理想だが、現状の介護報酬では事業者もそんな配置はできない」と指摘する。その結果、制度上はサービスが利用できるはずの患者が「施設難民」となってはじき出され、施設を転々としている。
若年性認知症の支援体制については県も昨年、施設に実態調査を実施。困っていることを問う質問に「適した入所・通所施設がない」との回答が約13%(複数回答)を占めた。
今回の介護保険制度見直し議論の中でも、こうした重度の要介護者に対応しうるサービス整備や介護職員の処遇改善、質の向上などは重点項目として挙げられていた。しかし、現状のサービスのままでも、高齢者の介護保険料負担は2025年には倍以上になると試算されており、サービスを向上すればすぐに負担増につながる。「介護保険制度を持続可能で安定的なものに」との課題が優先され、制度を大きく変える改正は行われず、問題は先送りにされた。
続いて行われる、3年に1度の来年度の介護報酬改定でも、1・2%増の見通し。しかも、介護職員の賃金に上積みされる交付金廃止の代替措置で、実質的には事業者の余裕をもたらすものではない。安藤さん夫妻は、来年も生きる場所を求めてさまよい続けることになりそうだ。
来春から実施される新しい介護保険制度。在宅療養生活を地域で支えることが基本理念で、24時間対応訪問サービスも目玉の一つ。だが、認知症をとりまく現場の過酷さは、新制度でもまだ緩和されそうにない。高齢化により患者は増える一方で、現場からは「こんな社会で24時間たたかえますか?」という悲痛な声が漏れる。(この連載は泉谷由梨子が担当します)
不正請求ほう助でケアマネ事業所取り消し-熊本、系列2事業所も
医療介護CBニュース 12月27日(火)15時44分配信
系列事業所による介護報酬の不正請求をほう助していたとして、熊本県はこのほど、「有限会社ライトケア・コーポレーション」(天草市)が運営する居宅介護支援事業所「ライトケア」(同)の指定を介護保険法に基づいて取り消した。
また、介護報酬を不正に請求していたとして、同社が運営する訪問介護「ヘルパーステーションライトケア」(同)と、通所介護「デイサービスセンターアコウの樹」(同)の両事業所の指定も併せて取り消した。
県によると、居宅介護支援事業所のライトケアは、系列の訪問介護と通所介護の両事業所の利用者に対して、実際は提供されないサービスを組み込んだ虚偽の計画などを作成。両事業所が偽りの実績を報告して介護報酬を不正請求することをほう助していた。こうした不正は2008年2月から10年1月までの2年間続けられていたという。
県がこれまでに確認した不正請求額は300万円超。今後は、保険者の3市町が金額を確定させた上で返還を求める。
24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/中 成年後見、活用できず 医療、介護サービス拒む母 /栃木
毎日新聞 12月28日(水)11時23分配信
◇行政や司法の介入も必要
「このまま指をくわえ、財産を失う母を見ていていいものか」。日光市の千葉裕次郎さん(67)=仮名=が介護するのは認知症の母美智さん(90)=同。夫を早く亡くし、長年神奈川県で一人暮らしをしていたが、必要ないトイレのリフォームで300万円をだまし取られるなど、10年ほど前から判断能力にムラが出てきたため、故郷に呼び寄せた。
日光に来てからも、「隣の人にのぞかれている」など妄想症状で2度引っ越し。同じ頃、裕次郎さんや孫が「物を盗んだ」と頻繁に訴えるようになった。「息子は泥棒だ」と自室に南京錠を三つ付け、次第に没交渉に。週に1度は通信販売で食材を大量に買い、食べずに庭に埋めた。明らかに認知症の症状が出ているのだが「私は病気じゃない」。病院は断固拒む。風邪をひいた機会に診てもらった、かかりつけ医には「認知症だろう」と言われたが、脳画像などを利用した専門の精神科医の確定診断は受けないままだ。
今年1月にも、3度目の引っ越しを敢行。事前に家と土地も購入していたことがわかった。財産がどれだけあるか不明で、借金を負ったかもしれない。家をのぞくと、部屋の中は足の踏み場もないほど散らかっていた。
たまりかねた裕次郎さんは、母親の財産管理や介護サービスの契約が代行できる成年後見人になろうと考え、司法書士や介護職員らに相談した。しかし、財産のすべてが任される制度のため、悪用も後を絶たたない。最高裁の調査では昨年度10カ月間で、後見人による着服は計182件、18億3000万円。実の息子といえども、選任は厳格だ。
後見人の選任申し立てには、本人の判断能力低下を医師の診断などで証明する必要がある。家庭裁判所が選任した医師の病状鑑定も必要になる可能性が高い。いずれの相談窓口でも「医療拒否なら申し立ては難しいだろう」と説明された。
「このまま自由に暮らすのもいいのか」と裕次郎さんにはあきらめの気持ちもあるが、今も通販の品物が大量に家に届くのをみると「身を粉にし働いてきた財産をみすみす失うのはかわいそう」とも思う。
成年後見制度は活用が進まず、その推進は、改正介護保険制度の中でも、ボランティアで生活を支える「市民後見人の育成」がうたわれる。しかし、美智さんのように医療や介護サービスを拒みつながっていない患者は問題が表面化しにくく、対応する議論は進んでいないのが現状だ。
成年後見制度の利用者の支援を行っている司法書士の社団法人「成年後見センター・リーガルサポート」によると、同様の事例は少なくない。同センターの矢頭範之専務理事は「自己決定の尊重と権利侵害防止のどちらをとるかは難しい。しかし、自己決定に必要な判断能力も衰退し生命・身体・財産保護が必要なセルフネグレクト(自己放任)状態ならば虐待防止法などにきちんと位置づけ、行政や司法介入ができる制度にすべきだ」と話している。
■ことば
◇成年後見制度
判断する能力が衰えた高齢者や障害者の財産を守るため、介護保険制度と同時に00年に始まった。申し立てに基づき家庭裁判所が選任した後見人が、本人の財産管理や介護サービスの契約などを担う。本人の判断能力に応じて3段階の権限が後見人に与えられる。
運営基準違反、不正請求で指定取り消しへ-徳島のケアマネ事業所
医療介護CBニュース 12月28日(水)13時0分配信
利用者に対するアセスメントやモニタリングを適切に実施せず、介護報酬を不正に請求していたなどとして、徳島県はこのほど、「清華有限会社」(徳島市)が運営する居宅介護支援事業所「高杉居宅介護支援センター事業所」(同)について、介護保険法に基づいて指定を取り消すと発表した。取り消しは来年1月20日付。
県によると、同事業所は、ケアプラン作成時に利用者の課題を分析するアセスメントや、利用者宅を訪問するモニタリングを適切に行わないなど、運営基準に違反していた。また、運営基準違反による減算を行わず満額を請求するなど、報酬の不正請求も見られた。このほか、県の監査によって指摘された項目を改善していなかったにもかかわらず、改善したと偽って報告していた。
県は不正請求の金額を公表していない。今後は、保険者の6市町が金額を確定させた上で返還を求めるという。
■介護支援専門員2人の登録を削除
また県は、同事業所での不正を受け、勤務する介護支援専門員2人の登録を取り消すことも発表した。取り消しは来年1月20日付。
渡邉美樹・ワタミ会長が語る「老人ホームを食事で選ぶ理由」
NEWS ポストセブン 12月28日(水)16時6分配信
最近は食事がおいしかったり、温泉がついていたり、娯楽も充実した老人ホームが全国に多数存在する。おいしい食事を心掛けるのは居酒屋チェーン・ワタミが運営する老人ホームだ。ワタミ会長の渡邉美樹氏が食にこだわる理由を解説する。
美味しい食事がなぜ老人ホームで必要なのか。その理由のひとつは健康のためです。たとえば、ご高齢者様でも食べやすいミキサー食は、常食をミキサーに入れてどろどろの状態で出しますが、ワタミの介護では素材ごとにミキサーをかけてから味を調え、見た目を常食に近い状態にしたソフト食で提供しています。
ある時、ミキサー食が食べられずに身体を弱くした方が入居されました。はじめは体調が悪くて食べられないと思っていたのですが、ワタミのソフト食を食べられて、徐々に元気になられた。やっぱり、しっかり食べるには、美味しい食事を出さねばならないんです。
もうひとつの理由は、美味しい食事はご入居者様にとっての楽しみだということです。料理にはたくさんの楽しみがあります。待つ楽しみ、見る楽しみ、食べる楽しみ、食の思い出の楽しみ……。
ワタミの介護では1か月分のメニュー一覧表を貼り出します。いつ何が食べられる、ということを楽しみにしてもらうためです。たとえば秋が近づくと、何月何日、近くの漁港で朝一番に上がった生のサンマを入荷しますと予告する。または、松茸が入るから、こんな調理をしますと。ご入居者はそれにワクワクして、心待ちに過ごすことができる。それが日々の生活を豊かにしてくれるのです。
法人後見賠償責任保険制度を1月から開始…損保ジャパンなど
レスポンス 12月28日(水)8時0分配信
全国権利擁護支援ネットワーク、損害保険ジャパン、ぜんち共済は、NPO法人などが成年後見業務で損害賠償責任を負った場合の損害を補償する「法人後見賠償責任保険制度」を1月1日から開始する。
成年後見制度に基づいてNPO法人が後見業務を行う際に、被後見人などから預かった財物を破損したり、過失により被後見人の財産に被害を与えたことで賠償責任が生じた場合に保険金を支払う仕組み。
全国権利擁護支援ネットワークが保険契約者、同ネットワークの会員法人が補償対象者となり、損保ジャパンが保険を引き受け、ぜんち共済が代理店業務を行う。成年後見の新たな担い手として期待されるNPO法人などの賠償資力を高めることで同制度の普及を支援するのが狙いとしている。
24時間たたかえますか:認知症介護の現場から/下 家族の会で、つらさ共有 行き詰まり「独りで悩まないで」 /栃木
毎日新聞 2011年12月29日(木)12時50分配信
◇資金面に限界、公的援助訴え
何やってんのよ--。一昨年の夏、宇都宮市の篠田美紀さん(57)=仮名=は、若年性認知症の夫修一さん(60)=同=の大きな背中に飛びかかり、ゲンコツで何度も殴りつけた。休日なのに仕事に行くと言って聞かない。むなしさと悲しさがこみ上げ、同居する両親に引きはがされるまで、何度も拳を振り下ろした。
修一さんが、外で立ち小便すること、寝間着で風呂に入ること。とても受け入れられない。「あんなに元気だったのに、なんで」。棒でたたいたことや、血を流すまで顔をつねりあげたことも。あざだらけの体を施設に指摘されても、たたいては後悔する繰り返しをやめられなかった。
今は落ち着き、手をあげる回数も減った。デイサービス(通所介護事業)から帰った修一さんを「おかえり」と笑顔で迎えられる。すると、修一さんもおだやかな表情で、1人でできなくなっていた食事などの動作がまたできるようになった。
転機の一つは、約1年半前から「認知症の人と家族の会」栃木県支部が月に1度開く「つどい」の参加。初めて訪れた日は、泣きながら何時間も話し続けた。参加者は皆経験者。「痛みも分かれば、つらさも分かる。同じ思いを共有できる」と美紀さん。以来毎月通い続けている。
「つどい」には20人ほどが参加し、胸の内をさらけ出す。介護に行き詰まり、うつ状態の人、自殺を考えた人らも、次々に門をたたく。その大黒柱が、会長の金沢林子さん(66)。自身も義母らの認知症介護で孤立感を深めた経験から、前身となった組織を92年につくった。「独りで悩まないで。皆で助け合いましょう」。必ず呼びかける。しかし、金沢さん自身も、会の活動の後ろ盾のなさに限界を感じている。
例えば、資金面から事務所が持てないこと。現在は週3度の電話相談とつどいを宇都宮市の県施設「とちぎ健康の森」の会議室を無償で借り行っている。しかし、施設の管理者は、今後は使用料を徴収する意向。電話相談は県の委託事業だが、事業収入は相談員の交通費ですべて消える。他の収入はほぼ会費のみで、使用料支払いは無理そうだ。新しい場所を探さなければならなくなった。
00年に始まった介護保険制度の目的は「介護の社会化」だった。しかし、いまだにほとんどが家族の役割であることは変わっていない。今回の制度改正では、家族を支援するため「介護休業の利用促進」や、デイサービスでの宿泊制度化検討などが盛り込まれた。しかし、新制度は「施設から在宅(地域)へ」という柱も掲げる。公的なサービス充実が伴わなければ、家族の負担は重くなる一方だ。
介護の形は一人一人違う。一律のサポート制度で介護者の心のケア問題を解決するのは無理がある。きめ細かな支援は、家族会のような、仲間同士がお互い助け合える組織が欠かせない。
金沢さんは「もう少し何らかの支援をいただけたら多くの介護者が助かるのに」と公的な援助の必要性を訴えている。
「認知症の人と家族の会」県支部会員による電話相談は毎週火~木曜日午後1時半~午後4時。毎月第4水曜日はとちぎ健康の森2階で「つどい」(来所相談)も開かれる。次回は1月25日。相談は(電話028・627・1122)。
新たに要介護、100人中3・6人…65歳以上
読売新聞 2011年12月30日(金)3時3分配信
新たに要介護認定される65歳以上の高齢者は、毎年100人中3~4人いることが、厚生労働省研究班(主任研究者=吉村典子・東京大准教授)の調査で初めて分かった。握力が弱く、歩みが遅い人ほど認定を受けるリスクが高い傾向も浮き彫りになった。
厚生労働省は毎年、認定を受けた人の総数を集計している。だが、死亡などで認定が終わった人数は分からず、新規の認定者数は正確には把握していなかった。
調査は2005~10年、和歌山、秋田、群馬の3県で実施。要支援認定も要介護認定も受けていない65歳以上の計2764人に、調査期間中に要介護認定を受けたかどうか聞いた。
その結果、新規認定者は年平均3・6%だった。65~69歳は0・4%、75~79歳では3・8%、85歳以上では13・5%と、高齢になるほど増えた。大半の年齢層で女性の方が男性より高く、85歳以上の女性では14・9%に達した。
提訴:虐待疑惑、県の処分に不満 介護会社が /香川
毎日新聞 2011年12月30日(金)12時36分配信
三豊市の有料老人ホーム「和楽の郷」と通所介護施設「介護支援センターはつらつ」の運営会社「和楽」と前社長の女性(59)は28日、虐待の疑いがあったとして、同社に改善命令を出した県の行政処分の無効確認などを求めて高松地裁に提訴した。
訴状によると、県による立ち入り調査は11年2月から計29回実施。「(調査は)6カ月以上継続されたが、虐待の事実は発見されなかった」と主張している。
また県が22日に記者会見を開き、「改善命令を出した」と発表した点について、「行政処分を受ける理由もないのに、虚偽の広報をし、精神的苦痛を受けた」として、220万円の損害賠償を求めている。
前社長の女性は「チェーンで入所者の身体拘束はしたが、虐待ではなく命を守るためだった」などと主張している。【広沢まゆみ】
<国補助の医療法人>古賀誠、山崎拓両氏に8年前違法献金
毎日新聞 2011年12月31日(土)10時18分配信
古賀誠衆院議員(自民、福岡7区)と山崎拓元衆院議員が03年、国から補助金を受けていた医療法人「八女発心会」(福岡県広川町、姫野信吉理事長)から寄付を受けていたことが分かった。政治資金規正法は国の補助金を受ける法人からの献金を禁じているが、今回の献金は時効(3年)が成立している。
同会は病院や介護老人保健施設、理学療法士・作業療法士を養成する専門学校を運営している。同会は03年1月、専門学校の開設資金として国から理学療法士等養成所施設整備費補助金約3億1576万円の交付決定を受けた。
政治資金規正法は、補助金の交付決定を受けた日から1年間は政治団体への献金を禁じている。しかし、03年の政治資金収支報告書によると、古賀議員が代表を務める自民党福岡県第7選挙区支部が同会側から24万円、山崎元議員が代表を務めていた同第2選挙区支部が同会側から10万円の寄付を受けていた。
同会を巡っては、経理担当の元幹部の業務上横領事件に絡む損害賠償訴訟の高裁判決が、同会関連会社を通じた裏金で古賀議員や山崎元議員らの政治資金パーティー券を購入していたと認定していたことが明らかになっている。
03年の寄付について、古賀議員事務所は毎日新聞の取材に対し「当時の資料が事務所になく、寄付を受けたかどうか把握できない」、山崎元議員事務所は「補助金を受けていることは知らなかった。一般的には違反になる」と話している。同会側は「法規制への認識不足があった」と話している。【岸達也、三木陽介】
TPP後の日本「最高vs最悪シナリオ」
プレジデント 1月1日(日)10時30分配信
■Q1.なぜTPPに参加すべきなのか?
2つの理由があります。
1つは経済の停滞から脱却するためです。今の日本はひどく内向きです。「少子高齢化で将来は暗い」というイメージが蔓延し、国民も企業も支出を抑え貯蓄に励むばかりです。しかも、そのお金は経済の活性化に結びつく投資には回らず、国債、つまり政府の借金の穴埋めにひたすら使われています。この内向きの悪いスパイラルを脱する最大の鍵は外に向かって国を開き、近隣アジアの活力を取り込むことなのです。
その重要性は日本もよくわかっていて、これまでも、ASEANに日中韓を加えた、いわゆるASEANプラス3における自由貿易協定の締結に尽力してきました。しかし、日中韓の足並みが揃わず、停滞しているのが現状。そこに登場したのがTPPなのです。しかも日本がTPP参加を表明することにより、中国、韓国との貿易交渉が進む可能性もあります。
2つ目は、9.11以降、アフガニスタンやイラクに偏りすぎてしまったアメリカの外交の軸足が、まさにこのアジア太平洋地域に戻ってきたことです。その背景には中国の軍事的脅威があります。これは日本にとっても由々しき問題です。
貿易という点だけではなく、こうした外交・軍事的視点からも、TPPに背を向けるという選択肢は日本にとってありえないと思います。
■Q2.今後の交渉をどう進めるべきか?
社会の仕組みが変わると、それによって利益を得る人と逆に損失を被る人が出てきます。そういう意味では農業関係者がTPPに反対するのもよくわかります。諸事情を勘案すると、日本の農業の象徴である米は自由化の例外措置として交渉すべきでしょう。多くの国でつくられている米と日本で食べられている米は種類が違いますから、おそらく、積極的に米を日本に輸出しようという国はないでしょう。一方、アメリカなどに譲らざるをえないのが牛肉で、関税撤廃に近い要求があるはずです。といっても心配には及びません。しかるべき時間をかけ、生産農家には補助金を出す、という経過措置を進めていけばいいわけですから。
反対派の中には日本の医療制度がアメリカの外圧によって崩れることを危惧する人もいますが、杞憂だと思います。TPP交渉参加12カ国のうち、日本と同じ、国民皆保険制度に近い仕組みをとっている国がほとんどで、例外はアメリカだけです。そのアメリカも、オバマ大統領がもっと国民全体に行き渡るような医療制度を模索しています。その12カ国で協議を行った場合、なぜ国民皆保険制度が崩れる結果になるのでしょう。
TPPの交渉は進行形です。しかも2国間交渉ではなく多国間交渉なのです。アメリカが仮に理不尽な要求を突きつけてきたとしても、ほかの参加国と協力すれば、十分跳ね返せるはずです。
TPPはアメリカの陰謀だ、という人がいますが、ある意味、その通りです。あらゆる貿易交渉は自国の利益を最優先するという意味での“陰謀”だからです。日本もその心で交渉に臨めばいいのです。
■Q3.中国との関係をどう築くべきか?
これからのアジア太平洋地域のキープレーヤーはアメリカと中国です。日本も重要な役割がありますが、その2国ほどではありません。中国は今のところ、TPPへの参加を表明していませんが、今後はわかりません。
先述したように、中国の軍事的脅威が高まっていますが、日本を含めた自由主義国家にとって望ましいのは、中国の非軍事化と民主化が進み、近隣諸国との関係を強化していく、まったく逆の流れです。中国と1対1で、そういう関係を築いていくことはとても難しいことですが、TPPのように、「参加したほうが得だ」と中国に思わせるような貿易圏をつくり、「北風と太陽」のたとえでいえば、太陽のようなやり方で、自然に中国にも参加を促していくべきでしょう。もちろん、加入にあたっては、中国はさまざまな民主化を進める必要があるわけです。
WTO(世界貿易機関)の下で国境措置(関税)の自由化を進めてきましたが、経済連携のための制度論まで踏み込む「内なる自由化」にはなかなか進めない状態でした。そこに出てきたのがTPPなのです。活用しない手はありません。
■Q4.日本はどんな国を目指すべきか?
日本経済が活性化する鍵は、成長するアジア市場との距離を日本がどのくらい縮められるか、にかかっています。戦後の日本は「ものづくり立国」として成長してきました。その主役が自動車メーカーであり、家電メーカーでした。TPP参加によって、こうしたメーカーの海外進出が加速されるでしょう。そういう意味では空洞化が起こるのかもしれませんが、それを補って余りある、物品やサービスの流れが日本からTPP加盟国へ押し寄せるはずです。
これからの日本は「グラビティ立国」を目指すべきです。グラビティとは引力のこと。国際貿易の分野には、2国間の貿易量は距離が近いほど、両国の経済規模が大きいほど増えるという「グラビティ・モデル」という考え方があります。
今まではその引力があまり働きませんでした。なぜかといえば日本以外のアジアの国々の経済規模が小さかったからです。たとえば、日本に次ぐアジアの経済大国だった20年前の中国のGDPは日本の8分の1、韓国にいたっては10分の1以下しかありませんでした。でも今は違います。両国はもちろん、ASEAN諸国やインドも急速な経済発展を遂げ、貿易のグラビティが十分働くところまで、各国が成長してきています。
それを加速させるのが各種の貿易協定であり、その集大成ともいえるのが今回のTPPなのです。
日本からほかの加盟国に何が出ていくかというと、まずほとんどの消費財です。たとえば、資生堂の化粧品、ユニ・チャームの紙おむつや生理用品、大正製薬の胃腸薬、ライオンの洗剤などです。もちろん、現地生産のほうが有利であれば自動車や家電と同じように、海外進出が加速するでしょうが、すべてがそうとは限りません。
製造業だけではありません。公文やベネッセといったサービス産業、ファミリーマートやローソン、ユニクロなどの流通業、吉野家に代表される外食産業も大変な勢いでアジアに出ていますから、TPPによってさらにその動きが加速するでしょう。アニメなどのコンテンツ産業も有望です。
一方で、日本の医療や介護制度はもっと大胆な改革が必要です。日本の医療の質は高く、一時、海外から患者を呼び込もうというメディカル・ツーリズムが話題になりました。TPPに参加したら、患者を呼び込むだけではなく、医療そのものをグローバルな視野で改革するという発想も十分検討すべきです。医療がその典型ですが、日本人が日本人のために日本国内で実施しているサービスを、もっとグローバルな視点で改革していく。TPPがそのよいきっかけになるのは間違いありません。
■Q5.TPP参加後、働き方、暮らし方はどう変わるか?
現在、日本を含めTPPに交渉参加を表明した国の経済規模は、世界のGDPの約4割を占めます。言うまでもなく、これは世界最大の経済連携協定です。
TPPによって貿易が活性化すれば経済が上向きます。そうなると、企業が設備投資や企業買収などに動き、必然的に雇用が増えます。失業率は改善され、労働者の給料も増えます。
生活面の影響ということでは、食品の値段が少し下がるくらいでしょう。食料品以外の輸入品に対する関税は現在でもそれほど高くありませんので、関税が撤廃されても極端に安くはなりません。TPPによってデフレが促進されるという人がいますが、私はそうは思いません。
TPPで議論されているわけではありませんが、大きく変貌する余地があるのが医療分野です。保険で認められる医療に、保険外の高度医療をプラスできる混合診療について検討すべきでしょう。癌などの難病に苦しむ患者にとっては大きな朗報です。これは繰り返しますが、国民皆保険制度とも十分両立します。
市場を閉鎖して経済発展をした国は歴史的にありません。しかし、TPPに参加したからといってすぐに効果が表れるわけではない。長期的な視点で日本の未来を考えていくことが重要です。
東京大学大学院経済学研究科教授
伊藤元重 いとう・もとしげ●1951年、静岡県生まれ。東京大学経済学部経済学科卒業。米国ロチェスター大学経済学博士号取得。96年より現職。総合研究開発機構(NIRA)理事長も務める。著書に『時代の“先” を読む経済学』『ゼミナール 現代経済入門』など。
成年後見の申請書類、全国でバラバラ 京のNPO調査
京都新聞 1月3日(火)22時39分配信
認知症の高齢者らの財産や権利を守る成年後見制度の利用に必要な申立書が全国の家庭裁判所で異なっていることが、NPO法人「ユニバーサルケア」(京都市下京区)の調べで分かった。各家裁が独自に作っており、診断書の検査項目や添付書類も違う。「運用に地域格差が生じかねない」と同法人は最高裁に統一を求めている。 京都と大津を含む全国50家裁のうち、29家裁の申立書を2010年12月に各家裁から取り寄せ、分析した。一部の家裁で表紙が共通だが、体裁や書式はすべてで異なっていた。 被後見人の判断能力について、主にかかりつけの医師が記入する診断書の項目では「他人との意思疎通」や「知能検査(IQ)」「植物状態」を20以上の家裁が挙げる一方、「記憶障害」「計算力」の記載の有無は、ほぼ半分に割れた。 さいたま家裁は、診断書で「空想癖・虚言癖」「非社交性」など判断能力の判定に関連が薄いとみられる項目を設けていた。 診断書を分析した京都府立医科大の成本迅講師(老年精神医学)は「専門医でないと診断できない項目が多く、かかりつけ医師に診断書作成を敬遠された場合、専門医を探す手間から申し立てをためらいかねない」と指摘する。 添付書類では「親族同意書」の提出を18家裁が求めている。家裁は申立書に書かれた親族に書面を送って了承を得るが、同法人は、同意書で手間を省くためとみている。ただ、あくまで参考資料と説明を付けている家裁は一部といい、同法人は「親族の同意がなければ制度を利用できないと誤解を招く」と懸念する。 最高裁は「他府県の申立書でも利用は可能。各家裁が適正で迅速に審判するために作成しており、最高裁が統一できるものではない」(家庭局)とする。 ユニバーサルケアの内藤健三郎代表(63)は「判断能力が同じでも居住する都道府県によって利用決定に差が出かねない。製作コストを考えても統一すべき」として最高裁に改善要望書を提出した。
孤立高齢者を守れ、民生委員に個人情報提供し訪問事業本格化へ/横浜
カナロコ 1月4日(水)6時0分配信
増え続ける1人暮らしの高齢者を地域で見守る態勢づくりを推進しようと、横浜市は4月から、地域の民生委員に75歳以上の独居老人の個人情報を提供し、訪問してもらう事業を本格的に始める。近所づきあいの希薄化などで各家庭の事情を把握しにくくなっている現状を改善する。2011年12月から全18区のうち9区でモデル実施しており、効果などを検証。日常の見守りだけでなく、災害時の迅速な支援も期待している。 最新の国勢調査(10年)では、市の1人暮らし高齢者(65歳以上)は13万2016世帯。過去5年間で35・2%増えている。10年前の約7万4千世帯と比べるとほぼ倍で、「単身老人」が急増している。地域社会が様変わりしていく中で、厚生労働相に委嘱された民生委員がお年寄り家庭を訪ねるなど支援を続けている。 しかし、近年は「1人暮らし老人がどこに住んでいるのか把握しきれない」という声が強くなっている。背景にあるのが05年に施行された「個人情報保護法」。市が名簿を出せず、自治会も名簿をつくるのを控えたりするなど地域で各世帯の家族構成などを把握する力が落ちているという。 そこで、市は09年に検討会を設置。75歳以上の1人暮らしのお年寄りの氏名や住所、電話番号、要介護度などは本人の「同意なし」で民生委員や地域包括支援センターに提供できるよう準備を進めてきた。11年3月には個人情報保護審議会が「公共の利益がある」として例外的な情報利用を認めた。 これを受けて市は、11年末から9区(25地区)で、住民基本台帳などを基に作成した約1万人の名簿の提供を開始。区が連絡を入れた上で、守秘義務を課せられている無償の地方公務員である民生委員が対象世帯を訪問している。お年寄りからは「声を掛けてくれてありがたい」と好反応も得ているという。 ことし2月には民生委員らにアンケートを行い、効果や課題などを検証。4月以降は全市に拡大し、最終的に計10万人を対象にしていく。 市健康福祉局は「東日本大震災以降は地域の絆を見直す機運も高まっている。日常的に触れ合い、孤立するお年寄りを一人でも減らしていきたい」と話している。市によると、個人情報提供は10年度末で19政令指定都市のうち、相模原市など15市で実施しているという。
南三陸町高齢者の2割 生活不活発病か 震災後に歩行困難
河北新報 1月4日(水)6時10分配信
東日本大震災で被災した宮城県南三陸町で、長時間体を動かさないことで日常動作が困難になる「生活不活発病」の疑いのある高齢者(65歳以上)が調査対象の2割を超えることが、町と国立長寿医療研究センター(愛知県)の共同調査で分かった。 調査の中間集計で判明した。介護を受けていない高齢者2702人の健康状況を分析した結果、「震災後、歩くのが難しくなり、今も回復していない」と答えた人は572人で、全体の21.2%に達した。 仮設住宅入居者は震災後、871人中339人に歩行困難の症状が現れた。このうち261人は回復せず、生活不活発病とみられる高齢者の割合は30.0%に上った。内訳は町内が181人、町外が80人。 在宅の高齢者も1831人のうち311人(17.0%)に、同病の疑いがあることが判明。被災した沿岸部が164人を占めたが、直接被災していない内陸部でも107人いた。みなし仮設などの町外住宅は40人だった。 生活の不活発化の理由としては「することがない」「外出が少なくなった」「疲れやすくなった」との回答が多い。被災していない地域では、スポーツや趣味を遠慮する傾向も目立つという。 調査した同センター生活機能賦活研究部長の大川弥生医師は「元気だった人にも頻発しており、深刻な事態だ。いったん歩きにくくなるとさらに動かなくなり、症状が悪化する悪循環に陥る」と指摘。予防や症状改善に向けた早期対策を訴える。 対策のポイントとして、地域や家庭で高齢者の参加機会を増やすことを挙げ「日常生活の中で自然に頭と体を使うのが基本。高齢者が知恵と能力を発揮し、充実した生活を送れるよう周囲の工夫が重要だ」と語る。 調査は10~11月、同町の全町民約1万3000人を対象にした健康状況調査の一環として実施。訪問や郵送で回収した。
[生活不活発病]廃用症候群とも呼ばれる。全身の心身機能が低下し、筋力が弱くなったり疲れやすくなったりする。頭の働きが鈍くなり、認知症のように見えることもある。災害時、高齢者に起こりやすいとされる。
女性介護士を書類送検=ベッド転落の患者死亡―福岡県警
時事通信 1月6日(金)12時55分配信
福岡市南区の中村病院で昨年5月、入院中の女性患者=当時(96)=がおむつ交換中にベッドから転落して死亡した事故で、福岡県警南署は6日、業務上過失致死容疑で作業に当たった女性介護士(39)=同区=を福岡地検に書類送検した。同署によると、容疑を認めているという。
事故は昨年5月11日に発生。ほぼ寝たきり状態だった女性患者のおむつを女性介護士が交換中、取り換えたおむつを捨てようと目を離した隙に患者がベッドから転落、左大腿(だいたい)骨などを骨折し、外傷性ショックで死亡した。
高齢者賃貸マンション、生活保護受給者の争奪戦
読売新聞 1月8日(日)10時35分配信
大阪府内の介護サービス付きの高齢者向け賃貸マンションで、入居者の獲得合戦が白熱している。
主なターゲットは生活保護受給者。住宅扶助費の範囲内なら家賃が確実に得られ、介護サービス料も全額が公費で負担されるためで、入居者の多くは上限まで介護が組まれているという。入院中の受給者を入居者として確保しようと病院関係者にリベートが贈られるケースも多いとの証言もある一方、「契約した介護が受けられない」といった苦情も自治体に寄せられ、対応の検討も始まっている。
◆10万円が相場◆
厚生労働省によると、マンションは2010年6月現在、全国に約1300か所。府内には224か所で、1年半に58か所も増えた。背景には、診療報酬削減のため、行政が病院側に長期入院者の退院を強く促し、マンションがその受け皿となったことがある。
府内の複数の業者によると、だぶつく部屋を埋めようと各業者はパンフレットやチラシを病院や役所などで配ってPR。特に受給者の獲得競争は熾烈(しれつ)で、入院中の受給者を確保するため、退院後の行き先決定に権限を持つ病院職員にリベートを贈る業者も多いという。
ある業者は「一人につき5万円が相場だったが、1、2年前から10万円に上がった。病院職員が求めてくることが多い」と話し、別の業者は「受給者が入居する際に公費から支払われる敷金・礼金代が原資」と証言。府内の医療関係者は「業者に自分の口座を指定し、年100万~300万円を稼ぐ病院職員もいる」と言う。
高齢者賃貸マンション、生活保護受給者の争奪戦
読売新聞 1月8日(日)10時35分配信
大阪府内の介護サービス付きの高齢者向け賃貸マンションで、入居者の獲得合戦が白熱している。
主なターゲットは生活保護受給者。住宅扶助費の範囲内なら家賃が確実に得られ、介護サービス料も全額が公費で負担されるためで、入居者の多くは上限まで介護が組まれているという。入院中の受給者を入居者として確保しようと病院関係者にリベートが贈られるケースも多いとの証言もある一方、「契約した介護が受けられない」といった苦情も自治体に寄せられ、対応の検討も始まっている。
◆10万円が相場◆
厚生労働省によると、マンションは2010年6月現在、全国に約1300か所。府内には224か所で、1年半に58か所も増えた。背景には、診療報酬削減のため、行政が病院側に長期入院者の退院を強く促し、マンションがその受け皿となったことがある。
府内の複数の業者によると、だぶつく部屋を埋めようと各業者はパンフレットやチラシを病院や役所などで配ってPR。特に受給者の獲得競争は熾烈(しれつ)で、入院中の受給者を確保するため、退院後の行き先決定に権限を持つ病院職員にリベートを贈る業者も多いという。
ある業者は「一人につき5万円が相場だったが、1、2年前から10万円に上がった。病院職員が求めてくることが多い」と話し、別の業者は「受給者が入居する際に公費から支払われる敷金・礼金代が原資」と証言。府内の医療関係者は「業者に自分の口座を指定し、年100万~300万円を稼ぐ病院職員もいる」と言う。
EBMの導入などで医療の「悪平等」解消を-経済評論家・勝間和代氏に聞く
医療介護CBニュース 1月9日(月)0時0分配信
EBMの普及や、混合診療の拡大などの“処方せん”で、医療の「悪平等」を解消すべきと訴える勝間和代氏
昨年末に発表された2012年度の診療・介護報酬の同時改定の改定率は、診療報酬全体で0.004%、介護で1.2%という、わずかな引き上げにとどまった。報酬が伸び悩む状況について、「医師不足を解消するためにも、医師に対しては十分な報酬を出すべきです。介護従事者についても同様です」と主張するのは、経済評論家の勝間和代氏だ。その一方で、勝間氏は、現状の日本の医療提供体制を「悪平等」と断じ、EBM【編注】の普及や、混合診療の拡大などの“処方せん”で、その解消を目指すべきと訴える。経済評論家の視点で考えた医療や介護、そして社会保障のあるべき姿とは―。(多●正芳、●は木へんに朶)
【編注】根拠に基づいた医療。治療や投薬が医学的にも経済的にも有効かどうかを評価し、有効と証明された医療。
■「消費税アップの前に納税番号制導入を」
―昨年、税と社会保障の一体改革の成案が示され、社会保障制度を維持するため、「10年代半ばまでに段階的に消費税率(国・地方)を10%まで引き上げ、当面の社会保障改革にかかる安定財源を確保する」ことが提言されました。
確かに、将来的には、消費税引き上げも必要になってくるでしょう。ただ、その前に、現状の課税漏れがどのくらいあるかをはっきりさせる必要があります。納税番号制の導入も急がなければならないでしょう。言い換えるなら、税制上の“穴”を埋めてからでないと、新たな負担を導入しても、あまり意味はないということです。また、デフレが続いている状況で税率だけ上げても、景気が悪化してかえって税収が減るだけです。1997年の消費税増税による景気悪化で、税収全体は約5兆円も減ったという教訓を忘れています。
もう一つ、消費税率を上げる前に、本格的に取り組むべきことがあります。「シルバー資本主義」がもたらす、さまざまな不公平を解消することです。
■高齢者への優遇が生み出す弊害とは?
―シルバー資本主義とは、何を意味するのでしょうか。
高齢者に対する過度な優遇と、それに伴う社会資本の高齢者への偏在を指します。一例を挙げるなら、14歳以下の子どもに対する公的財源の直接支給と、65歳以上に対する公的財源の直接支給の割合は1対11です。他の先進諸国では、この比率は1対1程度です。さらに、デフレーションの局面にありながら、年金支給を物価スライドさせなかった結果、7兆円ほどの過払いが生じてもいます。
―高齢者の貧困も問題になっていますが。
もちろん、年齢に関係なくセーフティーネットは不可欠です。しかし、現役世代並みか、それより多くの収入を得ている高齢者も少なくありません。そんな人たちにまで、年金を支払ったり、医療費の自己負担を1割に抑えたりする必要があるでしょうか。
何よりも問題なのは、高齢者への過度な優遇が、若い世代が得るべき社会資本を奪っている点です。その結果、生じているのが、子どもを産まない若年層の増加です。実際、子どもを産める世帯の年収は、ここ10年で50万円ほど減っているのです。教育費全体における公的資金の支出の割合も3.4%にすぎません。5%台が当たり前のOECD(経済協力開発機構)諸国の中では、かなり低いですね。その結果、日本では、国立大学の学費ですら、年間50万-60万円程度とかなり割高となっています。ちなみに、OECD諸国では、国立大学の学費は年間10万-20万円程度です。
■医療・介護の無駄と、世代間の負担の不公平解消を
―シルバー資本主義は、医療や介護には、どのような影響をもたらしていますか。
公的な医療保険制度や介護保険制度の維持を難しくしている点が、最大の影響でしょう。
―医療保険や介護保険を維持するために、今できる“処方せん”としては、何が考えられるでしょうか。
簡単に言えば、無駄を省くことです。
日本では、どこまでを地域診療で担当し、どこからをより高度な医療機関で診るのか、その線引きがいまひとつ明らかではありません。そのため、過剰な医療提供が横行しています。その典型例と言えるのが、薬の重複投与でしょう。
また、終末期に入り、回復が期待できなくなった患者を無理に延命させるためだけに、大量の薬剤と人員を投入するやり方も、再検討が必要なテーマと思えます。一方でホスピスの整備や、病気の予防への資金投入は、もっと必要ではないでしょうか。介護については、生活援助をどこまで公的保険の範囲でカバーするかなどの課題があります。
もう一つ必要なことは、世代間の負担の不公平を解消することです。繰り返しますが、高齢とはいえ高所得者の医療費自己負担を1割にとどめる必要があるのでしょうか。また、介護の自己負担についても、検討の余地があります。さらに言えば、医療と介護が、別々の保険でサービス提供されている点も解決すべき課題と思います。
■将来は医療保険・介護保険の一体化を
―医療・介護の両方の公的保険を一体化すべきということでしょうか。
将来的には、そうすべきです。今回の同時改定でも議題となった医療と介護の連携も、両方の保険が一本化すれば、おのずと実現できます。2つの保険の境界にある分野で生じる無駄も省くことができるでしょう。もちろん、簡単にできることではありませんが、両者が一本化することを目指し、動きだすべきです。
―ところで昨年末、政府は、診療報酬の改定率は本体で1.379%、介護報酬の改定率は1.2%アップとしました。現役世代が減り続け、税収の増加が期待できない状況を思えば、今後も医療従事者や介護従事者の報酬は、それほど上がらない可能性もあります。この点、どうお考えでしょうか。
医師不足を解消するためにも、医師に対しては十分な報酬を出すべきです。今後、より多くの人手が必要とされる介護従事者についても、同様です。ただ、その前提として、報酬も含めた日本の医療の「悪平等」を解消する必要があります。―悪平等とは刺激的な言葉ですが…。
今の日本の医療の現状を思うと、そう断じざるを得ません。例えば、現在の診療報酬では、新米の医者も、すご腕の名医も、同列に評価しています。これでは、医師として長く働き、スキルアップを図りたいという気持ちは起きにくいのではないでしょうか。さらには、他の治療に比べて予防に対するインセンティブは弱くなっています。
まずは、スキルによって報酬を変える体系を導入すべきです。そのためにはEBMをもっと取り入れて、各医師の治療に関する情報を開示させるべきです。さらには、混合診療をある程度、認めることで、柔軟性を認めることも必要です。
厚労省、所管9法案の新規提出を検討-12年通常国会で
医療介護CBニュース 1月11日(水)15時56分配信
厚生労働省は民主党・厚生労働部門会議(座長=長妻昭衆院議員)の11日の会合で、2012年の通常国会に、新たに9本の法案提出を検討していることを明らかにした。9本は、予算関連法案のほか、高齢者医療制度の見直し法案などを含んでいる。
厚労省によると、12年度予算案の関連で、法案提出を検討しているのは、雇用保険法や、児童手当法、国民健康保険法、国民年金法などの一部改正案。国民健康保険の給付費などに占める都道府県調整交付金の割合を、7%から9%に引き上げる予算案の項目を実施するため、国民健康法の一部改正を目指す。
予算関連法案以外では、健康保険法を改正し、現在の後期高齢者医療制度や、所得水準の高い国民健康保険組合に対する国庫補助を見直す方針。また、障害者自立支援法を改正して、障害者の範囲を見直すことも検討している。
同省は、9本のほかに、▽医療法▽介護保険法▽薬事法▽予防接種法-などの一部改正も、視野に入れている。
同日の会合で長妻座長は、健康保険法と障害者自立支援法の改正が、部門会議の最重要課題だと指摘。3月中旬までに両法案の取りまとめを目指す考え。部門会議下の医療・介護ワーキングチーム(WT)と障がい者WTに、それぞれの法案提出に向けた調整を指示したという。この日の会合は非公開で行われたが、副座長を務める梅村聡参院議員が明らかにした。
有料老人ホームの不適切広告103件に指導-職員数の記載不足多く・東京都
医療介護CBニュース 1月11日(水)12時52分配信
東京都はこのほど、有料老人ホームに関する不適切な広告が103件あったと発表した。これらを表示していた72事業者に対し、改善するよう指導した。介護職員らの人数についての記載が不足している例が多く見られた。
都は2011年7月、パンフレットやインターネット上の広告などを対象に調査を実施。景品表示法の指定告示「有料老人ホームに関する不当な表示」に基づき、広告の記載内容を精査した。
その結果、不適切と判断されたのは、パンフレットなど紙媒体60件、インターネット媒体43件の計103件。このうち、最も多かったのは、介護職員の数などに関する記載が不足しているケースだった。告示では、▽常勤換算法による職員数▽夜間の最少職員数▽有資格者の常勤、非常勤別の職員数―などを明確に記載するよう求めている。このため、具体的な職員数に触れず、「介護は職員が24時間体制であたります」「365日24時間看護師勤務」などとだけ記載した広告は適切でないとした。
また、土地や建物、施設などに関する表示が不適切だった例も多かった。具体的には、有料老人ホームの土地や建物が事業者所有ではなく、賃貸の場合はその旨を表示する必要があるが、記載のない例が見られた。このほか、利用者が負担する費用について、内訳などが詳しく表示されていない例もあった。
こうした結果を受け都は、有料老人ホーム事業者が加盟する全国有料老人ホーム協会に対し、「消費者に正確かつ充分な情報を提供するとともに、消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのない広告・表示を行うこと」を要望した。都の担当者は、「今回指導した事業者も含め、今後も有料老人ホームの広告について注視していく」と話している。
介護給付費不正受給 県、倉敷の事業所を指定取り消しへ 岡山
産経新聞 1月12日(木)7時55分配信
■介護給付費160万円
虚偽の記録で、実際には行っていない介護サービスの介護給付費を不正に受給したとして、県は障害者自立支援法に基づき、倉敷市児島味野の障害福祉サービス事業所「まごころケア・ヘルパーステーション」(三宅順子管理者)の指定を2月15日付で取り消すと発表した。
県障害福祉課によると、同事業所は平成22年4月~23年6月、従業員ではない知人の名前を無断で使用し、行っていない家事援助などのサービスを提供したとする虚偽の記録を作成。そのほか、ヘルパーの車で病院に移送したにもかかわらず、公共交通機関を利用したと装うなどして介護給付費を不正に請求し、倉敷市から約160万円を受け取ったという。
昨年2~3月、県などに情報提供があり発覚。倉敷市は不正受給分の返還を命じるとともに、ほかにも不正がなかったか調べる。
不正請求で居宅介護の指定取り消しへ-岡山
医療介護CBニュース 1月11日(水)12時57分配信
実際には提供していないサービスについて介護給付費約160万円を不正に請求したなどとして、岡山県はこのほど、有限会社「アカデミー」(倉敷市)が運営する居宅介護事業所「まごころケア・ヘルパーステーション」(同)の指定を、障害者自立支援法に基づいて取り消すと発表した。取り消しは2月15日付で、重度訪問介護の指定も併せて取り消す。
県によると、同事業所は、勤務していない職員が架空の家事援助サービスを提供したなどと偽った記録を作成し、介護給付費を不正に請求。ヘルパー自らが運転する車で利用者を病院に送ったにもかかわらず、利用者と共に公共交通機関を使ったと偽って移動時間分の介護給付費を請求する違反などもあった。また、県が監査に入った際には虚偽の雇用契約書やサービス提供記録などを提出していたという。
県は、2010年4月から11年6月までの間の不正請求額が約160万円に上ったと認定。今後は倉敷市が不正請求額を確定させた上で返還を求めるという。
経営安定化資金融資の限度額引き上げ継続を-四病協が厚労相に要望書
医療介護CBニュース 1月12日(木)13時47分配信
四病院団体協議会は、資金繰りが厳しい病院などを対象にした福祉医療機構の「経営安定化資金」融資制度について、融資限度額引き上げなどの特例措置を2012年度も継続するよう求める要望書を小宮山洋子厚生労働相にあてて提出した。ただ、厚労省は12年度財政投融資計画案に特例措置の継続を盛り込んでおらず、「13年度予算の概算要求に含めることはできるが、12年度の継続は難しい」(同省担当者)という。
要望書は11日付。10年度診療報酬改定が10年ぶりにプラス改定となり、12年度もわずかなプラス改定となる見込みだが、過去のマイナス改定による病院の経営状況の悪化を払しょくするには至っていないと指摘。今後も厳しい経営状況が続くとの見通しを示し、同制度の特例措置の継続を求めている。
同制度は、経済情勢の悪化により一時的に資金不足となっている病院、診療所、介護老人保健施設を対象に、長期運転資金を融資するもの。09年度から融資限度額引き上げや償還期間延長などの特例措置が取られている。
「高度急性期後」に迅速対応、日慢協が宣言-在宅療養支援機能の整備も
医療介護CBニュース 1月13日(金)17時45分配信
記者会見に臨む武久会長。慢性期の病院が在宅療養支援機能を発揮する重要性を強調した(13日、東京都内)
日本慢性期医療協会(日慢協、武久洋三会長)は13日、東京都内で記者会見を開き、「2012日本慢性期医療協会宣言」を公表した。超高齢社会を迎え医療や介護が必要な人の急増が見込まれる中、慢性期医療ではこれらの人たちの9割以上をカバーすることが必要になると予測。社会保障・税一体改革の内容を踏まえ、「高度急性期」の段階を終えた患者を、日慢協の会員約1000病院が「迅速かつ適切に治療する」としている。
宣言では、慢性期病院が今後担うべき役割に、▽急性期医療を提供できる機能を併せ持つ「長期急性期病床」として、高度急性期治療後の患者を迅速かつ適切に治療する▽積極的かつ充実したリハビリテーションにより地域復帰を目指す▽末期がんや臓器不全といった終末期の患者に対し、QOL(生活の質)を最優先し、周囲とのコンセンサスを得ながら治療する▽在宅療養の後方支援機能を整備し緊急入院に対応する▽身体疾患の合併症がある認知症患者を積極的に受け入れ、早期の治療を推進する-の5項目を掲げた。
武久会長は会見で、「在宅療養の支援機能は、緊急入院を受け入れられないようでは発揮できない。療養病床を持つすべての病院がこれをできるわけではないが、この方向で努力していただくことが、この国の医療を支える基本になる」と述べた。
【ゆうゆうLife】認知症でも暮らせるまち 介護サービス外でできること
産経新聞 1月13日(金)7時55分配信
□静岡県富士宮市の取り組み
■支援はパーソナルに
認知症の人が安心して地域で住み続けるには、介護や医療のサービスだけでは十分でない。そのはざまをどう埋めるかは、どこの自治体でも共通の課題だ。認知症の人を早々と施設に預けたり、家に鍵をかけて閉じこめたりせず、そして家族も疲弊しないように地域でできることは何か-。そんな課題に取り組む自治体を訪ねた。(佐藤好美)
静岡県富士宮市に住む佐野光孝さん(63)は58歳で若年性のアルツハイマー型認知症と診断された。
仕事ができなくなり、傷病手当金を受けて休職したが、妻の明美さん(59)も仕事があって、つきっきりではいられない。医者からは「家の中でじっとしておらず、五感を使って過ごしなさい」と言われたが、適当な居場所がなかった。
光孝さんは複雑な指示や仕事をこなすのは難しいが、体に問題はないし、相手が認知症を理解して対応してくれれば意思疎通もできる。しかし、ハローワークでは仕事は見つからなかった。出掛ける先を求めて、介護保険のデイサービスも見学したが、参加者は高齢者ばかり。光孝さんは「自分の行くところじゃないと思った」という。
ある日、佐野さん夫妻は富士宮市役所の福祉総合相談課を訪れた。行政サービスは「介護」「障害」「児童」が縦割りだが、富士宮市は同課が1カ所で相談に応じる「相談のワンストップサービス」を目指す。自分がどのサービスに当てはまるのか分からない人や、問題が重複する人も多いからだ。
同課の稲垣康次・主任主査は「まずは聞き取り。本人や家族の困っていることを知り、既存のサービスがあればつなぎ、ないものは地域やボランティアへもつなぐ。パーソナルな支援が原則」と言う。
光孝さんもサービスの“はざま”の人だった。若年性認知症は介護保険の対象だが、若い光孝さんにはサービスがそぐわない。同課の担当者は雑談の中で、光孝さんが社会との関わりを求めていることをキャッチ。何十年も営業マンとして働き、人と接するのが好きで、市の名物「富士宮焼きそば」を食べ歩いていたキャラクターから、NPO法人運営の観光案内所「まちづくりサロン宮っ」でボランティアができないかとひらめいた。
光孝さんは今、ほぼ毎日、「まちづくりサロン宮っ」に出向く。観光客に焼きそば店への道順を案内したり、茶飲み話をしたり。唯一の男手だから、力仕事も頼まれる。「本当は収入のある仕事をしたい」という光孝さんだが、病気を明かしたせいで、今は全国から講演依頼もある。「認知症だと分かると、きちんと話を聞いてもらえないことが多かったが、講演会では認知症のことを知ってもらえて、意見も言える」と前向きだ。
■地域で見守りネットワーク作り
静岡県富士宮市の福祉総合相談課は、介護保険の地域包括支援センターが柱。本来業務は介護予防、総合相談・支援、虐待の防止などだが、同市では認知症の人の見守りネットワーク作りも行う。
家族が「認知症の家族が出歩くので心配」などとケアマネジャーらに相談すると、同課やその支所、社会福祉協議会などが、近所の人、町内会長、行政区長らに「それとなく見守っていただけませんか」と声を掛け、外出を見守るネットワークを築いていく。発端は声掛けだが、ネットワークは育つ。
ある地域では、「散歩が趣味」という認知症の男性のために、地域の人たちが「歩こう会」を実施。本人と一緒に散歩コースを歩きながら、見守りが必要なポイントと協力者を探した。別の地域では、一日に数回、家から離れた公園に掃除に行く認知症の女性のため、道沿いに住む人が行方不明時に備えて連絡網を作った。チラシや捜索手順を作った地域もある。
地域の協力が根付くようになった背景には、市が「認知症サポーター養成講座」を重ね、接し方を心得た市民が増えたことがある。介護する家族が「近所の人に認知症だと知られたくない」場合は、ネットワーク作りが難しい。しかし、認知症が特異な病気でないことが浸透すれば、隠す人も減っていく。
同市福祉総合相談課の主任保健師、藤田博美さんは「佐野さんのように、誰でも仕事が見つかるわけではないが、認知症になっても大丈夫と思えるように、環境を変えていくことが大切。地域に応援者が増えると、(認知症だと)伝えることに勇気がいらなくなり、人に頼れるようになる。養成講座を重ねて、やっと地域に応援者が出る下地ができてきた」という。
養成講座の実施も地域作りにつながる。ある地域では、認知症の父親を介護する母親の苦労を聞いて、娘が同課に相談。同市は、この父母宅に近い民生委員らを講師に、母親と周囲の人、娘やそのママ友達、近所のキーパーソン、認知症の家族会も交えてサポーター養成講座を実施した。介護する家族の周囲にネットワークを作り、介護者が地域の“プロ”に手助けを頼みやすいように、との配慮だ。藤田さんは「つながりができて関係性が生まれれば、介護する人も心強い。地域を巻き込んで生まれていくものもあると思う」と話している。
ノロウイルス:39人、集団感染--延岡の特養ホーム /宮崎
毎日新聞 1月13日(金)15時17分配信
県は12日、延岡市の特別養護老人ホームでノロウイルスによる感染性胃腸炎が集団発生したと発表した。39人が発症し4人が入院したが、重症者はおらず、全員快方に向かっている。
県健康増進課によると、90代女性が3日、下痢などを発症し、11日までに70~100歳代の入所者37人と職員2人が次々と下痢やおう吐を発症。10日に延岡保健所に通報し、県衛生環境研究所が調べた3人全員の便からノロウイルスを検出した。
感染性胃腸炎の感染は12月から増えており、例年、2月にかけ流行することから、同課は手洗いなどの徹底を呼びかけている。
<ノロウイルス>延岡の特養で39人が食中毒症状 4人入院
毎日新聞 1月12日(木)19時6分配信
宮崎県は12日、延岡市の特別養護老人ホームでノロウイルスによる集団食中毒が発生したと発表した。39人が発症し4人が入院したが、重症者はおらず、全員快方に向かっている。
県健康増進課によると、90代女性が3日、下痢などを発症し、11日までに70~100歳代の入所者37人と職員2人が次々と下痢や嘔吐(おうと)を発症。10日に延岡保健所に通報し、県衛生環境研究所が調べた3人全員の便からノロウイルスを検出した。
感染性胃腸炎の感染は12月から増えており、例年、2月にかけ流行することから、同課は手洗いなどの徹底を呼びかけている。【百武信幸】
介護事業者の倒産、3年連続減の19件-ピーク時の4割程度
医療介護CBニュース 1月13日(金)22時45分配信
東京商工リサーチが13日に発表した「全国企業倒産状況」によると、有料老人ホームや訪問介護などの「老人福祉・介護事業」を手掛ける企業の2011年の倒産件数は19件で、10年の27件から8件減った=グラフ=。減少は介護報酬が3%のプラス改定となった09年以降3年連続で、ピークだった08年の46件に比べると、4割程度の件数に落ち着いている。
東京商工リサーチ情報部では、中小企業の資金繰りを支援する目的で09年12月に施行された「中小企業金融円滑化法」(モラトリアム法)や、09年度の介護報酬3%プラス改定などの効果が倒産減少の背景にあるとみている。
11年に発生した老人福祉・介護事業の倒産件数をサービス別に見ると、訪問介護事業が10件、通所・短期入所介護事業が4件、有料老人ホームが3件、介護老人保健施設と認知症高齢者グループホームがそれぞれ1件だった。
倒産形態別では、破産が15件、民事再生法の適用申請が4件だった。倒産原因は、「事業上の失敗」8件、「販売不振」6件、「運転資金の欠乏」3件などの順で多かった。
負債総額は約48億3000万円で、10年の約37億8800万円を約10億円上回った。新潟地裁に民事再生法の適用を申請し、7月22日付で保全処分決定を受けたグッドライフクラブ(新潟市、負債総額21億7528万円)など、有料老人ホーム事業者が負債総額の上位を占めた。
必要介護職員:1万2000人増 道高齢者福祉計画、改定素案を公表--14年度 /北海道
毎日新聞 1月13日(金)10時25分配信
道は「道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画」の改定素案を公表した。14年度の道内高齢者人口を10年度比14万人増の150万人と推計。要介護者は同4万人増の29万人となり、介護職員は09年度比で1万2000人増の7万8000人が必要とした。
同計画は09年度に策定し、3年ごとに改定している。14年度の高齢化率は10年度比3・8ポイント上昇の28・5%に達する見通し。高齢者の増加に伴い、小規模多機能型居宅介護の利用者は同2・4倍の年間6万4000人、小規模特別養護老人ホームの利用者も同3・4倍の2000人を見込んでいる。
介護職員は要員不足に陥る可能性もあり、道福祉援護課は「養成のための就学資金援助や中堅職員のキャリア研修などで確保に努めたい」と話している。
素案には高齢者が住み慣れた地域で医療、介護、生活支援を一貫して受けられる新システム構築を新たに盛り込んだ。【片平知宏】
特養送迎バスとトラックが衝突 岸和田、7人軽傷
産経新聞 1月14日(土)15時11分配信
14日午前9時45分ごろ、大阪府岸和田市稲葉町の府道交差点で、特別養護老人ホーム「いなば荘」=同市稲葉町=の送迎バスと2トントラックが衝突した。バスに乗っていた高齢者と施設職員の計7人が病院に搬送されたが、いずれも軽傷。トラックの運転手にけがはなかった。大阪府警岸和田署が事故原因を調べている。
同署によると、トラックが交差点に進入する際、信号を無視した可能性があるという。
インフル流行時、ケアマネも優先予防接種を-ケアマネ協会、内閣官房に要望
医療介護CBニュース 1月17日(火)19時47分配信
日本介護支援専門員協会はこのほど、インフルエンザが流行した場合、ケアマネジャーも医療関係者と同様、優先的に予防接種を受けられることなどを盛り込んだ要望書を内閣官房新型インフルエンザ等対策室に提出した。
要望書では、ケアマネジャーはインフルエンザに感染した利用者との接触を完全に回避するのが難しい立場にあると指摘。その上で、インフルエンザが流行した場合、ケアマネジャーも医療関係者と同様、優先的に予防接種が受けられるよう求めている。
また、▽ケアマネジャーが感染者と濃厚に接触していた場合、抗インフルエンザウイルス薬の予防投与を優先的に受けられるようにする▽ケアマネジャーが防護服などの予防用具を購入・備蓄する場合、国が費用の一部を支援する▽インフルエンザ流行の影響で、サービス担当者会議が開けないなど、運営基準を満たせない場合があっても減算を適用しない―ことも要望している。
難病対策見直し、訪問看護の在り方などが柱-厚科審対策委
医療介護CBニュース 1月17日(火)15時47分配信
法制化も視野に難病対策の見直しを検討している厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会(委員長=金澤一郎・国際医療福祉大大学院長)が17日に開かれ、前回まとめた対策見直しの方向性の中間整理を踏まえ、今後の検討事項を決めた。在宅看護・介護の在り方、医療体制の整備などが柱。具体的検討に必要なデータなどを整理するため、委員会の下にワーキンググループ(WG)を2つ設置することも了承された。 今後の検討事項は大きく分けて、(1)研究の推進(2)医療体制の整備(3)在宅看護・介護など(4)就労支援など―の4つ。(3)では、難病相談・支援センターの在り方、患者団体の支援、災害時の患者への対応についても検討する。 WGの設置は、委員会で具体的な検討を進めるのに必要なデータなどを整理することが狙い。「難病研究・医療体制WG」が(1)と(2)、「在宅看護・介護等WG」が(3)と(4)についてそれぞれまとめ、春先にも委員会に報告する。
<介護保険料>被災自治体が苦慮 「抑えたい」が財源不足
毎日新聞 1月18日(水)13時29分配信
3年に一度の改定が4月に迫る介護保険料を巡り、65歳以上が支払う基準額の算定に、岩手県沿岸の被災自治体が苦慮している。全国平均を月額5200円と国が試算する中、被災者に配慮して「5000円未満に抑えたい」ものの、震災ストレスなどで要介護者は増え続けているためだ。介護給付費準備基金で補うことも可能だが、高齢化も進み「将来予測が立たず基金を使うのは不安」との懸念が漏れる。【市川明代、金寿英】
県沿岸12市町村のうち宮古市を除く11市町村が取材に「5000円未満」で検討していることを明らかにした。だが介護保険財政は「入り」が減る一方で「出」は増える見込みで、そのはざまで頭を抱える。
現行4000円の陸前高田市は、保険料を支払う被保険者が震災に伴う死亡や転居で約1000人減った。一方で、コストが在宅の約2倍かかる入所施設が相次ぎ開所する予定で、要介護認定の新規申請件数は震災後、前年同期比20~30%増が続いている。基金残高2億円の6割以上を取り崩せば「5000円未満」は可能だが、長寿社会課の担当者は「将来のため1億円程度残したい」と漏らす。
釜石市では小規模特別養護老人ホームの建設予定地が浸水し、見直しを迫られている。高齢介護福祉課の担当者は「開所すれば、すぐに保険料を増やさねばならない。不確定要素が多い」と話す。
現行3985円の宮古市は、基金から1億円を取り崩しても5000円超は免れないという。避難所では介護が難しいなどとして震災後は施設入所希望者が増え、4施設で計37人(11年7月末現在)の定員超過となっている。介護保険課の担当者は「国の負担分をもっと増やしてほしい」と訴えている。
◇震災ストレス、要介護者が増加
被災自治体が介護保険料の算定で悩む背景には、介護保険財政の「出」に当たるサービス利用料の見通しを立てづらいことがある。震災の影響で、認知症が進行したり生活不活発病で新たに介護が必要となるケースが増えているためだ。
陸前高田市の認知症の女性(92)は昨年12月5日、脱水症状で緊急入院し、ケアマネジャーらの勧めで老人保健施設に入所した。震災前は買い物や友達の家へ外出できたが、震災後は、下着を汚したり周囲にきつい言葉で当たったりして症状が悪化、仮設住宅にこもりがちだった。1人で介護してきた嫁(61)は「流された家のローンもありギリギリまで頑張ってきたが、もう限界」とこぼした。
同市の藤丸ナカエさん(86)は震災直後の要支援2から、昨年12月の再審査で要介護3に重くなった。避難所から仮設住宅に移り、秋ごろまでは自宅跡地まで出歩いていたが、今は朝昼晩の食事とおやつの合間に居眠りをする生活だ。嫁の秀子さん(62)は「認知症がじわじわ進行しているように見える」と話す。
比較的健康だったお年寄りが介護サービスを利用し始めるケースも増えている。同市の及川トヨノさん(89)は昨年9月に要支援2と認定され、同11月から週2回デイサービスに通い始めた。震災で自宅や畑を流され、避難先や仮設住宅から出歩かなくなり、膝を痛めた。家族は「畑仕事が生きがいだったので、これから心身の機能低下が心配」と話す。
市長寿社会課介護保険係の千葉達係長は「サービスを利用したいけどできない、我慢している、という隠れたニーズもある。今後どれだけ利用者が増えるか、未知数」と話している。【市川明代】
被災地で単独型訪問リハ事業所の開設可能に
医療介護CBニュース 1月18日(水)18時45分配信
厚生労働省はこのほど、介護保険の訪問リハビリテーション事業所の開設主体について、東日本大震災の被災地に限り、医療機関や介護老人保健施設(老健)に限定せず、単独型も認める省令を施行した。東日本大震災復興特別区域法による特例措置で、被災地で医療・介護資源を効率的に活用するのが狙い。 被災地で単独型訪問リハビリ事業所を開設するためには、病院や診療所、老健と密接に連携した上で、適切なサービスを提供するために十分な数の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を確保する必要がある。これ以外の設備基準や運営基準については、通常の訪問リハビリ事業所の基準が適用される。 対象になるのは、被災した11道県の222市町村。各道県が作成した復興推進計画を内閣総理大臣が認めれば、その内容に応じて特例措置が適用される。 このほかの特例措置として、▽外部の医療機関などと密接に連携した特別養護老人ホームについて、医師の配置基準を適用しない▽外部の医療機関と密接に連携した老健について、医師の配置基準を「実情に応じた適当数」にする―ことなども盛り込まれている。
24時間訪問、整備補助に1施設500万円-厚労省老健局
医療介護CBニュース 1月19日(木)19時23分配信
厚生労働省老健局は19日、2012年度からスタートする新サービスの事業者が必要な施設を整備するに当たり受けることができる補助の金額を明らかにした。小規模の特別養護老人ホームなどの整備を推進するための「介護基盤緊急整備等臨時特例基金」による補助で、金額は定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)が1施設当たり500万円、複合型サービスが2000万円。同日の全国厚生労働関係部局長会議で示された。 同基金による介護基盤の緊急整備は11年度末で終了する予定だったが、一定程度の基金が残る見通しのため、厚労省は補助対象に新サービスを加えた上で、12年度末まで延長することにしている。 また、介護療養型医療施設から介護老人保健施設などへの転換を促す事業で、転換時に事業者が受けることができる補助の金額も見直す。具体的には、1床当たりで改築の場合が210万円(11年度は160万円)、創設が170万円(130万円)、改修が85万円(65万円)にそれぞれ引き上げ、転換促進を図る。
■12年度からの介護保険料は平均5千円程度
同日の会議で厚労省老健局は、第5期介護保険事業計画期間(12-14年度)の介護保険料が全国平均で5000円程度になるとの見通しを示した。第4期(09-11年度)の全国平均4160円に比べ、900円弱アップする計算。介護報酬の1.2%プラス改定や高齢者の自然増、介護基盤の緊急整備などが保険料を押し上げる一方、財政安定化基金の取り崩しなどが上昇を抑える。
診療報酬、「めりはり利かせた改定を」-岡田行政刷新担当相
医療介護CBニュース 1月19日(木)22時46分配信
岡田克也行政刷新担当相は19日の行政刷新会議(議長=野田佳彦首相)で、2012年度の診療報酬改定について、勤務医と開業医、診療科間のバランスや、勤務時間の状況を踏まえ、めりはりを利かせた内容にするよう強く求めた。 同会議が11年11月に実施した「提言型政策仕分け」では、診療報酬本体を据え置くか、抑制するよう仕分け人全員が評価。その後の小宮山洋子厚生労働相と安住淳財務相の改定率をめぐる折衝は平行線をたどったが、藤村修官房長官を加えた議論の末、最終的に本体1.379%、ネット(全体)で0.004%の引き上げに至った。 同日の会議で岡田担当相は、改定率に対し、「(予算の)量的には、提言が実現されていない」との認識を示した。その上で、改定の内容では、勤務医の待遇を改善し、診療科間のバランスをとるよう求めた。 また、年度末で期限が切れる「介護職員処遇改善交付金」に代わり、加算が設けられる12年度の介護報酬改定にも触れ、介護職員の処遇改善が着実に実施されるよう厚労省に要求した。会議終了後、記者会見を開いた岡田担当相が明らかにした。 このほか、この日の会議では、政策仕分け結果のフォローアップ体制を決定。各省庁に、仕分け結果を踏まえた取り組み状況と、今後の方針を公表するよう求めた。
全世代が受益を実感できる社保制度を再構築-全国部局長会議で牧厚労副大臣
医療介護CBニュース 1月19日(木)15時8分配信
厚生労働省は19日、都道府県などの担当者に2012年度の同省の方針を説明する全国厚生労働関係部局長会議を開催した。冒頭、あいさつした牧義夫厚労副大臣は社会保障と税の一体改革に言及し、「子育て、医療、介護、年金の不安をなくし、国民が安心して暮らせる社会保障制度を構築することは極めて重要な課題。一体改革素案に基づき、社会保障を全世代対応型へと変換し、現役世代を含めたすべての人がより受益を実感できる社会保障制度を再構築する」と述べた。 また、東日本大震災からの復興・復旧については、「医療提供体制の再構築に向けて、甚大な被害を受けた医療機関などの単なる復元にとどまらず、あるべき将来を視野に入れた復興や、医療従事者の確保などを支援する」と強調。さらに、被災地のニーズを踏まえた地域包括ケアの体制整備や仮設住宅への総合的なサポート拠点の設置を推進していくとした。 同会議は2日間にわたって開催され、19日は年金局や老健局、保険局、社会・援護局など、20日は医薬食品局や医政局、健康局などから説明が行われる。
耐震化していない社福施設、2万7千超-2割弱が未対応。厚労省が調査
医療介護CBニュース 1月19日(木)20時28分配信
全国の社会福祉施設のうち、耐震化されていない施設は2万7000余りに達することが、19日までの厚生労働省の調べで明らかになった。社会福祉施設全体の2割近くが耐震化されていないことになる。厚労省では各自治体に対し、社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金や安心こども基金、介護基盤緊急整備等臨時特例基金などを積極的に活用し、古い施設の耐震化を推進するよう呼び掛けている。 社会福祉施設は、要介護の高齢者や障害者など、災害発生時には自力で避難することが難しい人が数多く利用している。そのため厚労省では、都道府県、政令指定都市、中核市を通じ、社会福祉施設の2010年4月段階の耐震化の実情について調査を実施。具体的には、1981年の建築基準法改正で導入された現行基準(震度6強程度の地震でも、人命に危害を及ぼすような倒壊被害を生じない)を満たしているかどうかを基準に調査した。 その結果、全国の社会福祉施設14万6221施設のうち、耐震化されていない施設は2万7376施設で、耐震化率(全体の施設数に対し、耐震化されている施設の割合)は81.3%にとどまった。 種類別の耐震化率は、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなど「老健局関係施設」が91.2%、障害福祉サービス事業所など「障害保健福祉部関係施設」が76.5%、保育所などの「雇用均等・児童家庭局関係施設」が71.4%、救護施設などの「社会・援護局関係施設」が60.7%となった。老健局関係施設の耐震化が進んでいる理由については、「他の施設に比べ、比較的新しい施設が多いためではないか」(厚労省社会・援護局福祉基盤課)としている。
来年度を「新生在宅医療・介護元年」に-大谷医政局長
医療介護CBニュース 1月20日(金)19時44分配信
厚生労働省の大谷泰夫医政局長は20日の全国厚生労働関係部局長会議で、在宅医療・介護の連携について、「これまでもある程度は進められてきたが、特に医療サイドからのアプローチが十分でなかった」との認識を示し、2012年度を「『新生在宅医療・介護元年』として立ち上げたい」と述べた。 また大谷局長は、「急速な高齢化で、在宅医療が緊急課題なのは、むしろ都市やその周辺」と指摘。全国から集まった各都道府県の担当者らに、それぞれの地域の状況に応じて、在宅医療・介護の推進を呼び掛けた。 厚労省医政局は12年度予算案で、「在宅医療・介護推進プロジェクト」として35億円を計上。同プロジェクトは、▽在宅チーム医療を担う人材の育成▽実施拠点となる基盤の整備▽個別の疾患などに対応したサービスの充実・支援-を3本柱に、在宅での医療・介護サービス体制の整備を図る。 人材育成では、「他職種協働による在宅チーム医療を担う人材育成事業」を計上。2種類の研修制度を設けて、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ケアマネジャーなどの在宅医療従事者や、都道府県の行政担当者を対象に研修する。 基盤整備としては、「在宅医療連携拠点事業」を強化。連携拠点に医療と介護の双方に詳しい人材を配置して、在宅療養者を地域横断的にサポートする「在宅医療連携拠点」のモデルに、11年度は10施設を選定したが、96施設に増やす方針。新たに人材育成なども求める。 個別の疾患に対応したサービスの充実では、がんや難病、エイズの患者が、在宅で医療・介護サービスを受ける体制を整備するため、「難病患者の在宅看護の充実・強化事業」などを計上している。
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